JP6414667B2 - 鉄道車両保守計画解析システム - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の保守・メンテナンス作業に係り、特に、効率的な保守・メンテナンスを行うのに好適なタイミングを考慮して保守計画を作成する鉄道車両保守計画解析システムに関する。
これまでの鉄道車両の保守は、月検査、重要部検査、全般検査を定期あるいは走行距離に応じて時間基準保全にて実施することが法的に定められていた。
この、従来の法定規則による時間基準保全では、損傷あるいは劣化の度合いに関わらず、保守・メンテナンスを実施する必要が生じ、不必要な点検や過度なメンテナンス作業が存在することで車両の保全コストが大きくなるという問題があった。一方で、機器や車体の劣化が急速に進行した場合には、定期検査前に不具合や損傷が生じるリスクがあるという問題もあった。
このような問題に鑑み、2001年12月に制定された省令によって、事業者自らが機器の健全性を証明すれば、メンテナンス体系を独自に定めることが可能となった。鉄道車両の保守管理を適切に行うべく、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1に開示されているシステムでは、鉄道車両の走行記録および該鉄道車両の搭載機器の動作情報を管理し、保守基準に従って保守情報を生成する保守管理装置と部品発注スケジュール及び保守要員派遣スケジュールを含む保守スケジュールデータベースを保有することが開示されている。
また、特許文献2には、鉄道車両に関する各種情報を収集・分析し、鉄道車両の異常予兆を判定するシステムが開示されている。特許文献2に開示されているシステムでは、鉄道車両をメンテナンスする際に、収集情報が大きく変化することを受け、これが異常予兆として判定されることを防止する技術が開示されている。
特許第3645181号公報 特開2013−107417号公報
確かに、特許文献1に開示されているシステムによれば、鉄道車両の状態を把握することができ、その状態に応じて保守、メンテナンスを行うことが可能となる。しかし、特許文献1に開示されているシステムは、車両の状態の把握のみに着目しているため、保守、メンテナンスは、事後的なものとなってしまう可能性がある。このため、車両損傷のリスクを好適に低減することは難しい。
また、特許文献2に開示されているシステムによれば、鉄道車両の異常予兆を検知することができるため、特許文献1に開示されているシステムの問題点を補うことができると考えられる。
しかし、いずれのシステムにおいても、車両を保守、メンテナンスするためのデポ(車両基地)が常に空いているということが前提とされているため、異常予兆が現れている場合に、デポに車両を入れられないという事態が想定されていない。このため、両システムを組み合わせたとしても、車両等に異常が生じる前に、無駄の無いタイミングで保守、メンテナンスを行うことができるということが保証されることは無い。
そこで本発明では、上記従来技術の問題点や課題を改善し、車両の損傷リスク低減と保守・メンテナンス頻度の適切化による安心・安全で快適な旅客運送を維持しつつ、保守管理コストを低減するためのメンテナンススケジュールを作成する鉄道車両保守計画解析システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る鉄道車両保守計画解析システムは、少なくとも、旅客負荷データを記憶する旅客データ記憶領域と、運行負荷データを記憶する運行データ記憶領域と、気象負荷データを記憶する気象データ記憶領域とを有する管理サーバと、前記管理サーバにおける各種データ記憶領域に記憶された情報と、予め定めた換算係数に基づいて、少なくとも編成車両の走行距離、旅客負荷率、制動負荷率、温湿度負荷率、降雨負荷率、日照負荷率、風速負荷率をそれぞれ算出する演算手段と、前記編成車両の前記走行距離と、前記旅客負荷率、前記制動負荷率、前記温湿度負荷率、前記降雨負荷率、前記日照負荷率、および前記風速負荷率に基づいて総合負荷率を構成機器毎に算出し、当該総合負荷率と、予め定められた閾値、前回のメンテナンス日を基準とした経過日数、および変動係数に基づいて、要メンテナンスまでの予測日数を求めるマネジメント手段と、を有することを特徴とする。
また、上記のような特特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムは、特定の編成車両αにおける前記走行距離をLα、前記旅客負荷率をRaα、前記制動負荷率をRbα、前記温湿度負荷率をRcα、前記降雨負荷率をRdα、前記日照負荷率をReα、前記風速負荷率をRfαとした場合に、前記総合負荷率Rについて、R=Lα(Rbα+Raα)+Rcα+Rdα+Reα+Rfαによって算出し、前記閾値をRim、前記経過日数をD、前記変動係数をRとした場合に、前記予測日数Dimについて、Dim=R[(Rim−R)/(R/D)]によって求めるようにすると良い。
また、上記目的を達成するための本発明に係る鉄道車両保守計画解析システムは、少なくとも、旅客負荷データを記憶する旅客データ記憶領域と、運行負荷データを記憶する運行データ記憶領域と、気象負荷データを記憶する気象データ記憶領域とを有する管理サーバと、前記管理サーバにおける各種データ記憶領域に記憶された情報を予め定めた換算値に変換する演算手段と、前記演算手段を介して得られた換算値に基づいて、車両の保守計画を作成するマネジメント手段と、を有することを特徴とするものであっても良い。
また、上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムにおいて、前記運行負荷データに関連する情報は、編成車両を構成する少なくとも1つの車両に設けられた計測器と、前記編成車両が停車する少なくとも1つの駅に設けられ、前記計測器によって計測された情報を読み取る受信装置と、を介して取得し、これを記憶するものとすると良い。
車両情報を編成車両単位で管理することにより、1つの編成車両に関するデータ取得に必要とする機器を最小限に抑えることができる。これにより、低コストで日々の編成車両の状態を確認することが可能となる。
また、上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムにおいて、前記旅客負荷データに関連する情報は、前記車両が停車するそれぞれの駅に設けられた自動改札機の入退場データ取得し、これを記憶するものとすると良い。
このような手段を採用することで、旅客情報の管理に際し、新たな機器を付加する必要性が無くなる。各停車駅や各車両に対する旅客情報収集手段を設置する必要が無くなるため、システム構成のコストを大幅に抑制することができる。
また、上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムにおいて、前記気象負荷データは、公共、あるいは気象情報会社が提供する地域別の詳細データを取得し、これを記憶するものとすると良い。
既に提供されている情報を利用することで、データ取得のために必要な機器の設置、管理が不要となりシステム構成のためのコストを抑えることができる。また、気象情報を負荷データとして取り入れ、これを考慮することで、編成車両が気象条件曝露に伴って劣化する状態を精度良く推定することが可能となる。
また、上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムにおいて、前記マネジメント手段は、前記換算値に基づいて、前記車両の清掃、外観目視検査、重要機器の性能および機能試験、重要機器の分解・詳細検査、全機器の分解詳細検査の保守作業の計画を自動で作成することが望ましい。
このような複数のメンテナンス計画を自動で作成する機能を有することにより、効率的なメンテナンススケジュールを計画することが可能となる。
さらに、上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムにおいて、前記マネジメント手段は、前記車両の劣化具合に応じて、運行条件の異なる路線に配車する計画を自動で作成する機能を有することが望ましい。
このような機能を持たせることにより、運行条件に伴う車両劣化を軽減することが可能となる。これにより、車体の長寿命化を図ることができる。このため、鉄道事業運営費の抑制を図ることができる。
上記のような特徴を有する鉄道車両保守計画解析システムによれば、車両の損傷あるいは劣化の度合を精度良く推定し、不必要な点検や過度なメンテナンス作業を抑制することができる。これにより、車両のメンテナンスコストを大幅に低減できるとともに、不具合や損傷が生じるリスクを適切にコントロールし抑制することができる。
実施形態に係る鉄道車両保守計画解析システムの構成例を示すブロック図である。 S路線を走行するα編成車両におけるA駅からB駅までの乗車人数を推定する場合の説明をするための図である。 複数路線の乗り入れがある駅における乗車(降車)人数の推定を行う場合の説明をするための図である。 提供されている気象データの利用例を示す図である。 路線特性や運行特性を取得するための路線情報の利用例を示す図である。 提供されている地震データの利用例を示す図である。 編成車両、車両毎に、構成機器の劣化に影響を与える影響因子をまとめた表の例である。 構成機器単位で、各影響因子による負荷率をまとめた表の例である。
以下、本発明の鉄道車両保守計画解析システムに係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1を参照して、鉄道車両保守計画解析システム(以下、単に解析システム10と称す)の全体構成について説明する。
本実施形態に係る解析システム10は、少なくともデータ記憶手段12と、演算手段14、およびマネジメント手段16を基本として構成されている。
データ記憶手段12は、車両に対する各種負荷情報を車両毎のデータとして記憶する管理サーバである。データ記憶手段12には、少なくとも、旅客データ記憶領域12a、運行データ記憶領域12b、気象データ記憶領域12cの他、車両情報記憶領域12dなどの区分けされた記憶領域が設けられている。各領域に記憶されたデータは、車両情報記憶領域12dに記憶された車両情報に関連付けられている。
旅客データ記憶領域12aには、ある編成の車両(例えばα編成車両)に対する乗車客数を推定するための情報(旅客負荷データ)が記憶される。旅客負荷データとしては、α編成車両が停車する駅構内への入退場者数と、その時間帯の関連データであれば良い。具体的には、α編成車両を運行している鉄道会社における運行監視制御システム(不図示)から、α編成車両の到着時刻、出発時刻に対応した時間帯における自動改札(不図示)の入退場データを取得し、これを記憶すれば良い。
運行データ記憶領域12bには、α編成車両の実際の運転状態に関する情報(運行負荷データ)が記憶される。運行負荷データとは、例えば、走行距離や、制動回数、制動速度、車体に加わる加速度、冷暖房稼働時間、各種消費電力量、および空圧機器の圧力などの情報であれば良い。このような運行負荷データの取得は、α編成車両に設置された運転状態記録装置(計測器:不図示)と、α編成車両の停車駅などに設置したデータ受信装置などによれば良い。
気象データ記憶領域12cには、α編成車両が走行する路線における気象情報(気象負荷データ)、すなわち、温度や湿度、降雨量、日照量などが、時間情報と共に記憶される。気象負荷データは、α編成車両が走行する路線周辺の地域気象データとして提供されているデータを取得すれば良い。気象負荷データの取得元としては、図4に示すような公共データの他、気象情報会社等が提供する地域別の詳細情報などをオンラインで取得するようにすれば良い。
車両情報記憶領域12dは、整備対象とする編成車両の情報(車両情報)、整備記録などが記憶される。なお、車両情報は、他の情報に先駆けて入力しておき、旅客負荷データ、運行負荷データ、および気象負荷データ等の負荷データは、車両情報に関連付けて記憶されるようにする。
また、データ記憶手段12には、上記記憶領域の他、図5に示すような路線特性情報を記憶する領域や、図6に示すようなエリア毎の地震情報を記憶する領域を設け、各種情報を取得するようにすることで、より詳細な負荷率演算を行うことができるようになる。なお、路線特定情報については、予め記録させておくことができる。また、地震情報については、気象情報と同様に、オンラインで取得することができる。このように、必要情報を既存設備からの提供を受けることで得られる構成とすることで、システムを構成する際の設備コストを大幅に低減することが可能となる。
ここで、各負荷データは、図7に示すように、編成単位、あるいは車両単位毎に、各構成機器に対する劣化因子となりうるか否かについて判定され、構成機器毎に、劣化因子に対応した負荷を加えた演算が成される。次に、車両劣化を数値化するための演算の具体例について説明する。
演算手段14は、データ記憶手段12に記憶された各種取得データに基づいて、予め定めた条件に基づく演算を行い、車両に対する負荷の程度を表す指標となる負荷率を求める手段である。すなわち、演算手段14は、例えば、車両の旅客負荷や、運行負荷、および気象負荷などを、比較可能な数値として換算する役割を担う。
具体例として、α編成車両についての旅客負荷率をRaαとした場合、旅客負荷率Raαは、以下のようにして算出すれば良い。
まず、図2に示すように、ある路線(例えばS路線)のある駅(例えばB駅)から別のある駅(例えばC駅)までの間にある編成車両(例えばα編成車両)に乗車した客数を推定する場合、車両停車駅の改札通過客数を入場と退場に分けて、α編成車両の停車時刻毎に取得したデータを、データ記憶手段12における旅客データ記憶領域12aから読み出せば良い。
ここで、乗車客の場合は、車両の停車時刻前の所定時間内における入場人数とし、降車客の場合は、車両の停車時刻後の所定時間内における退場人数とすれば良い。また、所定時間については、任意に定めることができるが、例えば乗車の場合は、α編成車両が停車する前の車両が発車してからα編成車両が出発するまでの時間とすることができる。また、降車の場合は、α編成車両が出発してから次の車両が到着するまでの時間とすることができる。
これに従うと、α編成車両がB駅からC駅まで走行した際の乗客数NSαB→αCを求める演算式は、数式1のように示すことができる。なお、数式1において、NSαA→αBはα編成車両がA駅からB駅まで走行した際の乗客数を示す。NSαtBiはα編成車両がB駅から発車した時間帯tBにB駅に入場(in)した人数を、また、NSαtBoはα編成車両がB駅に到着した時間帯tBに、B駅から退場(out)した人数を示す。
A駅が始発駅の場合、NSαA→αBはα編成車両がA駅から発車した時間帯tA帯にA駅に入場した人数と同数となる。このため、α編成車両が走行するS路線にA駅からZ駅までが存在する場合、A駅からZ駅までにおける総乗客数NSαA→αZは、数式2により求めることができる。
また、ある駅に対して路線の乗り入れがあり、乗り入れ路線への乗り換えや、乗り入れ路線からの乗り換えがある場合には、次のような方法で、乗車客数の推定することができる。すなわち、路線の乗り入れがのある駅(例えばC駅)から別の駅(例えばD駅)へ向かうα編成車両の乗客数については、ある時刻tにおけるC駅に向かう車両(D駅からC駅へ向かう車両を除く)の乗客数の総和から、ある時刻tにおけるC駅から他の駅へ向かう車両の乗客数の総和を減じ、この値に時刻tにおけるC駅での入退場者数の差を加えるようにすれば良い。
具体的には、図3に示すような例の場合、C駅からD駅へ向かうα編成車両の乗客数NSαC→αDは、数式3のようにして求めることができる。
なお、数式3において、(NSαB→αC+NJγD´→γC+NJδB´→δC+NYιD→C+NYθD→θC)が時刻tにC駅に向かう車両の乗客数の総和である。一方、(NSβC→βB+NJεC→εD´+NJζC→ζB´+NYηC→ηD+NYκC→κD)が、時刻tにおけるC駅からの乗客数の総和である。さらに、(NtCi−NtCo)が、時刻tにおけるC駅での入退場者の差を示すものである。
よって、乗り入れ路線がある場合には、該当区間について数式3を用い、その他の区間については数式2を用いて乗客数を算出し、これらを加算することで、全区間(例えばA駅からZ駅までの区間)の総乗客数を推定することができる。
これらを考慮し、乗客数が車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数をa、α編成車両が1日あたりに路線Sを走行する回数をnα、α編成車両の1月あたりの運行日数をDαとして、旅客負荷率Raαを求めると、数式4のように表すことができる。
次に、運行負荷についての算出方法を説明する。なお、運行負荷としては、例えば、走行距離や、制動負荷率などを挙げることができる。走行距離については、例えば、α編成車両の1日あたりの走行距離をLαDとした場合、α編成車両の1月あたりの走行距離Lαは、数式5により求めることができる。
また、α編成車両に対する制動負荷率Rbαは、制動加速度Gαと、当該路線の走行回数nαおよび制動回数kが車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数bを考慮することにより、数式6のように求めることができる。ここで、制動回数kについては、実測に基づく回数であれば良く、数式6では、仮にAからZとしている。
次に、気象負荷について説明する。気象負荷は、温湿度負荷、降雨(降雪)負荷、日照負荷、および風速負荷など、様々な因子に基づく複合的な負荷である。気象負荷は、α編成車両が運行されているエリア毎の情報に基づくものである。このため、α編成車両が、あるエリアk(例えばk駅のエリア)を通過する際の温度をTαk、同湿度をXαk、降雨(降雪)量をFαk、日照量をSαk、風速をVαkとし、その時の時間をtとした場合、各負荷率は、次のように示すことができる。
例えば、温湿度負荷率Rcαは、数式7のように示すことができる。なお、数式7中のcは、温湿度が車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数である。
また、降雨(降雪)負荷率Rdαは、数式8のように示すことができる。なお、数式8中のdは、降雨(降雪)量が車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数である。
また、日照負荷率Reαは、数式9のように示すことができる。なお、数式9中のeは、日照量が車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数である。
さらに、風速負荷率Rfαは、数式10のように示すことができる。なお、数式10中のfは、風速が車両劣化に及ぼす影響を数値換算するための係数である。
演算手段14は、算出した各種負荷率およびこれに関連する情報をマネジメント手段に出力する。
マネジメント手段16は、演算手段14により算出された演算結果について、例えば、図8に示すように、構成機器単位でまとめる処理を行い、これに基づいてメンテナンス時期の算出、およびその計画を作成する。
メンテナンス時期の算出について、具体的には、まず、構成機器毎に、所定条件に従って各負荷率を加算し、総合負荷率Riを算出する。ここで、算出される負荷率について、路線毎の特性(路線情報特性係数Lα)が存在する場合、運行負荷率Rbαと旅客負荷率Raαの加算値に対してこの係数Lαを乗じ、この値に、各種気象負荷率等を加算することで、Riを得ることができる。例えば、数式11参照。
このようにして総合負荷率Rを算出した後、総合負荷率Rについて予め定められた閾値Rimと、Rを比較し、RimとRとの差分を求める。そして、この差分と前回のメンテナンスからの経過日数Dとに基づいて、総合負荷率Rが閾値Rimを超えるまでの予測日数Dimを算出する。ここで、予測日数Dimの算出には、気候的な変動等を考慮した変動係数Rが乗算される。
ここで算出される予測日数Dimは、閾値Rimや、変動係数Rの値によって大きく変化する。つまり、閾値Rimの値について、対象とするメンテナンス毎に異なる値を定める事で、種々のメンテナンスに対する要メンテナンスまでの予定日数を求めることができる。
例えば、閾値Rimについて、Rim1〜Rim5の5段階(Rim1<Rim2<Rim3<Rim4<Rim5)に分けた場合、Rim1については、対象機器(車両)の清掃を行うまでの負荷率の閾値を定めるようにする。そして、Rim2は、対象機器(車両)の外観目視検査までの負荷率の閾値、Rim3は、重要機器の性能、および機能試験までの負荷率の閾値とする。さらに、Rim4は、重要機器の分解・詳細検査までの負荷率の閾値、Rim5は、全機器の分解詳細検査までの負荷率の閾値と定めるようにすることで、5つの段階的なメンテナンスを必要とする状態までの予測日数を求めることが可能となる。
マネジメント手段16は、各段階のメンテナンスまでに必要とされる予測日数Dim(Dim1〜Dim5)を算出した後、それぞれの予測日数を超えない範囲で、各作業の日取りを定め、メンテナンス計画を作成する。ここで、清掃や、外観目視検査については、予測日数を超えない範囲で最も遅い日とすることが望ましい。また、重要機器の性能、機能試験、分解・詳細検査、全機器の分解詳細検査については、車両を搬入するデポの空き情報を参照し、搬入可能な日取りを定めるようにする。
また、マネジメント手段16は、メンテナンス対象とする車両(およびその構成機器)の劣化具合から、路線特性や旅客負荷率による影響を読み取る。例えば、海岸沿いを走る路線では、塩害の影響が劣化の促進を招いていると考えられる場合、対象の車両を塩害の影響を受け難い内陸を走る路線へ配車する指示を出力するようにする。
また、都心を走る路線を走行する車両であるために、旅客負荷率の影響が極めて高いと考えられる場合には、田舎を走る路線に配車することで、旅客負荷率の増大による劣化を抑制することができ、車両の長期使用が可能となる。
上記のような構成の解析システム10によれば、車両の損傷あるいは劣化の度合を精度良く推定し、不必要な点検や過度なメンテナンス作業を抑制することができる。これにより、車両のメンテナンスコストを大幅に低減できるとともに、不具合や損傷が生じるリスクを適切にコントロールし抑制することも可能となる。
10………鉄道車両保守計画解析システム(解析システム)、12………データ記憶手段、12a………旅客データ記憶領域、12b………運行データ記憶領域、12c………気象データ記憶領域、12d………車両情報記憶領域、14………演算手段、16………マネジメント手段。

Claims (4)

  1. 少なくとも、旅客負荷データを記憶する旅客データ記憶領域と、運行負荷データを記憶する運行データ記憶領域と、気象負荷データを記憶する気象データ記憶領域とを有する管理サーバと、
    前記管理サーバにおける各種データ記憶領域に記憶された情報と、予め定めた換算係数に基づいて、少なくとも編成車両の走行距離、旅客負荷率、制動負荷率、温湿度負荷率、降雨負荷率、日照負荷率、風速負荷率をそれぞれ算出する演算手段と、
    前記編成車両の前記走行距離と、前記旅客負荷率、前記制動負荷率、前記温湿度負荷率、前記降雨負荷率、前記日照負荷率、および前記風速負荷率に基づいて総合負荷率を構成機器毎に算出し、当該総合負荷率と、予め定められた閾値、前回のメンテナンス日を基準とした経過日数、および変動係数に基づいて、要メンテナンスまでの予測日数を求めるマネジメント手段と、を有することを特徴とする鉄道車両保守計画解析システム。
  2. 特定の編成車両αにおける前記走行距離をLα、前記旅客負荷率をRaα、前記制動負荷率をRbα、前記温湿度負荷率をRcα、前記降雨負荷率をRdα、前記日照負荷率をReα、前記風速負荷率をRfαとした場合に、
    前記総合負荷率Rについて、R=Lα(Rbα+Raα)+Rcα+Rdα+Reα+Rfαによって算出し、
    前記閾値をRim、前記経過日数をD、前記変動係数をRとした場合に、
    前記予測日数Dimについて、Dim=R[(Rim−R)/(R/D)]によって求めることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両保守計画解析システム。
  3. 前記マネジメント手段は、前記車両の劣化具合に応じて、運行条件の異なる路線に配車する計画を自動で作成することを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両保守計画解析システム。
  4. 少なくとも、旅客負荷データを記憶する旅客データ記憶領域と、運行負荷データを記憶する運行データ記憶領域と、気象負荷データを記憶する気象データ記憶領域とを有する管理サーバと、
    前記管理サーバにおける各種データ記憶領域に記憶された情報を予め定めた換算値に変換する演算手段と、
    前記演算手段を介して得られた換算値に基づいて、車両の保守計画を作成するマネジメント手段と、を有し、
    前記マネジメント手段は、前記車両の劣化具合に応じて、運行条件の異なる路線に配車する計画を自動で作成することを特徴とする鉄道車両保守計画解析システム。
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