JP6420182B2 - パンタグラフの接触力変動低減方法及びパンタグラフ - Google Patents

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Description

本発明は、電気鉄道におけるカテナリちょう架式電車線などの電車線(架線)とパンタグラフとの間に作用する接触力の変動を低減する方法、及び、接触力変動の低減が可能なパンタグラフに関する。
電気鉄道の高速化において克服すべき課題は多く存在し、パンタグラフ舟体とトロリ線との間に発生する接触力の変動もその一つである。この接触力が変動する要因の一つとして、トロリ線の周期的なちょう架に起因する等価剛性の変動が挙げられる。このようにして生じる接触力変動は、走行速度が増加するとともに大きくなることが知られており(非特許文献1)、著大な接触力変動は舟体とトロリ線が離れる離線と呼ばれる現象を引き起こし、車両への安定した電力供給を妨げるだけではなく、離線に伴うアーク放電によってすり板やトロリ線の損耗が促進されるなど、多くの問題を引き起こす。このような接触力変動の増加に対しては、電車線の高張力化などの対策が講じられており(非特許文献2)現在に至っている。
また一方で、パンタグラフから生じる空力音の増加に関する対策も重要な課題の一つである。パンタグラフの形状を平滑化することは空力音の低減手法に対する有効な手段の一つであるが、形状平滑化を追求すると舟体を支持する復元ばねのストローク量に制約を受けるため、パンタグラフのトロリ線に対する追随性能の向上が難しくなる。そのため、更なる速度向上にむけて接触力変動の低減と空力音低減とを両立するためには、パンタグラフの構造を変更するという受動的な対策だけでは限界が生じる。そこで,パンタグラフへ制御技術を適用することで接触力変動を低減する手法が有用であると考えられる。
パンタグラフの制御手法として過去に著者らは、PID制御(非特許文献3)やインピーダンス制御(非特許文献4)の適用について検討を行ってきた。PID制御は、アクチュエータの遅れ特性などにより適用可能な周波数範囲が1Hz程度までに限定されるという課題があり、インピーダンス制御では制御対象周波数以外における追随性能の悪化が課題である。
そこで本発明者らは、電車線などの地上設備に関する情報が既知であることを利用し、地上設備に起因する接触力変動の卓越周波数を活用するフィードフォワード制御(以下,FF制御)を提案した(非特許文献5、特許文献1、特許文献2)。当該手法は、位相同期ループ(phase-locked loop、以下PLL)(非特許文献6)を用いてパンタグラフに作用する外乱、すなわち制御対象とする接触力変動の位相を抽出し、これに基づいて制御信号を発生させるものである。トロリ線を支持する電柱間隔(以下、支持点間隔)で生じるトロリ線の等価剛性変化に起因した接触力変動を制御対象とする場合には、支持点間隔と走行速度とを照査することで制御対象とする接触力変動の卓越周波数を既知とすることが可能となるため、FF制御の適用は有用である。しかし一方で文献(非特許文献5)においても言及されているように、制御ゲインや外乱に対する位相差については、舟体へ作用する接触力変動の振幅値や制御対象とする周波数に応じて適切な値を与える必要がある。
なお、トロリ線とパンタグラフの舟体との間に作用する接触力を計測する装置及び方法は、いくつか提案されている(特許文献3、4、5参照)。
網干光雄:弾性支床弦モデルによる架線・パンタグラフ系の径間周期運動解析,日本機械学会論文集(C編), 75-755,54/60 (2009) 網干光雄,常本瑞樹:新幹線の高速運転に対応した電車線の架設指針,鉄道総研報告,25-4, 17/22 (2011) 池田充,菅原能生,小山達弥:高速用パンタグラフの接触力制御手法に関する基礎研究,鉄道総研報告,20-5, 41/46 (2006) 山下義隆,池田充,増田新,射場大輔,曽根彰:インピーダンス制御によるパンタグラフの接触力制御,鉄道総研報告,25-6, 5/10 (2011) 増田新,福田一作,射場大輔,小林樹幸,山下義隆,池田充:位相同期ループに基づくパンタグラフ接触力のフィードフォワード制御,日本機械学会論文集, 80-815,1/14 (2014) 小宮浩:高周波PLL回路のしくみと設計法,1/268,CQ出版社,(2009)
特開2013−207808 特開2013−230074 特許第4012108号 特許第3930299号 特許第3722463号公報
本発明は、支持点間隔に起因したパンタグラフの接触力変動低減を目的として、PLLに基づくFF制御に必要な制御パラメータである制御ゲインと位相差を自動調整する手法を提案し、前述のアクチュエータの遅れ特性の適応的な補償を可能とする。特には、アクティブ制御機構の制御パラメータを短時間で自動調整可能なパンタグラフ接触力変動低減方法などを提供することを目的とする。
本発明のパンタグラフ接触力変動低減方法は、 架線支持点により所定間隔で支持された架線とパンタグラフとの間の接触力の変動を低減する方法であって、 前記パンタグラフは、 前記架線に押し当てられるすり板を有する舟体と、 車両の屋根上に前記舟体を昇降可能に支持する枠組と、 前記架線と前記すり板との間の上下方向接触力を動的に制御するアクチュエータと、 前記接触力を測定する手段と、 測定された前記接触力の信号を入力され、前記アクチュエータの制御入力を出力する制御器と、を備え、パンタグラフに外乱Bと制御入力Uが作用する際の接触力変動Fcが、Hを伝達関数として、Fc=B+HUなる関係を有するとき、
前記制御器において、前記接触力信号のうち、信号強度の卓越した卓越周波数付近の信号成分の周波数とほぼ一致した位相同期波形をある位相φだけずらして遅延波形とした後、該遅延波形の信号のゲインAを調節して前記アクチュエータに複素振幅U(U=Ae jφ )を有する前記制御入力として出力するものであって、 前記位相φ及び前記ゲインA(両者を併せて制御パラメータという)を、接触力変動の制御パラメータに対する感度に応じて一定の時間間隔ごとに、前記制御入力の複素振幅Uの調整n回目の値U(n)を、接触力変動の複素振幅の過去2ステップ分の値Fcから、下式に基づいて逐次更新することによって、接触力変動をゼロNとする制御パラメータを探索して調整し、前記制御入力とすることを特徴とする;
Figure 0006420182

また、本発明のパンタグラフは、 架線支持点により所定間隔で支持された架線から電気鉄道車両に集電するパンタグラフであって、 前記架線に押し当てられるすり板を有する舟体と、 前記車両の屋根上に前記舟体を昇降可能に支持する枠組と、 前記架線と前記すり板との間の上下方向接触力を動的に制御するアクチュエータと、 前記接触力を測定する手段と、 測定された前記接触力の信号を入力され、前記アクチュエータの制御入力を出力する制御器と、を備え、 パンタグラフに外乱Bと制御入力Uが作用する際の接触力変動Fcが、Hを伝達関数として、Fc=B+HUなる関係を有するとき、 前記制御器が、 前記接触力信号のうち、信号強度の卓越した卓越周波数付近の信号成分の周波数とほぼ一致した位相同期波形をある位相φだけずらして遅延波形とした後、該遅延波形の信号のゲインAを調節して前記アクチュエータに複素振幅U(U=Ae jφ )を有する前記制御入力として出力するものであって、前記遅延波形の位相φ及び前記ゲインA(両者を併せて制御パラメータという)を、接触力変動の制御パラメータに対する感度に応じて一定の時間間隔ごとに、前記制御入力の複素振幅Uの調整n回目の値U(n)を、接触力変動の複素振幅の過去2ステップ分の値Fcから、下式に基づいて逐次更新することによって、接触力変動をゼロNとする制御パラメータを探索して調整し、前記制御入力とすることを特徴とする;
Figure 0006420182
なお、上記U(n)を決定する「式に基づいて設定する」とは、厳密に上記式で算出された値に設定する場合のほか、適宜その値に修正係数を掛ける、あるいは修正値を加減するなどの修正を加える場合も含む。つまり、制御入力の複素振幅Uの前回の値U(n−1)から前々回の値U(n−2)を引いた値を、接触力変動の複素振幅の前回の値Fc(n−1)から前々回の接触力変動の複素振幅Fc(n−2)を引いた値で割った値(接触力変動の制御パラメータに対する感度)を計算し、その感度に応じて今回の制御入力の複素振幅U(n)を決定するのが本発明の要点である。
接触力を動的に制御するアクチュエータは、空気圧シリンダや油圧シリンダ、モータなどを使用できる。接触力を測定する手段は、特許文献3〜5のものなどを使用できる。架線における所定間隔で繰り返す構造とは、カテナリちょう架式電車線のシンプルカテナリ式におけるハンガ(間隔例;5m)、支持点(間隔例:50m)、コンパウンドカテナリ式における支持点(間隔例;50m)、ドロッパ(間隔例;10m)、ハンガ(間隔例;5m)などを示す。
本発明によれば、具体的にはデータを参照しつつ後述するように、アクティブ制御機構の制御パラメータを短時間で自動調整可能なパンタグラフ接触力変動低減方法などを提供できる。
本発明の実施の形態に係るパンタグラフの機械構成及び制御手法を説明する図である。 図1のパンタグラフの機械系及び制御系のモデルを示す図である。 架線(シンプルカテナリ式)の概要を説明するための図である。 シミュレーションの概要を示すブロック図である。 接触力変動のシミュレーション結果の一例を示すグラフであり、図5(a)は制御入力を示すグラフ、図5(b)はアンプのゲインを示すグラフ、図5(c)は位相差を示すグラフである。 図5と同じシミュレーションにおける非制御時と制御時における接触力変動の比較を示す。 実機パンタグラフを用いた加振試験の概要を説明するための図である。 加振試験のブロック図である。 加振試験において1Hzで舟体を加振した際の試験結果を示す。図9(a)は制御パラメータのゲインの更新履歴を示すグラフ、図9(b)は制御パラメータの位相の更新履歴を示すグラフ、図9(c)は接触力変動を示すグラフである。 図9と同じ加振試験における接触力変動の振幅値に関する履歴を示すグラフである。 加振試験において2Hzで舟体を加振した際の試験結果を示す。図11(a)は制御パラメータのゲインの更新履歴を示すグラフ、図11(b)は制御パラメータの位相の更新履歴を示すグラフ、図11(c)は接触力変動を示すグラフである。 図11と同じ加振試験における接触力変動の振幅値に関する履歴を示すグラフである。 加振試験において、制御パラメータの自動調整を本実施形態の方法で行った場合(実線)と最急降下法で行った場合(点線)の比較結果をまとめたグラフである。
1;パンタグラフ、3;すり板、4;舟体、5;枠組、6;主軸、7;テコ、
8;主バネ、10;、接触力測定手段、13;空気圧アクチュエータ、
14;コントローラー
20;制御器、21;バンドパスフィルタ、22;位相同期回路、23;遅延要素、
24;アンプ、25;制御パラメータ調整部、
30;架線、31;吊架線、33;トロリ線、35;支持柱、37;ハンガ
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図3を参照して、電気車両に電力を供給する架線の構成の一例(シンプルカテナリ式)を説明する。架線30は、電気鉄道のレールに沿って配設されている。この例の架線30は、レールの横に所定の間隔で立設された支持柱35に支持される吊架線31と、吊架線31からハンガ37で吊り下げられているトロリ線33とを含む。支持点(柱)間隔Lsは、一例で40〜60m、ハンガ間隔Lhは、一例で5mである。このような架線30においては、トロリ線33の周期的なちょう架に起因する等価剛性の変動が存在する。すなわち、支持柱35やハンガ37の近辺ではトロリ線33の等価剛性が比較的高く、それらから離れた部位ではトロリ線33の等価剛性が比較的低い。この等価剛性の変動が、周期的なパンタグラフ接触力変動の要因である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るパンタグラフの構成を説明する。このパンタグラフ1は、トロリ線33に押し当てられるすり板3を有する舟体4と、車両の屋根上に舟体を昇降可能に支持する枠組5と、枠組5に舟体4を略一定の力で押し上げる押上力を与える主バネ8などを備える。このパンタグラフ1においては、枠組5が、トロリ線33と接触して集電するすり板3を備えた舟体4を弾性支持している。
枠組5は主軸6に接続されており、主ばね8の復元力を、テコ7を介して主軸6の回転トルクとして作用させることによって、舟体4をトロリ線33へと一定の静押上力で押しつける機構となっている。図1に示したアクティブ制御パンタグラフは、車両との電気的絶縁が容易な空気圧アクチュエータ13を採用しており、主ばね8と並列に設置された空気圧アクチュエータ13によって主軸6へ回転トルクを作用させ、接触力を制御する構造になっている。
さらに、舟体4には、該舟体4とトロリ線33との間の上下方向の接触力を測定する手段10が備えられている。接触力測定手段10は、具体的には、前述の特許文献3・4・5などの手段を用いることができ、舟体等に取り付けられるセンサと、センサの出力が入力されて接触力を推定する処理部とを備える。さらに、舟体4の変位を測定する手段(加速度計やレーザー式の距離計など)を備えるものとしてもよい。
この実施形態の場合、アクチュエータ13に指令信号すなわち制御入力を与える制御器20は、バンドパスフィルタ21や位相同期回路22、遅延要素23、及びアンプ24を備える。バンドパスフィルタ21は、接触力測定手段10で計測された接触力信号のうち、信号強度の卓越した卓越周波数付近の信号成分を透過させる。卓越周波数は、例えば、図3に示す吊架線31が支持柱35に支持されている部分で接触力の変動が特に大きくなるので、パンタグラフ1が支持柱35間を通過する周期(T、支持柱間隔Ls/車両の走行速度V)に対応する周波数(1/T)とできる。あるいは、トロリ線33がハンガ37で吊り下げられている部分での接触力変動を考慮して、パンタグラフ1がハンガ37間を通過する周期に対応する周波数としてもよい。
位相同期回路22は、基本的に、2つの信号の位相差を比較してその差の信号を発生する位相比較器や、交流成分をカットするループフィルタ、電圧制御発振器で構成され、入力信号に同期した出力を得るものである。発振器の周波数は、前述の卓越周波数に設定されている。同回路22には、バンドパスフィルタ21を透過した卓越周波数付近の信号成分が入力されて、この信号成分と同期した信号(正弦波)が出力される。卓越周波数は、車両速度や支持柱間隔によって変わる場合がある。この場合、バンドパスフィルタ21通過後の接触力信号の周波数と、位相同期回路22の発振器の周波数とがある程度ずれるが、位相同期回路22からは、入力信号の卓越周波数にほぼ一致した正弦波が出力される。なお、卓越周波数の変動に対応するために、バンドパスフィルタ21で通過可能な周波数範囲を広げることもできる。しかし、制御に有害な周波数成分も含んでしまうこととなると好ましくない。
遅延要素23には、位相同期回路22から出力された信号(正弦波)が入力され、ある位相φだけ遅延させて出力する。この位相φの調整を行う方法については後述する。
アンプ24は、遅延要素23から出力された信号成分のゲインAを調節する。ゲイン調節後、指令信号が、パンタグラフ1のアクチュエータ13のコントローラ14(圧力調整弁など)に入力される。このゲインAの調整を行う方法についても後述する。
制御器20は、さらに、制御パラメータ調整部25を備える。同制御パラメータ調整部25は、接触力変動を低減するために、上記遅延要素23の位相φとアンプ24の振幅A(両者を制御パラメータという)を調整する。この制御パラメータ調整部25における調整方法が本発明のポイントであり、それについては詳しく後述する。
この系の力学モデルは図2のように表すことができる。ただし質点1と質点2における質量 m1、m2 はそれぞれ舟体可動部と枠組の等価質量、x1及び x2 はそれぞれ舟体可動部と枠組の上下変位である。k1とc1はそれぞれ舟体内の微動ばねのばね定数とエネルギ散逸を表現するための減衰定数、c2はパンタグラフダンパの減衰定数であり、fa はアクチュエータによる制御力を表している。実際のパンタグラフでは質点2に対して静押上力を与えるが、本実施形態では接触力変動を制御量とするため、図2では静押上力を省略している。ここでは、空気圧アクチュエータの動特性を一次遅れ系としてモデル化し、時定数をTa,DCゲインを Ka とする。また、空気圧アクチュエータによって発生する軸力を主軸に作用する回転トルクへと変換するテコのゲイン特性を Kp として表している。
[パンタグラフの構造と制御機構]
電車線やパンタグラフを高精度にモデル化することができれば、制御パラメータを事前に決定することができる。しかし、実際にはパンタグラフが非線形を有することや、非線形な空気力がパンタグラフに作用することなどから、制御パラメータを事前に決定することは困難である。そのため、本発明では反復計算によって制御パラメータを適応的に決定する。以下、はじめにフィードフォワード制御を用いたパンタグラフ接触力の制御手法について記す。次に、制御パラメータの自動調整手法について述べる。
[制御手法]
前述のように、本実施形態では、架線の支持点到来周波数を有する次式の変位 x1で質点1を強制変位加振した際の接触力変動を制御量とする.
Figure 0006420182

ただし X1は強制変位の振幅を表し、w は走行速度 vと支持点間隔 L によって式(2)のように表される支持点の到来周波数である。
制御入力には次式で表される正弦波を使用する。
Figure 0006420182

ただし A は制御ゲイン、 φ は舟体に作用する外乱(強制変位や接触力)に対する位相差を表す。これらのうち A と φ とが自動調整の対象とする制御パラメータであり、次にこれらの自動調整手法について記す。なお、前述のように、舟体に作用する外乱の位相はPLLを用いて検出する。なお、PLLに基づく位相検出方法は、非特許文献5に詳述されている方法を用いた。
図2に示したアクティブ制御パンタグラフの力学モデルに基づいて、制御パラメータの自動調整手法について述べる。接触力変動 fc,制御入力 u と、非制御時に質点1に作用する接触力変動 b を、それぞれ以下のように複素指数関数を用いて表現する。なお、図2に示した制御力 fa は,制御入力 u をサーボアンプに与えることで空気圧アクチュエータが動作し,その結果質点2に作用する力を表している。
Figure 0006420182
ただし Fc ,U ,B はいずれも複素振幅である。
自動調整するパラメータであるスカラ量の制御ゲイン A と舟体への強制変位入力に対する位相差 φ を用いて U を表すと次式となる。
Figure 0006420182
なお、実際には式(3)のように、式(5)から実部を抽出して、制御入力として使用する。ここで、パンタグラフに外乱と制御入力が作用する際の接触力変動は次式で表される。
Figure 0006420182

ただし H は制御入力を入力とし、質点1における接触力を出力とする伝達関数を表す。
制御パラメータ自動調整のプログラムは例えば1ms間隔で計算を実行するが、ここでは時間を周期 T [s]でリサンプリングし、時刻 nT [s]における値を添え字 n で表すと次式を得る。
Figure 0006420182
ここで、時刻 (n-1)Tと時刻 (n-2)T における接触力変動 Fc と制御入力 U の観測値を用いて時刻 nT における接触力変動 Fc をゼロにするような制御入力 U(n) を求める。すなわち、BとH は時間によらず一定であると仮定して式(10)と式(11)からBとHを求め、式(9)においてFc(n) = 0とすることによって、次式を得る。
Figure 0006420182
式(12)の更新アルゴリズムは、式(9)の右辺のゼロ点における U を求めるニュートン-ラフソン法において勾配を過去データで差分近似した、いわゆるセカント法に相当する。
このように本実施形態の手法は、接触力変動の制御パラメータに対する感度に基づいて一定の時間間隔 T ごとに制御パラメータを逐次更新することによって、接触力変動がゼロNとなるようにパラメータを調整する手法である。周期 T でリサンプリングするのは、接触力変動の振幅値を評価するために一定の時間を要するためである。
[シミュレーションによる検証]
次に、前述した制御パラメータの自動調整手法の妥当性検証を目的として実施したシミュレーションについて述べる。
[シミュレーション方法]
ここでは、図2に示したパンタグラフの力学モデルを対象とした、シミュレーションの方法を示す。パンタグラフの各定数をm1=10.3kg, m2=11.2kg, k=14700N/m, c1=c2=120Ns/mとし、質点1へ与える強制変位入力の加振周波数を1Hz、加振振幅を30mmとしてシミュレーションを行った。また、空気圧アクチュエータに関するパラメータは事前に同定した結果から、Ta=0.0127s、Ka=443.3N/Vとし、パンタグラフ主軸のテコに起因する静的ゲインはKp=0.0475とした。
式(12)に示したように、本実施形態の手法では過去二回分のパラメータ更新ステップにおける接触力変動と制御入力に基づいてパラメータ更新を行うため、二通りの初期値が必要となる。本シミュレーションでは、シミュレーション開始から T 秒間は非制御状態、すなわちA = 0V,φ= 0°という初期値を使用した。次に、T 秒後か初期値としてA = 0.7V,φ= 45°を用いて制御を行った。第二の初期値による制御を T 秒間行った後に、一回目のパラメータ更新を式(12)に基づいて行う。さらにその後は T 秒間隔でパラメータ更新を繰り返すものとする。本シミュレーションで用いた第一の初期値は非制御と同等なので安全な値であるが、第二の初期値については接触力を過度に増加させないように選ぶ必要がある。
シミュレーションのブロック図を図4に示す。パンタグラフの舟体へ強制変位が作用した際の接触力に対して、ロックインアンプ(遠坂俊昭:計測のためのフィルタ回路設計,223/262,CQ出版社,(2006)参照)を用いて接触力変動の複素振幅 Fc を求める。得られた接触力変動の複素振幅と制御入力に基づいて制御パラメータを調整した後に、更新ステップ n における制御入力を生成し、制御入力をパンタグラフへ入力する。なお,本シミュレーションは制御パラメータの自動調整に関する検証が主目的であるため、PLLを用いた外乱への同期は行わず、強制変位信号を作成する際に用いた位相情報に基づいて制御入力を生成した。
制御パラメータの更新間隔については、ロックインアンプの出力が安定するまでに5秒程度を要することから、T = 5sとした。図4のブロック図において、太線はFF制御器に関する部分を示しており、パラメータ調整部を含めた全体のシステムとしてはフィードバック回路を形成している。本シミュレーションではMatlab/Simulink(登録商標)を用いており、計算間隔を1msとした。
[シミュレーション結果]
シミュレーションの結果を図5と図6に示す。図5(a)ではアクチュエータへ入力する制御入力を示し、図5(b)では制御パラメータであるゲイン A を示し、図5(c)では位相差 f を示している。各図の横軸は時間(s)である。5秒間隔で制御パラメータを更新し、一回の調整(横軸10s〜)で制御パラメータが最適値に概ね収束している様子が確認できる。
図6には、非制御時(パッシブ、点線)と制御時(制御あり、実線)における接触力変動の比較を示している。シミュレーション開始から5秒後に制御パラメータの第2の初期値を用いて制御を開始し、これによって接触力変動がある程度低減されている。さらに5秒経過した時点(横軸15s)で制御パラメータを更新することによって接触力変動が顕著に低減され、二回目のパラメータ更新を行った後(横軸10s〜)に接触力変動がほぼゼロNになっている。このシミュレーションによって、本実施形態の制御パラメータの自動調整手法の妥当性が確認された。なお、加振周波数を2Hzとしたシミュレーションも実施しており、この場合においても二回のパラメータ更新によって接触力変動がほぼゼロNになることを確認している。
[実機パンタグラフを用いた加振試験]
本実施形態の手法による制御パラメータの自動調整と、FF制御の妥当性を検証するために、実機パンタグラフを用いた加振試験を実施した。
[試験方法]
図7に示すように、加振機61を用いてパンタグラフの舟体65に対して正弦波状の強制変位を与えた。加振周波数は1Hzと2Hzの二通りとし、これらはそれぞれトロリ線の支持点間隔が50mであった場合にパンタグラフが180km/hと360km/hで走行した際に生じる接触力変動の卓越周波数成分に対応する。加振周波数が1Hzの場合には変位振幅を30mmとし、2Hzの場合には8mmとした。このように加振変位の振幅を設定したのは、1Hzと2Hzのそれぞれで加振した際の,非制御時における接触力変動振幅を同等とするためである。
制御パラメータの自動調整に必要な接触力変動は、加振機61の先端と舟体65との間にロードセル63を設置することで測定した。また、舟体65の変位、すなわち加振変位を変位計62で測定し、加振変位に対してPLLを用いて位相同期させた信号と、制御パラメータに基づいて制御入力を生成した。本制御手法は、接触力変動の低減を目的としていることから、舟体に生じる接触力波形に対して位相同期させた信号に基づいて制御入力を生成する方法も考えられ、実際に非特許文献5ではそのような構成をとっているが、現実的にはこの場合には制御効果が顕著に表れて接触力変動が低減された際に接触力信号のS/N比が低下し、PLLによる位相同期が外れる可能性があるため、本実施形態では舟体変位を参照信号とした。
本試験の制御およびパラメータ調整に関するブロック図を図8に示す。上述のシミュレーションとの相違点は、PLLを用いて位相検出している点であり、図4と同様に太線で記している部分がFF制御を表しており,全体のシステムとしてはフィードバックループを形成している.
制御パラメータの自動調整に関する流れは以下の通りである。DSPの動作を開始してから10秒間は非制御とし、この間にPLLによる位相同期とロックインアンプによる接触力変動の振幅値の検出を行う。さらにT秒が経過した後に初期値で制御を行い、その 後は T 秒間隔で制御パラメータの更新を行う。制御パラメータ算出の時間間隔は,ロックインアンプの整定時間を勘案して T = 5s とした。制御パラメータの初期値については、前述のシミュレーションと同様に A = 0.7V,φ= 45°を用いた。本試験の目的は本実施形態の手法による制御パラメータの探索に関する検証であるため、ここでは任意の初期値を用いたが、実用の観点においては接触力変動を増加させない値を設定する必要がある。
[試験結果]
図9から図10に、1Hzで舟体を加振した際の試験結果を示す。図9には制御パラメータ((a)がゲイン、(b)が位相)の更新履歴及び接触力変動((C))を示し、図10には接触力変動の振幅値に関する履歴を示している。本試験では、図9(c)の横軸10s〜15sの間に見られるように、制御パラメータの初期値を用いて制御を施すことにより非制御時と比較して接触力変動が増加するものの、制御パラメータの自動調整によって接触力変動が逐次低減されている様子を確認できる。制御を開始してから20秒(横軸30s〜)で,接触力変動の振幅値が約0.5Nに低減されている。
図10は、横軸に制御パラメータ調整ステップをとり、縦軸に図9(c)に示す接触力変動を棒グラフで示したグラフである。図9(c)の説明と同じであるが、調整ステップ0(無調整)で約13Nであった接触力変動が、調整ステップ1では約19Nと一度は増大したものの、調整ステップ2で約13N、調整ステップ3で約7N、調整ステップ4で約2.5N、調整ステップ5で約0.5Nと低下している。
次に、図11から図12に、2Hzで加振した際の試験結果を示す。図11には制御パラメータ((a)がゲイン、(b)が位相)の更新履歴及び接触力変動((C))を示し、図12には接触力変動の振幅値に関する履歴を示している。本試験では、図11(c)の横軸10s〜15sの間に見られるように、制御パラメータの初期値を用いて制御を施すことにより非制御時と比較して接触力変動が増加するものの、その後は制御パラメータの自動調整によって接触力変動が低減されている。
図12は、横軸に制御パラメータ調整ステップをとり、縦軸に図11(c)に示す接触力変動を棒グラフで示したグラフである。図11(c)の説明と同じであるが、調整ステップ0(無調整)で約14Nであった接触力変動が、調整ステップ1では約24Nと一度は増大したものの、調整ステップ2で約5N、調整ステップ3で約4N、調整ステップ4で約2.5N、調整ステップ5で約1.5Nと低下している。
図10と図12を比較すると、2Hzで加振した場合の方が一回目のパラメータ更新時、すなわち調整ステップ1から2への移行過程における接触力変動の低減量が大きいことがわかる。これは、2Hzで加振した場合の方がロックインアンプが収束するまでの時間が短いため、制御パラメータ算出時に使用する接触力変動の複素振幅が1Hz加振の場合よりも正確な値を得られているということに起因している。
また、前述のシミュレーションでは、図6に示すように、制御パラメータを一回更新することで接触力変動が1N以下に低減されているが、加振試験では数回のパラメータ更新を繰り返さなければ顕著な接触力変動の低減効果が得られなかった。このような結果となった要因としては、前述したロックインアンプの出力値の不確定性だけではなく、パンタグラフ自体が有する非線形性や空気圧アクチュエータにおける摩擦特性などが考えられる。
図13は、実機パンタグラフを用いた加振試験において、制御パラメータの自動調整を本実施形態の方法で行った場合(実線)と最急降下法で行った場合(点線)の比較結果をまとめたグラフである。横軸は調整時間(s)であり、縦軸は接触力変動(N)である。
本実施形態の方法(実線)では、初期値で制御した後、4回の制御パラメータの自動調整(更新)を行った約30秒後に、接触力変動は2.5Nを切って、ほぼゼロとなっている。これに対して、最急降下法(点線)では、約700秒後に2.5Nを切っているにすぎない。このように、本実施形態の方法では、最急降下法の二十分の一程度の時間で制御パラメータ調整を完了でき、接触力変動低下を達成できる。

Claims (3)

  1. 架線支持点により所定間隔で支持された架線とパンタグラフとの間の接触力の変動を低減する方法であって、 前記パンタグラフは、 前記架線に押し当てられるすり板を有する舟体と、 車両の屋根上に前記舟体を昇降可能に支持する枠組と、 前記架線と前記すり板との間の上下方向接触力を動的に制御するアクチュエータと、 前記接触力を測定する手段と、 測定された前記接触力の信号を入力され、前記アクチュエータの制御入力を出力する制御器と、を備え、 パンタグラフに外乱Bと制御入力Uが作用する際の接触力変動Fcが、Hを伝達関数として、Fc=B+HUなる関係を有するとき、 前記制御器において、前記接触力信号のうち、信号強度の卓越した卓越周波数付近の信号成分の周波数とほぼ一致した位相同期波形をある位相φだけずらして遅延波形とした後、該遅延波形の信号のゲインAを調節して前記アクチュエータに複素振幅U(U=Ae jφ )を有する前記制御入力として出力するものであって、 前記位相φ及び前記ゲインA(両者を併せて制御パラメータという)を、接触力変動の制御パラメータに対する感度に応じて一定の時間間隔ごとに、前記制御入力の複素振幅Uの調整n回目の値U(n)を、接触力変動の複素振幅の過去2ステップ分の値Fcから、下式に基づいて逐次更新することによって、接触力変動をゼロNとする制御パラメータを探索して調整し、前記制御入力とすることを特徴とするパンタグラフの接触力変動低減方法;
    Figure 0006420182

  2. 架線支持点により所定間隔で支持された架線から電気鉄道車両に集電するパンタグラフであって、 前記架線に押し当てられるすり板を有する舟体と、 前記車両の屋根上に前記舟体を昇降可能に支持する枠組と、 前記架線と前記すり板との間の上下方向接触力を動的に制御するアクチュエータと、 前記接触力を測定する手段と、 測定された前記接触力の信号を入力され、前記アクチュエータの制御入力を出力する制御器と、を備え、 パンタグラフに外乱Bと制御入力Uが作用する際の接触力変動Fcが、Hを伝達関数として、Fc=B+HUなる関係を有するとき、 前記制御器が、 前記接触力信号のうち、信号強度の卓越した卓越周波数付近の信号成分の周波数とほぼ一致した位相同期波形をある位相φだけずらして遅延波形とした後、該遅延波形の信号のゲインAを調節して前記アクチュエータに複素振幅U(U=Ae jφ )を有する前記制御入力として出力するものであって、前記遅延波形の位相φ及び前記ゲインA(両者を併せて制御パラメータという)を、接触力変動の制御パラメータに対する感度に応じて一定の時間間隔ごとに、前記制御入力の複素振幅Uの調整n回目の値U(n)を、接触力変動の複素振幅の過去2ステップ分の値Fcから、下式に基づいて逐次更新することによって、接触力変動をゼロNとする制御パラメータを探索して調整し、前記制御入力とすることを特徴とするパンタグラフ;
    Figure 0006420182
  3. 前記制御器が、 前記接触力信号のうち、外乱の周波数付近の信号成分を透過させるバンドパスフィルタと、 該バンドパスフィルタを透過した接触力信号が入力され、前記外乱の周波数とほぼ一致した正弦波形が出力される位相同期回路と、 該位相同期回路又は後記アンプから出力された波形が入力され、該波形を、ある時間間隔ずれた波形として出力する遅延要素と、 該遅延要素又は前記位相同期回路から出力された波形の信号の振幅を調節するアンプと、 前記遅延要素の位相φ及び/又は前記アンプの振幅A(制御パラメータ)を調整する制御パラメータ調整部と、 を有することを特徴とする請求項2記載のパンタグラフ。
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