JP6424035B2 - 光走査型観察装置、及び、パルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法 - Google Patents
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Description
面順次方式と時分割変調方式は、分光器と各色に対応する検出器とが不要のため、小型化やコスト削減に有利である。しかし、面順次方式では、フレーム毎にRGBを切り替えてそれぞれの色の画像を取得するため、RGBの各色の画像の取得にタイムラグがあり、視野移動の場合に色のちらつきが見られるという問題がある。一方、時分割変調方式では、同フレーム内でRGBの各色の画像を取得することができるので、面順次方式のような視野の移動に伴う色のちらつきが発生しない利点がある。
複数のレーザ光源からそれぞれ異なる波長のパルス状レーザ光を順次射出させるレーザ光源駆動部と、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる走査部と、
前記パルス状レーザ光の順次の照射により前記対象物から得られる光を順次検出するレーザ光検出部と、
前記レーザ光検出部から出力される検出信号に基づいて、前記対象物の画像を生成する画像処理部と、
前記レーザ光検出部から出力される一の波長の前記パルス状レーザ光の照射により得られる検出信号への、他の波長の前記パルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が実質的に混在しないように、前記レーザ光源駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記照射パラメータの調整を行う調整モードにおいて、所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出部から出力された検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲内か否かを判断する。
レーザ光源からパルス状レーザ光を射出させる、レーザ光源駆動ステップと、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる、走査ステップと、
前記パルス状レーザ光の照射により前記対象物から得られる光を検出する、光検出ステップと、
所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出ステップで得られた検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲外である場合に、前記パルス状レーザ光の照射パラメータを、前記検出信号が該所定範囲内となるように調整する、調整ステップと、
を含んでいる。
複数のレーザ光源からそれぞれ異なる波長のパルス状レーザ光を順次射出させる、レーザ光源駆動ステップと、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる、走査ステップと、
前記パルス状レーザ光の順次の照射により前記対象物から得られる光を検出する、光検出ステップと、
前記光検出ステップで一の波長の前記パルス状レーザ光の照射により得られる検出信号に、他の波長の前記パルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が混在している場合、前記検出信号の混在を低減するように、少なくとも1つの波長の前記パルス状レーザ光の各々における照射パラメータを調整する、調整ステップと、
を含み、
前記調整ステップでは、所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出ステップで得られた検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲外である場合に、少なくとも1つの波長の前記パルス状レーザ光の各々における前記照射パラメータを調整する。
まず、図1〜図4を参照して、本発明の光走査型観察装置の第1実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る光走査型観察装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、光走査型観察装置10は、光走査型内視鏡装置として構成されており、スコープ20と、制御装置本体30と、ディスプレイ40とを、備えている。
なお、R、G、Bの各色の照射タイミングtR、tG、tBは、それぞれの色の照射指令タイミング(レーザ光源33R、33G、33Bがレーザ光源駆動部32から照射指令を受けるタイミング)を規定するためのパラメータである。本例において、各色の照射タイミングtR、tG、tBは、それぞれの色の照射指令タイミングの初期値に対して早めたり遅らせたりする時間量(すなわち、照射指令タイミングの初期値に対する時間変化量)を指しており、後述するように光走査型観察装置10を用いてパルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法(以下、単に「照射パラメータ調整方法」ともいう。)を予め実施して設定されたものである。本例において、各色の照射指令タイミングの初期値は、パルス状レーザ光の照射を、所定の照射順序(R、G、Bの順)で一定の時間間隔(照射周期)TE毎に行う場合における、それぞれの色の照射指令タイミングに設定されている。
なお、光走査型観察装置10は、製品出荷時にのみ、例えば人手を介して、照射パラメータの調整を行ってもよく、その場合、出荷後の光走査型観察装置10には、「調整モード」がシステム的に備わっている必要はない。
制御部31は、設定後の照射指令タイミングを用いてレーザ光源駆動部32を制御することにより、後述するように、光検出器35から出力されるR、G、Bのいずれかの波長のパルス状レーザ光の照射により得られる検出信号への、他の波長のパルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が、実質的に混在しないようにすることができる。ここで、「実質的に混在しない」とは、検出される他の波長のレーザ光の信号が5%未満であることを意味する。
ここで、「1回の走査」とは、1画像(1フレーム)を撮影するために、例えばらせん状等の所定の走査経路の始点から終点まで1回走査することを意味している。
結合器34は、例えばファイバ合波器やダイクロイックプリズム等を用いて構成される。
レーザ光源33R、33G、33Bおよび結合器34は、制御装置本体30と信号線で結ばれた、制御装置本体30とは別の筐体に収納されていても良い。
なお、以下では、光検出器35が対象物100から得られるR、G、Bの光をサンプリングする期間を、「サンプリング期間」という。走査モードにおけるサンプリング期間の時間長さは、照射周期TEと同じに設定される。調整モードにおけるサンプリング期間は、後述するように、照射パラメータ調整方法の実行時に設定される。
また、第1実施形態では、ADC36を介して光検出器35から出力される検出信号が、任意の記憶装置(例えば、制御装置本体30のメモリ39や、図示しない外部記憶装置等)に蓄積される。
そして、画像処理部37は、走査終了後または走査中に、ADC36から入力された各検出信号に基づいて、強調処理、γ処理、補間処理等の画像処理を必要に応じて行って画像信号を生成し、対象物100の画像をディスプレイ40に表示する。
ここで、例えば、Rのサンプリング期間TRの上記所定範囲の閾値(所定値SR)を、Rのピーク光量の90%とし、G、Bのサンプリング期間TG、TBの上記所定範囲の閾値(所定値SG、SB)を、それぞれRのピーク光量の5%とすることができる。Rのピーク光量は、例えば、Rの照射パラメータを全ステップ変更して取得することができる。
ここで、例えば、Gのサンプリング期間TGの上記所定範囲の閾値(所定値SG)を、Gのピーク光量の90%とし、B、Rのサンプリング期間TB、TRの上記所定範囲の閾値(所定値SB、SR)を、それぞれGのピーク光量の5%とすることができる。Gのピーク光量は、例えば、Gの照射パラメータを全ステップ変更して取得することができる。
上記の処理により、R、G、B各色の照射パラメータ(照射タイミングtR、tG、tB)の調整が完了する。
この結果、図8に示すように、R、G、Bの実際の照射エリア(図8の実線で示す円)が、互いに重なり合わずに、それぞれの色のサンプリングエリア内に収まっており、また、図7に示すように、R、G、Bのパルス状レーザ光の照射により生じる検出信号の値がほぼ均等にされている。よって、一の波長のパルス状レーザ光の照射により得られる検出信号への、他の波長のパルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が実質的に混在しないようにされ、色漏れが低減されたことがわかる。これにより、画質が向上される。
つぎに、図9及び図10を参照して、本発明のパルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法の第2実施形態を、第1実施形態と異なる点を中心に、説明する。なお、以下に説明する照射パラメータ調整方法の第2実施形態では、図1〜図4を参照して上述した光走査型観察装置10を用いるものとする。
ここで、例えば、サンプリング期間TR1の上記所定範囲の閾値(所定値SR1)を、ピーク光量の90%とし、サンプリング期間TR2の上記所定範囲の閾値(所定値SR2)を、ピーク光量の10%とすることができる。
ここで、例えば、サンプリング期間TG1の上記所定範囲の閾値(所定値SG1)を、ピーク光量の90%とし、サンプリング期間TG2の上記所定範囲の閾値(所定値SG2)を、ピーク光量の10%とすることができる。
上記の処理により、R、G、Bの各色の照射パラメータt(照射タイミングtR、tG、tB)の調整が完了する。
つぎに、図11及び図12を参照して、本発明のパルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法の第3実施形態を、第1実施形態と異なる点を中心に、説明する。なお、以下に説明する照射パラメータ調整方法の第3実施形態では、図1〜図4を参照して上述した光走査型観察装置10を用いるものとする。
ここで、例えば、サンプリング期間TR1の上記所定範囲の閾値(所定値SR1)を、ピーク光量の90%とすることができる。
その後、Bについても、RやGと同様の処理を行う(ステップS57〜S58)。
ここで、例えば、サンプリング期間TR2の上記所定範囲の閾値(所定値SR2)を、ピーク光量の10%とすることができる。
その後、Bについても、RやGと同様の処理を行う(ステップS64〜S65)。
上記の処理により、R、G、Bの各色の照射パラメータt(tR、tG、tB)の調整が完了する。
図13は、照射パラメータ調整方法の一部又は全部のステップを含むプログラムを実行可能なように構成された光走査型観察装置10を示している。図13の光走査型観察装置10は、制御部31が、照射パラメータ調整部52を有している点で、図1の光走査型観察装置10と異なる。照射パラメータ調整部52は、メモリ39等の記憶装置に記憶された上記のプログラムを実行することにより、照射パラメータの調整を行い、調整後の照射パラメータを、メモリ39内の照射パラメータテーブル50に格納する。
11 送光ファイバ(走査部)
11a 固定端
11b 揺動部
11c 先端部
12 受光ファイバ
13 配線ケーブル
20 スコープ
21 アクチュエータ(走査部)
22 操作部
23 挿入部
24 先端部
25a、25b 投影用レンズ
26 取付環
28a〜28d 圧電素子
29 ファイバ保持部材
30 制御装置本体
31 制御部
32 レーザ光源駆動部
33、33R、33G、33B レーザ光源
34 結合器
35 光検出器(レーザ光検出部)
36 ADC
37 画像処理部
38 駆動制御部
39 メモリ
40 ディスプレイ
50 照射パラメータテーブル
51 照射パラメータ設定部
52 照射パラメータ調整部
61 角型チューブ
62a〜62d 偏向磁場発生用コイル
63 永久磁石
100 対象物
Claims (7)
- 複数のレーザ光源からそれぞれ異なる波長のパルス状レーザ光を順次射出させるレーザ光源駆動部と、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる走査部と、
前記パルス状レーザ光の順次の照射により前記対象物から得られる光を順次検出するレーザ光検出部と、
前記レーザ光検出部から出力される検出信号に基づいて、前記対象物の画像を生成する画像処理部と、
前記レーザ光検出部から出力される一の波長の前記パルス状レーザ光の照射により得られる検出信号への、他の波長の前記パルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が実質的に混在しないように、前記レーザ光源駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記照射パラメータの調整を行う調整モードにおいて、所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出部から出力された検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲内か否かを判断する、光走査型観察装置。 - 前記制御部は、前記所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出部から得られた検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された前記所定範囲外である場合、少なくとも1つの波長の前記パルス状レーザ光の各々における照射パラメータを、前記検出信号が該所定範囲内となるように変更する、請求項1に記載の光走査型観察装置。
- 前記制御部は、前記レーザ光源駆動部を介して、前記複数のレーザ光源の照射パラメータを調整する、請求項1又は2に記載の光走査型観察装置。
- 前記照射パラメータは、照射指令タイミング及びパルス幅のうち少なくともいずれか一方である、請求項2又は3に記載の光走査型観察装置。
- レーザ光源からパルス状レーザ光を射出させる、レーザ光源駆動ステップと、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる、走査ステップと、
前記パルス状レーザ光の照射により前記対象物から得られる光を検出する、光検出ステップと、
所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出ステップで得られた検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲外である場合に、前記パルス状レーザ光の照射パラメータを、前記検出信号が該所定範囲内となるように調整する、調整ステップと、
を含む、パルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法。 - 複数のレーザ光源からそれぞれ異なる波長のパルス状レーザ光を順次射出させる、レーザ光源駆動ステップと、
前記パルス状レーザ光を対象物に照射して該対象物上で走査させる、走査ステップと、
前記パルス状レーザ光の順次の照射により前記対象物から得られる光を検出する、光検出ステップと、
前記光検出ステップで一の波長の前記パルス状レーザ光の照射により得られる検出信号に、他の波長の前記パルス状レーザ光の照射により生じる検出信号が混在している場合、前記検出信号の混在を低減するように、少なくとも1つの波長の前記パルス状レーザ光の各々における照射パラメータを調整する、調整ステップと、
を含み、
前記調整ステップでは、所定サンプリング期間中に前記レーザ光検出ステップで得られた検出信号が、該所定サンプリング期間に対して予め設定された所定範囲外である場合に、少なくとも1つの波長の前記パルス状レーザ光の各々における前記照射パラメータを調整する、パルス状レーザ光の照射パラメータ調整方法。 - 前記照射パラメータは、照射指令タイミング及びパルス幅のうち少なくともいずれか一方である、請求項5又は6に記載の照射パラメータ調整方法。
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