JP2009002939A - アンペロメトリック型バイオセンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センサユニットは、絶縁性の基板11上に少なくとも対極19とナノチューブ状構造体を含む作用極18を有するアンペロメトリック型電極である電極部を有し、前記両電極に、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が形成されており、前記感知部における電荷の変化を電流変化として捉える。各種検出対象物質の、例えば、化学的反応測定又は免疫学的反応測定の用途に適用することができる。
【選択図】図11
Description
本発明のセンサユニットの別の好ましい態様によれば、感知部における電荷の変化を、酸化還元反応による電流変化として捉える。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記対極及び作用極が、酸素電極あるいは過酸化水素電極である。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部を、2つ以上有する。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記電極部が、2つ以上集積されている。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記ナノチューブ状構造体が、カーボンナノチューブ、ボロンナイトライドナノチューブ及びチタニアナノチューブよりなる群から選ばれる構造体である。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記カーボンナノチューブが、金属表面から、直接成長させることにより、金属表面と電気的又は機械的に良好に接触している構造体である。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記カーボンナノチューブが、金属表面から、熱化学気相成長法又はプラズマ化学気相成長法を用いて直接成長させた構造体である。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記トランジスタ部のチャネルが、ナノチューブ状構造体からなる。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記標識物質が酵素であり、前記酵素に対する基質供給領域が、前記感知部位領域に毛細管作用により連絡可能である。
本発明のセンサユニットの更に別の好ましい態様によれば、前記前処理領域(2)が前処理物質として界面活性剤を含み、前記感知部位領域(3)に特定物質としてリポプロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ、又はグリセロリン酸オキシダーゼを含む。
本発明の分析装置の好ましい態様によれば、分析装置による分析が、化学的反応測定及び免疫学的反応測定である。
本発明の分析装置の更に別の好ましい態様によれば、前記分析が、特定の疾患又は機能を判別するために選択された2以上の検出対象物質を検出である。
前記トランジスタ部としては、基板と、前記基板に設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極間の電流通路になるチャネルとを備えたトランジスタ部を有し、更に、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部を備えるトランジスタ部であれば、特に限定されるものではないが、例えば、国際公開WO2006/025481号パンフレットに記載の各種トランジスタ部を挙げることができる。
(1)前記のトランジスタ部が検出用感知ゲートを備え、前記検出用感知ゲートが、トランジスタ部の基板に固定されたゲート本体と、前記の毛細管作用をもつ支持体を含む感知部とを備え、前記感知部が前記ゲート本体に対して電気的に導通があるトランジスタ部(前記感知部に、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質が固定化されていることが好ましい)、
(2)前記のトランジスタ部が検出用感知ゲートを備え、前記検出用感知ゲートが、トランジスタ部の基板に固定されたゲート本体と、前記の毛細管作用をもつ支持体を含む感知部とを備え、前記感知部が、前記ゲート本体に対して電気的に導通があり、更に、検出対象物質の存在を前記トランジスタ部の特性の変化として検出すべく電圧を印加される参照電極を備えるトランジスタ部、
(3)トランジスタ部の基板に固定されたゲート本体が、前記の毛細管作用をもつ支持体と一緒になって前記感知部を形成するトランジスタ部(前記感知部に、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質が固定化されていることが好ましい)、
(4)トランジスタ部の基板に固定されたゲート本体が、前記の毛細管作用をもつ支持体と一緒になって前記感知部を形成し、更に、検出対象物質の存在を前記トランジスタ部の特性の変化として検出すべく電圧を印加される参照電極を備えるトランジスタ部、
(5)前記のチャネルに、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質を固定された毛細管作用をもつ支持体を含む前記感知部が形成されているトランジスタ部
などを挙げることができる。
以下、本発明におけるセンサユニット及び支持体の構成要素について説明する。
アンペロメトリック電極部は、絶縁性基板上に少なくとも作用極と対極を有する一対の電極部位であり、必要に応じて参照極を有する電極を含む部位である。この時、対向する2つの電極から交互にくし型状に配設したくし型電極と参照物質を有する参照電極とこの参照電極に対向する対向電極とを同一基板上に形成した電極部であることが好ましい。具体的な態様としては、特許2590002号記載のくし形電極部を有する電極があげられる。また、コンタクト電極とは、それぞれの電極から引き出された導電性のリード線が、接続用コネクターを介して分析装置(特に測定回路)に接続する部分である。前記電極は、毛細管作用を持つ支持体と共に、感知部を形成する。
基板は、絶縁性を有する基板であれば任意の素材で形成された基板を用いることができるが、通常は、絶縁性基板、又は、絶縁された半導体基板を用いる。なお、本明細書において絶縁性という場合には、特に断らない限り電気絶縁性のことを指し、絶縁体という場合には、特に断らない限り電気絶縁体の事を指す。また、センサとして用いる場合、感度を高めるためには、絶縁性基板、あるいは、表面を絶縁性基板を構成する素材(即ち、絶縁体)で被覆することにより絶縁した半導体基板であることが好ましい。これら、絶縁性基板や、絶縁体で被覆した半導体基板を用いた場合、特に後述するトランジスタの基板として用いる際、他の方法で絶縁した半導体基板に比べ、誘電率が低いために浮遊容量を低減することができ、そのため、例えばバックゲート(基板に対してチャネルと反対側に設けられたゲート)を検出用感知ゲートとした場合に相互作用の感知感度を高めることができる。
更に、基板の形状は任意であるが、通常は平板状に形成する。また、その寸法についても特に制限は無いが、基板の機械的強度を保つため厚さが100μm以上であることが好ましい。
アンペロメトリック電極部は導電性であり、参照極に関しては更に測定中の電位の基準を与える電極であれば、その作製法は任意であるが、主としてフォトリソグラフィー法により作製することができ、メッキや印刷でも製造可能である。電極素材としては、金、カーボン、白金などの導電性の物質が最適である。
金属表面にカーボンナノチューブを形成する技術は、従来公知の方法で行うことができ、特に限定されないが、例えば、化学気相成長法、例えば、熱化学気相成長又はプラズマ化学気相成長により簡易に形成することができる。
また、カーボンナノチューブ電極は、リソグラフィーの方法を用いて、数ミクロンの金属表面上に形成することができるため、複数個同時に1つの基板上に形成することができる。これにより、同時複数項目計測が容易になる。
本発明のストリップにおける毛細管作用をもつ支持体は、液体が展開可能である支持体である限り、特に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド繊維、グラスファイバー、セルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート、フッ化ビニリデン樹脂、又はポリテトラフルオロエチレンなどからなる多孔質体(例えば、濾紙又は多孔性ポリマー)などを挙げることができる。
感知部は、少なくとも対極と作用極を有する電極部と、毛細管作用をもつ支持体とから主として構成される。毛細管作用をもつ支持体中に、及び/又は、作用極上に、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質を固定することができる。ここで、検出対象物質とは、本発明のセンサユニットを用いて検出しようとする対象であり、特定物質とは、検出対象物質と何らかの相互作用を選択的に生じる物質である。一つの感知部には、1種の特定物質を単独で固定しても良く、2種以上の特定物質を任意の組み合わせ及び比率で固定化してもよい。なお、これらの検出対象物質、特定物質及び相互作用については、後で詳細に説明する。
(1.基板)
基板は、絶縁性を有する基板であれば任意の素材で形成された基板を用いることができ、アンペロメトリック電極部における基板と同様の材料、寸法、形状で形成することができる。
ソース電極は、上記トランジスタのキャリアを供給することができる電極であれば他に制限は無い。また、ドレイン電極は、上記トランジスタのキャリアを受け取ることができる電極であれば、他に制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。但し、ソース電極及びドレイン電極は、通常は同一の基板上に設けられる。
ソース電極及びドレイン電極はそれぞれ任意の導体で形成することができ、具体例としては、金、白金、チタン、炭化チタン、タングステン、アルミニウム、モリブデン、クロムケイ化タングステン、窒化タングステン、多結晶シリコンなどが挙げられる。また、ソース電極、ドレイン電極を形成する導体は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
更に、ソース電極及びドレイン電極の寸法や形状も任意である。
チャネルは、ソース電極及びドレイン電極の間の電流の通路となりうるものであり、公知のチャネルを適宜用いることができる。
また、チャネルの形状や寸法に制限は無く、任意である。但し、チャネルは、基板から離隔した状態で上記のソース電極及びドレイン電極間に装架されていることが好ましい。これにより、ゲート本体とチャネルとの間の誘電率を低下させることができ、ゲート本体の電気容量を小さくすることができるため、センサユニットの感度を高めることができる。
更に、チャネルの数も任意であり、1本でも、2本以上であってもよい。
以下、電界効果トランジスタのチャネル(以下適宜、「FETチャネル」という)と、単一電子トランジスタのチャネル(以下適宜、「SETチャネル」という)とについて、それぞれ説明する。なお、FETチャネルとSETチャネルとを区別しないで指す場合、単に「チャネル」という。また、上述のように電界効果トランジスタと単一電子トランジスタとはチャネルによって区別することができるため、FETチャネルを有するトランジスタは電界効果トランジスタであり、SETチャネルを有するトランジスタは単一電子トランジスタと認識すべきである。
但し、センサユニットの感度を高めるためには、FETチャネルは微細なものであることが好ましい。一般に、トランジスタを用いたセンサの検出感度の限界は、トランジスタのゲートの電気容量(以下適宜、「ゲート容量」という)に関係している。ゲート容量が小さいほど、ゲートの表面電荷の変化を大きなゲート電圧の変化として捉えることができ、センサの検出感度が向上するのである。ゲート容量はチャネルの長さLとチャネルの幅Wとの積L×Wに比例するので、ゲート容量の減少にはチャネルの微細化が効果的である。微細なチャネルとしては、例えば、ナノチューブ状構造体を用いてチャネルを形成することが好ましい。
絶縁性部材としては、絶縁性の部材であれば任意の部材を用いることが可能であるが、具体例としては、フォトレジスト(感光性樹脂)、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、テフロン(登録商標)などの高分子材料、アミノプロピルエトキシシランなどの自己組織化膜、PER−フルオロポリエーテル、フォンブリン(商品名)などのルブリカント、フラーレン類化合物、あるいは酸化シリコン、弗化ケイ酸塩ガラス、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、MLQ(Methyl Lisesquioxane)、多孔質シリカ、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、弗化カルシウム、ダイヤモンド薄膜などの無機物質を用いることができる。また、これらは任意の種類及び比率で組み合わせて用いてもよい。
検出用感知ゲートは、ゲート本体と、毛細管作用を持つ支持体を含む感知部(相互作用感知部:以下感知部)とを有して構成されている。検出用感知ゲートを有する本発明のセンサユニットでは、検出用感知ゲートの感知部で相互作用が生じた場合、ゲート本体のゲート電圧が変化するようになっており、このゲート本体のゲート電圧に伴って生じるトランジスタの特性の変化を検出することにより検出対象物質の検出を行うことができるようになっている。
また、本発明のセンサユニットでは、後で詳述するように、前記検出用感知ゲートに代えて、ゲート本体と毛細管作用を持つ支持体とからなる感知部を設ける態様とすることもできるし、あるいは、チャネルと毛細管作用を持つ支持体とからなる感知部を設ける態様とすることもできる。
ゲート本体は、対応するソース電極及びドレイン電極と同一の基板に固定されたゲートである。このゲート本体は、トランジスタのチャネル内の荷電粒子の密度を制御するゲート電圧を印加することができるものであれば他に制限は無い。通常、ゲート本体はチャネル、ソース電極及びドレイン電極から絶縁された導体を有して構成され、一般的には導体及び絶縁体から構成される。
また、上記導体の絶縁に用いる絶縁体も任意であり、その具体例としては、基板の材料として例示した絶縁体と同様のものが挙げられる。更に、ゲート本体の絶縁に用いる絶縁体についても、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
なお、ゲート本体の導体に代えて、又は導体と併用して、半導体を用いるようにしても良い。その際の半導体の種類は任意であり、また、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
更に、ゲート本体を配置する位置は、チャネルに対してゲート電圧を印加することができる位置であれば他に制限は無く、例えば基板の上方に配設してトップゲートとしてもよく、基板のチャネルと同じ側の面上に配設してサイドゲートとしてもよく、基板の裏面(チャネルと反対側の面)に配設してバックゲートとしてもよい。これにより、検出時の操作を簡単に行うことができる。但し、トップゲートとしてゲート本体を形成すると、一般にチャネルとトップゲートとの距離はチャネルと他の位置のゲートとの距離に比べて近いため、センサユニットの感度を高めることができる。
更に、ゲート本体の数は任意であり、トランジスタに1つのみのゲート本体を設けても良く、2つ以上のゲート本体を設けてもよい。
本実施形態において感知部は、好ましくは、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質が固定され、基板とは離隔して形成された部材であり、検出対象物質と特定物質との相互作用が生じた場合に、その相互作用を電気信号(電荷の変化)としてゲート本体に送ることができるように構成されている。一つの感知部には、1種の特定物質を単独で固定しても良く、2種以上の特定物質を任意の組み合わせ及び比率で固定化してもよい。
更に、感知部の形状及び寸法に制限は無く、その用途や目的に応じて任意に設定することができる。
本発明のセンサユニットは、検出対象物質と特定物質との相互作用により生じるトランジスタの特性の変化を検出することにより、検出対象物質を検出することができる。このようなトランジスタの特性の変化が生じるには、通常、チャネルに電流を流すことになるが、そのためには、チャネルに対して電界を生じさせることになる。従って、ゲートに電圧を印加し、そのゲート電圧によりチャネルに対して電界を生じさせることになる。
更に、上記導体の絶縁に用いる絶縁体も任意であり、その具体例としては、ゲート本体の材料として例示した絶縁体と同様のものが挙げられる。また、この絶縁体についても、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
なお、電圧印加ゲートの導体に代えて、又は導体と併用して、半導体を用いるようにしても良い。その際の半導体の種類は任意であり、また、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
更に、電圧印加ゲートを配置する位置は、チャネルに対してゲート電圧を印加することができる位置であれば他に制限は無く、例えば基板の上方に配設してトップゲートとしてもよく、基板のチャネルと同じ側の面上に配設してサイドゲートとしてもよく、基板の裏面に配設してバックゲートとしてもよい。これにより、検出をより簡単に行うことができる。
また、電圧印加ゲートをトップゲート又はサイドゲートとして形成する場合には、チャネルの表面に絶縁膜を介してゲートを形成してもよい。ここでいう絶縁膜としては、ゲート本体において用いたのと同様のものを指す。
参照電極は、検出対象物質の存在をトランジスタ部の特性の変化として検出すべく電圧を印加される電極である。詳しくは、感知部に対して電圧を印加する電極であり、このとき、検体を介して感知部に電圧を印加するように構成してもよい。更に、参照電極は、基準電極として用いたり、検体の電圧を一定にするために用いたりすることもできる。
また、感知部を2つ以上設ける場合には、1つの参照電極が2つ以上の感知部に対応するように構成してもよい。これにより、センサユニットの小型化を図ることができる。
参照電極が感知部に対して電圧又は電界を印加できるようにセンサユニットを構成した場合、参照電極と感知部とを絶縁させ、参照電極が形成する電界内に検体がある状態で、感知部に電圧又は電界を印加する。このとき、検体内の検出対象物質が何らかの変化(数、濃度、密度、相、状態等の変化など)を生じると、検出対象物質の変化に起因して検体部分の誘電率が変化し、このためゲート本体のゲート電位が変化する。このゲート電圧の変化に伴って生じるトランジスタの特性の変化を検出することにより、検出対象物質の検出を行うことができる。
前記アンペロメトリック電極部と、所望により設けることのできる前記トランジスタ部は、集積化されていることが好ましい。即ち、単一の基板に、対極及び作用極(所望により、更に参照極)からなる電極部、更に所望により、トランジスタ部(すなわち、ソース電極、ドレイン電極、チャネル、検出用感知ゲート、及び、適宜電圧印加ゲート)が2以上設けられていることが好ましく、更に、それらはできるだけ小型化されていることがより好ましい。
なお、トランジスタ部に関しては、検出用感知ゲートの構成要素のうち、感知部は、通常は基板とは別に形成されるため、基板上には少なくともゲート本体が集積されていればよい。また、適宜、各トランジスタの構成部材はそれぞれ他のトランジスタの構成部材と共有されるように設けてもよく、例えば、検出用感知ゲートの感知部、及び、電圧印加ゲート等は、集積化されたトランジスタのうちの2以上に共有されるようにしてもよい。更に、集積化するトランジスタは1種のもののみを集積化しても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用して集積化しても良い。
本発明のセンサユニットにおいて、アンペロメトリック型電極部が複数設けられ、集積されている場合には、感知部とコンタクト電極部との導通を切り替える電気接続切替部を備えていることが好ましい。また、トランジスタ部が集積されている場合や感知部が複数設けられている場合、即ち、ゲート本体及び感知部の一方又は両方が2個以上設けられている場合には、本発明のセンサユニットは、ゲート本体と感知部との導通を切り替える電気接続切替部を備えていることが好ましい。これにより、センサユニットの小型化や、検出データの信頼性向上、検出の効率化などを図ることができる。なお、トランジスタを集積した場合には、同一のトランジスタ内の導通だけでなく、他のトランジスタとの間で上記の導通を切り替えるように構成しても良い。
更に、ゲート本体及び感知部がそれぞれ2以上対応して設けられている場合には、両者を組み合わせて、効率的な検出な検出を行うことが可能となるほか、上記の効果も得ることができる。
(1.検出対象物質及び特定物質)
検出対象物質とは、本発明のセンサユニットが検出する対象となる物質である。検出対象物質については特に制限は無く、任意の物質を検出対象物質とすることができる。また、検出対象物質として、純物質以外のものを用いることも可能である。
また、検出対象物質の検出に必要な特定物質は、検出対象物質と選択的に相互作用できるものであれば特に制限は無く、任意の物質を用いることができる。
また、これらの検出対象物質は、血液(全血、血漿、血清)、リンパ液、唾液、尿、大便、汗、粘液、涙、随液、鼻汁、頸部又は膣の分泌液、精液、胸膜液、羊水、腹水、中耳液、関節液、胃吸引液、組織・細胞等の抽出液や破砕液等の生体液を含むほとんど全ての液体試料中に含まれる成分として検出される。
また、核酸としては、特に制限はなく、DNAあるいはRNAも用いることができる。また、塩基配列あるいは機能が既知の核酸でも、未知の核酸でもよい。好ましくは、タンパク質に結合能力を有する核酸としての機能、及び塩基配列が既知のものか、あるいはゲノムライブラリー等から制限酵素等を用いて切断単離してきたものを用いることができる。
また、低分子化合物としては、相互作用する能力を有する限り、特に制限はない。機能が未知のものでも、あるいはタンパク質と結合もしくは反応する能力が既に知られているものでも用いることができる。
上記の通り、感知部上には数多くの特定物質を固定化することができ、特定物質が固定化された感知部を用いれば、本発明のセンサユニットを、その特定物質と相互作用する物質(検出対象物質)を検出するバイオセンサなどに好適に使用することができる。この際、検出対象物質と特定物質との間で生じる相互作用に制限は無いが、例えば、検出対象物質と特定物質との反応のほか、pH、イオン、温度、圧力、誘電率、抵抗値、粘度等の外環境の変化などが挙げられる。
本発明においては、作用極及び対極(好ましくは、更に参照極)を含むアンペロメトリック電極部と、毛細管作用を持つ支持体とから主に構成される感知部に特定物質を固定化することができ、例えば、支持体にのみ、作用極にのみ、あるいは、支持体及び作用極の両方に、特定物質を固定化することができる。毛細管作用を持つ支持体及び電極から構成される感知部への特定物質の固定化方法としては、感知部として、毛細管作用を持つ支持体又は電極の少なくともいずれか一方に特定物質を固定することができる方法であれば特に制限は無く、任意である。例えば、感知部に直接物理吸着で結合させることも可能であるが、予め感知部上にアンカー部を有するフレキシブルスペーサーを介して結合させても良い。
本発明のセンサユニットにおけるストリップ(すなわち、クロマトグラフィー用支持体)は、その一部が、毛細管作用をもつ支持体それ自体であり、毛細管作用により、検体を感知部に接触させる部材である。本発明のセンサユニットにおいては、電気的シグナルを得るために、その使用時において、毛細管作用をもつ支持体が溶液で濡れている(すなわち、通電可能な状態にある)必要がある。また、検体とは、センサユニットを用いて検出する対象となるものであり、その検体に検出対象物質が含有されている場合には、その検出対象物質と特定物質とが相互作用するようになっている。本発明のセンサユニットにおいては、ストリップの乾燥を防止する機構(例えば、カバー)を設けることができる。
ストリップの形状、寸法、数等に特に制限は無いが、その検出の目的に応じて、適切な構造を形成することが望ましい。例えば、2以上の相互作用を感知する場合には、相互作用の感知に用いる試薬や反応生成物が他の相互作用の感知を阻害することを防止するため、各感知部を仕切る壁部を設けること等により、個々の感知部間において検体が混合しないようにすることができる。また、例えば、別種の検出対象物質を一度で分析する場合や、相互作用の感知に必要な試薬を個々の感知部に別々に導入する場合などには、検体を予め別々のストリップに分離させることも可能である。
また、本発明におけるストリップは、図1に示すように、これらの各領域を同一平面上に水平方向に配置することもできるし、あるいは、図2(a)に示すように、隣接する各領域の一部のみが重なるように配置することもできるし、図2(b)に示すように、複数の領域を積層して配置することもできる。なお、図2では、粘着シート6及び配線7を省略している。
これらの領域は、利用する反応系に応じて、その配置、供給手順等を適宜設計することができる。例えば、(1)検体と同じく、基質を溶液状態で添加することもできるし、(2)基質保持領域として機能する密封袋に基質(溶液)を予め封入しておき、袋に穴をあけることにより、基質を展開することもできるし、(3)基質(粉)の保持領域を設けておき、後から、緩衝液を加え、基質として展開することもできる。
これらの領域は、利用する反応系に応じて、その配置、供給手順等を適宜設計することができる。例えば、(1)基質を溶液状態で添加することもできるし、(2)基質保持領域として機能する密封袋に基質(溶液)を予め封入しておき、袋に穴をあけることにより、基質を展開することもできるし、(3)基質(粉)の保持領域を設けておき、後から、緩衝液を加え、基質として展開することもできる。
また、別の態様としては、前記免疫反応性物質固定化メンブレン3は、測定対象物質(例えば、測定対象物質A)と特異的に結合することのできる特定免疫反応性物質を、固定化した領域である検出ゾーン8aと、それとは別に検出ゾーン8aにおけるシグナルから、測定対象物質Aの濃度を算出するため、所定濃度に調整された測定対象物質Aが固定化した検出ゾーン8bを有し、更に、免疫反応性物質固定化メンブレン3は、前記検出ゾーン8a,8bの下流(展開方向に関して)に、標識化免疫反応性物質と結合することのできる共通免疫反応性物質を固定化した領域である検出ゾーン8cを有する。
β−D−グルコース+O2→D−グルコノ−δ−ラクトン+H2O2・・・(反応式1)
H2O2→2H++O2+2e−・・・(反応式2)
なお、この際、酵素・電極間の電子授受を仲介する電子メディエーターとしてフェリシアン化カリウム等を用いても良い。また、ボルタノメトリック型測定法としてトランジスタを用いる場合は、上記GODの酵素反応に伴う感知部におけるpHの変化により測定する。
以下に、本発明のセンサユニット、及び、それを用いた分析装置の一例の構成を示すが、本発明は以下の例に限定されるものではなく、例えば各構成要素の説明において上述したように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
図19に示すように、この分析装置100は、センサユニット101と、測定回路102とを有して構成され、ストリップ107中を、検体及び試薬を矢印のように流すことができるように構成されている。ここで、測定回路102は、図18に示すように、アンペロメトリック型測定法の場合は電極部での特性変化を検出するための回路であり、ボルタノメトリック型測定法においてはセンサユニット101内のトランジスタ部(図23のトランジスタ部103参照)の特性変化を検出するための回路(トランジスタ特性検出部)であり、具体例としては、任意の抵抗、コンデンサ、電流計、電圧計、通常利用することができる集積回路素子(所謂IC、オペレーショナルアンプ等)、コイル(インダクタ)、フォトダイオード、LED(発光ダイオード)などを含めた公知の電子回路部品を用いた回路などから目的に応じて構成される。
基板108上に集積化された検出デバイス部109は、絶縁性の素材で形成された基板108上に、導体(例えば、金)で形成された対極及び作用極(図示せず)と接続可能なコンタクト電極を有している。コンタクト電極には、それぞれ測定回路102に通じる配線(図示省略)が接続されていて、この配線を通じ、対極及び作用極における電荷の変化を電流変化として測定回路102で検出されるようになっている。
本発明のセンサユニット及びそれを用いた分析装置は、任意の分野で適宜用いることができるが、例えば、血液(全血、血漿、血清)、リンパ液、唾液、尿、大便、汗、粘液、涙、随液、鼻汁、頸部又は膣の分泌液、精液、胸膜液、羊水、腹水、中耳液、関節液、胃吸引液、組織・細胞等の抽出液や破砕液等の生体液を含むほとんど全ての液体試料の分析に利用することができる。具体例を挙げると、次のような分野で用いることができる。
例えば、化学的反応測定及び免疫学的反応測定を、上述したセンサユニットで分析できるようにすることが可能である。
例えば、電解質濃度測定グループ、酵素反応等の化学的反応を利用した生化学項目測定グループ、血液ガス濃度測定グループ、免疫学的反応測定グループ、核酸間ハイブリダイゼーション反応測定グループ、核酸−タンパク質相互作用測定グループ及びレセプタ−リガンド間相互作用測定グループからなる測定グループの群より選ばれる、少なくとも一つの測定グループの測定を、上述したセンサユニットで分析できるようにすることが可能となる。
上述したようにセンサユニットや分析装置の利便性の向上や小型化を行うことが可能になったことにより、POCT(ポイントオブケアテスト)の観点からも利点が得られる。
即ち、従来、医療診断分野では患者により近いところでの検査を迅速に行うという観点から、臨床検査のPOCT化(小型化、迅速化)が急速に進行すると考えられており、様々な機種が開発されつつある。
1−1.カーボンナノチューブ(CNT)作用極をもつ電極部、感知部の作製
図21に示すパターンからなる電極部を「Electrochemistry Communications 9, 2007, 13-18」記載の方法に基づき作製した。即ち、SiO2/Si基板上にフォトリソグラフィー法により、Pt電極部をパターニングした後、作用極(作用極下地面積:160,000μm2)上に触媒を塗布し、熱化学気相成長(熱CVD)法により、カーボンナノチューブ作用極41を作製した。また、電極部の一部に銀・塩化銀インク(BAS社製)を塗布することにより、参照極42を作製し、カーボンナノチューブ作用極、対極43、参照極を備えた電極部50を作製した。作用極、対極、参照極の反対側の端部は、接続用コネクター44として機能し、電極部と接続用コネクターはリード部45で結ばれ、電極部と接続用コネクター部以外は絶縁膜により覆った。
なお、カーボンナノチューブ作用極をSEMにより観察した結果を図22に示す。
次に、上記電極部のカーボンナノチューブ作用極上に、0.15mol/L NaClを含む0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)中に1mg/mLのHBs抗原に対する抗体である抗HBsモノクローナル抗体(IgG:自社製)を含む水溶液0.3μLを適下し、37℃、飽和水蒸気圧下で30分間固定化させた。その後、溶媒を25℃、湿度40%の条件下で、1時間乾燥、真空デシケーター内で室温にて2時間乾燥させた後、1%カゼイン(和光純薬社製)含有0.1mol/L Tris/0.15mol/L NaCl水溶液(SIGMA社製、pH8.0)中に30分間振とう下、浸漬させて、未反応部をブロッキングし、さらに、脱塩水を用いて基板を洗浄後乾燥し、電極部に特定物質として抗HBsモノクローナル抗体が固定化された相互作用反応部かつ酸化還元反応部として用いた。
次に、カーボンナノチューブ作用極の効果を調べるため、作用極にカーボンナノチューブが形成されていない電極(Pt作用極:作用極下地面積:160,000μm2)を上記の項目1−1と同様にフォトリソグラフィー法により作製し、電極部、感知部とした。
次に上記の項目1−2と同様の方法にてPt作用極上に抗HBsモノクローナル抗体を固定し、電極部に特定物質として抗HBsモノクローナル抗体が固定化された相互作用反応部かつ酸化還元反応部として用いた。
なお、本電極部は作用極がPt電極である以外は項目1−1及び項目1−2記載の電極部と同じである。
抗HBsウサギポリクローナル抗体(自社製)及びGOD(ロシュ社製)、架橋試薬[Succinimidyl 4-[N-maleimidomethyl]-cyclohexane-1-carboxylate(PIERCE社製)]を用いて、「高感度酵素免疫測定法(石川栄治:学会出版センター、1993)」記載のマレイミド・ヒンジ法に基づき、GOD標識抗HBsウサギポリクローナル抗体(Fab’)を作製し、酵素標識抗体とし、GOD標識抗HBsウサギポリクローナル抗体(Fab’)を0.1%カゼイン及び0.15mol/L NaClを含む0.1mol/L Tris緩衝液(pH8.0)にて、所定の濃度に調整した溶液をGOD標識抗HBs抗体溶液とした。
50mg/mLグルコース(和光純薬社製)水溶液をグルコース溶液とした。
カーボンナノチューブ作用極をもつ電極部及び対照用Pt作用極をもつ電極部を保持したイムノクロマトグラフストリップは、以下のように作製した。図23に示すように、ニトロセルロースメンブレン(Hi-Flow 180 Unbacked: MILLIPORE社製)51を用いて、そのニトロセルロースメンブレンの一端(A端)上部に、シリコンラバーシート(厚み:5mm、SR板 SR−50:タイガースポリマー社製)を切り抜いた試薬添加プール52を配置した。また、そのニトロセルロースメンブレンの他の一端(B端)上部に、吸収パット53としてセルロースパット(CELLULOSE FIBER SAMPLE PADS: MILLIPORE社製)を配置し、試薬添加プールに添加された試薬等が、ニトロセルロースメンブレンの毛細管作用により、吸収パットへ流れるように、ニトロセルロースメンブレンと吸収パットを一部重ね合わせて貼付した。続いて、ニトロセルロースメンブレンの下部に、上記項目1−2又は1−3にて作製した抗HBsモノクローナル抗体固定化電極50を電極部側がニトロセルロースメンブレンと接触するように配置し、電極部保持イムノクロマトグラフストリップの構築を行った。この電極部保持イムノクロマトグラフストリップにより、ニトロセルロースメンブレンによる毛細管作用を利用した反応を電気的に測定することを可能にした。
上記1−6記載のカーボンナノチューブ作用極をもつ電極部を保持したイムノクロマトグラフストリップ及び対照用Pt作用極をもつ電極部を保持したイムノクロマトグラフストリップを用いて、HBs抗原の測定を行った。
まず、HBs抗原(組換え品、サブタイプadw、自社製)を0.1%カゼイン及び0.15mol/L NaClを含む0.1mol/L Tris緩衝液(pH8.0)にて所定濃度に調整した溶液(以下、HBs抗原溶液と称する)を、試薬添加用プールに200μL添加し、送液した後、2.88mg/mLのGOD標識抗HBs抗体溶液を同じく試薬添加用プールに200μL添加し、送液した。
その後、グルコース溶液を同じく試薬添加用プールに200μL添加し、送液し、2.5分後にその状態にて電気化学的測定を行った。
図4及び図5にカーボンナノチューブ作用極をもつ電極部を保持したイムノクロマトグラフ装置によるHBs抗原濃度0kU/mL及び3.76kU/mL時のCV測定結果を、図6及び図7にHBs抗原濃度0kU/mL及び3.76kU/mL時の対照用Pt作用極をもつ電極部を保持したイムノクロマトグラフ装置によるCV測定結果を示す。また、得られた酸化電流値を表1に示す。
HBs抗原濃度 酸化電流値
(kU/mL) (nA)
CNT作用極 0 45
3.76 559
Pt作用極 0 55
3.76 116
このことからカーボンナノチューブ作用極を用いることにより検出感度が著しく高くなることが分かった。
装置は、各種検出対象物質の、例えば、化学的反応測定又は免疫学的反応測定の用途に適用することができる。
Claims (26)
- 絶縁性の基板上に少なくとも対極とナノチューブ状構造体を含む作用極を有するアンペロメトリック型電極である電極部を有する、検出対象物質を検出するためのセンサユニットであって、
前記両電極に、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が形成されており、
前記感知部における電荷の変化を電流変化として捉えることを特徴とする、検出対象物質を検出するためのセンサユニット。 - 前記の毛細管作用をもつ支持体中に、及び/又は、前記作用極上に、検出対象物質と選択的に相互作用をする特定物質が固定されている、請求項1に記載のセンサユニット。
- 感知部における電荷の変化を、酸化還元反応による電流変化として捉える、請求項1又は2に記載のセンサユニット。
- 前記対極及び作用極が、酸素電極あるいは過酸化水素電極である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 前記対極及び作用極を含む、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が、コンタクト電極と電気的に接続されており、前記コンタクト電極は、測定回路と電気的に接続されている接続用コネクターに対して機械的に着脱可能であり、前記接続用コネクターに装着されているときには、前記感知部が前記測定回路と電気的に導通状態となる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 毛細管作用をもつ支持体を含む感知部を、2つ以上有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 前記電極部が、2つ以上集積されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 前記ナノチューブ状構造体が、カーボンナノチューブ、ボロンナイトライドナノチューブ及びチタニアナノチューブよりなる群から選ばれる構造体である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 前記カーボンナノチューブが、金属表面から、直接成長させることにより、金属表面と電気的又は機械的に良好に接触している構造体である、請求項8に記載のセンサユニット。
- 前記カーボンナノチューブが、金属表面から、熱化学気相成長法又はプラズマ化学気相成長法を用いて直接成長させた構造体である、請求項9に記載のセンサユニット。
- 前記電極部に加え、
基板と、前記基板に設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極間の電流通路になるチャネルとを備えたトランジスタ部を更に備えた、請求項1〜10に記載のセンサユニットであって、
前記トランジスタ部が、毛細管作用をもつ支持体を含む感知部を備え、
前記トランジスタ部及び前記アンペロメトリック型電極における各感知部における電荷の変化を、トランジスタ部においては電圧変化として、アンペロメトリック型電極においては電流変化として捉える、前記センサユニット。 - 前記トランジスタ部のチャネルが、ナノチューブ状構造体からなる、請求項11に記載のセンサユニット。
- (1)検体添加領域;(2)前記検体中に含まれる検出対象物質と結合することができ、しかも、標識物質で標識された免疫反応性物質を保持している標識化免疫反応性物質保持領域;(3)検出対象物質と選択的に免疫反応をする特定物質を固定された領域を含む感知部位領域;及び(4)液体吸収領域を有する、液体を展開可能なクロマトグラフィー用支持体を更に備え、
前記感知部位領域(3)に、前記の毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が設けられ、
前記標識化免疫反応性物質保持領域(2)が前記検体添加領域(1)の上流に、あるいは、前記検体添加領域(1)が前記標識化免疫反応性物質保持領域(2)の上流に、あるいは、前記標識化免疫反応性物質保持領域(2)が前記検体添加領域(1)を含む状態に配置され、前記標識化免疫反応性物質保持領域(2)と前記液体吸収領域(4)とが、前記感知部位領域(3)を介して、毛細管作用により液体連絡することが可能である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のセンサユニット。 - 前記標識物質が荷電粒子である、請求項13に記載のセンサユニット。
- 前記標識物質が酵素であり、前記酵素に対する基質供給領域が、前記感知部位領域に毛細管作用により連絡可能である、請求項13に記載のセンサユニット。
- (1)検体添加領域;(2)前記検体を前処理するための構造あるいは前処理物質を保持している前処理領域;(3)検出対象物質と選択的に化学反応をする特定物質を固定された領域を含む感知部位領域;及び(4)液体吸収領域を有する、液体を展開可能なクロマトグラフィー用支持体を更に備え、
前記感知部位領域(3)に、前記の毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が設けられ、
前記前処理領域(2)が前記検体添加領域(1)の上流に、あるいは、前記検体添加領域(1)が前記前処理領域(2)の上流に、あるいは、前記前処理領域(2)が前記検体添加領域(1)を含む状態に配置され、前記前処理領域(2)と前記液体吸収領域(4)とが、前記感知部位領域(3)を介して、毛細管作用により液体連絡することが可能である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のセンサユニット。 - 前記前処理領域(2)が前処理物質として界面活性剤を含み、前記感知部位領域(3)に特定物質としてコレステロールオキシダーゼ又はコレステロールエステラーゼを含む、請求項16に記載のセンサユニット。
- 前記前処理領域(2)が前処理物質として界面活性剤を含み、前記感知部位領域(3)に特定物質としてリポプロテインリパーゼ、グリセロールキナーゼ、又はグリセロリン酸オキシダーゼを含む、請求項16に記載のセンサユニット。
- (1)検体添加領域;(2)前記検体を前処理するための構造あるいは前処理物質を保持している前処理領域;(3)検出対象イオンに対するイオン選択性物質を固定された領域を含む感知部位領域;及び(4)液体吸収領域を有する、液体を展開可能なクロマトグラフィー用支持体を更に備え、
前記感知部位領域(3)に、前記の毛細管作用をもつ支持体を含む感知部が設けられ、
前記前処理領域(2)が前記検体添加領域(1)の上流に、あるいは、前記検体添加領域(1)が前記前処理領域(2)の上流に、あるいは、前記前処理領域(2)が前記検体添加領域(1)を含む状態に配置され、前記前処理領域(2)と前記液体吸収領域(4)とが、前記感知部位領域(3)を介して、毛細管作用により液体連絡することが可能である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のセンサユニット。 - 前記のクロマトグラフィー用支持体が2以上の感知部を有する、請求項13〜19のいずれか一項に記載のセンサユニット。
- 請求項1〜20のいずれか一項に記載のセンサユニットを備える、分析装置。
- 分析装置による分析が、化学的反応測定及び免疫学的反応測定である、請求項21に記載の分析装置。
- 前記分析が、電解質濃度測定グループ、生化学項目測定グループ、血液ガス濃度測定グループ、免疫学的反応測定グループ、核酸間ハイブリダイゼーション反応測定グループ、核酸−タンパク質間相互作用測定グループ及びレセプタ−リガンド間相互作用測定グループからなる群より選ばれる、少なくとも一つの測定グループの測定である、請求項20又は22に記載の分析装置。
- 前記分析が、電解質濃度測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、生化学項目測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、血液ガス濃度測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、核酸間ハイブリダイゼーション反応測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、核酸−タンパク質間相互作用測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、レセプタ−リガンド間相互作用測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質、及び、免疫学的反応測定グループから選択された少なくとも1つの検出対象物質からなる群より選ばれる2以上の検出対象物質の検出である、請求項21〜23のいずれか一項に記載の分析装置。
- 前記分析が、電解質濃度測定グループ、生化学項目測定グループ、血液ガス濃度測定グループからなる群より選ばれる少なくとも一つの測定グループ、並びに、核酸間ハイブリダイゼーション反応測定グループ、核酸−タンパク質間相互作用測定グループ、レセプタ−リガンド間相互作用測定グループ及び免疫学的反応測定グループからなる群より選ばれる少なくとも一つの測定グループの測定である、請求項21〜24のいずれか一項に記載の分析装置。
- 前記分析が、特定の疾患又は機能を判別するために選択された2以上の検出対象物質を検出である、請求項21〜25のいずれか一項に記載の分析装置。
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