JP6420570B2 - 穿孔ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、装薬孔をより適切な位置に穿孔可能な穿孔ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
さらに、オペレータからの対象領域の表示指示入力を受け付ける表示指示入力部を備え、表示指示入力部に対する表示指示入力がない場合、対象領域への装薬孔の穿孔を促す表示を行わせないようにしてもよい。なお、対象領域への装薬孔の穿孔を促す表示を行わせない方法としては、例えば、表示指示入力部に対する表示指示入力がない場合に、領域判定部に対象領域があるか否かの判定を行わせない方法や、判定の実行を許可しつつも、発破影響範囲表示部に対象領域への装薬孔の穿孔を促す表示を行わせない方法がある。
さらに、発破掘削によって形成したトンネルの内空断面を計測する内空断面計測部を備え、発破影響範囲表示部は、内空断面計測部で計測した、現在穿孔作業の対象となっている切羽の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽を含む他の切羽を発破掘削して形成したトンネルの内空断面である直前断面と、予め計画されたトンネルの内空断面である計画断面とを切羽の正面図に更に重ねて表示するようにしてもよい。
さらに、内空断面計測部で計測した直前断面に基づき、直前断面と計画断面とのずれを低減可能であった複数の装薬孔である計画孔の位置を表す発破パターンを生成する発破パターン生成部を備え、発破影響範囲表示部は、発破パターン生成部で生成した発破パターンが表す複数の計画孔の位置を切羽の正面図に更に重ね合わせて表示するようにしてもよい。
本発明に係る穿孔ナビゲーション装置1の実施形態について図面を参照して説明する。
第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、トンネルの掘削工法である、爆薬による発破掘削を行うための装薬孔3の穿孔作業を支援するための装置である。
図1に示すように、穿孔ナビゲーション装置1は、切羽2に対し、爆薬装填用の装薬孔3を穿孔するための作業用車両(以下、「穿孔装置4」とも呼ぶ)に搭載される。穿孔装置4としては、例えば、ドリルジャンボ(商標)を採用することができる。
穿孔装置4は、移動台車5と、移動台車5上に取り付けられたブーム6と、ブーム6に取り付けられて穿孔機7を搭載するガイドセル8と、を備える。
これにより、オペレータは、穿孔装置4を操作し、穿孔ロッド14の先端を切羽2に押し当てる動作と、穿孔ロッド14の後端部に打撃を付与すると共に穿孔機7を前方向に移動させる動作とを繰り返すことで、切羽2に複数の装薬孔3を穿孔可能となっている。
水平角検出部17は、ブームスイング9に配置され、ブーム6の水平方向への揺動角を検出する。そして、水平角検出部17は、検出結果をコントローラ28に出力する。水平角検出部18は、ガイドスイング11に配置され、ガイドセル8の水平方向への揺動角を検出する。そして、水平角検出部18は、検出結果をコントローラ28に出力する。
進退量検出部20は、ブームスライド10に配置され、ブーム6の前後方向への進退量を検出する。そして、進退量検出部20は、検出結果をコントローラ28に出力する。進退量検出部21は、フィーダ16に配置され、ガイドセル8の前後方向への進退量を検出する。そして、進退量検出部21は、検出結果をコントローラ28に出力する。
ナビ装置作動スイッチ22は、穿孔ナビゲーション装置1の作動開始時にオペレータに押圧させるスイッチである。そして、ナビ装置作動スイッチ22は、オペレータが押圧すると、穿孔ナビゲーション装置1の作動開始信号をコントローラ28に出力する。
穿孔状態検出部24は、穿孔機7(ドリフタ15)に配置され、穿孔機7(ドリフタ15)が動作しているか否か、つまり、切羽2に装薬孔3の穿孔が行われているか否かを検出する。そして、穿孔状態検出部24は、検出結果をコントローラ28に出力する。
装薬孔位置記憶部26は、穿孔が完了している装薬孔3の位置を記憶する。
モニター27は、オペレータから視認可能な位置に配置され、コントローラ28が生成した画像データ(後述する既設発破影響範囲29の画像データ)を表示する。
次に、コントローラ28が実行する穿孔支援処理について図面を参照して説明する。
図2に示すように、まずステップS101では、コントローラ28は、切羽2の発破パターンを設定する。発破パターンとしては、例えば、切羽2に穿孔する、予め計画された複数の装薬孔3(以下、「計画孔3a」とも呼ぶ)それぞれの穿孔開始位置、穿孔さし角、穿孔長、及び発破順序を表すものがある。穿孔開始位置としては、例えば、切羽面における装薬孔3の位置がある。穿孔さし角としては、例えば、切羽面に対して装薬孔3の穿孔方向がなす角がある。発破順序としては、例えば、装薬孔3に装填する爆薬を何番目に爆発させるのかを表す数値がある。発破パターンの設定方法としては、例えば、予め定められた複数の候補のうちから、切羽2の性状等を基づき選択する方法がある。
続いてステップS103に移行して、コントローラ28は、ステップS102で検出した穿孔機7の位置及び姿勢から穿孔機7で穿孔した場合に切羽2に穿孔されると予測される装薬孔3(以下、「予測装薬孔3b」とも呼ぶ)の位置を算出する。予測装薬孔3bの位置としては、例えば、切羽面における予測装薬孔3bの位置(すなわち、予測装薬孔3bの開口部の位置)を検出する。具体的には、コントローラ28は、穿孔機7の位置及び姿勢に基づき、穿孔ロッド14の位置及び姿勢を算出する。続いて、コントローラ28は、算出した穿孔ロッド14の位置及び姿勢に基づき、穿孔ロッド14の延長線と切羽面との交点を予測装薬孔3bの位置(予測装薬孔3bの開口部の位置)とする。
これにより、オペレータは、予測装薬孔3bの位置と計画孔3aの位置とを認識できる。それゆえ、計画孔3aの位置と同一の位置に装薬孔3を容易に穿孔できる。
続いてステップS105に移行して、コントローラ28は、穿孔装置4が装薬孔3の穿孔を開始するまで待機する。具体的には、コントローラ28は、穿孔状態検出部24が出力した検出結果に基づき、穿孔機7が穿孔動作を行っていると判定されるまで待機し、穿孔機7が穿孔動作を行っていると判定されると、ステップS106に移行する。
次に、穿孔ナビゲーション装置1の動作について図面を参照して説明する。
オペレータが、穿孔装置4を操作し、穿孔作業を繰り返して、複数の装薬孔3(既設装薬孔3c)を穿孔したとする。すると、装薬孔位置記憶部26には、複数の既設装薬孔3cの位置(既設装薬孔3cの開口部の位置)が記憶される(図2のステップS106)。
ここで、オペレータが、既設発破影響範囲29を確認するために、発破影響表示モード切替スイッチ23を押圧したとする。すると、コントローラ28が、装薬孔位置記憶部26が記憶している複数の既設装薬孔3cの位置(既設装薬孔3cの開口部の位置)に基づき、図3に示すように、複数の既設発破影響範囲29を切羽2の正面図に重ねた画像データを生成する(図2のステップS107「Yes」、S108)。続いて、コントローラ28は、生成した画像データをモニター27に表示させる(図2のステップS108)。
第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、次のような効果を奏する。
(1)第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1によれば、コントローラ28は、既設装薬孔3cに装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲(既設発破影響範囲29)を切羽2の正面図に重ねてモニター27に表示させる。
これにより、オペレータは、既設装薬孔3cに装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲(既設発破影響範囲29)を認識でき、既設発破影響範囲29を考慮して装薬孔3を穿孔できる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
これにより、オペレータが、切羽2の性状等を考慮してより適切な既設発破影響範囲29の大きさを設定できる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
なお、第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、既設発破影響範囲29から外れた切羽面上の領域(以下、「範囲外領域31」とも呼ぶ)のうちに、面積が予め定めた設定閾値以上の領域(以下、「対象領域30」とも呼ぶ)があるか否かを判定し、対象領域30があると判定した場合に、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示を行う構成としてもよい。この場合、発破影響表示モード切替スイッチ23は、既設発破影響範囲29の表示指示入力を受け付けるとともに、オペレータからの対象領域30の表示指示入力を受け付ける表示指示入力部を構成する。そして、コントローラ28は、発破影響表示モード切替スイッチ23への押圧操作、つまり、表示指示入力部に対する表示指示入力がある場合に、対象領域30があるか否かの判定を行う。すなわち、領域情報入力部25に対する表示指示入力がない場合に、対象領域30があるか否かの判定を行わない。これにより、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示をモニター27に行わせない。
ステップS201では、コントローラ28は、装薬孔位置記憶部26が記憶している既設装薬孔3cの位置に基づき、ステップS108で表示させた既設発破影響範囲29の位置を検出する。既設発破影響範囲29の位置としては、切羽面上に実在すると仮定した場合における位置を検出する。続いて、コントローラ28は、検出した既設発破影響範囲29の位置に基づき、図5に示すように、既設発破影響範囲29から外れた切羽面上の領域(範囲外領域31)を検出する。続いて、コントローラ28は、検出した範囲外領域31のうちに、面積が予め定めた設定閾値(例えば、一定値)以上の領域(対象領域30)が存在するか否かを判定する。そして、コントローラ28は、対象領域30が存在すると判定した場合には(Yes)、ステップS202に移行する。一方、コントローラ28は、対象領域30が存在しないと判定した場合には(No)、穿孔支援処理を終了する。
また、変形例では、発破影響表示モード切替スイッチ23に対する押圧操作(表示指示入力)がない場合に、対象領域30があるか否かの判定を行わない例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、対象領域30があるか否かの判定の実行を許可しつつも、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示を行わせない構成としてもよい。
本変形例に係る穿孔ナビゲーション装置1は、第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1の効果(1)(2)に加え、次のような効果を奏する。
(1)本変形例に係る穿孔ナビゲーション装置1によれば、コントローラ28は、既設発破影響範囲29から外れた切羽面上の領域(範囲外領域31)のうちに、面積が予め定めた設定閾値以上の領域(対象領域30)があるか否かを判定する。続いて、コントローラ28は、対象領域30があると判定した場合に、範囲外領域31への装薬孔3(追加装薬孔3d)の穿孔を促す表示を行う。
これにより、オペレータは、穿孔すべき装薬孔3があることを認識でき、対象領域30に装薬孔3を穿孔できる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
これにより、オペレータが表示指示入力を行った場合にのみ、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示を行うことができる。それゆえ、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示をオペレータが煩雑に感じない適切なタイミングに行うことができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第2実施形態は、既設発破影響範囲29に加え、予測装薬孔3bに装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲(以下、「予測発破影響範囲」とも呼ぶ)を切羽2の正面図に重ねて表示する点が第1実施形態と異なる。具体的には、図6に示すように、図2のステップS108に代えて、ステップS301〜S306が設けられている。
続いてステップS302に移行して、コントローラ28は、ステップS301の検出結果に基づき、予測装薬孔3bの位置(予測装薬孔3bの開口部の位置)を算出する。
続いてステップS306に移行して、コントローラ28は、穿孔装置4が装薬孔3の穿孔を終了するまで待機する。具体的には、コントローラ28は、穿孔状態検出部24が出力した検出結果に基づき、穿孔機7が穿孔動作を行っていないと判定されるまで待機し、穿孔機7が穿孔動作を行っていないと判定されると、ステップS301に戻る。
次に、穿孔ナビゲーション装置1の動作について図面を参照して説明する。
オペレータが、穿孔装置4を操作し、穿孔作業を繰り返して、複数の装薬孔3(既設装薬孔3c)を穿孔したとする。すると、装薬孔位置記憶部26には、複数の既設装薬孔3cの位置(既設装薬孔3cの開口部の位置)が記憶される(図6のステップS106)。
これにより、第2実施形態の穿孔ナビゲーション装置1によれば、オペレータは、既設発破影響範囲29の位置と予測発破影響範囲32の位置とを認識できる。それゆえ、既設発破影響範囲29に予測発破影響範囲32が重なるように装薬孔3を穿孔できる。
第2実施形態では、図6のステップS302が装薬孔位置算出部を構成する。
第2実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1の効果(1)(2)に加え、次のような効果を奏する。
(1)第2実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1によれば、コントローラ28は、既設発破影響範囲29と、予測装薬孔3bに装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲(予測発破影響範囲32)とを切羽2の正面図に重ねてモニター27に表示させる。
なお、第2実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1lについても、第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1の変形例と同様に、既設発破影響範囲29から外れた切羽面上の領域のうちに、対象領域30があるか否かを判定し、対象領域30があると判定した場合に、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示を行う構成としてもよい。
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第3実施形態は、予測装薬孔3bの位置と計画孔3aの位置とに加え、後述する直前断面と計画断面とを切羽2の正面図に更に重ねて表示する点が第1実施形態と異なる。具体的には、図8に示すように、穿孔ナビゲーション装置1が、内空断面計測部33と、発破パターン記憶部34と、を更に備える。また、図2のステップS101、S104の処理内容が異なっている。
ステップS101では、コントローラ28は、内空断面計測部33から、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(以下、「現在切羽2」とも呼ぶ)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(以下、「直前切羽2」とも呼ぶ)を発破掘削して形成したトンネルの内空断面(以下、「直前断面」とも呼ぶ)の計測結果を取得する。続いて、コントローラ28は、取得した計測結果(直前断面)と予め計画されたトンネルの内空断面(計画断面)とのずれを検出する。続いて、コントローラ28は、発破パターン記憶部34が記憶している複数の発破パターンのうちから、検出した直前断面と計画断面とのずれを低減可能であった複数の装薬孔3(計画孔3a)の位置を表す発破パターンを選択する。
また、オペレータは、直前断面と計画断面とのずれを認識できる。それゆえ、このずれが低減するように、現在切羽2に穿孔する装薬孔3の数や穿孔さし角を変更できる。
次に、穿孔ナビゲーション装置1の動作について図面を参照して説明する。
オペレータが、穿孔作業の対象となる切羽2を切り替え、新しく穿孔作業の対象となる切羽2(現在切羽2)に穿孔作業を開始するために、ナビ装置作動スイッチ22を押圧したとする。すると、コントローラ28は、内空断面計測部33から直前切羽2を発破掘削して形成したトンネルの内空断面(直前断面)の検出結果を取得する(図3のステップS101)。続いて、コントローラ28が、取得した検出結果(直前断面)と予め計画されたトンネルの内空断面(計画断面)とのずれを検出する(図3のステップS101)。続いて、コントローラ28が、発破パターン記憶部34が記憶している複数の発破パターンのうちから、検出した直前断面と計画断面とのずれを低減可能であった複数の装薬孔3(計画孔3a)の位置を表す発破パターンを選択する(図3のステップS101)。
ここで、オペレータが、既設発破影響範囲29を確認するために、発破影響表示モード切替スイッチ23を押圧したとする。すると、コントローラ28が、装薬孔位置記憶部26が記憶している複数の既設装薬孔3cの位置に基づき、図10に示すように、複数の既設発破影響範囲29を、ステップS104で生成した画像データ(直前断面、計画断面)に重ねたものを生成する(図2のステップS107「Yes」)。続いて、コントローラ28は、生成した画像データをモニター27に表示させる(図2のステップS108)。
また、第3実施形態では、発破パターン記憶部34で記憶している発破パターンのうちから、内空断面計測部33で計測した直前断面と計画断面とのずれに対応する発破パターンを選択する。続いて、選択した発破パターンが表す複数の計画孔3aの位置を切羽2の正面図に更に重ね合わせて表示する。それゆえ、例えば、現在切羽2の岩盤と直前切羽2の岩盤とが連続し、現在切羽2の岩盤の強度と直前切羽2の岩盤の強度とがほぼ同一である場合に、適切な発破パターンを選択できる。それゆえ、選択した発破パターンを用いて発破掘削を行うことで、現在切羽2に対して装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
第3実施形態では、図8の内空断面計測部33が内空断面計測部を構成する。以下同様に、図8の発破パターン記憶部34が発破パターン記憶部を構成する。また、図2のステップS101が発破パターン選択部を構成する。
第3実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、第1実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1の効果(1)(2)に加え、次のような効果を奏する。
(1)第3実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1によれば、コントローラ28は、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(直前切羽2)を含む他の切羽2を発破掘削して形成したトンネルの内空断面(直前断面)と、予め計画されたトンネルの内空断面(計画断面)とを切羽2の正面図に更に重ねてモニター27に表示させる。
これにより、オペレータが、モニター27の表示内容を見ることで、直前断面と計画断面とのずれを認識でき、現在切羽2に穿孔する装薬孔3の位置(発破パターン)を見直すことができる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
これにより、例えば、現在切羽2の岩盤と直前切羽2の岩盤とが連続し、現在切羽2の岩盤の強度と直前切羽2の岩盤の強度とがほぼ同一である場合に、適切な発破パターンを選択できる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
なお、第3実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、直前断面と計画断面とのずれを低減可能であった複数の装薬孔3(計画孔3a)の位置を表す発破パターンを生成する構成としてもよい。具体的には、変形例1では、図2のステップS101の処理内容が異なっている。
なお、変形例1では、直前断面と計画断面とのずれが予め定めた設定値未満である場合に、基準パターンを修正せずにそのまま発破パターンとする構成としてもよい。
変形例1では、図2のステップS101が発破パターン生成部を構成する。
変形例1に係る穿孔ナビゲーション装置1は、次のような効果を奏する。
(1)変形例1に係る穿孔ナビゲーション装置1によれば、コントローラ28は、現在穿孔作業の対象となっている切羽2(現在切羽2)の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽2(直前切羽2)を含む他の切羽2を発破掘削して形成したトンネルの内空断面(直前断面)と、予め計画されたトンネルの内空断面(計画断面)とを切羽2の正面図に更に重ねてモニター27に表示させる。
これにより、オペレータが、モニター27の表示内容を見ることで、直前断面と計画断面とのずれを認識でき、現在切羽2に穿孔する装薬孔3の位置(発破パターン)を見直すことができる。これにより、装薬孔3をより適切な位置に穿孔できる。
また、第3実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、第1実施形態の変形例と同様に、既設発破影響範囲29から外れた切羽面上の領域(範囲外領域31)のうちに、面積が予め定めた設定閾値以上の領域(対象領域30)があるか否かを判定し、対象領域30があると判定した場合に、対象領域30への装薬孔3の穿孔を促す表示を行う構成としてもよい。
さらに、第3実施形態に係る穿孔ナビゲーション装置1は、第2実施形態と同様に、既設発破影響範囲29に加え、予測装薬孔3bに装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲(予測発破影響範囲)を切羽2の正面図に重ねて表示する構成としてもよい。
7 穿孔機
25 領域情報入力部
27 モニター
28 コントローラ
33 内空断面計測部
34 発破パターン記憶部
Claims (8)
- 穿孔機と、前記穿孔機の位置及び姿勢を変更可能なブームとを備えた穿孔装置を用いて行われる、切羽への装薬孔の穿孔作業を支援する穿孔ナビゲーション装置であって、
穿孔が完了している装薬孔である既設装薬孔の位置を検出する装薬孔位置検出部と、
前記穿孔作業によって切羽に1以上の前記装薬孔が穿孔された後の、当該切羽への前記穿孔作業の繰り返し時に、前記装薬孔位置検出部で検出した前記既設装薬孔の位置に基づき、前記既設装薬孔に装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲である既設発破影響範囲を切羽の正面図に重ねて表示する発破影響範囲表示部と、を備えたことを特徴とする穿孔ナビゲーション装置。 - 前記既設発破影響範囲から外れた切羽面上の領域のうちに、面積が予め定めた設定閾値以上の領域である対象領域があるか否かを判定する領域判定部を備え、
前記発破影響範囲表示部は、前記領域判定部が前記対象領域があると判定した場合に、前記対象領域への装薬孔の穿孔を促す表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - オペレータからの前記対象領域の表示指示入力を受け付ける表示指示入力部を備え、
前記表示指示入力部に対する表示指示入力がない場合、前記対象領域への装薬孔の穿孔を促す表示を行わせないことを特徴とする請求項2に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - 現在の位置及び姿勢から前記穿孔機で穿孔した場合に前記切羽に穿孔されると予測される装薬孔である予測装薬孔の位置を算出する装薬孔位置算出部を備え、
前記発破影響範囲表示部は、前記装薬孔位置算出部で算出した前記予測装薬孔の位置、及び前記装薬孔位置検出部で検出した前記既設装薬孔の位置に基づき、前記既設発破影響範囲と、前記予測装薬孔に装填される爆薬による発破の影響が及ぶと予測される範囲である予測発破影響範囲とを前記切羽の正面図に重ねて表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - 前記発破影響範囲表示部は、前記既設装薬孔の開口部の位置に予め定められた設定形状の領域を前記既設発破影響範囲として表示し、
オペレータからの前記設定形状の領域の大きさの入力を受け付ける領域情報入力部と、
前記領域情報入力部に入力された大きさを前記設定形状の領域の大きさとして設定する領域情報設定部と、を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - 発破掘削によって形成したトンネルの内空断面を計測する内空断面計測部を備え、
前記発破影響範囲表示部は、前記内空断面計測部で計測した、現在穿孔作業の対象となっている切羽の1つ前に穿孔作業の対象となっていた切羽を含む他の切羽を発破掘削して形成したトンネルの内空断面である直前断面と、予め計画されたトンネルの内空断面である計画断面とを切羽の正面図に更に重ねて表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - 穿孔が計画されている複数の装薬孔である計画孔の位置を表す発破パターンを複数記憶する発破パターン記憶部と、
前記内空断面計測部で計測した前記直前断面に基づき、前記発破パターン記憶部で記憶している前記発破パターンのうちから、前記直前断面と前記計画断面とのずれを低減可能であった前記発破パターンを選択する発破パターン選択部と、を備え、
前記発破影響範囲表示部は、前記発破パターン選択部で選択した前記発破パターンが表す複数の計画孔の位置を切羽の正面図に更に重ね合わせて表示することを特徴とする請求項6に記載の穿孔ナビゲーション装置。 - 前記内空断面計測部で計測した前記直前断面に基づき、前記直前断面と前記計画断面とのずれを低減可能であった複数の装薬孔である計画孔の位置を表す発破パターンを生成する発破パターン生成部を備え、
前記発破影響範囲表示部は、前記発破パターン生成部で生成した前記発破パターンが表す複数の計画孔の位置を切羽の正面図に更に重ね合わせて表示することを特徴とする請求項6に記載の穿孔ナビゲーション装置。
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