JP6419832B2 - Pde1阻害剤としてのキナゾリン−thf−アミン - Google Patents

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Description

本発明は、PDE1酵素阻害剤である化合物、ならびに医薬、特に神経変性障害および精神障害を治療する医薬としてのそれらの使用を提供する。本発明は、本発明の化合物を含む医薬組成物および本発明の化合物を使用する障害の治療方法も提供する。
本願全体を通して、様々な刊行物の内容全体を参照する。これらの刊行物の開示は、本発明が関係する技術の現状をより詳細に説明するために、参照により本願に援用される。
セカンドメッセンジャー環状ヌクレオチド(cN)である環状アデノシン一リン酸(cAMP)および環状グアノシン一リン酸(cGMP)は、cN依存性プロテインキナーゼ(PKAおよびPKG)、EPAC(cAMPにより活性化される交換タンパク質)、リンタンパク質ホスファターゼ、および/またはcN感受性カチオンチャネルを調節することにより、細胞内シグナル伝達カスケードで主要な役割を果たす。ニューロンでは、これにはcAMP依存性キナーゼおよびcGMP依存性キナーゼの活性化と、それに続く、シナプス伝達の急性調節ならびにニューロンの分化および生存に関与するタンパク質のリン酸化が含まれる。cAMPおよびcGMPの細胞内濃度は、シクラーゼによる生合成速度とホスホジエステラーゼによる分解速度とにより厳密に調節される(PDE、EC3.1.4.17)。PDEは、3’−エステル結合を触媒作用により加水分解し、不活性な5’−一リン酸を形成することによりcAMP/cGMPを不活性化させる二元金属加水分解酵素である。PDEは、細胞内の環状ヌクレオチドであるcAMPおよびcGMPを分解する唯一の手段となるため、PDEは環状ヌクレオチドシグナル伝達に重要な役割を果たす。PDEの触媒活性により、全ての細胞で様々な濃度のcNが分解され、それらの様々な調節機構により無数のシグナル伝達経路との統合やクロストークが生じる。特定のPDEは、それらがcNレベルを制御し、種々のcNシグナロソームのための微小環境を形作る細胞内の個別の区画を標的にする((非特許文献1))。
基質特異性に基づいて、PDEファミリーは:1)PDE4、PDE7、およびPDE8を含むcAMPに特異的なPDEと、2)cGMP選択性酵素であるPDE5およびPDE9と、3)二重基質PDEであるPDE1、PDE2、PDE3、ならびにPDE10およびPDE11の3つの群に分類することができる。
以前命名されたカルモジュリン刺激PDE(CaM−PDE)であるPDE1は、それが、4つのCa2+と複合体化するカルモジュリン(CaM、16kDaのCa2+結合タンパク質)を介してCa2+依存性に調節されるという点が独特である(概説については、(非特許文献1)を参照されたい)。従って、このファミリーは、環状ヌクレオチドと細胞内Ca2+との興味深い調節リンクである。PDE1ファミリーは、PDE1A(ヒト染色体2q32上にマッピングされる)と、PDE1B(ヒト染色体位置、hcl:12q13)と、PDE1C(hcl:7p14.3)の3つの遺伝子によりコードされる。それらは代替のプロモーターを有し、調節特性、基質親和性、比活性、CaMの活性化定数、組織分布および分子量が異なる多数のタンパク質を代替のスプライシングにより生じさせる。10より多くのヒトアイソフォームが同定されている。それらの分子量は、1モノマー当たり58〜86kDaの範囲である。2つのCa2+/CaM結合ドメインを含むN末端調節ドメインと2つのリン酸化部位はそれらの対応するタンパク質を識別し、それらの生化学的機能を調節する。PDE1は二重基質PDEであり、PDE1CサブタイプはcAMPとcGMPに対して同等の活性を有する(Km≒1〜3μM)が、サブタイプPDE1AとPDE1BはcGMPに対する親和性の方が高い(cGMPに対するKm≒1〜3μM、cAMPに対するKm≒10〜30μM)。
PDE1サブタイプは脳に高濃度で存在し、とりわけ線条体(PDE1B)、海馬(PDE1A)および皮質(PDE1A)に局在化しており、この局在化は種を超えて保存されている((非特許文献2))。皮質では、PDE1Aは主に深部皮質層5および6(出力層)に存在し、深部皮質層に対する特異的マーカーとして使用される。PDE1阻害剤はセカンドメッセンジャーであるcNのレベルを上昇させ、それにより神経興奮性が増強される。
従って、PDE1は、細胞内シグナル伝達経路、好ましくは神経系の細胞内シグナル伝達経路を調節するための治療標的であり、PDE1阻害剤はセカンドメッセンジャーであるcAMP/cGMPのレベルを上昇させることができ、それにより神経過程が調節され、神経可塑性関連遺伝子、神経栄養因子、および神経保護分子が発現する。これらの神経可塑性増強特性とシナプス伝達の調節とにより、PDE1阻害剤は多くの神経病態および精神病態の優れた治療薬候補となる。動物モデルにおけるPDE1阻害剤の評価(概説については、例えば、(非特許文献3);および(非特許文献4)を参照されたい)は、PDE1阻害剤を、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病およびハンチントン病のような神経障害、ならびに、例えば注意欠陥多動障害(ADHD)、下肢静止不能症候群、うつ病、ナルコレプシー、認知障害および統合失調症に関連する認知障害(CIAS)のような精神障害の治療に使用できる可能性を示唆した。PDE1阻害剤が、女性性機能不全などの、プロゲステロンによるシグナル伝達の増強により軽減することができる疾患に有用であると主張する特許出願もあった。
Sharron H.Francis,Mitsi A.Blount,and Jackie D.Corbin.Physiol Rev 2011,91:651−690 Amy Bernard et al.Neuron 2012,73,1083−1099 Blokland et al.Expert Opinion on Therapeutic Patents(2012),22(4),349−354 Medina,A.E.Frontiers in Neuropharmacology(2011),5(Feb.),21
本発明の化合物は、全ての患者に効能があるわけではない現在販売されている神経変性障害および/または精神障害の治療薬の代替品を提供することができる。従って、代替の治療方法が依然として必要とされている。
PDE1酵素は中枢神経系(CNS)に発現するため、この遺伝子ファミリーは精神障害および神経変性障害を治療するための魅力的な新規な標的源となる。
本発明の目的は、PDE1阻害剤となり、このようなものとして神経変性障害および精神障害の治療に有用な化合物を提供することである。好ましい実施形態では、化合物は選択的PDE1阻害剤である。
従って、本発明は、式(I)
[式中、
は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され;
は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、上式中、C〜Cアルキルは任意選択的にフェニルおよびC〜Cシクロアルキルからなる群から選択される1個以上の置換基で1回以上置換されており、
は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択され、
は、H、ヒドロキシル、メトキシおよびエトキシからなる群から選択され、
、RおよびRは、Hであり、
は、H、メチル、エチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され、
は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択される]
の化合物、ならびに化合物Iの薬学的に許容される酸付加塩、化合物Iのラセミ混合物、または化合物Iの対応する鏡像異性体および/または光学異性体、および化合物Iの多形体、および化合物Iの互変異性体に関する。
本発明の実施形態
第1の実施形態(E1)では、本発明は、式(I)
[式中、Rは、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され;
は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され
上式中、C〜Cアルキルは任意選択的にフェニルまたはC〜Cシクロアルキルで置換されており;
は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択され
は、H、ヒドロキシル、メトキシ、およびエトキシからなる群から選択され;
、R6およびRは、Hであり
は、H、メチル、エチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され
は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択される]
の化合物(化合物I)、ならびに、化合物Iの薬学的に許容される酸付加塩、化合物Iのラセミ混合物、または化合物Iの対応する鏡像異性体および/または光学異性体、および化合物Iの多形体、および化合物Iの互変異性に関する。(E1)の一実施形態(E2)では、RはHである。
(E1)の一実施形態(E3)では、RはCHである。
(E3)の一実施形態(E4)では、Rはフェニルまたはシクロプロピルで置換されている。
(E1)の一実施形態(E5)では、Rはメチルである。
(E1)〜(E5)のいずれかの一実施形態(E6)では、化合物はPDE1阻害剤である。
(E1)〜(E6)のいずれかの一実施形態(E7)では、化合物は表1の化合物から選択される。
(E1)〜(E7)のいずれかの一実施形態(E8)では、化合物は医薬として使用される。
(E1)〜(E7)のいずれかの一実施形態(E9)では、化合物は、ADHD、統合失調症、または統合失調症に関連する認知障害の治療に使用される。
実施形態(E10)は、ADHD、統合失調症、または統合失調症に関連する認知障害を治療する医薬を製造するための(E1)〜(E7)のいずれかの化合物の使用である。
定義
PDE1酵素
PDE1アイソザイムファミリーは、多数のスプライスバリアントであるPDE1アイソフォームを含む。それは3種のサブタイプ、PDE1A、PDE1B、およびPDE1Cを有し、これらはさらに様々なアイソフォームに分類される。本発明に関して、PDE1とPDE1酵素は同義であり、PDE1A酵素、PDE1B酵素およびPDE1C酵素ならびにそれらのアイソフォームを指す。
置換基
本発明に関して使用する場合、「ハロ」および「ハロゲン」という用語は互換的に使用され、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を指す。
「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルキル」、「C〜Cアルキル」および「C〜Cアルキル」という用語は、炭素数1〜6(両端値を含む)の直鎖または分岐鎖の飽和炭化水素を指す。このような基の例としては、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、およびn−ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「C〜Cシクロアルキル」という用語は、典型的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルを指す。
「アルコキシ」という表現は、酸素上の結合価が空いている(open valency)、炭素数1〜6(両端値を含む)の直鎖または分岐鎖の飽和アルコキシ基を指す。このような基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ、2−メチルペントキシおよびn−ヘキシルオキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アリール」という用語は、前述のハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシまたはハロ(C〜C)アルキルで任意選択により置換されたフェニル環を指す。
「ヘテロアリール」という用語は、炭素原子、水素原子、ならびに窒素、酸素、および硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子、好ましくは1〜3個のヘテロ原子を含む単環式または多環式芳香環を指す。ヘテロアリール基の例示的な例としては、ピリジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3,)−トリアゾリル、(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フラニル、チオフェニル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、およびオキサゾリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ヘテロアリール基は、置換されていなくてもまたは1個または2個の好適な置換基で置換されていてもよい。好ましくは、本発明のヘテロアリールは5員または6員の単環式ヘテロアリールであり、この環は2〜5個の炭素原子と1〜3個のヘテロ原子とを含み、本明細書では「5員または6員の単環式ヘテロアリール」とも称される。
異性体
本発明の化合物が1つ以上のキラル中心を含有する場合、化合物のいずれかについての言及は、特記しない限り、鏡像異性的にまたはジアステレオマー的に純粋な化合物、ならびに鏡像異性体またはジアステレオマーの任意の比での混合物を包含する。
例えば、7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンについての言及は、他の記載がない場合、(R)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、(S)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン、およびラセミ混合物である(±)7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンを含む鏡像異性体の任意の比での混合物を包含する。
それに対応して、化合物7,8−ジメトキシ−N−(−2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンについての言及は、他の記載がない場合、4種の全ての立体異性体の変種、およびラセミ混合物を含むこれらの任意の比での混合物を包含する。
上記はまた、本発明の化合物が2つ以上のキラル中心を含有する場合にも当てはまる。
PDE1阻害剤
本発明に関して、化合物は、PDE1BのIC50レベルに達するのに必要な量が5μM以下、好ましくは4μM未満、例えば3μM以下、より好ましくは2μM以下、例えば1μM以下、特に500nM以下である場合、PDE1阻害剤であると見なされる。好ましい実施形態では、PDE1BのIC50レベルに達するのに必要なPDE1阻害剤の量は400nM以下、例えば300nM以下、200nM以下、100nM以下、またはさらには80nM以下、例えば50nM以下、例えば25nM以下である。
薬学的に許容される塩
本発明はまた、化合物の塩、典型的には、薬学的に許容される塩を含む。このような塩には、薬学的に許容される酸付加塩が含まれる。酸付加塩には、無機酸および有機酸の塩が含まれる。
好適な無機酸の代表例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、スルファミン酸、および硝酸等が挙げられる。好適な有機酸の代表例としては、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、イタコン酸、乳酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、テオフィリン酢酸、および、8−ハロテオフィリン、例えば、8−ブロモテオフィリン等が挙げられる。薬学的に許容される無機酸付加塩または有機酸付加塩のその他の例としては、Berge,S.M.et al.,J.Pharm.Sci.1977,66,2に記載の薬学的に許容される塩が挙げられ、その内容は参照により本明細書に援用される。
さらに、本発明の化合物は、溶媒和していない形態で存在しても、水およびエタノール等の薬学的に許容される溶媒と溶媒和した形態で存在してもよい。一般的に、本発明の目的では、溶媒和した形態は、溶媒和していない形態と同等であると見なされる。
治療有効量
本発明に関して、「治療有効量」の化合物という用語は、前記化合物の投与を含む治療介入において所定の疾患およびその合併症の臨床症状を治癒する、軽減する、またはその進行を部分的に阻止するのに十分な量を意味する。これを達成するのに十分な量を「治療有効量」と定義する。各目的に有効な量は、疾患または傷害の重症度ならびに対象の体重および全身状態に依存する。適切な投与量の決定は、値のマトリックスを形成し、マトリックス中の様々な点を試験することにより通常の実験法を用いて行ってもよく、それは全て熟練した医師の通常の技術の範囲内にあることが理解されるであろう。
本発明に関して、「治療」および「治療する」という用語は、疾患または障害などの病態と闘うための患者の管理およびケアを意味する。この用語は、患者が罹患している所定の病態のあらゆる治療、例えば、症状または合併症を軽減するための、疾患、障害または病態の進行を遅延させるための、症状および合併症を軽減または緩和するための、および/または疾患、障害または病態を治癒するまたは取り除くための、ならびに病態を予防するための生理活性化合物の投与を含むものとし、予防は、疾患、病態、または障害と闘うための患者の管理およびケアと理解することができ、症状または合併症の発症を予防するための生理活性化合物の投与を含む。それにもかかわらず、疾患予防的(予防的)治療および治療的(治癒的)治療は、本発明の2つの別々の態様である。治療される患者は、好ましくは哺乳動物、特にヒトである。
医薬組成物
本発明はさらに、治療有効量の式(I)の化合物と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。本発明はまた、本明細書の実験の項に開示されている特定の化合物の1つを治療有効量と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む医薬組成物も提供する。
本発明の化合物は、単独で、または薬学的に許容される担体、賦形剤もしくは医薬品添加物と組み合わせて、1回の投与または複数回の投与のいずれかで投与することができる。本発明の医薬組成物は、薬学的に許容される担体または賦形剤、ならびに他の任意の公知の補助剤および医薬品添加物と共に、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Edition,Gennaro,Ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA,1995に開示されているものなどの従来技術により製剤化することができる。
医薬組成物は、経口、経直腸、経鼻、経肺、局所(口腔粘膜および舌下を含む)、経皮、槽内、腹腔内、経膣および非経口(皮下、筋肉内、髄腔内、静脈内および皮内を含む)経路などの任意の適切な経路で投与されるように、特に製剤化されてもよい。経路は、治療される対象の全身状態および年齢、治療される病態の性質ならびに有効成分に依存することが理解される。
経口投与用の医薬組成物には、カプセル剤、錠剤、糖衣錠、丸剤、ロゼンジ剤、散剤および顆粒剤などの固体剤形が含まれる。組成物は、適宜、腸溶性コーティングなどのコーティングで被覆して製造されてもよく、または組成物は、当技術分野で周知の方法により、有効成分を放出制御する、例えば、徐放または持続放出するように製剤化されてもよい。経口投与用の液体剤形には、溶液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。
非経口投与用の医薬組成物には、水性および非水性の滅菌注射用溶液剤、分散液剤、懸濁剤または乳剤、および使用前に滅菌注射用溶液剤または分散液剤中で再構成される滅菌粉末剤も含まれる。他の適切な投与形態としては、坐剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、吸入剤、皮膚貼付剤および埋め込み剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
典型的な経口投与量は、一日当たり約0.001〜約100mg/kg体重の範囲である。典型的な経口投与量はまた、一日当たり約0.01〜約50mg/kg体重の範囲である。典型的な経口投与量はさらに、一日当たり約0.05〜約10mg/kg体重の範囲である。経口投与量は、通常、1日当たり1回以上の投与で、典型的には1〜3回の投与で投与される。正確な投与量は、投与頻度および投与方法、治療される対象の性別、年齢、体重、全身状態、治療される病態の性質および重症度ならびに治療される任意の併存症(concomitant disease)ならびに当業者に明らかなその他の要因に依存する。
本製剤はまた、当業者に公知の方法により単位剤形で提供されてもよい。例えば、経口投与用の典型的な単位剤形は、約0.01〜約1000mg、約0.05〜約500mg、または約0.5mg〜約200mgを含有することができる。
静脈内、髄腔内、筋肉内および同様の投与などの非経口経路では、典型的な用量は、経口投与に使用される用量の約半分である。
本発明はまた、治療有効量の式(I)の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体または賦形剤とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法も提供する。本発明の一実施形態では、前述の方法に使用される化合物は、本明細書の実験の項に開示される特定の化合物の1つである。
本発明の化合物は、一般的に、遊離物質としてまたはその薬学的に許容される塩として使用される。一例としては、遊離塩基の有用性を有する化合物の酸付加塩がある。式(I)の化合物が遊離塩基を含有する場合、このような塩は、式(I)の遊離塩基の溶液または懸濁液を1モル当量の薬学的に許容される酸で処理することによる従来の方法で製造される。好適な有機酸および無機酸の代表例は、前述されている。
非経口投与では、式(I)の化合物を滅菌水溶液、水性プロピレングリコール、水性ビタミンEまたはゴマ油もしくはピーナッツ油に溶解した溶液を使用してもよい。このような水溶液に、必要に応じて、緩衝剤を適切に添加すべきであり、液体賦形剤を、まず、十分な生理食塩水またはグルコースで等張にすべきである。水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に特に好適である。当業者に公知の標準的な技術を使用して、式(I)の化合物を公知の滅菌水性媒体中に容易に混合することができる。
好適な医薬担体としては、不活性な固体賦形剤または充填剤、滅菌水溶液および様々な有機溶媒が挙げられる。固体担体の例としては、乳糖、白土、ショ糖、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびセルロースの低級アルキルエーテルが挙げられる。液体担体の例としては、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレンおよび水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。同様に、担体または賦形剤は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの当技術分野で公知の任意の徐放性材料を単独で含んでもまたはワックスと混合して含んでもよい。式(I)の化合物と薬学的に許容される担体とを組み合わせることにより形成される医薬組成物は、開示されている投与経路に適切な、様々な剤形で容易に投与される。製剤は、好都合には、薬学の技術分野で公知の方法により単位剤形で提供することができる。
経口投与に適切な本発明の製剤は、それぞれが所定量の有効成分と、任意選択により好適な医薬品添加物とを含有するカプセル剤または錠剤などの個別の単位として提供することができる。さらに、経口用製剤は、散剤もしくは顆粒剤、水性もしくは非水性液体に溶解もしくは懸濁した溶液剤もしくは懸濁剤、または水中油型もしくは油中水型の液体乳剤の形態であってもよい。
経口投与用に固体担体を使用する場合、製剤は錠剤化されても、粉末もしくはペレットの形態で硬ゼラチンカプセルに封入されてもよく、または製剤は、トローチ剤もしくはロゼンジ剤の形態であってもよい。固体担体の量は非常に様々となるが、投与単位当たり約25mg〜約1gの範囲となる。液体担体を使用する場合、製剤は、シロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤、または水性もしくは非水性の液体懸濁剤もしくは溶液剤などの滅菌注射用液剤の形態であってもよい。
本発明の医薬組成物は、当技術分野の従来の方法で製造することができる。例えば、錠剤の製造は、有効成分を通常の補助剤および/または賦形剤と混合した後、従来の打錠機で混合物を圧縮して錠剤を製造することにより行うことができる。補助剤または賦形剤の例には、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、乳糖、およびゴム等が含まれる。着色剤、香味剤、保存剤等のこのような目的に通常使用されるその他の任意の補助剤または添加剤を使用することができるが、但し、それらは有効成分と適合性があるものとする。
障害の治療
前述のように、式(I)の化合物はPDE1酵素阻害剤であり、このようなものとして、関連する神経障害および精神障害の治療に有用である。
従って、本発明は、ヒトを含む哺乳動物における神経変性障害、精神障害または薬物嗜癖の治療に使用される、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩、およびこのような化合物を含有する医薬組成物を提供し;神経変性障害は、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、アルコール性認知症または他の薬物に関連する認知症、頭蓋内腫瘍または脳外傷に関連する認知症、ハンチントン病もしくはパーキンソン病に関連する認知症、またはAIDSに関連する認知症;せん妄;健忘障害;外傷後ストレス障害;精神遅滞;学習障害、例えば、読字障害、算数障害、または筆字表出障害;注意欠陥多動障害;および、加齢性認知低下からなる群から選択され;精神障害は、例えば、妄想型、破瓜型、緊張型、鑑別不能型、または残遺型の統合失調症;統合失調症様障害;統合失調感情障害、例えば、妄想型またはうつ病型の統合失調感情障害;妄想性障害;物質誘発性精神病性障害、例えば、アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイドまたはフェンシクリジンにより誘発される精神病;妄想型の人格障害;および統合失調型の人格障害からなる群から選択され;薬物嗜癖はアルコール、アンフェタミン、コカイン、またはオピエート嗜癖である。
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、本発明の化合物が有用性を有する疾患または病態の治療に、他の1種または複数種の薬物と併用することができ、薬物を併用する方が、いずれかの薬物を単独で使用する場合よりも安全性または有効性が高い。さらに、本発明の化合物は、本発明の化合物の副作用または毒性を治療する、予防する、管理する、寛解する、またはそのリスクを低減する他の1種または複数種の薬物と併用することができる。本発明の組み合わせ、使用および治療方法は、他の既知の治療に十分に応答しない患者またはそれに抵抗性を示す患者の治療にも有利となり得る。他のこのような薬物は、そのために一般的に使用される経路および量で、本発明の化合物と同時にまたは順次投与することができる。従って、本発明の医薬品組成物には、本発明の化合物の他に、1種または複数種の他の薬理活性成分を含有するものが含まれる。
本発明は、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、認知障害または運動障害から選択される神経変性障害に罹患しているヒトを含む哺乳動物の治療方法を提供する。
本発明はさらに、前記哺乳動物にPDE1を阻害するのに有効な量の式(I)の化合物を投与することを含む、ヒトを含む哺乳動物の神経変性障害または病態の治療方法も提供する。
本発明は、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、精神障害に罹患している対象の治療方法も提供する。本発明により治療することができる精神障害の例としては、注意欠陥多動障害(ADHD)、統合失調症、例えば、妄想型、破瓜型、緊張型、鑑別不能型、または残遺型の統合失調症;統合失調症様障害;統合失調感情障害、例えば、妄想型またはうつ病型の統合失調感情障害;妄想性障害;物質誘発性精神病性障害、例えば、アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚剤、吸入剤、オピオイドまたはフェンシクリジンにより誘発される精神病;妄想型の人格障害;および統合失調型の人格障害が挙げられるが、これらに限定されるものではなく;不安障害は、パニック障害;広場恐怖症;特定の恐怖症;社交恐怖症;強迫性障害;外傷後ストレス障害;急性ストレス障害;および全身性不安障害から選択される。
統合失調症などの精神障害の治療成績を向上するために、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を有利には少なくとも1種の神経遮断剤(定型抗精神病剤であってもまたは非定型抗精神病剤であってもよい)と併用投与できることが判明した。本発明の組み合わせ、使用および治療方法は、他の既知の治療に十分に応答しない患者またはそれに抵抗性を示す患者の治療にも有利となり得る。
従って、本発明は、哺乳動物に治療有効量の式(I)の化合物を単独でまたは併用療法として少なくとも1種の神経遮断剤と共に投与することを含む、統合失調症などの精神障害に罹患している哺乳動物の治療方法を提供する。
「神経遮断剤」という用語は、本明細書で使用する場合、精神病患者の錯乱、妄想、幻覚および精神運動性激越を低減する抗精神病剤薬物の認知および行動に対する効果を有する薬物を指す。主要な精神安定剤および抗精神病薬としても知られている神経遮断剤としては、脂肪族側鎖群、ピペリジン側鎖群、およびピペラジン側鎖群に細分されるフェノチアジン系、チオキサンテン系(例えば、シソルジノール(cisordinol))、ブチロフェノン系(例えば、ハロペリドール)、ジベンゾキサゼピン系(例えば、ロキサピン)、ジヒドロインドロン系(例えば、モリンドン)、ジフェニルブチルピペリジン系(例えば、ピモジド)を含む定型抗精神病薬、ならびにベンゾイソオキサゾール系(例えば、リスペリドン)、セルチンドール、オランザピン、クエチアピン、オサネタントおよびジプラシドンを含む非定型抗精神病薬が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に使用される特に好ましい神経遮断剤は、セルチンドール、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドンおよびオサネタントである。
本発明はさらに、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、認知障害に罹患している対象の治療方法も提供する。本発明により治療することができる認知障害の例としては、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、アルコール性認知症または他の薬物に関連する認知症、頭蓋内腫瘍または脳外傷に関連する認知症、ハンチントン病もしくはパーキンソン病に関連する認知症、またはAIDSに関連する認知症;せん妄;健忘障害;外傷後ストレス障害;精神遅滞;学習障害、例えば、読字障害、算数障害、または筆字表出障害;注意欠陥多動障害;および加齢性認知低下が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明は、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、運動障害の治療方法も提供する。本発明により治療することができる運動障害の例としては、ハンチントン病、およびドーパミン作動薬療法に関連するジスキネジアが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明はさらに、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、パーキンソン病および下肢静止不能症候群から選択される運動障害の治療方法も提供する。
本発明はまた、対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む、気分障害の治療方法も提供する。本発明により治療することができる気分障害および気分エピソードの例としては、軽度、中等度または重度の大抗うつ病性エピソード、躁病性または混合性気分エピソード、軽躁病性気分エピソード;非定型の特徴を有するうつ病性エピソード;憂うつ質の特徴を有するうつ病性エピソード;緊張型の特徴を有するうつ病性エピソード;産後に発症する気分エピソード;脳卒中後うつ病;大抗うつ病性障害;気分変調性障害;小うつ病性障害;月経前不快気分障害;統合失調症の精神病後うつ病性障害;大うつ病性障害が妄想性障害または統合失調症などの精神病性障害に重なったもの;双極性障害、例えば、双極性I型障害、双極性II型障害、および気分循環性障害が挙げられるが、これらに限定されるものではない。気分障害は精神障害であると理解される。
本発明はさらに、ヒトを含む哺乳動物における注意および/または認知の欠陥を症状として含む障害の治療方法も提供し、本方法は前記哺乳動物に前記障害の治療に有効な量の式(I)の化合物を投与することを含む。
本発明により治療することができる他の障害は、強迫性障害、トゥレット症候群および他のチック障害である。
本明細書で使用する場合、特記しない限り、「神経変性障害または病態」は、中枢神経系のニューロンの機能障害および/または死によって起こる障害または病態を指す。これらの障害および病態の治療は、これらの障害もしくは病態のリスクがあるニューロンの機能障害または死を予防する、および/またはリスクがあるニューロンの機能障害もしくは死によって起こる機能喪失を補償するように、損傷したニューロンもしくは健常なニューロンの機能を高める薬剤の投与により促進することができる。「神経栄養剤」という用語は、本明細書中で使用する場合、これらの特性の一部または全部を有する物質または薬剤を指す。
本発明により治療することができる神経変性障害および病態の例としては、パーキンソン病;ハンチントン病;認知症、例えば、アルツハイマー病、多発梗塞性認知症、AIDSに関連する認知症、および前頭側頭葉型認知症;脳外傷に関連する神経変性;脳卒中に関連する神経変性、脳梗塞に関連する神経変性;低血糖により誘発される神経変性;てんかん発作に関連する神経変性;神経毒中毒に関連する神経変性;および多系統萎縮症が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の一実施形態では、神経変性障害または病態は、ヒトを含む哺乳動物における線条体中型有棘ニューロンの神経変性を含む。
本発明の別の実施形態では、神経変性障害または病態はハンチントン病である。
明細書中に引用されている刊行物、特許出願および特許を含む全ての参考文献は、参照によりその内容全体が本明細書に援用され、各参考文献が参照により援用されることが個々に且つ明確に示され、その内容全体が記載されているのと同程度まで(法で認められる最大限まで)、本明細書に援用される。
見出しおよび小見出しは、便宜上本明細書に使用されるに過ぎず、決して本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
本明細書における、あらゆる例の使用、または例示に用いる語(「例えば(for instance)」、「例えば(for example)」、「例えば(e.g.)」、および「など(as such)」を含む)は、発明をより分かり易くすることを目的とするに過ぎず、特記しない限り、発明の範囲を限定するものではない。
本明細書における特許文献の引用および援用は、便宜上行われるに過ぎず、決してこのような特許文献の有効性、特許性および/または法的強制力についての見解を反映するものではない。
本発明は、適用法により認められている通り、本明細書に添付される特許請求の範囲に記載の対象の変更および均等物を全て含むものとする。
本発明の化合物
実験の項
本発明の化合物の製造
一般的方法
後述の方法の1つを使用してLC−MS分析データを得た。
方法1:Waters Acquity UPLC−MSを使用した。カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm;2.1×50mm;カラム温度:60℃;溶媒系:A=水/トリフルオロ酢酸(99.965:0.035)、B=アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(94.965:5:0.035);方法:1.0分でA:B=90:10から0:100に変化し、流速1.2mL/分の直線勾配溶出。
方法2:Waters Acquity UPLC−MSを使用した。カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7μm;2.1×50mm;カラム温度:60℃;溶媒系:A=水/ギ酸(99.9:0.1)、B=アセトニトリル/水/ギ酸(94.9:5:0.1);方法:1.0分でA:B=90:10から0:100に変化し、流速1.2mL/分の直線勾配溶出。
方法3:ELS検出器を備えるAgilent 1200 LCMSシステムを使用した。カラム:Agilent TC−C18 5μm;2.1×50mm;カラム温度:50℃;溶媒系:A=水/トリフルオロ酢酸(99.9:0.1)、B=アセトニトリル/トリフルオロ酢酸(99.95:0.05);方法:4.0分でA:B=99:1から0:100に変化し、流速0.8mL/分の直線勾配溶出。
方法4:ELS検出器を備えるAgilent 1200 LCMSシステムを使用した。カラム:Agilent TC−C18 5μm;2.1×50mm;カラム温度:50℃;溶媒系:A=水/トリフルオロ酢酸(99.9:0.1)、B=アセトニトリル/トリフルオロ酢酸(99.95:0.05);方法:4.0分でA:B=90:10から0:100に変化し、流速0.8mL/分の直線勾配溶出。
方法5:ELS検出器を備えるAgilent 1200 LCMSシステムを使用した。カラム:XBridge ShieldRP18、5μm、50×2.1mm;カラム温度:40℃;溶媒系:A=水/NH O(99.95:0.05)、B=アセトニトリル;方法:3.4分でA:B=95:5から0:100に変化し、流速0.8mL/分の直線勾配溶出。
方法6:ELS検出器を備えるAgilent 1200 LCMSシステムを使用した。カラム:XBridge ShieldRP18、5μm、50×2.1mm;カラム温度:40℃;溶媒系:A=水/NH O(99.95:0.05)、B=アセトニトリル;方法:3.4分でA:B=99:1から0:100に変化し、流速0.8mL/分の直線勾配溶出。
分取LC−MS精製は、PE Sciex API 150EX装置で大気圧化学イオン化を用いて行った。カラム:50×20mm YMC ODS−A、粒径5μm;溶媒系:A=水/トリフルオロ酢酸(99.965:0.035)、B=アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(94.965:5:0.035);方法:7分でA:B=80:20から0:100に変化し、流速22.7mL/分の直線勾配溶出。分画回収は、分流MS検出により行った。
分取SFCはThar 80装置で行った。例示条件は:カラムAD 250×30mm、粒径20μm;カラム温度:38℃、移動相:超臨界CO/EtOH(0.2%NHO)=45/55であってもよいが、これに限定されるものではない。
実施例1
7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(1.5g、6.7mmol)のDMF(30mL)溶液に、テトラヒドロフラン−3−アミン(698mg、8.01mmol)、DIPEA(2.3mL、13mmol)を添加した。混合物に窒素を5分間バブリングした。次いで、反応を100℃で2時間加熱した。粗混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(20mL)に溶解し、濾過した。固体を酢酸エチル(10mL)で洗浄し、7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン1.4g(76%)を得た。
7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンのラセミ化合物1.4gをSFCで分離することにより精製し、溶出順に従って番号を付けた:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):388mg、
LC−MS(m/z)276.1(MH+)t(分、方法3)=1.82.
[α]20 =−32(c=0.10mg/mL、MeOH)
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):413mg
LC−MS(m/z)276.1(MH+)t(分、方法3)=1.81.
[α]20 =23(c=0.10mg/mL、MeOH)
実施例2
trans−N−(−2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)とtrans−2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−アミン(170mg、1.34mmol)を、イソプロパノール(10ml)およびDIPEA(230mg、0.311ml、1.78mmol)に混合した。反応をマイクロ波反応器で160℃で40分間加熱した。室温に数時間冷却した後、白色沈殿を回収し、40℃で終夜乾燥した。フラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルとヘプタンとの勾配を用いてさらに精製し、trans−N−(−2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン80mg(29%)を得た。
LC−MS(m/z)316.0(MH+)、t(分、方法2)=0.36.
実施例3
7,8−ジメトキシ−N−(−2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
2,2,2−トリフルオロ酢酸2−メチルテトラヒドロフラン−3−アミン(9.6g、45mmol)、4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(5.0g、22mmol)をDMF(200mL)に溶解した溶液に、DIPEA(14.4g、111mmol)を添加した。混合物を120℃で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、7,8−ジメトキシ−N−(−2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン1.2g(19%)を白色固体として得た。
7,8−ジメトキシ−N−(−2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンの全ての可能な立体異性体の混合物(1.43g、4.90mmol)をSFCで分離することにより精製し、それらの溶出順に従って番号を付けた:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):213mg、
LC−MS(m/z)290.1(MH+).
[α]20 =21(c=0.1mg/mL、MeOH)
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):141mg、
LC−MS(m/z)290.1(MH+).
[α]20 =−24(c=0.1mg/mL、MeOH)
立体異性体3(SFCで3番目に溶出):58mg、
LC−MS(m/z)290.1(MH+).
[α]20 =65(c=0.1mg/mL、MeOH)
立体異性体4(SFCで4番目に溶出):132mg、
LC−MS(m/z)290.1(MH+).
[α]20 =−54(c=0.1mg/mL、MeOH)
実施例4
7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)とN−メチルテトラヒドロフラン−3−アミン(180mg、1.78mmol)をイソプロパノール(10ml)およびDIPEA(575mg、0.78ml、4.5mmol)に混合した。混合物をマイクロ波加熱装置で150℃で30分間加熱した。反応混合物をHO(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルと酢酸エチル+5%メタノールとの勾配を用いて精製し、7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン140mg(54%)を得た。
LC−MS(m/z)290.3(MH+)、t(分、方法1)=0.34.
立体異性体1
(R)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(390mg、1.42mmol)のTHF(20mL)溶液に、NaH(283mg、7.08mmol、60%)を0℃で添加し、その混合物を0℃で10分間撹拌した。この溶液にヨウ化メチル(1.0g、7.1mmol)を0℃で添加した。反応を20℃に昇温させ、2時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=1/10〜2/1)で精製し、(R)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン400mg(97%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)290.1(MH+)、t(分、方法6)=1.753.
[α]20 =19(c=0.1mg/mL、CHCl
立体異性体2
(S)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(420mg、1.52mmol)のTHF(20mL)溶液に、NaH(305mg、7.63mmol、60%)を0℃で添加した。反応を0℃で10分間撹拌した。ヨウ化メチル(1.08g、7.63mmol)を0℃で添加し、混合物を20℃に昇温させ、2時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液酢酸エチル/石油エーテル=1/10〜2/1)で精製し、(S)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン410mg(93%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)290.1(MH+)、t(分、方法6)=1.767.
[α]20 =−21(c=0.1mg/mL、CHCl
実施例5
N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン:4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(8.4g、37mmol)と、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−アミン(4.0g、35mmol)とNaHCO(2.6g、31mmol)とをDMSO(120mL)に混合した混合物を100℃で12時間撹拌した。溶液を氷水(200mL)に注ぎ、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水(3×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルと石油エーテルとの勾配を用いて精製し、N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン4.0g(43%)を白色固体として得た。
N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミンの全ての可能な立体異性体の混合物6.0gをSFCで分離することにより精製し、それらの溶出順に従って番号を付けた:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):536mg、
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.98.
[α]20 =25(c=0.10mg/mL、MeOH)
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):546mg、
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.98.
[α]20 =−14(c=0.10mg/mL、MeOH)
立体異性体3(SFCで3番目に溶出):920mg、
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=2.00.
[α]20 =22(c=0.10mg/mL、MeOH)
立体異性体4(SFCで4番目に溶出):999mg、
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=2.00.
[α]20 =−20(c=0.1mg/mL、MeOH)
実施例6
7,8−ジメトキシ−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)と3−メチルテトラヒドロフラン−3−アミン(90mg、0.890mmol)とをイソプロパノール(10mL)およびDIPEA(345mg、466μl、2.67mmol)に混合した。反応をマイクロ波加熱装置で170℃で2時間加熱した。LCMSで判断したとき、変換は終了していなかった。次いで、3−メチルテトラヒドロフラン−3−アミン(90mg、0.89mmol)を添加し、混合物をマイクロ波加熱装置で170℃で40分間加熱した。反応混合物をHO(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルとヘプタンとの勾配を用いて精製し、7,8−ジメトキシ−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン63mg、(23%)を得た。
LC−MS(m/z)290.2(MH+)、t(分、方法2)=0.33.
7,8−ジメトキシ−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(900mg、0.35mmol)をSFCで分離することにより精製した
純粋な画分を回収し、溶媒を減圧蒸発させ、次のものを得た
立体異性体1(SFCで最初に溶出):400mg(44%).
LC−MS(m/z)290.1(MH+)、t(分、方法3)=1.945、ee%=98.9%.
[α]20 =11.67(c=0.1mg/mL、MeOH)
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):400mg(44%).
LC−MS(m/z)290.1(MH+)、t(分、方法3)=1.951、ee%=97.7%.
[α]20 =−12.00(c=0.1mg/mL、MeOH)
実施例7
(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(1.5g、6.7mmol)と、(S)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩(1.00g、8.00mmol)と、DIPEA(3.44g、26.7mmol)とをDMF(20mL)に溶解した溶液を100℃で3時間撹拌した。溶液を減圧濃縮した。残渣をDCM(300mL)で希釈し、飽和食塩水(3×50mL)で洗浄した。有機層を蒸発させ、残渣を分取HPLCで精製し、(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン1.2g(67%)を白色固体として得た。
実施例8
(S)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(200mg、0.73mmol)のTHF(2mL)溶液にNaH(60%、58mg、2.4mmol)を0℃で添加した後、それを0℃で10分間撹拌した。ヨードエタン(135mg、0.87mmol)を0℃で添加し、反応を20℃に昇温させ、12時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ,、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液酢酸エチル/石油エーテル=1/10〜2/1)で精製し、(S)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン58mg(26%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)304.2(MH+)、t(分、方法3)=1.984.
実施例9
(S)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(200mg、0.73mmol)のTHF(2mL)溶液に、NaH(60%、58mg、2.4mmol)を0℃で添加し、それを0℃で10分間撹拌した。1−ヨードプロパン(148mg、0.87mmol)を反応混合物に0℃で添加した後、それを20℃で12時間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣を分取LC−MSで精製し、(S)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン40mg(17%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)318.2(MH+)、t(分、方法3)=2.176.
実施例10
(S)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(200mg、0.73mmol)のTHF(2mL)溶液にNaH(58mg、2.4mmol,60%)を0℃で添加した後、それを0℃で10分間撹拌した。臭化ベンジル(150mg、0.87mmol)を0℃で添加した後、それを20℃で12時間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣をEA(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルとヘプタンとの勾配を用いて精製し、(S)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン60mg(23%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)366.2(MH+)、t(分、方法4)=1.640.
実施例11
(S)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
(S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.36mmol)のDMF(3mL)溶液に、NaH(100mg、2.5mmol,60%)を0℃で添加した後、それを0℃で20分間撹拌した。(ブロモメチル)シクロプロパン(58mg、0.44mmol)を0℃で添加した後、それを20℃で12時間撹拌した。反応を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣を分取LC−MSで精製し、(S)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン30mg、(25%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)330.0(MH+)、t(分、方法3)=1.834.
実施例12
(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(1.5g、6.7mmol)と、(R)−テトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩(1.00g、8.00mmol)と、DIPEA(3.44g、26.7mmol)とをDMF(20mL)に溶解した溶液を100℃で3時間撹拌した。溶液を減圧濃縮した。残渣をDCM(300mL)で希釈し、飽和食塩水(3×50mL)で洗浄した。合わせた有機相を蒸発させ、残渣を分取HPLCで精製し、(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン1.2g(67%)を白色固体として得た。
実施例13
(R)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.36mmol)のTHF(5mL)溶液に、NaH60%(44mg、1.82mmol)を0℃で添加した後、0℃で10分間撹拌した。この溶液にヨードエタン(283mg、1.82mmol)を0℃で添加した後、20℃で12時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル=1/10〜2/1)で精製し、(R)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン36mg(32%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)304.1(MH+)、t(分、方法5)=1.720.
実施例14
(R)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.36mmol)のTHF(5mL)溶液にNaH60%(44mg、1.82mmol)を0℃で添加した後、0℃で10分間撹拌した。次いで、1−ヨードプロパン(309mg、1.82mmol)を溶液に0℃で添加し、反応を20℃で12時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液酢酸エチル/石油エーテル−=1/10〜2/1)で精製し、(R)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン41mg(35%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)318.1(MH+)、t(分、方法3)=1.779.
実施例15
(R)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.36mmol)のDMF(5mL)溶液に、NaH60%(44mg、1.82mmol)を0℃で添加した後、0℃で20分間撹拌した。次いで、(ブロモメチル)シクロプロパン(246mg、1.82mmol)を溶液に0℃で添加した後、20℃で12時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を分取HPLCで精製し、(R)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン36mg(32%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)330.1(MH+)、t(分、方法3)=1.816.
実施例16
(R)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:(R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(100mg、0.36mmol)のTHF(5mL)溶液にNaH60%(73mg、1.82mmol)を0℃で添加した後、0℃で10分間撹拌した。次いで、臭化ベンジル(311mg、1.82mmol)をその溶液に0℃で添加した後、20℃で12時間撹拌した。この溶液を飽和NHCl水溶液(0.3mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/石油エーテル=1/10〜1/1)で精製し、(R)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン52mg(45%)を白色固体として得た。
LC−MS(m/z)366.2(MH+)、t(分、方法4)=1.705.
実施例17
trans−7,8−ジメトキシ−N−(4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)とtrans−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩(164mg、1.07mmol)とをイソプロパノール(4mL)およびDIPEA(1270μl、7.27mmol)に混合した。反応を、マイクロ波を照射して160℃で40分間加熱した。反応をHO(25mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×25mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーでヘプタンと酢酸エチルとの勾配を用いて精製し、trans−7,8−ジメトキシ−N−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(220mg、0.721mmol、収率81%)を得た。
LC−MS(m/z)306.2(MH+)、t(分、方法2)=0.37.
実施例18
trans−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)と4−アミノテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩(149mg、1.068mmol)とをイソプロパノール(3.6mL)およびDIPEA(1270μl,7.27mmol)に混合した。混合物をマイクロ波加熱装置で160℃で40分間加熱した。反応を室温に終夜冷却し、沈殿を濾過により単離し、trans−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール214mg(収率83%)を得た。
LC−MS(m/z)292.1(MH+)、t(分、方法2)=0.31.
実施例19
cis−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)とcis−4−アミノテトラヒドロフラン−3−オール塩酸塩(149mg、1.07mmol)とをイソプロパノール(3.6mL)およびDIPEA(1270μl,7.27mmol)に混合した。混合物をマイクロ波加熱装置で160℃で40分間加熱した。室温に冷却し、固体沈殿を濾過し、cis−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール224mg(86%)を得た。
LC−MS(m/z)292.1(MH+)、t(分、方法2)=0.31.
実施例20
N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシ−N−メチルキナゾリン−4−アミン:
N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン(実施例5)(800mg、2.64mmol)のTHF(50mL)溶液を氷冷し、これにNaH(160mg、3.97mmol、60%鉱油分散液)を添加した。混合物を20℃に昇温させ、30分間撹拌した。MeI(560mg、3.97mmol)を添加し、反応をさらに3時間撹拌した。溶液を0℃の飽和NHCl(水溶液、2mL)で反応停止させ、減圧濃縮した。残渣をDCM(50mL)で希釈し、飽和食塩水(3×5mL)で洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルと石油エーテルとの勾配を用いて精製し、N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシ−N−メチルキナゾリン−4−アミン580mg(69%)を得た。
N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシ−N−メチルキナゾリン−4−アミン580mgを分取TLC(酢酸エチル/石油エーテル=2/1)で精製し、ラセミ体のジアステレオマー(racemic diastereomer)1、300mg(52%)と、ラセミ体のジアステレオマー2、240mg(41%)とを得た。
ジアステレオマー1のラセミ化合物(300mg)をSFCで精製し、次のものを得た:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):120mg、(40%)
H NMR(CDCl varian 400):δ8.76(s,1H),7.71(d,J=4.6Hz,1H),7.21(d,J=4.6Hz,1H),4.39〜4.36(m,1H),4.09(s,3H),4.03(s,3H),3.92〜3.89(m,1H),3.85〜3.81(m,1H),3.22(s,3H),2.56〜2.49(m,1H),2.31〜2.23(m,1H),1.60(s,3H),1.37(d,J=3.2Hz,3H).
LC−MS(m/z)318.2(MH+)t(分、方法3)=2.01.
[α] 20−35(c=0.10,MeOH).
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):120mg、(40%).
H NMR(CDCl varian 400):δ8.75(s,1H),7.71(d,J=4.6Hz,1H),7.21(d,J=4.6Hz,1H),4.39−4.35(m,1H),4.08(s,3H),4.03(s,3H),3.92−3.89(m,1H),3.85−3.81(m,1H),3.19(s,3H),2.55−2.49(m,1H),2.31−2.23(m,1H),1.61(s,3H),1.37(d,J=3.0Hz,3H).
LC−MS(m/z)318.2(MH+)t(分、方法3)=2.00.
[α] 20+40(c=0.10,MeOH).
ジアステレオマー2のラセミ化合物(240mg)をSFCで精製し、次のものを得た:
立体異性体3(SFCで最初に溶出):100mg(42%)、
H NMR(CDCl varian 400):δ8.67(s,1H),7.71(d,J=4.8Hz,1H),7.18(d,J=4.8Hz,1H),4.80−4.79(m,1H),4.09(s,3H),4.02(s,3H),4.05−4.02(m,1H),3.94−3.87(m,1H),3.28(s,3H),2.46−2.38(m,1H),2.18−2.14(m,1H),1.72(s,3H),0.95(d,J=3.2Hz,3H).
LC−MS(m/z)318.2(MH+)t(分、方法3)=1.99.
[α] 20+10(c=0.10,MeOH).
立体異性体4(SFCで2番目に溶出):100mg、(42%)、
H NMR(CDCl varian 400):δ8.70(s,1H),7.71(d,J=4.8Hz,1H),7.19(d,J=4.8Hz,1H),4.83−4.78(m,1H),4.09(s,3H),4.02(s,3H),4.06−4.02(m,1H),3.94−3.87(m,1H),3.30(s,3H),2.47−2.39(m,1H),2.18−2.14(m,1H),1.71(s,3H),0.95(d,J=3Hz,3H).
LC−MS(m/z)318.2(MH+)t(分、方法3)=1.99.
[α] 20−10(c=0.10,MeOH).
実施例21
N−(2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン:
工程1:2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸メチル(10g、185mmol)のTHF(120mL)溶液に、NaHの60%鉱油分散液(3.4g、84.7mmol)を0℃で添加した。混合物を20℃に昇温させ、30分間撹拌した。溶媒を減圧留去した。アクリル酸メチル(8.0g、93mmol)のDMSO(100mL)溶液を添加した。混合物を20℃で30分間撹拌した。HClの6M溶液(80mL)を添加した。混合物をMTBE(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(40mL)、次いで飽和食塩水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。5,5−ジメチル−4−オキソテトラヒドロフラン−3−カルボン酸メチルの粗生成(12g)はさらに精製することなく工程2に直接使用した。
工程2:5,5−ジメチル−4−オキソテトラヒドロフラン−3−カルボン酸メチル(5.0g、29mmol)を12N HCl(30mL)に溶解した。混合物を100℃で2時間撹拌した。次いで、室温に冷却し、飽和NaHCO水溶液でpHをpH8に調整し、MTBE(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を水(2×30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。2,2−ジメチルジヒドロフラン−3(2H)−オン(1.1g)の粗生成物を次の工程に使用した。
工程3:2,2−ジメチルジヒドロフラン−3(2H)−オン(1.0g、8.8mmol)と2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.1g、8.8mmol)とをTHF(30mL)に溶解した。Ti(i−PrO)(2.9g、10mmol)を添加した。混合物を60℃で8時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで石油エーテルと酢酸エチルとの勾配を用いて精製し、N−(2,2−ジメチルジヒドロフラン−3(2H)−イリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド900mg(47%)を得た。
工程4:N−(2,2−ジメチルジヒドロフラン−3(2H)−イリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(900mg、4.1mmol)をTHF(30mL)に溶解した。NaBH(310mg、8.2mmol)を0℃で添加した。次いで、反応を20℃で1時間撹拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(0.5mL)で反応停止させ、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(30mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。粗生成物(700mg)を次の工程に直接使用した。
工程5:N−(2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(400mg、1.80mmol)を12M HCl(80mL)に溶解した。混合物を50℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液でpH=8の塩基性にしてDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を水(2×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−アミンの粗生成物(209mg)を次の工程に直接使用した。
工程6:2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−アミン(209mg、1.80mmol)と、4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(500mg、1.80mmol)と、DIPEA(470mg、3.60mmol)とをDMF(15mL)に混合した混合物を100℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去した。残渣をDCM(50mL)に溶解し、水(3×15mL)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、減圧蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーでDCMとMeOHとの勾配を用いて精製し、N−(2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン75mg(13%)を得た。
N−(2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミンのラセミ化合物75mgをSFCで分離することにより精製し、それらの溶出順に従って番号を付けた:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):30mg(40%)
LC−MS(m/z)304.2(MH+)t(分、方法3)=1.95.
[α] 20−74(c=0.10,MeOH).
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):30mg(40%)
LC−MS(m/z)304.2(MH+)t(分、方法3)=1.95.
[α] 20+67(c=0.10,MeOH).
実施例22
7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
工程1:2−メチルテトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩(4種の全ての可能な立体異性体の混合物)(600mg、4.34mmol)のDMF(10mL)溶液に、4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(650mg、2.89mmol)とDIPEA(1.2g、9.3mmol)とを添加した。反応を100℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をDCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO(水溶液)、次いで飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM:MeOH=10:1)で精製し、7,8−ジメトキシ−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン700mg(84%)を得た。
工程2:7,8−ジメトキシ−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(750mg、2.59mmol)のDMF/THF(2mL/10mL)溶液を0℃に冷却した。NaH(207mg、5.18mmol、60%鉱油分散液)を添加した。混合物を0℃で10分間撹拌した。次いで、MeI(736mg、5.18mmol)を添加した。添加後、混合物を室温に昇温させ、1時間撹拌した。混合物を飽和NHCl(水溶液)で反応停止させ、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残渣を分取HPLCで精製し、7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(32%)250mgを得た。
7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンの全ての可能な立体異性体の混合物280mgを2回SFCで分離することにより精製した。最初の分離で2種のラセミ体のジアステレオマーを分離した。次いで、これらのラセミ化合物をそれぞれさらにSFCで精製し、鏡像異性体に分離した。
立体異性体1:55mg
H NMR(CDCl 400MHz):δ8.64(s,1H),7.76(d,J=9.2Hz,1H),7.13(d,J=9.2Hz,1H),5.42(brs,1H),4.20−4.14(m,1H),4.07−4.01(m,7H),3.74−3.71(m,1H),3.36(s,3H),2.44−2.39(m,1H),2.30−2.28(m,1H),1.28(d,J=6.4Hz,3H).
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.57.
[α] 20−47(c=0.10,MeOH).
立体異性体2:17mg
H NMR(CDCl 400MHz):δ8.67(s,1H),7.71(d,J=9.2Hz,1H),7.12(d,J=9.2Hz,1H),4.87(brs,1H),4.15−4.08(m,1H),4.03−3.96(m,8H),3.29(s,3H),2.50−2.43(m,1H),2.10−2.03(m,1H),1.23(d,J=6.4Hz,3H).
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.56.
[α] 20+17(c=0.10,MeOH).
立体異性体3:45mg
H NMR(CDCl 400MHz):δ8.70(s,1H),7.75(d,J=9.2Hz,1H),7.17(d,J=9.2Hz,1H),4.83(brs,1H),4.20−4.14(m,1H),4.08−4.01(m,8H),3.30(s,3H),2.55−2.47(m,1H),2.16−2.07(m,1H),1.28(d,J=6.0Hz,3H).
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.57.
[α] 20−17(c=0.10,MeOH).
立体異性体4:25mg
H NMR(CDCl 400MHz):δ8.58(s,1H),7.71(d,J=9.2Hz,1H),7.07(d,J=9.2Hz,1H),5.34−5.33(m,1H),4.13−4.09(m,1H),4.01−3.95(m,7H),3.68−3.65(m,1H),3.30(s,3H),2.38−2.34(m,1H),2.25−2.22(m,1H),1.23(d,J=6.4Hz,3H).
LC−MS(m/z)304.1(MH+)t(分、方法3)=1.57.
[α] 20+56(c=0.10,MeOH).
実施例23
7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン:
7,8−ジメトキシ−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン(300mg、1.03mmol)のTHF(15mL)溶液を氷冷し、これにNaH(60%鉱油分散液)(60mg、1.5mmol)を0℃で添加した後、それを室温に昇温した。室温で30分間撹拌した後、MeI(211mg、1.5mmol)を添加した。3時間撹拌し続けた。飽和NHCl(水溶液、1mL)を添加することにより溶液を反応停止させた後、減圧濃縮した。残渣をDCM(60mL)で希釈した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルと石油エーテルとの勾配を用いて精製し、7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン260mg(86%)を得た。
7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミンのラセミ化合物260mgをSFCで分離することにより精製し、溶出順に従って番号を付けた:
立体異性体1(SFCで最初に溶出):80mg
LC−MS(m/z)304.2(MH+)t(分、方法3)=1.81.
[α] 20+15(c=0.10,MeOH).
立体異性体2(SFCで2番目に溶出):74mg
LC−MS(m/z)304.2(MH+)t(分、方法3)=1.82.
[α] 20−17(c=0.10,MeOH).
実施例24
N−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(100mg、0.445mmol)と3−エチルテトラヒドロフラン−3−アミン塩酸塩(68mg、0.45mmol)とをイソプロパノール(1.5mL)に混合した混合物に、DIPEA(144mg、1.1mmol)を添加した。混合物を、マイクロ波を照射して170℃で80分間加熱した。反応混合物をHO(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。混合物をフラッシュクロマトグラフィーで酢酸エチルとヘプタンとの勾配を用いて精製し、54mgのN−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン(48%)を得た。
LC−MS(m/z)304.2(MH+)t(分、方法2)=0.39.
実施例25
N−(2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン:
4−クロロ−7,8−ジメトキシキナゾリン(200mg、0.890mmol)と2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−アミン(170mg、1.34mmol)とをイソプロパノール(10mL)に混合した混合物にDIPEA(0.311ml、1.78mmol)を添加し、反応を、マイクロ波を照射して160℃で40分間加熱した。室温に4時間冷却した後、白色沈殿を回収し、40℃で終夜減圧乾燥し、trans−N−(2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン80mg(29%)を得た。
LC−MS(m/z)316.0(MH+)t(分、方法2)=0.36.
PDE1阻害アッセイ
PDE1A、PDE1BおよびPDE1Cアッセイは次のように行った:アッセイは、一定量のPDE1酵素(環状ヌクレオチド基質の20〜25%を変換するのに十分な量)と、緩衝剤(50mM HEPES pH7.6;10mM MgCl;0.02%Tween20)と、0.1mg/ml BSAと、15nMトリチウム標識cAMPと、様々な量の阻害剤とを含有する60μLの試料で行った。環状ヌクレオチド基質を添加することにより反応を開始し、反応を室温で1時間進行させた後、20μL(0.2mg)のケイ酸イットリウムSPAビーズ(PerkinElmer)と混合することにより終了させた。ビーズを暗所で1時間沈降させた後、プレートをWallac 1450 Microbeta計数器で計数した。測定したシグナルを非阻害対照(100%)に対する活性に換算し、XlFit(モデル205、IDBS)を用いてIC50値を算出した。

Claims (8)

  1. 次の構造
    [式中、
    は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され;
    は、HおよびC〜Cアルキルからなる群から選択され、
    上式中、前記C〜Cアルキルは任意選択的にフェニルまたはC〜Cシクロアルキルで置換されており、
    は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択され、
    は、H、ヒドロキシル、メトキシおよびエトキシからなる群から選択され、
    、R6およびRは、Hであり、
    は、H、メチル、エチル、およびシクロプロピルからなる群から選択され、
    は、H、メチル、およびエチルからなる群から選択される]
    を有する化合物、ならびに化合物Iの薬学的に許容される酸付加塩、化合物Iのラセミ混合物、または化合物Iの対応する鏡像異性体および/または光学異性体、および化合物Iの多形体、および化合物Iの互変異性体。
  2. がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. がメチルである、請求項1に記載の化合物。
  4. がフェニルまたはシクロプロピルで置換されている、請求項3に記載の化合物。
  5. 7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    trans−N−(−2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
    7,8−ジメトキシ−N−(−2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
    7,8−ジメトキシ−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (S)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−N−エチル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−7,8−ジメトキシ−N−プロピル−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−N−(シクロプロピルメチル)−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    (R)−N−ベンジル−7,8−ジメトキシ−N−(テトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    trans−7,8−ジメトキシ−N−4−メトキシテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    trans−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール
    cis−4−((7,8−ジメトキシキナゾリン−4−イル)アミノ)テトラヒドロフラン−3−オール
    N−(2,3−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシ−N−メチルキナゾリン−4−アミン
    N−(2,2−ジメチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
    7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    7,8−ジメトキシ−N−メチル−N−(3−メチルテトラヒドロフラン−3−イル)キナゾリン−4−アミン
    N−(3−エチルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
    N−(2−シクロプロピルテトラヒドロフラン−3−イル)−7,8−ジメトキシキナゾリン−4−アミン
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  6. 前記化合物が医薬として使用される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記化合物がADHD、統合失調症、または統合失調症に関連する認知障害の治療に使用される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. ADHD、統合失調症、または統合失調症に関連する認知障害を治療する医薬を製造するための、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
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