次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ通信システムの概略構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係るデータ通信システム1は、例えば、送信装置10と、受信装置20とを含んで構成される。
送信装置10は、シリアル信号インタフェース(例えば、イーサネット(登録商標)やIEEE1394b、PCI−Express、シリアルATA、SAS、ファイバーチャネル、Infiniband、RapidIO、RocketIOなど)のソース機器である。送信装置10は、例えば、出力回路11を含んで構成される。送信装置10は、nビット(nは正の整数)のデジタル信号であるパラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むか否かを判断する。送信装置10は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むと判断する場合、所定の係数に値β1を設定し、該信号の振幅を該所定の係数に基づいて調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。一方、送信装置10は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含まないと判断する場合、所定の係数に値γ1を設定し、該信号の振幅を該所定の係数に基づいて調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
出力回路11は、外部から入力されるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)をシリアル信号DATA_Sに変換するとともに、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むか否かを判断する。出力回路11は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むと判断する場合、所定の係数に値β1を設定し、シリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。一方、出力回路11は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含まないと判断する場合、所定の係数に値γ1を設定し、シリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。出力回路11は、例えば、パラレル/シリアル変換回路110と、パターン判別回路120と、エンファシス回路130とを含んで構成される。
パラレル/シリアル変換回路110は、例えば、マルチプレクサである。パラレル/シリアル変換回路110は、外部から入力されるnビットのパラレル信号であるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)をnビットのシリアル信号DATA_Sに変換し、該信号をエンファシス回路130に出力する。具体的には、パラレル/シリアル変換回路110は、外部から入力端子A0乃至Anに入力されるnビットのパラレル信号であるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)のそれぞれを順番に選択することによって、nビットのシリアル信号DATA_Sに変換し、該変換したシリアル信号DATA_Sを出力端子Yからエンファシス回路130に出力する。
パターン判別回路120は、外部から入力されるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)が所定のデータ列を含むか否かを判断し、該判断結果をエンファシス回路130に出力する。具体的には、パターン判別回路120は、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)が所定のデータ列を含むと判断する場合、その状態を“1”とする制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130に出力する。一方、パターン判別回路120は、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(n)が所定のデータ列を含まないと判断する場合、その状態を“0”とする制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130に出力する。なお、所定のデータ列の詳細に関しては、後述する。
エンファシス回路130は、パターン判別回路120から出力される制御信号CNTに従う所定の係数β2又はγ2に対応する強度で、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sにエンファシス処理を行い、該信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。具体的には、エンファシス回路130は、パターン判別回路120から出力される制御信号CNTの状態を判断する。エンファシス回路130は、制御信号CNTの状態が“1”であると判断する場合、所定の係数に値β2を設定し、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を所定の係数β1(即ち、値α+β2)に基づいて調整し、該信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。一方、エンファシス回路130は、制御信号CNTの状態が“0”であると判断する場合、所定の係数に値γ2を設定し、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を所定の係数γ1(即ち、値α―γ2)に基づいて調整し、該信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。エンファシス回路130は、例えば、遅延制御回路131と、加減算増幅回路132とを含んで構成される。
遅延制御回路131は、例えば、D型フリップフロップやDLL(Delay Locked Loop)である。遅延制御回路131は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sを所定の時間(例えば、1クロック)遅延させ、該遅延させた信号を加減算増幅回路132のポスト入力端子ipに出力する。
加減算増幅回路132は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を係数αで増幅するとともに、遅延制御回路131から出力されるポスト信号DATA_POの振幅をパターン判別回路120から出力される制御信号CNTに従う係数β2又はγ2の倍率で増幅し、該係数αで振幅が増幅された信号に対して該係数β2又はγ2の倍率で振幅が増幅された信号を加減算し、該加減算結果を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
具体的には、加減算増幅回路132は、パラレル/シリアル変換回路110からメイン入力端子imに出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を係数αで増幅する。加減算増幅回路132は、パターン判別回路120から端子empに出力される制御信号CNTの状態を判断する。加減算増幅回路132は、制御信号CNTの状態が“1”であると判断する場合、遅延制御回路131からポスト入力端子ipに出力されるポスト信号DATA_POの振幅を係数β2の倍率で増幅する。一方、加減算増幅回路132は、制御信号CNTの状態が“0”であると判断する場合、遅延制御回路131からポスト入力端子ipに出力されるポスト信号DATA_POの振幅を係数γ2の倍率で増幅する。加減算増幅回路132は、係数αで増幅した信号に対して係数β2又はγ2の倍率で増幅した信号を加減算し、該加減算結果(即ち、ポスト信号DATA_POの振幅を値α+β2又はα―γ2の倍率で増幅した結果)を出力信号DATA_Oとして該信号を出力端子oから受信装置20に出力する。加減算増幅回路132は、例えば、増幅回路1321及び1322と、加減算回路1323とを含んで構成される。
増幅回路1321は、例えば、オペアンプである。増幅回路1321は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を係数αで増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。以下、説明を簡易にするため、α=1と仮定する。
増幅回路1322は、例えば、オペアンプである。増幅回路1322は、パターン判別回路120から出力される制御信号CNTの状態を判断する。増幅回路1322は、制御信号CNTの状態が“1”であると判断する場合、遅延制御回路131から出力されるポスト信号DATA_POの振幅を係数β2の倍率で増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。一方、増幅回路1322は、制御信号CNTの状態が“0”であると判断する場合、遅延制御回路131から出力されるポスト信号DATA_POの振幅を係数γ2の倍率で増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。なお、値β2及びγ2は、典型的には、α(即ち、1)>β2>γ2の関係を有するように設定されるが、これに限られるものではない。
加減算回路1323は、増幅回路1321から出力される振幅が係数αで増幅された信号に対して、増幅回路1322から出力される振幅が係数β2又はγ2の倍率で増幅された信号を加減算し、該加減算結果を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
なお、本例では、パラレル信号DATA_Pが出力回路11に入力されると仮定しているが、これに限られるものではなく、パラレル信号DATA_Pに替えてシリアル入力信号が出力回路11に入力されても良い。パラレル信号DATA_Pに替えてシリアル入力信号が出力回路11に入力される場合、シリアル入力信号は、パラレル/シリアル変換回路110を介さずに、エンファシス回路130に入力されることとなる。
また、本例では、パターン判別回路120にはパラレル信号DATA_Pが入力されるものと仮定しているが、これに限られるものではなく、パターン判別回路120にはパラレル信号DATA_Pに替えてシリアル信号DATA_Sが入力されても良い。
受信装置20は、シリアル信号インタフェースのシンク機器である。受信装置20は、送信装置10から出力される出力信号DATA_Oを受け、該信号に従う処理を実行する。具体的には、受信装置20は、送信装置10から出力される出力信号DATA_Oを受け、該信号に対してデータ通信システム1のシリアル信号インタフェースに対応するデコーティングを行い、該デコーディングを行った信号に従う処理を実行する。受信装置20は、シリアル信号インタフェースに対応して、例えば、出力信号DATA_Oから出力信号DATA_Oに重畳されたクロックを復元するクロックデータリカバリや、出力信号DATA_Oの信号損失(LOS:Loss of Signal)を検出する信号損失回路を備えても良い。
なお、所定のデータ列は、典型的には、“01”及び“10”や、“101”及び“010”など、“1”及び“0”の繰り返しを含む(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含む)が、これに限られるものではない。所定のデータ列は、例えば、受信装置20のクロックデータリカバリが出力信号DATA_Oに重畳されたクロックを復元できるように、出力信号DATA_Oのデータ列に含まれるプリアンブルパターン(又はトレーニングパターン)であっても良い。
また、所定のデータ列は、送信装置10から出力される8b/10bなどの転送方式に従ってコーディングされた出力信号DATA_Oのデコーディングにおいて、受信装置20が該デコーディングに失敗しやすい特定のデータ列としても良い。また、所定のデータ列は、データ通信システム1の起動時に出力信号DATA_Oに含まれる該システムの起動を示すデータ列であっても良い。
以上のように構成される出力回路11は、パターン判別回路120によってシリアル信号DATA_Sが所定のデータ列を含むか否かを判断し、該判断結果に従う所定の係数β2又はγ2に対応する強度でシリアル信号DATA_Sにエンファシス処理を行う。これにより、出力回路11は、シリアル信号DATA_Sのデータ列に従う所定の係数β1又はγ1に基づいて調整された振幅を有する出力信号DATA_Oを生成し、該出力信号DATA_Oを受信装置20に出力することとなる。
図2は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。具体的には、図2は、本発明の一実施形態に係る出力回路11における各種のタイミングチャートである。
同図において、パラレル/シリアル変換回路110が出力するシリアル信号DATA_Sの状態をstatusと定義する。また、従来の構成の回路が生成し受信装置に出力する出力信号を出力信号DATA_O’と定義する。ここで、従来の構成の回路は、出力回路11からパターン判別回路120を除いて構成される。また、同図において、その状態statusが“1”及び“0”である時のシリアル信号DATA_Sの電位をそれぞれ電位Va及び−Vaと定義する。また、同図において、値αは説明の簡単のため1であると仮定する。また、同図において、所定のデータ列は“101”及び“010”であると仮定する。
さらに、同図において、出力回路11は、所定のクロックに基づいて、動作するものと仮定する。かかる場合において、出力回路11が、該所定のクロックの立ち上がりによって、シリアル信号DATA_Sの状態statusをサンプリングする時刻をそれぞれ時刻t20乃至時刻t32と定義する。また、時刻t27から該所定のクロックの周期の半分よりも短い時間が経過した時刻を時刻t27’と定義する。
パラレル/シリアル変換回路110は、時刻t20乃至t32で、その状態statusをそれぞれ“0”、“1”、“0”、“1”、“0”、“1”、“1”、“1”、“0”、“0”、“0”、“1”及び“0”とするシリアル信号DATA_Sを出力する。
パターン判別回路120は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sに従って、その状態を時刻t20乃至t26で“1”、時刻t27乃至t32で“0”、時刻t32以降で“1”とする制御信号CNTを生成し、制御信号CNTをエンファシス回路130に出力する。
遅延制御回路131は、上述したように、シリアル信号DATA_Sに対して例えば1クロック遅延したポスト信号DATA_POを生成し出力する。遅延制御回路131は、時刻t20乃至t32で、その状態をそれぞれ“1”、“0”、“1”、“0”、“1”、“0”、“1”、“1”、“1”、“0”、“0”、“0”及び“1”とするポスト信号DATA_POを出力することとなる。即ち、シリアル信号DATA_Sの状態は、時刻t20から時刻t25まで1クロック毎に交番する状態となり、時刻t25乃至t27の間で“1”となり、時刻t28乃至t30の間で“0”となり、時刻t30以降で再び1クロック毎に交番する状態となる。
従来の構成の回路は、シリアル信号DATA_Sの振幅をα倍(即ち、1倍)した信号から、ポスト信号DATA_POの振幅をβ2倍した信号を加減算し、該加減算結果を出力信号DATA_O’として出力する。従来の構成の回路は、時刻t21乃至t31で、電位をそれぞれ(1+β2)×Va、−(1+β2)×Va、(1+β2)×Va、−(1+β2)×Va、(1+β2)×Va、(1−β2)×Va、(1−β2)×Va、−(1+β2)×Va、−(1−β2)×Va、−(1−β2)×Va、(1+β2)×Va及び−(1+β2)×Vaとする出力信号DATA_O’を出力することとなる。
本実施形態における出力回路11は、上述したように、シリアル信号DATA_Sの振幅をα倍(即ち、1倍)した信号に対して、ポスト信号DATA_POの振幅を制御信号CNTに従う係数β2又はγ2の倍率で振幅を増幅した信号を加減算し、該加減算結果を出力信号DATA_Oとして出力する。出力回路11は、時刻t21乃至t31で、電位をそれぞれ(1+β2)×Va、−(1+β2)×Va、(1+β2)×Va、−(1+β2)×Va、(1+β2)×Va、(1−γ2)×Va、(1−γ2)×Va、−(1−γ2)×Va、−(1−γ2)×Va、−(1−γ2)×Va、(1−γ2)×Va及び−(1+β2)×Vaとする出力信号DATA_Oを出力することとなる。
同図に示すように、時刻t27で、パラレル/シリアル変換回路110は、シリアル信号DATA_Sの電位を下げ始め、時刻t27’で、シリアル信号DATA_Sの電位を電位Vaよりも低く、かつ、電位Vaに近い電位とする。
ここで、従来の構成の回路は、時刻t27で出力信号DATA_O’の電位を(1−β2)×Vaから下げ始めるため、β2の値が大きい程、時刻t27’で出力信号DATA_O’の電位は略0[V]に近くなる。よって、従来の構成の回路は、時刻t27’で出力信号DATA_O’の状態を“1”及び“0”のいずれでもない状態とすることから、受信装置20に正しい状態を有する出力信号DATA_O’を出力しない。一方、本実施形態に係る出力回路11は、時刻t27で、出力信号DATA_Oの電位を(1−γ2)×Vaから下げ始めるため、係数γ2が係数β2よりも小さい値に設定されることによって、時刻t27’で、出力信号DATA_Oの電位は従来構成の回路よりも電位Vaよりも低く、かつ、電位Vaに近い電位となる。従って、出力回路11は、シリアル信号DATA_Sの状態が連続して同じ状態となった後に異なる状態となった場合でも、受信装置20に正しい状態を有する出力信号DATA_Oを出力することができる。
上述したように出力回路11は、パターン判別回路120によってシリアル信号DATA_Sが高周波成分を含むか否かを判断し、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1(即ち、値1+β2又は1−γ2)に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整することによって、シリアル信号DATA_Sに対して係数β2又はγ2に対応する強度でのエンファシス処理を行う。これにより、出力回路11は、10GBps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合でも、高精度で、出力信号DATA_Oに対して該信号の高周波成分の振幅を選択的に増幅することができる。
図3Aは、本発明の一実施形態に係る出力回路における加減算増幅回路の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る加減算増幅回路132は、上述したように、増幅回路1321及び1322と、加減算回路1323とを含んで構成される。なお、本明細書において、シリアル信号DATA_Sの正側及び負側の信号をそれぞれシリアル信号DATA_S(1)及びDATA_S(2)と定義する。また、本明細書において、ポスト信号DATA_POの正側及び負側の信号をそれぞれポスト信号DATA_PO(1)及びDATA_PO(2)と定義する。また、本明細書において、出力信号DATA_Oの正側及び負側の信号をそれぞれ出力信号DATA_O(1)及びDATA_O(2)と定義する。
増幅回路1321は、上述したように、シリアル信号DATA_Sの振幅を係数αで増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。増幅回路1321は、例えば、トランジスタTR1乃至TR3を含んで構成される。
トランジスタTR1は、例えば、N型トランジスタであり、電流源として機能する。トランジスタTR1は、バイアス信号VBの電位に従って電流I1を生成し、該電流をトランジスタTR2及びTR3に供給する。トランジスタTR1は、そのドレインはトランジスタTR2及びTR3のソースに接続される一方、ソースは接地線GNDに接続され、さらにゲートはバイアス線W_VBに接続される。
トランジスタTR2は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR2は、パラレル/シリアル変換回路110からメイン入力端子im(1)に出力されるシリアル信号DATA_S(1)の状態に従って電流IP1を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R1と、出力端子o(2)とに供給する。トランジスタTR2は、そのドレインは出力端子o(2)と、抵抗R1の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1のドレイン及びトランジスタTR3のソースに接続され、さらにゲートはメイン入力端子im(1)に接続される。
トランジスタTR3は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR3は、パラレル/シリアル変換回路110からメイン入力端子im(2)に出力されるシリアル信号DATA_S(2)の状態に従って電流IN1を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R2と、出力端子o(1)とに供給する。トランジスタTR3は、そのドレインは出力端子o(1)と、抵抗R2の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1のドレイン及びトランジスタTR2のソースに接続され、さらにゲートはメイン入力端子im(2)に接続される。
増幅回路1322は、上述したように、ポスト信号DATA_POの振幅を係数β2又はγ2の倍率で増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。増幅回路1322は、例えば、トランジスタTR1’乃至TR3’を含んで構成される。
トランジスタTR1’は、例えば、N型トランジスタであり、電流源として機能する。トランジスタTR1’は、パターン判別回路120から端子empに出力される制御信号CNTの状態に従って電流I2を生成し、該電流をトランジスタTR2’及びTR3’に供給する。トランジスタTR1’は、そのドレインはトランジスタTR2’及びTR3’のソースに接続される一方、ソースは接地線GNDに接続され、さらにゲートは端子empに接続される。
トランジスタTR2’は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR2’は、遅延制御回路131からポスト入力端子ip(1)に出力されるポスト信号DATA_PO(1)の状態に従って電流IN2を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R2と、出力端子o(1)とに供給する。トランジスタTR2’は、そのドレインは出力端子o(1)と、抵抗R2の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1’のドレイン及びトランジスタTR3’のソースに接続され、さらにゲートはポスト入力端子ip(1)に接続される。
トランジスタTR3’は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR3’は、遅延制御回路131からポスト入力端子ip(2)に出力されるポスト信号DATA_PO(2)の状態に従って電流IP2を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R1と、出力端子o(2)とに供給する。トランジスタTR3’は、そのドレインは出力端子o(2)と、抵抗R1の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1’のドレイン及びトランジスタTR2’のソースに接続され、さらにゲートはポスト入力端子ip(2)に接続される。
加減算回路1323は、上述したように、振幅を係数αで増幅した信号から振幅を係数β2又はγ2の倍率で増幅した信号を加減算し、該加減算結果(即ち、シリアル信号DATA_Sの振幅を倍率α+β2又はα−γ2で増幅した結果)を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。加減算回路1323は、抵抗R1及びR2を含んで構成される。
抵抗R1は、例えば、ポリシリコン抵抗や拡散抵抗であり、自身を流れる電流IPに従って出力端子o(2)の電位を調整する。抵抗R1は、その一端は電源線VDDに接続され、他端は出力端子o(2)と、増幅回路1321のトランジスタTR2のドレインと、増幅回路1322のトランジスタTR3’のドレインとに接続される。なお、電流IPの大きさは、増幅回路1321から供給される電流IP1の大きさと、増幅回路1322から供給される電流IP2の大きさとの合計に略等しい。
抵抗R2は、例えば、ポリシリコン抵抗や拡散抵抗であり、自身を流れる電流INに従って出力端子o(1)の電位を調整する。抵抗R2は、その一端は電源線VDDに接続され、他端は出力端子o(1)と、増幅回路1321のトランジスタTR3のドレインと、増幅回路1322のトランジスタTR2’のドレインとに接続される。なお、電流INの大きさは、増幅回路1321から供給される電流IN1の大きさと、増幅回路1322から供給される電流IN2の大きさとの合計に略等しい。
次に、加減算増幅回路132の動作の詳細を説明する。なお、説明の簡単のため、本例では、抵抗R1及びR2の抵抗値はいずれもR[Ω]であるとする。
抵抗R2に流れる電流INの大きさは、上述したように、トランジスタTR2’及びTR3にそれぞれ流れる電流IN1及びIN2の合計に等しいことから、出力端子o(1)の電位は、VDD−R×INより、以下の式1に示す関係を有する。一方、抵抗R1に流れる電流IPの大きさは、上述したように、トランジスタTR2及びTR3’にそれぞれ流れる電流IP1及びIP2の合計に等しいことから、出力端子o(2)の電位は、VDD−R×IPより、以下の式2に示す関係を有する。また、出力信号DATA_Oの振幅は、式1及び式2より、以下の式3に示す関係を有する。
(出力端子o(1)の電位)=VDD−R×(IN1+IN2) …<式1>
(出力端子o(2)の電位)=VDD−R×(IP1+IP2) …<式2>
(出力信号DATA_Oの振幅)=R×|IP1−IN1+IP2−IN2| …<式3>
増幅回路1321及び増幅回路1322に、その状態を“1”及び“0”とするシリアル信号DATA_S(1)及びDATA_S(2)と、その状態を“1”及び“0”とするポスト信号DATA_PO(1)及びDATA_PO(2)とがそれぞれ入力されたとする。
かかる場合において、トランジスタTR2及びTR3は、自身のゲートに入力されるシリアル信号DATA_Sの状態に従って、それぞれ電流IP1l及びIN1sを生成する。ここで、電流IP1lは、電流IN1sよりも大きい電流である。また、トランジスタTR2’及びTR3’は、自身のゲートに入力されるポスト信号DATA_POの状態に従って、それぞれ電流IN2l及びIP2sを生成する。ここで、電流IN2lは、電流IP2sよりも大きい電流である。かかる場合の出力信号DATA_Oの振幅は、電流IP1l、IP2s、IN1s及びIN2l、及び式3より、以下の式4に示す関係を有する。
(出力信号DATA_Oの振幅)=R×|IP1l+IP2s−IN1s−IN2l| …<式4>
一方、シリアル信号DATA_S(1)及びDATA_S(2)の状態が“0”及び“1”であり、かつ、ポスト信号DATA_PO(1)及びDATA_PO(2)の状態が“0”及び“1”である場合の出力信号DATA_Oの振幅は、式4において電流IP1、IN1、IN2及びIP2の大小関係が逆転された関係を有する。式4において該電流の大小関係が逆転された関係は、式4と等しいことから、かかる場合における出力信号DATA_Oの振幅は、式4と同じ関係を有することとなる。
増幅回路1321及び増幅回路1322に、その状態を“1”及び“0”とするシリアル信号DATA_S(1)及びDATA_S(2)と、その状態を“0”及び“1”とするポスト信号DATA_PO(1)及びDATA_PO(2)とがそれぞれ入力されたとする。
かかる場合において、トランジスタTR2及びTR3は、自身のゲートに入力されるシリアル信号DATA_Sの状態に従って、それぞれ電流IP1l及びIN1sを生成する。また、トランジスタTR2’及びTR3’は、自身のゲートに入力されるポスト信号DATA_POの状態に従って、それぞれ電流IN2s及びIP2lを生成する。ここで、電流IP2lは、電流IN2sよりも大きい電流である。かかる場合の出力信号DATA_Oの振幅は、電流IP1l、IP2l、IN1s及びIN2s、及び式3より、以下の式5に示す関係を有する。
(出力信号DATA_Oの振幅)=R×|IP1l+IP2l−IN1s−IN2s| …<式5>
一方、シリアル信号DATA_S(1)及びDATA_S(2)の状態が“0”及び“1”であり、かつ、ポスト信号DATA_PO(1)及びDATA_PO(2)の状態が“1”及び“0”である場合の出力信号DATA_Oの振幅は、式5において電流IP1、IN1、IN2及びIP2の大小関係が逆転された関係を有する。式5において該電流の大小関係が逆転された関係は、式5と等しいことから、かかる場合における出力信号DATA_Oの振幅は、式5と同じ関係を有することとなる。
式4及び式5を参照して、加減算増幅回路132は、シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態が同じ状態の場合よりも該信号状態が異なる状態の場合の方が大きい振幅を有するように、出力信号DATA_Oを生成することが分かる。上述したように、エンファシス回路130は、ポスト信号DATA_POをシリアル信号DATA_Sに対して例えば1クロック遅延させるため、シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態は、シリアル信号DATA_Sの状態が変化する(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含む)場合に異なることとなる。従って、加減算増幅回路132は、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含まない場合よりも、該信号が高周波成分を含む場合の方が大きな振幅を有するように、出力信号DATA_Oを生成することとなる。
加減算増幅回路132は、上述したように、パターン判別回路120から出力される制御信号CNTの状態に従う所定の係数β1又はγ1(即ち、値α+β2又はα―γ2)に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oを生成することによって、シリアル信号DATA_Sに対してエンファシス処理を行うこととなる。
制御信号CNTの状態が“0”である場合、トランジスタTR1’がトランジスタTR2’及びTR3’に供給する電流I2が減少することから、トランジスタTR2’及びTR3’に流れる電流IN2及びIP2は減少する。一方で、制御信号CNTの状態が“1”である場合、トランジスタTR1’がトランジスタTR2’及びTR3’に供給する電流I2が増大することから、トランジスタTR2’及びTR3’に流れる電流IN2及びIP2は増大する。
シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態が同じである場合、加減算増幅回路132は、式4より、制御信号CNTの状態が“1”である場合の方が、制御信号CNTの状態が“0”である場合よりも小さい振幅Vsとなるように、出力信号DATA_Oを生成することが分かる。一方、シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態が異なる場合、加減算増幅回路132は、式5より、制御信号CNTの状態が“1”である場合の方が、制御信号CNTの状態が“0”である場合よりも大きい振幅Vlとなるように、出力信号DATA_Oを生成することが分かる。
ここで、所定のデータ列が例えば“101”及び“010”である(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含む)とすると、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含む場合に、制御信号CNTの状態は“1”となる一方、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含まない場合に、制御信号CNTの状態は“0”となる。制御信号CNTの状態が“1”である場合、シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態が異なることから、加減算増幅回路132は、シリアル信号DATA_Sの振幅を所定の係数β1(即ち、値α+β2)に基づいて調整した大きい振幅Vlを有する出力信号DATA_Oを生成する。一方で、制御信号CNTの状態が“0”である場合、シリアル信号DATA_S及びポスト信号DATA_POの状態は等しくなることから、加減算増幅回路132は、シリアル信号DATA_Sの振幅を所定の係数γ1(即ち、値α−γ2)に基づいて調整した小さい振幅Vsを有する出力信号DATA_Oを生成する。
上述したように、加減算増幅回路132は、制御信号CNTの状態に従って、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含む場合と該成分を含まない場合との間の振幅の差を決定することが分かる。加減算増幅回路132は、制御信号CNTの状態が“0”である場合よりも制御信号CNTの状態が“1”である場合に、よりエンファシス処理の強度が大きくなるように、出力信号DATA_Oを生成することとなる。
図3Bは、本発明の一実施形態に係る出力回路における加減算増幅回路の他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る加減算増幅回路132’は、加減算増幅回路132の増幅回路1322に替えて増幅回路1322’を含んで構成される。
増幅回路1321及び加減算回路1323の構成及び動作の詳細は、図3Aのものと同じあるため、その説明を省略する。増幅回路1322’は、ポスト信号DATA_POの振幅を制御信号CNT及びシリアル信号DATA_Sの状態に従う所定の係数β2又はγ2で増幅し、該増幅した信号を加減算回路1323に出力する。増幅回路1322’は、例えば、トランジスタTR1’乃至TR4’を含んで構成される。
トランジスタTR1’は、例えば、N型トランジスタであり、電流源として機能する。トランジスタTR1’は、パターン判別回路120から端子empに出力される制御信号CNTの状態に従って電流I22を生成し、該電流をトランジスタTR2’及びTR3’に供給する。トランジスタTR1’は、そのドレインはトランジスタTR2’及びTR3’のソースと、トランジスタTR4’のドレインとに接続される一方、ソースは接地線GNDに接続され、さらにゲートは端子empに接続される。
トランジスタTR2’は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR2’は、遅延制御回路131からポスト入力端子ip(1)に出力されるポスト信号DATA_PO(1)の状態に従って電流IN2を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R2と、出力端子o(1)とに供給する。トランジスタTR2’は、そのドレインは出力端子o(1)と、抵抗R2の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1’及びTR4’のドレインと、トランジスタTR3’のソースとに接続され、さらにゲートはポスト入力端子ip(1)に接続される。
トランジスタTR3’は、例えば、N型トランジスタを含んで構成され、電圧電流変換素子として機能する。トランジスタTR3’は、遅延制御回路131からポスト入力端子ip(2)に出力されるポスト信号DATA_PO(2)の状態に従って電流IP2を生成し、該電流を加減算回路1323の抵抗R1と、出力端子o(2)とに供給する。トランジスタTR3’は、そのドレインは出力端子o(2)と、抵抗R1の他端とに接続される一方、ソースはトランジスタTR1’及びTR4’のドレインと、トランジスタTR2’のソースとに接続され、さらにゲートはポスト入力端子ip(2)に接続される。
トランジスタTR4’は、例えば、N型トランジスタであり、電流源として機能する。トランジスタTR4’は、バイアス信号VB2の状態に従って電流I21を生成し、該電流をトランジスタTR2’及びTR3’に供給する。トランジスタTR4’は、そのドレインはトランジスタTR1’のドレインと、トランジスタTR2’及びTR3’のソースとに接続される一方、ソースは接地線GNDに接続され、さらにゲートはバイアス線W_VB2に接続される。
加減算増幅回路132’は、加減算増幅回路132に対してトランジスタTR4’が追加されたことによって、例えば、トランジスタTR1’が制御信号CNTの状態が“0”によって完全にオフとなる特性を有する場合においても、トランジスタTR4’が生成する電流I21に対応する所定の係数γ1(即ち、値α−γ2)に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oを生成することができる。
なお、加減算増幅回路132’の動作の詳細に関しては、増幅回路1322’に流れる電流I2がトランジスタTR1’及びTR4’にそれぞれ流れる電流I21及びI22の合計であることを除いて、加減算増幅回路132と同じであるため、その説明を省略する。
図4は、本発明の一実施形態に係る出力回路の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Aは、例えば、パラレル/シリアル変換回路110と、パターン判別回路120Aと、エンファシス回路130Aとを含んで構成される。
パターン判別回路120Aは、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sがデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断する。パターン判別回路120Aは、該判断結果に従う制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Aの加減算増幅回路132の端子empに出力する。パターン判別回路120Aは、例えば、排他的論理和回路EOR1及びEOR2と、論理積回路ANDとを含んで構成される。
排他的論理和回路EOR1及びEOR2は、自身に入力される2つの信号に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を論理積回路ANDに出力する。具体的には、排他的論理和回路EOR1は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sと、シリアル信号DATA_Sに対して1クロック遅延された後にエンファシス回路130Aから出力されるメイン信号DATA_MAとに対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を論理積回路ANDに出力する。
また、排他的論理和回路EOR2は、エンファシス回路130Aから出力されるメイン信号DATA_MAと、メイン信号DATA_MAに対して1クロック遅延された後にエンファシス回路130Aから出力されるポスト信号DATA_POとに対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を論理積回路ANDに出力する。
論理積回路ANDは、排他的論理和回路EOR1及びEOR2から出力される2つの信号に対して論理積を行い、該論理積の結果をエンファシス回路130Aに出力する。具体的には、論理積回路ANDは、排他的論理和回路EOR1から出力されるシリアル信号DATA_S及びメイン信号DATA_MAの排他的論理和と、排他的論理和回路EOR2から出力されるメイン信号DATA_MA及びポスト信号DATA_POの排他的論理和とに対して論理積を行い、該論理積の結果を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Aの加減算増幅回路132の端子empに出力する。
パターン判別回路120Aの動作の詳細に関して、下記の表1を参照しつつ説明する。
表1を参照して、パターン判別回路120Aは、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sと、エンファシス回路130Aから出力されるメイン信号DATA_MA及びポスト信号DATA_POとの状態を判断する。パターン判別回路120Aは、シリアル信号DATA_S、メイン信号DATA_MA及びポスト信号DATA_POの状態がそれぞれ“1”、“0”及び“1”、又は、“0”、“1”及び“0”であると判断する場合、その状態を“1”とする制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Aの加減算増幅回路132の端子empに出力する。
一方、パターン判別回路120Aは、シリアル信号DATA_S、メイン信号DATA_MA及びポスト信号DATA_POの状態がそれぞれ“1”、“0”及び“1”と、“0”、“1”及び“0”とのうちのいずれでもないと判断する場合、その状態を“0”とする制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Aの加減算増幅回路132の端子empに出力する。
エンファシス回路130Aは、加減算増幅回路132と、遅延制御回路133及び134とを含んで構成される。なお、加減算増幅回路132の構成及び動作に関しては、図1、図3A又は図3Bのものと同じであるため、その説明を省略する。
遅延制御回路133は、例えば、D型フロップフロップやDLLである。遅延制御回路133は、シリアル信号DATA_Sに対して所定の遅延時間(例えば1クロック)を与え、メイン信号DATA_MAとして加減算増幅回路132、遅延制御回路134及びパターン判別回路120Aに出力する。具体的には、遅延制御回路133は、パラレル/シリアル変換回路110から出力されるシリアル信号DATA_Sに対して所定の遅延時間(例えば1クロック)を与え、メイン信号DATA_MAとして加減算増幅回路132のメイン入力端子imと、遅延制御回路134と、パターン判別回路120Aの排他的論理和回路EOR1及びEOR2に出力する。
遅延制御回路134は、例えば、D型フロップフロップやDLLである。遅延制御回路134は、メイン信号DATA_MAに対して所定の遅延時間(例えば1クロック)を与え、ポスト信号DATA_POとして加減算増幅回路132及びパターン判別回路120Aに出力する。具体的には、遅延制御回路134は、遅延制御回路133から出力されるメイン信号DATA_MAに対して所定の遅延時間(例えば1クロック)を与え、ポスト信号DATA_POとして加減算増幅回路132のポスト入力端子ipと、パターン判別回路120Aの排他的論理和回路EOR2に出力する。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Aは、パターン判別回路120Aによってシリアル信号DATA_Sが高周波成分を含むか否かを判断し、該判断結果に従う所定の係数に対応する強度でシリアル信号DATA_Sにエンファシス処理を行う。これにより、出力回路11Aは、10GBps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合でも、高精度で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る出力回路の他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Bは、例えば、パラレル/シリアル変換回路110Aと、パターン判別回路120Bと、エンファシス回路130Bと、分周回路140とを含んで構成される。
分周回路140は、所定のクロックCLKを例えば2分周し、該分周したクロックをパラレル/シリアル変換回路110A及びパターン判別回路120Bに出力する。具体的には、分周回路140は、所定のクロックCLKを2分周し、該分周したクロックを分周クロックCLK_DIV2として、パラレル/シリアル変換回路110Aの選択端子SLと、パターン判別回路120Bの出力制御回路FF121乃至FF126のクロック端子CKと、パターン判別回路120Bの選択回路MUX1の選択端子SLとに出力する。
パラレル/シリアル変換回路110Aは、例えば、2入力のマルチプレクサであり、パラレル/シリアル変換回路110において、値nを2(即ち、2入力)とした場合の回路である。パラレル/シリアル変換回路110Aは、分周クロックCLK_DIV2に従って、パラレル信号であるパラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号に変換し、該変換した信号をシリアル信号DATA_Sとしてエンファシス回路130Bに出力する。
具体的には、パラレル/シリアル変換回路110Aは、分周回路140から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV2の立ち上がりエッジに基づいて、入力端子A0に入力されるパラレル信号DATA_P(1)をシリアル信号DATA_Sとしてエンファシス回路130Bに出力する。一方、パラレル/シリアル変換回路110Aは、分周クロックCLK_DIV2の立ち下がりエッジで、入力端子A1に入力されるパラレル信号DATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sとしてエンファシス回路130Bに出力する。これにより、パラレル/シリアル変換回路110Aは、分周クロックCLK_DIV2の周期に従って、パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をパラレル信号からシリアル信号DATA_Sに変換し出力することとなる。
パターン判別回路120Bは、パラレル信号DATA_Pがシリアル信号に変換された場合のデータ列が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断する。パターン判別回路120Bは、該判断結果に従う制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Bの加減算増幅回路132の端子empに出力する。パターン判別回路120Bは、例えば、出力制御回路FF121乃至FF126と、排他的論理和回路EOR3乃至EOR5と、否定論理積回路NAND1及びNAND2と、選択回路MUX1とを含んで構成される。
出力制御回路FF121乃至FF126は、例えば、D型フリップフロップである。D型フリップフロップは、クロック端子CKに入力されるクロックに基づいて、データ入力端子Dに入力される信号をデータ出力端子Qから出力する。
具体的には、出力制御回路FF121は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(1)をデータ信号D1としてデータ出力端子Qから出力制御回路FF122のデータ入力端子Dに出力する。
また、出力制御回路FF122は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF121からデータ入力端子Dに出力されるデータ信号D1をデータ信号D2としてデータ出力端子Qから排他的論理和EOR3に出力する。
また、出力制御回路FF123は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(2)をデータ信号D3としてデータ出力端子Qから出力制御回路FF124のデータ入力端子Dに出力する。
また、出力制御回路FF124は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF123からデータ入力端子Dに出力されるデータ信号D3をデータ信号D4としてデータ出力端子Qから排他的論理和EOR3及びEOR4に出力する。
また、出力制御回路FF125は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(1)をデータ信号D5としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR4及びEOR5に出力する。
また、出力制御回路FF126は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(2)をデータ信号D6としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR5に出力する。
排他的論理和回路EOR3乃至EOR5は、出力制御回路FF122、及びFF124乃至FF126のうち対応する2つの出力制御回路から出力される2つのデータ信号に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1乃至NAND2のうち対応する1つ又は2つの否定論理積回路に出力する。
具体的には、排他的論理和回路EOR3は、出力制御回路FF122及びFF124のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D2及びD4に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1に出力する。
また、排他的論理和回路EOR4は、出力制御回路FF124及びFF125のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D4及びD5に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1及びNAND2に出力する。
また、排他的論理和回路EOR5は、出力制御回路FF125及びFF126のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D5及びD6に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND2に出力する。
否定論理積回路NAND1及びNAND2は、排他的論理和回路EOR3乃至EOR5のうち対応する2つの排他的論理和回路から出力される2つの信号に対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を選択回路MUX1の入力端子のうち対応する入力端子に出力する。具体的には、否定論理積回路NANDxは、排他的論理和回路EORx+2及びEORx+3から出力される2つの信号に対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NAxとして選択回路MUX1の入力端子Ax−1に出力する。ここで、xは1又は2である。
選択回路MUX1は、例えば、マルチプレクサである。選択回路MUX1は、分周回路140から出力される分周クロックCLK_DIV2に従って、否定論理積信号NA1及びNA2のうちいずれか一つを選択し、該選択した信号を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Bに出力する。
具体的には、選択回路MUX1は、分周回路140から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV2の状態を判断する。選択回路MUX1は、分周クロックCLK_DIV2の状態が“1”であると判断する場合、否定論理積回路NAND1から入力端子A0に出力される否定論理積信号NA1を選択し、該信号を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Bの加減算増幅回路132の端子empに出力する。一方、選択回路MUX1は、分周クロックCLK_DIV2の状態が“0”であると判断する場合、否定論理積回路NAND2から入力端子A1に出力される否定論理積信号NA2を選択し、該信号を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Bの加減算増幅回路132の端子empに出力する。
エンファシス回路130Bは、出力制御回路FF131及びFF132と、加減算増幅回路132とを含んで構成される。なお、加減算増幅回路132の構成及び動作に関しては、図1、図3A又は図3Bのものと同じであるため、その説明を省略する。
出力制御回路FF131は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF131は、所定のクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sをメイン信号DATA_MAとして、加減算増幅回路132及び出力制御回路FF132に出力する。具体的には、出力制御回路FF131は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aからデータ入力端子Dに出力されるシリアル信号DATA_Sをメイン信号DATA_MAとして、データ出力端子Qから加減算増幅回路132のメイン入力端子imと、出力制御回路FF132のデータ入力端子Dとに出力する。
出力制御回路FF132は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF132は、所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF131から出力されるメイン信号DATA_MAをポスト信号DATA_POとして、加減算増幅回路132に出力する。具体的には、出力制御回路FF132は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF131からデータ入力端子Dに出力されるメイン信号DATA_MAをポスト信号DATA_POとして、データ出力端子Qから加減算増幅回路132のポスト入力端子ipに出力する。
以上のように構成される係る出力回路11Bは、パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、パラレル信号DATA_Pが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Bは、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図6は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。具体的には、図6は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Bにおける各種の信号のタイミングチャートである。
同図において、所定のクロックCLKが8回交番する間の立ち上がりタイミングをそれぞれ時刻t8乃至t15と定義する。また、同図において、時刻t8、t10、t12及びt14におけるパラレル信号DATA_P(1)の状態をそれぞれ状態d8、状態d10、状態d12及び状態d14と定義する。また、同図において、時刻t8、t10、t12及びt14におけるパラレル信号DATA_P(2)の状態をそれぞれ状態d9、状態d11、状態d13及び状態d15と定義する。また、同図において、時刻t10乃至t15における出力信号DATA_Oの状態をそれぞれ状態o10乃至o15と定義する。また、本明細書において、パターン判別回路120Bが状態di―1、状態di及び状態di+1が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断した結果をf(i+1)と定義する。ここで、iは整数である。
分周回路140は、上述したように、所定のクロックCLKを2分周し、分周クロックCLK_DIV2を生成する。分周回路140は、時刻t8、t10、t12及びt14で立ち上がる一方で、時刻t9、t11、t13及びt15で立ち下がるように、分周クロックCLK_DIV2を生成し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110Aは、上述したように、分周クロックCLK_DIV2の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、それぞれパラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sとして出力する。パラレル/シリアル変換回路110Aは、時刻t8乃至t15で、それぞれその状態をd8乃至d15とするシリアル信号DATA_Sを生成し出力することとなる。
出力制御回路FF131は、上述したように、所定のクロックCLKに基づいて、シリアル信号DATA_Sをメイン信号DATA_MAとして出力制御回路FF132及び加減算増幅回路132に出力する。出力制御回路FF131は、時刻t8乃至t15で、それぞれその状態をd8乃至d15とするメイン信号DATA_MAを生成し出力することとなる。
出力制御回路FF132は、上述したように、所定のクロックCLKに基づいて、メイン信号DATA_MAをポスト信号DATA_POとして加減算増幅回路132に出力する。出力制御回路FF132は、時刻t9乃至t15で、それぞれその状態をd8乃至d14とするポスト信号DATA_POを生成し出力することとなる。
出力制御回路FF122は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2に基づいて、出力制御回路FF121から出力される信号をデータ信号D2として排他的論理和回路EOR3に出力する。出力制御回路FF122は、時刻t10、時刻t12及び時刻t14で、それぞれその状態をd8、d10及びd12とするデータ信号D2を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF124は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2に基づいて、出力制御回路FF123から出力される信号をデータ信号D4として排他的論理和回路EOR3及びEOR4に出力する。出力制御回路FF124は、時刻t10、時刻t12及び時刻t14で、それぞれその状態をd9、d11及びd13とするデータ信号D4を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF125は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2に基づいて、パラレル信号DATA_P(1)をデータ信号D5として排他的論理和回路EOR4及びEOR5に出力する。出力制御回路FF125は、時刻t10、時刻t12及び時刻t14で、それぞれその状態をd10、d12及びd14とするデータ信号D5を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF126は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2に基づいて、パラレル信号DATA_P(2)をデータ信号D6として排他的論理和回路EOR5に出力する。出力制御回路FF126は、時刻t10、時刻t12及び時刻t14で、それぞれその状態をd11、d13及びd15とするデータ信号D6を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND1は、上述したように、データ信号D2及びD4の排他的論理和と、データ信号D4及びD5の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA1として選択回路MUX1に出力する。否定論理積回路NAND1は、時刻t10、t12及びt14で、それぞれその状態をf(10)、f(12)及びf(14)とする否定論理積信号NA1を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND2は、上述したように、データ信号D4及びD5の排他的論理和と、データ信号D5及びD6の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA2として選択回路MUX1に出力する。否定論理積回路NAND2は、時刻t10、t12及びt14で、それぞれその状態をf(11)、f(13)及びf(15)とする否定論理積信号NA2を生成し出力することとなる。
選択回路MUX1は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2の状態に従って否定論理積信号NA1又はNA2を選択し、該選択の結果を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Bに出力する。選択回路MUX1は、時刻t10乃至t15で、それぞれその状態をf(10)乃至f(15)とする制御信号CNTを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Bは、時刻t10で、制御信号CNTの状態f(10)に従う係数β2又はγ2に対応する強度で、メイン信号DATA_MAにエンファシス処理を行う。具体的には、エンファシス回路130Bは、メイン信号DATA_MAの振幅を係数α(例えば、1倍)で増幅するとともに、制御信号CNTの状態f(10)に従って、ポスト信号DATA_POの振幅を係数β2又はγ2の倍率で増幅する。エンファシス回路130Bは、該係数αで振幅を増幅したメイン信号DATA_MAに対して、該係数β2又はγ2の倍率で増幅したポスト信号DATA_POを加減算する。その結果、エンファシス回路130Bは、制御信号CNTの状態f(10)が1の場合、メイン信号DATA_MAの振幅を係数β1(即ち、値α+β2)に基づいて調整する一方で、制御信号CNTの状態f(10)が0の場合、メイン信号DATA_MAの振幅を係数γ1(即ち、値α―γ2)に基づいて調整し、該振幅を増幅した信号をその状態をo10とする該出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Bは、時刻t10での動作と同様に、時刻t11乃至t15で、それぞれ制御信号CNTの状態f(11)乃至f(15)に従う所定の係数β2又はγ2に対応する強度で、メイン信号DATA_MAにエンファシス処理を行う。具体的には、エンファシス回路130Bは、制御信号CNTの状態f(11)乃至f(15)に従う所定の係数β1又はγ1(即ち、値α+β2又はα−γ2)に基づいてメイン信号DATA_MAの振幅を調整し、該増幅した信号をその状態をo11乃至o15とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Bは、パターン判別回路120Bによってパラレルのパラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号に変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_Sのデータ列)が高周波成分を含むか否かを判断し、該判断結果に従う係数β1又はγ1に対応する強度でシリアル信号DATA_Sにエンファシス処理を行う。これにより、出力回路11Bは、10GBps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合でも、高精度で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅(即ち、シリアル信号DATA_Sが所定のパタン列を含むときのみ選択的にエンファシス強度を高めた処理を行う)して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図7は、本発明の一実施形態に係る出力回路のさらなる他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Cは、例えば、パラレル/シリアル変換回路110Aと、パターン判別回路120Bと、エンファシス回路130Cと、分周回路140とを含んで構成される。なお、パラレル/シリアル変換回路110A、パターン判別回路120B及び分周回路140の構成及び動作の詳細に関しては、図5のものと同じであるため、その説明を省略する。
エンファシス回路130Cは、パターン判別回路120Bから出力される制御信号CNTに従う所定の係数β1又はγ1に基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。エンファシス回路130Cは、例えば、出力制御回路FF133及びFF134と、増幅回路133とを含んで構成される。
出力制御回路FF133は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF133は、所定のクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sを出力制御回路FF134に出力する。具体的には、出力制御回路FF133は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aからデータ入力端子Dに出力されるシリアル信号DATA_Sをデータ出力端子Qから出力制御回路FF134のデータ入力端子Dに出力する。
出力制御回路FF134は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF133は、所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF133から出力される信号をポスト信号DATA_POとして増幅回路133に出力する。具体的には、出力制御回路FF134は、クロック端子CKに入力される所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF133からデータ入力端子Dに出力される信号をポスト信号DATA_POとしてデータ出力端子Qから増幅回路133に出力する。
増幅回路133は、例えば、オペアンプである。増幅回路133は、パターン判別回路120Bから出力される制御信号CNTに従う所定の係数β1又はγ1で、ポスト信号DATA_POの振幅を増幅し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。具体的には、増幅回路133は、パターン判別回路120Bから出力される制御信号CNTの状態を判断する。増幅回路133は、制御信号CNTの状態が“1”であると判断する場合、所定の係数に値β1を設定し、出力制御回路FF134から出力されるポスト信号DATA_POの振幅を該所定の係数β1で増幅し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。一方、増幅回路133は、制御信号CNTの状態が“0”であると判断する場合、所定の係数に値γ1を設定し、出力制御回路FF134から出力されるポスト信号DATA_POの振幅を該所定の係数γ1で増幅し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
以上のように構成される係る出力回路11Cは、パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号に変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_Sのデータ列)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Cは、エンファシス回路130Bより小さい回路規模を有するエンファシス回路130Cによって、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図8は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。具体的には、図8は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Cにおける各種の信号のタイミングチャートである。同図において、時刻t8乃至t15と、状態d8乃至状態d15と、状態o10乃至o15と、状態f(i)とに関しては、図6のものと同じであるため、その説明を省略する。
同図を参照して、時刻t8乃至時刻t15での分周回路140が出力する分周クロックCLK_DIV2と、パラレル/シリアル変換回路110Aが出力するシリアル信号DATA_Sと、出力制御回路FF122、及びFF124乃至FF126が出力するデータ信号D2、及びD4乃至D6と、選択回路MUX1が出力する制御信号CNTとの状態に関しては、出力回路11Bを含む実施形態(図5及び図6を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
エンファシス回路130Cの出力制御回路FF134は、上述したように、所定のクロックCLKに基づいて、出力制御回路FF133から出力される信号をポスト信号DATA_POとして増幅回路133に出力する。出力制御回路FF134は、時刻t9乃至t15でそれぞれその状態をd8乃至d14とするポスト信号DATA_POを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Cの増幅回路133は、時刻t10で、制御信号CNTの状態f(10)に従う係数β1又はγ1でポスト信号DATA_POの振幅を増幅する。即ち、増幅回路133は、その状態をo10とする該出力信号DATA_Oとして、制御信号CNTの状態f(10)に従う所定の係数β1又はγ1でポスト信号DATA_POの振幅を増幅した信号を受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Cの増幅回路133は、時刻t10での動作と同様に、時刻t11乃至t15で、それぞれ制御信号CNTの状態f(11)乃至f(15)に従う所定の係数β1又はγ1でポスト信号DATA_POの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo11乃至o15とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Cは、エンファシス回路130A及び130Bにあるシリアル信号DATA_Sの分岐が存在せず、回路規模がより小さいエンファシス回路130Cを備える。これにより、本実施形態に係る出力回路11Cは、10GBps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪になることを抑制するとともに、シリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合においても、高精度かつ低消費電力で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図9は、本発明の一実施形態に係る出力回路のさらなる他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Dは、例えば、出力制御回路FF1及びFF2と、パラレル/シリアル変換回路110Aと、パターン判別回路120Bと、エンファシス回路130Dと、分周回路140とを含んで構成される。なお、パラレル/シリアル変換回路110Aと、パターン判別回路120B及び分周回路140の構成及び動作の詳細に関しては、図5のものと同じであるため、その説明を省略する。
出力制御回路FF1は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF1は、分周回路140から出力される分周クロックCLK_DIV2の論理否定に基づいて、パラレル信号DATA_P(1)をパラレル信号DATA_P’(1)としてパラレル/シリアル変換回路110Aに出力する。具体的には、出力制御回路FF1は、分周回路140からクロック端子CKに出力される分周クロックCLK_DIV2に対して論理否定を行い、該論理否定を行ったクロックに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(1)をパラレル信号DATA_P’(1)としてデータ出力端子Qからパラレル/シリアル変換回路110Aの入力端子A0に出力する。
出力制御回路FF2は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF2は、分周回路140から出力される分周クロックCLK_DIV2の論理否定に基づいて、パラレル信号DATA_P(2)をパラレル信号DATA_P’(2)としてパラレル/シリアル変換回路110Aに出力する。具体的には、出力制御回路FF2は、分周回路140からクロック端子CKに出力される分周クロックCLK_DIV2に対して論理否定を行い、該論理否定を行ったクロックに基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(2)をパラレル信号DATA_P’(2)としてデータ出力端子Qからパラレル/シリアル変換回路110Aの入力端子A1に出力する。
エンファシス回路130Dは、エンファシス回路130Cから出力制御回路FF133及びFF134を除外したものであり、例えば、増幅回路133を含んで構成される。エンファシス回路130Dは、パターン判別回路120Bから出力される制御信号CNTに従う所定の係数β1又はγ1に基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、該振幅を調整した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
具体的には、エンファシス回路130Dは、パターン判別回路120Bから出力される制御信号CNTの状態を判断する。エンファシス回路130Dは、制御信号CNTの状態が“1”であると判断する場合、所定の係数に値β1を設定し、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、該振幅を調整した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。一方、エンファシス回路130Dは、制御信号CNTの状態が“0”であると判断する場合、所定の係数に値γ1を設定し、パラレル/シリアル変換回路110Aから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、該振幅を調整した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。なお、増幅回路133の動作の詳細に関しては、図7のものと同じであるため、その説明を省略する。
以上のように構成される出力回路11Dは、パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_S)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Dは、エンファシス回路130Cより小さい回路規模を有するエンファシス回路130Dによって、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図10は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。より具体的には、図10は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Dにおける各種の信号のタイミングチャートである。同図において、時刻t8乃至t15と、状態d8乃至状態d15と、状態o10乃至o15と、状態f(i)とに関しては、図6及び図8のものと同じであるため、その説明を省略する。
同図を参照して、時刻t8乃至時刻t15における分周回路140が出力する分周クロックCLK_DIV2と、出力制御回路FF2、及びF4乃至FF6が出力するデータ信号D2、及びD4乃至D6と、選択回路MU12が出力する制御信号CNTとの状態に関しては、出力回路11Bを含む実施形態(図5及び図6を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
出力制御回路FF1は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2の論理否定に基づいて、パラレル信号DATA_P(1)をパラレル信号DATA_P’(1)としてパラレル/シリアル変換回路110Aに出力する。出力制御回路FF1は、時刻t9、t11、t13及びt15で、それぞれその状態をd8、d10、d12及びd14とするパラレル信号DATA_P’(1)を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF2は、上述したように、分周クロックCLK_DIV2の論理否定に基づいて、パラレル信号DATA_P(2)をパラレル信号DATA_P’(2)としてパラレル/シリアル変換回路110Aに出力する。出力制御回路FF2は、時刻t9、t11、t13及びt15で、それぞれその状態をd9、d11、d13及びd15とするパラレル信号DATA_P’(2)を生成し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110Aは、上述したように、分周クロックCLK_DIV2の“立ち上がり”“立ち下がり”に基づいて、それぞれパラレル信号DATA_P(1)及びDATA_P(2)をシリアル信号DATA_Sとして出力する。パラレル/シリアル変換回路110Aは、時刻t8乃至t15で、それぞれその状態をd8乃至d15とするシリアル信号DATA_Sを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Dの増幅回路133は、時刻t10で、制御信号CNTの状態f(10)に従う係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅する。即ち、増幅回路133は、制御信号CNTの状態f(10)に従う所定の係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅した信号をその状態をo10とする該出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Dの増幅回路133は、時刻t10での動作と同様に、時刻t11乃至t15で、それぞれ制御信号CNTの状態f(11)乃至f(15)に従う所定の係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo11乃至o15とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Dは、エンファシス回路130Cよりもさらに回路規模が小さいエンファシス回路130Dを備える。これにより、本実施形態に係る出力回路11Dは、10Gbps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪になることをさらに抑制するとともに、シリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合においても、高精度かつ、さらに低消費電力で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図11は、本発明の一実施形態に係る出力回路のさらなる他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Eは、例えば、パラレル/シリアル変換回路110B及び110B’と、パターン判別回路120Cと、エンファシス回路130Eと、分周回路140’とを含んで構成される。
分周回路140’は、所定のクロックCLKを4分周するとともに、該4分周したクロックに対して位相が90°遅れたクロックを生成し、該4分周したクロックと、該4分周したクロックに対して位相が90°遅れたクロックとをパラレル/シリアル変換回路110B、110B’及びパターン判別回路120Cに出力する。
具体的には、分周回路140’は、所定のクロックCLKを4分周することによって分周クロックCLK_DIV4(1)を生成するとともに、分周クロックCLK_DIV4(1)に対して位相が90°遅れた分周クロックCLK_DIV4(2)を生成する。そして、分周回路140’は、該生成した分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)をパラレル/シリアル変換回路110Bの選択端子SLと、パラレル/シリアル変換回路110B’の選択端子SLと、パターン判別回路120Cの出力制御回路FF121乃至FF128のクロック端子CKと、パターン判別回路120Cの選択回路MUX2の選択端子SLとに出力する。なお、本明細書において、分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)を含むパラレルのクロックを分周クロックCLK_DIV4と定義する。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、例えば、4入力のマルチプレクサであり、パラレル/シリアル変換回路110において、値nを4(即ち、4入力)とした場合の回路である。パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4に従って、パラレル信号であるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号に変換し、該変換した信号をシリアル信号DATA_S1としてエンファシス回路130Eに出力する。
具体的には、パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周回路140’から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV4の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、該クロックの状態を判断する。パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)の状態が“10”であると判断する場合、入力端子A0に入力されるパラレル信号DATA_P(1)を選択する。また、パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV(2)の状態がそれぞれ“11”であると判断する場合、入力端子A1に入力されるパラレル信号DATA_P(2)を選択する。また、パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)の状態が“01”であると判断する場合、入力端子A2に入力されるパラレル信号DATA_P(3)を選択する。また、パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)の状態が“00”であると判断する場合、入力端子A3に入力されるパラレル信号DATA_P(4)を選択する。
そして、パラレル/シリアル変換回路110Bは、該選択した信号をシリアル信号DATA_S1としてエンファシス回路130Eの出力制御回路FF135のデータ入力端子Dに出力する。これにより、パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周クロックCLK_DIV4の周期に従って、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をパラレル信号からシリアル信号DATA_S1に変換し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110B’は、例えば、パラレル/シリアル変換回路110Bと同じ構成の4入力のマルチプレクサである。パラレル/シリアル変換回路110B’は、分周クロックCLK_DIV4に従って、パラレル信号であるデータ信号D4、及びパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(3)をシリアル信号に変換し、該変換した信号をシリアル信号DATA_S2としてエンファシス回路130Eの出力制御回路FF136のデータ入力端子Dに出力する。なお、パラレル/シリアル変換回路110B’の動作の詳細に関しては、入力端子A0乃至A3に入力される信号が異なることを除いて、パラレル/シリアル変換回路110Bと同じであるため、その説明を省略する。
パターン判別回路120Cは、パラレル信号DATA_Pをシリアル変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_S)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断し、該判断結果に従う制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Eの加減算増幅回路132の端子empに出力する。パターン判別回路120Cは、パターン判別回路120Bの選択回路MUX1に替えて選択回路MUX2を含み、さらに出力制御回路FF127及びFF128と、排他的論理和回路EOR6及びEOR7と、否定論理積回路NAND3及びNAND4とを含んで構成される。
出力制御回路FF121乃至FF128は、例えば、D型フリップフロップである。D型フリップフロップは、上述したように、クロック端子CKに入力されるクロックに基づいて、データ入力端子Dに入力される信号をデータ出力端子Qから出力する。
具体的には、出力制御回路FF121は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(3)をデータ信号D1としてデータ出力端子Qから出力制御回路FF122に出力する。
また、出力制御回路FF122は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、出力制御回路FF121からデータ入力端子Dに出力されるデータ信号D1をデータ信号D2としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR3に出力する。
また、出力制御回路FF123は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(4)をデータ信号D3としてデータ出力端子Qから出力制御回路FF124に出力する。
また、出力制御回路FF124は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、出力制御回路FF123からデータ入力端子Dに出力されるデータ信号D3をデータ信号D4としてデータ出力端子Qからパラレル/シリアル変換回路110B’の入力端子A0と、排他的論理和回路EOR3及びEOR4とに出力する。
また、出力制御回路FF125は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(1)をデータ信号D5としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR4及びEOR5に出力する。
また、出力制御回路FF126は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(2)をデータ信号D6としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR5及びEOR6に出力する。
また、出力制御回路FF127は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(3)をデータ信号D7としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR6及びEOR7に出力する。
また、出力制御回路FF128は、クロック端子CKに入力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(4)をデータ信号D8としてデータ出力端子Qから排他的論理和回路EOR7に出力する。
排他的論理和回路EOR3乃至EOR7は、出力制御回路FF122、及びFF124乃至FF128のうち対応する2つの出力制御回路から出力される2つの信号に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1乃至NAND4のうち対応する1つ又は2つの否定論理積回路に出力する。
具体的には、排他的論理和回路EOR3は、出力制御回路FF122及びFF124のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D2及びD4に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1に出力する。
また、排他的論理和回路EOR4は、出力制御回路FF124及びFF125のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D4及びD5に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND1及びNAND2に出力する。
また、排他的論理和回路EOR5は、出力制御回路FF125及びFF126のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D5及びD6に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND2及びNAND3に出力する。
また、排他的論理和回路EOR6は、出力制御回路FF126及びFF127のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D6及びD7に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND3及びNAND4に出力する。
また、排他的論理和回路EOR7は、出力制御回路FF127及びFF128のデータ出力端子Qからそれぞれ出力されるデータ信号D7及びD8に対して排他的論理和を行い、該排他的論理和の結果を否定論理積回路NAND4に出力する。
否定論理積回路NAND1乃至NAND4は、排他的論理和回路EOR3乃至EOR7のうち対応する2つの排他的論理和回路から出力される2つの信号に対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を選択回路MUX2に出力する。具体的には、否定論理積回路NANDyは、排他的論理和回路EORy+2及びEORy+3から出力される2つの信号に対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を選択回路MUX2の入力端子Ay−1に出力する。ここで、yは1乃至4の整数である。
選択回路MUX2は、例えば、マルチプレクサである。選択回路MUX2は、否定論理積信号NA1乃至NA4のうちのいずれか一つを選択し、該選択した信号を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Eに出力する。
具体的には、選択回路MUX2は、分周回路140’から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV4の状態を判断する。選択回路MUX2は、分周クロックCLK_DIV4の状態が“10”であると判断する場合、否定論理積回路NAND1から入力端子A0に出力される否定論理積信号NA1を選択する。また、選択回路MUX2は、分周クロックCLK_DIV4の状態が“11”であると判断する場合、否定論理積回路NAND2から入力端子A1に出力される否定論理積信号NA2を選択する。また、選択回路MUX2は、分周クロックCLK_DIV4の状態が“01”であると判断する場合、否定論理積回路NAND3から入力端子A2に出力される否定論理積信号NA3を選択する。また、選択回路MUX2は、分周クロックCLK_DIV4の状態が“00”であると判断する場合、否定論理積回路NAND4から入力端子A3に出力される否定論理積信号NA4を選択する。そして、選択回路MUX2は、該選択した信号を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Eの加減算増幅回路132の端子empに出力する。
エンファシス回路130Eは、例えば、出力制御回路FF135及びFF136と、加減算増幅回路132とを含んで構成される。なお、加減算増幅回路132の構成及び動作の詳細に関しては、図1、図3A又は図3Bと同じであるため、その説明を省略する。
出力制御回路FF135は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF135は、クロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Bから出力されるシリアル信号DATA_S1をメイン信号DATA_MAとして、加減算増幅回路132に出力する。具体的には、出力制御回路FF135は、クロック端子CKに入力されるクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Bからデータ入力端子Dに出力されるシリアル信号DATA_S1をメイン信号DATA_MAとして、データ出力端子Qから加減算増幅回路132のメイン入力端子imに出力する。
出力制御回路FF136は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF136は、クロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110B’から出力されるシリアル信号DATA_S2をポスト信号DATA_POとして、加減算増幅回路132に出力する。具体的には、出力制御回路FF136は、クロック端子CKに入力されるクロックCLKに基づいて、パラレル/シリアル変換回路110B’からデータ入力端子Dに出力されるシリアル信号DATA_S2をポスト信号DATA_POとして、データ出力端子Qから加減算増幅回路132のポスト入力端子ipに出力する。
以上のように構成される出力回路11Eは、パラレル信号DATA_Pをシリアル変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_S)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、シリアル信号データDATA_Sが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Eは、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図12は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。具体的には、図12は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Eにおける各種の信号のタイミングチャートである。
同図において、所定のクロックCLKが16回交番する間の立ち上がりタイミングをそれぞれ時刻t4乃至t19と定義する。また、同図において、時刻t4、t8、t12及びt16におけるパラレル信号DATA_P(1)の状態をそれぞれ状態d4、状態d8、状態d12及び状態d16と定義する。また、同図において、時刻t4、t8、t12及びt16におけるパラレル信号DATA_P(2)の状態をそれぞれ状態d5、状態d9、状態d13及び状態d17と定義する。また、同図において、時刻t4、t8、t12及びt16におけるパラレル信号DATA_P(3)の状態をそれぞれ状態d6、状態d10、状態d14及び状態d18と定義する。また、同図において、時刻t4、t8、t12及びt16におけるパラレル信号DATA_P(4)の状態をそれぞれ状態d7、状態d11、状態d15及び状態d19と定義する。また、同図において、時刻t6乃至t19における出力信号DATA_Oの状態をそれぞれ状態o6乃至o19と定義する。
分周回路140’は、上述したように、所定のクロックCLKを4分周した分周クロックCLK_DIV4(1)と、該分周クロックに対して位相が90°遅れた分周クロックCLK_DIV4(2)とを生成する。分周回路140’は、時刻t4、t8、t12及びt16で立ち上がる一方で、時刻t6、t10、t14及びt18で立ち下がるように、分周クロックCLK_DIV4(1)を生成し出力することとなる。また、分周回路140’は、時刻t5、t9、t13及びt17で立ち上がる一方で、時刻t7、t11、t15及びt19で立ち下がるように、分周クロックCLK_DIV4(2)を生成し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、上述したように、分周クロックCLK_DIV4の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号DATA_S1として出力する。パラレル/シリアル変換回路110Bは、時刻t4乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d19とするシリアル信号DATA_S1を生成し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110B’は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、データ信号D4、及びパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(3)をシリアル信号DATA_S2として出力する。パラレル/シリアル変換回路110B’は、時刻t5乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d18とするシリアル信号DATA_S2を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF135は、上述したように、所定のクロックCLKに基づいて、シリアル信号DATA_S1をメイン信号DATA_MAとして加減算増幅回路132に出力する。出力制御回路FF135は、時刻t4乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d19とするメイン信号DATA_MAを生成し出力することとなる。
出力制御回路FF136は、上述したように、所定のクロックCLKに基づいて、シリアル信号DATA_S2をポスト信号DATA_POとして加減算増幅回路132に出力する。出力制御回路FF136は、時刻t5乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d18とするポスト信号DATA_POを生成し出力することとなる。
出力制御回路FF122は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ信号D1をデータ信号D2として排他的論理和回路EOR3に出力する。出力制御回路FF122は、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd6、d10及びd14とするデータ信号D2を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF124は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ信号D3をデータ信号D4として排他的論理和回路EOR3及びEOR4に出力する。出力制御回路FF124は、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd7、d11及びd15とするデータ信号D4を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF125は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、パラレル信号DATA_P(1)をデータ信号D5として排他的論理和回路EOR4及びEOR5に出力する。出力制御回路FF125は、時刻t4、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd4、d8、d12及びd16とするデータ信号D5を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF126は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、パラレル信号DATA_P(2)をデータ信号D6として排他的論理和回路EOR5及びEOR6に出力する。出力制御回路FF126は、時刻t4、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd5、d9、d13及びd17とするデータ信号D6を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF127は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、パラレル信号DATA_P(3)をデータ信号D7として排他的論理和回路EOR6及びEOR7に出力する。出力制御回路FF127は、時刻t4、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd6、d10、d14及びd18とするデータ信号D7を生成し出力することとなる。
出力制御回路FF128は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、パラレル信号DATA_P(4)をデータ信号D8として排他的論理和回路EOR7に出力する。出力制御回路FF128は、時刻t4、時刻t8、時刻t12及び時刻t16で、それぞれその状態をd7、d11、d15及びd19とするデータ信号D8を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND1は、上述したように、データ信号D2及びD4の排他的論理和と、データ信号D4及びD5の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA1として選択回路MUX2に出力する。否定論理積回路NAND1は、時刻t8、t12及びt16で、それぞれその状態をf(8)、f(12)及びf(16)とする否定論理積信号NA1を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND2は、上述したように、データ信号D4及びD5の排他的論理和と、データ信号D5及びD6の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA2として選択回路MUX2に出力する。否定論理積回路NAND2は、時刻t8、t12及びt16で、それぞれその状態をf(9)、f(13)及びf(17)とする否定論理積信号NA2を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND3は、上述したように、データ信号D5及びD6の排他的論理和と、データ信号D6及びD7の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA3として選択回路MUX2に出力する。否定論理積回路NAND3は、時刻t4、時刻t8、t12及びt16で、それぞれその状態をf(6)、f(10)、f(14)及びf(18)とする否定論理積信号NA3を生成し出力することとなる。
否定論理積回路NAND4は、上述したように、データ信号D6及びD7の排他的論理和と、データ信号D7及びD8の排他的論理和とに対して否定論理積を行い、該否定論理積の結果を否定論理積信号NA4として選択回路MUX2に出力する。否定論理積回路NAND4は、時刻t4、時刻t8、t12及びt16で、それぞれその状態をf(7)、f(11)、f(15)及びf(19)とする否定論理積信号NA4を生成し出力することとなる。
選択回路MUX2は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4の状態に従って否定論理積信号NA1乃至NA4のうちいずれか一つの信号を選択し、該選択の結果を制御信号CNTとしてエンファシス回路130Eに出力する。選択回路MUX2は、時刻t6乃至t19で、それぞれその状態をf(6)乃至f(19)とする制御信号CNTを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Eは、時刻t6で、制御信号CNTの状態f(6)に従う係数β2又はγ2に対応する強度で、メイン信号DATA_MAに対してエンファシス処理を行い、該信号をその状態をo6とする出力信号DATA_Oとして、受信装置20に出力する。具体的には、エンファシス回路130Eは、時刻t6で、メイン信号DATA_MAの振幅を係数αで増幅するとともに、制御信号CNTの状態f(6)に従って、ポスト信号DATA_POの振幅を係数β2又はγ2で増幅する。エンファシス回路130Eは、メイン信号DATA_MAの振幅を該係数αで増幅した信号から、該係数β2又はγ2で増幅したポスト信号DATA_POを加減算する。その結果、エンファシス回路130Eは、制御信号CNTの状態f(6)に従う所定の係数β1又はγ1(即ち、値α+β2又はα−γ2)に基づいてメイン信号DATA_MAの振幅を調整した信号をその状態をo6とする該出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Eは、時刻t6での動作と同様に、時刻t7乃至t19で、それぞれ制御信号CNTの状態f(7)乃至f(19)に従う所定の係数β2又はγ2に対応する強度でメイン信号DATA_MAに対してエンファシス処理を行い、該信号をその状態をo7乃至o19とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。即ち、エンファシス回路130Eは、時刻t7乃至t19で、制御信号CNTの状態f(7)乃至f(19)に従う所定の係数β1又はγ1(即ち、値α+β2又はα―γ2)に基づいてメイン信号DATA_MAの振幅を調整し、該調整した信号をその状態をo7乃至o19とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Eは、パターン判別回路120Cによってパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_S)が高周波成分を含むか否かを判断し、該判断結果に従う所定の係数β2又はγ2に対応する強度でシリアル信号DATA_Sに対してエンファシス処理を行う。これにより、出力回路11Eは、10Gbps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合でも、高精度で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅(即ち、所定のデータ列を含むときのみ選択的にエンファシス強度を高めた処理を行う)して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図13は、本発明の一実施形態に係る出力回路のさらなる他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Fは、例えば、パラレル/シリアル変換回路110Bと、パターン判別回路120Cと、エンファシス回路130Cと、分周回路140’とを含んで構成される。なお、分周回路140’の構成及び動作の詳細に関しては、図11のものと同じであるため、その説明を省略する。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周回路140’から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV4に従って、入力端子A0乃至A3にそれぞれ入力されるパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号に変換し、該変換した信号をシリアル信号DATA_Sとして出力端子Yからエンファシス回路130Cの出力制御回路FF133のデータ入力端子Dに出力する。なお、パラレル/シリアル変換回路110Bが分周クロックCLK_DIV4の状態に従って、どのようにパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号に変換するかについては、出力回路11Eを含む実施形態(図11を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
パターン判別回路120Cは、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断する。パターン判別回路120Cは、該判断結果に従う制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Cの増幅回路133に出力する。なお、パターン判別回路120Cの構成及び動作の詳細に関しては、図11のものと同じであるため、その説明を省略する。
エンファシス回路130Cは、クロックCLKに基づいて、パターン判別回路120Cから出力される制御信号CNTに従う所定の係数β1又はγ1に基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Bから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。なお、エンファシス回路130Cの構成及び動作の詳細に関しては、図7と同じである為、その説明を省略する。
以上のように構成される出力回路11Fは、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、パラレル信号DATA_Pが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Fは、エンファシス回路130Eよりも小さい回路規模を有するエンファシス回路130Cによって、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図14は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。より具体的には、図14は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Fにおける各種の信号のタイミングチャートである。同図において、時刻t4乃至t19と、状態d4乃至状態d19と、状態o6乃至o19とに関しては、図12のものと同じであるため、その説明を省略する。
同図を参照して、時刻t4乃至時刻t19における分周回路140’が出力する分周クロックCLK_DIV4と、出力制御回路FF122、及びFF124乃至FF128が出力するデータ信号D2、及びD4乃至D8と、選択回路MUX2が出力する制御信号CNTとの状態に関しては、出力回路11Eを含む実施形態(図11及び図12を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、上述したように、分周クロックCLK_DIV4の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、それぞれパラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号DATA_Sとして出力する。パラレル/シリアル変換回路110Bは、時刻t4乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d19とするシリアル信号DATA_Sを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Cの増幅回路133は、時刻t6で、制御信号CNTの状態f(6)に従う所定の係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo6とする該出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Cの増幅回路133は、時刻t6での動作と同様に、時刻t7乃至t19で、それぞれ制御信号CNTの状態f(7)乃至f(19)に従う所定の係数β1又はγ1でポスト信号DATA_POの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo7乃至o19とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Fは、エンファシス回路130Eよりも回路規模が小さいエンファシス回路130Cを備える。これにより、本実施形態に係る出力回路11Fは、シリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合においても、高精度かつ低消費電力で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図15は、本発明の一実施形態に係る出力回路のさらなる他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る出力回路11Gは、例えば、出力制御回路FF3及びFF4と、パラレル/シリアル変換回路110Bと、パターン判別回路120Cと、エンファシス回路130Dと、分周回路140’とを含んで構成される。
分周回路140’は上述したように、所定のクロックCLKを4分周したクロックを生成するとともに、該4分周したクロックに対して位相が90°遅れたクロックを生成する。そして、分周回路140’は、該生成した2つのクロックを出力制御回路FF3及びFF4と、パラレル/シリアル変換回路110Bと、パターン判別回路120Cとに出力する。
具体的には、分周回路140’は、所定のクロックCLKを4分周することによって分周クロックCLK_DIV4(1)を生成するとともに、分周クロックCLK_DIV4(1)に対して位相が90°遅れた分周クロックCLK_DIV4(2)を生成する。そして、分周回路140’は、該生成した分周クロックCLK_DIV4(1)及びCLK_DIV4(2)を出力制御回路FF3及びFF4のクロック端子CKと、パラレル/シリアル変換回路110Bの選択端子SLと、パターン判別回路120Cの出力制御回路FF121乃至FF128のクロック端子CKと、パターン判別回路120Cの選択回路MUX2の選択端子SLとに出力する。
出力制御回路FF3は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF3は、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、パラレル信号DATA_P(4)を出力制御回路FF4に出力する。具体的には、出力制御回路FF3は、分周回路140’からクロック端子CKに出力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、データ入力端子Dに入力されるパラレル信号DATA_P(4)をデータ出力端子Qから出力制御回路4のデータ入力端子Dに出力する。
出力制御回路FF4は、例えば、D型フリップフロップである。出力制御回路FF4は、分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、出力制御回路FF3から出力される信号をパラレル信号DATA_P(0)としてパラレル/シリアル変換回路110Bに出力する。具体的には、出力制御回路FF4は、分周回路140’からクロック端子CKに出力される分周クロックCLK_DIV4(1)に基づいて、出力制御回路FF3からデータ入力端子Dに入力される信号をパラレル信号DATA_P(0)としてデータ出力端子Qからパラレル/シリアル変換回路110Bの入力端子A0に出力する。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、分周回路140’から選択端子SLに出力される分周クロックCLK_DIV4に従って、入力端子A0乃至A3にそれぞれ入力されるパラレル信号DATA_P(0)乃至DATA_P(3)をシリアル信号に変換し、該変換した信号をシリアル信号DATA_Sとして出力端子Yからエンファシス回路130Dに出力する。なお、パラレル/シリアル変換回路110Bが分周クロックCLK_DIV4の状態に従って、どのようにパラレル信号DATA_P(0)乃至DATA_P(3)をシリアル信号に変換するかについては、出力回路11Eを含む実施形態(図11を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
パターン判別回路120Cは、パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否かを判断する。パターン判別回路120Cは、該判断結果に従う制御信号CNTを生成し、該信号をエンファシス回路130Dに出力する。なお、パターン判別回路120Cの構成及び動作の詳細に関しては、図11のものと同じであるため、その説明を省略する。
エンファシス回路130Dは、パターン判別回路120Cから出力される制御信号CNTに従う所定の係数β1又はγ1に基づいて、パラレル/シリアル変換回路110Bから出力されるシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、該振幅を増幅した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。なお、エンファシス回路130Dの構成及び動作の詳細に関しては、図9と同じであるため、その説明を省略する。
以上のように構成される出力回路11Gは、パラレル信号DATA_Pをシリアル変換した場合のデータ列(即ち、シリアル信号DATA_S)が所定のデータ列“101”又は“010”を含むか否か(即ち、シリアル信号DATA_Sが高周波成分を含むか否か)を判断するとともに、該パラレル信号DATA_P(1)乃至DATA_P(4)をシリアル信号DATA_Sに変換する。そして、出力回路11Gは、エンファシス回路130Cよりも小さい回路規模を有するエンファシス回路130Dによって、該判断結果に従う所定の係数β1又はγ1に基づいてシリアル信号DATA_Sの振幅を調整し、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する。
図16は、本発明の一実施形態に係る出力回路における各種の信号のタイミングチャートである。より具体的には、図16は、本発明の一実施形態に係る出力回路11Gにおける各種の信号のタイミングチャートである。同図において、時刻t4乃至t19と、状態d4乃至状態d19と、状態o6乃至o19とに関しては、図12及び図14のものと同じであるため、その説明を省略する。
同図を参照して、時刻t4乃至時刻t19における分周回路140’が出力する分周クロックCLK_DIV4と、出力制御回路FF122、及びF124乃至FF128が出力するデータ信号D2、及びD4乃至D8と、選択回路MUX2が出力する制御信号CNTとの状態に関しては、出力回路11Eを含む実施形態(図11及び図12を参照)で説明した通りであるため、その説明を省略する。
出力制御回路FF4は、上述したように、分周クロックCLK_DIV4に基づいて、出力制御回路FF3から出力されるパラレル信号DATA_P(4)をパラレル信号DATA_P(0)としてパラレル/シリアル変換回路110Bに出力する。出力制御回路FF4は、時刻t8、t12及びt16で、それぞれその状態をd7、d11及びd15とするパラレル信号DATA_P(0)を生成し出力することとなる。
パラレル/シリアル変換回路110Bは、上述したように、分周クロックCLK_DIV4の“立ち上がり”及び“立ち下がり”に基づいて、パラレル信号DATA_P(0)乃至DATA_P(3)をシリアル信号DATA_Sとして出力する。パラレル/シリアル変換回路110Bは、時刻t5乃至t19で、それぞれその状態をd4乃至d18とするシリアル信号DATA_Sを生成し出力することとなる。
エンファシス回路130Dの増幅回路133は、時刻t6で、制御信号CNTの状態f(6)に従う所定の係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo6とする該出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
エンファシス回路130Dの増幅回路133は、時刻t6での動作と同様に、時刻t7乃至t19で、それぞれ制御信号CNTの状態f(7)乃至f(19)に従う所定の係数β1又はγ1でシリアル信号DATA_Sの振幅を増幅し、該増幅した信号をその状態をo7乃至o19とする出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することとなる。
上述したように、本実施形態に係る出力回路11Gは、エンファシス回路130Cよりもさらに回路規模が小さいエンファシス回路130Dを備える。これにより、本実施形態に係る出力回路11Gは、10Gbps以上の高速動作によってシリアル信号DATA_Sの波形が歪になることをさらに抑制するとともに、シリアル信号DATA_Sの波形が歪である場合においても、高精度かつ、さらに低消費電力で、シリアル信号DATA_Sの振幅を高周波成分のみ選択的に増幅して、出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力することができる。
図17は、本発明の一実施形態に係る出力回路の動作を概略的に説明するためのフローチャートである。同図を参照して、出力回路11は、まず、パラレル信号DATA_Pをパラレル信号からシリアル信号DATA_Sに変換する(S1701)。
次に、出力回路11は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むか否かを判断する(S1702)。出力回路11は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含むと判断する場合(S1702のYes)、所定の係数に値β1を設定し、シリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、該調整した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する(S1703)。
一方、出力回路11は、パラレル信号DATA_Pが所定のデータ列を含まないと判断する場合(S1702のNo)、所定の係数に値β1よりも小さい値γ1を設定し、シリアル信号DATA_Sの振幅を該所定の係数に基づいて調整し、該調整した信号を出力信号DATA_Oとして受信装置20に出力する(S1704)。そして、出力回路11は、動作を終了する。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。