JP3318515B2 - トンネル掘削機の掘進制御状況表示方法 - Google Patents

トンネル掘削機の掘進制御状況表示方法

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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、トンネル計画線に
対するトンネル掘削機の偏位量と方向制御量とを同一画
面に表示するトンネル掘削機の掘進制御状況表示方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】岩盤を掘削するTBM(トンネルボーリ
ングマシン)や地盤を掘削するシールド機等のトンネル
掘削機によってトンネルを掘削する場合、掘削機の掘進
方向をトンネル計画線に沿う方向に自動制御することが
行われている。その際、画面上にトンネル計画線とトン
ネル掘削機の軌跡とをグラフで表示し、トンネル掘削機
の先端中心位置がトンネル計画線に対してどの位置にあ
るのか確認すると共にトンネル計画線に対するトンネル
掘削機の偏位量を把握してその偏位量が減少する方向に
トンネル掘削機の掘進方向を制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなトンネル掘削機の掘進位置表示方法では、方向制
御用ジャッキを操作してトンネル掘削機の掘進方向をト
ンネル計画線に近づく方向に向けた状態で掘進させた場
合、その方向制御用ジャッキの制御量までも表示されな
いので、該制御量によってトンネル掘削機を掘進させた
際にトンネル掘削機の位置がどのように変化していくか
を目視により確認することができない。
【0004】そのため、例えば、トンネル計画線に対し
てトンネル掘削機の偏位量を修正する方向に方向制御用
ジャッキの制御量を演算により設定して該方向制御用ジ
ャッキを作動させても、切羽面に硬質岩盤部分と軟質岩
盤部分とが共存していると、方向制御用ジャッキの制御
量に対してトンネル掘削機が適正な方向に向いているに
もかかわらず、トンネル掘削機の位置が軟弱な岩盤部方
向に滑って偏位することになるが、このような状況を直
ちに把握することができず、硬軟な岩盤に対応した支保
の段取りが円滑に行えなくなる場合が生じるものであ
る。
【0005】また、上記従来のトンネル掘削機の掘進状
況表示方法では、方向制御用ジャッキを操作した場合、
トンネル掘削機の位置がどのように変化していくかを画
面の表示からは想定することができず、そのため、トン
ネル計画線に対する掘削機の方向制御の対応が遅れて作
業能率が低下するという問題点がある。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、画面を目視することによって方向制御ジャッ
キの制御量が適正であるかどうかを簡単且つ正確に判断
することができると共に該方向制御ジャッキの操作から
トンネル掘削機の掘進位置を容易に想定することがで
き、その上、岩質の状態なども把握し得るトンネル掘削
機の掘進制御状況表示方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトンネル掘削機の掘進制御状況表示方法
は、トンネル掘進中において、画面にトンネル計画線を
直線で表示してこの直線を一端から他端に向かうに従っ
てトンネル掘削機の掘進距離を表す基準線とする一方、
この基準線の一定長毎に該基準線に直交する線を設け、
この直交線上にトンネル掘削機の偏位量と方向修正機構
の作動量とを基準線に対する離間距離として点表示する
ようにしたトンネル掘削機の掘進制御状況表示方法であ
って、一定長掘進する前のトンネル掘削機の偏位量を直
交線上に点表示すると共にこの偏位量に基づいてトンネ
ル掘削機の方向修正機構の作動量を設定してその作動量
を次の直交線上に点表示し、この作動量でトンネル掘削
機を一定長掘進させてその結果の偏位量を上記次の直交
線上に点表示すると共にこの表示点と一定長掘進する前
の上記偏位量表示点とを直線で結ぶ一方、一定長掘進し
た後の偏位量に基づいてトンネル掘削機の方向修正機構
の作動量を設定してその作動量をさらに次の直交線上に
点表示してこの表示点と先に表示した上記作動量表示点
とを直線で結び、同様にしてトンネル掘削機が一定長掘
進する毎にトンネル掘削機の偏位量とその偏位量に基づ
いて作動させる方向修正機構の作動量とを点表示してそ
れぞれの表示点間を順次直線で表すことにより画面上に
トンネル掘削機の偏位量の軌跡と方向修正機構の作動量
の軌跡とを線グラフで表示していくことを特徴とする
【0008】
【作用及び効果】トンネル掘削機は所定長のトンネル掘
進をする毎にその被測点の位置を測定してトンネル計画
線を直線で表示している画面上に点表示すると共に先に
測定した被測点の位置と次に測定した被測点の位置との
表示点間を順次直線で結び、画面上に表わしていく。一
方、トンネル掘削機は一定長、掘進する毎に上記トンネ
ル計画線に対する偏位に基づいてその掘進方向を方向修
正機構により修正し、この方向修正機構の作動量を上記
トンネル掘削機の被測点の表示点に対応させて上記画面
上に点表示すると共に、先に修正した作動量と次に修正
した作動量との表示点間を順次直線で結んで画面上に表
わしていく。従って、画面上にはトンネル計画線に対す
るトンネル掘削機の偏位量の軌跡と方向修正機構の作動
量の軌跡とが線グラフで表示される。
【0009】これらの偏位量の点表示と作動量の表示点
それぞれ直線で結んだ表示線によってトンネル計画線
に対するトンネル掘削機の位置変化と方向修正機構の作
動量との関係が一目で理解することができる。このよう
に、方向修正機構の作動量でもって方向を修正したトン
ネル掘削機が一定長、掘進した時の該トンネル掘削機の
トンネル計画線に対する偏位の変化を表示点間の直線に
よってリアルタイムで知ることができるので、トンネル
計画線に対するその直線と上記方向修正機構の作動量を
表示した直線とを比較することによって次の所定長の掘
進時にはトンネル掘削機をどの方向に修正すればよいの
かを適正に判断することができ、その判断のもとに方向
制御実施量の変更を容易に実施することができて、トン
ネル計画線に沿ったトンネルの掘進を能率よく行い得
る。
【0010】また、上記のように所定の作動量でもって
方向制御を行ったのち、トンネル掘削機を一定長掘進さ
せた際のトンネル計画線に対するトンネル掘削機の偏位
量から方向修正機構の次の作動量を適正に判断したにも
かかわらず、該方向修正機構の作動量でもって方向制御
した状態でトンネル掘削機を掘進した時に、トンネル計
画線に対するトンネル掘削機の偏位が方向修正機構の作
動量を示す直線に対して予想し得る線とは異なった直線
で表示された場合、切羽面に強弱な岩盤等が存在するこ
とによりトンネル掘削機が大きく偏位したものである等
の早期判断を行うことができ、その判断に基づく支保の
段取りが正確且つ能率良く行えるものであり、さらに、
切羽岩盤に対応したトンネル掘削機の掘進速度の制御が
迅速に行えると共に場合によってはトンネル掘削機の掘
進を停止させる等の処置を行って過度の偏位を未然に防
止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の具体的な実施の形態
を図面について説明すると、トンネル掘削機1は、図に
おいては岩盤にトンネルを掘削するTBMであって、外
周四方にトンネル壁面にジャッキによって着脱自在に圧
着するフロントグリッパ2を備えた本体1aと、この本体
1aの前面側に回転自在に装着されたカッターヘッド3
と、本体11と一体で且つ本体1aから後方に延設している
ビーム体4と、このビーム体4の長さ方向の中間部に配
設された方向修正機構5と、本体1aの推進ジャッキ6
と、ビーム体4の後端を支持するリヤサポート12及び、
掘削ズリ排出用コンベア13とから構成されている。
【0012】上記方向修正機構5は図3に示すように、
ビーム体4の長さ方向の中間部を長さ方向に摺動可能に
受止した断面U字状のビーム受5aと、このビーム受5aの
下面側にトンネルTの径方向に向けて水平状に配設した
左右ジャッキ5b、5bと、これらのジャッキ5b、5bのロッ
ド端に取付けたグリッパシュー5cと、上記ビーム受5aと
左右ジャッキ5b、5bとを連結しているビーム体上下動用
ジャッキ5d、5dとからなる。また、上記推進ジャッキ
6、6は本体1aの背面両側部と上記グリッパシュー5c、
5c間に夫々連結している。
【0013】一方、トンネル掘削機1の測量装置は、ト
ンネルT内におけるトンネル計画線X上の適所に設置さ
れたレーザ発振器7と、トンネル掘削機1の本体1aの適
所に設置された受光器8とからなり、レーザ発振器7か
らのレーザ光線Dはトンネル計画線Xに合致させて受光
器8に照射するように構成している。受光器8はトンネ
ル掘削機1の中心がトンネル計画線X上に位置する際に
はレーザ光線Dをその中心に照射させ、トンネル掘削機
1が鉛直方向、水平方向に偏位した際にその偏位量を中
心に対して上下左右に照射させるターゲット(図示せ
ず)を備えているもので、トンネル掘削機1のオペレー
タ部に配設した掘進制御状況表示画面9を備えているコ
ンピュータからなる演算器11に電気的に接続してあり、
さらに、この演算器11を制御盤10に接続して該制御盤10
から上記方向修正機構5に指令を発してトンネル掘削機
1の掘進方向を制御させるように構成している。
【0014】上記掘進制御状況表示画面9はトンネル計
画線に対するトンネル掘削機1の偏位量と方向修正機構
5の作動量とを表示するもので、図4は水平方向の偏位
量と作動量の表示画面9を、図5は垂直方向の偏位量と
作動量との表示画面9'をそれぞれ示している。これらの
表示画面9、9'において、上下方向の中央部の横軸には
トンネル計画線Xが直線で表示されると共に、該トンネ
ル計画線Xを中央にして表示画面9においては上半部に
トンネル掘削機1の左寄り偏位量を、下半部に右寄り変
位量を表示させ、表示画面9'においては上下半部にそれ
ぞれトンネル掘削機1の上下側寄り偏位量を表示させる
ように構成している。さらに、これらの表示画面9、9'
に方向修正機構5の作動量をそれぞれ表示(図において
は画面の下半部に表示している)するように構成してい
る。なお、この方向修正機構5の作動量はトンネル計画
線Xを基準線としてその基準線からの離間距離でもって
表示しているが、トンネル計画線Xに平行な任意の横軸
(後述する任意の横線21)を基準線としてもよい。
【0015】さらに、トンネル計画線Xから上下方向に
一定間隔毎に直線でもって横線21を記入してあり、各横
線21にトンネル計画線上をOとして順次数値が大きくな
る数字を付している。また、表示画面9、9'には直線で
もって左端を基準として一定間隔毎に縦線22を記入して
あり、各縦線22に方向修正機構5を一回、作動させた時
の作動量と該方向修正機構5により設定された方向に向
かってトンネル掘削機1が一定長、掘進した時のトンネ
ル計画線Xに対する偏位量とをそれぞれ点表示すると共
に隣接する縦線22、22上の表示点間を順次、直線でもっ
て表示させるようにしている。
【0016】表示画面9、9'に対する点表示は、左端側
の縦線からトンネル掘削機1が一定長、掘進される毎に
表示され、左右端間の寸法はトンネル掘削機1が一スパ
ン分のトンネルを掘削する長さ、例えば、1200mmに設定
されている。さらに、トンネル掘削機1の偏位量を表示
するパネル部分にはトンネル掘削機1に偏位量の許容線
Lを横線で記入していると共に、その許容線を超えた上
部にトンネル掘削機1の運転が手動運転(遠隔操作)で
あるのか、自動運転であるのかを直線で順次表示するよ
うに構成している。また、表示画面9、9'の下端部には
上記レーザ発振器7と受光器8とからなる測量装置の測
量が正常に行われたか、異常であるのかを直線で順次表
示するように構成している。
【0017】上記測量装置によるトンネル掘削機1の偏
位量の測定は、トンネル掘削機1の後方に設置されてい
るレーザ発振器7からトンネル計画線X上に照射するレ
ーザ光線Dを受光器8に受光させることによってターゲ
ット上の座標値を検出し、その座標値を演算器11に入力
してトンネル掘削機1の現在位置の座標を算出し、該座
標値とトンネル計画線X上における座標値とからトンネ
ル計画線Xに対するトンネル掘削機1の偏位を演算させ
ることによって行われ、その偏位量を上記表示画面9、
9'に点表示させると共にその演算に基づいて制御盤10に
よりトンネル掘削機1の方向修正を行うものである。
【0018】一方、方向修正機構5の作動は次のように
して行われる。即ち、図3において該方向修正機構5の
両側グリッパシュー5c、5cを掘削地盤に圧着させた状態
で方向修正機構5に装着している上下方向修正用ジャッ
キ5dを伸縮させると、ビーム受5aが上下方向に移動して
該ビーム受5a上に中間部が載置されているビーム体4が
左右のフロントグリッパ2を支点として上下に移動し、
本体1aに配設しているカッターヘッド3が上下方向に移
動する。
【0019】また、方向修正機構5の水平状に配設した
グリッパシュー5cを両側のトンネル掘削壁面に圧着させ
ている左右ジャッキ5b、5bの一方を伸長させ、他方をそ
の伸長量に同調して収縮させると、ビーム体4が上下の
フロントグリッパ2を支点として左右に振れ、カッター
ヘッド3が左右方向に傾動する。従って、カッターヘッ
ド3を上記制御盤10からの指令に応じた向きに方向修正
機構5の作動範囲内で自動的に指向させ、カッターヘッ
ド3を回転させると共に地盤に圧着したグリッパシュー
5c、5cを支点として推進ジャッキ6、6を作動させるこ
とによりトンネル掘削機1が所定の方向に向いた状態で
一定長、掘進するものである。
【0020】次に、トンネル掘削機1が一スパン分の長
さ(トンネルの掘削面にセグメント覆工が施工される場
合にはセグメント一リング分のトンネル方向の長さ)の
トンネルを掘削するまでにおいて、方向修正機構5の作
動量の変化とトンネル計画線Xに対するトンネル掘削機
1の偏位量の変化とを順次表示画面9に表示する方法を
説明する。
【0021】まず、トンネル掘削機1が一スパン分のト
ンネルの掘削開始時においては、一方の表示画面9の左
端の縦線上にトンネル掘削機1の水平方向の偏位量と方
向修正機構5の水平方向の作動量とが夫々表示点a1、b1
で示されている。なお、トンネル掘削機1の垂直方向の
偏位量と方向修正機構5の垂直方向の作動量とは他方の
表示画面9'に同様にして点表示されるものであるが、以
下に、一方の表示画面9に表示されるトンネル掘削機1
の水平方向の偏位量と方向修正機構5の水平方向の作動
量とについて詳細に説明する。
【0022】上記トンネル掘削開始時(現在位置)にお
けるトンネル掘削機1の水平方向の偏位量は0でトンネ
ル計画線X上に位置してあり、方向修正機構5の作動量
も0であって、それぞれ画面9上に点表示a1、b1されて
いる。この状態からトンネル掘削機1を推進ジャッキ6
により一定長、掘進させてその時のトンネル掘削機1の
偏位量及び方向修正機構5の左右ジャッキ5b、5bの作動
量(この場合は0)を次の縦線22上に点表示a2、b2し、
この点表示a2、b2と上記一定長掘進する前のトンネル掘
削機1の表示点a1、b1とをそれぞれ直線で結んだ線c1
d1を表示すると、これらの線c1、d1から方向修正機構5
の左右ジャッキ5b、5bの作動量が0であるにもかかわら
ず、トンネル掘削機1がトンネル計画線Xから離れる方
向(図においては左方向)に偏位したことが確認し得
る。
【0023】次に、トンネル掘削機1の上記偏位を修正
する方向に方向修正機構5のジャッキ5b、5bの作動量を
演算により設定して画面9上の次の縦線22上に点表示b3
すると共にこの表示点b3と先の表示点b2とを結ぶ直線d2
を表示し、さらに、該方向修正機構5の作動量でもって
方向制御した状態でトンネル掘削機1を一定長、掘進し
た時のトンネル掘削機1に対するトンネル掘削機1の偏
位量を同一縦線22上に点表示a3して該表示点a3と先の表
示点a2とを結んだ直線c2を表示する。
【0024】以下、同様にしてトンネル掘削機1が一ス
パン掘進する間において、トンネル掘削機1を一定長、
掘進させる毎に画面9上の順次隣接する縦線22上にトン
ネル掘削機1の被測点の偏位量を点表示すると共に各表
示点間を直線で表わす一方、トンネル計画線Xに対する
トンネル掘削機1の上記各偏位量に基づいて修正した方
向修正機構5の作動量を上記トンネル掘削機1の偏位量
の表示点に対応させて同じ縦線22上に点表示すると共に
隣接する表示点間を順次直線で表わすことによって画面
9上にトンネル計画線に対するトンネル掘削機の偏位量
の軌跡と方向修正機構の作動量の軌跡とを線グラフで表
示していく。
【0025】この線グラフにおいて、方向修正機構5の
作動量をトンネル掘削機1の偏位がトンネル計画線Xに
近づける方向に設定しているにもかかわらず、トンネル
掘削機1がトンネル計画線Xから離れる方向に偏位した
表示直線ck1 〜ck2 、dk1 〜dk2 が表示される場合があ
る。
【0026】これは、切羽面に硬質岩盤部分と軟質岩盤
部分とが共存していると、方向制御用ジャッキの制御量
に対してトンネル掘削機が適正な方向に向いているにも
かかわらず、トンネル掘削機の位置が軟弱な岩盤部方向
に滑りが生じることにより偏位したり、或いは、トンネ
ル掘削壁面に軟質岩盤部分が存在した場合において、方
向修正機構5の左右ジャッキ5b、5bを該軟質岩盤に押し
付けた時に軟質岩盤が圧縮される方向に変形して左右ジ
ャッキ5b、5bの作動量がトンネル掘削機1の偏位量に対
応させているにもかかわらず軟質岩盤にその作動量の一
部が吸収され、トンネル掘削機1の方向が所定の方向に
向けられなかった結果などにおいて生じる。
【0027】この表示直線ck1 〜ck2 、dk1 〜dk2 は画
面9上でリアルタイムに認識することができ、その岩盤
位置も正確に確認し得るので、トンネル掘削機1の後方
において支保を施工する場合に、トンネル掘削機1の掘
進によって後端から露出する該岩盤部分に硬質岩盤に対
する支保よりも岩盤の崩落等を防止し得るより強固な支
保を正確に施工し得るものである。
【0028】また、上記画面にトンネル計画線に対する
トンネル掘削機の上記被測点の測量が正常であるか異常
であるか、即ち、レーザ発振器7からのレーザ光線Dが
トンネル掘削機1の本体1aに設置した受光器8に照射さ
れて正常な測量データが得られたか、或いはレーザ発振
器7からのレーザ光線Dが上記受光器8から外れている
場合等のように測量デーサが得られなかった状態を表示
画面9の下部にトンネル掘削機1の一定長の掘進毎に直
で表示させる。そして、異常が発生した場合には、
方向修正機構5の作動量が表示されるがトンネル掘削機
1の偏位量が表示されず、その時のトンネル掘削機1の
掘進部分を正常時の直線よりも一段、突出した直線f 1
でもって画面9上に表示する。
【0029】さらに、この異常事態がある程度長く続く
ようであれば、それまで自動運転により行っていたトン
ネル掘削機1によるトンネル掘削を手動運転に切り換
え、その時のトンネル掘削機1の掘進部分を正常時(自
動運転時)の直線よりも一段突出した直線e 1 でもって
画面9の上部に表示する。そして、手動運転により再び
トンネル掘削機1の偏位が測量可能な正常な状態に復帰
した時に、その状態を画面9上から確認して自動運転に
切り換えるものである。
【0030】トンネル掘削機1の垂直方向の偏位量と該
トンネル掘削機1を上下方向に向ける方向修正機構5の
ジャッキ5d、5dの作動量とを表示する図5の画面9'にお
いてもトンネル計画線Xに対するトンネル掘削機1の偏
位量と方向修正機構5の作動量とを上記同様にトンネル
掘削機1が一定長、掘進する毎にそれぞれ点表示a、b
すると共に隣接する表示点間を直線c、dでそれぞれ結
んで表示し、さらに、トンネル計画線に対するトンネル
掘削機の被測点の測量が正常であるか異常であるか、及
び自動運転と手動運転との切り換えもそれぞれ直線で表
示e、fするものである。この場合、図においては、方
向修正機構5のジャッキ5d、5dの作動量を一定にしてト
ンネル掘削機1の上下方向の向きを常に一定方向に向け
ながらトンネルを掘進している状態を表している。
【0031】なお、以上の実施例においては、トンネル
掘削機1としてTBMを示したが、前後胴間を複数本の
方向修正ジャッキにより連結しているシールド掘削機に
おいても上記掘進制御状況表示方法を採用できることは
勿論である。また、表示画面9、9'において、トンネル
計画線Xに対して上下対称位置にトンネル掘削機1の偏
位量と方向修正機構5の作動量とを表示したが、このよ
うな表示方法以外にトンネル計画線Xとトンネル掘削機
1の変位量と方向修正機構5の作動量とを並べて表示す
るようにしてもよい。さらに、水平方向の偏位量と作動
量を表示する表示画面9と、垂直方向の偏位量と作動量
とを示す表示画面9'とを別々にしたが、これらを同一画
面で表示するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削状態を示す全体の簡略側面図、
【図2】その簡略平面図、
【図3】方向修正機構部分の縦断正面図、
【図4】トンネル掘削機の水平方向の掘削制御状況を表
示する線図、
【図5】トンネル掘削機の垂直方向の掘削制御状況を表
示する線図。
【符号の説明】
1 トンネル掘削機 5 方向修正機構 5b 左右ジャッキ 5d 上下動用ジャッキ 7 レーザ発振器 8 受光器 9 表示画面 10 制御盤 X トンネル計画線 a トンネル掘削機の偏位量の表示点 b 方向修正機構の作動量の表示点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 裕芳 大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号 株式会社奥村組内 (56)参考文献 特開 平7−127380(JP,A) 特公 平6−96939(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 G01C 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル掘進中において、画面にトンネ
    ル計画線を直線で表示してこの直線を一端から他端に向
    かうに従ってトンネル掘削機の掘進距離を表す基準線と
    する一方、この基準線の一定長毎に該基準線に直交する
    線を設け、この直交線上にトンネル掘削機の偏位量と方
    向修正機構の作動量とを基準線に対する離間距離として
    点表示するようにしたトンネル掘削機の掘進制御状況表
    示方法であって、一定長掘進する前のトンネル掘削機の
    偏位量を直交線上に点表示すると共にこの偏位量に基づ
    いてトンネル掘削機の方向修正機構の作動量を設定して
    その作動量を次の直交線上に点表示し、この作動量でト
    ンネル掘削機を一定長掘進させてその結果の偏位量を上
    記次の直交線上に点表示すると共にこの表示点と一定長
    掘進する前の上記偏位量表示点とを直線で結ぶ一方、一
    定長掘進した後の偏位量に基づいてトンネル掘削機の方
    向修正機構の作動量を設定してその作動量をさらに次の
    直交線上に点表示してこの表示点と先に表示した上記作
    動量表示点とを直線で結び、同様にしてトンネル掘削機
    が一定長掘進する毎にトンネル掘削機の偏位量とその偏
    位量に基づいて作動させる方向修正機構の作動量とを点
    表示してそれぞれの表示点間を順次直線で表すことによ
    り画面上にトンネル掘削機の偏位量の軌跡と方向修正機
    構の作動量の軌跡とを線グラフで表示していくことを特
    徴とするトンネル掘削機の掘進制御状況表示方法。
JP21594797A 1997-07-24 1997-07-24 トンネル掘削機の掘進制御状況表示方法 Expired - Fee Related JP3318515B2 (ja)

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