JP6417498B1 - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

照明レンズと撮像光学系とのレイアウトを適切に設定することで、撮像光学系の2つの凹面部の境界領域で発生するフレアを低減できる内視鏡を提供すること。内視鏡4は、挿入部3と、挿入部3の先端に位置する先端部と、先端部に配置された撮像光学系10と、を有し、撮像光学系10によって像が形成され、像に基づいて、立体情報が取得され、撮像光学系10は、最も物体側に、1つの光学部材で形成されたレンズL1を有し、レンズL1は、2つの凹面部L11、L12を有し、2つの凹面部L11、L12の中心C1、C2を結ぶ線LN1の近傍に、少なくとも一つの照明レンズ11、12が配置されている。

Description

本発明は、内視鏡に関するものである。
従来、立体観察システムが知られている。立体観察システムは、立体視用に視差の異なる2つの画像を略同一の平面上の撮像素子の撮像面に結像させて撮像する方法を用いている(例えば、特許文献1、2参照)。そして、従来技術の構成では、視差の異なる2つの画像を得るために、光学系の少なくとも一部に2つの異なる光学系を有している。
特開2003−5096号公報 特許第4016459号公報
従来技術の構成では、2つの光学系の間の領域においてフレアが発生することがある。このようなフレアは、観察画像の質を劣化させるため好ましくない。フレアの発生要因の一つとして、照明レンズのレイアウト、即ち配光特性がある。
特許文献1では、照明レンズと撮像光学系との位置関係は、全く考慮されていない。このため、フレアが発生してしまう。
特許文献2には、撮像光学系のレンズ構成として、共通のレンズと、左眼用撮像レンズと、右眼用撮像レンズと、を備えた構成が開示されている。共通のレンズは、先端側(物体側)に配置されている。左眼用撮像レンズと右眼用撮像レンズは並列に配置され、この配置により視差が生じる(図2、図3参照)。また、2つの照明レンズが、視差方向に配置されている(図3参照)。しかしながら、特許文献2には、照明レンズのレイアウトに関する記載、例えば、このようなレイアウトによる作用効果や、このようなレイアウトを採用した目的については全く触れられていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、照明レンズと撮像光学系とのレイアウトを適切に設定することで、撮像光学系の2つの凹面部の境界領域で発生するフレアを低減できる内視鏡を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡は、挿入部と、挿入部の先端に位置する先端部と、先端部に配置された撮像光学系と、先端部に配置された3つの照明レンズと、を有し、撮像光学系によって像が形成され、像に基づいて、立体情報が取得され、撮像光学系は、最も物体側に、1つの光学部材で形成されたレンズを有し、レンズは、2つの凹面部を有し、3つの照明レンズのうち2つの照明レンズの中心は、2つの凹面部の中心を結ぶ線からの角度が±45度以内に配置されており、2つの照明レンズとは異なる他の1つの照明レンズと撮像光学系との距離は、2つの照明レンズと撮像光学系との距離よりも長いことを特徴とする。但し、角度の原点は、2つの凹面部のそれぞれの中心を結ぶ線の中点とする
本発明は、照明レンズと撮像光学系とのレイアウトを適切に設定することで、撮像光学系の2つの凹面部の境界領域で発生するフレアを低減できる内視鏡を提供できるという効果を奏する。
第1実施形態に係る内視鏡の先端部の構成を示す図である。 第1実施形態に係る内視鏡の撮像光学系のレンズ断面構成を示す図である。 (a)は、撮像光学系の最も物体側のレンズでフレアが発生する様子を示す図である。(b)は、撮像光学系の最も物体側のレンズで発生したフレアが問題にならない様子を示す図である。(c)は、撮像光学系の最も物体側のレンズでフレアが発生しない様子を示す図である。 (a)、(b)は、撮像光学系に対する物体からの反射光と、フレアの大小をそれぞれ説明する図である。 第1実施例に係る内視鏡の先端部の構成を示す図である。 第2実施例に係る内視鏡の先端部の構成を示す図である。 第3実施例に係る内視鏡の先端部の構成を示す図である。 本実施形態に係る内視鏡を含む内視鏡システムの外観構成を示す図である。
以下に、実施形態に係る撮像装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により、この発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る内視鏡4の全体構成について説明する。図8は、実施形態に係る内視鏡4を有する電子内視鏡システム9の概略構成を示す図である。電子内視鏡システム9は、内視鏡4と生体外装置7とから構成されている。内視鏡4は、挿入部3と、操作部2と、接続コード部5及びコネクタ部6と、を有する。また、生体外装置7は、電源装置と、内視鏡4からの映像信号を処理するビデオプロセッサ(不図示)と、ビデオプロセッサからの映像信号をモニターに表示する表示ユニット8と、を有する。
挿入部3は、細長で患者の体腔内へ挿入可能な可撓性を有する部材で構成されている。挿入部3の先端には、先端硬性部1が位置している。先端硬性部1は、硬性の部材で構成された先端部である。使用者(不図示)は、操作部2に設けられているアングルノブ等により、諸操作を行うことができる。
また、操作部2からは、接続コード部5が延設されている。接続コード部5は、コネクタ部6を介して生体外装置7に接続されている。
また、接続コード部5は、電源装置やビデオプロセッサからの電源電圧信号及び撮像素子からの駆動信号等を先端硬性部1に内蔵される撮像系(不図示)に通信すると共に、撮像系からの映像信号をビデオプロセッサに通信する。なお、生体外装置7内のビデオプロセッサは、図示しないビデオプリンタ、記録装置等の周辺機器に接続可能である。ビデオプロセッサは、撮像系からの映像信号に対して所定の信号処理を施して、表示ユニット8の表示画面(モニター)上に内視鏡画像を表示できる。
また、本実施形態の内視鏡4は、挿入部3が可撓性を有する構成に限られない。例えば、挿入部3が曲がらない硬性内視鏡でも良い。
図1は、第1実施形態に係る内視鏡4(図8)の先端部(先端硬性部1)を物体側から見た構成100を示している。
本実施形態の内視鏡4は、撮像光学系10を有する。撮像光学系10によって、物体の光学像が形成される。この光学像に基づいて、立体情報が取得される。取得された立体情報は、例えば、物体の立体観察、物体の大きさの算出、及び先端部から物体までの距離の算出に用いられる。物体表面の各点について、先端部からの距離が算出できると、物体面における高さや深さを算出することができる。
本実施形態の内視鏡4は、挿入部3と、挿入部3の先端に位置する先端部と、先端部に配置された撮像光学系10と、を有し、撮像光学系10は、最も物体側に、1つの光学部材で形成されたレンズL1を有し、レンズL1は、2つの凹面部L11、L12を有し、2つの凹面部L11、L12の中心C1、C2を結ぶ線LN1の近傍に、少なくとも一つの照明レンズ11、12が配置されていることを特徴とする。このように、本実施形態の内視鏡4では、少なくとも一つの照明レンズが、先端部に配置されていれば良い。
また、挿入部3には、処置具等を挿通するためのチャンネル15が形成されている。
また、本実施形態の好ましい態様によれば、図1に示すように、照明レンズ11、12の中心は、線LN1からの角度が±45度以内に位置していることが望ましい。但し、角度の原点は、2つの凹面部L11、L12のそれぞれの中心C1、C2を結ぶ線LN1の中点C3とする。
具体的には、図1に示すように、2つの凹面部L11、L12のそれぞれの中心C1、C2は、線LN1からの角度αa、αbが±45度以内に位置していることが望ましい。即ち、一点鎖線で示すように、線LN2と線LN3との間の領域に、それぞれ照明レンズ11、12が配置されていることが好ましい。これにより、フレアを低減できる。この点については、図3、図4を用いて後述する。
ここで、角度の正負は、例えば、線LN1を基準として、線LN1から上側方向(反時計周り)を正、線LN1から下側方向(時計周り)を負としても良い。角度の正負の取り方は、これに限られず任意に決めて良い。
また、本実施形態の好ましい態様によれば、2つの照明レンズ11、12を有し、2つの照明レンズは、撮像光学系10を中心にして、互いに反対側に配置されていることが望ましい。
これにより、特に線LN1方向において、被写体をより均一に照明できる。照明レンズのレイアウトとしては、例えば、所定の直線を挟んで、一方の側に照明レンズ11を配置し、他方の側に照明レンズ12を配置すれば良い。所定の直線は、撮像光学系10の中心を通る直線である。所定の直線上の一点から凹面部L11の中心C1までの距離と、この点から凹面部L12の中心C2までの距離は等しい。
また、本実施形態の好ましい態様によれば、図6に示すように、先端部は、照明レンズ11、12を有し、最も照明光量が大きい照明レンズ12の中心を、2つの凹面部L11、L12の中心を結ぶ線LN1の近傍に位置させることが望ましい。
本実施形態の内視鏡4では、照明レンズ11の直径を、照明レンズ12の直径よりも小さくすることで、照明レンズ11の照明光量を、照明レンズ12の照明光量よりも小さくしている。これにより、フレア低減を行っている。
また、本実施形態の好ましい態様によれば、図7に示すように、3つの照明レンズ11、12、13を有し、3つの照明レンズ11、12、13のうち2つの照明レンズ11、12の中心は、線LN1からの角度が±45度以内に配置されており、かつ、2つの照明レンズ11、12は、撮像光学系10を中心にして、互いに反対側に配置されており、2つの照明レンズ11、12とは異なる他の1つの照明レンズ13と撮像光学系10との距離R3は、2つの照明レンズ11、12と撮像光学系10との距離R1、R2よりも長いことが望ましい。
これにより、他の照明レンズ13の角度α3(線LN1と線LNcとのなす角度)は−45度以上であり、かつ照明レンズ11、12の距離R1、R2よりも距離R3を長くしている。これにより、フレアを低減できる。
次に、内視鏡4が有する撮像光学系10について説明する。図2は、本実施形態に係る内視鏡4の撮像光学系10のレンズ断面構成を示している。
本実施形態は、立体観察用の内視鏡の撮像に使用する撮像光学系であり、最も物体側のレンズL1は2つの凹面部L11、L12を有する1つの光学部材のレンズL1であり、2つの凹面部L11、L12の中間領域は尖った形状に形成されている。
立体観察用の光学系は、互いに視差を有する2つの光学像を生成する、例えば、第1の光学系LNS1は右眼用の画像を結像し、第2の光学系LNS2は左眼用の画像を結像する。
レンズL1は、最も物体側のレンズであり、2つの凹面部L11、L12を有する1つの光学部材で形成されている。レンズL2、L3、L4、L5、L6は、撮像のためのレンズである。レンズL2の像側には、平行平板であるフィルターF1が配置されている。フィルターF1の像側には、明るさ絞りSが配置されている。不図示の撮像素子の撮像面には、平行平板であるカバーガラスCGが接合されている。
以下に、上記撮像光学系10の数値データを示す。記号は、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。また、Sは明るさ絞りである。
撮像光学系10の数値実施例
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 ∞ 0.2500 1.88815 40.76
2 0.5920 0.5400
3 -2.6449 0.8360 1.85504 23.78
4 -2.8388 0.1900
5 ∞ 0.4000 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0807
7(S) ∞ 0.1338
8 3.6829 0.6446 1.83932 37.16
9 -2.2104 0.3395
10 1.5521 0.7800 1.69979 55.53
11 -0.8302 0.3523 1.93429 18.90
12 -35.2793 0.3040
13 1.5026 0.5000 1.51825 64.14
14 ∞ 0.3500 1.50700 63.26
撮像面 ∞

全系焦点距離f1 0.41769
視差 1.1mm
次に、フレアの発生に関して説明する。図3(a)、(b)、(c)は、最も物体側のレンズL1の断面構成を示している。各図は、照明レンズで物体を照明し、照明された物体から反射した光がレンズL1に入射する状態を示している。上述のように、最も物体側のレンズL1では、凹面部L11と凹面部L12との間に、尖った形状の中間領域が形成されている。
図4(a)、(b)は、撮像光学系10に対して近接した物体OBJと、フレアの発生をそれぞれ説明する図である。
図3(a)は、物体面上の第1の位置に、輝点が位置している場合を示している。第1の位置は、図4(a)に示す輝点Lxの位置である。この場合、照明された物体から反射した光のうち、明るい輝点からの光RAY1は、中間領域に入射する。光RAY1は、凹面部L12で全反射し、凹面部L11で全反射し、さらに平面で反射する。平面で反射した光RAY1は、凹面部L11を通過して、像面に到達する。これにより、フレアが発生してしまう。
図3(b)は、物体面上の第2の位置に、輝点が位置している場合を示している。第2の位置は、図4(a)に示す輝点Lyの位置である。この場合、照明された物体から反射した光のうち、明るい輝点からの光RAY2は、凹面部L12で全反射し、さらに平面で反射する。平面で反射した光RAY2は、凹面部L11を通過しないので、像面に到達しない。そのため、フレアは発生しない。
図3(c)は、物体面上の第3の位置に、輝点が位置している場合を示している。第3の位置は、先端硬性部1の軸を挟んで、図4(a)に示す輝点Lyと反対の位置である。この場合、物体から反射した光のうち、明るい輝点からの光RAY3は、凹面部L12を屈折して進行するため通常の結像光線となる。すなわち、光RAY3は、凹面部L12で全反射されない。そのため、フレアは発生しない。
次に、照明レンズ11、12と、撮像光学系10の最も物体側のレンズL1と、のレイアウトに起因するフレアについて説明する。
図4(a)、(b)は、撮像光学系10に対して近接した物体OBJと、フレアの発生をそれぞれ説明する図である。
図4(a)は、近接観察の場合を示している。平面形状の物体OBJに対向するように、内視鏡の先端硬性部1の端面が物体OBJに向けられている。図4(b)は、先端硬性部1を物体側から見た構成を示している。撮像光学系10の2つの凹面部L11、L12は、y方向に並んで配置されている。
実線は、照明レンズがy軸上に配置されている場合を示している。破線は、照明レンズがx軸上に配置されている場合を示している。先端硬性部1の中心には、2つの凹面部L11、L12が配置されている。よって、照明レンズは、先端硬性部1の中心から離れた位置に配置されている。
輝点Lxと輝点Lyを用いて説明する。輝点Lxは、x軸上に発生した明るい輝点である。輝点Lyは、y軸上に発生した明るい輝点である。輝点Lxと輝点Lyは、共に、先端硬性部1の中心から等しい距離に位置している。
例えば、消化器内視鏡での近接観察では、物体OBJと照明レンズとの間隔は狭い。例えば、物体OBJと照明レンズとの間隔は、3mm〜7mm程度である。そのため、照明レンズ近傍の物体面が明るく照明される。それにより、照明レンズ近傍の物体面に明るい輝点が発生する。
物体OBJが均一に照明されている場合、輝点Lxの明るさと輝点Lyの明るさは、共に等しい。しかしながら、輝点Lxによって生じるフレアの強度は、輝点Lyによって生じるフレアの強度よりも高い。
図4(a)に示すように、近接観察では、物体OBJと照明レンズとの間隔が狭くなる。この場合、物体OBJは、より明るい照明光で照明される。そのため、輝点Lxの明るさと輝点Lyの明るさも、より明るくなる。
上述のように、輝点Lxによって生じるフレアの明るさは、輝点Lyによって生じるフレアの明るさよりも明るい。よって、フレアの強度を小さくするためには、照明レンズは、y方向、すなわち、2つの凹面部L11、L12の中心を結ぶ方向に配置することが好ましい。
図4(b)は、先端硬性部1を物体側から見た構成を示している。撮像光学系10の2つの凹面部L11、L12は、y方向に並んで配置されている。
このような配置で、物体OBJが近接すると、照明レンズ近傍の物体がより明るくなり、輝点が発生する。例えば、照明レンズ11,12を図4(b)のLN1線(2つの凹面部L11、L12の中心を結ぶ線)の近傍に配置すると、物体OBJの明るい輝点が2つの凹面部L11、L12の中心を結ぶ方向に発生する。これにより、フレアの強度を低減できる。
(第1実施例)
第1実施例に係る内視鏡の正面から見た構成200について説明する。図5は、第1実施例に係る内視鏡の先端部の構成200を示す図である。
本実施例は、2つの凹面部L11、L12の中心を結ぶ線LN1の近傍に、照明レンズ11、12が配置されている。
また、角度の原点は、2つの凹面部L11、L12の中心C1、C2を結ぶ線LN1の中点C3とする。また、R1は、照明レンズ11と凹面部L11、L12の中点C3との距離、R2は、照明レンズ12と凹面部L11、L12の中点C3との距離、C1は、凹面部L11の中心、C2は、凹面部L12の中心、15は、処置具等を挿通するチャンネルである。
以下に本実施例の諸元値を示す。

照明レンズ11の位置 距離R1 3.5mm
角度α1 0度
照明レンズ12の位置 距離R2 3.5mm
角度α2 0度
レンズ直径 撮像レンズL1 3mm
照明レンズ11 2mm
照明レンズ12 2mm
視野角 − 140度
観察距離 − 7〜100mm
(第2実施例)
第2実施例に係る内視鏡の正面から見た構成300について説明する。図6は、第2実施例に係る内視鏡の先端部の構成300を示す図である。
本実施例は、内視鏡の先端径を小型化する観点で、照明レンズ12の径を照明レンズ11の径よりも大きくしている。これにより、照明レンズ12の照明光量を大きくしている。
また、R1は、照明レンズ12と凹面部L11、L12の中点C3との距離、R2は、照明レンズ11と凹面部L11、L12の中点C3との距離、15は、処置具等を挿通するチャンネルである。α1は、中点C3と照明レンズ12を結ぶ線LNaと、線LN1と、のなす角度、α2は、中点C3と照明レンズ11を結ぶ線LNbと、線LN1と、のなす角度、である。
そして、照明レンズ12の角度α1を45度以内にすることで、効果的にフレアを低減できる。
照明レンズ11の角度α2は−45度以上である。本実施例では、照明レンズ11の直径を照明レンズ12よりも小さくすることで、照明レンズ12よりも照明光量を小さくしている。これにより、フレア低減を行っている。
以下に本実施例の諸元値を示す。

照明レンズ12の位置 距離R1 4mm
角度α1 40度
照明レンズ11の位置 距離R2 4mm
角度α2 -60度
レンズ直径 撮像レンズL1 3mm
照明レンズ12 2.5mm
照明レンズ11 1.5mm
視野角 − 140度
観察距離 − 7〜100mm
(第3実施例)
第3実施例に係る内視鏡の正面から見た構成400について説明する。図7は、第3実施例に係る内視鏡の先端部の構成400を示す図である。
本実施例では、170度の広角視野において、近接時に物体(被写体)を均一に照明することを目的に、3つの照明レンズ11、12、13を配置した構成を有している。
そして、照明レンズ11、12の角度α1、α2を45度以内にすることで、効果的にフレアを低減している。また、照明レンズ13の角度α3は−45度以上であるが、照明レンズ13の距離R3を照明レンズ11、12の距離R1、R2よりも長くすることで、フレアを低減している。即ち、照明レンズ13で発生する物体OBJの輝点位置を撮像レンズ中心から遠ざけている。これにより、撮像レンズに到達する光量を下げることができ、フレアが低減される。
また、R1は、照明レンズ11と凹面部L11、L12の中点C3との距離、R2は、照明レンズ12と凹面部L11、L12の中点C3との距離、R3は、照明レンズ13と凹面部L11、L12の中点C3との距離、15は、処置具等を挿通するチャンネルである。α1は、中点C3と照明レンズ11を結ぶ線LNaと、線LN1と、のなす角度、α2は、中点C3と照明レンズ12を結ぶ線LNbと、線LN1と、のなす角度、α3は、中点C3と照明レンズ13を結ぶ線LNcと、線LN1と、のなす角度、である。
以下に本実施例の諸元値を示す。

照明レンズ11の位置 距離R1 3.5mm
角度α1 10度
照明レンズ12の位置 距離R2 3.5mm
角度α2 10度
照明レンズ13の位置 距離R3 4mm
角度α3 -60度
レンズ直径 撮像レンズL1 3mm
照明レンズ11 1.5mm
照明レンズ12 1.5mm
照明レンズ13 1.5mm
視野角 − 170度
観察距離 − 3〜100mm
なお、上述の内視鏡は、複数の構成を同時に満足してもよい。このようにすることが、良好な内視鏡を得る上で好ましい。また、好ましい構成の組み合わせは任意である。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態のみに限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、これら実施形態の構成を適宜組合せて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
立体観察では、左眼用画像と右眼用画像の両方をモニターに表示して、物体像を観察する。本実施形態の内視鏡は、左眼用画像と右眼用画像を取得することができるので、本発明の内視鏡でも立体観察が行える。しかしながら、本発明の内視鏡の用途は、立体観察に限定されない。
本発明の内視鏡は、立体情報の取得に用いることができる。立体情報は、例えば、上述の立体観察用の画像、物体の大きさ、及び物体面における高さや深さである。本発明の内視鏡では、例えば、モニターには、左目用画像と物体の大きさ、又は、右目用画像物体面の深さを表示することができる。
立体情報は、映像信号を処理するビデオプロセッサ(不図示)の内部にて、左眼用画像と右眼用画像の両方から計算すれば良い。また、立体情報を人工知能での自動診断に活用することができる。
立体情報の取得や人工知能での自動診断では、取得した画像にフレアが発生すると、正しい立体情報の取得や正しい自動診断が困難になる。本発明の内視鏡では、フレアが抑制された画像を取得できる。よって、本発明の内視鏡は、このような用途にも適用できる。
以上のように、本発明は、照明レンズと撮像光学系とのレイアウトを適切に設定することで、撮像光学系の2つの凹面部の境界領域で発生するフレアを低減できる内視鏡に有用である。
1 先端硬性部
2 操作部
3 挿入部
4 内視鏡
5 接続コード部
6 コネクタ部
7 生体外装置
8 表示ユニット
9 電子内視鏡システム
10 撮像光学系
11、12、13 照明レンズ
15 チャンネル
100、200、300、400 正面から見た構成
L11、L12 凹面部
C1、C2 中心
C3 中点
R1、R2、R3 距離
αa、αb、α1、α2、α3 角度
LN1、LN2、LN3、LNa、LNb、LNc 線
RAY1、RAY2、RAY3 光線
Lx、Ly 輝点
OBJ 物体
LNS1 第1の光学系
LNS2 第2の光学系
AX1、AX2 光軸
I 像面(撮像面)
L1〜L6 レンズ
F1 フィルター
CG カバーガラス
S 明るさ絞り

Claims (2)

  1. 挿入部と、
    前記挿入部の先端に位置する先端部と、
    前記先端部に配置された撮像光学系と、
    前記先端部に配置された3つの照明レンズと、を有し、
    前記撮像光学系によって像が形成され、
    前記像に基づいて、立体情報が取得され、
    前記撮像光学系は、最も物体側に、1つの光学部材で形成されたレンズを有し、
    前記レンズは、2つの凹面部を有し、
    3つの前記照明レンズのうち2つの前記照明レンズの中心は、前記2つの凹面部の中心を結ぶ線からの角度が±45度以内に配置されており
    前記2つの照明レンズとは異なる他の1つの前記照明レンズと前記撮像光学系との距離は、前記2つの照明レンズと前記撮像光学系との距離よりも長いことを特徴とする内視鏡。
    但し、前記角度の原点は、前記2つの凹面部のそれぞれの中心を結ぶ線の中点とする。
  2. 前記2つの照明レンズは、前記撮像光学系を中心にして、互いに反対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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