JP6410225B2 - コア材を使った吸音パネル - Google Patents
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Description
また、特殊フェルト材の吸音効果に着目して、特殊フェルト板と遮音板を空気層を介在させて、顕著な吸音効果を実現させる提案もあった(特許文献2)。
また、特殊フェルト板と遮音板の組み合わせによるパネルは、一面側で主に高音域の吸音効果を他面側で遮音効果を奏するものであり、オフィスのパーテーションには最適であるが、その他の音響効果は考慮されていなかった。また、この場合、有効な吸音効果を発揮するためには、特殊フェルト板と遮音板との間の空気層が必須であるが、空気層は隙間であればよく、空気層それ自体で吸音効果は無かった。
(1) 前記開口コアを、短筒状の隔壁で区画して厚さ方向に開口して形成する。
(2) 前記開口コアを、連続的または非連続的に多数形成して、第1コア材および第2コア材を形成する。
(3) 前記第1コア材と第2コア材とを、遮音層を挟んで積層してコア層を構成する。
(4) 繊維材料を圧縮して板状にした吸音層を形成し、前記コア層の両面に前記吸音層を配置し、前記コア層の一面では前記吸音層を間隙を介在させて重ねて固定し、前記コア層の他面では密着して重ねて固定する。さらに前記コア層と前記吸音層とを密着する場合は、前記コア層の隔壁にのみ接着剤を塗布して前記吸音層の表面を接着剤で覆わないように固定した。
(1) 前記開口コアを、短筒状の隔壁で区画して厚さ方向に開口して形成する。
(2) 前記開口コアを、連続的または非連続的に多数形成して、第1コア材および第2コア材を形成する。
(3) 前記第1コア材と第2コア材とを、遮音層を挟んで積層してコア層を構成する。
(4) 繊維材料を圧縮して板状にした吸音層を形成し、前記コア層の両面に前記吸音層を、密着して固定する。さらに前記前記コア層と前記吸音層とを密着は、前記コア層の隔壁にのみ接着剤を塗布して前記吸音層の表面を接着剤で覆わないように固定した。
(5) 前記吸音パネルの四辺で、対向して平行する厚さ方向の面を、2つの第1対向面、2つの第2対向面とする。
(6) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面に、それぞれ中心側が深い長さ方向の取付溝を形成する。
(7) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面、第2対向面の各端面に枠材を固定する。
(8) 前記第2対向面の各端面に位置する枠材は、前記取付溝と一致した形状の取付切込を形成する。
(9) 前記第1対向面の枠材は、前記取付溝および前記取付切込に嵌挿できる取付突条を長さ方向の全長に形成する。
(1) 前記吸音パネルの四辺で、対向して平行する厚さ方向の面を、2つの第1対向面、2つの第2対向面とする。
(2) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面に、それぞれ中心側が深い長さ方向の取付溝を形成する。
(3) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面、第2対向面の各端面に枠材を固定する。
(4) 前記第2対向面の各端面に位置する枠材は、前記取付溝と一致した形状の取付切込を形成する。
(5) 前記第1対向面の枠材は、前記取付溝および前記取付切込に嵌挿できる取付突条を長さ方向の全長に形成する。
例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂繊維と塩化ビニル繊維とを含む材料を圧縮して、フェルト状の板として、この板から吸音層20を形成する。 吸音層20は、厚さt2、横D1、縦Hで形成する。
また、吸音層20は、例えば、以下のようにして製造した材料を使用することもできる。天然繊維と化学繊維とからなるリサイクル繊維原料を解繊し、バインダー樹脂として、これにPET樹脂繊維を混合して原反を作り、この原反を50℃〜150℃程度に加熱し冷熱ロールを使用して、面重量0.5〜1.0kg/m2、空気流れ抵抗値1000〜4000N・s/m3の繊維硬質板を形成して、この繊維硬質板から第1吸音層20、第2吸音層30を構成する。
この場合、通常ペーパーコア層1の一面6及び他面6aの板状の端面(すなわち、隔壁5a、5a)の端面)の全面に接着剤を塗布して、それぞれ第1吸音層20の内面21、第2吸音層30の内面31をそれぞれ接着して積層する。なお、この場合、第1吸音層20の両面21、21a、第2吸音層30の両面31、31aは空気を通す必要があるので、ペーパーコア材4、4aの隔壁5a、5aにのみ接着剤を塗布して、第1吸音層20、第2吸音層30と接着して、各吸音層20、30の表面を接着剤で覆わないようにする。
また、パネル40の第1吸音層20の外面21a、第2遮音層30の外面31aをそれぞれ装飾布44、44で覆い、装飾布44の四周を枠材42とパネル40(吸音層20、遮音層30)との間に挟み込んである(図1(a)(b))。
この場合、装飾布44としては、例えば繊維を編んだ織物製で、繊維の表面と裏面との間で空気を通す隙間が形成されることが必要である。また、装飾布44により、任意の材質、色や模様を形成できるので、設置スペースの好みに応じて、適宜選択して使用することもできる。
この場合、パネル40の両側に音源があってもいずれも吸音できるので、部屋の間仕切りや衝立、机の目隠しパーテーションなど様々な用途で使用できる。
ペーパーコア層1は、厚さt11の遮音層25を、厚さt10の第1パーパーコア材4、第2ペーパーコア材4aで挟んで積層した構造であり、以下の仕様とする。
厚さt1≒14mm(図1(d)、図3(a)(b))
第1パーパーコア材4、第2ペーパーコア材4aともに、クラフト紙からなり図3のように、クラフト紙2を屈曲して、千鳥状に円筒が配列され、隔壁5a、5a内に円状(水滴状)で径Dの開口コア5、5を有する構造とし、以下の仕様とする。
厚さt10=6.5mm(図4(a))
開口コア5の形状 D=12mm(図3)
遮音層25は、クラフト紙からなり、以下の仕様とする。
厚さt11=1.0mm(図4(a))
また、第1吸音材20、第2吸音層30ともに、上記実施例のフェルト状の材質で、以下の仕様とした。
厚さt2=厚さt3=5.0mm(図1(d))
以上のようなパネルを、残響室法吸音率(Alpha Cabin)を測定すると、図9のグラフのような結果となった。1600Hz以上の周波数では0.80以上の吸音率を達成できた。しかし、それ以下の周波数ではやや物足りない結果であった。これは、パネル40の厚さを薄くすることを優先して、空気層(ペーパーコア材4、4aの厚さt10)を小さくした点、遮音層25をペーパーコア材4、4aとの接着作業性からクラフト紙を採用した点が要因していると考えられる。よって、遮音層25を鋼製などの金属板を採用し、ペーパーコア材4、4aの厚さt10を10mm程度とすれば、800Hz程度以上で、0.80以上の吸音率が期待される。また、本来同じであるはずの第1吸音層20側(第1ペーパーコア材4側)と、第2吸音層30側(第2ペーパーコア材4a側)とが、若干異なる吸音率となっており、これは、遮音層25の厚さt11の不均一、ペーパーコア材4、4aの加工精度などがあり、さらにそれに伴い接着の不均一により生じていると考えられる。
この場合、まず、パネル40の上面(ペーパーコア1の上面8、第1吸音層20の上面23、第2吸音層30の上面33)、下面(ペーパーコア1の下面8a、第1吸音層20の下面23a、第2吸音層30の下面33a)に長さ方向(図8(a)の奥行き方向、図8(b)の左右方向)に、V字取付溝46を形成する。V字取付溝46は中心側(遮音材25側)が深く形成される(図8(a))。
V字取付溝46と同一形状のV字切欠47を上下に形成した縦枠材42a、42aを、
パネル40の側面(ペーパーコア1の側面7、第1吸音層20の側面22、第2吸音層30の側面32)に接着などにより固定する。V字取付溝46およびV字切欠47に嵌挿できるV字取付突条48を形成した横枠材42b、42bをパネル40の上面および下面に接着などにより固定する。
また、上下の縦枠材42b、42bのV字取付突条48の端縁部は、横枠材42aのV字切欠47に接着などにより固定する。以上のようにして、縦枠材48a横枠材48b付きのパネル40が形成される(図7)。このパネル40では、木口が見えず、簡易な枠材で見栄えの良いパネル40を構成できる。
また、この際、パネルの表面に装飾布44を被せ、装飾布44の周縁部を、縦枠42a、横枠42bとパネル40の間に挾み込めば、簡易な作業で容易に装飾布44を取り付けできる(図7)。
また、パネル40のV字取付溝46を側面に形成することもでき、この場合には、縦枠材42bにV字取付切欠47を形成し、横枠材42aにV字取付突条48を形成する(図示していない)。
また、パネル40に形成したV字取付溝46は、上面で下に凸、下面で上に凸となり、横枠材42bを嵌挿でき、厚さ方向で中心側(遮音材25付近)が深ければ、V字に限らず、U字、凸字など他の形状とすることもできる(図示していない)。この場合には、取付溝46の形状にあわせて、縦枠材42aの取付切欠47、横枠材42bの取付突条48も対応させる。
機能開口10を形成することにより、補助吸音材12として吸音効果を弱める材料を採用することもでき、パネル40を設置後の吸音特性の微調整も可能である。
4 第1ペーパーコア材(コア材)
4a 第2ペーパーコア材(コア材)
5 ペーパーコア材の開口コア
5a 開口コアの隔壁
6 ペーパーコア層の一面
6a ペーパーコア層の他面
7 ペーパーコア層の側縁
8 ペーパーコア層の上縁
8a ペーパーコア層の下縁
10 機能開口
12 補助吸音材
14、15 間隙
17 V字取付溝(ペーパーコア)
20 第1吸音層
21 第1吸音層の内面
21a 第1吸音層の外面
22 第1吸音層の側縁
23 第1吸音層の上縁
23a 第1吸音層の下縁
25 遮音層
30 第2吸音層
31 第2吸音層の内面
31a 第2吸音層の外面
32 第2吸音層の側縁
33 第2吸音層の上縁
33a 第2吸音層の下縁
40 パネル
42 枠材
42a 縦枠材
42b 横枠材
44 装飾布
46 V字取付溝(パネル)
47 V字取付切欠(縦枠材)
48 V字取付突条(横枠材)
Claims (3)
- 以下のように構成したことを特徴とする開口コアを有するコア材を使った吸音パネル。
(1) 前記開口コアを、短筒状の隔壁で区画して厚さ方向に開口して形成する。
(2) 前記開口コアを、連続的または非連続的に多数形成して、第1コア材および第2コア材を形成する。
(3) 前記第1コア材と第2コア材とを、遮音層を挟んで積層してコア層を構成する。
(4) 繊維材料を圧縮して板状にした吸音層を形成し、前記コア層の両面に前記吸音層を配置し、前記コア層の一面では前記吸音層を間隙を介在させて重ねて固定し、前記コア層の他面では密着して重ねて固定する。さらに前記コア層と前記吸音層とを密着する場合は、前記コア層の隔壁にのみ接着剤を塗布して前記吸音層の表面を接着剤で覆わないように固定した。 - 以下のように構成したことを特徴とする開口コアを有するコア材を使った吸音パネル。
(1) 前記開口コアを、短筒状の隔壁で区画して厚さ方向に開口して形成する。
(2) 前記開口コアを、連続的または非連続的に多数形成して、第1コア材および第2コア材を形成する。
(3) 前記第1コア材と第2コア材とを、遮音層を挟んで積層してコア層を構成する。
(4) 繊維材料を圧縮して板状にした吸音層を形成し、前記コア層の両面に前記吸音層を、密着して固定する。さらに前記前記コア層と前記吸音層とを密着は、前記コア層の隔壁にのみ接着剤を塗布して前記吸音層の表面を接着剤で覆わないように固定した。
(5) 前記吸音パネルの四辺で、対向して平行する厚さ方向の面を、2つの第1対向面、2つの第2対向面とする。
(6) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面に、それぞれ中心側が深い長さ方向の取付溝を形成する。
(7) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面、第2対向面の各端面に枠材を固定する。
(8) 前記第2対向面の各端面に位置する枠材は、前記取付溝と一致した形状の取付切込を形成する。
(9) 前記第1対向面の枠材は、前記取付溝および前記取付切込に嵌挿できる取付突条を長さ方向の全長に形成する。 - 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載のコア材を使った吸音パネル。
(1) 前記吸音パネルの四辺で、対向して平行する厚さ方向の面を、2つの第1対向面、2つの第2対向面とする。
(2) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面に、それぞれ中心側が深い長さ方向の取付溝を形成する。
(3) 前記吸音パネルの第1対向面の各端面、第2対向面の各端面に枠材を固定する。
(4) 前記第2対向面の各端面に位置する枠材は、前記取付溝と一致した形状の取付切込を形成する。
(5) 前記第1対向面の枠材は、前記取付溝および前記取付切込に嵌挿できる取付突条を長さ方向の全長に形成する。
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2014
- 2014-06-08 JP JP2014118240A patent/JP6410225B2/ja active Active
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