JP6423448B2 - 部品実装機 - Google Patents

部品実装機 Download PDF

Info

Publication number
JP6423448B2
JP6423448B2 JP2016565769A JP2016565769A JP6423448B2 JP 6423448 B2 JP6423448 B2 JP 6423448B2 JP 2016565769 A JP2016565769 A JP 2016565769A JP 2016565769 A JP2016565769 A JP 2016565769A JP 6423448 B2 JP6423448 B2 JP 6423448B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
component transfer
time
transfer device
correction process
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016565769A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016103413A1 (ja
Inventor
龍平 神尾
龍平 神尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JPWO2016103413A1 publication Critical patent/JPWO2016103413A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6423448B2 publication Critical patent/JP6423448B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or adjusting assemblages of electric components
    • H05K13/08Monitoring manufacture of assemblages
    • H05K13/089Calibration, teaching or correction of mechanical systems, e.g. of the mounting head
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B19/00Programme-control systems
    • G05B19/02Programme-control systems electric
    • G05B19/18Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form
    • G05B19/404Numerical control [NC], i.e. automatically operating machines, in particular machine tools, e.g. in a manufacturing environment, so as to execute positioning, movement or co-ordinated operations by means of programme data in numerical form characterised by control arrangements for compensation, e.g. for backlash, overshoot, tool offset, tool wear, temperature, machine construction errors, load, inertia
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or adjusting assemblages of electric components
    • H05K13/04Mounting of components, e.g. of leadless components
    • H05K13/0404Pick-and-place heads or apparatus, e.g. with jaws
    • H05K13/0408Incorporating a pick-up tool

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

本発明は、複数の部品移載装置を備えた部品実装機に関する。
多数の部品が実装された基板を生産する設備として、はんだ印刷機、部品実装機、リフロー機、基板検査機などがある。これらの設備を一列に連結して基板生産ラインを構成することが一般的になっている。このうち部品実装機は、部品供給装置から部品を採取して、基板搬送装置に搬入された基板に装着する部品移載装置を備えるのが一般的である。近年、生産効率の向上のために、部品移載装置の高速稼動化が進められている。しかしながら、高速稼働により構成部材が温度上昇して熱変形すると部品装着動作に影響を及ぼす、という問題点が生じている。この問題点に対応する一技術例が特許文献1に開示されている。
特許文献1の部品実装装置は、部品を基板に装着するX−Yロボットと、X−Yロボットに設けられて基板上の基準マークを撮像する基板認識カメラと、基板認識カメラが基準マークを撮像して得られる基準マークの位置情報に基づいて部品装着位置の補正を行う制御装置と、を備える。これによれば、X−Yロボットの熱伸縮の影響を補正して(熱補正処理)、部品装着位置の精度の低下を抑制できる。さらに、実施形態には、稼動開始から規定時間、例えば20分、40分、60分が経過したとき、および停止状態が一定時間、例えば20分続いたときに、熱補正処理を実施する旨が開示されている。
特開2004−186308
ところで、対向する2個の部品移載装置(X−Yロボット)を備える部品実装機で特許文献1の技術を実施する場合、熱補正処理の実施時期はそれぞれの部品移載装置で個別に管理する。これは、2個の部品移載装置が稼動していても、部品切れ発生時の部品補給の待ち時間や、装置の異常およびメンテナンスによる停止時間などにより、稼動状況が個々に異なることによる。すると、1枚の基板に対して複数の部品移載装置で部品装着動作を行う場合に、時間的なロスが大きくなり生産効率が低下する。
詳述すると、通常、1枚の基板に装着する多数の部品が2個の部品移載装置に均等に配分され、どちらの部品移載装置も殆ど待機することなく稼動して、高い生産効率が維持される。そして、一方の部品移載装置で部品装着動作を中断して熱補正処理を実施すると、熱補正処理に要する時間だけ他方の部品移載装置が無駄に待機することになる。結果として、熱補正処理に要する時間だけ、当該の基板の生産所要時間が長引いて時間的なロスとなる。ここで、2個の部品移載装置に関する熱補正処理の実施時期を個別に管理すると、実施時期にずれが生じて時間的なロスが2回発生する。例えば、ある基板の生産開始時に一方の部品移載装置に関する熱補正処理を行い、次の基板の生産開始時に他方の部品移載装置に関する熱補正処理を行うケースが生じる。これにより、2枚の基板でそれぞれ時間的なロスが発生して、生産効率が低下する。この場合、ある基板の生産開始時に2個の部品移載装置の熱補正処理を同時に行えば、時間的なロスは1回で済む。
また、特許文献1では、稼動開始から等間隔の規定時間で熱補正処理を実施する旨が開示されているが、実施時期の判定方法として必ずしも適正とは言えない。一般的に、部品移載装置が稼動を開始した後に、構成部材の温度は急峻な勾配で上昇する。その後、稼動時間が長くなるにつれて温度上昇の勾配は徐々に緩やかになり、最終的に安定した温度上昇値に落ち着く。したがって、等間隔の規定時間では、稼動を開始した後に十分な頻度で熱補正処理を行えず、稼動時間が長くなるにつれ不要な熱補正処理を行っていたずらに生産効率を低下させてしまうことになる。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、複数の部品移載装置に関する熱補正処理を同時に行って生産効率の低下を抑制し、さらには、熱補正処理の実施時期を適正化することによっても生産効率の低下を抑制する部品実装機を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る部品実装機の発明は、部品を保持および解放する装着ノズル、前記装着ノズルを担持する可動部、ならびに前記可動部を水平面内のX軸方向およびY軸方向に駆動するXY駆動機構をそれぞれ有し、部品供給装置から前記部品を採取して位置決めされた基板に装着する部品装着動作を行う複数の部品移載装置と、基板搬送装置によって順次位置決めされる1枚の基板に対して前記複数の部品移載装置が行う前記部品装着動作を制御するとともに、前記可動部および前記XY駆動機構の少なくとも一方の温度変化に伴う熱変形がそれぞれの部品移載装置の前記部品装着動作に及ぼす影響を低減する熱補正処理を行う制御装置と、を備える部品実装機であって、前記制御装置は、各前記部品移載装置の稼動状況に基づいて、各前記部品移載装置に関する前記熱補正処理の実施時期を個別に判定する実施時期判定部と、前記実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置に関する前記熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、前記複数の部品移載装置に関する前記熱補正処理を同時に実施する熱補正実施部と、を有する。
請求項1に係る部品実装機の発明では、実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、熱補正実施部は、複数の部品移載装置に関する熱補正処理を同時に実施する。このため、複数の部品移載装置で部品装着動作を中断して熱補正処理を実施する時間的なロスは重複して1回で済む。一方、従来技術により熱補正処理の実施時期を複数の部品移載装置で個別に管理すると、時間的なロスが複数回発生する。したがって、本発明によれば、時間的なロスを減じて生産効率の低下を抑制できる。
本発明の実施形態の部品実装機の構成を示す平面図である。 部品移載装置の構成部材(可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方)の温度上昇特性を模式的に示した図である。 部品移載装置の温度ランクに対応する許容時間およびランク操作を例示した熱補正アップテーブルの図である。 部品移載装置の構成部材(可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方)の温度下降特性を模式的に示した図である。 部品移載装置の停止継続時間の長短に応じて温度ランクを減少操作するランク操作を例示した熱補正ダウンテーブルの図である。 制御装置が実行する熱補正処理の制御フローを示した図である。 図6の制御フローと並行して実行される計時処理フローを示した図である。 実施形態の部品実装機の作用を説明するタイムチャートの図である。 従来技術の部品実装機の作用を説明するタイムチャートの図である。
(1.部品実装機1の構成および稼動モード)
本発明の実施形態の部品実装機1の構成について、図1を参考にして説明する。図1は、本発明の実施形態の部品実装機1の構成を示す平面図である。図1の紙面左側から右側に向かう方向は、基板Kを搬送するX軸方向である。紙面下側から上側に向かう方向は、部品実装機1の長手方向にあたるY軸方向である。部品実装機1は、X軸方向に延びる中央線CLの両側に、同じ構成要素が配置されて構成されたデュアルレーンデュアルヘッドタイプである。
部品実装機1は、第1および第2基板搬送装置21、22、第1および第2部品供給装置31、32、第1および第2部品移載装置41、42、第1および第2部品認識カメラ51、52、ならびに図略の制御装置などが機台9に組み付けられて構成されている。便宜的に、図1の中央線CLの紙面下側に配置される構成要素に「第1」を付し、中央線CLの紙面上側に配置される構成要素に「第2」を付して示す。以降では、「第1」を付した構成要素を代表にして説明し、「第2」を付した構成要素の詳細な説明は省略する。
第1基板搬送装置21は、一対のガイドレール231、232、一対のコンベアベルト241、242、およびクランプ装置25などで構成されている。一対のガイドレール231、232は、X軸方向に延在し、かつ互いに平行して機台9に組み付けられている。一対のガイドレール231、232の向かい合う内側に、無端環状の一対のコンベアベルト241、242が配設されている。一対のコンベアベルト241、242は、第1基板K1の両縁をそれぞれ戴置した状態で輪転して、第1基板K1をX軸方向の中央に設定された第1装着実施位置261に搬入および搬出する。第1装着実施位置261の下方には、クランプ装置25が設けられている。クランプ装置25は、第1基板K1を押し上げて水平姿勢でクランプし、第1装着実施位置261に位置決めする。これにより、第1および第2部品移載装置41、42が第1装着実施位置261で部品装着動作を行えるようになる。
第1部品供給装置31は、機台9の長手方向(Y軸方向)の端部寄りに配設されている。第1部品供給装置31は、複数のフィーダ装置33がX軸方向に列設されて構成されている。各フィーダ装置33は、本体部34と、本体部34の後部に設けられた供給リール35と、本体部34の前端上部に設けられた部品取出部36とを有している。供給リール35には、多数の部品が所定ピッチで収納された図略の細長いテープが巻回保持されている。このテープが所定ピッチずつ繰り出され、部品が収納状態を解除されて部品取出部36に順次供給されるようになっている。なお、複数のフィーダ装置33の一部または全部を別方式の部品供給装置、例えば、トレー式部品供給装置に置き換えてもよい。
第1部品移載装置41は、X軸方向およびY軸方向に水平移動可能なXYロボットタイプの装置である。第1部品移載装置41は、一対のY軸レール431、432、Y軸スライダ44、ヘッドホルダ45、および図略のXY駆動機構などで構成されている。一対のY軸レール431、432は、機台9のX軸方向の両側に配置され、第1および第2基板搬送装置21、22の上側をY軸方向に延在している。一対のY軸レール431、432は、第1および第2部品移載装置41、42に共用される。Y軸レール941、942上には、X軸方向に長いY軸スライダ44が装架されている。Y軸スライダ44は、図略のY軸サーボモータおよびY軸ボールねじ送り機構によってY軸方向に駆動される。
ヘッドホルダ45は、Y軸スライダ44上に装架されている。ヘッドホルダ45は、図略のX軸サーボモータおよびX軸ボールねじ送り機構によってX軸方向に駆動される。ヘッドホルダ45は、下面に装着ヘッド46および基板認識カメラ47を有する。装着ヘッド46は、部品を保持および解放する装着ノズル(図略)を1本または複数本担持している。第1部品移載装置41は、フィーダ装置33の部品取出部36から部品を採取して、第1装着実施位置261に位置決めされた第1基板K1に採取した部品を装着する部品装着動作を行う。基板認識カメラ47は、第1基板K1に付設されたフィデューシャルマークを撮像して、第1基板K1の正確な位置を検出する。
さらに、第1および第2部品移載装置41、42の各Y軸スライダ44は、交互に中央線CLを超えて相手側に進入できるようになっている。したがって、第1部品移載装置41は、第1基板K1だけでなく、第2基板搬送装置22の第2装着実施位置262に位置決めされた第2基板K2にも部品装着動作を行うことができる。同様に、第2部品移載装置42は、第2基板K2だけでなく、第1基板K1にも部品装着動作を行うことができる。部品装着動作を制御する制御装置は、両方のY軸スライダ44同士や装着ヘッド46同士が干渉しない制御を行う。
第1部品認識カメラ51は、第1基板搬送装置21と第1部品供給装置31との間の機台9の上面に、上向きに設けられている。第1部品認識カメラ51は、装着ヘッド46が第1部品供給装置31から第1基板K1または第2基板K2に移動する途中で、装着ノズルに採取されている部品の状態を撮像する。第1部品認識カメラ51の撮像データによって部品の吸着姿勢の誤差や回転角のずれなどが判明すると、制御装置は、必要に応じて部品装着動作を微調整し、装着が困難な場合には当該の部品を廃棄する制御を行う。
図略の制御装置は、部品装着動作に関する装着シーケンスを保持している。装着シーケンスは、第1および第2基板K1、K2に装着する部品の種類、装着座標値、および装着順序や、当該の部品を供給するフィーダ装置33の位置の情報などを含んでいる。制御装置は、基板認識カメラ47や第1および第2部品認識カメラ51、52の撮像データ、ならびに図略のセンサの検出データなどに基づき、装着シーケンスにしたがって部品装着動作を制御する。また、制御装置は、生産完了した第1および第2基板K1、K2の生産数や、部品の装着に要した装着時間、部品の採取エラーの発生回数などの稼動データを逐次収集して更新する。
次に、部品実装機1が、第1および第2基板K1、K2を生産するときの稼動モードについて説明する。部品実装機1の稼動モードにはバリエーションが有り、本明細書では交互生産モードおよび独立生産モードについて説明する。
交互生産モードで、まず、第1基板搬送装置21は、第1基板K1を搬入し第1装着実施位置261に位置決めする。次に、第1部品移載装置41および第2部品移載装置42の両方が第1基板K1に部品装着動作を行う。このとき、第1基板K1の上方で両方の装着ヘッド46が干渉しないように制御される。通常、一方の装着ヘッド46が第1基板K1に部品を装着しているときに、他方の装着ヘッド46はフィーダ装置33から部品を採取する。そして、一方の装着ヘッド46が装着を終えて次の部品の採取のためにフィーダ装置33に向かうと、入れ替わりに他方の装着ヘッド46が第1基板K1に進んで部品の装着を始める。以下、第1および第2部品移載装置41、42は、交互に部品の装着を繰り返す。
第1および第2部品移載装置41、42が第1基板K1に部品装着動作を行っている間に、第2基板搬送装置22は、第2基板K2を搬入し第2装着実施位置262に位置決めする。第1基板K1への部品装着動作が終了すると、第1および第2部品移載装置41、42は、第2基板K2に部品装着動作を行う。第2基板K2への部品装着動作の間に、第1基板搬送装置21は、部品装着済みの第1基板K1を搬出し、次の第1基板K1を搬入および位置決めする。さらに、第2基板K2への部品装着動作が終了すると、第1および第2部品移載装置41、42は、第1基板K1に部品装着動作を行う。第1基板K1への部品装着動作の間に、第2基板搬送装置22は、部品装着済みの第2基板K2を搬出し、次の第2基板K2を搬入および位置決めする。
このように、交互生産モードでは、第1および第2部品移載装置41、42の両方が1枚の基板に対して部品装着動作を行う。これにより、第1基板K1および第2基板K2は、交互に生産される。したがって、第1基板K1および第2基板K2の生産速度は、原則として一致する。なお、第1基板K1および第2基板K2は、同じ種類でも異なる種類でもよい。
一方、独立生産モードで、第1基板搬送装置21が第1基板K1を搬入し第1装着実施位置261に位置決めすると、第1部品移載装置41が第1基板K1に部品装着動作を行う。部品装着動作が終了すると、第1基板搬送装置21は、部品装着済みの第1基板K1を搬出し、次の第1基板K1を搬入する。第1基板搬送装置21が第1基板K1の搬出および搬入を行っている間、第1部品移載装置41は待機状態となる。次の第1基板K1が位置決めされると、第1部品移載装置41は部品装着動作を行う。
第1基板K1の生産と並行し、第2基板搬送装置22が第2基板K2を搬入し第2装着実施位置262に位置決めすると、第2部品移載装置42が第2基板K2に部品装着動作を行う。部品装着動作が終了すると、第2基板搬送装置22は、部品装着済みの第2基板K2を搬出し、次の第2基板K2を搬入する。第2基板搬送装置22が第2基板K2の搬出および搬入を行っている間、第2部品移載装置42は待機状態となる。次の第2基板K2が位置決めされると、第2部品移載装置42は部品装着動作を行う。
このように、独立生産モードでは、第1部品移載装置41が第1基板K1に対して部品装着動作を行い、第2部品移載装置42が第2基板K2に対して部品装着動作を行う。これにより、第1基板K1および第2基板K2は、互いに独立して生産される。したがって、第1基板K1および第2基板K2の生産速度は、一致しなくてもよい。なお、第1基板K1および第2基板K2は、同じ種類でも異なる種類でもよい。
(2.熱補正処理の概要)
ここで、第1部品移載装置41のY軸スライダ44、ヘッドホルダ45、および装着ヘッド46は、可動部に相当する。また、X軸サーボモータ、X軸ボールねじ送り機構、Y軸サーボモータ、およびY軸ボールねじ送り機構は、XY駆動機構に相当する。以降では、可動部およびXY駆動機構のうち熱変形が部品装着動作に影響を及ぼす部材を構成部材と略称する。第1部品移載装置41が稼働すると、構成部材間の摩擦によって摩擦熱が発生する。また、X軸およびY軸サーボモータや図略の電装品などの構成部材では、電気的な損失熱が発生する。これらの構成部材の発熱により、可動部およびXY駆動機構は温度上昇して熱変形する。熱変形に起因して、例えば、第1基板K1上の部品の装着座標値に誤差が発生したり、フィーダ装置33の部品取出部36の位置がずれたりする。
構成部材(可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方)の温度変化に伴う熱変形が第1および第2部品移載装置41、42の部品装着動作に及ぼす影響を低減するために、制御装置は熱補正処理を行う。熱補正処理は、例えば、装着ヘッド46を所定位置に移動し、基板認識カメラ47による撮像および第1部品認識カメラ51による撮像を行い、取得した撮像データをデータ処理して実施する。
熱補正処理の具体的な方法として、例えば、本願出願人が取得した特許第4418014号の技術を用いることができる。この特許は、装着ヘッド46を交換したときの較正方法を開示しており、熱変形の影響を低減する熱補正処理にも応用できる。熱補正処理では、XY駆動機構の基準となるXY座標系の原点補正やピッチ補正、装着ヘッド46と基板認識カメラ47との離間距離の補正などを行う。なお、ピッチ補正とは、X軸サーボモータおよびY軸サーボモータの回転量と、装着ヘッド46の移動量との換算関係を補正することである。
(3.熱補正処理の実施時期の判定に使用する温度ランク、許容時間など)
上記した熱補正処理を行うために、制御装置は、実施時期判定部および熱補正実施部の機能を有する。実施時期判定部は、第1および第2部品移載装置41、42の稼動状況に基づいて、第1および第2部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期を個別に判定する。熱補正実施部は、実施時期判定部によって第1および第2のうちいずれかの部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、第1および第2部品移載装置41、42に関する熱補正処理を同時に実施する。以下、実施時期判定部および熱補正実施部の機能に関して詳述する。
図2は、部品移載装置41、42の構成部材の温度上昇特性を模式的に示した図である。図2の横軸は時間t、縦軸は構成部材の温度上昇値Aを表している。部品移載装置41、42は、時刻t1に稼動を開始し、その後は継続して稼動している。図示されるように、部品移載装置41、42が稼動を開始した後に、構成部材の温度は急峻な勾配で上昇する。その後、稼動時間が長くなるにつれて温度上昇の勾配は徐々に緩やかになり、最終的に安定した温度上昇値に落ち着く。一般的に、温度上昇特性は、発熱量および放熱条件が一定であれば、熱時定数を用いた数式によって表現できる。
ここで、構成部材の熱変形の大きさは、温度変化量の大きさに概ね比例する。例えば、構成部材の熱膨張量は、構成部材の熱膨張率に温度増加量を乗じて精度良く求められる。このため、熱補正処理の実施時期は、前回の熱補正処理後に熱変形(熱膨張量)の大きさが一定量に達したとき、換言すれば、温度上昇値Aが一定量ΔAだけ増加したときとするのが妥当である。実施形態では、温度上昇値Aを一定量ΔAずつ区切り、温度上昇値Aを段階的に表す温度ランクR(=1〜6)を定めている。
すなわち、温度上昇値Aが0以上でΔA未満の範囲を温度ランクR=1としている。以下同様に、温度上昇値AがΔA以上で2ΔA未満の範囲を温度ランクR=2とし、温度上昇値Aが4ΔA以上で5ΔA未満の範囲を温度ランクR=5としている。また、温度上昇値Aは、5ΔAを超えたあたりで飽和し、6ΔAまでは到達しない。したがって、温度上昇値Aが5ΔA以上の範囲を温度ランクR=6としている。
また、図2の温度上昇特性に基づき、各温度ランクRに対応して、温度上昇値Aが小さい側で短く温度上昇値Aが大きい側で長い許容時間T1〜T6を定めている。すなわち、温度ランクR=1に対応して温度上昇値Aが0からΔAまで増加するのに要する時間T1を、温度ランクR=1に定められた許容時間T1としている。以下同様に、温度上昇値AがΔAから2ΔAまで増加するのに要する時間T2を、温度ランクR=2に定められた許容時間T2とし、温度上昇値Aが4ΔAから5ΔAまで増加するのに要する時間T5を、温度ランクR=5に定められた許容時間T5としている。また、温度ランクR=6の許容時間T6は、温度上昇値Aが概ね安定していることを確認する意味で、許容時間T5以上に定める。許容時間T1〜T6の大小関係は、次式で表される。
T1<T2<T3<T4<T5≦T6
上記した許容時間T1〜T6は、各温度ランクRで温度上昇値Aの増加分が一定量ΔAに達しない稼動時間の上限を示している。例えば、部品移載装置41、42が稼動中で温度ランクR=3の状態であると、温度上昇値Aは2ΔA以上で3ΔA未満の範囲にある。そして、部品移載装置41、42が許容時間T3だけ稼動を継続しても、温度上昇値Aの増加分は一定量ΔA以下になる。
また、最も高温側の温度ランクR=6を除き、部品移載装置41、42が各温度ランクR=1〜5の状態で許容時間T1〜T5にわたって稼動すると、温度上昇値Aの増加量が一定量ΔAに近づく。したがって、部品移載装置41、42に関する熱補正処理を実施するとともに、温度ランクRを1ランクだけアップした状態と見なすのが妥当である。このように、温度上昇値Aの増加量に基づき熱補正処理を実施して、温度ランクRを増加操作するランク操作を行う点は、後述する制御装置の制御フローに規定されている。
図3は、部品移載装置41、42の温度ランクR=1〜6に対応する許容時間T1〜T6およびランク操作を例示した熱補正アップテーブルの図である。この例では、許容時間T1=5分、許容時間T2=10分、許容時間T3=15分、許容時間T4=20分、許容時間T5=30分、および許容時間T6=30分が定められている。また、温度ランクR=1〜5の状態で許容時間T1〜T5にわたって稼動したときのランク操作として、温度ランクRを1ランクだけアップする増加操作が定められている。
図4は、部品移載装置41、42の構成部材の温度下降特性を模式的に示した図である。図4の横軸は時間t、縦軸は構成部材の温度上昇値Aを表している。部品移載装置41、42は、稼動を継続していて、時刻t2に停止している。図示されるように、部品移載装置41、42が停止した後に、構成部材の温度は、温度上昇時よりも急峻な勾配で低下している。つまり、温度下降時の熱時定数は、温度上昇時の熱時定数よりも小さい。
本実施形態では、構成部材の熱収縮量が一定量、換言すれば温度上昇値Aの減少量が一定量ΔAとなる目安として、所定時間Td0を用いる。これによれば、部品移載装置41、42が稼動を停止した後の停止継続時間が所定時間Td0以上であると、部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定できる。さらに、停止継続時間の長短に応じて部品移載装置41、42の温度ランクRを複数ランクまたは1ランク減少操作することが妥当になる。減少させるランク数を決定する閾時間として、所定時間Td0よりも大きな第1閾時間Td1および第2閾時間Td2を定める。このように、温度上昇値Aの減少量に基づき熱補正処理を実施して、温度ランクRを減少操作するランク操作を行う点は、後述する制御装置の制御フローに規定されている。
図5は、部品移載装置41、42の停止継続時間の長短に応じて温度ランクRを減少操作するランク操作を例示した熱補正ダウンテーブルの図である。この例では、所定時間Td0=3分、第1閾時間Td1=5分、第2閾時間Td2=10分が定められている。そして、部品移載装置41、42の停止継続時間T11が所定時間Td0(=3分)未満であると、温度ランクRを変更しないと定められている。停止継続時間T12が所定時間Td0(=3分)以上で第1閾時間Td1(=5分)未満であると、温度ランクRを1ランク下げると定められている。停止継続時間T13が第1閾時間Td1(=5分)以上で第2閾時間Td2(=10分)未満であると、温度ランクRを2ランク下げると定められている。さらに、停止継続時間T14が第2閾時間Td2(=10分)以上であると、温度ランクR=1に戻すと定められている。
ところで、部品移載装置41、42が停止した時刻t2における温度上昇値Aは不確定である。このため、所定時間Td0、第1閾時間Td1、および第2閾時間Td2が経過するまでに生じる温度上昇値Aの減少量も不確定となる。この不確定さを考慮して、上記した温度ランクRの減少操作は、温度ランクRを低めに定めるようになっている。そして、部品移載装置41、42の実際の温度上昇値Aよりも低めの温度ランクRを用いることは、許容時間T1〜T6を小さめにすることを意味する。これは、熱補正処理の実施時期を早めることになり、熱変形の影響を低減する観点で安全サイドとなる。
(4.熱補正処理に関する制御フロー)
次に、制御装置が実行する熱補正処理の制御方法について説明する。図6は、制御装置が実行する熱補正処理の制御フローを示した図である。また、図7は、図6の制御フローと並行して実行される計時処理フローを示した図である。前提条件として、部品実装機1が交互生産モードで稼動する場合を考える。
図6のステップS1で、制御装置は、部品実装機1が始動した直後の初期処理として初期値設定を行うとともに、計時処理フローを開始する。初期値設定において、第1部品実装機41の第1温度ランクR1=1、第2部品実装機42の第2温度ランクR2=1が初期設定される。さらに、第1部品実装機41の第1補正後稼動時間tm1=0、および第1停止継続時間ts1=0が初期設定され、第2部品実装機42の第2補正後稼動時間tm2=0、および第2停止継続時間ts2=0が初期設定される。第1および第2補正後稼動時間tm1、tm2は、熱補正処理を実施した後に第1および第2部品移載装置41、42がそれぞれ稼動を継続する時間である。ただし、部品実装機1が始動した直後だけは、第1および第2補正後稼動時間tm1、tm2として、始動後に稼動を継続する時間を用いる。
また、制御装置は、図6の制御フローと並行して計時処理フローを実行する。すなわち、制御装置は、図7に示されるステップS21〜ステップS26までの1秒ループの処理を1秒に1回実行する。ただし、第1部品移載装置41と第2部品移載装置42とで稼動状況に差異の生じる場合があるので、制御装置は、第1および第2部品移載装置41、42に対して個別に1秒ループの処理を実行する。
ステップS22で、制御装置は、第1部品移載装置41が停止中か否か判定する。制御装置は、停止中であると計時処理フローの実行をステップS23に進め、稼動中であると計時処理フローの実行をステップS24に進める。ステップS23で、制御装置は、第1停止継続時間ts1を1秒だけカウントアップして、1秒ループを終了する。ステップS24で、制御装置は、第1停止継続時間ts1をゼロにリセットし、計時処理フローの実行をステップS25に進める。ステップS25で、制御装置は、第1補正後稼動時間tm1を1秒だけカウントアップして、1秒ループを終了する。
制御装置は、第2部品移載装置42についても同様の1秒ループの処理を実行して、第2停止継続時間ts2および第2補正後稼動時間tm2を演算する。
図6に戻り、制御装置は、ステップS1の初期処理の後、ステップS2からステップS10までの基板生産ループを繰り返して実行する。ステップS3で、制御装置は、第1基板K1または第2基板K2を搬入および位置決めする。ステップS4で、制御装置は、計時処理フローで演算された第1補正後稼動時間tm1が第1部品移載装置41の現在の第1温度ランクR1に定められた許容時間を超過しているか否か判定する。同様に、制御装置は、第2補正後稼動時間tm2が第2部品移載装置42の現在の第2温度ランクR2に定められた許容時間を超過しているか否か判定する。制御装置は、少なくとも一方が超過しているとき制御フローの実行をステップS6に進め、それ以外のとき制御フローの実行をステップS5に進める。
ステップS5で、制御装置は、計時処理フローで演算された第1停止継続時間ts1および第2停止継続時間ts2が所定時間Td0に達しているか否か判定する。制御装置は、少なくとも一方が所定時間Td0に達しているとき制御フローの実行をステップS6に進め、それ以外のとき制御フローの実行をステップS9に進める。ステップS6で、制御装置は、第1部品移載装置41および第2部品移載装置42に関する熱補正処理を同時に実施する。
ステップS7で、制御装置は、ステップS6に進んだときの判定条件に基づいてランク操作を行う。すなわち、ステップS4で第1補正後稼動時間tm1および第2補正後稼動時間tm2の両方が許容時間を超過していた場合、制御装置は、第1温度ランクR1および第2温度ランクR2の両方を1ランクだけ増加操作する。ステップS4で第1補正後稼動時間tm1および第2補正後稼動時間tm2の一方のみが許容時間を超過していた場合、制御装置は、超過していた側の部品移載装置の温度ランクRのみを1ランクだけ増加操作する。
また、ステップS5で第1停止継続時間ts1および第2停止継続時間ts2の両方が所定時間Td0に達していた場合、制御装置は、第1温度ランクR1および第2温度ランクR2の両方を下降操作する。ステップS5で第1停止継続時間ts1および第2停止継続時間ts2の一方のみが所定時間Td0に達していた場合、制御装置は、所定時間Td0に達していた側の温度ランクRを下降操作する。なお、下降操作のランク数は、図5の熱補正ダウンテーブルにしたがって定められる。
ステップS8で、制御装置は、第1補正後稼動時間tm1および第2補正後稼動時間tm2をゼロにリセットする。この場合、熱補正時期への到達により熱補正処理が実施されている部品移載装置では、温度上昇値Aと温度ランクRとの関係は、概ね図3に示されるとおりとなる。一方、相手側の部品移載装置の熱補正時期への到達により同時に熱補正処理が実施され、許容時間に達していない補正後稼動時間がリセットされる部品移載装置が発生する。そして、この部品移載装置では、その後の温度上昇値Aに対応する温度ランクRが図3に示されるランクよりも低めになる可能性がある。それでも、部品移載装置の実際の温度上昇値Aよりも低めの温度ランクRを用いることは、許容時間T1〜T6を小さめにすることを意味する。これは、熱補正処理の実施時期を早めることになり、熱変形の影響を低減する観点で安全サイドとなる。
ステップS9で、制御装置は、位置決めされた第1基板K1または第2基板K2に対して第1および第2部品移載装置41、42が行う部品装着動作を制御する。これにより、1枚の基板の生産が完了する。制御装置は、制御フローの実行をステップS10からステップS2に戻して、次の基板の生産に進む。
図6の制御フロー中のステップS6の機能は、本発明の熱補正実施部に相当する。また、制御フロー中のステップS6以外の機能、ならびに、図7の計時処理フローの機能は、本発明の実施時期判定部に相当する。
(5.実施形態の部品実装機1の作用)
次に、実施形態の部品実装機1の作用について、従来技術と比較して説明する。図8は、実施形態の部品実装機1の作用を説明するタイムチャートの図である。図9は、従来技術の部品実装機の作用を説明するタイムチャートの図である。図8および図9で、上段のラインは基板搬送動作を示し、中段のラインは第1部品移載装置41の部品装着動作を示し、下段のラインは第2部品移載装置42の部品装着動作を示している。
図8に示される実施形態において、時刻t11〜時刻t12の時間帯に第1基板K1への部品装着動作が行われている。そして、部品装着済みの第1基板K1が搬出されて第2基板K2が搬入された直後の時刻t13に、第2部品移載装置42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されている。すると、図示されるように、第1および第2部品移載装置41、42の熱補正処理が同時に実施される。このため、第1および第2部品移載装置41、42で部品装着動作を中断して熱補正処理を実施する時間的なロスが発生する。その後、時刻t14〜時刻t15の時間帯に、熱補正処理を実施することなく、次の第1基板K1への部品装着動作が行われている。
図9に示される従来技術において、第2基板K2が搬入された直後の時刻t13に、第2部品移載装置42に関する熱補正処理の実施時期が判定され、熱補正処理が実施されている。第2部品移載装置42は、熱補正処理の間は部品装着動作を中断するので、第1部品移載装置41の部品装着動作が先行する。第1部品移載装置41は時刻t16に部品装着動作を終了し、第2部品移載装置42は遅れた時刻t17に部品装着動作を終了する。時刻t16から時刻t17の間、第1部品移載装置41は待機し、時間的なロスが発生する。
さらに、次の第1基板K1が搬入された直後の時刻t18に、第1部品移載装置41に関する熱補正処理の実施時期が判定され、熱補正処理が実施されている。これにより、今度は、第2部品移載装置42の部品装着動作が先行する。第2部品移載装置42は時刻t19に部品装着動作を終了し、第1部品移載装置41は遅れた時刻t20に部品装着動作を終了する。そして、時刻t19から時刻t20の間、第2部品移載装置42は待機し、時間的なロスが発生する。このように、従来技術では、熱補正処理の実施時期を第1および第2部品移載装置41、42で個別に管理するので、時間的なロスが2回発生する。
これに対し、実施形態では、時間的なロスの発生回数は、同時に熱補正処理を実施したときの1回で済む。つまり、実施形態によれば、熱補正処理によって生じる時間的なロスを、従来技術よりも減じることができる。
また、実施形態の部品実装機1が独立生産モードで稼動する場合、実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、熱補正実施部は、当該の部品移載装置に関する熱補正処理のみを実施する。つまり、独立生産モードの場合、第1および第2部品移載装置41、42は相手側の熱補正処理に関係なく部品装着動作を行えるので、第1側と第2側とを独立した別々の部品実装機と考えることができる。これによれば、第1および第2部品移載装置41、42に関して、互いに干渉されることなく図3および図5のランク操作を個別に行って、定められた許容時間のとおりに熱補正処理を実施できる。
(6.実施形態の部品実装機1の効果)
実施形態の部品実装機1は、部品を保持および解放する装着ノズル、装着ノズルを担持する可動部(Y軸スライダ44、ヘッドホルダ45、ヘッド46)、ならびに可動部を水平面内のX軸方向およびY軸方向に駆動するXY駆動機構をそれぞれ有し、第1および第2部品供給装置31、32から部品を採取して位置決めされた第1基板K1および第2基板K2に装着する部品装着動作を行う第1および第2部品移載装置41、42と、第1および第2基板搬送装置21、22によって順次位置決めされる1枚の第1基板K1または第2基板K2に対して第1および第2部品移載装置41、42が行う部品装着動作を制御する(交互生産モードの場合)とともに、可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方の温度変化に伴う熱変形がそれぞれの部品移載装置41、42の部品装着動作に及ぼす影響を低減する熱補正処理を行う制御装置と、を備える部品実装機1であって、制御装置は、各部品移載装置41、42の稼動状況に基づいて、各部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期を個別に判定する実施時期判定部と、実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、第1および第2部品移載装置41、42に関する熱補正処理を同時に実施する熱補正実施部と、を有する。
これによれば、実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、熱補正実施部は、第1および第2部品移載装置41、42に関する熱補正処理を同時に実施する。このため、第1および第2部品移載装置41、42で部品装着動作を中断して熱補正処理を実施する時間的なロスは重複して1回で済む。一方、従来技術により熱補正処理の実施時期を複数の部品移載装置で個別に管理すると、時間的なロスが複数回発生する。したがって、本実施形態によれば、時間的なロスを減じて生産効率の低下を抑制できる。
さらに、実施形態の部品実装機1において、実施時期判定部は、一の部品移載装置41、42に関して、熱補正処理が実施されたときに、可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方の温度上昇値Aが大きいほど長めの許容時間T1〜T6を定め、熱補正処理が実施された後に稼動を継続する補正後稼動時間tm1、tm2が許容時間T1〜T6に一致すると、次回の熱補正処理の実施時期に達したと判定する。
これによれば、部品移載装置41、42に関する熱補正処理が実施された後に、温度上昇値Aの増加量が過大になる前に次回の熱補正処理を実施できる。したがって、構成部材の熱変形の影響が過大になる前に、タイムリーな熱補正処理が実施される。かつ、等間隔の規定時間で熱補正処理を実施する従来技術と比較して、熱補正処理の実施回数を低減でき、生産効率の低下を抑制できる。
さらに、実施形態の部品実装機1において、前記実施時期判定部は、部品移載装置41、42の可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方の温度上昇値Aを段階的に表す温度ランクR(R1、R2)、ならびに、温度ランクR(R1、R2)に対応して温度上昇値Aが小さい側で短く温度上昇値Aが大きい側で長く段階的に定められた許容時間T1〜T6を用い、熱補正実施部が一の部品移載装置41、42に関する熱補正処理を実施すると、一の部品移載装置41、42の温度ランクR(R1、R2)を1ランクだけ増加操作する。
これによれば、部品移載装置41、42に関する熱補正処理が実施された後に温度上昇値Aが一定量ΔAだけ変化したとき、次回の熱補正処理がタイムリーに実施される。したがって、構成部材の熱変形の大きさが一定量に達したときに熱補正処理が行われ、熱変形の影響を一定以下に保つことができる。かつ、等間隔の規定時間で熱補正処理を実施する従来技術と比較して、温度ランクRと許容時間T1〜T6との組み合わせにより熱補正処理の実施回数を大幅に低減でき、生産効率の低下を抑制する効果が顕著になる。
さらに、実施形態の部品実装機1において、実施時期判定部は、一の部品移載装置41、42に関して、稼動を停止した後の停止継続時間ts1、ts2が所定時間Td0以上であると、熱補正処理の実施時期に達したと判定し、さらに、停止継続時間ts1、ts2の長短に応じて温度ランクRを複数ランクまたは1ランク減少操作する。
これによれば、部品移載装置41、42が停止して構成部材の熱変形(熱収縮)の影響が過大になる前に、タイムリーに熱補正処理を実施できる。かつ、部品移載装置41、42の稼動および停止が不規則に発生しても、熱変形の影響を低減する観点で安全サイドとなるように、熱補正処理の実施時期を判定できる。
さらに、実施形態の部品実装機1において、実施時期判定部が一の部品移載装置(41または42)に関する熱補正処理の実施時期に達し、かつ他の部品移載装置(42または41)に関する熱補正処理の実施時期に達していないと判定し、熱補正実施部が一の部品移載装置(41または42)および他の部品移載装置(42または41)に関する熱補正処理を同時に実施した場合に、実施時期判定部は、他の部品移載装置(42または41)の温度ランクRを維持する。
これによれば、一の部品移載装置(41または42)に関する熱補正処理の実施時期に合わせて、未だ実施時期に達していない他の部品移載装置(42または41)に関する熱補正処理が実施されたとき、他の部品移載装置(42または41)の温度ランクRが維持される。このため、他の部品移載装置(42または41)の温度ランクRは適正または低めとされ、熱変形の影響を低減する観点で安全サイドとなる。
さらに、実施形態の部品実装機1において、第1および第2部品移載装置41、42がそれぞれ別の基板に対して部品装着動作を行う独立生産モードの場合に、実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置41、42に関する熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、熱補正実施部は、当該の部品移載装置41、42に関する熱補正処理のみを実施する。
これによれば、第1および第2部品移載装置41、42に関して、互いに干渉されることなく、熱補正処理の実施時期を個別に判定して実施できる。したがって、第1および第2部品移載装置41、42のそれぞれで確実に実施時期が適正化される。
なお、実施形態で温度上昇値Aの温度ランクRを6段階としているが、これに限定されない。例えば、部品装着動作に特に高い精度が要求される場合には、一定量ΔAを小さく設定して、温度ランクRの段階数を増やすことが好ましい。また、温度上昇時の許容時間T1〜T6や、温度下降時の所定時間Td0、第1閾時間Td1、および第2閾時間Td2は模式的な一例であり、部品移載装置41、42の熱的特性および部品装着動作の要求精度に基づいて適正に定められることが好ましい。
さらになお、本発明は、1個の基板搬送装置および2個の部品移載装置41、42を備えるシングルレーンデュアルヘッドタイプの部品実装機でも実施できる。また、本発明は、基板搬送装置および部品移載装置を3個以上備える部品実装機にも応用可能である。本発明は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
1:部品実装機
21、22:第1および第2基板搬送装置
31、32:第1および第2部品供給装置
41、42:第1および第2部品移載装置
51、52:第1および第2部品認識カメラ
K1、K2:第1および第2基板
A:温度上昇値 ΔA:一定量 R:温度ランク T1〜T6:許容時間
Td0:所定時間 Td1:第1閾時間 Td2:第2閾時間

Claims (6)

  1. 部品を保持および解放する装着ノズル、前記装着ノズルを担持する可動部、ならびに前記可動部を水平面内のX軸方向およびY軸方向に駆動するXY駆動機構をそれぞれ有し、部品供給装置から前記部品を採取して位置決めされた基板に装着する部品装着動作を行う複数の部品移載装置と、
    基板搬送装置によって順次位置決めされる1枚の基板に対して前記複数の部品移載装置が行う前記部品装着動作を制御するとともに、前記可動部および前記XY駆動機構の少なくとも一方の温度変化に伴う熱変形がそれぞれの部品移載装置の前記部品装着動作に及ぼす影響を低減する熱補正処理を行う制御装置と、を備える部品実装機であって、
    前記制御装置は、
    各前記部品移載装置の稼動状況に基づいて、各前記部品移載装置に関する前記熱補正処理の実施時期を個別に判定する実施時期判定部と、
    前記実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置に関する前記熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、前記複数の部品移載装置に関する前記熱補正処理を同時に実施する熱補正実施部と、
    を有する部品実装機。
  2. 前記実施時期判定部は、一の部品移載装置に関して、
    熱補正処理が実施されたときに、前記可動部および前記XY駆動機構の少なくとも一方の温度上昇値が大きいほど長めの許容時間を定め、
    前記熱補正処理が実施された後に稼動を継続する補正後稼動時間が前記許容時間に一致すると、次回の熱補正処理の実施時期に達したと判定する請求項1に記載の部品実装機。
  3. 前記実施時期判定部は、
    前記部品移載装置の可動部およびXY駆動機構の少なくとも一方の温度上昇値を段階的に表す温度ランク、ならびに、前記温度ランクに対応して前記温度上昇値が小さい側で短く前記温度上昇値が大きい側で長く段階的に定められた許容時間を用い、
    前記熱補正実施部が前記一の部品移載装置に関する熱補正処理を実施すると、前記一の部品移載装置の温度ランクを1ランクだけ増加操作する請求項2に記載の部品実装機。
  4. 前記実施時期判定部は、前記一の部品移載装置に関して、
    稼動を停止した後の停止継続時間が所定時間以上であると、前記熱補正処理の実施時期に達したと判定し、
    さらに、前記停止継続時間の長短に応じて前記温度ランクを複数ランクまたは1ランク減少操作する請求項3に記載の部品実装機。
  5. 前記実施時期判定部が前記一の部品移載装置に関する熱補正処理の実施時期に達し、かつ他の部品移載装置に関する熱補正処理の実施時期に達していないと判定し、前記熱補正実施部が前記一の部品移載装置および前記他の部品移載装置に関する熱補正処理を同時に実施した場合に、
    前記実施時期判定部は、前記他の部品移載装置の温度ランクを維持する請求項3または4に記載の部品実装機。
  6. 前記複数の部品移載装置がそれぞれ別の基板に対して前記部品装着動作を行う場合に、
    前記実施時期判定部によっていずれかの部品移載装置に関する前記熱補正処理の実施時期に達したと判定されると、前記熱補正実施部は、当該の部品移載装置に関する前記熱補正処理のみを実施する請求項1〜5のいずれか一項に記載の部品実装機。
JP2016565769A 2014-12-25 2014-12-25 部品実装機 Active JP6423448B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/084368 WO2016103413A1 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 部品実装機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016103413A1 JPWO2016103413A1 (ja) 2017-09-28
JP6423448B2 true JP6423448B2 (ja) 2018-11-14

Family

ID=56149507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016565769A Active JP6423448B2 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 部品実装機

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10582651B2 (ja)
EP (1) EP3240388B1 (ja)
JP (1) JP6423448B2 (ja)
CN (1) CN107114008B (ja)
WO (1) WO2016103413A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6670585B2 (ja) * 2015-10-30 2020-03-25 Juki株式会社 管理装置
JP2019046836A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 生産システムおよび生産方法ならびに生産ライン管理装置
EP3678464B1 (en) * 2017-08-31 2023-04-05 Fuji Corporation Component mounting machine and component mounting method
JP6893255B2 (ja) * 2017-12-15 2021-06-23 株式会社Fuji 部品装着機
JP6687650B2 (ja) * 2018-01-31 2020-04-28 ファナック株式会社 熱変位補正装置及び機械学習装置
JP7202176B2 (ja) * 2018-12-21 2023-01-11 キヤノン株式会社 搬送装置、基板処理装置、および物品製造方法
DE102020126386A1 (de) 2020-10-08 2022-04-14 Asm Assembly Systems Gmbh & Co. Kg Synchronisierung von Maßnahmen zum Anpassen der Funktionsfähigkeit von zwei Bestückautomaten einer Bestücklinie

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5105368A (en) * 1990-08-01 1992-04-14 At&T Bell Laboratories Method for improving robot accuracy
JPH05241660A (ja) * 1991-04-19 1993-09-21 Hitachi Ltd 電子部品装着機の熱変形の補正方法
JP3305798B2 (ja) * 1993-02-26 2002-07-24 パイオニア株式会社 電子部品実装装置
JP3295529B2 (ja) * 1994-05-06 2002-06-24 松下電器産業株式会社 Ic部品実装方法及び装置
JP4516220B2 (ja) * 2001-01-15 2010-08-04 富士機械製造株式会社 部品装着精度関連部分の相対位置関係取得方法および電気部品装着システム
JP4620262B2 (ja) * 2001-01-16 2011-01-26 富士機械製造株式会社 電子部品装着装置
JP2004186308A (ja) 2002-12-02 2004-07-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装装置及び方法
DE10300518B4 (de) * 2003-01-09 2005-06-23 Siemens Ag Vorrichtung zum Bestücken von Substraten mit Bauelementen und Verfahren zum Kalibrieren einer solchen Vorrichtung
JP2004323205A (ja) * 2003-04-25 2004-11-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 部品実装装置
EP2066166A1 (en) * 2007-11-30 2009-06-03 Mydata Automation AB Method for temperature compensation in a positioning system
JP5254875B2 (ja) * 2009-05-18 2013-08-07 ヤマハ発動機株式会社 実装機
JP5510342B2 (ja) * 2011-01-14 2014-06-04 パナソニック株式会社 電子部品実装方法

Also Published As

Publication number Publication date
US10582651B2 (en) 2020-03-03
WO2016103413A1 (ja) 2016-06-30
CN107114008B (zh) 2019-11-01
EP3240388A4 (en) 2018-08-01
CN107114008A (zh) 2017-08-29
EP3240388B1 (en) 2020-02-19
EP3240388A1 (en) 2017-11-01
US20170347506A1 (en) 2017-11-30
JPWO2016103413A1 (ja) 2017-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6423448B2 (ja) 部品実装機
JP6550589B2 (ja) 部品実装方法
US11576291B2 (en) Component mounting machine
EP1600047B1 (en) Component mounting apparatus and component mounting method
JP2007305775A (ja) 部品実装方法、部品実装装置および部品実装システム
EP3678464B1 (en) Component mounting machine and component mounting method
US20160291572A1 (en) Servo controller
JP6678503B2 (ja) 部品実装装置、部品実装方法、部品実装装置の制御用プログラムおよび記録媒体
CN108293318B (zh) 元件供给装置的电源控制装置及电源控制方法
JP6967696B2 (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
JP7050219B2 (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
JP6734465B2 (ja) 部品実装機
JP6746465B2 (ja) 表面実装機
JP7213411B2 (ja) 部品搭載装置
JP7223928B2 (ja) 部品搭載装置
JP7008175B2 (ja) 部品搭載装置
JP6967695B2 (ja) 部品搭載装置および部品搭載方法
JP6956315B2 (ja) 部品搭載方法
JP6076999B2 (ja) 実装機、及び基準マークの読取方法
JP2008041683A (ja) 電子部品実装装置および基板加熱方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180925

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6423448

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250