JP6421368B2 - レーザレーダ装置 - Google Patents

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Description

この発明はレーザレーダ装置に関する。
レーザレーダ装置(以下、レーザ測距装置とも言う)は、種々のものが提案され、知られている(特許文献1等)。
レーザ測距装置は、レーザ光束を2次元的に走査して測距対象物に照射し、測距対象物により反射されたレーザ光を測距用受光素子で受光して検出する。
そして「レーザ光が測距対象物までの距離を往復するのに要した時間」により測距対象物までの距離を測定する。
測距対象物はレーザ光束により2次元的に走査されるので、距離測定により測距対象物の形状も知ることができる。
測距対象物に照射されるレーザ光束を「照射用レーザ光」と呼び、測距対象物により反射されて受光されるレーザ光を「戻りレーザ光束」と呼ぶことにする。
また、レーザ光源から放射されるレーザ光を2次元的に偏向して「測距対象物を走査する照射用レーザ光」とする部分を「照射用光学系」と呼び、戻りレーザ光束を測距用受光素子に導光する部分を「受光用光学系」と呼ぶことにする。
レーザレーダ装置は、製品検査用に屋内で使用されることもあれば、監視目的や車載用に屋外で使用されることもある。
屋内で使用される場合、屋内照明に用いられる人工光のスペクトル分布が、戻りレーザ光束の分光波長領域と重なり合うことが考えられる。
このような場合、人工光が「距離測定に対してノイズ成分として作用する」ことが考えられる。
また、屋外で使用される場合は、太陽光のスペクトルのうちに、戻りレーザ光束の分光波長領域と重なり合う成分があると、距離測定に対する極めて大きなノイズを発生させる原因となる。
屋外で使用される場合でも、夜間は太陽光が存在しないので、太陽光によるノイズはないが、このような場合でも、夜間照明に用いられる人工光がノイズ成分となる場合があると考えられる。
太陽光によるノイズ成分を除去するために、太陽光のスペクトル強度が小さくなる波長領域に合わせて、光源の発光波長領域を設定し、この発光波長領域に合わせたバンドパスフィルタを用いる技術が特許文献2、3に開示されている。
しかしながら「距離測定に対してノイズ成分として作用する」のは、太陽光のみではなく、上記の人工光もノイズ成分となりうるものである。
この発明は上述した事情に鑑み、太陽光のみならず人工光の影響も有効に軽減若しくは防止できる新規なレーザレーダ装置の実現を課題とする。
この発明のレーザレーダ装置は、レーザ光源からの光を照射用レーザ光として2次元的に走査して測距対象物に照射し、該測距対象物による反射光を戻りレーザ光束として測距用受光素子により受光し、前記測距対象物までの距離を測定するレーザレーダ装置であって、前記照射用レーザ光を2次元的に走査するために、前記レーザ光源からの収束性のレーザ光束を、ミラー部の2次元的な揺動により反射させて2次元的に偏向する偏向手段を有し、該偏向手段により偏向された前記収束性のレーザ光束を対物レンズにより平行光束状の前記照射用レーザ光とし、前記戻りレーザ光束は、前記対物レンズにより発散傾向を与えられ、前記偏向手段を介して前記測距用受光素子に導光されて集光され、太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するレーザ光源を用い、実質的に戻りレーザ光束のみを透過させて測距用受光素子に入射させる受光フィルタを有する。
この発明のレーザレーダ装置は、レーザ光源として「太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するレーザ光源」が用いられる。
そして測距用受光素子は、受光フィルタが透過させる「実質的に戻りレーザ光束のみ」を受光する。
従って、距離測定に対する「太陽光の影響」のみならず「人工光の影響」も、有効に軽減もしくは防止される。
周知の如く、レーザレーダ装置は「異軸系」と「共軸系」の2種類に大別される。
「異軸系」は、レーザ光源と照射用光学系の部分を、受光用光学系と測距用受光素子の部分と別個に構成したものである。
「共軸系」は、照射用光学系を構成する光学系の一部と、受光用光学系を構成する光学系の一部を共用したものである。
この発明のレーザレーダ装置は、共軸系として実施される
レーザレーダ装置の実施の1形態を説明するための図である。 太陽光のスペクトルを説明するための図である。 人工光(水銀ランプの光)のスペクトルを説明するための図である。 人工光(キセノンランプの光)のスペクトルを説明するための図である。 人工光(ハロゲンランプの光)のスペクトルを説明するための図である。 レーザレーダ装置の実施の他の形態を説明するための図である。
以下、実施の形態を説明する。
図1は、レーザレーダ装置の実施の1形態を説明するための図である。
この実施の形態のレーザレーダ装置は「共軸系」である。
図1(a)において、符号10は「レーザ光源」、符号12は「カップリングレンズ」、符号14は「調整用レンズ系」、符号16は「照射用光路屈曲ミラー」を示す。
符号18は「偏向手段」、符号20は「対物レンズ」、符号30は「測距用受光素子」、符号32は「集光レンズ」、符号34は「受光用レンズ系」を示す。
符号36は「受光用光路屈曲ミラー」を示し、符号40は「制御演算部」を示し、符号FLは「受光フィルタ」を示す。
レーザ光源10は、半導体レーザ(LD)であって、高出力のレーザ光を放射する。
レーザ光源10から放射されたレーザ光は、カップリングレンズ12と調整用レンズ系14とを透過し、これらの光学作用を受けて「収束性のレーザ光束」に変換される。
即ち、カップリングレンズ12と調整用レンズ系14とは「レーザ光源10から放射されたレーザ光を収束性のレーザ光束に変換するカップリング光学系」を構成する。
カップリング光学系により収束傾向を与えられたレーザ光束は照射用光路屈曲ミラー16に入射し、偏向手段18に向けて反射される。
偏向手段18は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)として構成された偏向器で「ミラー部を2次元的に搖動」させて反射光の向きを2次元的に偏向させる。
即ち、ミラー部の2次元的な搖動は、図面に直交する方向を搖動軸とする搖動と、図面に平行な方向を搖動軸とする搖動であり、これらの搖動が重ね合わせられる。
偏向手段18により2次元的に偏向されたレーザ光は、図1の「図面に平行な面内」で搖動するとともに、「図面に直交する方向」においても搖動する。
このように、レーザ光源10からのレーザ光は、偏向手段18により2次元的に偏向されつつ対物レンズ20に入射する。
即ち、図1において、カップリングレンズ12と調整用レンズ系14と、偏向手段18と対物レンズ20とは「照射用光学系」を構成する。
偏向手段18により2次元的に偏向されたレーザ光束は、対物レンズ20に入射し、対物レンズ20により「平行光束状」の照射用レーザ光SRLとなる。
即ち、調整用レンズ系14を光軸方向へ変位調整して、対物レンズ20への入射状態を調整して、照射用レーザ光SRLが平行光束状となるようにするのである。
平行光束状の照射用レーザ光SRLは、図示されない測距対象物に照射される。
偏向手段18の動作に伴い、照射用レーザ光SRLは2次元的に偏向する。
測距対象物を照射した照射用レーザ光SRLは、測距対象物により反射されて「戻りレーザ光束BKL」となる。
レーザレーダ装置は、例えば「車載用や監視カメラ用」に用いられるが、一般的な使用状況において、測距対象物までの距離は大きい。
従って、測距対象物に反射されて対物レンズ20に入射する戻りレーザ光束BKLは、実質的に平行光束状態で、照射用レーザ光SRLと同方向で逆向きである。
戻りレーザ光束BKLは、対物レンズ20に入射すると、対物レンズ20の作用により発散傾向を与えられ、偏向手段18により反射される。
偏向手段18により反射された戻りレーザ光束BKLは、受光用光路屈曲ミラー36に入射して反射され、発散性を保ちつつ受光用レンズ系34に入射する。
受光用レンズ系34を透過した戻りレーザ光束BKLは集光レンズ32に入射し、測距用受光素子30に向けて集光される。
測距用受光素子30に向かって集光する戻りレーザ光束BKLは、受光フィルタFLを透過して測距用受光素子30により受光される。
受光用レンズ系34と集光レンズ32と受光フィルタFLとは「集光レンズ系」を構成する。
説明中の実施の形態においては、戻りレーザ光束BKLは、受光用レンズ系34により平行光束状に変換されて集光レンズ32に入射する。
測距用受光素子30は、その受光面を集光レンズ32の焦点位置に合致させて配置されている。
測距用光学素子30は、戻りレーザ光束BKLを受光すると、受光信号(適宜の増幅率で増幅される)を制御演算部40に送る。
制御演算部40は、CPUやマイクロコンピュータにより構成されている。
制御演算部40は、レーザ光源10をパルス発光させ、発光の瞬間から上記受光信号を受けた瞬間までの時間:2Tを確定し、光速:Cを用いて、距離:CTを演算する。
照射用レーザ光SRLの偏向と共に、上記時間:2Tの取得とCTの演算を繰り返す。
このようにして、測距対象物までの距離と、測距対象物の3次元形状が得られる。
前述の如く、測距対象物を2次元的に走査する照射用レーザ光SRLは「平行光束状」であるから、測距対象物へ向かう途上で光束径が不変であり、光強度が変化しない。
従って、測距対象物までの距離に拘らず、常に「同一強度の照射用レーザ光」で測距対象物を走査でき、安定した距離測定を行うことができる。
即ち、図1(a)に示すレーザレーダ装置は、レーザ光源10からの光を照射用レーザ光SRLとして2次元的に走査して測距対象物に照射し、測距対象物による反射光を戻りレーザ光束BKLとして測距用受光素子30により受光し、測距対象物までの距離を測定するレーザレーダ装置である。
ここで、偏向手段18の具体的な例を説明する。
前述の如く、偏向手段18は、MEMSとして構成された偏向器で「反射面を2次元的に搖動」させて反射光の向きを2次元的に偏向させる。
図1(b)は、偏向手段18の主要部を説明図的に示している。
偏向装置18は、ミラー部181と第1枠体182と第2枠体184を有する。これらは「単一の構造体」として形成されている。
ミラー部181は平面鏡でその鏡面が上記「反射面」である。
反射面をなすミラー部181は、照射用光路屈曲ミラー16の側から入射するレーザ光束LFの全体を受光して反射できるようになっている。
即ち、図1(b)に示す如く、ミラー部181の反射面は、照射用光路屈曲ミラー16の側から入射するレーザ光束の光束径より大きい。
第1枠体182、第2枠体184は共に長方形形状の枠体で、ミラー部181は第1枠体182に、揺動軸を共有する軸j1、j2により固定されている。
軸j1、j2は「捩れ弾性」を有し、捩れ変形の復元力により、反射鏡181を軸j1、j2に共有される揺動軸の回りに揺動させることができるようになっている。
第1枠体182は第2枠体184に、軸j3、j4により固定されている。
軸J3、j4も、揺動軸を共有している。
軸j3、j4も捩れ弾性を有し、捩れ変形の復元力により、第1枠体182を軸j3、j4に共有される揺動軸の回りに揺動させることができるようになっている。
軸j1、j2、j3、j4も、第1枠体182、第2枠体184とともに単一の構造体の部分をなす。
図示されない駆動手段は、MEMSにより電子回路素子として構成され、図1(b)に示す構造体とともに作製されている。
軸j1、j2に共有される揺動軸と、軸j3、j4に共有される揺動軸とは互いに直交している。
従って、ミラー部181を「互いに直交する縦横2方向において独立して揺動させる」ことができる。
ミラー部181に固定した駆動手段を反射鏡181に連結して、反射鏡181を揺動する駆動を行うことができる。
同様に、第2枠体184に固定した駆動手段を第1枠体182に連結して、ミラー部181を有する第1枠体182を揺動する駆動を行うことができる。
さて、説明中の実施の形態のレーザレーダ装置は「車載用や監視カメラ用」として用いられることを前提とする。
従って、使用環境は屋外であり「太陽光の影響」が考慮されねばならない。また、夜間には、人工光の影響が考慮されねばならない。
この発明のレーザレーダ装置では、レーザ光源10として「太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するレーザ光源」を用いる。
また、実質的に戻りレーザ光束BKLのみを透過させて測距用受光素子30に入射させる受光フィルタFLを有する。
太陽光は、強度が極めて高いから、距離測定に対するノイズ成分としての影響も極めて大きい。そこで、まず、太陽光のスペクトルの相対強度が問題となる。
図2は、太陽光のスペクトルの様子を示している。横軸は「波長(μm)」を表す。
縦軸の「分光放射照度」は、強度に対応する。
図2に破線で示された曲線は「大気外におけるスペクトル」を示し、実線で示された曲線は「海面レベル」でのスペクトルを示す。海面レベルは実質的に地表レベルである。
レーザレーダ装置は、一般に地上で使用されるから、地表レベルでのスペクトルの相対強度を考慮すればよい。
地表レベルでの強度に対応する縦軸の最大値は「1500」である。相対強度でその10%は150である。
これ以下のレベルなら、距離測定に対するノイズ成分としては実用上無視できる。
このような条件にあたる波長領域は、図2から、1100nm近傍(具体的には、1133nmで極小値となる。)、1300nm近傍、1800nm近傍が考えられる。
特に、1300nm近傍と、1800nm近傍では、相対強度が実質的に0である領域が有限の波長幅を持っている。
一方、人工光が用いられるのは太陽光の強度が弱まる「日没から夜明けまでの夜間」である。
レーザレーダ装置が屋外で用いられるような場合には、人工光としては照明装置による照明光が考えられる。
最も一般的な照明装置は「水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ」である。
キセノンランプやハロゲンランプは、車両用ランプにも用いられており、レーザレーダ装置が車載用に用いられるような場合には、その影響を考慮する必要がある。
これらの照明装置は光量も大きいが、太陽光の光量に比較すれば極めて小さい。
従って、これらの照明光によるノイズ成分を十分に小さくするには、スペクトルの相対強度の40%以下のレベルであれば十分である。
図3は、水銀ランプのスペクトルの相対強度を示している。
図4は、キセノンランプのスペクトルの相対強度を示している。
図5は、ハロゲンランプのスペクトルの相対強度を示している。
これらの図におけるスペクトルの相対強度が40%以下となる波長領域で、太陽光のスペクトルが10%以下となる波長領域と重なるものを見る。
太陽光のスペクトルの相対強度が10%以下のとなる波長領域は、上記の如く、1100nm近傍、1300nm近傍および1800nm近傍である。
これらの波長領域を、図3、図4、図5のスペクトルの相対強度と比較する。
まず、図3に示す水銀ランプのスペクトルを見ると、スペクトルの相対強度は、波長:650nm以上では10%よりも小さい。
従って、波長:1100nm近傍、1300nm近傍および1800nm近傍のレーザ光を用いる限り、太陽光と水銀ランプの光とは、距離測定に対して実質的なノイズ成分を発生させない。
次に、図4に示すキセノンランプのスペクトルを見ると、スペクトルの相対強度は、波長:1000nm以上では、20%よりも小さい。
従って、波長:1100nm近傍または1300nm近傍または1800nm近傍のレーザ光を用いる限り、太陽光と水銀ランプ及びキセノンランプの光とは、距離測定に対して実質的なノイズ成分を発生させない。
図5に示すハロゲンランプのスペクトルを見ると、スペクトルの相対強度が40%以下となる波長は1750nmである。
従って、波長:1800nm近傍のレーザ光を用いる限り、太陽光と水銀ランプ及びキセノンランプの光、ハロゲンランプの光は、距離測定に対して実質的なノイズ成分を発生させない。
以上の説明から明らかなように、図1(a)に示すレーザレーダ装置において、レーザ光源10と受光フィルタFLを、以下の如くに組み合わせることができる。
A.レーザ光源10として、波長:1100nm近傍のピーク波長をもつものを用いる。
受光フィルタFLは、1100nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
この場合には、太陽光と水銀ランプ、キセノンランプの光が距離測定にノイズ成分として作用することを防止できる。
B.レーザ光源10として、波長:1300nm近傍のピーク波長をもつものを用いる。
受光フィルタFLは、1300nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
この場合にも、太陽光と水銀ランプ、キセノンランプの光が距離測定にノイズ成分として作用することを防止できる。
C.レーザ光源10として、波長:1800nm近傍のピーク波長をもつものを用いる。
受光フィルタFLは、1800nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
この場合には、太陽光と水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプの光が距離測定にノイズ成分として作用することを防止できる。
上記の如き「バンドパスフィルタ」は、多層膜構造により、あるいは「サブ波長構造」として製造することもできる。
なお、受光フィルタFLは、図1(a)の形態例では、測距用受光素子30の受光面の近傍に設けられている。
このような配置では、受光フィルタFLのサイズを有効に小型化できる。
受光フィルタの配置位置は、このような場合に限られず、図1(c)に示す受光フィルタFL1のように、集光レンズ32の入射側に配置してもよい。
この場合には、受光フィルタFL1のサイズは大きくなるが、入射する戻りレーザ光束BKLが平行光束状態であるので、入射角によるフィルタ効果の変化を抑制できる。
図1に示したレーザレーダ装置は前述の如く「共軸系」である。前述の如く、この発明のレーザレーダ装置は、共軸系と異軸系とを問わずに実施できる。
以下、参考例として、図6に「異軸系として構成した参考形態」を示す。繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては、図1におけるものと符号を共通化する。
レーザ光源10と、カップリング光学系12、14、照射用光路屈曲ミラー16、偏向手段18、対物レンズ20により構成される「照射用光学系」は、図1の実施の形態と同様である。
従って、レーザ光源10からのレーザ光は、照射用光学系を介して「2次元的に偏向する照射用レーザ光SRL」として対物レンズ20から射出する。
一方、受光用光学系は、集光レンズ32と受光フィルタFLにより構成される。
従って、戻りレーザ光束BKLは、略平行光束状態で直接に集光レンズ32に入射し、測距用受光素子30の受光部に向けて集光される。
そして、受光部の前部に配置された受光フィルタFLを透過して、測距用受光素子30に受光される。
測距用光学素子30は、戻りレーザ光束BKLを受光すると、受光信号を制御演算部40に送る。
制御演算部40は図1の実施の形態と同様にして、測距対象物までの距離を演算する。
受光フィルタの配置位置は、図6(a)のように、測距用受光素子30の受光面に近接した位置でもよいが、図6(b)に示すように、集光レンズ32の入射側の位置でもよい。
レーザ光源装置10としては、太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するものを用いる。
受光フィルタFL、FL1は、実質的に戻りレーザ光束BKLのみを透過させて測距用受光素子に入射させるものを用いる。
即ち、具体的には、レーザ光源10としては「波長:1100nm近傍または1300nm近傍または1800nm近傍のレーザ光を放射するもの」を用いる。
受光フィルタFLまたはFL1としては、レーザ光源10の発光波長に応じたバンドパスフィルタを用いる。
即ち、レーザ光源10の発光波長が「波長:1100nm近傍」の場合は、1100nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
レーザ光源10の発光波長が「波長:1300nm近傍」の場合は、1300nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
レーザ光源10の発光波長が「波長:1800nm近傍」の場合は、1800nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタを用いる。
以上、この発明によれば、以下の如き新規なレーザレーダ装置を実現できる。
[1]
レーザ光源10からの光を照射用レーザ光SRLとして2次元的に走査して測距対象物に照射し、該測距対象物による反射光を戻りレーザ光束BKLとして測距用受光素子30により受光し、前記測距対象物までの距離を測定するレーザレーダ装置であって、前記照射用レーザ光を2次元的に走査するために、前記レーザ光源からの収束性のレーザ光束を、ミラー部の2次元的な揺動により反射させて2次元的に偏向する偏向手段を有し、該偏向手段により偏向された前記収束性のレーザ光束を対物レンズにより平行光束状の前記照射用レーザ光とし、前記戻りレーザ光束は、前記対物レンズにより発散傾向を与えられ、前記偏向手段を介して前記測距用受光素子に導光されて集光され、太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するレーザ光源を用い、実質的に戻りレーザ光束のみを透過させて測距用受光素子に入射させる受光フィルタを有するレーザレーダ装置。
[2]
[1]記載のレーザレーダ装置において、受光フィルタFLは、1100nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、レーザ光源10は、波長:1100nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
[3]
[1]記載のレーザレーダ装置において、受光フィルタFLは、1300nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、レーザ光源10は、波長:1300nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
[4]
[1]記載のレーザレーダ装置において、受光フィルタFLは、1800nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、レーザ光源10は、波長:1800nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
そして、この発明によれば、太陽光のみならず人工光の影響も有効に軽減若しくは防止できる。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
10 レーザ光源
12 カップリングレンズ
14 調整用レンズ系
16 照射用光路屈曲ミラー
18 偏向手段
20 対物レンズ
30 測距用受光素子
32 集光レンズ
34 受光用レンズ系
SRL 照射用レーザ光
BKL 戻りレーザ光束
FL、FL1 受光フィルタ
40 制御演算部
特開2013−113684号公報 特開2010−217334号公報 特開2007− 85832号公報

Claims (4)

  1. レーザ光源からの光を照射用レーザ光として2次元的に走査して測距対象物に照射し、該測距対象物による反射光を戻りレーザ光束として測距用受光素子により受光し、前記測距対象物までの距離を測定するレーザレーダ装置であって、
    前記照射用レーザ光を2次元的に走査するために、前記レーザ光源からの収束性のレーザ光束を、ミラー部の2次元的な揺動により反射させて2次元的に偏向する偏向手段を有し、該偏向手段により偏向された前記収束性のレーザ光束を対物レンズにより平行光束状の前記照射用レーザ光とし、
    前記戻りレーザ光束は、前記対物レンズにより発散傾向を与えられ、前記偏向手段を介して前記測距用受光素子に導光されて集光され、
    太陽光のスペクトルにおける相対強度が10%以下となり、人工光のスペクトルにおける相対強度が40%以下となる波長領域内における測定波長領域内の赤外レーザ光を放射するレーザ光源を用い、
    実質的に戻りレーザ光束のみを透過させて測距用受光素子に入射させる受光フィルタを有するレーザレーダ装置。
  2. 請求項1記載のレーザレーダ装置において、
    受光フィルタは、1100nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、
    レーザ光源は、波長:1100nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
  3. 請求項1記載のレーザレーダ装置において、
    受光フィルタは、1300nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、
    レーザ光源は、波長:1300nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
  4. 請求項1記載のレーザレーダ装置において、
    受光フィルタは、1800nm±100nmの波長範囲の赤外光を透過させるバンドパスフィルタであり、
    レーザ光源は、波長:1800nmの近傍にピーク波長をもつものであるレーザレーダ装置。
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