JP6423201B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両に用いられる駆動力伝達装置に関する。
駆動モータおよび内燃機関(エンジン)を駆動源とするハイブリッド車両の駆動力伝達装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。特許文献1のハイブリッド車両は、主として駆動モータが出力する駆動力により走行し、走行状態に応じてエンジンが出力する駆動力によりアシストを行う方式を採用している。このような駆動力伝達装置は、駆動モータの駆動力のみで走行している場合に出力軸の回転によりエンジンが連れ回らないようにするために、出力軸とエンジンの間に多板クラッチ機構などの断接機構が設けられる。
特開2013−180680号公報
しかしながら、駆動力伝達装置の断接機構として多板クラッチ機構を採用した場合には、オイルポンプや油圧回路などの作動機構が必要となる。また、断接機構としてシンクロ機構やドグクラッチ機構の採用も考えられるが、出力軸とエンジンの差回転が大きい場合に連結時の衝撃力が大きくなる。そのため、断接機構を接続状態に移行する場合に、出力軸とエンジンの差回転が許容範囲に収まるように回転数の同期制御を行う必要がある。そのため、補助駆動源による駆動力の出力要求があってからアシストが開始されるまでに要する時間が長くなるおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、断接機構を接続状態に移行した際の衝撃力の発生を抑制しつつ、補助駆動源によるアシストが開始されるまでに要する時間を短縮することが可能な駆動力伝達装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、複数の駆動源を備えるハイブリッド車両に適用される駆動力伝達装置であって、前記複数の駆動源のうち補助駆動源が出力する駆動力を入力する入力軸と、前記ハイブリッド車両の駆動輪に連結された出力軸と、前記入力軸側から前記出力軸側への駆動力の伝達を許容し、且つ前記出力軸側から前記入力軸側への駆動力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ機構と、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間に配置され、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構と、を備え、前記ワンウェイクラッチ機構は、前記入力軸に固定された第一部材と、前記第一部材から一方向のみの駆動力を伝達される第二部材と、を有し、前記駆動力伝達装置は、前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材の回転軸に同軸的に且つ前記第二部材に対して相対回転可能に設けられた第一ギヤと、前記出力軸に固定され、且つ前記第一ギヤと噛合する第二ギヤと、をさらに備え、前記断接機構は、前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材と一体的に回転するクラッチハブと、前記クラッチハブに対して相対回転不能に且つ前記入力軸の軸方向に相対移動可能に前記クラッチハブに嵌合されたスリーブと、前記第一ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合する出力側クラッチリングと、を有し、前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材は、前記第一部材の外周側に配置された外輪部材であり、前記クラッチハブは、前記外輪部材に直接的に固定される。
請求項3に係る発明は、複数の駆動源を備えるハイブリッド車両に適用される駆動力伝達装置であって、前記複数の駆動源のうち補助駆動源が出力する駆動力を入力する入力軸と、前記ハイブリッド車両の駆動輪に連結された出力軸と、前記入力軸側から前記出力軸側への駆動力の伝達を許容し、且つ前記出力軸側から前記入力軸側への駆動力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ機構と、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間に配置され、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構と、を備え、前記ワンウェイクラッチ機構は、前記入力軸に固定された第一部材と、前記第一部材から一方向のみの駆動力を伝達される第二部材と、を有し、前記駆動力伝達装置は、前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材の回転軸に同軸的に且つ前記第二部材に対して相対回転可能に設けられた第一ギヤと、前記出力軸に固定され、且つ前記第一ギヤと噛合する第二ギヤと、をさらに備え、前記断接機構は、前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材と一体的に回転するクラッチハブと、前記クラッチハブに対して相対回転不能に且つ前記入力軸の軸方向に相対移動可能に前記クラッチハブに嵌合されたスリーブと、前記第一ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合する出力側クラッチリングと、を有し、前記補助駆動源は、内燃機関であり、前記ハイブリッド車両は、入力される駆動力に応じて発電を行うジェネレータを備え、前記駆動力伝達装置は、前記入力軸と平行または同軸上に配置され、前記ジェネレータに駆動力を入力可能な副軸と、前記入力軸の軸方向において前記第一ギヤに対して前記クラッチハブを挟んだ反対側に配置され、前記入力軸に対して相対回転可能に設けられた第三ギヤと、前記副軸に固定され、且つ前記第三ギヤと噛合する第四ギヤと、をさらに備え、前記断接機構は、前記第三ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合するジェネレータ側クラッチリングをさらに有する。
このような構成によると、ワンウェイクラッチ機構により出力軸側から入力軸側への駆動力の伝達が遮断される。そのため、出力軸の回転数よりも補助駆動源の回転数が低く両者の間に差回転がある状態で断接機構を接続状態に切り替えた場合には、出力軸からワンウェイクラッチ機構までの部材が出力軸の回転数に応じた回転数で回転する。このとき、出力軸により回転力を付与される部材は、断接機構からワンウェイクラッチ機構の間の部材であることから慣性質量が小さい。よって、上記のように差回転がある状態で断接機構を接続状態に切り替えても、出力軸に加えられる衝撃力の発生を抑制できる。
また、駆動力伝達装置は、断接機構が接続状態に切り替えられた後に、補助駆動源の回転数が出力軸の回転数に達すると、ワンウェイクラッチ機構の作動により入力軸側から出力軸側へと駆動力を伝達する。これにより、補助駆動源によるアシストが開始される。このような構成からなる駆動力伝達装置によると、断接機構が接続状態に切り替えられる前に補助駆動源による同期制御を高精度に行う必要がないため、補助駆動源によるアシストが開始されるまでに要する時間を短縮することができる。
第一実施形態における駆動力伝達装置の全体構造を示すスケルトン図である。 図1におけるワンウェイクラッチ機構およびドグクラッチ機構を拡大して示す断面図である。 第二実施形態における駆動力伝達装置の全体構造を示すスケルトン図である。 ドグクラッチ機構のスリーブが第一位置P11にある状態を示す図である。 ドグクラッチ機構のスリーブが第二位置P12にある状態を示す図である。 ドグクラッチ機構のスリーブが第三位置P13にある状態を示す図である。 第三実施形態におけるドグクラッチ機構のスリーブが第一位置P21にある状態を示す図である。 第三実施形態におけるドグクラッチ機構のスリーブが第二位置P22にある状態を示す図である。 第三実施形態におけるドグクラッチ機構のスリーブが第三位置P23にある状態を示す図である。
以下、本発明の駆動力伝達装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、駆動力伝達装置は、給電により駆動力を出力する駆動モータと、内燃機関により駆動力を出力するエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両に用いられる。ハイブリッド車両は、運転操作や車両状態などに応じて、ハイブリッド走行やモータ走行などの走行状態を適宜切り替える。
<第一実施形態>
(1−1.駆動力伝達装置1の全体構成)
駆動力伝達装置1は、図1に示すように、第一入力軸11と、第一出力軸12と、第二入力軸13(本発明の「入力軸」に相当する)と、第二出力軸14(本発明の「出力軸」に相当する)と、副軸15と、ワンウェイクラッチ機構30と、ドグクラッチ機構50と、制御装置70とを備えて構成される。
第一入力軸11は、ハウジングに回転可能に支持され、駆動モータ81が出力する駆動力を駆動力伝達装置1に入力する。駆動モータ81は、ハイブリッド車両における複数の駆動源のうち主となる駆動力を出力する主駆動源である。第一出力軸12は、ハウジングに回転可能に支持され、モータ側ギヤ対21を介して第一入力軸11との間で駆動力を伝達可能に構成される。第一出力軸12は、第一最終減速ギヤ25および差動機構91を介して、車両の駆動輪92L,92Rに機械的に連結される。
第二入力軸13は、ハウジングに回転可能に支持され、エンジン82が出力する駆動力を駆動力伝達装置1に入力する。エンジン82は、ハイブリッド車両における複数の駆動源のうち要求に応じて補助的に駆動力を供給する補助駆動源である。第二出力軸14は、ハウジングに回転可能に支持され、後述するワンウェイクラッチ機構30、ドグクラッチ機構50、およびエンジン側ギヤ対22を介して、第二入力軸13側から第二出力軸14側への一方向に駆動力を伝達可能に構成される。第二出力軸14は、第二最終減速ギヤ26および差動機構91を介して、車両の駆動輪92L,92Rに機械的に連結される。
上記のエンジン側ギヤ対22は、駆動ギヤ22a(本発明の「第一ギヤ」に相当する)および従動ギヤ22b(本発明の「第二ギヤ」に相当する)により構成される歯車機構である。エンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aは、第二入力軸13に対して相対回転可能に設けられる。エンジン側ギヤ対22の従動ギヤ22bは、第二出力軸14に固定され、且つ駆動ギヤ22aと噛合する。エンジン側ギヤ対22は、ドグクラッチ機構50が接続状態にある場合に、第一入力軸11に対して一方向にのみ駆動力を伝達可能に連結された状態となる。
副軸15は、ハウジングに回転可能に支持され、第二入力軸13と平行に配置される。副軸15は、ジェネレータ側ギヤ対23を介して第二入力軸13との間で駆動力を伝達可能に構成される。副軸15は、エンジン82が出力する駆動力をジェネレータ83に入力する。ジェネレータ83は、入力される駆動力に応じて発電を行い、また給電されることにより駆動力を出力する。ジェネレータ83は、ハイブリッド車両において、発電機および電動機として機能する。
上記のジェネレータ側ギヤ対23は、駆動ギヤ23aおよび従動ギヤ23bにより構成される歯車機構である。ジェネレータ側ギヤ対23の駆動ギヤ23aは、第二入力軸13に固定される。ジェネレータ側ギヤ対23の従動ギヤ23bは、副軸15に固定され、且つ駆動ギヤ23aと噛合する。このような構成により、副軸15は、第二入力軸13に対して逆方向に、且つジェネレータ側ギヤ対23が構成するギヤ比に基づく回転数で回転する。
(1−1−1.ワンウェイクラッチ機構30)
ワンウェイクラッチ機構30は、第二入力軸13側から第二出力軸14側への駆動力の伝達を許容し、且つ第二出力軸14側から第二入力軸13側への駆動力の伝達を遮断する。本実施形態において、ワンウェイクラッチ機構30は、ローラ式を採用する。ワンウェイクラッチ機構30は、図2に示すように、内輪部材31(本発明の「第一部材」に相当する)と、外輪部材32(本発明の「第二部材」に相当する)と、複数のローラ33と、複数のスプリング34とを有する。
内輪部材31は、第二入力軸13に固定され、第二入力軸13と一体的に回転する。また、内輪部材31の外周面には、周方向に等間隔に複数の凹部31aが形成されている。各凹部31aは、図2に示すように、内輪部材31の外周面に対して周方向に傾斜したカム面を構成する。各凹部31aは、内輪部材31の軸方向に(図2の前後方向)に延在する。
外輪部材32は、内輪部材31の外周側に一定の間隔を空けて配置される。複数のローラ33は、円柱状に形成され、内輪部材31の複数の凹部31aに1つずつ収容される。各ローラ33は、内輪部材31と外輪部材32の間に介在する。複数のスプリング34は、各ローラに対応して配置される。各スプリング34は、弾性力により各ローラ33が内輪部材31の外周面および外輪部材32の内周面に接触する位置に保持する。
ここで、エンジン82が出力する駆動力により第二入力軸13が回転する方向(図2の時計回り方向)を「正回転方向Dr」とし、正回転方向の反対方向(図2の反時計回り)を「逆回転方向Dp」とする。第二入力軸13を介して内輪部材31に駆動力が伝達されて、内輪部材31が外輪部材32に対して正回転方向Drに相対回転しようとすると、各ローラ33は、転動しながら内輪部材31に対して逆回転方向Dpに移動する。
これにより、各ローラ33が内輪部材31の各凹部31aに形成されたカム面と、外輪部材32の内周面とから受ける接触面圧が高くなる。そうすると、各ローラ33の転動が規制され、各ローラ33を介して内輪部材31から外輪部材32へと駆動力が伝達される。よって、内輪部材31および外輪部材32は、一体的に正回転方向Drに回転する。
一方で、外輪部材32が第二出力軸14側から駆動力を伝達されて、外輪部材32が内輪部材31に対して正回転方向Drに相対回転(換言すると、内輪部材31が外輪部材32に対して逆回転方向Dpに相対回転)しようとすると、各ローラ33は、各スプリング34により保持される位置において回転する。このとき、各ローラ33は、内輪部材31の凹部31aから受ける接触面圧が低いため、内輪部材31の凹部31aに対して摺動する。
これにより、各ローラ33は、外輪部材32が内輪部材31に対して正回転方向Drに相対回転した場合に、内輪部材31に外輪部材32の駆動力を伝達しない。よって、外輪部材32が内輪部材31に対して空回りする状態となり、ワンウェイクラッチ機構30は、外輪部材32から内輪部材31への駆動力の伝達を遮断する。
(1−1−2.ドグクラッチ機構50)
ドグクラッチ機構50は、ワンウェイクラッチ機構30と第二出力軸14との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構である。このドグクラッチ機構50は、ワンウェイクラッチ機構30と第二出力軸14との間に配置される。本実施形態において、ドグクラッチ機構50は、連結対象の部材間の差回転を同期させるシンクロ機構を有しないタイプの断接機構である。
このドグクラッチ機構50は、クラッチハブ51と、スリーブ52と、出力側クラッチリング53とを有する。クラッチハブ51は、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32と一体的に回転するように構成される。本実施形態において、クラッチハブ51は、図2に示すように、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32に直接的に固定される。クラッチハブ51の外周面には、第二入力軸13の軸方向に延在する外歯スプラインが形成されている。
スリーブ52の内周面には、クラッチハブ51の外歯スプラインと摺動可能に係合する内歯スプラインが形成されている。これにより、スリーブ52は、クラッチハブ51に対して相対回転不能に且つ第二入力軸13の軸方向に相対移動可能にクラッチハブ51に嵌合される。出力側クラッチリング53は、本実施形態において、エンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aに一体的に固定される。出力側クラッチリング53は、スリーブ52の軸方向位置に応じてスリーブ52と係脱可能に噛合する。
より詳細には、出力側クラッチリング53のクラッチハブ51側の端面には、スリーブ52の内歯スプラインと係合可能なドグクラッチ部が形成される。これにより、スリーブ52の内歯スプラインと出力側クラッチリング53のドグクラッチ部とが係合可能な軸方向位置にスリーブ52が移動されると、出力側クラッチリング53(駆動ギヤ22a)は、スリーブ52およびクラッチハブ51を介してワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32に連結された状態となる。
一方で、スリーブ52の内歯スプラインと出力側クラッチリング53のドグクラッチ部とが離間した軸方向位置にスリーブ52が移動されると、出力側クラッチリング53(駆動ギヤ22a)は、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32に対して相対回転可能な状態となる。このように、ドグクラッチ機構50は、スリーブ52の軸方向の移動制御によってエンジン側ギヤ対22を介して、ワンウェイクラッチ機構30と第二出力軸14を選択的に連結可能とする。
(1−1−3.制御装置70)
制御装置70は、ECUや各種メモリにより構成され、種々の車両情報に基づいて駆動力伝達装置1の動作を制御する。この制御装置70は、エンジン制御部71およびモータ制御部72を有する。エンジン制御部71は、例えばエンジン82のトルク特性を含む動作特性や現在のエンジン82の回転数などに基づいて、エンジン82の動作を制御する。
モータ制御部72は、駆動モータ81およびジェネレータ83の動作を制御する。モータ制御部72は、運転操作や車両状態に基づいて、駆動モータ81に対する交流電力の供給量などを調整する。また、制御装置70は、エンジン82、駆動モータ81、およびジェネレータ83の制御に加えて、ドグクラッチ機構50の動作を車両の走行状態に応じて制御する。
(1−2.駆動力伝達装置1の動作)
車両状態に応じて制御される駆動力伝達装置1の動作について説明する。駆動力伝達装置1は、上述したように、第二入力軸13と第二出力軸14との間において、エンジン82側から順にワンウェイクラッチ機構30とドグクラッチ機構50が直列的に配置される。よって、第二入力軸13の回転数および第二出力軸14の回転数、ドグクラッチ機構50の作動状態に応じて、駆動力の伝達状態が変動する。
制御装置70は、車両の走行状態に応じて、駆動モータ81の回転数、エンジン82の回転数、およびドグクラッチ機構50の作動状態を制御する。ここで、車両の走行状態には、主として、EV(Electric Vehicle)走行、HV(Hybrid Vehicle)走行が含まれる。EV走行では、駆動モータ81が出力する駆動力のみが駆動輪92L,92Rに伝達される。HV走行では、駆動モータ81が出力する駆動力に加えてエンジン82が出力する駆動力が駆動輪92L,92Rに伝達される。
(1−2−1.EV走行)
EV走行では、モータ制御部72は、駆動モータ81に所定の電力を供給して駆動力を発生させる。これにより、駆動モータ81の駆動力は、第一入力軸11、モータ側ギヤ対21、第一出力軸12、第一最終減速ギヤ25、および差動機構91を介して駆動輪92L,92Rに伝達される。このとき、差動機構91に第二最終減速ギヤ26が常時連結されていることから、駆動モータ81による駆動力の出力に伴ってエンジン側ギヤ対22が回転する。
これに対して、制御装置70は、ドグクラッチ機構50を切断状態とする。これにより、駆動モータ81が出力する駆動力は、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32に伝達されない。ここで、EV走行において、ジェネレータ83を用いた発電を要しない場合には、エンジン82は休止状態にされる。一方で、EV走行において、ジェネレータ83を用いた発電を要する場合には、エンジン制御部71によりエンジン82が所定の回転数で回転される。
エンジン82から出力された駆動力は、ジェネレータ側ギヤ対23を介して副軸15に伝達される。これにより、ジェネレータ83のロータが回転して発電される。ジェネレータ83で発電された電力は、図示しない車載バッテリーに充電、または駆動モータ81に給電される。なお、エンジン82の回転数は、例えば発電効率の観点から適宜設定される。
(1−2−2.HV走行)
HV走行では、制御装置70は、ドグクラッチ機構50を接続状態として、エンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aがワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32に連結された状態とする。モータ制御部72は、駆動モータ81に所定の電力を供給して駆動力を発生させる。さらに、エンジン制御部71は、所定の回転数でエンジン82が回転するように制御する。
エンジン82が出力する駆動力により第二入力軸13および内輪部材31の回転数が、エンジン側ギヤ対22およびドグクラッチ機構50を介して回転される外輪部材32の回転数に達すると、ワンウェイクラッチ機構30が連結状態となる。これにより、エンジン82が出力する駆動力は、差動機構91において駆動モータ81が出力した駆動力に合成される。
ここで、HV走行において、エンジン82が出力する駆動力は、ジェネレータ側ギヤ対23を介して副軸15に伝達される。そこで、モータ制御部72は、ジェネレータ83を用いた発電を要する場合に、ジェネレータ83に入力される駆動力を利用して、発電制御を実行する。ジェネレータ83で発電された電力は、車載バッテリーの充電または駆動モータ81の給電に用いられる。
(1−2−3.EV走行からHV走行への移行動作)
上述したHV走行では、制御装置70は、ドグクラッチ機構50を切断状態から接続状態に切り替える。このとき、車両が停止状態にある場合には、第二出力軸14が回転していない状態でドグクラッチ機構50を接続状態に切り替えることにより、車両の発進とともにHV走行に移行することが可能である。これに対して、車両がEV走行にある状態でエンジン82によるアシストが必要となった場合には、走行中にHV走行へと移行される。
そこで、駆動力伝達装置1は、以下のようにEV走行からHV走行へと移行する。エンジン82によるアシスト要求があった場合に、先ず、エンジン制御部71は、図示しないスタータモータによりエンジン82を始動させる。なお、ジェネレータ83をスタータモータとして用いるようにしてもよい。次に、エンジン制御部71は、エンジン82の回転数が目標回転数となるように回転数制御する。この目標回転数は、現在の車速に対応する第二入力軸13の回転数、または当該回転数よりも所定量だけ低い回転数に設定される。
このとき、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32は、内輪部材31から伝達される駆動力によって、エンジン82の回転数で回転する状態にある。また、制御装置70は、エンジン制御部71によるエンジン82の動作制御と並行して、ドグクラッチ機構50を切断状態から接続状態に切り替える。そうすると、ワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32は、ドグクラッチ機構50から駆動モータ81側の駆動力を伝達されて、車速に対応する回転数で回転する。
ドグクラッチ機構50が接続状態に切り替えられた後の外輪部材32の回転数は、車速に対応するエンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aの回転数であり、エンジン82の回転数よりも高い。そのため、外輪部材32は、内輪部材31に対して空回りの状態となる。つまり、ワンウェイクラッチ機構30は、一時的に駆動力を遮断する状態となる。
ここで、ドグクラッチ機構50が上記のように接続状態に切り替えられると、クラッチハブ51側と出力側クラッチリング53との間に差回転があるため、両側の慣性質量に応じた衝撃力が発生することになる。これに対して、本実施形態の駆動力伝達装置1は、ドグクラッチ機構50のエンジン82側にワンウェイクラッチ機構30を設ける構成としている。
これにより、上記のように、ドグクラッチ機構50の接続状態への切り替えと同時にワンウェイクラッチ機構30が駆動力を遮断する状態となるため、クラッチハブ51側の慣性質量は、クラッチハブ51および外輪部材32によるものとなる。つまり、クラッチハブ51側の慣性質量には、エンジン82やジェネレータ83などによるものが含まれない。そのため、クラッチハブ51側と出力側クラッチリング53との間の差回転があってもドグクラッチ機構50の切り替えによる衝撃力の発生が抑制される。
そして、エンジン制御部71は、ドグクラッチ機構50の接続状態への切り替え後に、エンジン82の目標回転数をHV走行に応じた回転数に設定する。その後に、エンジン82が出力する駆動力により内輪部材31の回転数が外輪部材32の回転数に達すると、ワンウェイクラッチ機構30が再び連結状態となる。これにより、エンジン82が出力する駆動力が第二出力軸14に伝達され、車両がHV走行に移行される。
(1−2−4.EV走行における回生制御)
上述した車両の走行状態(EV走行、HV走行)において、駆動モータ81は、車速に応じた回転数で回転する。そのため、何れの走行状態において、駆動力伝達装置1は、運転操作に応じて、駆動モータ81による駆動力の出力に替えて、駆動モータ81に伝達された駆動力により発電する回生制御を行うことが可能である。
このとき、エンジン82の回転数が車速に応じた回転数以下になると、ドグクラッチ機構50が接続状態であっても駆動輪92L,92R側から伝達される駆動力は、ワンウェイクラッチ機構30によりエンジン82側への伝達が遮断され、駆動モータ81側に伝達されることになる。よって、エンジン82の回転抵抗によって駆動力を損失することなく、駆動モータ81により効率的に発電することが可能となる。
<第二実施形態>
第二実施形態の駆動力伝達装置について、図面を参照して説明する。第二実施形態の構成は、主として、ワンウェイクラッチ機構が配置される位置、およびドグクラッチ機構の構成が第一実施形態の構成と相違する。その他の共通する構成については、第一実施形態と実質的に同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
(2−1.駆動力伝達装置101の全体構成)
駆動力伝達装置101は、図3に示すように、第一入力軸11と、第一出力軸12と、第二入力軸13と、第二出力軸14と、副軸15と、駆動軸116と、ワンウェイクラッチ機構130と、ドグクラッチ機構150と、制御装置70とを備えて構成される。駆動軸116は、第二入力軸13と同軸上に軸方向に並置される。駆動軸116は、ハウジングに回転可能に支持される。
また、副軸15は、ジェネレータ側ギヤ対123を介して駆動軸116との間で駆動力を伝達可能に構成される。ジェネレータ側ギヤ対123は、駆動ギヤ123a(本発明の「第三ギヤ」に相当する)および従動ギヤ123b(本発明の「第四ギヤ」に相当する)により構成される歯車機構である。
ジェネレータ側ギヤ対123の駆動ギヤ123aは、第二入力軸13の軸方向において、エンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aに対して後述するクラッチハブ151を挟んだ反対側に配置される。駆動ギヤ123aは、駆動軸116に対して相対回転可能に設けられる。ジェネレータ側ギヤ対123の従動ギヤ123bは、副軸15に固定され、且つ駆動ギヤ123aと噛合する。
(2−1−1.ワンウェイクラッチ機構130)
ワンウェイクラッチ機構130は、本実施形態においては、第二入力軸13と駆動軸116の間に介在する。より具体的には、ワンウェイクラッチ機構130は、内輪部材31が第二入力軸13に固定され、外輪部材32が駆動軸116に固定される。その他の構成については第一実施形態と実質的に同様であるため詳細な説明を省略する。
このような構成により、ワンウェイクラッチ機構130は、外輪部材32に対して内輪部材31が正回転方向Drに相対回転しようとすると、外輪部材32に対する内輪部材31の相対回転が規制される。よって、ワンウェイクラッチ機構30は、正回転方向Drに回転する第二入力軸13の駆動力を駆動軸116に伝達する。
一方で、ワンウェイクラッチ機構130は、外輪部材32が内輪部材31に対して正回転方向Drに相対回転(換言すると、内輪部材31が外輪部材32に対して逆回転方向Dpに相対回転)しようとすると、外輪部材32に対する内輪部材31の相対回転が許容される。よって、ワンウェイクラッチ機構30は、正回転方向Drに回転する駆動軸116の駆動力(換言すると、逆回転方向Dpに回転する第二入力軸13の駆動力)を遮断する。
(2−1−2.ドグクラッチ機構150)
ドグクラッチ機構150は、クラッチハブ151と、スリーブ52と、出力側クラッチリング53と、ジェネレータ側クラッチリング154とを有する。クラッチハブ151は、駆動軸116に固定され、駆動軸116と一体的に回転するように構成される。つまり、本実施形態において、クラッチハブ151は、ワンウェイクラッチ機構130の外輪部材32と一体的に回転するように、外輪部材32に間接的に固定される。
スリーブ52および出力側クラッチリング53の構成は、第一実施形態と実質的に同一であるため詳細な説明を省略する。ジェネレータ側クラッチリング154は、本実施形態において、ジェネレータ側ギヤ対123の駆動ギヤ123aに一体的に固定される。ジェネレータ側クラッチリング154は、スリーブ52の軸方向位置に応じてスリーブ52と係脱可能に噛合する。
より詳細には、ジェネレータ側ギヤ対123のクラッチハブ51側の端面には、スリーブ52の内歯スプラインと係合可能なドグクラッチ部が形成される。これにより、スリーブ52の内歯スプラインとジェネレータ側ギヤ対123のドグクラッチ部とが係合可能な軸方向位置にスリーブ52が移動されると、ジェネレータ側ギヤ対123(駆動ギヤ123a)は、スリーブ52およびクラッチハブ51を介して駆動軸116に連結された状態となる。
一方で、スリーブ52の内歯スプラインとジェネレータ側ギヤ対123のドグクラッチ部とが離間した軸方向位置にスリーブ52が移動されると、ジェネレータ側ギヤ対123(駆動ギヤ123a)は、駆動軸116に対して相対回転可能な状態となる。このように、ドグクラッチ機構50は、スリーブ52の軸方向の移動制御によって駆動軸116に対して第二出力軸14および副軸15を選択的に連結可能とする。
(2−2.駆動力伝達装置101の動作)
駆動力伝達装置101は、第一実施形態の駆動力伝達装置1と同様に、制御装置70により駆動モータ81の回転数、エンジン82の回転数、およびドグクラッチ機構150の作動状態を制御する。本実施形態は、ドグクラッチ機構150が駆動軸116と第二出力軸14の連結および駆動軸116と副軸15の連結に兼用される点が第一実施形態と相違する。そのため、以下では、ドグクラッチ機構150の動作に基づいて駆動力伝達装置101の動作を説明する。
(2−2−1.スリーブ52の軸方向位置と走行状態)
ここで、ドグクラッチ機構150は、第一位置P11、第二位置P12、および第三位置P13を含む軸方向位置にスリーブ52を位置決めする。スリーブ52が第一位置P11に位置決めされると、図4Aに示すように、スリーブ52が出力側クラッチリング53に噛合する状態となる。制御装置70は、車両のHV走行の場合に、スリーブ52を第一位置P11に位置決めして、ドグクラッチ機構150を接続状態とする。
また、スリーブ52が第二位置P12に位置決めされると、図4Bに示すように、スリーブ52が出力側クラッチリング53およびジェネレータ側クラッチリング154の何れにも噛合しない状態となる。制御装置70は、車両のEV走行においてジェネレータ83による発電を要しない場合に、スリーブ52を第二位置P12に位置決めして、ドグクラッチ機構150を切断状態とする。
また、スリーブ52が第三位置P13に位置決めされると、図4Cに示すように、スリーブ52がジェネレータ側クラッチリング154に噛合する状態となる。制御装置70は、車両のEV走行においてジェネレータ83による発電を要する場合に、スリーブ52を第三位置P13に位置決めして、ドグクラッチ機構150を接続状態とする。そして、エンジン制御部71によりエンジン82が所定の回転数で回転される。エンジン82から出力された駆動力は、ドグクラッチ機構150およびジェネレータ側ギヤ対123を介して副軸15に伝達される。これにより、ジェネレータ83のロータが回転して発電される。
(2−2−2.EV走行からHV走行への移行動作)
車両の走行中において、EV走行からHV走行への移行動作について説明する。エンジン82によるアシスト要求があった場合に、先ず、エンジン制御部71は、図示しないスタータモータによりエンジン82を始動させる。次に、エンジン制御部71は、エンジン82の回転数が目標回転数となるように回転数制御する。このとき、駆動軸116およびワンウェイクラッチ機構130の外輪部材32は、内輪部材31から伝達される駆動力によって、エンジン82の回転数で回転する状態にある。
また、制御装置70は、エンジン制御部71によるエンジン82の動作制御と並行して、スリーブ52を第二位置P12から第一位置P11に移動させて、ドグクラッチ機構150を切断状態から接続状態に切り替える。そうすると、駆動軸116およびワンウェイクラッチ機構130の外輪部材32は、ドグクラッチ機構150から駆動モータ81側の駆動力を伝達されて、車速に対応する回転数で回転する。
ドグクラッチ機構150が接続状態に切り替えられた後の駆動軸116および外輪部材32の回転数は、車速に対応するエンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aの回転数であり、エンジン82の回転数よりも高い。そのため、外輪部材32は、内輪部材31に対して空回りの状態となる。つまり、ワンウェイクラッチ機構130は、一時的に駆動力を遮断する状態となる。
ここで、ドグクラッチ機構150が上記のように接続状態に切り替えられると、クラッチハブ151側と出力側クラッチリング53との間に差回転があるため、両側の慣性質量に応じた衝撃力が発生することになる。これに対して、本実施形態の駆動力伝達装置101は、ドグクラッチ機構150のエンジン82側にワンウェイクラッチ機構130を設ける構成としている。
これにより、上記のように、ドグクラッチ機構150の接続状態への切り替えと同時にワンウェイクラッチ機構130が駆動力を遮断する状態となるため、クラッチハブ151側の慣性質量は、クラッチハブ151、駆動軸116、および外輪部材32によるものとなる。つまり、クラッチハブ151側の慣性質量には、エンジン82やジェネレータ83などによるものが含まれない。そのため、クラッチハブ151側と出力側クラッチリング53との間の差回転があってもドグクラッチ機構150の切り替えによる衝撃力の発生が抑制される。
そして、エンジン制御部71は、ドグクラッチ機構150の接続状態への切り替え後に、エンジン82の目標回転数をHV走行に応じた回転数に設定する。その後に、エンジン82が出力する駆動力により内輪部材31の回転数が外輪部材32の回転数に達すると、ワンウェイクラッチ機構130が再び連結状態となる。これにより、エンジン82が出力する駆動力が第二出力軸14に伝達され、車両がHV走行に移行される。
<第三実施形態>
第三実施形態の駆動力伝達装置について、図面を参照して説明する。第三実施形態の構成は、主として、ドグクラッチ機構の構成が第二実施形態の構成と相違する。その他の共通する構成については、第二実施形態と実質的に同一であるため、詳細な説明を省略する。以下、相違点のみについて説明する。
(3−1.駆動力伝達装置201の全体構成)
駆動力伝達装置201は、第二実施形態の駆動力伝達装置101と同様に(図3を参照)、第一入力軸11と、第一出力軸12と、第二入力軸13と、第二出力軸14と、副軸15と、駆動軸116と、ワンウェイクラッチ機構130と、ドグクラッチ機構250と、制御装置70とを備えて構成される。
(3−2.ドグクラッチ機構250の構成および動作)
ドグクラッチ機構250は、図5Aに示すように、クラッチハブ151と、スリーブ252と、出力側クラッチリング53と、ジェネレータ側クラッチリング154とを有する。スリーブ252の軸方向長さは、クラッチハブ151の軸方向長さよりも長く設定されている。このような構成により、ドグクラッチ機構250は、第一位置P21、第二位置P22、および第三位置P23を含む軸方向位置にスリーブ252を位置決めする。
スリーブ252が第一位置P21に位置決めされると、図5Aに示すように、スリーブ252が出力側クラッチリング53のみに噛合する状態となる。制御装置70は、車両のHV走行の場合に、スリーブ252を第一位置P21に位置決めする。また、スリーブ252が第二位置P22に位置決めされると、図5Bに示すように、スリーブ252が出力側クラッチリング53およびジェネレータ側クラッチリング154に噛合する状態となる。制御装置70は、車両のHV走行においてジェネレータ83による発電を要する場合に、スリーブ252を第二位置P22に位置決めする。
また、スリーブ252が第三位置P23に位置決めされると、図5Cに示すように、スリーブ252がジェネレータ側クラッチリング154のみに噛合する状態となる。制御装置70は、車両のEV走行においてジェネレータ83による発電を要する場合に、スリーブ252を第三位置P23に位置決めする。そして、エンジン制御部71によりエンジン82が所定の回転数で回転される。エンジン82から出力された駆動力は、ドグクラッチ機構250およびジェネレータ側ギヤ対123を介して副軸15に伝達される。これにより、ジェネレータ83のロータが回転して発電される。
(3−3.EV走行からHV走行への移行動作)
車両の走行中において、EV走行からHV走行への移行動作について説明する。エンジン82によるアシスト要求があった場合に、先ず、エンジン制御部71は、図示しないスタータモータによりエンジン82を始動させる。次に、エンジン制御部71は、エンジン82の回転数が目標回転数となるように回転数制御する。
また、スリーブ252は、制御装置70により第三位置P23に位置決めされている。そして、モータ制御部72は、ジェネレータ83を回転させて副軸15を介してジェネレータ側ギヤ対123の駆動ギヤ123aに駆動力を伝達することにより、駆動ギヤ123aの回転数をエンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aの回転数に同期させる制御を行う。このとき、駆動軸116は、ジェネレータ側ギヤ対123の駆動ギヤ123aと一体的に回転する。
また、制御装置70は、モータ制御部72による同期制御と並行して、スリーブ252を第三位置P23から第一位置P21に移動させる。その後に、モータ制御部72は、ジェネレータ83への給電を停止する。このような制御により、駆動軸116およびワンウェイクラッチ機構130の外輪部材32は、ドグクラッチ機構250から駆動モータ81側の駆動力を伝達されて、車速に対応する回転数で回転する。
ここで、ドグクラッチ機構250のスリーブ252を第一位置P21に切り替えることにより発生する衝撃力については、第二実施形態で説明したものと同様である。但し、本実施形態においては、上記のように、ジェネレータ83を用いた同期制御を行うことから、ジェネレータ側ギヤ対123の駆動ギヤ123a、クラッチハブ151、駆動軸116、およびワンウェイクラッチ機構130の外輪部材32が目標回転数となるようにより高精度に制御される。よって、エンジン82のみを用いた同期制御と比較して、さらに衝撃力の発生を抑制することが可能である。
<実施形態の構成による効果>
上述した駆動力伝達装置1,101,201は、複数の駆動源を備えるハイブリッド車両に適用される。駆動力伝達装置1,101,201は、複数の駆動源のうち補助駆動源(エンジン82)が出力する駆動力を入力する入力軸(第二入力軸13)と、ハイブリッド車両の駆動輪92L,92Rに連結された出力軸(第二出力軸14)と、入力軸(第二入力軸13)側から出力軸(第二出力軸14)側への駆動力の伝達を許容し、且つ出力軸(第二出力軸14)側から入力軸(第二入力軸13)側への駆動力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ機構30,130と、ワンウェイクラッチ機構30,130と出力軸(第二出力軸14)との間に配置され、ワンウェイクラッチ機構30,130と出力軸(第二出力軸14)との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構(ドグクラッチ機構50,150,250)と、を備える。
ここで、ワンウェイクラッチ機構30,130を備えない構成においては、車両の走行中に断接機構を切断状態から接続状態への切り替えにより発生する衝撃力を低減するために、同期制御が実行される。より具体的には、断接機構により接続される両部材の間の差回転が許容範囲に収まるように、例えばエンジンの回転数を調整する。そのため、エンジンの回転数が所定範囲になるまで、断接機構を切り替えることができずに、EV走行からHV走行への移行に時間を要することになる。
これに対して、本実施形態の構成によると、ドグクラッチ機構50,150,250を接続状態に切り替えた場合に、ワンウェイクラッチ機構30,130により第二出力軸14側から第二入力軸13側への駆動力の伝達が遮断される。そのため、クラッチハブ51側の慣性質量が小さくなり、第二出力軸14に加えられる衝撃力の発生が抑制される。
また、駆動力伝達装置1,101,201は、ドグクラッチ機構50,150,250が接続状態に切り替えられた後に、エンジン82の回転数が第二出力軸14の回転数に達すると、ワンウェイクラッチ機構30,130の作動により第二入力軸13側から第二出力軸14側へと駆動力を伝達する。これにより、エンジン82によるアシストが開始される。このような構成からなる駆動力伝達装置1,101,201によると、ドグクラッチ機構50,150,250が接続状態に切り替えられる前にエンジン82による同期制御を高精度に行う必要がないため、エンジン82によるアシストが開始されるまでに要する時間を短縮することができる。
また、ワンウェイクラッチ機構30,130は、入力軸(第二入力軸13)に固定された第一部材(内輪部材31)と、第一部材(内輪部材31)から一方向のみの駆動力を伝達される第二部材(外輪部材32)と、を有する。駆動力伝達装置1,101,201は、ワンウェイクラッチ機構30,130の第二部材(外輪部材32)の回転軸に同軸的に且つ第二部材(外輪部材32)に対して相対回転可能に設けられた第一ギヤ(駆動ギヤ22a)と、出力軸(第二出力軸14)に固定され、且つ第一ギヤ(駆動ギヤ22a)と噛合する第二ギヤ(従動ギヤ22b)と、をさらに備える。
断接機構(ドグクラッチ機構50,150,250)は、ワンウェイクラッチ機構30,130の第二部材(外輪部材32)と一体的に回転するクラッチハブ51と、クラッチハブ51に対して相対回転不能に且つ入力軸(第二入力軸13)の軸方向に相対移動可能にクラッチハブ51に嵌合されたスリーブ52,252と、第一ギヤ(駆動ギヤ22a)に固定されスリーブ52,252の軸方向位置に応じてスリーブ52,252と係脱可能に噛合する出力側クラッチリング53と、を有する。
このような構成によると、ドグクラッチ機構50,150,250を接続状態に切り替えた場合に発生する衝撃力は、ドグクラッチ機構50,150,250のスリーブ52,252からワンウェイクラッチ機構30,130の外輪部材32までの部材による慣性質量に応じた衝撃力となる。そのため、慣性質量にエンジン82が含まれないので、ドグクラッチ機構50,150,250を接続状態に切り替えた際の衝撃力を確実に低減できる。
また、第一実施形態において、ワンウェイクラッチ機構30の第二部材は、第一部材(内輪部材31)の外周側に配置された外輪部材32である。クラッチハブ51は、外輪部材32に直接的に固定される。
このような構成によると、ドグクラッチ機構50は、ワンウェイクラッチ機構30の外周側に一体的に構成される。これにより、ドグクラッチ機構50のクラッチハブ51とワンウェイクラッチ機構30の外輪部材を連結する部材が省略される。よって、ドグクラッチ機構50のスリーブ52からワンウェイクラッチ機構30の外輪部材32までの部材による慣性質量をより小さくすることができる。従って、ドグクラッチ機構50を接続状態に切り替えた際の衝撃力をさらに低減できる。
また、第二実施形態および第三実施形態において、補助駆動源は、内燃機関(エンジン82)であり、ハイブリッド車両は、入力される駆動力に応じて発電を行うジェネレータ83を備える。
駆動力伝達装置101,201は、入力軸(第二入力軸13)と平行または同軸上に配置され、ジェネレータ83に駆動力を入力可能な副軸15と、入力軸(第二入力軸13)の軸方向において第一ギヤ(駆動ギヤ22a)に対してクラッチハブ51を挟んだ反対側に配置され、入力軸(第二入力軸13)に対して相対回転可能に設けられた第三ギヤ(駆動ギヤ123a)と、副軸15に固定され、且つ第三ギヤ(駆動ギヤ123a)と噛合する第四ギヤ(従動ギヤ123b)と、をさらに備える。断接機構(ドグクラッチ機構150,250)は、第三ギヤ(駆動ギヤ123a)に固定されスリーブ52,252の軸方向位置に応じてスリーブ52,252と係脱可能に噛合するジェネレータ側クラッチリング154をさらに有する。
このような構成によると、ドグクラッチ機構150,250は、エンジン82とジェネレータ83を選択的に連結する断接機構として兼用される。これにより、駆動力伝達装置101,201の部品点数を低減して、装置全体として小型化を図ることができる。これにより、駆動力伝達装置101,201は、EV走行の走行状態において、第二出力軸14から独立して発電制御を実行可能とする。また、駆動力伝達装置101,201は、HV走行の走行状態において、発電制御を実行されないジェネレータ83を第二出力軸14から離脱させて連れ回らないように休止させることができる。
また、第三実施形態において、断接機構(ドグクラッチ機構250)は、スリーブ252が出力側クラッチリング53のみに噛合する第一位置P21、スリーブ252が出力側クラッチリング53およびジェネレータ側クラッチリング154に噛合する第二位置P22、スリーブ252がジェネレータ側クラッチリング154のみに噛合する第三位置P23を含む軸方向位置にスリーブ252を位置決めする。
このような構成によると、駆動力伝達装置201は、エンジン82が出力する駆動力を第二出力軸14およびジェネレータ83に同時に伝達可能とする。よって、HV走行の走行状態において、ジェネレータ83による発電制御を同時に行うことが可能となる。また、駆動力伝達装置201は、スリーブ252を第一位置P21に位置決めすることにより、HV走行においてジェネレータ83を休止させることができる。また、駆動力伝達装置201は、スリーブ252を第三位置P23に位置決めすることにより、EV走行においてジェネレータ83による発電を行うことができる。
また、第三実施形態において、断接機構は、ドグクラッチ機構250である。駆動力伝達装置201は、ドグクラッチ機構250の作動により入力軸(第二入力軸13)と出力軸(第二出力軸14)を連結する場合に、ジェネレータ83を回転させて副軸15を介して入力軸(第二入力軸13)に駆動力を伝達することにより、入力軸(第二入力軸13)の回転数を第一ギヤ(駆動ギヤ22a)の回転数に同期させる制御を行うモータ制御部72をさらに備える。
このような構成によると、エンジン82の駆動により同期制御する場合と比較して、同期制御の精度を向上できる。よって、ドグクラッチ機構250を備える駆動力伝達装置201において、第二出力軸14と駆動軸116を連結した際の衝撃力をさらに低減できる。また、同期制御では、駆動軸116の回転数は、エンジン側ギヤ対22の駆動ギヤ22aの回転数と同程度に、または所定回転数だけ低くなるように調整される。これにより、内輪部材31に対して外輪部材32が空回りの状態となるため、スリーブ252を第一位置P21に移動させた際の慣性質量にエンジン82が含まれない。よって、衝撃力の発生がより確実に抑制される。
また、第一、第二、および第三実施形態において、断接機構は、クラッチハブ51と、クラッチハブ51に対して相対回転不能に且つ入力軸の軸方向に相対移動可能にクラッチハブ51に嵌合されたスリーブ52,252と、スリーブ52,252の軸方向位置に応じてスリーブ52,252と係脱可能に噛合する出力側クラッチリング53と、を有するドグクラッチ機構50,150,250である。
このような構成によると、ドグクラッチ機構50,150,250は、他種の断接機構と比較すると部品点数が少なく、引き摺りトルクなどが発生しない点で有利である。
<実施形態の変形態様>
実施形態において、エンジン側ギヤ対22およびジェネレータ側ギヤ対123は、駆動ギヤ22a,123aおよび従動ギヤ22b,123bにより構成される歯車機構である。これに対して、駆動力の伝達機構としては、歯車機構の他に、スプロケットとチェーン、プーリと無端ベルトなどの組み合わせにより構成されてもよい。
また、ワンウェイクラッチ機構30,130は、内輪部材31が第二入力軸13に連結され、外輪部材32が第二出力軸14側の部材(第一実施形態ではクラッチハブ51、第二および第三実施形態では駆動軸116)に連結された。これに対して、伝達される駆動力の方向が各実施形態と同方向であれば、ワンウェイクラッチ機構の外輪部材がエンジン82側の部材に連結され、且つ内輪部材が第二出力軸14側の部材に連結される構成としてもよい。この場合には、外輪部材が本発明の「第一部材」に相当し、内輪部材が本発明の「第二部材」に相当する。
また、各実施形態において、補助駆動源は、内燃機関(エンジン82)であるものとした。これに対して、駆動力伝達装置1,101,201は、補助駆動源が電動モータなど他の駆動力を出力可能な装置である場合にも適用できる。但し、ドグクラッチ機構50,150,250の切り替えによる衝撃力の発生を低減するという観点からは、内燃機関のように慣性質量が比較的大きい駆動源が補助駆動源である場合に、本発明の適用は特に有用である。
また、駆動力伝達装置1,101,201は、断接機構としてドグクラッチ機構50,150,250を採用する。これに対して、駆動力伝達装置は、シンクロ機構を有する断接機構や、湿式多板クラッチ機構を適用してもよい。但し、部品点数を低減し装置全体の小型化を図るなどの観点からは、各実施形態に例示したように、ドグクラッチ機構50,150,250の採用が好適である。
また、実施形態において、副軸15は、第二入力軸13と平行に配置される。これに対して、副軸15は、第二入力軸13と同軸上に配置される構成としてもよい。より具体的には、副軸15は、中間軸を有する伝達機構や遊星歯車機構などを介して、第二入力軸13との間で駆動力を伝達可能に、且つ第二入力軸13と同一の回転軸線周りに回転可能に構成される。これにより、エンジン82とジェネレータ83が同軸上に配置される。このような構成は、実施形態と同様の効果を奏する。
1,101,201:駆動力伝達装置
11:第一入力軸、 12:第一出力軸
13:第二入力軸(入力軸)、 14:第二出力軸(出力軸)
15:副軸、 116:駆動軸
21:モータ側ギヤ対
22:エンジン側ギヤ対
22a:駆動ギヤ(第一ギヤ)、 22b:従動ギヤ(第二ギヤ)
23,123:ジェネレータ側ギヤ対
23a,123a:駆動ギヤ(第三ギヤ)
23b,123b:従動ギヤ(第四ギヤ)
25:第一最終減速ギヤ、 26:第二最終減速ギヤ
30,130:ワンウェイクラッチ機構
31:内輪部材(第一部材)、 31a:凹部
32:外輪部材(第二部材)、 33:ローラ、 34:スプリング
50,150,250:ドグクラッチ機構(断接機構)
51,151:クラッチハブ、 52,252:スリーブ
53:出力側クラッチリング、 154:ジェネレータ側クラッチリング
70:制御装置
71:エンジン制御部、 72:モータ制御部
81:駆動モータ、 82:エンジン(内燃機関、補助駆動源)
83:ジェネレータ
91:差動機構、 92L,92R:駆動輪
P11,P21:第一位置
P12,P22:第二位置
P13,P23:第三位置

Claims (6)

  1. 複数の駆動源を備えるハイブリッド車両に適用される駆動力伝達装置であって、
    前記複数の駆動源のうち補助駆動源が出力する駆動力を入力する入力軸と、
    前記ハイブリッド車両の駆動輪に連結された出力軸と、
    前記入力軸側から前記出力軸側への駆動力の伝達を許容し、且つ前記出力軸側から前記入力軸側への駆動力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ機構と、
    前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間に配置され、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構と、
    を備え
    前記ワンウェイクラッチ機構は、
    前記入力軸に固定された第一部材と、
    前記第一部材から一方向のみの駆動力を伝達される第二部材と、を有し、
    前記駆動力伝達装置は、
    前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材の回転軸に同軸的に且つ前記第二部材に対して相対回転可能に設けられた第一ギヤと、
    前記出力軸に固定され、且つ前記第一ギヤと噛合する第二ギヤと、をさらに備え、
    前記断接機構は、
    前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材と一体的に回転するクラッチハブと、
    前記クラッチハブに対して相対回転不能に且つ前記入力軸の軸方向に相対移動可能に前記クラッチハブに嵌合されたスリーブと、
    前記第一ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合する出力側クラッチリングと、を有し、
    前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材は、前記第一部材の外周側に配置された外輪部材であり、
    前記クラッチハブは、前記外輪部材に直接的に固定される駆動力伝達装置。
  2. 前記補助駆動源は、内燃機関であり、
    前記ハイブリッド車両は、入力される駆動力に応じて発電を行うジェネレータを備え、
    前記駆動力伝達装置は、
    前記入力軸と平行または同軸上に配置され、前記ジェネレータに駆動力を入力可能な副軸と、
    前記入力軸の軸方向において前記第一ギヤに対して前記クラッチハブを挟んだ反対側に配置され、前記入力軸に対して相対回転可能に設けられた第三ギヤと、
    前記副軸に固定され、且つ前記第三ギヤと噛合する第四ギヤと、をさらに備え、
    前記断接機構は、
    前記第三ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合するジェネレータ側クラッチリングをさらに有する請求項の駆動力伝達装置。
  3. 複数の駆動源を備えるハイブリッド車両に適用される駆動力伝達装置であって、
    前記複数の駆動源のうち補助駆動源が出力する駆動力を入力する入力軸と、
    前記ハイブリッド車両の駆動輪に連結された出力軸と、
    前記入力軸側から前記出力軸側への駆動力の伝達を許容し、且つ前記出力軸側から前記入力軸側への駆動力の伝達を遮断するワンウェイクラッチ機構と、
    前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間に配置され、前記ワンウェイクラッチ機構と前記出力軸との間で駆動力を選択的に伝達可能とする断接機構と、
    を備え
    前記ワンウェイクラッチ機構は、
    前記入力軸に固定された第一部材と、
    前記第一部材から一方向のみの駆動力を伝達される第二部材と、を有し、
    前記駆動力伝達装置は、
    前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材の回転軸に同軸的に且つ前記第二部材に対して相対回転可能に設けられた第一ギヤと、
    前記出力軸に固定され、且つ前記第一ギヤと噛合する第二ギヤと、をさらに備え、
    前記断接機構は、
    前記ワンウェイクラッチ機構の前記第二部材と一体的に回転するクラッチハブと、
    前記クラッチハブに対して相対回転不能に且つ前記入力軸の軸方向に相対移動可能に前記クラッチハブに嵌合されたスリーブと、
    前記第一ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合する出力側クラッチリングと、を有し、
    前記補助駆動源は、内燃機関であり、
    前記ハイブリッド車両は、入力される駆動力に応じて発電を行うジェネレータを備え、
    前記駆動力伝達装置は、
    前記入力軸と平行または同軸上に配置され、前記ジェネレータに駆動力を入力可能な副軸と、
    前記入力軸の軸方向において前記第一ギヤに対して前記クラッチハブを挟んだ反対側に配置され、前記入力軸に対して相対回転可能に設けられた第三ギヤと、
    前記副軸に固定され、且つ前記第三ギヤと噛合する第四ギヤと、をさらに備え、
    前記断接機構は、
    前記第三ギヤに固定され前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合するジェネレータ側クラッチリングをさらに有する駆動力伝達装置。
  4. 前記断接機構は、前記スリーブが前記出力側クラッチリングのみに噛合する第一位置、前記スリーブが前記出力側クラッチリングおよび前記ジェネレータ側クラッチリングに噛合する第二位置、前記スリーブが前記ジェネレータ側クラッチリングのみに噛合する第三位置を含む軸方向位置に前記スリーブを位置決めする請求項2または3の駆動力伝達装置。
  5. 前記断接機構は、ドグクラッチ機構であり、
    前記駆動力伝達装置は、前記ドグクラッチ機構の作動により前記入力軸と前記出力軸を連結する場合に、前記ジェネレータを回転させて前記副軸を介して前記第三ギヤに駆動力を伝達することにより、前記第三ギヤの回転数を前記第一ギヤの回転数に同期させる制御を行うモータ制御部をさらに備える、請求項2〜4の何れか一項の駆動力伝達装置。
  6. 前記断接機構は、
    クラッチハブと、
    前記クラッチハブに対して相対回転不能に且つ前記入力軸の軸方向に相対移動可能に前記クラッチハブに嵌合されたスリーブと、
    前記スリーブの軸方向位置に応じて前記スリーブと係脱可能に噛合する出力側クラッチリングと、を有するドグクラッチ機構である請求項1〜の何れか一項の駆動力伝達装置。
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