<<第一実施形態>>
<<電子機器の外観>>
図1,2は、それぞれ、実施の形態に係る電子機器1の外観を示す前面図及び裏面図である。本実施の形態に係る電子機器1は、例えば、スマートフォン等の携帯電話機であって、基地局及びサーバー等を通じて他の通信装置と通信することが可能である。図1,2に示されるように、電子機器1は、平面視において略長方形の板状形状であり、カバーパネル2とケース部分3とを備えている。
カバーパネル2は、図1に示されるように、表示領域2aと、周縁領域2bとを備えている。カバーパネル2は、例えば、透明のガラスあるいは透明のアクリル樹脂で形成されている。カバーパネル2の裏面側には、後述する表示装置17及びタッチパネル18が設けられている。
表示装置17によって表示された文字、記号、図形、映像等の各種情報は、カバーパネル2における表示領域2aを通してユーザに視認される。カバーパネル2における、表示領域2aを取り囲む周縁領域2bは、例えばフィルム等が貼られることで黒色となっており、当該周縁領域2bでは表示装置17による表示がユーザに視認されることはない。カバーパネル2における表示領域2aと、表示装置17とを合わせて表示部16と呼ぶ。表示部16で表示される情報は、電子機器の外部から視認される。タッチパネル18は、表示領域2aに対する指等の操作子による操作を受け付ける。
カバーパネル2の上端部には、レシーバー穴4と前面側撮像部5aとが備えられている。カバーパネル2の下端部には、マイク穴6が備えられている。電子機器1の側面には、サイドキー7と、イヤホン端子8とが備えられている。サイドキー7は、電子機器1の起動を行う操作キーである。つまり、サイドキー7は、電子機器1の電源のオン/オフを行う操作キーである。図2に示されるように、電子機器1の裏面には、裏面側撮像部5bと、スピーカー穴9とが備えられている。
<<電子機器の電気的構成>>
図3は、電子機器1の電気的構成を示すブロック図である。図3に示されるように、電子機器1には、制御部10と、無線通信部14と、表示部16と、タッチパネル18と、サイドキー7と、マイク19と、レシーバー20と、スピーカー21と、前面側撮像部5aと、裏面側撮像部5bとが設けられている。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11、DSP(Digital Signal Processor)12及び記憶部13等を備えており、電子機器1の他の構成要素を制御することによって、電子機器1の動作を統括的に管理する。記憶部13は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成されている。記憶部13には、電子機器1の動作、具体的には電子機器1が備える無線通信部14、表示部16等の各構成要素を制御するための制御プログラムであるメインプログラムPg1、複数のアプリケーションプログラムPg2等(以後、単に「アプリケーションPg2」と呼ぶ)が記憶されている。メインプログラムPg1およびアプリケーションPg2は、電子機器1に含まれているプロセッサーとしてのCPU11及びDSP12が読み取り可能なものである。CPU11及びDSP12がメインプログラムPg1を実行することで、電子機器1に係る各種機能が実現される。なお、本実施の形態では、電子機器1には、CPU11およびDSP12がそれぞれ1つ設けられているが、複数のCPU11が設けられてもよいし、複数のDSP12が設けられてもよい。つまり、電子機器1には、少なくとも一つのCPU11と、少なくとも一つのDSP12が設けられてもよい。そして、少なくとも一つのCPU11と少なくとも一つのDSP12が互いに協働することで、電子機器1に係る各種機能が実現されてもよい。また、記憶部13は、図3に例示される場合とは異なり、制御部10に備えられていなくてもよい。つまり、記憶部13は、制御部10と別に設けられてもよい。
また、記憶部13内には、アプリケーションPg2として、例えば、他の携帯電話機と通話を行うための電話アプリケーションおよび電子メールの送受信を行うためのメールアプリケーションなどが記憶されている。メインプログラムPg1の実行過程で、アプリケーションPg2が読み込まれて実行されることで、通話およびメール送信といった機能が電子機器1で実現される。なお図3では、図面の煩雑さを避けるために、アプリケーションPg2は一つだけ示されている。
無線通信部14は、アンテナ15を有している。無線通信部14は、電子機器1とは別の携帯電話機あるいはインターネットに接続されたウェブサーバ等の通信装置との通信信号の送受信を、基地局等を介してアンテナ15で行う。
表示部16は、表示領域2aと表示装置17とを有している。表示装置17は、例えば、液晶表示ディスプレイあるいは有機ELディスプレイである。前述した通り、表示部16では、表示装置17によって表示された各種情報が、表示領域2aを通して電子機器1の外部から視認される。
タッチパネル18は、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルである。タッチパネル18は、カバーパネル2の裏面に貼り付けられており、互いに対向配置されたシート状の二つの電極センサを備えている。ユーザが指等の操作子で表示部16の表示領域2aに対して接触すると、タッチパネル18における、当該操作子と対向する部分の静電容量が変化する。そして、タッチパネル18は、静電容量の変化に応じた電気的な信号を制御部10に出力する。このように、タッチパネル18は、表示部16の表示領域2aに対する操作子による操作を検出する操作検出部30(後述の図4参照)として機能する。なお、ユーザは、指以外の操作子、例えば、スタイラスペンなどの静電式タッチパネル用ペンで表示部16を操作することによっても、電子機器1に対して各種指示を与えることができる。
ここで、タッチパネル18の検出感度を高く設定した場合には、操作子が表示領域2aに接触せずに近接している状態であっても、タッチパネル18における、操作子と対向している部分の静電容量が変化する。したがって、タッチパネル18は、操作子の表示部16(表示領域2a)に対する近接も検出することができる。つまり、タッチパネル18は、操作子の表示部16に対する接触及び近接を検出することができる。本実施の形態では、操作子が表示部16に接触していることには、操作子が表示部16に近接していることも含むものとする。したがって、タッチパネル18が操作子の表示部16に対する接触を検出することには、タッチパネル18が操作子の表示部16に対する近接を検出することも含まれる。
サイドキー7は、押下されることで、電気的な指示信号を制御部10に送出する。マイク19には、通話等の際にユーザの音声等が入力され、入力された音声等を電気的な信号に変換して制御部10に出力する。レシーバー20は、通話等の際に制御部10から入力される電気的な音信号を音に変換して出力することにより、受話音をユーザに提供する。スピーカー21は、制御部10から入力される電気的な音信号を音に変換して出力することで、電子機器1から離れた場所に存在するユーザに着信音などを提供する。なお、ケース部分3の側面に設けられたイヤホン端子8(図1参照)にイヤホンが接続されている場合には、受話音や着信音などの音信号はイヤホン端子8に入力される。イヤホン端子8に入力された音信号はイヤホンに入力され、当該イヤホンから音が出力される。前面側撮像部5a及び裏面側撮像部5bは、静止画像及び動画像を撮像する。
<<表示領域に対する操作の種類について>>
ユーザが表示部16に対して行う基本的な操作としては、例えば、タップ操作、ロングタッチ操作、スライド操作、フリック操作などがある。
タップ操作とは、操作子が表示部16に接触してからすぐに当該表示部16から離れる操作である。詳細には、タップ操作とは、操作子が表示部16の表示領域2aに接触してから所定時間以内にその接触位置あるいは近接位置で当該表示領域2aから離れる操作である。ユーザは、表示部16に対してタップ操作を行うことによって、例えば、表示部16に表示されている、アプリケーションPg2を実行するための画像を選択して、当該アプリケーションPg2を電子機器1に実行させることができる。
ロングタッチ操作とは、操作子が表示部16の表示領域2aに所定時間以上接触する操作である。ロングタッチ操作は、いわゆる「長押し」の操作に該当する。ユーザは、表示部16に対してロングタッチ操作を行うことによって、例えば、ユーザが電子機器1に対して指示することが可能な処理の一覧を表示部16に表示させることができる。
スライド操作とは、操作子が表示部16の表示領域2aに接触した状態で移動する操作である。ユーザは、例えば、表示部16に表示されている画像に対してスライド操作を行うことによって、当該画像が表示される表示位置を、当該スライド操作で操作子が移動した移動先まで移動させることができる。このスライド操作は、「ドラッグ操作」とも呼ばれる。本実施の形態では、ドラッグ操作のことを、移動操作と呼ぶこともある。
フリック操作とは、表示部16の表示領域2aを操作子で払う操作である。詳細には、フリック操作とは、操作子が表示領域2aに接触した状態で所定時間以内に所定距離以上移動して表示領域2aから離れる操作である。ユーザは、表示部16に対してフリック操作を行うことによって、例えば、電子機器1に対して、表示部16の表示を当該フリック操作での操作子の移動方向にスクロールさせることができる。
<<制御部の機能ブロックについて>>
制御部10では、メインプログラムPg1が実行されることによって、複数の機能ブロックが形成される。図4は、制御部10に形成される複数の機能ブロックの一部を示す図である。図4に示されるように、制御部10は機能ブロックとして表示制御部31を備えている。
表示制御部31は、操作検出部30(タッチパネル18)が検出した、表示部16に対する操作子による操作に基づいて、表示部16の表示を制御する。図5は、表示制御部31が行う処理の概要を説明するための図である。図5に示されるように、表示制御部31は、動作モードとして、通常表示モード35と分割表示モード36とを有している。表示制御部31は、操作検出部30で検出された操作に基づいて、通常表示モード35と分割表示モード36との切り替えの制御を行う。
図6は、通常表示モード35における、表示部16の表示例を示す図である。図6に示されるように、表示領域2aは、メインの第1表示領域40と、第1表示領域40とは別の第2表示領域41とで構成されている。通常表示モード35では、例えば、第1表示領域40に、アプリケーションが実行されることで得られる画像であるアプリケーション実行画像が1つ表示される。図6に示される例では、第1表示領域40に、地図を表示するための地図表示アプリケーション実行時のアプリケーション実行画像47が表示されている。第1表示領域40には、電子機器1(表示部16)が起動直後等に表示するホーム画像(初期画像)が表示されることもある。
図6に示される例では、第2表示領域41は、第2表示領域41aと第2表示領域41bとで構成されている。第2表示領域41aには、例えば、電池残量を示すアイコン42a、通信状態を示すアイコン42b、現在時刻42cが表示される。第2表示領域41aはピクトエリアと呼ばれることもある。
第2表示領域41bには、例えば、画像43a,43b,43c,43dが表示される。本実施の形態においては、画像43a,43b,43c,43dはソフトウェアキーの役割を果たす。具体的には、例えば、操作検出部30によって画像43aへのタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16の表示を1つ前に戻させる。同様に、操作検出部30によって画像43bへのタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16にホーム画像61を表示させる。操作検出部30によって画像43cへのタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16にアプリケーションの実行履歴を表示させる。操作検出部30によって画像43dへのタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、分割表示モード36(図5参照)に移行する。このように、第2表示領域41bには、ソフトウェアキーの役割を果たす画像43a,43b,43c,43dが表示される。第2表示領域41bはナビゲーションバーと呼ばれることもある。
一方、図7は、分割表示モード36における、表示部16の表示例を示す図である。図7に示されるように、表示領域2aには、通常表示モード35時と同様に、第1表示領域40と、第2表示領域41とが含まれている。分割表示モード36と通常表示モード35とは、第1表示領域40の表示態様が異なる。
分割表示モード36では、表示制御部31は、第1表示領域40を複数の分割領域に分割し、当該複数の分割領域のそれぞれの表示を独立して制御する。図7に示される例では、第1表示領域40は、4つの分割領域44a,44b,44c,44dに分割されている。以後、分割領域44a,44b,44c,44dを特に区別する必要がない場合には、単に「分割領域」と呼ぶ。また、以後、分割表示モード36における説明では、図7に例示されるような第1表示領域40が4つの分割領域に分割される場合を例に挙げて説明するが、分割表示モード36において第1表示領域40が有する分割領域の数は4つに限られない。
図7に示される例では、表示制御部31は、第1表示領域40に対して水平方向に延びる第1分割線45および垂直方向に延びる第2分割線46を表示部16に表示させることで、第1表示領域40を4つの分割領域44a,44b,44c,44dに分割している。
本実施の形態では、便宜上、第1分割線45と第2分割線46との交点に対して左上に存在する分割領域を、分割領域44aと呼ぶ。同様に、第1分割線45と第2分割線46との交点に対して左下に存在する分割領域を分割領域44bと呼び、第1分割線45と第2分割線46との交点に対して右下に存在する分割領域を分割領域44cと呼び、第1分割線45と第2分割線46との交点に対して右上に存在する分割領域を分割領域44dと呼ぶ。
また、図7に示される分割領域44aには、ウェブページを表示するためのブラウザ実行時のアプリケーション実行画像48が表示されている。分割領域44bには、ゲームアプリケーション実行時のゲームアプリケーション実行画像49が表示されている。分割領域44cには、上述のアプリケーション実行画像47が表示されている。分割領域44dには、時間と天気を提供するためのウィジェット実行時のアプリケーション実行画像50が表示されている。ウィジェットとは、低機能を実現するためのアプリケーションである。ウィジェットには、例えば、あるアプリケーションの実行によって表示される情報の一部を表示するなど、あるアプリケーションの実行によって実現される機能を制限して当該機能の一部を簡易起動させるアプリケーションが含まれる。
また、分割表示モード36において、操作検出部30が分割領域に対する操作を検出した場合には、電子機器1は、当該分割領域に表示されているアプリケーション実行画像に対して操作が行われたものとして処理を行う。例えば、図7に示されるように、分割領域44cに地図表示アプリケーション実行時のアプリケーション実行画像47が表示されている場合に、操作子によって分割領域44cに対するフリック操作が行われると、電子機器1は、分割領域44cに表示される地図の表示範囲を当該操作子の移動方向に移動(スクロール)する。
また、分割表示モード36では、表示制御部31は、第1分割線45と第2分割線46との交点に、一つの操作対象画像51を表示させる。操作対象画像51は、複数の分割領域のそれぞれに対する設定を可能にする、ユーザによって操作される画像である。表示制御部31は、操作検出部30で検出された操作対象画像51に対する操作に基づいて、複数の分割領域のそれぞれに対する設定を行うことが可能である。
<<操作対象画像について>>
ここでは、表示制御部31が行う、操作対象画像51に対する操作に基づいた処理について説明する。図8は、操作対象画像51に対する操作と、表示制御部31が行う処理との関係を示す図である。
本実施の形態では、図8に示されるように、操作対象画像51に対して3種類の操作が行われた場合について説明する。以下の説明では、3種類の操作が、ドラッグ操作(図8のNo.1)、タップ操作(図8のNo.2)、ロングタッチ操作(図8のNo.3)である場合を例に挙げて説明するが、表示制御部31が行う処理と対応付けられる操作の種類はこれに限られない。例えば、操作検出部30によって、タップ操作を2回繰り返すダブルタップ操作が検出されたときに、図8のNo.2に示される処理が行われてもよい。また、例えば、操作検出部30によってタップ操作が検出されたときに図8のNo.3に示される処理を行い、ロングタッチ操作が検出されたときに図8のNo.2に示される処理が行われる等でもよい。本実施の形態においては、一つの操作対象画像51を操作することによって、複数の分割領域のそれぞれに対する設定が可能になることから、電子機器1の操作性が向上する。
<操作対象画像に対してドラッグ操作が行われた場合について>
図8のNo.1に示されるように、操作対象画像51に対して、操作対象画像51を移動させるドラッグ操作が行われた場合には、表示制御部31は、第1表示領域40に含まれる分割領域のサイズを変更する。より具体的には、表示制御部31は、操作検出部30で検出されたドラッグ操作において操作子が移動した移動先と、第1分割線45および第2分割線46の交点とが一致するように、第1分割線45および第2分割線46を移動させる。言い換えれば、表示制御部31は、操作検出部30で検出されたドラッグ操作での操作対象画像51の移動先と、第1分割線45および第2分割線46の交点とが一致するように、第1分割線45および第2分割線46を移動させる。第1分割線45および第2分割線46の表示位置が移動されることによって、第1分割線45および第2分割線46で分割される複数の分割領域のサイズが変更される。ユーザは、操作対象画像51に対してドラッグ操作を行うことによって、操作対象画像51を好きな方向に移動させることができる。
図9,10は、操作検出部30が操作対象画像51に対するドラッグ操作を検出したときの、表示部16の表示例を示す図である。図9,10及び後述の図11では、左側に操作子60でドラッグ操作が行われる前の表示部16の表示例が示されており、右側に操作子60でドラッグ操作が行われた後の表示部16の表示例が示されている。
図9、10に示される例では、操作対象画像51に対して右方向に移動するドラッグ操作が行われている。操作子60によってドラッグ操作が行われたことにより、第2分割線46は、右方向に移動して表示部16に表示される。それに伴い、分割領域44a,44bは、水平方向にサイズが大きくなり、分割領域44c,44dは水平方向にサイズが小さくなる。そして、図9,10の右側に示されるように、サイズが変更された各分割領域に、アプリケーション実行画像が表示される。
図9には、分割領域の縦横比に合わせて拡縮されたアプリケーション実行画像が、分割領域に表示される例が示されている。図9に示されるように、表示制御部31は、分割領域44a,44bにそれぞれ表示されているアプリケーション実行画像48,47を、水平方向に拡大させた状態で、分割領域44a,44bに表示させる。また、表示制御部31は、分割領域44c,44dにそれぞれ表示されているアプリケーション実行画像49,50を、水平方向に縮小させた状態で、分割領域44c,44dに表示させる。
図10には、アプリケーション実行画像の縦横比を固定とした状態で、分割領域のサイズに合わせて拡縮されたアプリケーション実行画像が、分割領域に表示される例が示されている。図10の例では、表示制御部31は、アプリケーション実行画像48,47の縦横比を固定とした状態で、アプリケーション実行画像48,47を、分割領域44a,44bの拡大にあわせて拡大し、分割領域44a,44bに表示させている。
また図10の例では、表示制御部31は、アプリケーション実行画像49,50の拡縮を行わない状態で分割領域44c,44dに表示させている。
上記の例では、ユーザは、操作対象画像51を好きな方向に移動させることができたが、操作対象画像51を第1表示領域40での対角線52上でしか移動させることができないようにしても良い。図11には、操作対象画像51が対角線52上で移動する様子が示されている。対角線52は第1表示領域40の左上から右下に延びている。
このように、操作対象画像51が対角線52上でしか移動することができない場合には、分割領域44a,44cの外形は第1表示領域40の外形と相似形となり、分割領域44a,44cは縦横比が変化しないようにサイズ変更される。これにより、分割領域44a,44cの縦横比が変化することによって、それらに表示されるアプリケーション実行画像の一部が表示されなくなるといったことが発生することを抑制することができる。
例えば、ゲームアプリケーションによっては、その実行時に表示されるアプリケーション実行画像の縦横比が固定で、第1表示領域40の縦横比と一致することがある。このようなアプリケーション実行画像を例えば分割領域44cに表示する場合に、分割領域44cがサイズ変更されたときに分割領域44cの縦横比が仮に変化すると、サイズ変更後の分割領域44cに当該アプリケーション実行画像をすべて表示できないことがある。図11の例のように、分割領域44a,44cがその縦横比が変化しないようにサイズ変更されることによって、このようなことが発生することを抑制することができる。
このように、操作対象画像51の移動先と、第1分割線45および第2分割線46の交点とが一致するように第1分割線45および第2分割線46が移動することによって、ユーザは直感的に分割領域のサイズを変更させることができる。
なお、分割領域がサイズ変更された場合における、アプリケーション実行画像の拡縮の方法は上記の例には限られない。例えば、複数の分割領域のなかに、アプリケーション実行画像の拡縮が行われない分割領域が存在していてもよい。また、例えば、アプリケーション実行画像の拡縮が行われる複数の分割領域のなかに、アプリケーション実行画像の縦横比が変化しないようにアプリケーション実行画像が表示される分割領域と、分割領域の縦横比に合わせて拡縮されたアプリケーション実行画像が表示される分割領域とが存在していてもよい。
次に、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する、操作対象画像51を第1表示領域40の角に移動させるドラッグ操作が検出された場合における、操作対象画像51の表示態様を2種類説明する。図12〜14は、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する、操作対象画像51を第1表示領域の角(具体的には、第1表示領域の右下角)に移動させるドラッグ操作が検出された場合の表示部16の表示例を示す図である。
図12の例では、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する、操作対象画像51を第1表示領域40の角に移動させるドラッグ操作が検出された場合には、表示制御部31は、第1表示領域40の当該角に操作対象画像51を表示させる。このとき、操作対象画像51が第1表示領域40の角まで移動する前に表示されていた第1分割線45及び第2分割線46も第1表示領域40の端に表示される。図12に示される表示態様によると、ユーザは操作対象画像51を第1表示領域40の角まで移動させたとしても見失うことがない。
一方、図13の例では、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する、操作対象画像51を第1表示領域40の角に移動させるドラッグ操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、操作対象画像51を非表示にさせる。このとき、第1分割線45及び第2分割線46も非表示とされる。
操作対象画像51が第1表示領域40の角まで移動して、操作対象画像51、第1分割線45及び第2分割線46が表示されていない場合には、図14の左側に示されるように、表示制御部31は、操作検出部30によって、第1表示領域40の当該角に対する所定操作が検出されたときに操作対象画像51、第1分割線45及び第2分割線46を表示させる。例えば、表示制御部31は、操作検出部30によって、当該角を始点にして当該第1表示領域40内に向かうスライド操作が検出されたときに、当該スライド操作の終点に操作対象画像51を表示させるとともに、第1分割線45及び第2分割線46を表示させる。図13,14に示される表示態様によると、操作対象画像51の表示が不要な場合には、操作対象画像51を非表示とすることができる。なお、表示制御部31は、操作対象画像51が第1表示領域40の角まで移動して表示されていない場合に、操作検出部30によって、第1表示領域40の当該角に対するタップ操作あるいはダブルタップ操作が検出されたときに、当該角に操作対象画像51を表示させても良い。このとき、第1分割線45及び第2分割線46も表示される。
<操作対象画像に対してタップ操作が行われた場合について>
図8のNo.2に示されるように、操作対象画像51に対してタップ操作が行われた場合には、表示制御部31は、表示部16に、複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を入れ替えさせる。
図15,16は、操作検出部30が操作対象画像51に対するタップ操作を検出したときの、表示部16の表示例を示す図である。図15,16では、左側に操作子60でタップ操作が行われる前の表示部16の表示例が示されており、右側に操作子60でタップ操作が行われた後の表示部16の表示例が示されている。
図15の例では、操作検出部30が操作対象画像51に対するタップ操作を検出した場合には、表示制御部31は、複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を、第1分割線45および第2分割線46の交点を基準として時計回りに入れ替えさせる。より具体的には、操作検出部30が操作対象画像51に対するタップ操作を検出すると、表示制御部31は、分割領域44aには分割領域44bに表示されていたアプリケーション実行画像47を表示させ、分割領域44bには分割領域44cに表示されていたアプリケーション実行画像49を表示させ、分割領域44cには分割領域44dに表示されていたアプリケーション実行画像50を表示させ、分割領域44dには分割領域44aに表示されていたアプリケーション実行画像48を表示させる。
一方で、図16の例では、表示制御部31は、操作検出部30が操作対象画像51に対するタップ操作を検出した場合には、複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を、第1分割線45および第2分割線46の交点を基準として反時計回りに入れ替えさせる。より具体的には、操作検出部30が操作対象画像51に対するタップ操作を検出すると、表示制御部31は、分割領域44aには分割領域44dに表示されていたアプリケーション実行画像50を表示させ、分割領域44bには分割領域44aに表示されていたアプリケーション実行画像48を表示させ、分割領域44cには分割領域44bに表示されていたアプリケーション実行画像47を表示させ、分割領域44dには分割領域44cに表示されていたアプリケーション実行画像49を表示させる。
なお、複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像の入れ替えは、図15,16に示される例に限られない。
このように、ユーザは、操作対象画像51に対して操作を行うことによって、複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を入れ替えることができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。例えば、右手で電子機器1を所持して右手で表示領域2aを操作するユーザは、操作対象画像51を操作することによって、右手で操作し易い右下の分割領域44cに所望のアプリケーション実行画像を簡単に表示させることができる。また、左手で電子機器1を所持して左手で表示領域2aを操作するユーザは、操作対象画像51を操作することによって、左手で操作し易い左下の分割領域44bに所望のアプリケーション実行画像を簡単に表示させることができる。
<操作対象画像に対してロングタッチ操作が行われた場合について>
図8のNo.3に示されるように、操作対象画像51に対してロングタッチ操作が行われた場合には、表示制御部31は、複数の分割領域に表示するアプリケーション実行画像を設定する設定モード37に移行する。
図17は、操作検出部30が操作対象画像51に対するロングタッチ操作を検出したときの表示部16の表示例を示す図である。図17に示されるように、操作検出部30が操作対象画像51に対するロングタッチ操作を検出すると、表示制御部31は、図17の右側に示されるように、第1表示領域40に、複数の分割領域に表示するアプリケーション実行画像を設定するための画像を表示させる。このように、操作対象画像51に対して簡単な操作を行うことによって、設定モード37に移行することができるため、電子機器1の操作性が向上する。なお、本実施の形態においては、設定モード37に移行した場合には、図17に示されるような表示が、表示部16に表示される場合について説明するが、設定モード37における表示部16の表示はこれに限られない。例えば、後述する設定モード37において行うことができる設定の一覧を表示部16に表示させるものであってもよい。
図17の右側に示されるように、設定モード37における第1表示領域40は、第1設定領域71と、第2設定領域72と、第3設定領域73とを有する。第1設定領域71には、分割表示モードにおける複数の分割領域にそれぞれ対応する複数の第1対応画像74が表示される。より具体的には、第1対応画像74aは分割領域44aに対応しており、第1対応画像74bは分割領域44bに対応しており、第1対応画像74cは分割領域44cに対応しており、第1対応画像74dは分割領域44dに対応している。なお、図17に示されるように、例えば、第1対応画像74に対応している分割領域に表示されるアプリケーション実行画像が、当該第1対応画像74として表示されていてもよい。
第2設定領域72には、分割表示モードにおいて、複数の分割領域に表示することが可能な複数の候補画像にそれぞれ対応する複数の第2対応画像75が表示される。分割領域に表示することが可能な候補画像とは、本実施の形態では、アプリケーション実行画像である。そして、本実施の形態では、候補画像であるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75として、当該アプリケーション実行画像に対応するアプリケーションを象徴的に示す画像が採用されている。
第3設定領域73には、第2設定領域72に表示される第2対応画像75の種類を変更するための複数の設定キー80が表示される。図17に示される例では、第3設定領域73には設定キー80a,80b,80c表示される。
設定キー80aもしくは設定キー80bが選択されている場合には、第2設定領域72には、分割領域に表示することが可能なアプリケーション実行画像(候補画像)に対応する第2対応画像75が、対応するアプリケーション実行画像についてのアプリケーションが実行された時期が新しい順に並べて表示される。実行された時期が新しい順に第2対応画像75が表示されることにより、ユーザは、所望する第2対応画像75をすぐに見つけることができる可能性が高くなる。
設定キー80bが選択されている場合には、第2設定領域72には、複数種類のウィジェットをそれぞれ示す第2対応画像75が表示される。設定キー80aが選択されている場合には、第2設定領域72には、電話アプリケーション、メールアプリケーション及びブラウザ等の、ウィジェット以外の複数のアプリケーションをそれぞれ示す第2対応画像75が表示される。設定キー80cが選択されている場合には、後で詳しく述べるが、互いに関連付けられた複数のアプリケーションにそれぞれ対応する複数の第2対応画像75が、第2設定領域72に表示される。
図17の右側に示される例では、設定キー80aが選択されている。そして、第2対応画像75として、ゲームアプリケーション実行時のゲームアプリケーション実行画像49に対応する第2対応画像75a(ゲームアプリケーションを示す画像)と、地図表示アプリケーション実行時のアプリケーション実行画像47に対応する第2対応画像75b(地図表示アプリケーションを示す画像)と、ブラウザ実行時のアプリケーション実行画像48に対応する第2対応画像75c(ブラウザを示す画像)と、電子メールの送受信を行うためのメールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53に対応する第2対応画像75d(メールアプリケーションを示す画像)と、他の携帯電話機と通話を行うための電話アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75e(電話アプリケーションを示す画像)とが表示されている。
図18は、第2設定領域72に表示される第2対応画像75を変化させる場合の、表示部16の表示例を示す図である。図18に示されるように、例えば、操作検出部30によって第2設定領域72に対する左方向のフリック操作が検出された場合には、表示制御部31は、第2設定領域72の表示を左側にスクロールする。これにより、図18の例では、第2対応画像75a,75b,75cが非表示となり、第2対応画像75eの後に表示されるべき、前面側撮像部5aもしくは裏面側撮像部5bによって撮像を行うためのカメラアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75f(カメラアプリケーションを示す画像)と、設定した時刻になったことをユーザに知らせるためのアラームアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75g(アラームアプリケーションを示す画像)と、電卓機能を実行するための電卓アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75h(電卓アプリケーションを示す画像)とが、第2設定領域72に表示される。なお、操作検出部30によって第2設定領域72に対する右方向のフリック操作が検出された場合には、表示制御部31は第2設定領域72の表示を右側にスクロールする。
設定モード37では、ユーザは、第1表示領域40に対して操作することで、分割表示モード36において複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像の設定等を行うことができる。図19は、設定モード37において行うことができる設定を示す図である。図19に示されるように、設定モード37では、3種類の設定を行うことができる。以下に、設定モード37時に行うことができる3種類の設定について説明する。
〔アプリケーション実行画像の入れ替え〕
図19のNo.1に示されるように、設定モード37では、2つの分割領域に表示されるアプリケーション実行画像の入れ替えを行うことができる。より具体的には、操作検出部30によって2つの第1対応画像74に対する所定操作が検出された場合に、表示制御部31は、表示部16に、複数の分割領域に含まれる、当該2つの第1対応画像74にそれぞれ対応する2つの分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を入れ替えさせる。図20は、設定モード37において、アプリケーション実行画像の入れ替えを行ったときの表示部16の表示例を示す図である。
図20に示される例では、操作子60が第1対応画像74cに対して、第1対応画像74bまで第1対応画像74cを移動するドラッグ操作を行うことで、第1対応画像74cと第1対応画像74bとに対して所定操作が行われたものとしている。しかし、2つの第1対応画像に対する所定操作とは、これに限られず、例えば第1対応画像74cがタップ操作された後に第1対応画像74bがタップ操作されるなどであってもよい。
このように、操作検出部30によって2つの第1対応画像74b,74cに対する所定操作が検出された場合に、表示制御部31は、図20の右側に示されるように、第1対応画像74cとして表示されていたアプリケーション実行画像49を第1対応画像74bとして表示させ、第1対応画像74bとして表示されていたアプリケーション実行画像47を第1対応画像74cとして表示させる。そして、設定モード37が終了して分割表示モード36に設定されると、図7に示されるように、分割領域44bには分割領域44cに表示されていたアプリケーション実行画像49が表示され、分割領域44cには分割領域44bに表示されていたアプリケーション実行画像47が表示される。
このように、2つの第1対応画像74に対して所定操作が行われることによって、当該2つの第1対応画像74にそれぞれ対応する2つの分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を入れ替えることができる。したがって、簡単に2つの分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を入れ替えることができる。よって、電子機器1の操作性が向上する。
なお、例えば、第2表示領域41bに表示される画像43aに対してタップ操作が行われると、設定モード37から分割表示モード36に遷移する。
〔アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域(ロック画面)の設定〕
図19のNo.2に示されるように、設定モード37では、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域(ロック画面)の設定を行うことができる。より具体的には、表示制御部31は、操作検出部30によって複数の第1対応画像74のうちの一の第1対応画像74に対する所定操作が検出された場合には、複数の分割領域に含まれる、当該一の第1対応画像74に対応する分割領域をアプリケーション実行画像の入れ替えを行わないロック画面に設定する。
図21はロック画面を設定したときの表示部16の表示例を示す図である。図21に示されるように、例えば、操作検出部30によって第1対応画像74dに対するロングタッチ操作が検出された場合には、表示制御部31は、第1対応画像74dの上に、ロック画面設定画像77を表示させる。そして、表示制御部31は、第1対応画像74dに対応する分割領域44dを、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わないロック画面に設定する。なお、ロック画面の設定を行うための所定操作とは、上述したロングタッチ操作に限られない。例えば、タップ操作を2回繰り返すダブルタップ操作が検出された場合に、ロック画面の設定を行うなどでもよい。
このように、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域を設定することができることから、ユーザは所望のアプリケーション実行画像を常に見やすい位置(分割領域)に表示させることができる。あるいは、ユーザは所望のアプリケーション実行画像を常に操作し易い位置(例えば、右手で電子機器1を持つユーザにとっては、右下の分割領域44c)に表示させることができる。
〔分割領域に表示させるアプリケーション実行画像の変更〕
図19のNo.3に示されるように、設定モード37では、分割領域に表示させるアプリケーション実行画像の変更を行うことができる。より具体的には、操作検出部30によって、複数の第1対応画像74に含まれる、ある第1対応画像74と、複数の第2対応画像75に含まれる、ある第2対応画像75とに対する所定操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、当該ある第2対応画像75に対応する、複数の分割領域に表示することが可能な候補画像(アプリケーション実行画像)を、複数の分割領域に含まれる、当該ある第1対応画像74に対応する分割領域に表示させる。なお、本実施の形態では、第1対応画像74と第2対応画像75とに対する所定操作が、当該第2対応画像75が、操作子60によって、当該第1対応画像74まで移動されるドラッグ操作である場合を例に挙げて説明する。しかし、当該所定操作については、これに限られない。
図22,23は、第3設定領域73において、設定キー80aが選択されている場合に、分割領域に表示させるアプリケーション実行画像の変更を行ったときの、表示部16の表示例を示す図である。
図22に例示されるように、操作検出部30によって、メールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53に対応する第2対応画像75dが、操作子60によって第1対応画像74cまで移動されるドラッグ操作が検出された場合には、電子機器1においてメールアプリケーションが実行されて、図22の右側に示されるように、メールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53が第1対応画像74cとして表示される。そして、設定モードから分割表示モード36に移行すると、図23に示されるように、分割領域44dに、アプリケーション実行画像53が表示される。
図24,25は、第3設定領域73において、設定キー80bが選択されている場合に、分割領域に表示させるアプリケーション実行画像の変更を行ったときの、表示部16の表示例を示す図である。
図24に示されるように、設定キー80bが選択されていることによって、第2設定領域72には、アプリケーション実行画像50に対応する第2対応画像75iと、歩数を数えるウィジェットである歩数計アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像54に対応する第2対応画像75jと、アナログ時計の画像で時刻を表示するウィジェット実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75kとが表示されている。
そして、図24の左側に例示されるように、操作検出部30によって、歩数計アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像54に対応する第2対応画像75jが、操作子60によって第1対応画像74aまで移動されるドラッグ操作が検出された場合には、電子機器1では歩数計アプリケーションが実行されて、表示制御部31は、図24の右側に示されるように、歩数計アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像54を第1対応画像74aとして表示させる。そして、設定モードから分割表示モード36に移行すると、図25に示されるように、分割領域44aにアプリケーション実行画像54が表示される。
このように、設定モード37においては、簡単な操作で、複数種類の候補画像のなかから分割領域に表示させるアプリケーション実行画像を決定することができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
図26〜29は、第3設定領域73において、設定キー80cが選択されている場合に、分割領域に表示させるアプリケーション実行画像の変更を行ったときの表示部16の表示例を示す図である。
図26,28に示されるように、設定キー80cが選択されている場合には、例えば、第2対応画像75l〜75nが第2設定領域72に表示される。第2対応画像75lは、ユーザが人との待ち合わせ時に実行する可能性が高い複数のアプリケーションが実行されることで得られる複数のアプリケーション実行画像に対応している。第2対応画像75mは、ユーザが通勤時に実行する可能性が高い複数のアプリケーションが実行されることで得られる複数のアプリケーション実行画像に対応している。第2対応画像75nは、ユーザが健康管理のために実行する可能性が高い複数のアプリケーションが実行されることで得られる複数のアプリケーション実行画像に対応している。
図26に示されるように、例えば、操作検出部30によって、第2対応画像75lを選択する操作が検出された場合には、表示制御部31は、第2対応画像75lに対応付けられた複数のアプリケーション実行画像を第1対応画像74a,74b,74c,74dとして、第1設定領域71に表示させる。本実施の形態では、ユーザが人との待ち合わせ時に実行する可能性が高い複数のアプリケーションとして、飲食店などの情報を提供するための情報提供アプリケーションと、メールアプリケーションと、地図表示アプリケーションと、歩数計アプリケーションとが予め互いに対応付けられている。第2対応画像75lが選択されると、電子機器1では、飲食店などの情報を提供するための情報提供アプリケーションと、メールアプリケーションと、地図表示アプリケーションと、歩数計アプリケーションとが実行されて、表示制御部31は、飲食店などの情報を提供するための情報提供アプリケーションが実行されることで得られるアプリケーション実行画像55を第1対応画像74aとして表示させ、メールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53を第1対応画像74bとして表示させ、地図表示アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像47を第1対応画像74cとして表示させ、歩数計アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像54を第1対応画像74dとして、第1設定領域71に表示させる。
そして、設定モード37から分割表示モード36に移行すると、図27に示されるように、分割領域44aにアプリケーション実行画像55が表示され、分割領域44bにアプリケーション実行画像53が表示され、分割領域44cにアプリケーション実行画像47が表示され、分割領域44dにアプリケーション実行画像54が表示される。
また、図28に示されるように、例えば、操作検出部30によって、第2対応画像75mを選択する操作が検出された場合には、表示制御部31は、第2対応画像75mに対応付けられた複数のアプリケーション実行画像を第1対応画像74a,74b,74c,74dとして、第1設定領域71に表示させる。本実施の形態では、ユーザが通勤時に実行する可能性が高い複数のアプリケーションとして、電車の時刻表の情報を提供する情報提供アプリケーションと、電車の遅延情報を提供する情報提供アプリケーションと、登録された予定を保存するスケジュールアプリケーションと、天気の情報を提供する情報提供アプリケーションとが予め互いに対応付けられている。第2対応画像75mが選択されると、電子機器1では、電車の時刻表の情報を提供する情報提供アプリケーションと、電車の遅延情報を提供する情報提供アプリケーションと、スケジュールアプリケーションと、天気の情報を提供する情報提供アプリケーションとが実行されて、表示制御部31は、電車の時刻表の情報を提供する情報提供アプリケーションを実行することで得られるアプリケーション実行画像56を第1対応画像74aとして表示させ、電車の遅延情報を提供する情報提供アプリケーションを実行することで得られるアプリケーション実行画像57を第1対応画像74bとして表示させ、スケジュールアプリケーションを実行することで得られるアプリケーション実行画像58を第1対応画像74cとして表示させ、天気の情報を提供する情報提供アプリケーションを実行することで得られるアプリケーション実行画像59を第1対応画像74dとして表示させる。
そして、設定モードから分割表示モード36に移行すると、図29に示されるように、分割領域44aにアプリケーション実行画像56が表示され、分割領域44bにアプリケーション実行画像57が表示され、分割領域44cにアプリケーション実行画像58が表示され、分割領域44dにアプリケーション実行画像59が表示される。
このように、設定キー80cが選択されている場合には、簡単な操作によって、互いに関連付けられた複数のアプリケーションが実行されることで得られる複数のアプリケーション実行画像を複数の分割領域に表示させることができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
また、適切に関連付けられた複数のアプリケーションが実行されることで得られる複数のアプリケーション実行画像が複数の分割領域に表示されることによって、ユーザは所望の複数のアプリケーション実行画像を同時に確認することができる。
なお、ユーザが、表示領域2aを操作することによって、互いに関連付ける複数のアプリケーションを設定することができるように電子機器1を構成しても良い。
<<分割領域が有する辺に対する操作について>>
ここでは、分割表示モード36において、操作子60によって、分割領域が有する辺に対して操作が行われた場合の表示制御部31の動作について説明する。図30は、分割表示モード36において、分割領域が有する辺に対して操作が行われた場合の、表示制御部31が行う処理を説明するための図である。図30に示される3種類の処理について、以下に説明する。
<アプリケーション実行画像の入れ替え>
図30のNo.1に示されるように、分割表示モード36において、分割領域が有する辺に対して所定操作を行うことで、アプリケーション実行画像の入れ替えを行うことができる。ここで、図30のNo.1では、アプリケーション実行画像の入れ替えを、直感的かつ簡単な操作で行うために、当該入れ替えを行う際に操作される分割領域の辺を、分割領域が有する辺のうちの第1分割線45あるいは第2分割線46に含まれる辺とする。具体的には、操作検出部30によって、第1分割線45あるいは第2分割線46に対する所定操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、複数の分割領域に含まれる、第1分割線45あるいは第2分割線46での操作された箇所を間に挟む2つの分割領域に表示されているアプリケーション実行画像を入れ替えさせる。
図31は、表示部16の表示例を示す図である。ここでは、第1分割線45あるいは第2分割線46に対する所定操作が、第1分割線45あるいは第2分割線46に対するタップ操作である場合を例に挙げて説明する。しかし、第1分割線45あるいは第2分割線46に対する所定操作はこれに限られず、例えば、第1分割線45あるいは第2分割線46に対するロングタッチ操作などであってもよい。
図31の左側に示されるように、操作検出部30によって第1分割線45のうちの分割領域44c,44dの1辺に該当する部分に対するタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、図31の右側に示されるように、表示部16に、タップ操作が行われた箇所を間に挟む2つの分割領域44c,44dに表示されているアプリケーション実行画像を入れ替えさせる。つまり、表示制御部31は、分割領域44dに表示されていたアプリケーション実行画像50を分割領域44cに表示させ、分割領域44cに表示されていたアプリケーション実行画像47を分割領域44dに表示させる。このように、分割領域が有する辺に対する簡単な操作によって、アプリケーション実行画像の入れ替えを行うことができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
〔アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域(ロック画面)の設定〕
図30のNo.2に示されるように、分割表示モード36において、分割領域が有する辺に対して所定操作を行うことで、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域(ロック画面)の設定を行うことができる。より具体的には、操作検出部30によって、複数の分割領域のうちの一の分割領域の2つの辺に対する所定操作が検出された場合には、表示制御部31は、当該一の分割領域を、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域として設定する。
図32は、表示部16の表示例を示す図である。ここでは、分割領域が有する2つの辺に対する所定操作が、分割領域が有する2つの辺に対するタップ操作である場合を例に挙げて説明する。しかし、分割領域の2つの辺に対する所定操作はこれに限られない。
図32に示されるように、操作検出部30によって、分割領域44cにおける水平方向の一辺と、分割領域44cにおける垂直方向の一辺とに対するタップ操作が検出された場合には、表示制御部31は、分割領域44cをアプリケーション実行画像の入れ替えを行わないロック画面に設定する。ユーザが、例えば、人差し指と中指とで、分割領域44cにおける水平方向の一辺と、分割領域44cにおける垂直方向の一辺とを同時にタップ操作したとき、表示制御部31は、分割領域44cをアプリケーション実行画像の入れ替えを行わないロック画面に設定する。このように、アプリケーション実行画像の入れ替えを行わない分割領域を簡単に設定できるため、電子機器1の操作性が向上する。
〔アプリケーション実行画像を非表示にする〕
図30のNo.3に示されるように、分割表示モード36において、分割領域が有する辺に対して所定操作を行うことで、アプリケーション実行画像を非表示にすることができる。より具体的には、操作検出部30によって、複数の分割領域のうち、アプリケーション実行画像が表示される一の分割領域が有する2つの辺に対する所定操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、当該一の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を非表示にさせる。
図33は、表示部16の表示例を示す図である。ここでは、分割領域が有する2つの辺に対する所定操作が、分割領域が有する2つの辺を始点としたフリック操作である場合について説明する。しかし、分割領域が有する2つの辺に対する所定操作は、これに限られない。
図33の左側に示されるように、操作検出部30によって、分割領域44cにおける水平方向の一辺(第1分割線45の一部)と、分割領域44cにおける垂直方向の一辺(第2分割線46の一部)とを始点としたフリック操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、分割領域44cに表示されていたアプリケーション実行画像47を非表示にさせる。このように、分割領域が有する辺に対する操作によって、第1表示領域40において表示不要なアプリケーション実行画像を簡単に非表示とすることができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
また、図33の右側に示されるように、アプリケーション実行画像47が非表示とされた分割領域44cには、複数のアプリケーションにそれぞれ対応する複数のアプリケーション対応画像を表示させてもよい。図33に示される例では、ゲームアプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78aと、地図表示アプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78bと、ブラウザに対応するアプリケーション対応画像78cと、カメラアプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78dと、アラームアプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78eと、電卓アプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78fと、メールアプリケーションに対応するアプリケーション対応画像78gとが、アプリケーション実行画像47が非表示とされた分割領域44cに表示されている。アプリケーションに対応するアプリケーション対応画像は、当該アプリケーションを象徴的に示している。なお、本実施の形態では、アプリケーション実行画像が非表示とされた分割領域に表示されるアプリケーション対応画像は、設定モード37での第2設定領域72に表示される第2対応画像75と同様のものである。
操作検出部30によって、メールアプリケーションに対応するアプリケーション実行画像78gが選択される操作が検出されると、電子機器1ではメールアプリケーションが実行されて、表示制御部31は、図34に示されるように、メールアプリケーションが実行されることで得られるアプリケーション実行画像53を分割領域44cに表示させる。このように、アプリケーション実行画像が非表示となった分割領域に複数のアプリケーション対応画像が表示されるため、ユーザは、当該分割領域に表示させるアプリケーション実行画像を簡単に設定することができる。
<<分割表示モード移行直後に表示されるアプリケーション実行画像について>>
ここでは、分割表示モード36へ移行直後のときに、第1表示領域40に表示されるアプリケーション実行画像について説明する。前述したように、操作検出部30によって画像43d(図6参照)へのタップ操作が検出された場合に、表示制御部31は、分割表示モード36に移行する。ここで、分割表示モード36へ移行直後のときに、第1表示領域40における複数の分割領域に表示されるアプリケーション実行画像は、分割表示モード36への移行直前に(つまり、通常表示モード35において)第1表示領域40に表示されている内容によって変化する。
図35は、分割表示モード36へ移行前の通常表示モード35のときに第1表示領域40に表示されている内容と、分割表示モード36へ移行直後のときに、第1表示領域40に表示される内容との関係を示す図である。図35に示されるように、分割表示モード36へ移行直後のときに、第1表示領域40に表示される表示態様は2種類存在する。図36,37は通常表示モード35から分割表示モード36へと移行したときの、表示部16の表示例を示す図である。分割表示モード36へ移行直後のときに、第1表示領域40に表示される2種類の表示態様について、図35〜37に基づいて以下に説明する。
1つ目の表示態様(図35のNo.1)は、通常表示モード35のときにアプリケーション実行画像以外の画像が表示されている場合である。アプリケーション実行画像以外の画像とは、例えば、図36の左側に示されるような、電子機器1の起動直後や画像43bがタップ操作されたときに表示されるホーム画像61が挙げられる。このように、アプリケーション実行画像が第1表示領域40に表示されていない状態で、操作検出部30によって、画像43dを選択する操作が検出された場合には、電子機器1では、実行された時期が新しい順に選択された複数のアプリケーションが実行され、表示制御部31は、表示部16に、当該複数のアプリケーションにそれぞれ対応する複数のアプリケーション実行画像を複数の分割領域にそれぞれ表示させる。
図36に示される例では、メールアプリケーション、ゲームアプリケーション、電卓アプリケーション、ブラウザの順に実行された時期が新しいものとする。この場合には、表示制御部31は、図36の右側に示されるように、例えば、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合に、複数の分割領域のなかで一番操作がしやすい右下の分割領域44cに最も新しく実行されたメールアプリケーションの実行時に得られるアプリケーション実行画像53を表示させる。また、表示制御部34は、分割領域44bにゲームアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像49を表示させ、分割領域44dに電卓アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像62を表示させる。そして、表示制御部34は、複数の分割領域のなかで最も操作がし辛い左上の分割領域44aに、第1表示領域40に表示されるアプリケーション実行画像のなかで最も実行された時期が古いブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48を表示させる。
このように、アプリケーション実行画像が表示されていない状態で分割表示モード36に移行された場合には、実行された時期が新しい順に選択された複数のアプリケーションにそれぞれ対応する複数のアプリケーション実行画像が複数の分割領域に表示される。したがって、ユーザは最近実行されたアプリケーションについてのアプリケーション実行画像を確認することができる。
次に、2つ目の表示態様(図35のNo.2)は、通常表示モード35のときにアプリケーション実行画像が表示されている場合である。より具体的には、第1のアプリケーション実行画像が第1表示領域40に表示されている状態で、操作検出部30によって、画像43dを選択する操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、第1のアプリケーション実行画像と、実行された時期が最も新しい第2のアプリケーションに対応する第2のアプリケーション実行画像とを複数の分割領域に表示させる。なお、実行された時期が最も新しい第2のアプリケーションには、実行された時期が新しい順に選択された複数のアプリケーションが含まれるものとする。また、第2のアプリケーション実行画像には、実行された時期が新しい順に選択された複数のアプリケーションにそれぞれ対応する複数のアプリケーション実行画像が含まれるものとする。
図37に示される例では、図36で示される例と同様に、メールアプリケーション、ゲームアプリケーション、電卓アプリケーションの順に実行された時期が新しいものとする。
図37の左側に示されるように、通常表示モード35のときに、地図表示アプリケーションが実行されており、地図実行アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像47(第1のアプリケーション実行画像)が第1表示領域40に表示されている。この状態で、操作検出部30によって、画像43dを選択する操作が検出されると、表示制御部31は、図37の右側に示されるように、例えば、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合に、複数の分割領域のなかで一番操作がしやすい右下の分割領域44cに、分割表示モードへ移行直前に第1表示領域40に表示されていたアプリケーション実行画像47(第1のアプリケーション実行画像)を表示させる。また、表示制御部31は、分割領域44bに実行された時期が最も新しいメールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53(第2のアプリケーション実行画像)を表示させ、分割領域44dにゲームアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像49(第2のアプリケーション実行画像)を表示させる。そして、表示制御部31は、複数の分割領域のなかで最も操作がし辛い左上の分割領域44aに、第1表示領域40に表示されるアプリケーション実行画像のうち一番実行された時期が古い電卓アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像62(第2のアプリケーション実行画像)を表示させる。
このように、第1のアプリケーション実行画像が表示されている状態で分割表示モード36に移行された場合には、当該第1のアプリケーション実行画像と、実行された時期が最も新しい第2のアプリケーションプログラムに対応する第2のアプリケーション実行画像とが複数の分割領域に表示される。したがって、ユーザは、実行中のアプリケーションについてのアプリケーション実行画像と、最近実行されたアプリケーションについてのアプリケーション実行画像とを同時に確認することができる。
<<分割表示モードにおける分割領域の表示態様について>>
ここでは、分割表示モードにおける分割領域の表示態様の各種例について説明する。
<複数の分割領域に同じアプリケーションから得られるアプリケーション実行画像を表示>
上述した実施の形態では、複数の分割領域には、互いに異なる複数のアプリケーションからそれぞれ得られる複数のアプリケーション実行画像が表示されていた。しかし、複数の分割領域には、同一のアプリケーションから得られる複数のアプリケーション実行画像を表示させてもよい。
図38は、ブラウザが複数回実行されることによって、ブラウザ実行時のアプリケーション実行画像が複数の分割領域に同時に表示されているときの表示部16の表示例を示す図である。図38に示されるように、分割領域44aには、ブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48aが表示され、分割領域44bには、ブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48bが表示され、分割領域44cには、ブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48cが表示され、分割領域44dには、ブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48dが表示される。ユーザは、複数の分割領域に表示される、ブラウザに対する複数のアプリケーション実行画像48a〜48dのそれぞれに対して独立に操作することが可能である。
一方、図39は、分割表示モード36を有さない電子機器において、ブラウザ実行時に得られるアプリケーション実行画像48a,48b,48c,48dを表示させた場合の、表示部16の表示例を示す図である。図39に示されるように、第1表示領域40には、アプリケーション実行画像48a,48b,48c,48dの一部が表示される。分割表示モード36を有さない電子機器において、例えば、操作検出部30によって、アプリケーション実行画像48aに対する選択操作が検出されると、表示制御部31は、第1表示領域40に、選択操作が行われたアプリケーション実行画像48aのみを表示させる。分割表示モード36を有さない電子機器において、複数のアプリケーション実行画像に含まれる、あるアプリケーション実行画像に対してスクロール操作等の操作を行う場合には、ユーザは当該あるアプリケーション実行画像を選択し、第1表示領域40に当該あるアプリケーション実行画像のみを表示させた後、当該あるアプリケーション実行画像に対して操作を行わなければならない。
それに対して、電子機器1では、分割表示モード36においては、操作検出部30によって、分割領域に対する操作が検出された場合には、当該操作が検出された分割領域に表示されているアプリケーション実行画像に対して操作が行われたものとして処理を行う。したがって、分割表示モード36を有さない電子機器とは異なり、操作を行うアプリケーション実行画像を選択する操作を行う必要がない。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
また、同一のアプリケーションによって得られる複数のアプリケーション実行画像を、複数の分割領域に表示させることで、ユーザは関連するアプリケーション実行画像を同時に確認することができる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
<複数の分割領域に他の電子機器から送信される動画を表示>
ここでは、複数の分割領域に他の電子機器から送信される動画を表示させる場合について説明する。図40は、電子機器1で、複数の分割領域で他の電子機器から送信される動画が表示させる例を説明するための図である。図40の例では、電子機器1は、そのユーザの長男111、次男112及び長女113がそれぞれ有する携帯電話機101,102,103と通信を行う。携帯電話機101,102,103のそれぞれは、自身に設けられた撮像部で取得される動画を電子機器1に送信する。また電子機器1は、そのユーザが住む家114に設置された防犯カメラ104と通信する。防犯カメラ104は、自身に設けられた撮像部で取得される動画を電子機器1に送信する。
また、電子機器1の記憶部13には、携帯電話機101から送信される動画を再生するための第1動画再生アプリケーションと、携帯電話機102から送信される動画を再生するための第2動画再生アプリケーションと、携帯電話機103から送信される動画を再生するための第3動画再生アプリケーションと、防犯カメラ104から送信される動画を再生するための第4動画再生アプリケーションが記憶されている。
図41は、設定モード時における表示部16の表示例である。図41に示されるように、第2設定領域72には、第1動画再生アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75oと、第2動画再生アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75pと、第3動画再生アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75qと、防犯カメラ104から送信された動画を再生させるための第4動画再生アプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像に対応する第2対応画像75rと、第2対応画像75aとが表示されている。そして、図7に示される設定モード37において、第2対応画像75rに対応するアプリケーション実行画像を分割領域44aに表示させる操作と、第2対応画像75oに対応するアプリケーション実行画像を分割領域44bに表示させる操作と、第2対応画像75pに対応するアプリケーション実行画像を分割領域44cに表示させる操作と、第2対応画像75qに対応するアプリケーションを分割領域44dに表示させる操作とを行った後に、分割表示モード36に移行させると、図42に示されるように、複数の分割領域に、携帯電話機101,102,103および防犯カメラ104から送信される動画が表示される。
図42は、携帯電話機101〜103および防犯カメラ104から送信された複数の動画を、分割表示モード36において再生(表示)した場合の表示部16の表示例を示す図である。図42に示されるように、防犯カメラ104からの動画が、アプリケーション実行画像63aとして分割領域44aに表示される。同様に、分割領域44bには、携帯電話機101から送信された動画がアプリケーション実行画像63bとして表示され、分割領域44cには、携帯電話機102から送信された動画がアプリケーション実行画像63cとして表示され、分割領域44dには、携帯電話機103から送信された動画がアプリケーション実行画像63dとして表示される。
<分割領域に表示されるアプリケーション実行画像を見えにくくする>
ここでは、分割領域に表示される情報を見えにくくする表示態様について説明する。図43は、表示部16の表示例の一例を示す図である。
図43に示される例では、分割領域44aに情報提供アプリケーション実行時のアプリケーション実行画像50が表示され、分割領域44bにゲームアプリケーション実行時のアプリケーション実行画像49が表示され、分割領域44cに地図表示アプリケーション実行時のアプリケーション実行画像47が表示され、分割領域44dにメールアプリケーション実行時のアプリケーション実行画像53が表示されている。
ここで、メールアプリケーション実行時に得られるアプリケーション実行画像53を表示する分割領域44dには、個人的なやりとりが行われた受信メールや送信メールが表示されることもあり、プライバシーの観点から、当該分割領域44dの表示を見えにくくすることが望まれる。
したがって、本実施の形態では、図44に示されるような表示態様によって、分割領域44dに表示されるアプリケーション実行画像53を見えにくくする。図44は表示部16の表示例の一例を示す図である。
図44に示される例では、表示領域2aに対して所定操作が行われると、表示制御部31は、分割領域44dに、例えば、アプリケーション実行画像53と、所定の模様を示す画像とを合成させることで得られる合成画像53aを表示させる。この所定操作としては、分割領域44dに対するロングタッチ操作等が考えられる。これにより、分割領域44dに表示されるアプリケーション実行画像53が見えにくくなる。したがって、アプリケーション実行画像53に含まれる情報が、のぞき見などによって電子機器1のユーザ以外の人間に把握される可能性を低くすることができる。その結果、分割領域44dの表示の秘匿性を高めることができる。
なお、分割領域44dの視野角を狭くすることにより、分割領域44dに表示される情報を見えにくくしてもよい。例えば、表示装置17が液晶表示ディスプレイである場合には、液晶表示ディスプレイが有する液晶に対して電圧を印加して、液晶の配向状態を変化させることで、液晶ディスプレイによる表示の視野角を狭くすることができる。したがって、液晶ディスプレイ(表示装置17)における分割領域44dの表示を行うための液晶の配向状態を変化させて、分割領域44dの視野角を狭くすることで、分割領域44dに表示されるアプリケーション実行画像を見えにくくすることができる。
また、電子機器1の前面側を撮像する前面側撮像部5aにおいて人が撮像された場合に、複数の分割領域のすべてに表示されるアプリケーション実行画像を見えにくくしてもよい。
また、電子機器1の前面側を撮像する前面側撮像部5aにおいて人が撮像された場合に、秘匿性が望まれるアプリケーション実行画像(例えば、メールアプリケーション実行時のアプリケーション実行画像)を表示する分割領域が表示する当該アプリケーション実行画像を見えにくくしてもよい。
また、表示領域2aに対して所定操作が行われると、図45に示されるように、表示制御部31は、アプリケーション実行画像53の代わりにそれとは異なるマスク画像64を分割領域44dに表示しても良い。この場合には、操作検出部30によって分割領域44dに対する操作が検出された場合には、表示制御部31は、分割領域44dの表示を元に戻して、メールアプリケーション実行時のアプリケーション実行画像53を表示させる。
このように、分割領域の表示を別の表示に置き換えることによって、分割領域44dの表示の秘匿性を高めることができる。
なお、表示制御部31は、分割領域に表示されるアプリケーション実行画像に対して所定時間以上操作が全く行われない場合に、当該アプリケーション実行画像の代わりにマスク画像を当該分割領域に表示しても良い。
また、電子機器1の前面側を撮像する前面側撮像部5aにおいて人が撮像された場合に、複数の分割領域のすべての表示を別の表示に置き換えても良い。
また、電子機器1の前面側を撮像する前面側撮像部5aにおいて人が撮像された場合に、秘匿性が望まれるアプリケーション実行画像を表示する分割領域の表示を別の表示に置き換えても良い。
<<第二実施形態>>
前述した第一実施形態では、操作対象画像51が、第1表示領域40のなかの第1分割線45および第2分割線46の交点に表示される。第二実施形態では、操作対象画像51が、第1表示領域40のなかの第1分割線45および第2分割線46の交点に表示されない場合について説明する。まず、本実施の形態における操作対象画像51の表示について説明する。操作対象画像51が操作された際の電子機器1での処理については第一実施形態と同様である。
<第二実施形態における操作対象画像について>
第二実施形態では、片手で電子機器1の保持および操作を行うときに、操作がし易い位置に操作対象画像51を表示させる。図46は、右手200で電子機器1の保持および操作を行うときを説明するための図である。
図46に示されるように、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合には、親指が表示部16に対して操作を行う操作子60となる可能性が高い。したがって、操作対象画像51が表示される位置は親指(操作子60)で操作がしやすい位置とする。
図46に示されるように、親指(操作子60)は、電子機器1の右側から表示部16の表示領域2aに対して操作を行うため、表示領域2aの左側端部より、右側端部の方が操作し易い。また、図46に示されるように電子機器1を保持した場合には、親指(操作子60)の稼働域の問題上、表示領域2aの上端部より下端部の方が操作しやすい。
以上のことより、本実施の形態では、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合を想定して、表示制御部31は、表示部16に、表示領域2aの下端部あるいは右側端部に操作対象画像51を表示させる。
図47,48は、共に、表示部16の表示例を示す図である。図47に示される例では、操作対象画像51は、表示領域2aの下端部かつ右側端部、つまり右下角部に表示されている。また、図48に示される例では、操作対象画像51は、表示領域2aの右側端部(詳細には第1表示領域2aの右上角部)に表示されている。このように、操作対象画像51が、表示領域2aの下端部あるいは右側端部に表示されるため、右手で電子機器1を持つユーザは操作対象画像51を右手で操作し易くなる。したがって、電子機器1の操作性が向上する。
また、図47で示される例のように、第2表示領域41に操作対象画像51を表示させることで、第1表示領域40の表示を邪魔することなく、操作対象画像51を表示させることができる。
操作対象画像51については、分割表示モードにおいて、常に表示されていても良いし、表示領域2aに対する所定操作によって操作対象画像51の表示/非表示が切り換えられても良い。図49は、表示領域2aに対する所定操作によって操作対象画像51が表示される様子の一例を示す図である。図49の例では、表示領域2aに対する所定操作が行われると、第1表示領域40の右下角部に操作対象画像51が表示される。
表示制御部31は、操作検出部30によって、例えば、第1表示領域40の右下角を始点にして当該第1表示領域40内に向かうスライド操作が検出されたときに、第1表示領域40の右下角部に操作対象画像51を表示する。
また、表示制御部31は、操作検出部30によって、第1表示領域40に表示される操作対象画像51を始点にして第1表示領域40の右下角に向かうスライド操作が検出されたときに、操作対象画像51を非表示する。
このように、表示領域2aに対する所定操作によって操作対象画像51の表示/非表示が切り換えられることによって、ユーザは必要なときにだけ操作対象画像51を表示することができる。なお、操作対象画像51の表示/非表示を切り換えるための表示領域2aに対する操作については上記以外の操作であっても良い。
<第二実施形態における分割領域のサイズ変更について>
記述した第一実施形態においては、第1分割線45および第2分割線46の交点に表示される操作対象画像51に対してドラッグ操作を行うことによって、直感的に第1分割線45および第2分割線46の表示位置を変化させ、第1分割線45および第2分割線46によって分割される分割領域のサイズを変更していた。ここでは、操作対象画像51が、第1分割線45および第2分割線46の交点に表示されない第二実施形態における分割領域のサイズ変更について説明する。なお、分割表示モード35における分割領域のサイズ変更以外の第一実施形態で説明した処理は、第二実施形態でも採用することができる。
第二実施形態においては、操作検出部30によって、第1分割線45および第2分割線46のうちの一方の端部に対する分割線移動操作(分割線を移動させるドラッグ操作)が検出された場合に、表示制御部31は、表示部16に、第1分割線45および第2分割線46のうちの分割線移動操作が検出された分割線の表示位置を移動させる。
図50は、表示部16の表示例を示す図である。図50の左側に示されるように、例えば、操作検出部30によって、第1分割線45の右側端部に対して上下方向のドラッグ操作が検出された場合には、図50の右側に示されるように、表示制御部31は、第1分割線45の表示位置を当該ドラッグ操作の終点に表示させる。このとき、第2分割線46は移動しない。第1分割線45の表示位置が変化したことによって複数の分割領域のサイズが変更され、当該サイズ変更後の分割領域にアプリケーション実行画像が表示される。図50に示される例では、分割領域44a,44b,44c,44dに表示されるアプリケーション実行画像47,49,48,50は、分割領域の縦横比に合わせてアプリケーション実行画像が拡縮された状態で分割領域44a,44b,44c,44dに表示される例を示している(拡縮の考え方は図9に示される例と同じ)。
一方で、操作検出部30によって、第2分割線46の下側端部に対して左右方向のドラッグ操作が検出された場合には、表示制御部31は、第2分割線46の表示位置を当該ドラッグ操作の終点に表示させる。このとき、第1分割線45は移動しない。
このように、第1分割線45の右側端部及び第2分割線46の下側端部に対して分割線移動操作が行われることによって分割領域のサイズが変更されることから、ユーザは右手で簡単に分割領域のサイズを電子機器1に変更させることができる。
また、図51に示されるように、第1分割線45および第2分割線46のうちの一方の端部に対する分割線移動操作が行われた際には、特定の分割領域の縦横比が変化しないように各分割領域のサイズが変更されても良い。図51,52は表示部16の表示例を示す図である。
図51の左側に示されるように、操作検出部30によって、第2分割線46の下側端部に対する左右方向のドラッグ操作が検出された場合には、表示制御部31は、表示部16に、第2分割線46の下側端部に隣接する分割領域44cと、分割領域44cに対して対角の位置にある分割領域44aとの縦横比が変化しないように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させる。つまり、図51に示される例では、図52に示される、第1表示領域2aの左上角から右下角に延びる対角線52上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置が移動する。したがって、図51の右側に示されるように、各分割領域のサイズが変更される場合であっても、右手で電子機器1の保持および操作を行うときに操作がしやすい分割領域44cの縦横比が固定となる。したがって、各分割領域のサイズが変化したとしても、特定の分割領域(図51,52に示される例では分割領域44a,44c)の縦横比は変化しないため、分割領域の縦横比の変化が原因で当該分割領域に画像が適切に表示されないといったことを抑制することができる。
なお、第1分割線45および第2分割線46のうちの一方の端部に対する分割線移動操作(ドラッグ操作)が行われた場合に分割領域のサイズが変化する処理については、操作対象画像51が、第1分割線45および第2分割線46の交点に表示されている第一実施形態でも採用することができる。
<左手で電子機器を保持および操作を行う場合について>
上述した実施の形態においては、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合を想定した電子機器1の動作について説明した。ここでは、左手で電子機器1の保持および操作を行う場合を想定した操作対象画像51の表示位置および分割領域のサイズ変更ついて説明する。
左手で電子機器1の保持および操作を行う場合には、右手で電子機器1の保持および操作を行う場合とは逆に、親指(操作子60)は、電子機器1の左側から表示部16表示領域2aに対して操作を行う。したがって、左手で電子機器1の保持および操作を行う場合を想定して、表示制御部31は、表示部16に、表示領域2aの下端部あるいは左側端部に操作対象画像51を表示させても良い。
図53〜55は、表示部16の表示例を示す図である。図53に示される例では、操作対象画像51は、表示領域2aの下端部かつ左側端部、つまり左下角部に表示されている。また、図54に示される例では、操作対象画像51は、表示領域2aの左側端部に表示されている。
また、ユーザの所定操作によって操作対象画像51の表示/非表示を切り換える場合には、例えば、図55の左側に示されるように、操作検出部30によって、第1表示領域40の左下角を始点にして当該第1表示領域40内に向かうスライド操作が検出されたときに、図55の右側に示されるように、第1表示領域40の左下角部に操作対象画像51を表示する。また、表示制御部31は、操作検出部30によって、第1表示領域40に表示される操作対象画像51を始点にして第1表示領域40の左下角に向かうスライド操作が検出されたときに、操作対象画像51を非表示する。
このように、操作対象画像51を表示領域2aの下端部あるいは左側端部に表示させることで、左手で電子機器1を持つユーザは左手で操作対象画像51を操作し易くなる。
なお、電子機器1は、ユーザの指示に応じて、操作対象画像51を表示領域2aの右側端部に表示するか、左側端部に表示するかを切り換えても良い。ユーザは、表示領域2aに対して操作を行うことによって、操作対象画像51を表示領域2aの右側端部に表示するか、操作対象画像51を表示領域2aの左端部に表示するかを電子機器1に指示することができる。
また、電子機器1は、当該電子機器1を保持および操作する手が右手か左手かを判定して、その判定結果に基づいて、操作対象画像51を右側端部に表示させるか、左側端部に表示させるかを決定しもよい。この場合には、例えば電子機器1に加速度センサを設ける。電子機器1では、制御部10が、加速度センサの出力に基づいて電子機器1の傾きを特定する。そして、制御部10は、特定した電子機器1の傾きに基づいて、電子機器1を保持および操作する手が右手か左手かを判定する。
ここで、ユーザが電子機器1を右手にもって右手で表示領域2aを操作する場合には、電子機器1はその右側端部が下側に、その左側端部が上側に位置するように傾く傾向がある。一方で、ユーザが電子機器1を左手にもって左手で表示領域2aを操作する場合には、電子機器1はその左側端部が下側に、その右側端部が上側に位置するように傾く傾向がある。
制御部10は、電子機器1がその右側端部が下側に、その左側端部が上側に位置するように傾いている場合には、電子機器1を保持および操作する手が右手であると判断して、操作対象画像51を表示領域2aの右側端部に表示する。
一方で、制御部10は、電子機器1がその左側端部が下側に、その右側端部が上側に位置するように傾いている場合には、電子機器1を保持および操作する手が左手であると判断して、操作対象画像51を表示領域2aの左側端部に表示する。
また、電子機器1の右側側面及び左側側面に照度センサを設けて、制御部100は、当該照度センサでの検出照度に基づいて、電子機器1を保持および操作する手が左手か右手かを判定しても良い。具体的には、制御部100は、電子機器1の右側側面に設けられた照度センサでの検出照度が、電子機器1の左側側面に設けられた照度センサでの検出照度よりも十分に小さい場合には、電子機器1を保持および操作する手が右手であると判断して、操作対象画像51を表示領域2aの右側端部に表示する。
一方で、制御部100は、電子機器1の左側側面に設けられた照度センサでの検出照度が、電子機器1の右側側面に設けられた照度センサでの検出照度よりも十分に小さい場合には、電子機器1を保持および操作する手が左手であると判断して、操作対象画像51を表示領域2aの左側端部に表示する。
また、左手で電子機器1の保持および操作を行う場合には、複数の分割領域のなかで親指(操作子60)が操作しやすい分割領域も変化する。例えば、左手で電子機器1の保持および操作を行う場合には、複数の分割領域のなかで最も左下の位置に存在する分割領域44bが、最も親指(操作子60)で操作しやすい分割領域に該当する。したがって、左手で電子機器1の保持および操作が行われる場合を想定して、第1分割線45の左側端部及び第2分割線46の下側端部に対して分割線移動操作が行われることによって分割領域のサイズが変更されても良い。この場合には。表示制御部31は、図56,57に示されるように、分割領域44bおよび分割領域44dの縦横比が変化しないように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を変化させることが好ましい。つまり、第1分割線45の左側端部に対して上下方向のドラッグ操作が行われた際には、第1表示領域2aの右上角から左下角に延びる対角線52(図57)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させる。そして、第1分割線45の下側端部に対して左右方向のドラッグ操作が行われた際には、第1表示領域2aの右上角から左下角に延びる対角線52(図57)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させる。図56,57は、それぞれ図51,52に対応する図である。
なお、電子機器1は、当該電子機器1を保持および操作する手が右手か左手かを判定し、その判定結果に基づいて、第1表示領域2aの左上角から右下角に延びる対角線52(図52)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させるか、第1表示領域2aの右上角から左下角に延びる対角線52(図57)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させるかを決定しても良い。
具体的には、電子機器1は、上述のように、加速度センサ等の出力に基づいて、当該電子機器1を保持および操作する手が右手であると判定した場合には、第1表示領域2aの左上角から右下角に延びる対角線52(図52)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させる。
一方で、電子機器1は、当該電子機器1を保持および操作する手が左手であると判定した場合には、第1表示領域2aの右上角から左下角に延びる対角線52(図57)上に、第1分割線45および第2分割線46の交点が位置するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させる。
また、右手及び左手で操作しにくくなるが、第2分割線46の上側端部に対して分割線移動操作(左右方向のドラッグ操作)が行われることによって分割領域のサイズが変更されても良い。
<<第2実施形態変形例>>
既述した第2実施形態では、操作検出部30によって、第1分割線45あるいは第2分割線46の一方の端部に対する分割線移動操作が検出された場合に複数の分割領域のサイズ変更が行われていた。しかし、このようなサイズ変更に代わって、あるいはこのようなサイズ変更とともに、操作検出部30によって、操作対象画像51に対して所定操作が検出された場合に、複数の分割領域のサイズ変更が行われてもよい。
具体的には、表示制御部31は、操作検出部30で検出された、操作対象画像51に対するスライド操作に応じて第1分割線45および第2分割線46の交点の位置が移動するように、第1分割線45および第2分割線46の表示位置を移動させて、複数の分割領域のサイズを変更させる。
図58,59は、表示部16の表示例を示す図である。図58,59では、電子機器1が右手で操作される場合を想定して、操作対象画像51は右手で操作されやすい位置に、例えば表示領域2aの右下角部に表示されている。また、図58,59では、複数の分割領域のなかで最も右下の位置に存在する分割領域44cと分割領域44aの縦横比が変化しないように、複数の分割領域のサイズを変更する例が示されている。
図58の左側に例示されるように、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する上方向(垂直方向)のスライド操作が検出された場合には、表示制御部31は、図58の右側に例示されるように、第1分割線45および第2分割線46の交点の位置を対角線52上において左上方向に移動させる。これにより、分割領域44cは縦横比が変化せずに大きくなり、分割領域44aは縦横比が変化せずに小さくなる。
一方、図59の左側に例示されるように、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する左方向(水平方向)のスライド操作が検出された場合には、表示制御部31は、図59の右側に示されるように、第1分割線45および第2分割線46の交点の位置を対角線52上において右下方向に移動させる。これにより、分割領域44cは縦横比が変化せずに小さくなり、分割領域44aは縦横比が変化せずに大きくなる。
また、上述した例とは逆に、操作検出部30によって、垂直方向に移動するスライド操作が検出された場合に、特定の分割領域のサイズを小さくし、水平方向に移動するスライド操作が検出された場合に、特定の分割領域のサイズを大きくしてもよい。
なお、操作対象画像51が左手で操作されやすい位置、例えば表示領域2aの左下角部に表示される場合には、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する上方向(垂直方向)のスライド操作が検出された場合には、表示制御部31は、第1分割線45および第2分割線46の交点の位置を、表示領域2aの右上角から左下角まで延びる対角線52(図57)上において右上方向に移動させる。これにより、分割領域44bは縦横比が変化せずに大きくなり、分割領域44dは縦横比が変化せずに小さくなる。また、この場合には、操作検出部30によって、操作対象画像51に対する右方向(水平方向)のスライド操作が検出された場合には、表示制御部31は、第1分割線45および第2分割線46の交点の位置を、表示領域2aの右上角から左下角まで延びる対角線52(図57)上において左下方向に移動させる。これにより、分割領域44bは縦横比が変化せずに小さくなり、分割領域44dは縦横比が変化せずに大きくなる。
このように、本変形例では、操作がし易い位置に表示された操作対象画像51に対する操作によって第1分割線45および第2分割線46の交点の位置を変更、つまり、複数の分割領域のサイズ変更を行うことができる。その結果、電子機器1の操作性が向上する。
<<第三実施形態>>
ここでは、分割表示モード36において、例えば着信情報、アラームアプリケーションの通知情報、電子機器1の電池残量が少なくなった旨を知らせる情報などの所定情報を表示部16に表示させる場合の表示態様について説明する。所定情報を表示部16に表示させる場合には、表示制御部31は、複数の分割領域のうちの、右下および左下の分割領域以外の分割領域に当該所定情報を表示させる。図60,61は、表示部16の表示例を示す図である。なお、第三実施形態で説明する内容については、第一及び第二実施形態のそれぞれにおいて適用することができる。
図60に示されるように、表示制御部31は、所定情報65を、複数の分割領域のうち片手で操作がし易い右下および左下の分割領域44b,44c以外の分割領域44a,44dに表示させる。図60に示される所定情報65は、メールアプリケーションによって新着メールを受信した旨をユーザに伝えるための情報である。このように、ユーザが操作し易い、右下および左下の分割領域以外の分割領域に所定情報65が表示されるため、所定情報65の表示によって、ユーザが操作し易い右下および左下の分割領域の表示が見えにくくなる事を抑制することができる。
また、例えば、右手で電子機器1を保持および操作していることが特定できた場合には、図61に示されるように、所定情報66を、複数の分割領域のうちの最も操作がし易い分割領域分割領域44c以外の分割領域分割領域44a,44b,44dに表示させてもよい。図61に示される所定情報66は、スケジュールアプリケーションによって、ユーザが設定した時刻に提供される、ユーザが設定した予定情報である。このように、表示制御部31は、ユーザが最も操作し易い分割領域以外の分割領域に所定情報66を表示させてもよい。
また、ユーザが、イヤホンを使用して音声通話を行う場合には、ユーザは電子機器1から出力される受話音を聞くために耳を電子機器1のレシーバー4穴に近づける必要がない。この場合には、ユーザは、表示領域2aに対する操作を行いながら音声通話を行うことができる。
一方で、ユーザがイヤホンを使用せずに音声通話を行う場合には、ユーザは電子機器1から出力される受話音を聞くために耳を電子機器1のレシーバー4穴に近づける必要がある。この場合には、ユーザは、表示領域2aに対する操作を行いながら音声通話を行うことはできない。
そこで、電子機器1にイヤホンが接続されているか否かを判定する制御部10が電子機器1にイヤホンが接続されていると判定している場合に、表示制御部31が音声通話の着信を通知する通知情報67を表示させるときには、前述したとおり、表示制御部31は、当該通知情報67をユーザが操作し易い分割領域以外の分割領域に表示させる。これにより、ユーザにとって操作し易い分割領域の表示が通知情報67の表示によって見にくくなることを抑制しつつ、ユーザは音声通話の着信を知ることができる。つまり、ユーザ操作を邪魔せずに音声通知の着信をユーザに知らせることができる。
一方で、表示制御部31は、制御部10が電子機器1にイヤホンが接続されていないと判定している場合であって、音声通話の着信を通知する通知情報67を表示させるときには、図62に示されるように、分割表示モード36を解除して、当該通知情報67を第1表示領域40に表示させる。これにより、通知情報67を大きく表示することができることから、ユーザは電子機器1での音声通話の着信に気付きやすくなる。
なお、上述のイヤホン端子8にイヤホンを接続して、電子機器1にイヤホンを接続しても良いし、電子機器1と無線通信を行うことが可能なイヤホンと電子機器1とを無線接続することによって、電子機器1にイヤホンを接続しても良い。
<<第四実施形態>>
記述した実施の形態では、操作検出部30によって操作対象画像51に対する操作が検出された場合には、表示制御部31は、当該操作に関連付けられた複数の分割領域のそれぞれに対する処理(具体的には、分割領域に表示される画像の入れ替え等)を行っていた。しかし、表示制御部31は、操作対象画像51に対する所定の操作に関連付けられた処理の1つとして、複数の分割領域のそれぞれに対して行うことができる設定の一覧を、表示部16に表示させてもよい。
表示部16に表示される、複数の分割領域のそれぞれに対して行うことができる設定とは、具体的には、設定モード37への移行、分割領域に表示される画像の入れ替え、特定の分割領域に対するロック画面の設定、第1分割線45および第2分割線46を予め定められた位置に表示(言い換えれば、複数の分割領域のサイズを、所定のサイズに変更する設定)などが挙げられる。
そして、表示部16に表示された複数の設定の一覧のうちの1つの設定を選択する操作が、操作検出部30によって検出された場合には、表示制御部31は、当該選択された設定に対応する処理を実行する。
なお、第四実施形態で説明する内容については、第一〜第三実施形態のそれぞれにおいて適用することができる。
<<その他変形例>>
上記の例では、本願発明を携帯電話機に適用する場合を例に挙げて説明したが、本願発明は他の電子機器にも適用することができる。例えば、本願発明は、タブレット端末、PC(Personal computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、TV(テレビ受信機)などにも適用することができる。
以上のように、電子機器1は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。