JP6413222B2 - バイオセンサ用導電材およびバイオセンサ - Google Patents
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Description
例えば、免疫クロマトグラフィは、抗原抗体反応を利用した検査方法であり、簡単な手順で目的物質を検出可能であることから、インフルエンザウイルス検査や妊娠検査等に実用されている。免疫クロマトグラフィには、携帯性に優れ、様々な標的物質に対応できるという観点で大きな利点があるものの、一方で感度に劣る等の課題がある。また、検査時間は比較的短いが、さらに短時間での検出が要求される場合もある。具体的には、免疫クロマトグラフィでは、目的物質が低濃度の場合には検出できずスクリーニング検査精度が低いこと、試料がメンブレン上を移動するため5分〜30分程度の時間を要すること、展開液(移動相)が必要であり高粘度の試料は希釈する必要があり操作が煩雑になること等があり、感染症等の早期発見、早期治療を実現するためには、なお改善の余地がある。
本発明のバイオセンサ用導電材は、基材と、上記基材上に形成され、樹脂および金属ナノワイヤを含有する導電層とを有し、上記導電層は、上記金属ナノワイヤの少なくとも一部が上記導電層の表面に露出している金属ナノワイヤ露出部を有することを特徴とするものである。
図1(a)は本発明のバイオセンサ用導電材の一例を示す概略断面図であり、図1(b)は図1(a)の破線部分の拡大図である。図1(a)に例示するように、バイオセンサ用導電材1は、基材2上に樹脂および金属ナノワイヤを含有する導電層3が形成されたものである。導電層3は、図1(b)に例示するように、金属ナノワイヤ4の一部が導電層3の表面に露出している金属ナノワイヤ露出部5を有している。
なお、図3に示す例においては金属ナノワイヤ露出部に特異的結合物質が固定されているが、これに限定されるものではなく、金属ナノワイヤ露出部に標的物質が固定されていてもよい。
本発明においては、導電層が金属ナノワイヤ露出部を有することにより、金属ナノワイヤに特異的結合物質または標的物質を固定することができる。
なお、図4に示す例においては本発明のバイオセンサ用導電材を用いて標的物質を検出しているが、これに限定されるものではなく、金属ナノワイヤ露出部に標的物質を固定した場合には特異的結合物質を検出することができる。
本発明においては、導電層が金属ナノワイヤおよび樹脂を含有するため、基材上に導電層を容易に形成可能であり、薄膜化が容易である。また、フォトリソグラフィ法の公知の方法により微細な導電層のパターンを容易に形成することが可能である。そのため、本発明のバイオセンサ用導電材を用いることにより、バイオセンサの種々の分野への応用が可能になる。また、バイオセンサの小型化を実現することができる。
本発明における導電層は、基材上に形成され、樹脂および金属ナノワイヤを含有するものであり、金属ナノワイヤの少なくとも一部が導電層の表面に露出している金属ナノワイヤ露出部を有するものである。以下、導電層における各構成について説明する。
本発明に用いられる金属ナノワイヤを構成する金属としては、特異的結合物質または標的物質を固定可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、銀、銅、金、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、鉄、コバルト、錫等が挙げられる。中でも、銀ナノワイヤ、銅ナノワイヤが好ましく用いられる。
ここで、金属ナノワイヤの直径および長さは、例えば透過型電子顕微鏡を用いて測定することができる。
本発明において、金属ナノワイヤ露出部では金属ナノワイヤの少なくとも一部が導電層の表面に露出している。
ここで、金属ナノワイヤの少なくとも一部が導電層の表面に露出していることは、例えば、層表面の導電性を観察できる機能を有する市販の原子間力顕微鏡(AFM)を用いて直接確認することができる。例えば、セイコーインスツルメンツ社製のNano−Pico CURRENT/CITSモードを搭載したNanoNaviプローブステーション及びS−image高分解能小型ステージユニットを使用し、導電性カンチレバー(例えば、SI−DF3−R)と導電層との間にバイアス電圧(例えば3V〜5V)を印加したまま導電層表面を走査し、導電性カンチレバーと導電層との間に流れる電流を検出し電流分布を観察して確認することができる。
本発明における導電層に用いられる樹脂としては、導電層の形成方法に応じて適宜選択される。
例えば、基材上に樹脂および金属ナノワイヤを含有するインクを塗布して導電層を形成する場合には、樹脂としてはバインダとして機能するものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。より具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂等が挙げられる。
また、基材上に金属ナノワイヤと基材を膨潤させる溶媒とを含有するインクを塗布し、基材を膨潤させて、基材表面に金属ナノワイヤを埋め込む場合には、樹脂としては、所定の溶媒に膨潤するものであればよく、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂等を挙げることができる。具体的には、米国特許出願公開第2011/0281070号明細書および特表2012−500865号公報に記載されているような樹脂を用いることができる。より具体的には、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート、ポリアクリレートやポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
本発明においては、基材上に導電層がパターン状に形成されていることが好ましい。
例えば、基材上に導電層がパターン状に形成されており、複数の導電層が設けられている場合には、複数の導電層のうち少なくとも1つをキャリブレーションに用いたり、サンプル数を増やしたり、各導電層の金属ナノワイヤ露出部にそれぞれ異なる特異的結合物質または標的物質を固定したりすることができる。また、多面付けのバイオセンサ用導電材を得ることもできる。
具体的には、図6(a)〜(d)に示すように、基材2上に導電層3a、3b、3cがパターン状に形成されており、複数の導電層3a、3b、3cが設けられている場合には、導電層3a、3bの金属ナノワイヤ露出部5には特異的結合物質7を固定して試料の検査に用い、他の導電層3cの金属ナノワイヤ露出部5には特異的結合物質7を固定せずにキャリブレーションに用いることができる。導電層3a、3bの金属ナノワイヤ露出部5に固定された特異的結合物質7は同一でもよく異なっていてもよい。同一の場合はサンプル数を増やすことができ、異なる場合には一度の検査で複数の項目を同時に検査することが可能になる。なお、図6(b)は図6(a)のA−A線断面図、図6(c)は図6(a)のB−B線断面図、図6(d)は図6(c)の破線部分の拡大図である。
また、図7に示すように、基材2上に導電層3をパターン状に形成して、多面付けのバイオセンサ用導電材とすることができる。なお、図7において、後述する絶縁層6の一部は破線で示している。
ここで、表面抵抗率は、例えば三菱化学株式会社製の抵抗率計ロレスタを用いて測定することができる。
例えば、基材上に樹脂および金属ナノワイヤを含有するインクを塗布して導電層を形成する場合、導電層の厚さは例えば10nm〜1mmの範囲内とすることができ、中でも0.1μm〜100μmの範囲内、特に0.3μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。導電層が薄いと導通が取り難く、製造も困難になる。一方、導電層が厚いと製造コストが高くなる。なお、本発明において導電層に透明性は必要とされないことから、導電層の厚さは厚くてもかまわない。
また、基材上に金属ナノワイヤと基材を膨潤させる溶媒とを含有するインクを塗布し、基材を膨潤させて、基材表面に金属ナノワイヤを埋め込む場合、基材表面に金属ナノワイヤが埋め込まれた部分の厚さ、すなわち導電層の厚さは、金属ナノワイヤの直径以上の厚さであることが好ましい。具体的には、導電層の厚さは、金属ナノワイヤの直径の1倍以上5倍以下の範囲内とすることができる。より具体的には、導電層の厚さは、0.1nm〜5μmの範囲内とすることができる。基材表面に金属ナノワイヤが埋め込まれた部分の厚さが上記範囲内であれば、金属ナノワイヤ間で接点が形成されやすく良好な導電性が得られる。
導電層の形成方法としては、金属ナノワイヤ露出部を有する導電層を形成可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、基材上に樹脂および金属ナノワイヤを含有するインクを塗布して導電層を形成する方法、基材上に金属ナノワイヤと基材を膨潤させる溶媒とを含有するインクを塗布し、基材を膨潤させて、基材表面に金属ナノワイヤを埋め込む方法が挙げられる。前者の方法の場合、樹脂および金属ナノワイヤを含有するインクとしては市販のインクを用いることができる。また、基材上に導電層が積層された市販の導電性フィルムを用いてもよい。一方、後者の方法の場合、具体的には、米国特許出願公開第2011/0281070号明細書および特表2012−500865号公報に記載されている方法を適用することができる。
本発明における基材は、上記導電層を支持するものである。
基材としては、基材上に上記導電層を形成可能なものであれば特に限定されるものではない。また、基材は透明性を有していてもよく有さなくてもよい。例えば、ガラス基材、樹脂基材等を用いることができ、中でも、軽量性や可撓性の観点から樹脂基材が好ましく用いられる。
樹脂基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル、トリアセチルセルロース等を挙げることができる。
また、樹脂基材には、インクの濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施したり易接着層を設けたりすることができる。表面処理や易接着層については一般的なものを適用できる。
基材の厚さとしては、基材上に上記導電層を形成可能であればよく、用途等に応じて適宜選択される。
本発明においては、金属ナノワイヤ露出部に、標的物質と特異的に結合する特異的結合物質または標的物質が固定されていてもよい。本発明のバイオセンサ用導電材を用いたバイオセンサにおいては、金属ナノワイヤ露出部に特異的結合物質または標的物質が固定される。
本発明においては、図6(a)〜(c)および図7に例示するように、導電層3a、3b、3cもしくは3が形成された基材2上に絶縁層6がパターン状に形成されていてもよい。絶縁層は、試料が供給される反応領域を画定する、導電層上に試料を滞留させる、また試料が電極や配線等と接触しないようにするために設けられるものである。
本発明のバイオセンサ用導電材の形態としては特に限定されるものではなく、検査目的、検査対象、検査方法等に応じて適宜選択され、例えば、フィルム状、板状、棒状等を挙げることができる。
本発明のバイオセンサは、上述のバイオセンサ用導電材を有するセンサ部を備えることを特徴とするものである。
以下、本発明のバイオセンサにおける各構成について説明する。
本発明におけるセンサ部は、上述のバイオセンサ用導電材を有するものである。
本発明のバイオセンサにおいて、バイオセンサ用導電材は、基材と、上記基材上に形成され、樹脂および金属ナノワイヤを含有する導電層とを有するものであり、上記導電層は、上記金属ナノワイヤの少なくとも一部が上記導電層の表面に露出している金属ナノワイヤ露出部を有し、上記金属ナノワイヤ露出部に、標的物質と特異的に結合する特異的結合物質または上記標的物質が固定されているものである。
なお、バイオセンサ用導電材については、上記「A.バイオセンサ用導電材」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
本発明においては、通常、バイオセンサ用導電材の導電層に電極や配線が接続される。
電極および配線としては、本発明のバイオセンサの用途や構造等に応じて適宜選択される。例えば、電極としては、作用極、対極、参照極等が挙げられる。また、電界効果トランジスタを利用したバイオセンサにおいては、導電層にソース電極およびドレイン電極が接続される。具体的に図6(a)〜(c)および図7においては、導電層3a、3b、3cもしくは3の両端の接続部12a、12bのうち、一方の接続部12aにソース電極、他方の接続部12bにドレイン電極が接続される。
本発明のバイオセンサの形態としては特に限定されるものではなく、検査目的、検査対象、検査方法等に応じて適宜選択され、例えば、フィルム状、板状、棒状、筒状、球状等を挙げることができる。
綿棒型のバイオセンサ20で例えば鼻腔内や口腔内を拭い、試料として鼻汁、粘膜、唾液等を被覆部22付着させると、試料は被覆部22を通過してセンサ部15に導入され、検査に供される。このように綿棒型のバイオセンサにおいては、簡便かつ迅速に試料を採取するとともに、その試料中に含まれる目的物質を検査することができる。
被覆部としては、試料が通過できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば親水性や、液体を透過させる透過性を有することが好ましい。また、被覆部の材料は、皮膚や粘膜を傷つけないものであることが好ましい。具体的には、ろ紙、クロマトグラフィに用いられる樹脂製のメンブレン、樹脂製のメッシュ等を挙げることができる。
綿棒型のバイオセンサにおいて、センサ部は交換可能であることが好ましい。この場合、例えば、センサ部が設けられている先端部が着脱可能であってもよく、綿棒型のバイオセンサが使い捨てであってもよい。
歯ブラシ型のバイオセンサ30で口腔内の歯を磨くと、試料として唾液や磨き落とされた歯垢等が試料採取穴33に注入される。そして、試料は試料採取穴33に連結されたセンサ部15に導入され、検査に供される。このように、歯ブラシ型のバイオセンサにおいては、簡便かつ迅速に試料を採取するとともに、その試料中に含まれる目的物質を検査することができる。
この場合、センサ部における特異的結合物質としては、検査目的に応じて任意の抗体を用いることができる。例えば、虫歯の原因菌である連鎖球菌(S.mutans、S.sobrinus、S.cricetus、S.rattus等)に対するモノクローナル抗体を用いることができる。
支持体の先端には複数の毛束が配置される。毛束としては、樹脂のような人工材料またはブタ毛のような天然材料等、通常歯ブラシの毛束として用いられる材料を使用することができる。
支持体の先端に設けられた毛束の近傍には試料採取穴が設けられる。試料採取穴の位置としては、支持体の先端であり、毛束の近傍であり、歯ブラシ型のバイオセンサを口腔内に挿入した際に口腔内の唾液等を採取できる位置であれば特に限定されるものではない。
歯ブラシ型のバイオセンサにおいて、センサ部は交換可能であることが好ましい。この場合、例えば、センサ部が着脱可能であってもよく、センサ部が設けられている先端部が着脱可能であってもよく、歯ブラシ型のバイオセンサが使い捨てであってもよい。
本発明のバイオセンサは測定装置に接続して使用することができる。測定装置は、バイオセンサを接続し、バイオセンサで生じた電気信号を計測するものである。測定装置としては、一般の測定装置を用いることができる。例えば、測定装置は、バイオセンサで生じた電気信号を受信するための接続電極と、演算部と、電源と、表示部と、操作部とを備える。バイオセンサが測定装置の装着部に装着されると、バイオセンサの電極または配線の端部が測定装置の接続電極に接続される。この接続により、バイオセンサで生じた電気信号は測定装置に伝達される。
検査方法としては、例えば、測定者がバイオセンサを測定装置に装着し、バイオセンサのセンサ部に試料を導入し、操作部を操作して測定を開始する。試料に標的物質が含まれる場合は、標的物質とセンサ部の特異的結合物質とが反応し、電気信号がバイオセンサの電極で検出され、測定装置に伝達される。測定装置はバイオセンサから受信した電気信号を演算部で測定値に変換する。得られた測定値は表示部に表示され、測定者は測定結果を視覚的に認識することができる。
(バイオセンサの作製)
まず、厚さ200μmのPET基材に、日立化成製の転写形薄膜透明導電フィルム(Transparent Conductive Transfer Film;TCTF)のカバーフィルムを剥がし、115℃で熱転写した。次に、TCTFの支持体の上から、反応領域に配置される電極パターンと電極パターンから引き出される配線パターンと端末のコネクタパターンとを含む銀ナノワイヤで形成されるパターンで露光し、TCTFの支持体を剥離して、TCTFの銀ナノワイヤを露出させた。その後、炭酸ナトリウム洗浄して未露光部分を除去した。このようにして、銀ナノワイヤを含有する導電層がパターン状に形成された導電フィルムを得た。
導電層のソース電極およびドレイン電極に接続されるパターンに銀ペーストで導線を固定し、ポテンシォスタットと接続した。その後、コントロールの生理食塩水と、ロシュ社製のビオチン0.05%(W/W)生食とをそれぞれ別の反応領域に添加し、0.5V〜−0.2Vのサイクリックボルタモグラムを印加した。ストレプトアビジンが固定された反応領域ではビオチンが検出された。
(バイオセンサの作製)
下記のように、ストレプトアビジンに替えてアプタマーを銀ナノワイヤに固定したこと以外は、実施例1と同様にしてバイオセンサを作製した。
すなわち、ニッポンジーン社製のImmuno−Aptamer TM,Mouse IgG 0.05%(W/W)のトリス緩衝液に0.2%(W/W)ジチオールを添加した液を直前に用事調製した。顕微鏡下、この液を反応領域に位置する導電層上に滴下し、常温で自然乾燥させて、銀ナノワイヤにチオール結合によりアプタマーを固定した。
導電層のソース電極およびドレイン電極に接続されるパターンに銀ペーストで導線を固定し、ポテンシォスタットと接続した。その後、コントロールの生理食塩水と、ロシュ社製のMouse IgG 0.05%(W/W)生食とをそれぞれ別の反応領域に添加し、0.5V〜−0.2Vのサイクリックボルタモグラムを印加した。アプタマーが固定された反応領域ではIgGの結合が検出された。
(バイオセンサの作製)
下記のように導電フィルムを形成したこと以外は、実施例1と同様にしてバイオセンサを作製した。
すなわち、まず、PETフィルム上に米カンブリオス社製のコーティング材「クリアオーム」をコートして導電層を形成した。次いで、導電層上にフォトレジストをコートし、パターン露光、洗浄した。その後、林純薬工業製の「銀ナノワイヤーエッチング液 Pure Etch GNW300」を用いてフルエッチングし、フォトレジストを剥離して、導電層がパターン状に形成された導電フィルムを形成した。
実施例1と同様に評価したところ、同様の結果が得られた。
(バイオセンサの作製)
実施例3と同様にして導電フィルムを形成したこと以外は、実施例2と同様にしてバイオセンサを作製した。
実施例2と同様に評価したところ、同様の結果が得られた。
2 … 基材
3、3a、3b、3c … 導電層
4 … 金属ナノワイヤ
5 … 金属ナノワイヤ露出部
6 … 絶縁層
7 … 特異的結合物質
10 … 標的物質
11 … 反応領域
15 … センサ部
20、30 … バイオセンサ
Claims (5)
- 基材と、
前記基材上に形成され、樹脂および金属ナノワイヤを含有する導電層と
を有し、前記導電層は、前記金属ナノワイヤが前記樹脂に埋没しており、埋没している前記金属ナノワイヤの少なくとも一部が前記導電層の表面に露出している金属ナノワイヤ露出部を有し、
前記金属ナノワイヤ露出部に、標的物質と特異的に結合する特異的結合物質または前記標的物質が固定されていることを特徴とするバイオセンサ用導電材。 - 前記導電層が前記基材上にパターン状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ用導電材。
- 前記特異的結合物質が抗体またはアプタマーであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバイオセンサ用導電材。
- 前記導電層が形成された前記基材上に絶縁層がパターン状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のバイオセンサ用導電材。
- 請求項1から請求項4までのいずれかに記載のバイオセンサ用導電材を有するセンサ部を備えることを特徴とするバイオセンサ。
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