JP6410430B2 - 光学素子及び液晶材料 - Google Patents
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Description
このような観点から、二軸性の液晶材料が探索されているが、これまでに素子への利用が報告されているのは、屈曲型(バナナ型)分子の液晶材料等、限られたものである。
X 11 〜X 22 は各々独立に水素原子、フッ素原子、CF 3 基、又はOCF 3 基を表し、
L 11 〜L 14 は各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH 2 O−、−OCH 2 −、−CF 2 O−、−OCF 2 −、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH 2 CH 2 −、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a 1 、b 1 、c 1 、d 1 は各々独立に0又は1の整数を表すが、a 1 +b 1 +c 1 +d 1 は1、2又は3であり、a 1 が0の場合はd 1 は0であり、a 1 が1の場合はc 1 は0であり、c 1 が1の場合はa 1 は0であり、b 1 =c 1 =1の場合はa 1 =d 1 =0であり、
Cycloは各々独立に炭素原子数3〜10のシクロアルカンを表し、任意に二重結合を有していてもよい。)
A LC1 及びA LC2 は、それぞれ独立して、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個のCH 2 基又は隣接していない2個以上のCH 2 基は酸素原子又は硫黄原子で置換されていてもよい。)、
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個のCH基又は隣接していない2個以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)、及び
(c)1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−3,7−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、又はクロマン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表すが、上記の基(a)、基(b)又は基(c)に含まれる1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ、フッ素原子、塩素原子、CF 3 又はOCF 3 で置換されていてもよく、
Z LC は単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH 2 CH 2 −、−(CH 2 ) 4 −、−OCH 2 −、−CH 2 O−、−OCF 2 −、−CF 2 O−、−COO−又は−OCO−を表し、
Y LC は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、及び炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH 2 基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CF 2 O−、−OCF 2 −で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
aは1〜4の整数を表すが、aが2、3又は4を表し、A LC1 が複数存在する場合、複数存在するA LC1 は、同一であっても異なっていてもよく、Z LC が複数存在する場合、複数存在するZ LC は、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物であり、
前記液晶材料が、電場を印加していない状態で、前記基板の表面に対して平行な面内に光学異方性を有することを特徴とする光学素子を提供する。
また、本発明は、前記光学素子において、一対の基板間に挟持される前記液晶材料であって、前記基板の表面に対して略垂直に配向した状態で、二軸性が発現することを特徴とする液晶材料を提供する。
本発明に係る液晶材料は、光学素子において、一対の基板間に挟持される液晶材料であって、前記基板の表面に対して略垂直に配向した状態で、二軸性が発現することを特徴とする。ここで「光学素子」とは、一対の基板を有し、前記基板の表面に対して略平行方向に電場(以下、「横電場」と略記することがある)を印加するものである。
そして、前記液晶材料は、一対の基板間で挟持し、前記基板の表面に対して略垂直方向の電場(以下、「縦電場」と略記することがある)を印加することにより複屈折を発現する従来の材料とは異なり、横電場を印加することにより複屈折を発現するものであり、1種以上の棒状液晶化合物を含有し、電場を印加していない状態で、前記基板の表面に対して平行な面内に光学異方性を有する。
前記液晶材料は、マイナーダイレクターによる応答によって、高速応答が可能な液晶表示モードの実現に好適なものである。
前記液晶材料が複屈折を発現するためには、電場の電気力線が占める主要な領域が上記のように略平行であればよく、一部の領域で電場が略平行でなくても構わない。
一方、前記液晶材料が二軸性のものであることも、公知の方法で確認でき、例えば、液晶材料のコノスコープ像を観察したときに、光軸を示すメラトープ(光軸方向に生じた暗点)が2個見られることで確認できる。
例えば、前記液晶材料は、単独で液晶性を示す液晶化合物を、棒状液晶化合物も含めて1種以上含有するものでもよいし、棒状液晶化合物以外に、単独では液晶性を示さず、他の化合物との併用により液晶性を示す化合物を1種以上含有するものでもよい。前記液晶材料が液晶化合物を2種以上含有する場合、これら液晶化合物は、すべて棒状液晶化合物であってもよいし、一部が棒状以外の液晶化合物であってもよい。
一方で、分子の全体形状が円盤状の液晶化合物(ディスコティック液晶化合物)、分子の全体形状が屈曲形状の液晶化合物(バナナ型液晶化合物)、及び側方結合二量体分子の液晶化合物等は、棒状液晶化合物に含まれない。
そして、液晶化合物一分子中のフッ素置換基の数は、1個でもよいし、2個以上でもよい。
また、本発明に係る液晶材料は、実用性に優れることから、透明点が60℃以上であるものが好ましく、透明点が80℃以上であるものがより好ましく、透明点が100℃以上であるものがさらに好ましい。
また、本発明に係る液晶材料は、ネマチック相からスメクチックC相に相転移するもの、より具体的には、ネマチック相からスメクチックA相に相転移することなく、スメクチックC相に相転移するものが好ましく、このような液晶材料は、例えば、等方相を示す温度から温度を低下させたときに、ネマチック相を発現し、ネマチック相の高温領域から低温領域を経てスメクチックC相に相転移する過程で、ネマチック相の低温領域において二軸性を発現する。
スメクチック液晶化合物は、スメクチックA相を発現するものでもよいし、スメクチックC相を発現するものでもよく、キラルな液晶化合物でもよいし、アキラルな液晶化合物でもよい。
キラル又はアキラルなスメクチック液晶化合物としては、下記一般式
Zは各々独立に−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−N(Ra)−、−N(Ra)−CO−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−O−SO2−、−SO2−O−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−、−N=N−又は単結合を表し、−CO−N(Ra)−又は−N(Ra)−CO−におけるRaは水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を表し、
Aは各々独立にフェニレン基、シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、ナフタレンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基から選択される環式基を表し、前記フェニレン基、ナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つ以上の−CH=基が窒素原子で置き換えられてもよく、前記シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つの隣接していない−CH2−基が、−O−及び/又は−S−で置き換えられてもよく、前記環式基の1つ又はそれ以上の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、CN基、NO2基、あるいは、1つ又は2つ以上の水素原子がフッ素原子又は塩素原子で置き換えられてもよい、炭素原子数1〜7の有するアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基又はアルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよく、
nは1、2、3、4又は5である。)で表される液晶化合物が好ましい。
Zは各々独立に−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−N(Ra)−、−N(Ra)−CO−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−O−SO2−、−SO2−O−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−、−N=N−又は単結合を表し、−CO−N(Ra)−又は−N(Ra)−CO−におけるRaは水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
Xは各々独立にハロゲン原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、−CF3、又は−OCF3を表し、
nは各々独立に0〜4の整数を表し、
n1、n2、n3及びn4は、各々独立に0又は1を表すが、n1+n2+n3+n4=1〜4であり、
Cycloは各々独立に炭素原子数3〜10のシクロアルカンを表し、任意に二重結合を有していてもよい。)で表される液晶化合物(LC−I)〜(LC−III)が好ましい。
Zは各々独立に−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−N(Ra)−、−N(Ra)−CO−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−O−SO2−、−SO2−O−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−、−N=N−又は単結合を表し、−CO−N(Ra)−又は−N(Ra)−CO−におけるRaは水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
Xは各々独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、メチル基、メトキシ基、CF3基、又はOCF3基を表し、
nは各々独立に0〜4の整数を表し、
n1、n2、n3及びn4は、各々独立に0又は1を表すが、n1+n2+n3+n4=1〜4である。)で表される液晶化合物(LC−I′)〜(LC−III′)が好ましい。
例えば下記一般式
X11〜X22は各々独立に水素原子、フッ素原子、CF3基、又はOCF3基を表し、
L11〜L14は各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a1、b1、c1、d1は各々独立に0又は1の整数を表すが、a1+b1+c1+d1は1、2又は3であり、a1が0の場合はd1は0であり、a1が1の場合はc1は0であり、c1が1の場合はa1は0であり、b1=c1=1の場合はa1=d1=0であり、
Cycloは各々独立に炭素原子数3〜10のシクロアルカンを表し、任意に二重結合を有していてもよい。)で表される液晶化合物(LC−Ia)〜(LC−IIIa)が好ましい。
また、下記一般式
環A1は各々1〜4つの水素原子がフッ素原子、CF3基、OCF3基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基、又は、1,4−シクロヘキシレン基を表し、
環B1は1〜4つの水素原子がフッ素原子、CF3基、OCF3基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−フェニレン基を表し、
環C1は1〜4つの水素原子がフッ素原子、CF3基、OCF3基、又はCN基、あるいはこれらの複数の基で置き換えられてもよい1,4−シクロヘキシレン基を表し、
Lは各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a1は0、1、又は2を表し、b1、及びc1は0、1、又は2の整数を表し、a1、b1及びc1の合計は1、2または3を表す。)で表される液晶化合物(LC−IV)、
X21〜X27は各々独立に水素原子、フッ素原子、CF3基、又はOCF3基を表し、
L21〜L24は各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a2、b2、c2及びd2は各々独立に0又は1の整数を表すが、a2+b2+c2+d2は1、2又は3であり、a2が0の場合はd2は0であり、a2が1の場合はc2は0であり、b2=c2=1の場合はa2=d2=0である。)で表される液晶化合物(LC−V)が好ましい。
粘度が低く高速応答するため、環をつなぐ連結基(−Z−Y−Z−、又は−Y−L−Y−)としては、単結合、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は、−C≡C−からなるより選択されることが好ましく、特に、単結合であることが好ましい。分子の局部的な分極を抑制しスイッチング挙動への悪影響を少なくする面でも単結合が好ましい。一方、層構造の安定性を保つための材料としては粘度が高い方が好ましく、その場合には、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−からなるより選択されることが好ましく用いられ、特に、−CO−O−、−O−CO−が好ましく用いられる。
一方、融点を低下させる効果を大きくするという点では、側鎖(R、R11、R12、R21、R22)の一方または両方に水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、イソプロピル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルオキシカルボニルオキシ基を用いることが好ましい。
該アルキル基中の、1つ又は2つの隣接していない−CH2−基は−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−SO2−、−SO2−O−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−C≡C−、シクロプロピレン基又は−Si(CH3)2−で置き換えられてもよく、該アルキル基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はCN基で置き換えられていてもよく、
X21〜X24は各々独立に水素原子、ハロゲン、シアノ基、メチル基、メトキシ基、CF3基、又はOCF3基を表し、
環A1はフェニレン基またはシクロヘキシレン基を示し、
Lは各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a1は0、1、又は2を表し、b1、及びc1は0、1、又は2の整数を表し、a1+b1+c1の合計は1又は2を表し、a1=1のときc1=0であり、c1=1のときa1=0である)で表される液晶化合物(LC−VI)が好ましい。
より好ましくは、各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)であり、
より好ましくは、各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜3のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)である。
X21〜X26は各々独立に水素原子、又はフッ素原子基を表すが、e1が0のときX21〜X24の少なくとも1つはフッ素原子で、e1が1のときX21〜X26の少なくとも1つはフッ素原子であり、
R21及びR22は各々独立に炭素原子数1〜18の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、該アルキル基中の、1つの−CH2−基が−O−で置き換えられてもよく、
L25は単結合、−N=N−、−CH2O−、又は−OCH2−を表し、
環A1はフェニレン基またはシクロヘキシレン基を表す。)で表される液晶化合物(LC−VII)が特に好ましい。
スメクチック液晶組成物に含まれるキラル化合物としては、不斉原子をもつ化合物、軸不斉をもつ化合物、面不斉をもつ化合物、アトロプ異性体のいずれでもよく、該キラル化合物は重合性基を有するものでも、重合性基を有しないものでもよい。
不斉原子をもつ化合物において、不斉原子は不斉炭素原子であると立体反転が起こりにくく好ましいが、ヘテロ原子が不斉原子となっていてもよい。不斉原子は鎖状構造の一部に導入されていても、環状構造の一部に導入されていてもよい。
R1及びR2のうちいずれか一方又は両方が不斉原子をもつ基であり、
Zは各々独立に−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−N(Ra)−、−N(Ra)−CO−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−、−N=N−又は単結合を表し、−CO−N(Ra)−又は−N(Ra)−CO−におけるRaは水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を表し、
A1及びA2は各々独立にフェニレン基、シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、ナフタレンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基から選択される環式基を表し、前記フェニレン基、ナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つ以上の−CH=基が窒素原子で置き換えられてもよく、前記シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つの隣接していない−CH2−基が、−O−及び/又は−S−で置き換えられてもよく、前記環式基の1つ又はそれ以上の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、CN基、NO2基、あるいは、1つ又は2つ以上の水素原子がフッ素原子又は塩素原子で置き換えられてもよい、炭素原子数1〜7の有するアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基又はアルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよく、
mは1、2、3、4又は5である。)で表される光学活性化合物が好ましい。
また、X3及びX4は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、フェニル基(該フェニル基の1つ又は2つ以上の任意の水素原子はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、メチル基、メトキシ基、−CF3、−OCF3で置換されていてもよい。)、メチル基、メトキシ基、−CF3、又は−OCF3であることが好ましい。ただし、一般式(IV−a3)及び(IV−a8)において、*を付した位置が不斉原子となるためには、X4はX3と異なる基が選択される。
また、Zの定義は式(IV)におけるのと同じである。
また、n3は0〜20の整数である。
一般式(IV−a4)及び(IV−a9)におけるR5は、水素原子又はメチル基が好ましい。
一般式(IV−a5)及び(IV−a10)におけるQは、メチレン基、イソプロピリデン基、シクロヘキシリデン基などの二価の炭化水素基が挙げられる。
一般式(IV−a11)におけるkは、0〜5の整数である。
一般式(V)で表される化合物の中で、Z51が一般式(V−4)の構造を持ち、かつZ52がフッ素原子の化合物としては、下記一般式(V−b)
一般式(V)で表される化合物の中で、不斉炭素の構造としてZ51が一般式(V−5)の構造を持ち、かつR53及びR54が水素原子である化合物の例を以下に挙げる。
一般式(V)で表される化合物の中で、不斉炭素の構造としてZ51が一般式(V−4)の構造を持つ化合物の例を以下に挙げる。
軸不斉とは、下記に示すアレン誘導体や、
E61及びE62は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、ベンジル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、アルキルケトン基、複素環基又はこれらの誘導体のいずれかを表す。
R63、R64、R65、R66、R67及びR68は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、又はジアルキルアミノ基を示し、
R63、R64及びR65のうちの2つが、置換基を有していてもよいメチレン鎖又は置換基を有していてもよい、モノ又はポリメチレンジオキシ基を形成していてもよく、
R66、R67及びR68のうちの2つが、置換基を有していてもよいメチレン鎖又は置換基を有していてもよい、モノ又はポリメチレンジオキシ基を形成していてもよい。
ただし、R65とR66が共に水素原子の場合は除く。
面不斉を有する化合物としては、例えば下記に示すヘリセン(Helicene)誘導体
E61及びE62は、それぞれ独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アリル基、ベンジル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、アルキルケトン基、複素環基又はこれらの誘導体のいずれかを表す。)
A71及びA72は各々独立に、芳香族性あるいは非芳香族性の3ないし8員環、又は、炭素原子数9以上の縮合環を表すが、これらの環の任意の水素がハロゲン、炭素原子数1〜3のアルキル基又はハロアルキル基で置き換えられてもよく、環の1つ又は2つ以上の−CH2−は−O−、−S−、又は−NH−で置き換えられてもよく、環の1つ又は2つ以上の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、
Z71及びZ72は各々独立に、単結合、−N=N−又は炭素原子数1〜8のアルキレン基を表すが、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CSO−、−OCS−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−N(O)=N−、−N=N(O)−、−CH=CH−、−CF=CF−、又は−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
X71及びX72は各々独立に単結合、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、又は−CH2CH2−を表し、
m71及びm72は各々独立に1〜4の整数を表す。ただし、式(IV−d5)におけるm71及びm72のいずれか一方は0でもよい。
式(IV−d2)中、Ar71及びAr72は各々独立にフェニル基又はナフチル基を表し、これらの基においてベンゼン環の任意の1つ又は2つ以上の任意の水素原子はハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、メチル基、メトキシ基、−CF3、−OCF3で置換されていてもよい。
R81、R82、R83及びY81は、各々独立に炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基、水素原子又はフッ素原子を表し、該アルキル基の1つ又は2つ以上の隣接していない−CH2−基が−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−O−SO2−、−SO2−O−、−CH=CH−、−C≡C−、シクロプロピレン基又は−Si(CH3)2−で置き換えられてもよく、さらにアルキル基の1つ又はそれ以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはCN基で置き換えられていてもよく、重合性基をもっていてもよく、前記アルキル基が縮合又はスピロ環式系を含むものでもよく、前記アルキル基が1つ又は2つ以上のヘテロ原子を含むことができる1つ又は2つ以上の芳香族又は脂肪族の環を含むものでもよく、またこれらの環はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲンで任意に置換されていてもよく、
Z81、Z82、Z83、Z84及びZ85は各々独立に炭素原子数が1〜40個であるアルキレン基を表し、該アルキル基の1つ又は2つ以上のCH2基が−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−、−CF2−又は−C≡C−により置き換えられていてもよく、Z81、Z82及びZ83は、−N=N−を表してもよく
X81、X82及びX83は、各々独立に−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH2CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−CF=CF−、−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−、又は単結合を表し、
A81、A82及びA83は各々独立にフェニレン基、シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、ナフタレンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基から選択される環式基を表し、前記フェニレン基、ナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つ以上の−CH=基が窒素原子で置き換えられてもよく、前記シクロヘキシレン基、ジオキソランジイル基、シクロヘキセニレン基、ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジンジイル基、デカヒドロナフタレンジイル基、テトラヒドロナフタレンジイル基、又はインダンジイル基は環内の1つ又は2つの隣接していない−CH2−基が、−O−及び/又は−S−で置き換えられてもよく、前記環式基の1つ又はそれ以上の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、CN基、NO2基、あるいは、1つ又は2つ以上の水素原子がフッ素原子又は塩素原子で置き換えられてもよい、炭素原子数1〜7の有するアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基又はアルコキシカルボニル基で置き換えられていてもよく、
m81、m82、m83はそれぞれ0又は1であり、m81+m82+m83は1、2又は3である。
CH*81及びCH*82は各々独立にキラルな2価の基を表し、
CH*83はキラルな3価の基を表す。
CH*83に用いられるキラルな3価の基としては、CH*81及びCH*82に用いられるキラルな2価基の任意の位置に、−X83(Z83A83)m83R83が結合できることにより3価の基となればよい。
Z91及びZ92は各々独立に−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−N(Ra)−、−N(Ra)−CO−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CF2−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−又は単結合を表し、−CO−N(Ra)−又は−N(Ra)−CO−におけるRaは水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基を表す。
スメクチック液晶組成物は、重合性化合物を添加して、高分子安定化液晶組成物とすることもできる。
スメクチック液晶組成物に用いられる重合性化合物(I)は、一般式(I−a)
A1は水素原子又はメチル基を表し、
A2は単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい。)を表し、
A3及びA6はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1から18のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から17のアルキル基で置換されていてもよい。)を表し、
A4及びA7はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1から10のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていてもよい。)を表し、
kは1から40を表し、
B1、B2及びB3は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1から10の直鎖もしくは分岐のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個もしくは2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい)、又は一般式(I−b)
A8は単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい。)で表される基を表す。ただし、2k+1個あるB1、B2及びB3のうち前記一般式(I−b)で表される基となるものの個数は0〜3個である。)で表される重合性化合物が好ましい。また、該重合性化合物の重合物のガラス転移温度が−100℃から25℃であることが好ましい。
A12及びA18はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい。)を表し、
A13及びA16はそれぞれ独立して炭素原子数2から20の直鎖アルキル基(該直鎖アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)を表し、
A14及びA17はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1から10のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていてもよい。)を表し、
A15は炭素原子数9から16のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する少なくとも1個以上5個以下のメチレン基において、該メチレン基中の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から10の直鎖又は分岐のアルキル基で置換されている。該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)を表す。)で表される化合物、一般式(I−d)
好ましくは、それぞれ独立して炭素原子数2から18の直鎖アルキル基(該直鎖アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)であり、
より好ましくは、それぞれ独立して炭素原子数3から15の直鎖アルキル基(該直鎖アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)である。
好ましくは、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1から7のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)であり、
より好ましくは、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1から5のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)であり、
さらに好ましくは、それぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1から3のアルキル基(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよい。)である。
更に、複数のエポキシ基を有する化合物と飽和脂肪酸とを反応させ、水酸基を有する化合物を合成し、次に水酸基と反応し得る基を有するアクリル酸塩化物等の重合性化合物とを反応させることにより得ることができる。
高分子安定化液晶組成物に用いられる重合性液晶化合物(II)は、下記一般式(II−a)
C4及びC5はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、シクロヘキセン−1,4−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基又はインダン−2,5−ジイル基(これらの基のうち1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基及びインダン−2,5−ジイル基は、非置換であるか又は置換基としてフッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基若しくはトリフルオロメトキシ基を1個若しくは2個以上有することができる。)を表し、
Z3及びZ5はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい。)を表し、
Z4は、単結合、−N=N−、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−CH2CH2COO−、−OCOCH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−又は−OCO−を表し、
n2は、0、1又は2を表す。ただし、n2が2を表す場合、複数あるC4及びZ4は同じであっても異なっていてもよい。)、
C6は1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、シクロヘキセン−1,4−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基又はインダン−2,5−ジイル基(これらの基のうち1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基及びインダン−2,5−ジイル基は、非置換であるか又は置換基としてフッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基若しくはトリフルオロメトキシ基を1個若しくは2個以上有することができる。)を表し、
C7はベンゼン−1,2,4−トリイル基、ベンゼン−1,3,4−トリイル基、ベンゼン−1,3,5−トリイル基、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基、シクロヘキサン−1,3,4−トリイル基又はシクロヘキサン−1,3,5−トリイル基を表し、
Z6及びZ8はそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1から15のアルキレン基(該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、それぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい。)を表し、
Z7は、単結合、−N=N−、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−CH2CH2COO−、−OCOCH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−又は−OCO−を表し、
n3は、0、1又は2を表す。ただし、n3が2を表す場合、複数あるC6及びZ7は同じであっても異なっていてもよい。)、
n4は0又は1の整数を表し、
Y0、Y1及びY2はそれぞれ独立して単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH2)4−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CHCH2CH2−又は−CH2CH2CH=CH−を表し、Y1及びY2は、−N=N−を表してもよく、
Y3は単結合、−O−、−COO−、又は−OCO−を表し、
R8は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数1から20のアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、又は炭素原子数1から20の炭化水素基を表す。)からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性化合物(II)である。
Y11及びY12はそれぞれ独立して単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、
Y13及びY14はそれぞれ独立して−COO−又は−OCO−を表し、Y13は、−N=N−を表してもよく、
Y15及びY16はそれぞれ独立して−COO−又は−OCO−を表し、
r及びsはそれぞれ独立して2〜14の整数を表す。式中に存在する1,4−フェニレン基は、非置換であるか又は置換基としてフッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基若しくはトリフルオロメトキシ基を1個若しくは2個以上有することができる。)のいずれかで表される化合物を用いると、機械的強度や耐熱性に優れた光学異方体が得られるので好ましい。
重合性化合物(光重合性モノマー)としては、上述のようなアキラルな物質に限らず、キラルな物質を用いてもよい。キラル性を示す光重合性モノマーとしては、例えば、下記の一般式(II−x)、又は(II−y)で表される重合性化合物を用いることができる。
また、6員環T1,T2,T3,T4は、1,4−フェニレン基、trans−1,4−シクロヘキシレン基等の6員環構造を有する置換基を表す。ただし、6員環T1,T2,T3は、これらの置換基にのみ限定されるものではなく、下記構造
また、式(II−y)におけるT5は、ベンゼン−1,2,4−トリイル基、ベンゼン−1,3,4−トリイル基、ベンゼン−1,3,5−トリイル基、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基、シクロヘキサン−1,3,4−トリイル基又はシクロヘキサン−1,3,5−トリイル基などの環式3価基を表す。
また、Y0及びY3は、単結合、−O−、−OCO−、−COO−を表す。
Z1は、不斉炭素原子を持ちかつ分枝鎖構造を含む炭素原子数3〜20のアルキレン基を表す。
Z2は、炭素原子数1〜20のアルキレン基を表し、不斉炭素原子を含んでいてもよく、含まなくてもよい。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;
ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;
ミヒラーケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;
10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が好ましい。この中でも、ベンジルジメチルケタールが最も好ましい。
ネマチック液晶化合物は、キラルな液晶化合物でもよいし、アキラルな液晶化合物でもよい。
ネマチック液晶化合物は、下記一般式(LC)
ALC1及びALC2は、それぞれ独立して、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は酸素原子又は硫黄原子で置換されていてもよい。)、
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個のCH基又は隣接していない2個以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)、及び
(c)1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−3,7−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、又はクロマン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表すが、上記の基(a)、基(b)又は基(c)に含まれる1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ、フッ素原子、塩素原子、CF3又はOCF3で置換されていてもよく、
ZLCは単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−又は−OCO−を表し、
YLCは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、及び炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH2基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CF2O−、−OCF2−で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
aは1〜4の整数を表すが、aが2、3又は4を表し、ALC1が複数存在する場合、複数存在するALC1は、同一であっても異なっていてもよく、ZLCが複数存在する場合、複数存在するZLCは、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物であることが好ましい。
XLC11、XLC12、XLC21〜XLC23はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF3又はOCF3を表し、
YLC11及びYLC21はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、シアノ基、CF3、OCH2F、OCHF2又はOCF3を表し、
ZLC11及びZLC21はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−又は−OCO−を表し、
mLC11及びmLC21はそれぞれ独立して1〜4の整数を表し、ALC11、ALC21、ZLC11及びZLC21が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
ALC1a1、ALC1a2及びALC1b1は、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
XLC1b1、XLC1b2、XLC1c1〜XLC1c4はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF3又はOCF3を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
YLC11はそれぞれ独立してフッ素原子、CF3又はOCF3であることが好ましい。
ALC1d1、ALC1f1、ALC1g1、ALC1j1、ALC1k1、ALC1k2、ALC1m1〜ALC1m3は、それぞれ独立して1,4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、
XLC1d1、XLC1d2、XLC1f1、XLC1f2、XLC1g1、XLC1g2、XLC1h1、XLC1h2、XLC1i1、XLC1i2、XLC1j1〜XLC1j4、XLC1k1、XLC1k2、XLC1m1及びXLC1m2は、それぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF3又はOCF3を表し、
ZLC1d1、ZLC1e1、ZLC1j1、ZLC1k1、及びZLC1m1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−又は−OCO−を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
YLC11はフッ素原子、CF3又はOCF3であることが好ましい。
ZLC1d1〜ZLC1m1は、それぞれ独立して−CF2O−、又は−OCH2−であることが好ましい。
XLC2d1〜XLC2d4、XLC2e1〜XLC2e4、XLC2f1〜XLC2f4及びXLC2g1〜XLC2g4は、それぞれ独立して水素原子、塩素原子、フッ素原子、CF3又はOCF3を表し、
ZLC2a1、ZLC2b1、ZLC2c1、ZLC2d1、ZLC2e1、ZLC2f1及びZLC2g1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−又は−OCO−を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
YLC21はフッ素原子、CF3又はOCF3であることが好ましい。
ZLC2a1〜ZLC2g4は、それぞれ独立して−CF2O−、又は−OCH2−であることが好ましい。
ALC31、ALC32、ALC41、ALC42、ALC51及びALC52はそれぞれ独立して下記の何れかの構造
ZLC31、ZLC32、ZLC41、ZLC42、ZLC51及びZLC52はそれぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−COO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表し、
Z5はCH2基又は酸素原子を表し、
XLC41は水素原子又はフッ素原子を表し、
mLC31、mLC32、mLC41、mLC42、mLC51及びmLC52はそれぞれ独立して0〜3を表し、ただし、mLC31+mLC32、mLC41+mLC42及びmLC51+mLC52は1、2又は3であり、ALC31〜ALC52、及びZLC31〜ZLC52が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
XLC3b1〜XLC3b6はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表すが、XLC3b1及びXLC3b2又はXLC3b3及びXLC3b4のうちの少なくとも一方の組み合わせは共にフッ素原子を表し、
mLC3a1は1、2又は3を表し、mLC3b1は0又は1を表し、ALC31及びZLC31が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
RLC51及びRLC52は、それぞれ独立して前記一般式(LC5)におけるRLC51及びRLC52と同じ意味を表し、
ZLC4a1、ZLC4b1、ZLC4c1、ZLC4d1、ZLC5a1、ZLC5b1及びZLC5c1は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−COO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表す。)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることがより好ましい。
ALC61〜ALC63はそれぞれ独立して下記のいずれかの構造
を表し、
ZLC61及びZLC62は、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−COO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表し、
mLC61は0〜3を表す。ただし、前記一般式(LC1)〜一般式(LC5)で表される化合物を除く。)
で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることが好ましい。
一般式(LC6)で表される化合物は、下記一般式(LC6−a)〜一般式(LC6−m)
で表される化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であるのがより好ましい。
A1F、A2F、A3F及びA4Fは、それぞれ独立して下記式
X1F、X2F及びX3Fは、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−(CH2)4−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCH2CH2−、−CH2CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−CO−N(Rb)−、−N(Rb)−CO−、−CH=CH−CO−O−又は−O−CO−CH=CH−を表し、前記−CO−N(Rb)−及び−N(Rb)−CO−におけるRbは、水素原子又は炭素原子数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表し、
nF及びmFはそれぞれ独立して0又は1を表し、
ただし、R1F、R2F、A1F、A2F、A3F、A4F、X1F、X2F及びX3のいずれか1つ以上は、フッ素原子を有する基を表す。)
で表される化合物が例示できる。
一般式(1F)で表される化合物は、本発明で用いる液晶化合物として、特に好ましいものである。
本発明に係る光学素子は、一対の基板と、前記基板間に挟持され、前記基板の表面に対して略垂直に配向して配置された液晶材料を有し、前記基板の表面に対して略平行方向に電場を印加する光学素子であって、前記液晶材料が、1種以上の棒状液晶化合物を含有し、前記液晶材料が、電場を印加していない状態で、前記基板の表面に対して平行な面内に光学異方性を有することを特徴とする。かかる光学素子における液晶材料としては、上記の本発明に係る液晶材料を用いることができる。
ここに示す液晶セル1は、本発明に係る光学素子において、最も単純な構成のものであり、一対の基板として第一基板11及び第二基板12が対向配置され、これら基板間に液晶材料15が挟持されてなり、これら基板間の同一平面内に、一対のインプレーンスイッチング用電極である第一電極13及び第二電極14を互いに離間した状態で備える。第一電極13及び第二電極14はいずれも細長い板状の形状であり、これらの長手方向が一致するように配置されている。
前記プラスチックとしては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、環状オレフィン樹脂等の樹脂が挙げられる。
前記垂直配向処理は、配向剤を用いて行うことができる。
前記光応答性分解型高分子は、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させて得られるポリアミック酸、及びポリイミドからなる群より選択される少なくとも一種の重合体を含有するものが好ましい。
これらのうち、光透過性(透明性を有する)電極としては、酸化インジウムスズ(ITO)、ガリウム添加酸化亜鉛(GZO)、インジウムガリウム添加酸化亜鉛(IGZO)、グラフェン又はカーボンナノチューブ等の材料からなるものが例示できる。
また、光不透過性電極としては、モリブデン、アルミニウム;アルミニウム−ネオジム、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム等の合金;銅、クロム、タングステン、チタン又はこれらの合金等の不透明な導電性物質等の材料からなる単層又は二層以上のものが例示できる。
まず、一対の基板(第一基板11及び第二基板12)を対向配置し、これらの間に液晶材料15を挟持する。これら一対の基板は、垂直配向処理を行った表面が互いに向き合うように配置する。
より具体的には、第一基板11及び第二基板12のいずれか一方における、これらの対向面に対して、セルギャップを確保するためのスペーサ、例えば、プラスチックビーズ等を散布する、又は、ギャップを確保するためのカラムスペーサを立てると共に、例えば、エポキシ接着剤等を用いてスクリーン印刷法により、シール部を印刷(形成)する。
そして、第一基板11及び第二基板12を対向配置する。このとき、第一電極13及び第二電極14は、第一基板11及び第二基板12のいずれか一方の前記対向面に配置されるように調節する。第一電極13及び第二電極14は、例えば、スパッタリング法等、公知の方法でパターニングして形成できる。
液晶セル2は、第一電極及び第二電極が上述の櫛形構造を有するものである点以外は、上述の液晶セル1と同様のものである。
また、第一基板21及び第二基板22の表面間距離(すなわちセルギャップ、セル厚)L21も、図1に示す第一基板11及び第二基板12の表面間距離L11と同様であることが好ましい。
図1に示す構成の液晶セル1に下記式(1)で表される液晶化合物(以下、「液晶化合物(1)」という)を封入して、光学素子を得た。
液晶セルとしては、第一基板11及び第二基板12がガラス基板であり、第一電極13及び第二電極14がいずれもアルミニウムからなり、W11及びW12が120μmであり、第一電極13及び第二電極14の厚さ、すなわちL11が12μmであり、L12が140μmであるものを用いた。配向剤としては、垂直配向ポリイミド(日産化学社製「RN−1211」)を用い、電場を印加していない状態での液晶化合物(1)の配向方向と、第一電極13及び第二電極14の長手方向との為す角度が45°となるように、ラビング方向を一方向(第一基板11でのラビング処理の方向と、第二基板12でのラビング処理の方向との為す角度を0°)としてパラレルラビング処理を行った。
以上により、本実施例の光学素子は、目的とする機能を有することが確認された。
下記化合物を混合して液晶組成物(2)を得た。
以上により、本実施例の光学素子は、目的とする機能を有することが確認された。
下記化合物を混合して液晶組成物(3)を得た。
以上により、本実施例の光学素子は、目的とする機能を有することが確認された。
Claims (12)
- 一対の基板と、前記基板間に挟持され、前記基板の表面に対して略垂直に配向して配置された液晶材料を有し、前記基板の表面に対して略平行方向に電場を印加する光学素子であって、
前記液晶材料が、1種以上の棒状液晶化合物を含有し、
前記棒状液晶化合物が、下記一般式(LC−Ia)、下記一般式(LC−IIa)、下記一般式(LC−IIIa)、又は下記一般式(LC)
X11〜X22は各々独立に水素原子、フッ素原子、CF3基、又はOCF3基を表し、
L11〜L14は各々独立に単結合、−N=N−、−O−、−S−、−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CH2CH2−、−CH=CH−、又は−C≡C−を表し、
Yは各々独立に、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとして各々独立に−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていてもよく、該アルキレン基中に存在する1つ又は2つ以上の水素原子は各々独立にハロゲン原子又は炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されていてもよく、
a1、b1、c1、d1は各々独立に0又は1の整数を表すが、a1+b1+c1+d1は1、2又は3であり、a1が0の場合はd1は0であり、a1が1の場合はc1は0であり、c1が1の場合はa1は0であり、b1=c1=1の場合はa1=d1=0であり、
Cycloは各々独立に炭素原子数3〜10のシクロアルカンを表し、任意に二重結合を有していてもよい。)
ALC1及びALC2は、それぞれ独立して、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は酸素原子又は硫黄原子で置換されていてもよい。)、
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個のCH基又は隣接していない2個以上のCH基は窒素原子で置換されていてもよい。)、及び
(c)1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−3,7−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、又はクロマン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表すが、上記の基(a)、基(b)又は基(c)に含まれる1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ、フッ素原子、塩素原子、CF3又はOCF3で置換されていてもよく、
ZLCは単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−COO−又は−OCO−を表し、
YLCは、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、及び炭素原子数1〜15のアルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH2基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CF2O−、−OCF2−で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子で置換されていてもよく、
aは1〜4の整数を表すが、aが2、3又は4を表し、ALC1が複数存在する場合、複数存在するALC1は、同一であっても異なっていてもよく、ZLCが複数存在する場合、複数存在するZLCは、同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物であり、
前記液晶材料が、電場を印加していない状態で、前記基板の表面に対して平行な面内に光学異方性を有することを特徴とする光学素子。 - 前記基板の表面に対して平行な面内の光学異方性が少なくとも一方向の配向性を有する請求項1に記載の光学素子。
- 請求項1又は2に記載の光学素子において、一対の基板間に挟持される前記液晶材料であって、
前記基板の表面に対して略垂直に配向した状態で、二軸性が発現することを特徴とする液晶材料。 - スメクチックA相、スメクチックC相又はネマチック相を発現する請求項3に記載の液晶材料。
- 2種以上の液晶化合物を含有する請求項3又は4に記載の液晶材料。
- フッ素置換基を有する液晶化合物を1種以上含有する請求項3〜5のいずれか一項に記載の液晶材料。
- ネマチック相からスメクチックC相に相転移する請求項3〜6のいずれか一項に記載の液晶材料。
- 下記一般式(1F)
A1F、A2F、A3F及びA4Fは、それぞれ独立して下記式
X1F、X2F及びX3Fは、それぞれ独立して単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−又は−CF2O−を表し、
n F及びmFはそれぞれ独立して0又は1を表し、
ただし、R1F、R2F、A1F、A2F、A3F、A4F、X1F、X2F及びX3Fのいずれか1つ以上は、フッ素原子を有する基を表す。)で表される液晶化合物を1種以上含有する請求項3〜7のいずれか一項に記載の液晶材料。 - 20℃で液晶相を発現する請求項3〜8のいずれか一項に記載の液晶材料。
- −10℃未満の温度で結晶化する請求項3〜9のいずれか一項に記載の液晶材料。
- 透明点が60℃以上である請求項3〜10のいずれか一項に記載の液晶材料。
- 誘電率異方性が負である請求項3〜11のいずれか一項に記載の液晶材料。
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