JP6415338B2 - 静翼及び蒸気タービン - Google Patents

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Description

本発明は、静翼及び蒸気タービンに関する。
一般的な蒸気タービンは、回転軸であるロータがケーシングに回転自在に支持される。ロータの外周部には動翼が設けられる。また、ケーシングには静翼が設けられる。動翼と静翼は、蒸気通路に交互に複数段配設されている。蒸気通路を流れる蒸気は、静翼により整流され、動翼を介してロータを回転させる。
このような蒸気タービンのうち例えば低圧タービンの最終段翼列等では、蒸気が水滴と混合した湿り蒸気になる。この場合、例えば湿り蒸気に含まれる水滴が静翼の表面で結合し、粗大化することがある。粗大化された水滴が高速で回転している動翼に衝突すると、この動翼の端部でエロージョン(侵食)が発生する。また、粗大化した水滴によって動翼の回転が妨げられ、損失が発生するため、タービン性能が低下する。
このような静翼での水滴の粗大化を抑制する対策として、例えば、特許文献1に記載されているように、静翼に高温ガスを導入し、静翼を加熱することにより水滴を蒸発させる構成が記載されている。
特開昭58−38308号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、ガスを導入するための構成が大掛かりとなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で水滴の粗大化を抑制することが可能な静翼及び蒸気タービンを提供することを目的とする。
本発明に係る静翼は、蒸気タービンに設けられる静翼であって、翼幅方向の前縁部から後縁部にかけて背側部が凸状に湾曲するように形成され、翼高さ方向の翼頂部が前記蒸気タービンの外周側に配置され、前記翼高さ方向の翼底部が前記蒸気タービンの内周側に配置される静翼本体と、前記静翼本体の前記背側部の表面のうち、前記前縁部を基準として翼幅の50%前記後縁部側の位置から翼幅の70%前記後縁部側の位置までの範囲、かつ、前記翼頂部から該翼頂部を基準として翼高さの70%前記翼底部側の位置までの範囲に、前記翼高さ方向に沿って形成された溝部と、を備える。
本発明によれば、静翼本体の背側部の表面に設けられた溝部により、静翼本体の強度をほとんど低下させることなく、背側部の表面を前縁部から後縁部に向けて流れる水滴を微細化して飛散させることができる。これにより、簡易な構成で水滴の粗大化を抑制することができる。本発明者は、背側部の表面のうち、前縁部を基準として翼幅の50%後縁部側の位置から翼幅の70%後縁部側の位置までの範囲、かつ、翼頂部から該翼頂部を基準として翼高さの70%翼底部側の位置までの範囲に、水滴が付着しやすいことを見出した。本発明によれば、水滴が付着しやすい領域に溝部を形成することにより、効率的に水滴を微細化することができる。
上記の静翼において、前記溝部は、前記翼高さ方向の寸法が前記翼高さの50%以上となるように形成される。
本発明によれば、溝部が翼高さ方向の半分以上の範囲に形成されるため、背側部の表面の広範囲で水滴を微細化することができる。
上記の静翼において、前記溝部は、前記翼高さ方向に切れ目なく形成される。
本発明によれば、翼高さ方向の位置によらず均一に水滴を微細化して飛散させることができる。
上記の静翼において、前記溝部は、直線状に形成される。
本発明によれば、静翼本体に対して溝部を容易に加工形成することができる。
上記の静翼において、前記溝部は、前記翼頂部を含んで形成される。
本発明によれば、翼頂部を流れる水滴についても微細化して飛散させることができる。
上記の静翼において、前記溝部は、前記翼幅方向に複数形成される。また、上記の静翼において、前記溝部は、前記翼高さ方向に平行に形成される。
これらの構成によれば、水滴が前段側の溝部を超えて流れる場合においても、後段側の溝部で微細化して飛散させることができる。これにより、確実に水滴を微細化することができる。
上記の静翼において、前記溝部のうち前記翼幅方向の前記前縁部側に形成される角部は、前記背側部の表面と前記溝部の側面とが90°以上150°以下の角度を成すように形成される。また、前記溝部のうち前記翼幅方向の前記前縁部側に形成される角部は、丸みが半径5mm以下となるように形成される。
これらの構成により、翼幅方向の前縁部側の角部において水滴の切れを良くすることができる。これにより、水滴を効率的に微細化させることができる。
本発明に係る蒸気タービンは、ロータと、前記ロータの周方向の一周に亘って複数の静翼が配置された静翼ユニットとを備え、前記静翼として、蒸気静翼が用いられる。
本発明によれば、静翼ユニットの静翼として、簡易な構成で水滴の粗大化を抑制することができる静翼が用いられるため、下流側に粗大化された水滴が飛散するのを防ぐことができる。これにより、エロージョンを抑制でき、タービン性能の低下を抑制できる。
上記の蒸気タービンにおいて、前記静翼ユニットは、蒸気の流通方向に沿って複数段に設けられ、前記流通方向の下流側に配置される前記静翼ユニットほど、前記静翼の前記溝部の長さが長い。
本発明によれば、蒸気の流通方向の下流側に配置される静翼ユニットほど静翼の溝部の長さが長いため、水滴が粗大化しやすい下流側の静翼ユニットにおいて、水滴の粗大化を効率的に抑制することができる。
本発明に係る静翼、静翼ユニット及び蒸気タービンによれば、簡易な構成で水滴の粗大化を抑制することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る蒸気タービンシステムの一例を示す概略構成図である。 図2は、低圧最終段の下流側から蒸気タービンを見た外観図である。 図3は、静翼ユニットを蒸気の流通方向の上流側から見た拡大図である。 図4は、静翼を背側部から見たときの一例を模式的に示す図である。 図5は、図4におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。 図6は、図5に示す溝部を拡大した断面図である。 図7は、静翼の背側部を流れる水滴が微細化される様子を模式的に示す図である。 図8は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図9は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図10は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図11は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図12は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図13は、静翼を背側部から見たときの他の例を模式的に示す図である。 図14は、溝部の他の例を示す断面図である。 図15は、溝部の他の例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、以下で説明する実施形態における構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
本実施形態に係る蒸気タービンシステム1について説明する。図1は、本実施形態に係る蒸気タービンシステム1の一例を示す概略構成図である。蒸気タービンシステム1は、例えば原子力発電プラントで用いられる。蒸気タービンシステム1は、高圧の蒸気を発生する蒸気発生器2と、蒸気発生器2からの高圧の蒸気が直接供給される高圧蒸気タービン3と、蒸気発生器2及び高圧蒸気タービン3からの蒸気の湿分を分離して加熱する湿分分離加熱器4と、湿分分離加熱器4からの低圧の蒸気が供給される低圧蒸気タービン5とを備えている。本実施形態においては、蒸気タービンシステム1のうち、低圧蒸気タービン5について主に説明する。また、以下の説明において、低圧蒸気タービン5を適宜、蒸気タービン5、と称する。
蒸気タービン5は、車室6と、湿分分離加熱器4からの蒸気が供給される蒸気入口7と、蒸気入口7からの蒸気が流れる蒸気通路8と、蒸気通路8に配置された複数の動翼を有する動翼ユニット19と、蒸気通路8に配置され複数の静翼10(図2等参照)を有する静翼ユニット20と、動翼ユニット19に接続されたロータ11とを備えている。
蒸気タービン5において、湿分分離加熱器4から蒸気入口7に供給された蒸気は、蒸気通路8を流れる。動翼ユニット19は、蒸気のエネルギーによって回転する。静翼ユニット20は、少なくとも一部が車室6に固定される。静翼ユニット20は、蒸気を効率良く動翼ユニット19に導く。ロータ11は、動翼ユニット19から得た回転力を外部に出力する。ロータ11は、車室6の両端部に配置された軸受に回転可能に支持される。ロータ11は、回転軸AXを中心に回転する。
動翼ユニット19と静翼ユニット20とは、軸AXと平行な方向Vに関して交互に配置されている。動翼ユニット19及び静翼ユニット20は、方向Vについて複数段に設けられる。下流側の動翼ユニット19及び静翼ユニット20ほど、放射方向Rに関する動翼及び静翼10の寸法が大きくなっている。蒸気通路8の最も下流側の段(低圧最終段)では、静翼10の放射方向Rについての寸法が上流側の段の静翼10よりも大きくなっている。
図2は、低圧最終段の静翼ユニット20の下流側から蒸気タービン5を見た外観図である。図3は、静翼ユニット20を上記の流通方向の上流側から見た拡大図である。図1、図2及び図3に示すように、静翼10は、蒸気タービン5の内周側の端部(翼底部22)が溶接によりシュラウド12と固定される。また、静翼10は、蒸気タービン5の外周側の端部(翼頂部23)が翼根リング13と固定される。静翼10は、軸AXの周方向Pの一周に亘って所定の間隔で複数配置される。
次に、図4から図6を用いて、本実施形態に係る静翼10の構成を説明する。図4は、静翼10を背側部24から見たときの一例を模式的に示す図である。図5は、図4におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。
図4及び図5に示すように、静翼10は、静翼本体21を備える。なお、図4では、静翼10を模式的に矩形状で示しているが、これに限定するものではない。静翼本体21は、翼幅方向D1の両端部である前縁部26及び後縁部27を有する。静翼本体21は、前縁部26から後縁部27にかけて一方向に湾曲するように形成される(図5参照)。静翼本体21のうち凸状に形成される部分が背側部24であり、凹状に形成される部分が腹側部25である。
また、静翼本体21は、翼高さ方向D2の両端部である翼底部22及び翼頂部23を有する。翼底部22は、蒸気タービン5の内周側に配置され、上記のシュラウド12に固定される。翼頂部23は、蒸気タービン5の外周側に配置され、上記の翼根リング13に固定される。
また、静翼10は、静翼本体21に形成された溝部30を備える。溝部30は、背側部24を流れる水滴を微細化するために設けられる。溝部30は、静翼本体21のうち背側部24の表面に形成されている。溝部30は、翼高さ方向D2に沿って、切れ目なく直線状に形成されている。溝部30は、静翼本体21の背側部24の表面のうち領域35に形成されている。
この領域35は、前縁部26を基準として翼幅の50%後縁部27側の位置P1から翼幅の70%後縁部27側の位置P2までの範囲、かつ、翼頂部23から該翼頂部を基準として翼高さの70%翼底部22側の位置P3までの範囲に設定される。本発明者が水滴の飛跡解析を行った結果、この領域35は、静翼本体21の中で水滴が付着しやすい領域であると判明したものである。
領域35は、境界を含んでもよい。領域35の形状は、静翼10の背側部24の形状に応じて設定される。図4では、背側部24の形状が矩形に示されているため、領域35の形状も矩形となっているが、これに限定するものではない。また、領域35内の撥水性が領域35外よりも高くなるように、領域35の表面に表面処理等が施されていてもよい。
溝部30は、この領域35において、翼高さ方向D2の寸法が翼高さの50%以上となるように形成される。溝部30は、翼頂部23を含んで形成される。したがって、溝部30は、翼頂部23から該翼頂部を基準として翼高さの50%翼底部22側の位置P4を超えた長さに形成される。なお、溝部30は、領域35のうち翼幅方向D1の端部に形成されてもよい。
図6は、図5に示す溝部30を拡大した断面図である。図6に示すように、溝部30は、前縁部26側の側面31と、後縁部27側の側面32とを有している。側面31は、背側部24の表面との間で角部C1を形成している。側面32は、背側部24の表面との間で角部C2を形成している。
ここで、背側部24の表面と側面32がなす角度θは、任意に設定することができるが例えば90°以上150°以下であることが好ましい。また、角部C1には、半径rの丸みが形成される。この半径rは、例えば5mm以下とすることが好ましい。これにより、角部C1において水滴の切れを良くすることができる。また、溝部30のうち翼幅方向D1の寸法(溝幅)tは、例えば2mm以上3mm以下であることが好ましい。また、溝部30の深さdは、例えば2mm以上3mm以下であることが好ましい。溝部30の溝幅tと深さdのそれぞれを上記範囲とすることで、水滴のきれをよくしつつ、流れる流体への影響を小さくすることができる。
図7は、静翼10の背側部24を流れる水滴Qが微細化される様子を模式的に示す図である。蒸気タービン5において、蒸気が水滴と混合した湿り蒸気になる場合、湿り蒸気に含まれる水滴が静翼10の表面で結合し、粗大化することがある。粗大化された水滴が高速で回転している動翼に衝突すると、この動翼の端部でエロージョン(侵食)が発生する。また、粗大化した水滴によって動翼の回転が妨げられ、損失が発生するため、蒸気タービン5のタービン性能が低下することになる。
これに対して、本実施形態では、静翼本体21の背側部24の領域35に、翼高さ方向D2に沿って形成された溝部30が設けられる。この溝部30により、背側部24を流れる水滴が微細化される。つまり、図7に示すように、背側部24を前縁部26側から後縁部27側に流れる水滴Qは、角部C1において溝部30に落下し、溝部30の側面32に衝突することで水滴Qaに微細化される。この溝部30は、静翼本体21の翼高さ方向D2について、翼高さの50%以上の長さに形成されるため、広範囲にわたって水滴Qが微細化される。
以上のように、本実施形態によれば、背側部24の領域35に溝部30が設けられるため、簡易な構成で水滴の粗大化を抑制することが可能となる。また、溝部30が背側部24の表面に形成されるものであるため、静翼本体21の強度をほとんど低下させることがない。さらに、湿り蒸気に含まれる水滴Qが付着しやすい領域35に溝部30が形成されているため、効率的に水滴Qを微細化することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、溝部30の構成を上記実施形態の構成と異なる構成にすることができる。図8から図15は、静翼について溝部の構成が異なる例を示す図である。
例えば、上記実施形態では、溝部30が翼高さ方向D2に沿った方向に形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図8に示す静翼10Aのように、溝部30Aが翼高さ方向D2に対して傾いて形成されてもよい。図8では、溝部30Aのうち翼底部22側の端部が翼頂部23側の端部に対して後縁部27側にずれている構成を例に挙げて示しているが、これに限定するものではなく、前縁部26側にずれた構成であってもよい。また、溝部30Aの傾きが翼高さ方向D2に段階的に異なるように形成されてもよい。
また、例えば上記実施形態では、溝部30が翼頂部23を含んで形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図9に示す静翼10Bのように、溝部30Bが翼頂部23から離れた位置に形成されてもよい。この場合、溝部30Bの翼高さ方向D2の長さは、静翼本体21の翼高さ方向の寸法の50%以上となるように形成される。
また、例えば上記実施形態では、溝部30が直線状に形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図10に示す静翼10Cのように、溝部30Cが翼幅方向D1に湾曲して形成されてもよい。図10では、溝部30Cのうち翼底部22側の端部が翼頂部23側の端部に対して後縁部27側に湾曲している構成を例に挙げて示しているが、これに限定するものではなく、前縁部26側に湾曲した構成であってもよい。
また、図11に示す静翼10Dのように、溝部30Dが屈曲して形成されてもよい。溝部30Dは、翼高さ方向D2の複数個所で屈曲されているが、これに限定するものではなく、1箇所で屈曲された構成であってもよい。また、すべての屈曲部分で溝部30Dの傾きが翼幅方向D1について反対方向となるように屈曲しているが、これに限定するものではない。
また、上記実施形態では、溝部30が1本形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図12に示す静翼10Eのように、溝部30Eが複数本形成されてもよい。静翼10Eにおいては、溝部30Eが翼幅方向D1に複数並んで配置されている。各溝部30Eは、例えば直線状に形成されているが、これに限定するものではなく、少なくとも1本が湾曲したり、屈曲したりしてもよい。また、翼高さ方向D2の寸法が溝部30Eによって異なってもよい。また、少なくとも1本の溝部30Eが翼頂部23から離れた位置から形成されてもよい。
また、上記実施形態では、溝部30が切れ目なく形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図13に示す静翼10Fのように、溝部30Fが翼高さ方向D2に間隔を空けて形成されてもよい。この場合、図13に示すように、溝部30Fは、翼幅方向D1に複数列に形成され、前列の溝部30F同士の間隔に対応する部分に後列の溝部30Fが配置されるように形成されてもよい。これにより、翼幅方向D1から見た場合に溝部30Fが翼高さ方向D2の全体に実質的に切れ目なく形成されることになる。
また、上記実施形態では、溝部30の断面形状が三角形状に形成された構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。図14に示す静翼10Gのように、溝部30Gの断面形状が矩形状に形成されてもよい。また、図15に示す静翼10Hのように、溝部30Hの断面形状が円形または楕円形状に形成されてもよい。なお、上記実施形態において、溝部30の全体が等しい断面形状であってもよいし、溝部30の一部が異なる断面形状であってもよい。
また、上記実施形態の蒸気タービン5において、蒸気の流通方向の下流側に配置される静翼ユニット20ほど、静翼10の溝部30の長さが長くなるようにしてもよい。これにより、水滴Qが粗大化しやすい下流側の静翼ユニット20において、水滴Qの粗大化を効率的に抑制することができる。
また、上記実施形態では、静翼として、原子力発電プラントの低圧蒸気タービン5に設けられる静翼10の構成を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、湿り蒸気が流通する蒸気タービンの静翼であれば、他のプラントに設けられる蒸気タービンの静翼に本発明を適用させてもよい。また、原子力発電プラントの高圧蒸気タービン3にも湿り蒸気が流れるため、水滴が粗大化してエロージョンやタービン性能の低下を引き起こす可能性がある。したがって、高圧蒸気タービン3に設けられる静翼に対して、本発明を適用してもよい。
1…蒸気タービンシステム
2…蒸気発生器
3…高圧蒸気タービン
4…湿分分離加熱器
5…低圧蒸気タービン(蒸気タービン)
6…車室
7…蒸気入口
8…蒸気通路
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、10H…静翼
11…ロータ
20…静翼ユニット
21…静翼本体
22…翼底部
23…翼頂部
24…背側部
25…腹側部
26…前縁部
27…後縁部
30、30A、30B、30C、30D、30E、30F、30G、30H…溝部
31、32…側面
35…領域
C1、C2…角部
D1…翼幅方向
D2…翼高さ方向
P…周方向
Q、Qa:水滴

Claims (10)

  1. 蒸気タービンに設けられる静翼であって、
    翼幅方向の前縁部から後縁部にかけて背側部が凸状に湾曲するように形成され、翼高さ方向の翼頂部が前記蒸気タービンの外周側に配置され、前記翼高さ方向の翼底部が前記蒸気タービンの内周側に配置される静翼本体と、
    前記静翼本体の前記背側部の表面のうち、前記前縁部を基準として翼幅の50%前記後縁部側の位置から翼幅の70%前記後縁部側の位置までの範囲、かつ、前記翼頂部から該翼頂部を基準として翼高さの70%前記翼底部側の位置までの範囲に、前記翼高さ方向に沿って形成された溝部と、
    を備え、
    前記溝部のうち前記翼幅方向の前記前縁部側に形成される角部は、前記背側部の表面と前記溝部の前記前縁部側の側面とが90°以上150°以下の角度を成すように形成され、
    前記溝部は、凹部であり、前記後縁部側の側面が蒸気の流通方向に交差しかつ前記背側部の表面に対して前記前縁部側に向いた状態で傾いて配置され
    前記溝部は、前記翼底部側の端部が前記翼頂部側の端部に対して前記後縁部側にずれた状態で前記翼高さ方向に対して傾いて形成される
    静翼。
  2. 前記溝部は、前記翼高さ方向の寸法が前記翼高さの50%以上となるように形成される
    請求項1に記載の静翼。
  3. 前記溝部は、前記翼高さ方向に切れ目なく形成される
    請求項1又は請求項2に記載の静翼。
  4. 前記溝部は、直線状に形成される
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の静翼。
  5. 前記溝部は、前記翼頂部を含んで形成される
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の静翼。
  6. 前記溝部は、前記翼幅方向に複数形成される
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の静翼。
  7. 複数の前記溝部は、平行に形成される
    請求項6に記載の静翼。
  8. 前記溝部のうち前記翼幅方向の前記前縁部側に形成される角部は、丸みが半径5mm以下となるように形成される
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の静翼。
  9. ロータと、
    前記ロータの周方向の一周に亘って複数の静翼が配置された静翼ユニットと
    を備え、
    前記静翼として、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の静翼が用いられる
    蒸気タービン。
  10. 前記静翼ユニットは、蒸気の流通方向に沿って複数段に設けられ、
    前記流通方向の下流側に配置される前記静翼ユニットほど、前記静翼の前記溝部の長さが長い
    請求項9に記載の蒸気タービン。
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