JP6421356B2 - 光触媒が混練されたポリ塩化ビニル成形品及びその製造方法 - Google Patents

光触媒が混練されたポリ塩化ビニル成形品及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光を照射することによって抗菌作用や防汚効果を示す光触媒をポリ塩化ビニル成形品中に均一に混練する技術および表層部分に光触媒を偏在したポリ塩化ビニル成形品を製造する技術に関する。
(ポリ塩化ビニルについて)
ポリ塩化ビニルは塩化ビニルモノマー(CH2=CHCl)を付加重合させて合成される。また、可塑剤を添加することにより成形品の硬さを調整できるため、水道パイプ等の硬質なものから、玩具ボールやクッション材といった軟質のものまで多様な用途で利用されている。
(回転成形について)
一方、回転成形は、プラスチックの成形方法の一つで、タンクや容器、ボールといった中空状の製品を製造する場合に利用されている。また、プラスチックの投入量を変えることによって製品の厚みを調節できるという特徴もある。
(ポリ塩化ビニルの回転成形)
回転成形によるポリ塩化ビニル成形品の製造工程を図1に示す。まず微粒子状ポリ塩化ビニルと可塑剤、劣化を抑制する安定化剤等を任意の割合で混合したもの(以下、プラスチゾル)を任意の形状を有する型内に一定量流し込み(図1(1))、加熱しながら型を回転させる(この時、可塑剤と溶融したポリ塩化ビニルとが均一に混ざり合う)(図1(2))。そして回転しながら自然冷却した後(図1(3))、型から取り出す(図1(4))。このようにして中空状のポリ塩化ビニル成形品を製造する。
(光触媒について)
ある種の物質に、その物質の伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップ(バンドギャップ)よりも大きなエネルギーを持つ光、即ちその物質のバンドギャップに対応する光よりも波長の短い光(励起光)を照射すると、光エネルギーによって価電子帯中の電子の励起(光励起)が起こり、伝導帯に電子が、価電子帯に正孔が生成する。このとき、伝導帯に生成した電子の還元力や価電子帯に生成した正孔の酸化力を利用して、種々の化学反応を行うことができる。このような物質は光触媒と呼ばれて、最も汎用的に用いられているのは二酸化チタンである。
上記光触媒は紫外線などの光を照射することによって抗菌、防汚、揮発性有機溶剤(VOC)分解、水質浄化等の効果が期待できるため、現状では繊維、家電、建材など分野において、有機高分子材料等の基材と複合化(混練、表面固着)して使用されている。
(ポリ塩化ビニル成形品に対する光触媒効果の付与方法について)
ポリ塩化ビニル成形品に光触媒効果を付与する方法には、例えば特許文献1に示すように成形品表面にバインダー等を用いて二酸化チタン等の光触媒を固着する方法が提案されている。これにより、光触媒が表面のみに存在し、成形品内部に埋没することがないため、効率よく光触媒機能を成形品に付与でき、原材料コストも抑制できる利点がある。
また、光触媒をポリ塩化ビニルに混合、溶融混練して複合材とする場合、例えば特許文献2に示すように、ポリ塩化ビニルと光触媒とを混練したマスターバッチを作成した後、任意の形状に成形する方法が提案されている。これによりポリ塩化ビニル成形品中における光触媒の分散性が向上するという利点がある。
特開2005−299734号公報 特開2008−266584号公報
しかし、成形品表面へ光触媒を固着する場合、内部へ混練した場合と比較して光触媒が摩擦や衝撃によって、バインダーと共に剥離しやすいという課題がある。また、固着した直後は強固に光触媒が成形品表面に接着していても、光触媒の酸化作用によって成形品やバインダーが経時劣化して接着性が低下し、光触媒が成形品から脱落する懸念がある。
また、特に軟質のポリ塩化ビニルの成形では、可塑剤や安定化剤が多量に使用されるため、光触媒とポリ塩化ビニルとを混練した固形状のマスターバッチでは、これらを均一に混ぜ合わせることは困難であるという課題がある。その結果、成形品の厚みムラや内部の空隙形成といった不具合が発生し、歩留まり率が低下する要因となっている。
上記事情に鑑み、鋭意研究した結果、プラスチゾルおよび光触媒粉末を混合した後、撹拌により光触媒の分散性を向上し、回転成形によって任意の形状に成形することで、成形品中に光触媒粉末が分散性良く混練されることを見出した。
さらには、まずプラスチゾルと光触媒を混合し、撹拌した後に、回転成形する。その際、完全に溶融しないうちに金型を開け、プラスチゾルのみを成形品内部に投入し、再度回転成形することで表層部分に光触媒を偏在化した成形品を製造できることも見出した。
すなわち本発明は、第1の発明がポリ塩化ビニル1重量部に対し、可塑剤を0重量部から1.2重量部、光触媒を0.001重量部から0.5重量部の割合で混合された外層部分と、ポリ塩化ビニル1重量部に対し、可塑剤を1.5重量部から2重量部の割合で混合された内層部分からなる中空成形品において、最も厚い部分の前記中空成形ボール厚みD(mm)と、最も薄い部分の前記中空成形ボール厚みd(mm)とが式1の関係を満たすことを特徴とする中空成形ボールである。
0≦D−d≦1.7・・・・・・(式1)
そして第2の発明が、前記可塑剤がアジピンジ酸ジオクチル、ポリエステル系のうち、少なくともいずれか1種類以上を含有することを特徴とする発明1に記載の中空成形ボールである。
ポリ塩化ビニルの回転成形の場合、プラスチゾルに光触媒粉末を混合・攪拌するだけでこれらが分散性良く混合されるため、製造工程を増やすことなく光触媒を均一に混練したポリ塩化ビニル成形品が製造できる。また、表面コーティングによって光触媒を塗布した場合と異なり、バインダーの経時劣化による光触媒の脱落が無いため、耐久性も優れている。さらに、成形品表面には少なくとも一部の光触媒が露出するため、紫外線を照射することによって光触媒による効果を発揮する。このことは、特に屋外で使用することが想定される玩具、建築材料、スポーツ用品等、幅広い用途で利用できることを意味している。
本発明における好適な実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
(ポリ塩化ビニルの粒径)
プラスチゾルの調製に用いるポリ塩化ビニルの粒径は0.01mmから10mmの間であることが好ましく、0.05mmから5mmの間であることがより好ましく、0.1mmから1mmの間であることがもっとも好ましい。粒径が0.01mmより小さい場合には粉末状樹脂が飛散しやすく取り扱いにくくなることや、製造コストが高くなる懸念があり、また10mmよりも大きい場合にはプラスチゾル中における分散性が低下し、成形加工性が低下する懸念があるためである。
(光触媒の種類)
光触媒の種類は、二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(Cu2O)、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化水銀(HgS)、セレン化カドミウム(CdSe)が好ましく、二酸化チタンおよび酸化亜鉛がより好ましく、二酸化チタンがもっとも好ましい。二酸化チタンは工業的に最も汎用的に使用され、光触媒活性も最も高く、安価であるためである。
(二酸化チタンの結晶状態)
二酸化チタンの結晶状態は非晶型、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のうち、いずれのものも利用できるが、より光触媒活性の高いアナターゼ型およびルチル型の二酸化チタンを用いるのがより好ましい。なお、アナターゼ型あるいはルチル型二酸化チタン中に一部非晶型あるいはブルッカイト型二酸化チタンが混入していても良い。なお、プラスチゾルに混練する光触媒は、上記に挙げたもののうち、単一種類を使用してもよいし、2種類以上混合して用いることもできる。
(光触媒の形状)
光触媒の形状は特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。たとえば球状、立方体状、多孔質形状などが挙げられる。また、光触媒の形状が均一に揃っていても良いし、様々な形状のものが任意の割合で混合されていても良い。
(可塑剤の種類)
成形物の硬さを調節するために添加する可塑剤の種類としてはフタル酸エステル系、アジピン酸系、クエン酸系、ポリエステル系のうち、いずれのものも使用できるが、乳幼児用玩具ボールに添加できるアジピン酸系、クエン酸系、ポリエステル系がより好ましく、安全性が特に高いクエン酸系が最も好ましい。
(ポリ塩化ビニルに対する光触媒の混合割合)
光触媒の混合割合はポリ塩化ビニル1重量部に対して0.001重量部から0.5重量部であることが好ましく、0.005重量部から0.1重量部であることがより好ましく、0.01重量部から0.05重量部であることが最も好ましい。光触媒の混合割合が0.001重量部未満の場合には、光触媒による抗菌効果が見られず、また、0.5重量部より多い場合には、光触媒の凝集、や偏在が著しくなり、成形不具合による歩留まり率低下が懸念されるためである。
(ポリ塩化ビニルに対する可塑剤の混合割合)
ポリ塩化ビニルに対する可塑剤の混合割合は、ポリ塩化ビニル1重量部に対し0〜2重量部であることが好ましく、0.5〜1.2重量部であることがより好ましく、0.8〜1.1重量部であることが最も好ましい。2重量部より多くなると、流動性が高くなりすぎるために成形品の厚みを均一にすることが困難となるだけでなく、可塑剤が成形品表面よりしみだしやすくなり、使用者に不快感を与える懸念があるためである。
(プラスチゾルと光触媒の撹拌処理方法)
プラスチゾルと光触媒を混合した後、撹拌することによって凝集を抑制し、より均一に光触媒をプラスチゾル中で分散させる必要がある。撹拌方法としては、プラスチゾル、光触媒および後述の球形物を撹拌容器に入れて密閉した後に容器内を真空に近い状態とし、撹拌容器ごと回転させることによって撹拌する方法が最も好ましい。これは、撹拌容器ごと回転することで、効率良くプラスチゾル中で光触媒が均一に分散でき、さらに真空に近い状態とすることでプラスチゾル中に溶解した空気を除去できるためである。
(撹拌容器の形状)
撹拌容器の形状は、円筒状、三角柱状、四角柱状等いずれの形状でも撹拌可能であるが、円筒状のものが最も好ましい。これは、円筒状の容器が光触媒をプラスチゾル中で最も均一に分散させやすいためである。
(撹拌容器の容積)
撹拌容器の容積は、1L以上500L以下が好ましく、10L以上200L以下がより好ましく、75L以上125L以下が最も好ましい。これは、1L未満では、1回の撹拌でできるプラスチゾルと光触媒との混合物の量が少ないために恒常的な利用は困難であり、また、500Lより大きい場合は、光触媒がプラスチゾル中で十分に分散されない懸念があるためである。
(球形物の材質)
容器に入れる球形物の材質はアルミナ、窒化珪素、鉄、天然石、ジルコニア、ナイロン、メノウ、石英、ガラスであることが好ましく、アルミナ、窒化珪素、ジルコニア、石英であることがより好ましく、アルミナであることが最も好ましい。これは、アルミナは比較的安価であること、硬度が高く、光触媒の凝集をより効果的に粉砕できるためである。
(球形物の直径)
球形物の直径は1〜30cmであることが好ましく、5〜20cmであることがより好ましく、10〜12cmであることが最も好ましい。球形物の直径が1cm未満の場合、撹拌後に球形物とプラスチゾルと光触媒の混合物を分離するのが困難であり、また、直径が30cmよりも大きい場合には光触媒の凝集を十分に粉砕できない懸念があるためである。
(容器の回転速度)
容器の回転速度は1〜100rpmであることが好ましく、25〜75rpmであることがより好ましく、30〜50rpmであることが最も好ましい。回転速度が1rpmよりも遅い場合には光触媒の凝集を十分に粉砕できない懸念があり、一方、回転速度が100rpmよりも早い場合には遠心力によって光触媒粉末が均一に分散しにくくなる懸念があるためである。
(成形温度)
回転成形時の成形温度は150℃以上350℃以下が好ましく、180℃〜250℃がより好ましく、190℃〜220℃が最も好ましい。成形温度が150℃未満ではポリ塩化ビニルの溶融が不十分なため成形性が悪い(型の形状通りに成形できない)という懸念があり、また、350℃より高い成形温度ではポリ塩化ビニルが熱分解を起こす懸念があるためである。
(成形時における型の回転速度)
回転成形時の回転速度は3rpm〜30rpmが好ましく、5rpm〜20rpmがより好ましく、10〜15rpmであることが最も好ましい。3rpmより遅い回転速度では遠心力が小さく、型の形状通りに成形できないという懸念があり、また、30rpmより早い回転速度では回転成形機の回転軸に過度の負担がかかり、成形機の故障原因となるためである。
(成形物の形状)
成形物の形状については、どのような形状であっても成形可能であるが、球形が最も好ましい。これは、球形が回転成形時に光触媒粉末を最も均一に混練させやすい形状であるためである。
(成形品の厚み)
回転成形によって中空状の成形品とする場合、その厚みは0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上がさらに好ましい。厚みが0.1mmよりも薄い場合には成形品が破断しやすく歩留まり率の低下が懸念されるためである。
(外層に光触媒が偏在したポリ塩化ビニル成形品を作製する場合における外層の厚み)
外層に光触媒が偏在したポリ塩化ビニル成形品を作製する場合、外層の厚みは0.05mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。外層の厚みが0.05mm未満の場合、内部にプラスチゾルを注入して再度回転成形すると外層が全て溶融内層へと埋没し、光触媒による効果が低下する懸念があるためである。また、外層に亀裂が生じやすくなるため、内層が表面に露出し、その箇所では光触媒による効果が発揮されないという懸念もある。
(外層に光触媒が偏在したポリ塩化ビニル成形品を作製する場合における内層の厚み)
さらに、内層の厚みは0.05mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、0.5mm以上がさらに好ましい。内層の厚みが0.05mm未満の場合には、内層に亀裂等が発生しやすくなるためである。
(外層の内部へのプラスチゾルの注入)
外層部分を成形した後、内層となるプラスチゾルを外層の内部へ注入する方法として、成形品の任意の箇所を裁断して穴を開け、その中へプラスチゾルを注入する方法、プラスチゾルの入ったシリンジに注射針を取り付けて成形品に刺し、加圧することによって注入する方法がある。いずれの方法でも良好に成形品内部にプラスチゾルを注入することが可能であるが、中でも成形品を型の縁に沿って裁断し、その中へプラスチゾルを注入する方法が最も簡便かつ効率の高い方法である。
(光触媒が外層に偏在するポリ塩化ビニル成形品における外層の可塑剤割合)
外層における可塑剤割合は内層におけるそれよりも低いことが望ましい。これにより、内層の成形温度を外層のそれよりも低くすることができるため、内層の成形時に外層が溶融し、内層と混ざり合うのを抑制できる。より具体的には、外層の可塑剤割合は、ポリ塩化ビニル1重量部に対して1.2重量部以下であることが好ましい。1.2重量部よりも可塑剤割合が高い場合には、溶融温度が低下し、内層を成形する際に内装部分となるポリ塩化ビニルと混ざり合いやすく、外層に存在する光触媒量が減少するために光触媒による効果が低下する懸念があるためである。
(光触媒が外層に偏在するポリ塩化ビニル成形品における内層の可塑剤割合)
上記の理由により、内層における可塑剤割合は外層におけるそれよりも高い必要がある。より具体的には、内層の可塑剤割合は、ポリ塩化ビニル1重量部に対して1.5重量部〜2重量部であることが好ましく、1.6重量部〜2重量部であることがより好ましく。1.9〜2重量部であることが最も好ましい。1.5重量部よりも可塑剤割合が低い場合には、溶融温度が外層と同程度であるため、内層を成形する際に内装部分となるポリ塩化ビニルと混ざり合いやすく、外層に存在する光触媒量が減少するために光触媒による効果が低下する懸念があるためである。また、2重量部より多い場合には流動性が高くなりすぎるために成形品の厚みを均一にすることが困難となる懸念があるためである。
(光触媒が外層に偏在するポリ塩化ビニル成形品作製する場合における外層の成形条件)
外層の回転成形時の成形温度は180℃〜300℃が好ましく、190℃〜250℃がより好ましく、200℃〜220℃が最も好ましい。成形温度が180℃未満ではポリ塩化ビニルの流動性が不十分であり、成形性が悪い(型の形状通りに成形できない)という懸念があり、また、300℃より高い成形温度ではポリ塩化ビニルが熱分解を起こす懸念があるためである。
(内層の成形条件)
内層の回転成形時における成形温度は、外層を成形する際の成形温度よりも低い温度領域である150℃〜175℃未満が好ましく、160℃〜175℃がより好ましく、165℃〜170℃が最も好ましい。成形温度が150℃未満ではポリ塩化ビニルが十分に溶融せず、成形性が悪い(型の形状通りに成形できない)という懸念がある。一方、175℃より高い成形温度では外層のポリ塩化ビニルが溶融し、内層と混合しやすくなる懸念があるためである。
以下に、詳細な実施例を開示する。これは本発明の主旨を正確に示すことを目的とするものであり、本発明を限定的に捉えることがあってはならない。
(プラスチゾルと光触媒の混合・撹拌)
ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ製 PQ92)1重量部に対して可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤(田岡化学工業製、アジピン酸ジオクチル 以下、DOA)およびポリエステル系可塑剤(DIC製、ポリサイザーW-230-H)をそれぞれ0.5重量部および0.33重量部混合したプラスチゾルに対し、酸化防止剤(アデカ製、アデカスタブ465L)を0.0125重量部、二酸化チタン(和光純薬工業製、アナターゼ型)粉末を0.01重量部混合し、直径10cmのアルミナボール30個と共に容量100Lのドラムシェーカーに入れて密閉した後に真空ポンプ(佐藤真空製USW-100N)を用いて容器内を真空に近い状態とし、回転速度40rpmで2時間回転させた。
(回転成形)
回転成形に用いる直径15cmボールの型に対し、上記方法によって光触媒が混合されたプラスチゾルを100g入れ、成形温度200℃、回転速度8rpmで15分間回転成形した。型ごと水中に入れて冷却した後、型中からボールを取り出すことにより、図2に模式的に示されるような、均一に二酸化チタン粉末が分散した塩化ビニル製ボール(以下、光触媒ボール1)を製造した。
(光触媒による抗菌性評価)
光触媒ボールの抗菌性は、JIS R1702「ファインセラミックス−光触媒抗菌加工製品の抗菌性試験方法・抗菌効果」のフィルム密着法に準拠して行った。試験片の大きさは40mm×40mmとし、無加工片には二酸化チタン粉末を混練しない以外は上記と同様の条件で成形したポリ塩化ビニル製ボールを使用した。また、密着フィルムの種類は20mm×20mmの大きさに裁断したポリプロピレンフィルムを、保湿ガラスには硼珪酸ガラスを使用した。供試菌種は大腸菌(NBRC3972)を用い、試験片を光照射および暗所保存する直前に、菌濃度を7.4×106個/mlに調製した試験菌液を37.5ml接種した。また、光照射は表1に示す通りの条件で行った。
(抗菌活性値の算出方法)
本実施例により製造した光触媒ボール1の静菌活性値は次の式によって算出した。
RL=log(BL/CL)
なお、Lは試験で用いた紫外放射照度(mW/cm2)を、RLは紫外放射照度Lでの光触媒ボール1の静菌活性値を、BLは無加工片の光照射後の生菌数平均値を、CLは加工片の光照射後の生菌数平均値をそれぞれ表す。さらに、光触媒ボール1の光照射による効果は次の式によって算出した。
DR=log(BL/CL)−log(BD/CD)
なお、DRは光触媒ボール1の光照射による効果を、 BDはポリ塩化ビニルボールの暗所保管後の生菌数平均値を、CDは光触媒ボール1の暗所保管後の生菌数平均値をそれぞれ表す。
(抗菌性試験結果)
光触媒ボール1について抗菌性試験を行った結果は表2に示すとおりである。
表2より、紫外線放射照度が高くなるにつれて光触媒ボール1の抗菌性は高くなり、なおかつこの抗菌効果は光触媒によるものであることが示された。
(ボールの厚みムラ評価)
光触媒ボール1を裁断し、厚みを計測した。また、この時の厚みムラは以下の計算式により算出した。

(光触媒ボール1の厚みムラ)
光触媒ボール1の厚みムラ測定結果を表3に示す。光触媒ボール1の厚みムラは平均して2.1mmであった。
(光触媒ボール1の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した光触媒ボール1の総合評価は適であった。
(プラスチゾルと二酸化チタン粉末の混合・撹拌)
二酸化チタン粉末の混合割合をポリ塩化ビニル1重量部に対して0.05重量部とした以外は、実施例1と同様の方法でプラスチゾル中に二酸化チタン粉末を混合した。
(回転成形)
回転速度を12rpmとした以外は実施例1と同様の条件で回転成形を行い、光触媒ボール2を製造した。これにより、図2に模式的に示されるような、均一に二酸化チタン粉末が分散した塩化ビニル製ボール(以下、光触媒ボール2)を製造した。
(光触媒ボール2の抗菌性評価)
光触媒ボール2について、実施例1に記載の方法で抗菌性評価を行った結果を表4に示す。光触媒ボール2は、紫外線放射照度が0.25mW/cm2の場合において、一般社団法人繊維評価技術協議会によるSEKマーク繊維製品認証基準(RL≧2.0、DR≧1.0)を満たした。
(ボールの厚みムラ)
実施例1に記載した方法で光触媒ボール2の厚みムラの評価を行った結果を表5に示す。光触媒ボール2の厚みムラは平均して1.5mmであった。
(光触媒ボール2の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した光触媒ボール2の総合評価は適であった。
(ボール外層部分の回転成形)
実施例2に記載した方法と同様の方法で調製した二酸化チタン粉末を混合したプラスチゾル50gを回転成形に用いる直径15cmボールの型に入れ、成形温度200℃、回転速度12rpmで15分間回転成形した後、型ごと水中に入れて冷却した。
(ボール内層部分の回転成形)
型を取り外して図3に示すようにボールを裁断し、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ製 PQ92)1重量部に対して可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤(田岡化学工業製、アジピン酸ジオクチル 以下、DOA)およびポリエステル系可塑剤(DIC製、ポリサイザーW-230-H)をそれぞれ1重量部および1重量部混合したプラスチゾルを50g入れた。その後、成形温度170℃、回転速度12rpmで15分間回転成形した後、型ごと水中に入れて冷却し、型からボールを取り出した。このようにして、図4に模式的に示されるような、外層に二酸化チタンが偏在するボール(以下、光触媒ボール3)を作製した。
(光触媒ボール3の抗菌性評価)
光触媒ボール3について、実施例1に記載の方法で抗菌性評価を行った結果を表6に示す。光触媒ボール3は、紫外線放射照度が0.25mW/cm2の場合において、一般社団法人繊維評価技術協議会によるSEKマーク繊維製品認証基準を満たした。
(ボールの厚みムラ)
実施例1に記載した方法で光触媒ボール3の厚みムラの評価を行った結果を表7に示す。光触媒ボール3の厚みムラは平均して1.6mmであった。
(光触媒ボール3の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した光触媒ボール3の総合評価は適であった。
(ボール外層部分の回転成形)
実施例2に記載した方法と同様の方法で調製した二酸化チタン粉末を混合したプラスチゾル25gを回転成形に用いる直径7.6cmボールの型に入れ、成形温度200℃、回転速度12rpmで15分間回転成形した後、型ごと水中に入れて冷却した。
(ボール内層部分の回転成形)
型を取り外して図3に示すようにボールを裁断し、ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ製 PQ92)1重量部に対して可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤(田岡化学工業製、アジピン酸ジオクチル 以下、DOA)およびポリエステル系可塑剤(DIC製、ポリサイザーW-230-H)をそれぞれ1重量部および1重量部混合したプラスチゾルを25g入れた。その後、成形温度170℃、回転速度12rpmで15分間回転成形した後、型ごと水中に入れて冷却し、型からボールを取り出した。このようにして図4で模式的に示されるような、外層に二酸化チタンが偏在するボール(以下、光触媒ボール4)を作製した。
(光触媒ボール4の抗菌性評価)
光触媒ボール4について、実施例1に記載の方法で抗菌性評価を行った結果を表8に示す。光触媒ボール4は、紫外線放射照度が0.25mW/cm2の場合において、一般社団法人繊維評価技術協議会によるSEKマーク繊維製品認証基準を満たした。
(ボールの厚みムラ)
実施例1に記載した方法で光触媒ボール4の厚みムラの評価を行った結果を表9に示す。光触媒ボール4の厚みムラは平均して1.6mmであった。
(光触媒ボール4の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した光触媒ボール4の総合評価は適であった。
比較例1
(材料)
ポリ塩化ビニル(新第一塩ビ製 PQ92)1重量部に対して可塑剤としてアジピン酸エステル系可塑剤(田岡化学工業製、アジピン酸ジオクチル 以下、DOA)およびポリエステル系可塑剤(DIC製、ポリサイザーW-230-H)をそれぞれ0.5重量部および0.33重量部混合したプラスチゾルに対し、さらに酸化防止剤(アデカ製、アデカスタブ465L)0.0125重量部を混合した。
(回転成形)
このようにして調製した材料100gをボールの型に入れ、成形温度200℃、回転速度8rpmで15分間回転成形した。型ごと水中に入れて冷却した後、型中からボールを取り出すことにより、ボール形状に成形した(以下、比較ボール1)。
(比較ボール1の抗菌性評価)
比較ボール1について、実施例1に記載の方法で抗菌性評価を行った結果を表10に示す。比較ボール1は、抗菌効果が確認できなかった。
(ボールの厚みムラ)
実施例1に記載した方法で比較ボール1の厚みムラの評価を行った結果を表11に示す。比較ボール1の厚みムラは平均して2.2mmであった。
(比較ボール1の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した比較ボール1の総合評価は不適であった。
比較例2
(回転成形)
比較例1と同様の方法で調製した材料100gをボールの型に入れ、回転速度を12rpmとした以外は比較例1と同様の成形条件で回転成形を行い、ボール形状に成形した(以下、比較ボール2)
(比較ボール2の抗菌性評価)
比較ボール2について、実施例1に記載の方法で抗菌性評価を行った結果を表12に示す。比較ボール2は、抗菌効果が確認できなかった。
(ボールの厚みムラ)
実施例1に記載した方法で比較ボール2の厚みムラの評価を行った結果を表13に示す。比較ボール2の厚みムラは平均して1.6mmであった。
(比較ボール2の総合評価)
以上の結果から、本実施例で作製した比較ボール2の総合評価は不適であった。
実施例1〜4および比較例1〜2で行った抗菌性試験、厚みムラ測定および総合評価結果を表14にまとめて示す。
本発明の光触媒を均一に混練したポリ塩化ビニル製の中空成形品の製造が可能となる。また、この成形品は屋外など紫外線が照射されることにより、光触媒による効果(抗菌性、防汚性等)も発揮する。さらに、本発明によれば、成形品の表層部分に光触媒を偏在させ、ポリ塩化ビニル中に埋没する光触媒の割合を低減できる。このため、光触媒による効果の程度は同等でありながら、成形品に混練されている光触媒量は少なくなり、結果的に製造コストを削減できる。
回転成形によるポリ塩化ビニル製品製造の流れを表す図である。 ポリ塩化ビニル製ボールの構造を表す図である。 ポリ塩化ビニル製ボールの表層部分に二酸化チタン粉末を偏在させる方法を表す図である。 表層部分に二酸化チタン粉末が偏在したポリ塩化ビニル製ボールの構造を表す図である。
1…回転成形用型、2…ポリ塩化ビニル、可塑剤、安定化剤が任意の割合で混合されたプラスチゾル、3…成形品、4…ポリ塩化ビニルと可塑剤よりなるマトリックス、5…二酸化チタン粉末、6…空気を入れるためのバルブ部分、7…中空なボール内部、8…プラスチゾル、9…二酸化チタンの偏在した外層部分、10…二酸化チタンの少ない内層部分

Claims (2)

  1. ポリ塩化ビニル1重量部に対し、可塑剤を0重量部から1.2重量部、光触媒を0.001重量部から0.5重量部の割合で混合された外層部分と、ポリ塩化ビニル1重量部に対し、可塑剤を1.5重量部から2重量部の割合で混合された内層部分からなる中空成形ボールにおいて、最も厚い部分の前記中空成形ボール厚みD(mm)と、最も薄い部分の前記中空成形ボール厚みd(mm)とが式1の関係を満たすことを特徴とする中空成形ボール。
    0≦D−d≦1.7・・・・・・(式1)
  2. 前記可塑剤がアジピン酸ジオクチル、ポリエステル系のうち、少なくともいずれか1種類以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の中空成形ボール。
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