JP6410368B2 - 水中ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、活魚類の輸送・飼育等に用いられる大型活魚水槽の温度制御用の水中ヒータに関する。
従来から、熱帯魚等の観賞魚を飼育する水槽には、温度調節のため水中ヒータが用いられることが多く、空焚き事故防止のため、業界団体「観賞魚用ヒータ安全協議会」により安全のための統一規格が出され、ヒータ上限温度の設定、カバーの難燃化等が進んでいる。これは、ヒータ本体を誤って水中以外(空気中)で加熱を続けたときに、空焚き状態になり、火災発生の原因となっているためである。
かかる空焚きを防止するために、水中ヒータの温度を制御して、事故を防止する手段が種々提案されている。例えば、特許文献1には、ヒータ本体とその動作を制御する制御部とヒータ本体の温度を感知する温度センサとからなり、この制御部がヒータ本体への通電回路を開閉する開閉手段と、温度センサの異常温度を検知する異常検知回路と、異常検知に応答して開閉手段を駆動させる駆動回路と、この異常状態を記憶する記憶回路を備えた観賞用水槽の水中ヒータが開示されている。
また、特許文献2には、特許文献1と同様に、感温素子の感温動作に基づいて、異常検知時に温度制御回路が半導体スイッチを開動作させ、電熱部材への通電を断つようにした観賞用水槽の水中ヒータが開示されている。
しかし、これらはいずれも、容量が数リットルから数十リットル程度の小型の水槽の温度維持を目的とするもので、ヒータの所要電力も数十W程度である。一方、業務用の大型活魚水槽に用いられるヒータは、数百ワットから数KWと数十倍も大容量である。また、活魚の入った水槽の移設・清掃時等に、ヒータは水槽に出し入れされるが、その際に外力による衝撃を受ける場合がある。このため、観賞用水槽に用いられている空焚き防止手段は、そのまま業務用の大型水槽に適用することはできない。また、現時点では「観賞魚用ヒータ安全協議会」による安全のための統一規格は、業務用大型水槽には適用されないため、業務用大型水槽の空焚き防止手段は提案されていない。
特開平10−162936号公報 特開2002−58386号公報
活魚類の活魚水槽、例えば活魚輸送用車両の水槽、魚料理店の水槽、稚魚飼育用養殖水槽等は、20〜25℃程度の温度を維持する必要があり、そのため数百Wから数KWの水中ヒータを用い水槽を加温し、その温度調節を行っている。かかる大容量の水中ヒータの安全性を確保するためには、水槽の温度のみならず、水中ヒータそのものの温度を測定し、水中ヒータが異常な温度になった時には通電を制御する制御回路部が必要不可欠である。
特許文献1及び特許文献2に記載の観賞用水槽に用いられる水中ヒータの安全性確保の技術は、ヒータ本体と制御回路部とを一体に、同一の金属ケ−ス内に収容するカートリッジ型の構成が開示されている。
特許文献1及び特許文献2に記載のヒータ本体/制御回路部一体型のヒータ構成は、制御回路部の取付け工事の手間や、水槽上部での配線工事の手間を省く上で極めて有用である。
しかし、ヒータ本体と制御回路部とが一体化されたカートリッジ型のヒータでは、ヒータの所要電力が大きくなると、その制御回路部の温度が容易に100℃を越え、半導体等により構成される制御回路が正常に動作しなくなる、という問題が生じる。また、大容量のヒータにおいては、熱伝導の効率化のためヒータ部に充填された絶縁粉末をスウェージング加工により高密度に圧縮することが好ましいが、制御回路部と加熱部とが一体の構造では、スウェージング加工時に制御回路が破損する可能性がある。このため、加熱部と制御回路部とが切り離された構造とし、制御回路部についてはスウェージング加工を行わないようにすることが好ましい。また、業務用としても用いられる水産関連用途の活魚水槽の多くは、その容量が数百キロ〜数トン規模になり、温度維持のためのヒータの所要電力も数百W~数kW以上になるため、制御回路部の温度上昇を如何に低減するかが重要な課題となる。さらに、外部から衝撃を受けても容易に破損しない構造であることが課題となる。
そこで本発明は、業務用として用いられる水産関連用途の活魚水槽に用いるヒータ本体/制御回路部一体型の水中ヒータにおいて、ヒータの所要電力が数kW以上の規模になっても、制御回路部の温度を正常なレベルに維持することのできる手段を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本発明は、外周に電熱線が巻回され、内部に熱電対が挿入されたセラミック製のコア部材と、前記コア部材を被覆する金属製の鞘状外筒と、前記鞘状外筒と前記コア部材との間に充填された絶縁粉末とを含む発熱部と、
前記電熱線に電力を供給するとともに前記電熱線の過熱を防止する制御回路と、金属製の円管からなり前記制御回路を内部に収蔵した後、その両端を水密封止されるスリーブと、前記スリーブの内壁と前記制御回路を内蔵する回路基板との間隙に充填された粉末状充填材とを含む回路部と、
前記鞘状外筒と前記スリーブとを連結する連結部材とを備えた水中ヒータであって、
前記絶縁粉末の充填後の鞘状外筒にスウェージング加工が施されていることを特徴とする水中ヒータである。
上記水中ヒータにおいては、前記粉末状充填材が酸化マグネシウム、窒化アルミニウム又は窒化珪素のうちの1種又は2種以上からなることが好ましい。
また、上記水中ヒータにおいては、前記回路部の半導体リレー、例えばトライアックの外側に放熱板、例えば金属製の放熱板が取り付けられていることが好ましい。半導体リレーの熱放散を高め、高温化による誤動作・破損等を防止するためである。
さらに、上記水中ヒータにおいては、前記発熱部の鞘状外筒及び前記回路部のスリーブが金属チタンからなることが好ましい。外力による衝撃・腐食等から内部の構成部品の破損を防止できるからである。
本発明は上記のように構成されているため、発熱部から回路部への伝熱量を低減するとともに、回路部自体の発熱の熱放散が促進され、回路部の温度上昇を防止することができる。また、金属チタン等の金属製円管で内部を保護しており、衝撃による破損を防止することができる。これらにより本発明の水中ヒータは、水産関連用途の大型活魚水槽の温度維持のための加熱手段として、安全に使用することができる。
以下、実施例の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施例である水中ヒータの形状・構造を示す図で、図1(a)は外観図、図1(b)は断面図である。このヒータは、発熱部1、回路部2、連結用継手3等からなっている。
図2は、本実施例の水中ヒータの発熱部の断面図である。この発熱部1は、セラミックス製のコア部材11と、その外周に巻かれた電熱線12と、コア部材11の内部に挿入された熱電対13と、電熱線12が巻かれたコア部材11を収蔵する金属製の鞘状外筒14と、コア部材11と鞘状外筒14との間隙に充填された絶縁粉末15と、鞘状外筒14の一端に取り付けられた封止部材16等とからなっている。
本実施例では、コア部材11には酸化マグネシウムの円柱で、長手方向に2分割され、それぞれ軸方向に伸びる2個乃至4個の貫通孔を持つものを用いた。貫通孔のうち2個は電熱線12又はそれに接続されたターミナルピン(図示していない)を挿通する孔で、他の2個は熱電対13の素線を挿通する孔である。コア部材11を2分割した理由は、分割点に熱電対の接点17を位置させるためである。本実施例では、分割点はコア部材11の長手方向中央付近にしたが、分割位置を変えることによって、測温位置を任意に変えることができる。
鞘状外筒14は、一端が密封され他端が開放された鞘状の金属円筒からなり、開放端は封止部材16によって、封口処理されている。封止部材16には電熱線12のターミナルピン(図示していない)及び熱電対13の素線の挿通孔が設けられている。封止部材16を用いる目的は、絶縁粉末の密封、水分等の侵入による劣化防止、回路部への熱絶縁等のためで、材料には絶縁パッキング、ガラス、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の単体又は組み合わせのものを用いる。
電熱線12は、ニッケル−クロム系又は鉄−クロム系の素線をコア部材11の外周にらせん状に巻き付けて、その端部はターミナルピンに接続されている。絶縁粉末15には、絶縁性が高く、高い熱伝導性を有する酸化マグネシウム粉末を用いた。また鞘状外筒14には金属チタン製のものを用いたが、これに限る必要はなく、他の耐食性金属例えばステンレス鋼、銅、黄銅、インコロイ等を用いてもよい。
さらに、鞘状外筒14にコア部材11を収容し、絶縁粉末15を充填した後、鞘状外筒14にスウェージング処理(冷間鍛造による減径加工、減径の程度は数%〜20%)を施した。これにより、絶縁粉末層15の密度を高めて、その熱伝達率を向上させ、電熱線からの伝熱を促進することができる。
図3は、本実施例の水中ヒータの回路部の断面図で、図3(a)は水平断面を、図3(b)は垂直断面を示す。
この回路部2は、各種の電子回路を内蔵する回路基板21と、電子回路からの放熱を促進する放熱用金属板22と、これらをカバーする絶縁チューブ23と、絶縁チューブ23の外側に外装される金属製のスリーブ24と、スリーブ24内部の空間に充填された粉末状充填材25と、スリーブ24の開口部(発熱部の反対側の端部)を封止する封口材26、さらに封口材26をカバーするキャップ27、及び回路部2に外部から電力を供給する電源ケーブル28等からなっている。
回路基板21には、後述する各種の電子回路が内蔵されている。また、この回路基板21には、発熱部1からのターミナルピン、熱電対素線が接続される。回路基板21とターミナルピン(図示していない)はカシメ金具を介したリード線で接続される。
回路基板21は各種の配線が接続された後、金属製のスリーブ24が外装される。本実施例では、スリーブ24には金属チタンの円管を用いている。スリーブ24の一方の端部内側に雌ネジが刻まれており、これを後述する連結用継手3にねじ込み式で固定する。これにより、発熱部1と回路部2が一体的に固定される。
回路基板21とスリーブ24との間には絶縁チューブ23が配置され、接触によるショートを防止している。本実施例では、絶縁チューブ23は2分割されたものを用い、スリーブ24の両側端部付近のみカバーするようになっている。絶縁チューブ23の内径は、回路基板21の幅とほぼ同じサイズになっており、端面の摩擦で回路基板21を絶縁チューブ23の内部に固定できるようになっている。絶縁チューブ23には、シリコンガラスチューブ、耐熱樹脂チューブ等を用いることが好適である。
回路基板21の発熱の熱放散を促進するため、回路基板21の電子回路配置面を覆うように放熱用金属板22が配置されている。電子回路の中でも、半導体リレー、本実施例におけるトライアック29は熱放出が大きいので、放熱用金属板22は少なくともトライアックに接するように配置されている。
回路基板21をスリーブ24内に収容した後、回路基板21とスリーブ24の内壁との間隙に、粉末状充填材25を充填する。粉末状充填材25には、絶縁性と熱伝導性の高い粉体、例えば酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化珪素の単体又はこれらの2種以上の混合体を用いることが好ましい。
なお、回路部2の外筒であるスリーブ24は、回路素子の破損を避けるため、スウェージング処理は行なわない。しかし、熱伝導性の高い粉体を充填するのみで、熱放散効果を大幅に向上させることができる。
スリーブ24内に粉末状充填材25を充填した後、スリーブ24の開口部(発熱部の反対側の端部)を封止する封口材26、さらに封口材26をカバーするキャップ27を取り付ける。封口材26には、絶縁パッキング、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の単体又はこれらの組合せ等を用いればよい。また、キャップ27は、水分の侵入防止や電源ケーブル28の固定を目的とするもので、本実施例ではゴム製のものを用いている。
図2に示したように、発熱部1の鞘状外筒14には、連結用継手3が取り付けられている。以下、この連結用継手について説明する。連結用継手3は、発熱部1と回路部2を連結するとともに、発熱部1から回路部2への熱伝達を低減することを目的とするものである。
連結用継手3の一方の端部側は、溶接、接着材等で、発熱部1の鞘状外筒14の外側に接合されている。他方の端部側表面にネジ溝31が形成されている。このネジ溝31に回路部2のスリーブ24の一方の端部内側に刻まれた雌ネジを螺合することにより、回路部2は発熱部1に固定される。
連結用継手3には比較的熱伝導率の低い材料を用いることが好ましく、例えばチタン、ステンレス鋼等の金属や、ある程度の加工性を有するセラミックス、黒鉛などを用いることができる。
本発明のポイントは、発熱部と回路部が一体の水中ヒータにおいて、発熱部の発熱量が大きくなった時に、回路部の温度上昇を如何にして防止するかという防熱対策の工夫をしている点にある。この目的のために、本発明の水中ヒータは下記に記載の2つの方策を採っている。
(1)発熱部1から回路部2への伝熱量を低減すること:このため、発熱部1と回路部2は、一体の金属ケ−スに収めず、それぞれ分離した金属製の鞘状外筒14と金属製のスリーブ24に収め、両者の間に封止部材16の層を設けるとともに、両者を連結用継手3で連結している。この封止部材16と連結用継手3に熱伝導率の低い材料を用いることにより、発熱部1から回路部2への伝熱量を大幅に低減することができる。
(2)大電力になると回路部2自体の発熱も大きいので、回路部2の放熱量を大きくすること:このため、回路部2を放熱用金属板22で覆うとともに、回路基板21と金属製のスリーブ24との間隙に絶縁性と熱伝導性の高い粉体を充填していること。この粉末状充填材25には、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化珪素等の粉末が好適である。
酸化マグネシウムは絶縁性が高く、熱伝導率もセラミックスの中では高い方である(熱伝導率がアルミナの2倍程度)。また、化学的に極めて安定で、如何なる環境でも殆ど変質することがないという特質を有している。窒化アルミニウムや窒化ケイ素は絶縁性が高く、熱伝導率はセラミックスの中で最も高い部類に属し(熱伝導率は酸化マグネシウムの5倍程度)、鋼より高い熱伝導率を有している点が特徴である。
窒化アルミニウムや窒化珪素は、単体で用いてもよいが、酸化マグネシウム中に添加し(全体の10〜50重量%程度)、混合粉体として用いることも好ましい。これにより、高熱伝導性と化学的安定性を兼ね備えた粉末充填層を形成することができる。
上記のような防熱対策が、本発明の水中ヒータ固有の構成である。
次に、本実施例で用いた安全回路(過熱防止回路)について説明する。図4は、本実施例における安全回路の構成を示す回路図である。この安全回路は、電源回路101、基準電圧発生回路102、熱電対アンプ103、比較回路104、RSラッチ回路105、電源投入検出回路106、バッファ回路107、フォトカプラ108、トライアック109、インジケータR110、インジケータB111等からなっている。
電源回路101は、ヒーターコントローラからのAC100Vから、制御用低電圧回路を駆動するためのDC約5Vを作る回路である。基準電圧発生回路102は、電源回路101から供給されるDC5Vを元に、制限比較用の電圧を発生させる回路で、本実施例では0.93Vを発生させた。
熱電対アンプ103は、熱電対から得られる微弱な電圧を増幅する回路で、本実施例では、専用のスタンダードICを用いて、約5mV/1℃の出力を得ている。比較回路104は、熱電対アンプ103から得られる電圧と基準電圧発生回路102から供給される電圧とを比較し、前者が後者より大きくなった場合(以下、これを「過熱を検出」という)に、出力を論理レベルHから論理レベルLに変化させる回路である。
RSラッチ回路105は、本実施例ではNANDゲート2個を使用しラッチ回路を構成しているが、方式はこれには限られない。なお、本実施例では、セット/リセットともに論理レベルLで作動する。電源が入った直後、電源投入検出回路106の出力でリセットされ、比較回路104が「過熱を検出}状態になった際に、セット信号が論理レベルLになり、セット状態になる。この状態は、ヒーターコントローラからのAC100Vの供給が停止されるまで維持される。
電源投入検出回路106は、電源が供給された際にその立上りを検出する回路である。本実施例では、電源供給後、一瞬の間だけ論理レベルLが出力され、その後常時論理レベルHを出力し続ける。
バッファ回路107は、RSラッチ回路105の出力を強化するバッファ回路である。フォトカプラ108は、低電圧の制御回路で作り上げた信号を、絶縁した状態でAC100Vのレベルで動作する回路に伝えるための回路である。具体的には、バッファ回路107の出力を元に、トライアック109の制御を行なう。なお、RSラッチ回路105がリセット状態(論理レベルL出力)でフォトカプラ108はONになり、RSラッチ回路105がセット状態(論理レベルH出力)でフォトカプラ108はOFFになる。
トライアック109は、AC100Vをヒータに送るか送らないかを操作する回路である。フォトカプラ108の信号により、ON/OFF制御される。インジケータR110は、バッファ回路107を元に、「過熱を検出」した際にLEDを点灯する(本実施例では赤色)。また、インジケータB111は、バッファ回路107を元に、通常的にLEDを点灯し(本実施例では青色)、「過熱を検出」した際には消灯する。本実施例ではスリーブに内部を視認する窓を形成していないため、製品状態においては内部を見ることができないが、動作確認用の窓を形成しておくことは好ましい。なお、窓がなくても製造工程における動作確認をする上で有効である。
以下、上記安全回路の動作について説明する。まず、過熱状態の無い正常時には、ヒーターコントローラからのAC100Vは、コントローラからの設定温度と検出状態により、ON/OFFを繰り返している。その際の本回路の動作は、以下の通りである。
1)ヒーターコントローラからのAC100Vが加えられると、電源回路101によりDC5Vが発生する。
2)これにより、電源投入検出回路106が、一瞬の間だけ論理レベルLを出力し、RSラッチ回路105がリセットされる。
3)RSラッチ回路105は、「過熱を検出」するまでは、セットされることは無く、リセット状態が維持される。
4)すなわち、正常な水温状態、例えば30℃(例えばヒータ加熱部の内部温度は60℃)の場合、熱電対アンプの出力は、概略0.3Vとなる。これに対し、基準電圧発生回路102の出力は約0.93Vとなっており、両者を比較回路104で比較した結果、比較回路104の出力は、論理レベルHのままとなり、RSラッチ回路105がセットされることは無い。
5)これにより、フォトカプラ108はON状態を維持し続け、トライアック109もONし続ける。その結果、ヒーターコントローラからのAC100Vが供給されている際は、必ずヒーターにAC100Vが供給されることになり、ヒーターコントローラによる温度制御が維持される。
一方、過熱状態になった際の動作は以下の通りである。
1)ヒーター部分が空焚き等で異常な温度状態(例えば190℃)になった場合、熱電対アンプ103の出力は、概略0.95Vとなる.
2)これに対し、基準電圧発生回路102の出力は約0.93Vであり、両者を比較回路104で比較した結果、比較回路104の出力論理レベルHとなり、RSラッチ回路105がセットされることになる。
3)RSラッチ回路105がセットされた結果、フォトカプラ108はOFFになり、トライアック109もOFFになって、ヒーターへの通電は停止する。
4)RSラッチ回路105のリセットは、ヒーターコントローラからのAC100Vの供給が開始された時しか起こらないから、この通電停止の状態は、ヒーターコントローラからのAC100Vの供給が一旦OFFにならない限り継続される。
次に、本実施例の水中ヒーターの製作手順について説明する。図5は、本実施例の発熱部の製作手順の説明図である。まず、図5(a)に示すように、長手方向で2分されたコア部材11a,11bのそれぞれに電熱線12をコイル状に巻き付ける。次いで、図5(b)に示すように、コア部材11aの貫通孔に熱電対素線13を挿通し、コア部材11aの右側の端部を出たところに熱電対の接点17を作成する。
また、電熱線12の端部は、コア部材11a,11bの貫通孔に挿入された2本のターミナルピン(図示していない)に、一方は左側の端部まで、もう一方は他の端部に接続しておく。次いで、図5(c)に示すように、電熱線12がコイル状に巻かれたコア部材11a,11bを鞘状の鞘状外筒14の中に収容する。鞘状外筒14の内径は、電熱線12のコイルの外径よりやや大きくし、両者が接触しないようにする。
次いで、図5(d)に示すように、電熱線が巻かれたコア部材と外筒の内壁との間に絶縁粉末15を充填する。次に鞘状外筒14にスウェージング加工を施して、鞘状外筒14を5~20%程度減径させる(スウェージング工程は図示していない)。
次に図5(e)に示すように、スウェージング加工された鞘状外筒14の解放端に、連結部材3を挿入し溶接又は接着により鞘状外筒14と接合する。次に、図5(f)に示すように、鞘状外筒14の解放端を封止部材16で封止する。このとき鞘状外筒14からはターミナルピン及び熱電対素線が封止部材16を通して外部に出ている。
図6は、本実施例の回路部の製作手順の説明図である。まず、図6(a)に示すように、上述の方法で製作された発熱部1に回路基板21を取り付ける。この際、発熱部1からのターミナルピン、熱電対素線を回路基板21の所定の箇所に接続する。次に電源コード配管28を回路基板21に接続する。また、回路基板21には金属製放熱板(図示していない)を予め取り付けておく。次いで、図6(b)に示すように、回路基板21の外側に絶縁チューブ23を外装する。本実施例では絶縁チューブ23は2分割されたものを、適宜間隔をおいて回路基板21の外側に装着した。
次いで、図6(c)に示すように、両端が開放された金属製スリーブ24を絶縁チューブ23の外側に嵌装する。この際金属製スリーブ24の端部に形成したネジと連結部材3のネジとを螺合させて、スリーブ24を鞘状外筒14に固定する。金属製スリーブ24の内径は、絶縁チューブ23の外径とほぼ同じかやや大きくし、両者が無理なく嵌装できるようにしておく。図6(d)に示すように、回路基板21と金属製スリーブ24の間隙に粉末状充填材25を充填する。回路部2の金属製スリーブ24は、スウェージング加工を行なわないので、振動等により粉末が間隙に十分行き渡るようにする。
次いで、図6(e)に示すように、スリーブ24の開放側の端部を封口材26で封止する。封口材26には、電源コード配管28を挿通する穴を設けて置く。さらに、図6(f)に示すように、封口材26の上から、ゴム製のキャップ27を被せる。このキャップ27にも、配管28を通す穴が設けられて、この配管を挿通させることができる。以上の手順で、発熱部1と回路部2を連結部材3で連結した本発明の水中ヒータを製作することができる。
本発明の実施例である水中ヒータの形状及び構造を示す図である。 本実施例の水中ヒータにおける発熱部の構造を示す断面図である。 本実施例の水中ヒータにおける回路部の構造を示す断面図である。 本実施例の安全回路の構成を示す回路図である。 本実施例における発熱部の製作手順の説明図である。 本実施例における回路部の製作手順の説明図である。
1:発熱部
2:回路部
3:連結部材
11,11a,11b:コア部材
12:電熱線
13:熱電対
14:外筒
15:絶縁粉末
16:封止部材
17:熱電対の接点
21:回路基板
22:放熱用金属板
23:絶縁チューブ
24:スリーブ
25:粉末状充填材
26:封口材
27:キャップ
28:電源コード配管
29:トライアック
31:ネジ溝
101:電源回路
102:基準電圧発生回路
103:熱電対アンプ
104:比較回路
105:RSラッチ回路
106:電源投入検出回路
107:バッファ回路
108:フォトカプラ
109:トライアック
110:インジケータR
111:インジケータB

Claims (5)

  1. 外周に電熱線が巻回され、内部に熱電対が挿入されたセラミック製のコア部材と、前記コア部材を被覆する金属製の鞘状外筒と、前記鞘状外筒と前記コア部材との間に充填された絶縁粉末とを含む発熱部と
    前記電熱線に電力を供給するとともに前記電熱線の過熱を防止する制御回路と、金属製の円管からなり前記制御回路を内部に収蔵した後、その両端を水密封止されるスリーブと、前記スリーブの内壁と前記制御回路を内蔵する回路基板との間隙に充填された粉末状充填材とを含む回路部と、
    前記鞘状外筒と前記スリーブとを連結する連結部材とを備えた水中ヒータであって、
    前記絶縁粉末の充填後の鞘状外筒にスウェージング加工が施されていることを特徴とする水中ヒータ。
  2. 前記発熱部は、前記鞘状外筒の開放端に取り付けられ、前記電熱線のターミナルピンと前記熱電対の挿通孔を有する封止部材を備え、
    前記回路基板は、少なくとも前記熱電対の信号を増幅する熱電対アンプと、前記電熱線への電力をオンオフする半導体リレーとを内蔵することを特徴とする請求項1に記載の水中ヒータ。
  3. 前記粉末状充填材は、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム又は窒化珪素のうちの1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の水中ヒータ。
  4. 前記回路部の半導体リレーの外側に放熱板が取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水中ヒータ。
  5. 前記発熱部の鞘状外筒及び前記回路部のスリーブが金属チタンからなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水中ヒータ。
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