JP6408126B2 - 湿潤性及び抗菌性のための移植可能な植込み型医療装置及びその製造方法 - Google Patents

湿潤性及び抗菌性のための移植可能な植込み型医療装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、植込み型医療装置及びその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、改善された湿潤性と、低減された電気的インピーダンスとを有する植込み型医療装置及びその製造方法に関する。
植込み型医療装置は、多くの異なる機構を通して、薬学的管理、疼痛管理、及び電気的刺激を含む広範な医療状況を扱うために用いることが可能である。特に刺激装置は、被治療者の電気的刺激を調整することによる治療を提供するべく、発達してきた。たとえば、心臓ペースメーカは、通常、徐脈(すなわち、異常に遅い心拍数)を治療するために被治療者に植え込まれる一方、心臓除細動器(ICD)は、頻拍症(すなわち、異常に急速な心拍数)を治療することに用いられている。電気的刺激をもたらす植込み型医療装置は、また、神経や筋肉を刺激することによる治療を提供することが可能である。たとえば、骨盤底の陰部神経の近傍にある神経組織近位を刺激することは、切迫性尿失禁の治療を可能とし、海綿体の(諸)神経を刺激することは、勃起不全その他の性的不全の治療に使用可能である。加えて、神経への刺激は、圧迫性疼痛や静脈うっ血症を低減するのに役立てることが、難療性慢性疼痛を緩和するために脊髄を刺激することと同様に可能である。
典型的には、電気的刺激を提供する装置は、パルス発生器、能動素子(リード線やフィードスルー)、及びこれらの要素間の何がしかの電気的接続を含む。パルス生成器は、典型的には、電源及び電気回路類用のハウジングを、パルス生成器に能動素子や能動素子類を接続するためのヘッダと同様に含む。一度、植え込まれると、刺激装置が制御されること、及び/又は、植え込んだ環境から刺激装置を取り除くことなく電源に充電可能であることが、しばしば好ましい。
電気的刺激を与える植込み型医療装置に関する取り組みは、植込み直後の安定した予見可能な電気的特性(すなわち、急性期)を、週、月、年などの長い時間(すなわち、慢性期)と同様に確立し、維持することである。たとえば、電気的刺激を与える植込み型医療装置によって発揮される電気的インピーダンスは、植込み直後と、植込み後数週間後とを比較した期間の間にしばしば変わってしまう。電気的インピーダンスを医療装置用の性能測定標準として用いることを可能とするため(たとえば、リード線の整合性を評価するため)、電気的インピーダンスに関する不等性やばらつきを低減する性能は、被治療者によってよりよい医療的成果をもたらすであろう。加えて、より安定した予見可能な電気的特性を確立し、維持することは、植込み型医療装置が小さくなればなるほど、ますます難しくなる。
植込み型医療装置が小さくなるほど、電気的特性の一定性及び予見性を維持する取り組みが困難になることから、湿潤性を向上し、それによって良好な医療成果を得るための継続的な必要性が残されている。
ここに開示されるのは、コーティングされた植込み型医療装置、同じく植込み型医療装置にコーティングするための方法の様々な実施形態である。
態様1において、植込み型医療装置は、ハウジング内に囲繞されたパルス生成部と、前記パルス生成部と電気的に接続された能動素子と、前記植込み型医療装置の少なくとも一部の外面に施されたコーティングとを含んでいる。前記コーティングは、湿潤剤を含み、非コーティング医療装置に比べて、電気的インピーダンスを低減する。
態様2では、前記態様1による植込み型医療装置において、前記コーティングは、少なくとも前記パルス生成部と前記能動素子との少なくともいずれか一方に施される。
態様3では、態様1又は態様2による植込み型医療装置において、急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%まで低減する。
態様4では、態様1−3のいずれかによる植込み型医療装置において、急性期に観察される急性期と慢性期との間の電気的インピーダンスにおけるばらつきは、非コーティング医療装置に比べ、低減する。
態様5では、態様1−4のいずれかによる植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、ポリエチレングリコール(PEG)、PEG共重合体、及びその組合物からなるグループから選択される要素を備えている。
態様では、態様1−5のいずれかによる植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、500から20,000の平均分子量(Mn)を有するPEGである。
態様7では、態様1−6のいずれかによる植込み型医療装置において、前記コーティングは、1ミリグラム(mg)以下の量のPEGを有している。
態様8では態様1−7のいずれかによる植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、架橋性親水性重合体である。
態様9では、態様1−8のいずれかによる植込み型医療装置において、前記コーティングは、植込み型医療装置の少なくとも一部の外面上の界面張力を低減する。
態様10では、態様1−9のいずれかによる植込み型医療装置において、コーティングは、非コーティング医療装置に比べ、細菌の付着を低減する。
態様11では、態様1−10のいずれかによる植込み型医療装置において、さらにまた、パルス生成部のハウジングを覆うチャンバを備え、前記コーティングは、前記チャンバ外面上に施されている。
態様12において、植込み型医療装置を製造する方法は、湿潤剤を含むコーティング溶液を医療装置の外面に塗布すること、及び前記塗布したコーティングを乾燥することを含み、前記医療装置の急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、低減する。
態様13では、態様12による前記方法において、前記コーティングを塗布することは、ブラッシング、浸漬、スプレー、又はそれらの組み合わせである。
態様14において、態様12又は13のいずれかによる前記方法は、前記医療装置の急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%低減する。
態様15では、態様12−14のいずれかによる前記方法において、前記湿潤剤は、500から20,000の平均分子量(Mn)を有するPEGである。
態様16において、植込み型医療装置は、ハウジング内に囲繞されたパルス生成部と、前記パルス生成部に連結された能動素子と、湿潤剤を含むコーティングとを含む。前記コーティングは、パルス生成部のハウジングと能動素子の少なくとも一方の少なくとも一部に塗布可能である。湿潤剤は、500から20,000の平均分子量(Mn)を有するP
EGを含むことが可能である。
態様17では、態様16による植込み型医療装置において、前記PEGは、架橋性親水性重合体を含む。
態様18では、態様16又は態様17による植込み型医療装置において、急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%低減する。
態様19では、態様16−18による植込み型医療装置において、急性期と慢性期との間における電気的インピーダンスにおけるばらつきは、非コーティング医療装置に比べ、低減する。
態様20において、植込み型医療装置は、ハウジング内に囲繞されたパルス生成部と、前記パルス生成部に連結された能動素子と、湿潤剤を含むコーティングとを含む。前記コーティングは、医療装置の少なくとも一部に塗布可能であり、植込み型医療装置の急性期に観察される急性期と慢性期との間の電気的インピーダンスにおけるばらつきは、非コーティング医療装置に比べ、低減する。
態様21では、態様20による植込み型医療装置において、前記コーティングは、前記パルス生成部と前記能動素子のハウジングの少なくともいずれか一方の少なくとも一部に施されている。
態様22では、態様20又は態様21による植込み型医療装置において、急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%低減する。
態様23では、態様20−22による植込み型医療装置において、急性期に観察される急性期と慢性期との間の電気的インピーダンスにおけるばらつきは、非コーティング医療装置に比べ、低減する。
態様24では態様20−23による植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、ポリエチレングリコール(PEG)、PEG共重合体、及びその組合物からなるグループから選択される要素を含む。
態様25では、態様20−24による植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、500から20,000の平均分子量(Mn)を有するPEGである。
態様26の、態様25による植込み型医療装置において、塗布された前記PEGは、総量約1mg以下が存在する。
態様27では、態様20−26による植込み型医療装置において、前記湿潤剤は、架橋性親水性重合体である。
態様28では、態様20−27による植込み型医療装置において、前記コーティングは、水性流体と植込み型医療装置の少なくとも一部の外面との間の界面張力を低減する。
態様29では、態様20−28による植込み型医療装置において、コーティングは、非コーティング医療装置に比べ、細菌の付着を低減する。
態様30では、態様20−29による植込み型医療装置において、パルス生成部のハウジングを覆うチャンバをさらに含み、前記コーティングは、ハウジングに代えて、前記チャンバの外面上に施されている。
態様31では、態様20−30による植込み型医療装置において、前記能動素子は、リード線である。
態様32において、植込み型医療装置の製造方法は、湿潤剤を含むコーティング溶液を医療装置の外面に塗布することと、前記塗布したコーティングを乾燥することとを含み、前記医療装置の急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%低減する。
態様33では、態様32による方法において、前記コーティングを塗布することは、ブラッシング、浸漬、スプレー、又はそれらの組み合わせである。
態様34では、態様32又は態様33による方法において、急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも約5%まで低減する。
態様35では、態様32−34による方法において、前記湿潤剤は、500から20,000の平均分子量(Mn)を有するPEGである。
複合的に実施形態が開示されてはいるが、本発明の図解的な実施形態を提示し記載した以下の詳細な説明から、さらに本発明の他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。したがって、これら図面及び詳細な説明は、その性質上、図解的なものと解すべきであり、限定的なものではない。
本発明の一実施形態による植込み型医療装置の斜視図である。 本発明の一実施形態による植込み型医療装置に塗布されたコーティングの例示である。 本発明の一実施形態による植込み型医療装置を覆うチャンバに塗布されたコーティングの例示である。 本発明の一実施形態による、湿潤性が低減された疎水性表面の例示である。 本発明の一実施形態による、湿潤性が促進された親水性表面の例示である。 本発明の一実施形態による、湿潤性が促進された疎水性表面の例示である。 本発明の一実施形態による植込み型医療装置の斜視図である。 本発明の一実施形態による、湿潤剤でコーティングされた植込み型医療装置において、電気的インピーダンス低下のグラフ表示である。 本発明の一実施形態による、湿潤剤でコーティングされた植込み型医療装置において、電力低下のグラフ表示である。 本発明の一実施形態による、植込み型医療装置の、湿潤剤がコーティングされた部分への細菌付着が、未処理例に比べて低減されたグラフ表示である。 植込み型医療装置の未処理の部分の画像である。 コーティングされた部分を押し付けたTSAプレートの画像である。
本発明は、さまざまな改変又は選択的形態に手直し可能ではあるが、以下には、図面と記載を例示することによって、特定の諸実施形態が示されている。しかしながら、その意図は、本発明を記載された特定の実施形態に限定することではない。そうではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義された発明の範囲内において、すべての変形品、等価品、及び選択品をカバーすることを意図している。
本発明は、一般に、植込み型医療装置に関する。より詳細には、本発明は、湿潤性が改善し、電気的インピーダンスが低減された植込み型医療装置のための材料及び方法に関する。
いくつかの実施形態において、本発明の前記植込み型医療装置は、被治療者の体内で電気的なインパルスを調整する電気的刺激装置を備えている。ある実施形態において、前記植込み型医療装置は、図1に示した心臓ペースメーカとすることが可能である。たとえば、心臓ペースメーカ100は、パルス生成部110及び能動素子120を含むことが可能である。いくつかの場合、前記能動素子は、心臓リード線とすることが可能であり、その他の場合には、能動素子は、ワイヤレス電極アッセンブリ、すなわち「シード」とすることが可能である。たとえば、パルス生成部110は、心臓130とパルス生成部110との間で電気的信号を伝送するリード線120と電気的に接続可能である。リード線120の近位領域140は、パルス生成部110に接続することが可能であり、遠位領域150は、心臓130と接続可能である。遠位領域150は、上大静脈、右心房、冠状静脈洞心門、及び冠状静脈洞を経由し、冠状静脈洞の分岐血管を通って案内可能であり、この遠位領域150が分岐血管内に配置可能である。いくつかの場合には、遠位領域150は、電極160の終端とすることが可能である。リード線120の図示された位置は、たとえば、生理的パラメータを検出するために使用してもよく、さらには、心臓130の左側にペーシング及び/又は除細動刺激を送出するために使用してもよい。リード線120は、また、130の心臓の左側(すなわち、他の部位)に治療を施すため、大心臓静脈や他の分岐血管に部分的に展開してもよい。
いくつかの実施形態において、心臓ペースメーカ100は、複数の能動素子又はリード線120を備えることが可能である。たとえば、心臓ペースメーカ100は、パルス生成部110と左室との間で信号を伝送するように構成された第1リード線及びパルス生成部110と右室との間で信号を伝送するように構成された第2リード線を含むことが可能である。能動素子又はリード線120もまた、当該技術において知られているように、心臓130の他のあらゆる部分に植え込まれることが可能である。たとえば、リード線120は、右心房、右心室、肺動脈、左心室、又は冠状静脈に植え込まれることがある。いくつかの実施形態において、心臓ペースメーカ100は、電気的活動を検出するため、及び/又は心臓130の左室及び右室の両方に治療を施すために設けられた多極電極を備えることが可能である。たとえば、リード線120は、電極160が心外膜に挿入される場合には、心外膜リード線とすることが可能である。
いくつかの実施形態において、心臓ペースメーカ100の能動素子は、心臓の室内に植え込まれる、複数のワイヤレス電極アッセンブリ、又は「シード」を備えることが可能である。たとえば、あらゆる数のシードを心臓の心房と心室に植え込み可能である。各シードは、内部コイルを有することが可能であり、該内部コイルは、当該シード内に含まれる充電装置に充電するために外部電源コイルと誘導結合しているとともに、各シードは、充電された電荷を心臓組織近位に送出するトリガ機構をも有している。シードアッセンブリ装置は、心臓の電気的活動を検出して分析し、ペーシング電気パルスの送出が必要か否か、並びに、いつ、どこのシードからペーシング電気パルスの送出が必要か、を決定するための回路を備えることが可能である。
いくつかの実施形態において、心臓ペースメーカ100は、パルス生成部110を囲繞するハウジング170を含むことが可能である。ハウジング170は、電源(たとえば、電池)と同様に、電気要素(たとえば、マイクロプロセッサチップ、パルス出力回路、検出アンプ、テレメトリコイル等)のための被覆チャンバを提供する本体であることが可能である。いくつかの実施形態において、ハウジング170は、一定の又は実質的に一定の厚みを有することが可能である。パルス生成部110は、被治療者の胸又は腹の植込み位置に皮下植込み可能である。ハウジング170は、パルス生成部110の位置ずれを防止するために、植込みの間、被治療者の各組織に取付可能である。ハウジング170は、一般的にリード線120を医療装置のパルス生成部110に接続するインタフェイスを提供するヘッダ部180を封緘することが可能である。
いくつかの実施形態において、図2A及び図2Bに示すように、心臓ペースメーカのような植込み型医療装置は、コーティングをさらに備えることが可能である。いくつかの実施形態において、コーティング210は、パルス生成部200の外面の少なくとも一部に施され、又は塗布可能である。いくつかの実施形態において、コーティング210は、該コーティング210が周囲の環境(すなわち、被治療者)の体液又は組織と接触するであろう最外層である。たとえば、コーティング210は、パルス生成部200のハウジング220の外面エリアの一部に塗布することが可能である。いくつかの場合、コーティング210は、パルス生成部200のハウジング220の全面エリアに塗布可能である。或いは、コーティング210は、ハウジング220の当該面エリアの一部にわたって塗布可能である。いくつかの実施形態において、コーティング210は、パルス生成部200のハウジング220の面エリアの約50%から約100%の間に対応するエリアに塗布可能である。コーティング210は、パルス生成部200のハウジング220の面エリアの約0%から約50%の間に対応するエリアに塗布可能である。別の場合、コーティング210は、パルス生成部200のハウジング220の当該面エリアの約25%から約75%の間に対応して塗布可能である。
いくつかの側面において、心臓ペースメーカのような植込み型医療装置は、当該医療装置に直接コーティングすることに代えて、チャンバ230に施されたコーティング210を含むことが可能である。図2Bに示すように、チャンバ230は、パルス生成部200といった、植込み型医療装置の一部を覆うことが可能である。チャンバ230は、フレキシブルシリコンブーツのように、それをパルス生成部200のハウジング220に配置することが容易な生体適合性材料とされることがある。いくつかの実施形態において、コーティング210を含むチャンバ230は、製造現場でハウジング220に配置することが可能であり、このことで、植え込みの前に医療装置に直接コーティングする必要がなくなる場合がある。或いは、コーティング210は、製造後ではあるが、植え込み前にハウジング220に施すことが可能である。
いくつかの実施形態において、チャンバ230は、植込み型医療装置のパルス生成部200用に密封された環境を提供することが可能である。コーティング210はまた、チャンバ230の外面エリア全体に、又はチャンバ230の外面エリアの一部に塗布することが可能である。加えて、チャンバ230は、当該チャンバがハウジング220の少なくとも一部を覆うようにハウジング220から分離可能である。いくつかの実施形態において、チャンバ230は、たとえば必要な(すなわち、標準修理及びメンテナンスの)場合には、異なるチャンバと交換することが可能である。いくつかの実施形態において、コーティング210は、チャンバ230の面エリアの約50%から約100%の間に対応するエリアに塗布可能である。別の実施形態において、コーティング210は、チャンバ230の面エリアの約0%から約50%の間に対応するエリアに塗布可能である。別の実施形態において、コーティング210は、チャンバ230の面エリアの約25%から約75%の間のエリアに塗布可能である。いくつかの実施形態において、チャンバ230は、生態適合材料を含むことが可能である。
コーティング210は、さまざまな目的のために塗布される。たとえば、刺激装置を備えた植込み型医療装置は、植え込み後の初期(すなわち、急性期)から植え込み後の期間経過後(すなわち、慢性期)までの間に何度も検査した場合、インピーダンスなど、電気的パラメータの変化を発揮する可能性がある。通常、植え込み後約2週間経過するまでと考えられている急性期の間、植込み型医療装置の各部は、その間にある組織にカプセル化されている。この期間の間、パルス生成部を覆う組織が変化したり、能動素子が大幅に電気的インピーダンスの影響を受けたりする可能性がある。たとえば、包囲している組織は、電気的インピーダンスを増加させることがあり、また、好ましくないばらつきを生成す
ることがある。慢性期は、植込み後2ヶ月と考えられ得る。慢性期の間、インピーダンスや他の電気的特性は、安定する傾向にある。いくつかの場合は、急性期から慢性期までの間に植込み型医療装置によって発揮される電気的パラメータ(たとえば、インピーダンス)のばらつきを低減することは、被治療者にとって予見性がよくなり、医療成果が良好になる原因とすることが可能である。
いくつかの実施形態において、コーティング210は、たとえば、湿潤性促進剤のような湿潤剤を含むことが可能である。一般に、湿潤剤は、液体の表面張力を下げ、それによって液体が所定の面に容易に拡散しやすくなるようにする物質である。いくつかの場合、湿潤剤の面への塗布は、当該面の親水性を増加することが可能である。所定の面の親水性は、たとえば、ドロップテストを用いることによる測定が可能であり、該ドロップテストでは、規定された量の水滴を(コートされた又はコートされていない)面に塗布し、種々の定量測定を行う。たとえば、接触角度(すなわち、液体面が固体面に接触した場合に、従来液体を通して測定される角度)と同様に、拡がった水滴の度合いを決定することが可能である。加えて、或いは、これとは別に、コーティング210は、植込み型医療装置の植込み後、電気的インピーダンスにおけるばらつきを低減する場合がある。湿潤性は、一般に、固体がある液体と接触することが他の液体よりも好適であることをいう。たとえば、湿潤性は、医療装置の表面と植え込まれた環境の流体との間の界面張力を低減することにより(すなわち、接触角度を低くすることにより)、増加又は促進することが可能である。このことは、面全体にわたって流体がより均等に拡がることを許容し、最終的には電気的インピーダンスを低減する結果となる。植込み環境における医療装置の面と流体との間の湿潤性を促進する他の有益な側面は、有害な細菌が医療装置の部品に付着して感染を引き起こす能力の抑制を増加することである。いくつかの実施形態において、湿潤剤を含むコーティング210は、たとえば、有害な細菌が植込み後の医療装置の部品に付着する能力を抑制し、それによって抗菌特性を提供する。他の実施形態では、湿潤性を促進することは、マクロファージその他の免疫反応細胞が医療装置に付着し、被治療者の炎症反応を来たす能力を低減する。
湿潤剤を含むコーティング塗布を通して医療装置の表面の湿潤性を促進することは、また、植込み型医療装置の表面にわたるより均等な流体の拡散を許容し、最終的には電気的インピーダンスにおける電気的インピーダンス変動性を低減する結果となる。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約50%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約40%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約30%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約25%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約20%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約15%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約5%から約10%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約10%から約50%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約10%から約40%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後
の電気的インピーダンスの低減は、約10%から約30%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約10%から約20%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約20%から約50%とすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を備えた医療装置の植込み後の電気的インピーダンスの低減は、約30%から約40%とすることが可能である。
いくつかの実施形態において、湿潤剤を有するコーティング210を含む医療装置植込み後のインピーダンス低減は、急性期に観察可能である。いくつかの実施形態において、この低減は、被治療者の心臓に刺激パルスをかけることを通して急性期に観察される場合があり、このことは、公知の大きさの電圧パルスをかけた場合に医療装置に流れる電流を計測することにより、医療装置又は医療装置の一部におけるインピーダンスの測定を許容する。このインピーダンスのデータは、あらかじめ設定された時間おきに測定され、保存される場合がある。いくつかの実施形態において、植込み時におけるインピーダンス又は刺激の閾値は、医療装置の配置及び長寿化を好適なものとするために測定可能である。精密な測定は、オシロスコープ若しくはペーシング装置アナライザ、又は前立腺特異抗原(PSA)検査を用いることによってなすことができる。
図3A−図3Cは、促進した又は向上した湿潤性を有する面の例示的な図を提供する。図3Aに示したように、低い、又は減少された湿潤性を有する面300は、当該面300と流体の滴との間が大きな接触角度310という結果である。この場合、面300は、疎水性と考えることが可能である。図3Bに示したように、高い、又は増加した湿潤性を有する面330は、当該面300と流体の滴との間が小さな接触角度340という結果である。この場合、面330は、親水性と考えることが可能である。図3Aは、第1に例示した面300上にある流体の滴320を図示する。その接触角度310は、当該面300と流体の滴320との間に形成される。当該技術において知られているように、面300と流体の滴320との間に形成される接触角度は、図示のように測定される。図3Bは、第2に例示した面330上にある流体の滴320を図示しており、その接触角度340が当該面330と流体の滴320との間に形成されている。図3Aの接触角度310と図3Bの接触角度340を比較すると、接触角度310は、接触角度340よりも大きくなっている。したがって面330は、面300と比較して、より高い、又は増大した湿潤性を有する。
図3Cに示したように、コーティング350を有する面300は、面300だけの場合と比べ、湿潤性を低く、又は低減する場合があり、その結果、コーティング350を有する面300と流体の滴320との間は小さな接触角度となる。いくつかの実施形態において、コーティング350は、その親水性を増すことにより、面300の湿潤性を促進することが可能である。たとえば、面300は、植込み型医療装置のパルス生成部を囲繞するハウジングの外面のように、医療装置の外面とすることが可能である。そのコーティング350は、たとえば、植込み型医療装置(すなわち心臓ペースメーカ)の植込み後、湿潤性を促進し、電気的インピーダンスにおけるばらつきを低減することができる。
湿潤剤は、ポリエーテル、非イオン非プロトン性親水性重合体、プロトン供与性親水性重合体、陰イオン合成物、陽イオン合成物、及び双性イオンの合成物からなるグループから選択可能である。いくつかの実施形態において、コーティング350は、植込み型医療装置の湿潤性を促進し得る湿潤剤を含む場合がある。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、たとえば、線状ポリエーテル又は鎖状ポリエーテル(たとえば、C−C−アルキレングリコール)を含むポリエーテルを含むことが可能である。いくつかの実施形態に
おいて、湿潤剤は、ポリエチレングリコール(PEG)又は同種の非イオン性非プロトン性親水性重合体を含むことが可能である。好適なPEGは、約500から約20,000ダルトン(同じくg/mol)の平均分子量(Mn)を有することが可能であり、より詳細には、約4,000から約18,000、さらにより詳細には、約6,000から約16,000、又は約8,000から14,000である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、約10,000から約12,000の間の平均分子量を有するPEGとすることが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、約500、1,000、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、又は20,000の平均分子量を有するPEGとすることが可能である。いくつかの実施形態において、約3,000から約5,000の平均分子量を有するPEGを備えたコーティングは、植込み型医療装置のパルス生成部に塗布され、それによって医療装置の湿潤性が促進される。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、PEG、ポリエチレン酸化物(PEO)、ポリオキシエチレン(POE)、ポリプロピレングリコール(PPG)、及びそれらの混合物を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、PEG、PEO、POE、及びPPG、並びにこれらの組合物の少なくとも一つを備えた種々の組合物を備えているブロック共重合体を含むことが可能である。たとえば、湿潤剤は、PEG−PPG若しくはPEG−PPG−PEG、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、及び/又は、ポリビニルピロリドン(PVP)とすることが可能である。好適な市販のPEG−PPG−PEG共重合体は、サウスカロライナ州、スパータンバーグにあるBASF社から入手可能なプルロニックを含む。湿潤剤は、また、PEGを有する、又は有さない、低粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、キャップPEGを備えることが可能である。たとえば、好適な湿潤剤は、ミズーリ州のセントルイス所在のシグマアルドリッチ社から入手可能なトライトンX、キャップPEG(すなわち、4−(1、1、3、3−テトラメチルブチル)フェニル・ポリエチレングリコール、t−オクチルフェノキシポリテオキシエタノール(t-octylphenoxypolyethoxyethanol)、ポリエチレングリコールtert−オクチルフェニルエーテ
ル)を含む。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、メトキシ・ポリエチレングリコールメタクリル酸(MPEGMA)とその共重合体を含むことが可能である。いくつかの場合、湿潤剤は、ポリ(メチルビニールエステル)及びその共重合体を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、ポリオキサゾリン、ポリ−2−メチルオキサゾリン、及び/又は、ポリ−2−エチルオキサゾリンとそれらの共重合体を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、ポリ(N、N−ジメチルアクリルアミド)とポリ(N−ビニルイミダゾール)、及びそれらの共重合体及び誘導体、並びにそれらの組合物を含むことが可能である。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、陽子供与型親水性重合体を含むことが可能である。たとえば、湿潤剤は、ポリビニルアルコール(PVA)、2−ドデセニルコハク酸ポリグリセリド、ポリ(N−等プロピルアクリルアミド)(PNIPAM)、ポリアクリルアミド(PAM)、及びこれらの共重合体、並びにその組合物を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、ポリアクリル酸、ポリヘキサメチレン・ビグアナイド(PHMB)、及びそれらの共重合体並びにそれらの組合物を含むことが可能である。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、陰イオン合成物を含むことが可能である。た
とえば、湿潤剤は、ポリ2−ビニルピロリドン−alt−無水マレイン酸、ポリエポキシコ
ハク酸、ポリ(メチルビニルエーテル−alt−無水マレイン酸)、ポリ(ビニルホスホン
酸)、ポリ(硫酸ビニール)、ポリ(ビニルスルホン酸、ナトリウム塩)、ポリアネトールスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、アルギン酸、ペクチン酸(ポリガラクトウロン酸)、スルホン化糖質類(例えば、ヘパリン)、及びそれらの組合物を含むことが可能である。
他の場合、湿潤剤は、陽イオン合成物又は双性イオンの合成物を含むことが可能である。たとえば、湿潤剤は、ポリ(二硫化ジメチルアンモニウム)、ポリアリルアミン、ポリ[トリアルキル(ビニルベンジル)塩化アンモニウム、及びポリホスホニウム塩、並びに四置換アンモニウム(例えばポリ(メタクリル酸コリン))、ポリ(メタクリル酸スルホベタイン)、ポリ(メタクリル酸カルボキシベタイン)重合体、並びにそれらの組合物を含むことが可能である。ここに記載した成分の共重合体及び誘導体、並びにそれらの組合物は、また、湿潤剤にふさわしいものである。
いくつかの実施形態において、上述した湿潤剤を備えたコーティングは、複数の異なる基材面に塗布されることができ、したがって、当該基材面の湿潤性を促進することが可能である。たとえば、コーティングは、プラチナ、プラチナ−イリジウム、イリジウム、チタン若しくはチタン合金、タンタル、及び他の好適な金属を備えた基材に塗布可能である。
図4は、本発明の一実施形態による植込み型医療装置の例示的な図示である。いくつかの実施形態において、本発明の植込み型医療装置は、被治療者内で電気的インパルスを調整する電気的刺激装置を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、植込み型医療装置は、図4に図示したようなニューロモデュレーション装置とすることが可能である。たとえば、ニューロモデュレーション装置400は、パルス生成部410及び能動素子420を含むことが可能である。ニューロモデュレーションという文脈において、能動素子420は、図4に示した列状のフィードスルーピン(すなわち、フィードスルー)又は電極アレイを含むことが可能である。パルス生成部410は、能動素子420と電気的に接続可能であり、該能動素子420は、目標組織(たとえば、筋肉や神経組織)とパルス生成部410との間に電気的信号を伝送する。能動素子420の近位領域430は、パルス生成部410に連結可能であり、遠位領域440は、目標組織に連結可能である。いくつかの実施形態において、遠位領域440は、電極アレイ450内で終端とすることが可能である。図4に示したニューロモデュレーション装置は、神経又は筋肉を刺激することによる神経学的治療に使用可能である。たとえば、神経組織近位を骨盤底の陰部神経を刺激することは、切迫性尿失禁を治療可能であり、(諸)海綿体神経を刺激することは、勃起不全その他の性的不全の治療に使用可能である。加えて、神経への刺激は、難療性慢性疼痛のために脊髄を刺激することと同様に、圧迫性疼痛や静脈うっ血症を低減するのに役立てることが可能である。
いくつかの実施形態において、ニューロモデュレーション装置400は、パルス生成部を囲繞するハウジング460を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、前記ハウジング460は、能動装置に信号を送給するために必要な電気的要素(たとえば、マイクロプロセッサチップ、パルス出力回路、センサアンプ、テレメトリコイル等)を電源(たとえば、電池)と同様に密封する本体である。いくつかの実施形態において、ハウジング460の壁は、実質的に一定の厚みを有していてもよい。パルス生成部410は、目標組織に近い植込み位置に皮下植込みされていてもよい。ハウジング460は、パルス生成部410の位置ずれを防止するために、植込みの間、被治療者の各組織に取付可能である。ハウジング460は、また、一般に能動素子420(たとえば、電極アレイ又はフィードスルー)をパルス生成部410に接続するインタフェイスを提供するヘッダ部47
0を密封することが可能である。
いくつかの実施形態において、ニューロモデュレーション装置400は、既述したように、湿潤剤を備えたコーティングをさらに含むことが可能である。このコーティングは、パルス生成部410のハウジング460、能動素子420、又は双方に塗布可能である。コーティングは、湿潤性を促進すること、電気的インピーダンスを低減すること、細菌付着を低減すること、又は免疫細胞の付着を低減することを含むものではあるが、これらに限定されない、様々な目的のために塗布可能である。いくつかの場合、コーティングは、たとえば、有害な細菌が植え込み後の医療装置400に付着する能力を低減することが可能な湿潤剤を備えている。他の場合において、コーティングは、たとえば、有害な細菌が植込み後の医療装置に付着する能力を低減することが可能であり、それによって抗菌特性を発揮することが可能な湿潤剤を備えている。
いくつかの実施形態において、植込み型医療装置のインピーダンスを低下することは、長期安定状態に到達するための時間短縮を可能にする。たとえば、医療装置システムのインピーダンスを低減することは、日、週、又は月に要請される長期安定状態に到達する時間を低減することが可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を含むコーティングを塗布することを通して湿潤性が促進された植込み型医療装置は、インピーダンスやインピーダンスにおけるばらつきを低減し、長期安定状態に要する時間量の低減を導くことが可能である。
いくつかの実施形態において、コーティングは、乳化剤、界面活性剤、及びその他の好適な成分、並びにこれらの組合物といった、これらに限定されるわけではないが、1又は2以上の追加的成分を含むことが可能である。いくつかの実施形態において、コーティングは、乳化剤又は乳化特性を有するものを含むことが可能である。乳化剤は、乳化液の動的安定性(kinetic stability)を増加することにより、乳化液又は溶液を安定させる場
合がある。乳化剤は、表面張力を低減する場合があり、液媒体の粘性を高める場合があるので、非混和液均質性の生成及び維持を助長することが可能となる。
加えて、又は選択的に、コーティングは、表面活性剤(すなわち界面活性剤)を含むことが、或いは界面活性剤的特性を有することが可能である。界面活性剤は、二種の液体間の表面張力、又は固体と液体との間の表面張力の低減を助長することのできる乳化剤の一種であると一般に考えられている。界面活性剤は、極性ヘッドグループに基づいて分類される場合がある。非イオン性界面活性剤は、そのヘッド部に荷電基を有していない。イオン性界面活性剤のヘッドは、正味電荷を有している。仮に、そのヘッド部の電荷が負である場合、その界面活性剤は、陰イオンであり、仮に、電荷が正である場合、陽イオンである。二つの相反する電荷グループのヘッドを有する界面活性剤は、双性イオンである。界面活性剤は、高アニオングループが末端となるポリエーテル鎖を含むことがある。ポリエーテルグループは、界面活性剤の親水性特性を増加するように挿入された、エトキシル化した(ポリエチレン酸のような)配列をしばしば含む。ポリプロピレン酸は、逆に、界面活性剤の親油性特性を増加するように挿入されてもよい。
いくつかの実施形態において、コーティングは、湿潤財に付加され、又は組み合わされた成分を増加することが可能である。
他の好適な成分の例は、限定するわけではないが、低分子薬剤(たとえば、成長因子抑制剤、抗菌剤)、賦形剤、アジュバント、染料、薬学的に効能のあるキャリヤ、化学溶媒、バッファ、ナノ粒子並びにこれらの組合物を含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、湿潤剤を含むコーティングを有する植込み型医療装置を製造する方法を提供する。いくつかの場合、この方法は、パルス生成部と能動
素子(たとえば、リード線又はフィードスルー)の外面との少なくとも一方に湿潤剤を含有するコーティングを塗布することを含むことが可能である。加えて、この方法は、少なくともパルス生成部と、このパルス生成部に連結された能動素子の外面の少なくとも一方に塗布されたコーティングを乾燥させることをさらに含む。
いくつかの実施形態において、コーティングは、湿潤剤と好ましくは1又は2以上の付加成分を含む溶液又は混合物として塗布されることがある。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、追加的に機械的化学的な手助けを必要とすることなく、容易に水溶液中に溶解するような水溶性又は水溶性組成物である。いくつかの実施形態において、溶液又は混合物は、種々の塩類、及び/又は緩衝剤が付加された湿潤剤を含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、医療装置の一部の表面の成膜用コーティング溶液を構成するために1又は2以上の溶媒を使用することが可能である。好適な溶媒は、極性及び非極性溶媒を含むことが可能である。たとえば、好適な溶媒は、水、アルコール類(メタノール、ブタノール、プロパノール、及びイソプロパノール(イソプロピルアルコール)など)、アルカン類(クロロホルム、ヘキサン及びシクロヘキサンなどのハロゲン化又は非ハロゲン化アルカンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、エーテル類(THF及びジオキソランなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、芳香族化合物(トルエン及びキシレンなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)、及びエステル類(酢酸エチルなど)、並びにこれらの組合物を含むことが可能である。
いくつかの実施形態において、コーティング溶液の諸成分は、医療装置の一部の表面に塗布又は施す前に水溶液に溶解可能である。コーティング溶液は、それを表面に塗布し、乾燥することができるよう、好適な粘性を有している場合がある。コーティング溶液を塗布する方法又は技術は、限定するわけではないが、ディプコーティング、スプレーコーティング(気体噴霧、超音波噴霧など)、フォギング、ブラシコーティング、プレスコーティング、ブレードコーティング、及び他の同種の技術を含むものである。コーティング溶液は、限定するわけではないが、金属、重合体、セラミックス、及び自然素材を含む、植込み型医療装置を構成するために用いられる様々な基材に塗布される場合がある。金属は、限定するわけではないが、コバルト、クロミウム、ニッケル、チタン、タンタル、イリジウム、タングステン、及び合金、たとえば、ステンレス鋼、ニチノール、若しくはコバルトクロミウムの合金を含むことが可能である。好適な金属は、また、金、銀、銅、プラチナ、及びこれらを含む合金などの貴金属を含むことが可能である。
いくつかの実施形態において、コーティング溶液は、湿潤剤として、既述のようなPEG又は派生物、及びPEGの共重合体を備えることが可能である。いくつかの場合、湿潤剤は、平均分子量(Mn)が約500から約20,000ダルトン(同じくg/mol)である。いくつかの実施形態において、コーティング溶液は、植込み型医療装置に塗布され、乾燥されたときに、1.0mg以下のPEGが存在するように、配合可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤を含むコーティング溶液の塗布は、コーティング溶液が乾燥するような時間経過後のスプレーを含むことが可能である。乾燥は、視認(たとえば、目視可能な水滴がないこと)で決定されることがあり、コーティングが乾燥する総時間は、コーティングを構成する異なる諸成分によってばらつくことがある。たとえば、コーティングは、約1時間以内に乾燥可能ある。いくつかの実施形態において、コーティングは、約1時間から約3時間の間に乾燥可能である。別の実施形態において、コーティングは、約3時間から約5時間の間に乾燥可能である。別の実施形態において、コーティングは、5時間以上、たとえば、24時間で乾燥可能である。いくつかの実施形態において、コーティングの乾燥は、これらに限定されるものではないが、換気フード、乾燥剤、及び除湿器のような乾燥促進手段を用いることを通して、増進又は急ぐことが可能である。
例示的に説明した実施形態に対し、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変形や
追加が可能である。たとえば、各実施形態は、特別な特徴についてこれまで説明してきたが、本発明の範囲は、上述した特徴すべてを含まない特徴や実施形態の異なる組合せを有する実施形態をも含む。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲及び均等物に含まれる、そのようなすべての選択肢、変形、及びバリエーションを包括することが意図されている。
本発明は、以下の実施例においてより特定的に記載されてはいるが、当業者であれば、本発明の範囲に含まれる数多くの変形やバリエーションを想起しえるので、以下の実施例は、図解することのみが意図されている。
実施例1 電気的インピーダンス
図5Aは、医療装置の植込み後初期(たとえば、急性期)から、その後、電気システムが安定し、長期安定期に到達した時期(慢性期)までの間のインピーダンスにおけるばらつきを図解したグラフ表示である。
同一のペースメーカパルス生成器と心房ペーシングリード線とが複数の被治療者に植え込まれた。湿潤剤として平均分子量が3350のポリエチレングリコール(PEG)を有するコーティングが、植え込み前のペーシングリード線の一つの心房ペーシングリード線に塗布された。心房ペーシングインピーダンスは、期間(日、Y軸)ごとに測定された(オーム、X軸)。
図示の通り、急性期における心臓ペーシングインピーダンスは、PEGコーティングを含有するリード線/PGsにおけるPEGコーティングを含有しないリード線/PGsに比べ、少なくとも約5%低減した。さらに、急性期から慢性期に至る心臓ペーシングインピーダンスにおけるばらつきは、PEGコーティングを含有するリード線/PGsにおけるPEGコーティングを含有しないリード線/PGsに比べ、少なくとも約5%低減した。
図5Bは、湿潤剤として平均分子量が3350のPEGを有するコーティングを備えた医療装置とコーティングされていない医療装置との間における電力の変化を比較したグラフ表示である。この例示的実施形態において、PEGコーティングを備えた植込み型医療装置は、慢性期の場合と同様に、急性期の間、コーティングされていない医療装置に比べて、閾値電流が低減したことによる電力の低減を発揮する。たとえば、医療装置の少なくとも一部の湿潤性の向上により、電気的インピーダンスの低減やインピーダンスにおけるばらつきが低減することに起因し、医療装置を稼動するために必要とされる電力の低減が部分的に生じることがある。いくつかの実施形態において、図5Bに示したように、植込み型医療装置を操作するために必要とされる電力を低減することは、植込み後、急性期の後植込み型医療装置が安定するために必要とされ得る医療的介在を低減することになるため、被治療者にとってよりよい医療成果をもたらす。加えて、医療装置を操作するために必要とされる電力を低減することは、医療装置の寿命を延ばすことが可能となり、よって、被治療者の質の高い生活向上に貢献する。
実施例2 細菌付着
図6は、湿潤剤を備えたコーティング塗布を通して湿潤性が促進された植込み型医療装置の部分の細菌付着の低減を図解したグラフ表示である。5つの同じ心臓ペースメーカのパルス生成部には、3350の平均分子量を有する潤滑剤PEGを備えたコーティングが塗布された一方、他の5つの同じパルス生成部(すなわち、コントロール装置)は、非コーティングのままとした。各パルス生成部は、コーティングの後、乾燥機で乾燥された。コーティングを塗布する前後で各パルス生成部の重さを量ることによって決定されたパル
ス生成部に、約1mg以下のPEGが塗布された。各パルス生成部は、室温で2時間、6ウェルプレートのウェル内に、3mlの増殖細菌(すなわち、黄色ブドウ球菌)の菌液にさらされた。菌液をさらしてから、付着していた菌は、CMF−PBSで水洗いすることにより、厳重に除去された。各パルス生成部は、その後、TSAプレート上に押し付けられ、押し付けから24時間後に菌の成長を評価した(図7A及び7B参照)。
図6に示すように、PEGでコーティングされたパルス生成部は、非コーティングコントロール装置に比べ、低い数のコロニー生成ユニット(cfu)を生成した。これは、湿潤剤(すなわち、PEG)を含むコーティングを備えた植込み型医療装置のコーティング部分が、有害な細菌が医療装置の当該部分に付着する能力を抑制することが可能であることを示している。この抗菌特性は、インジェクションの可能性を低減し得る。
図7A及び図7Bは、植込み型医療装置の未処理(図7A)の部分、又はコーティングされた(図7B)部分を押し付けたTSAプレートの画像である。付記したように、医療装置の処理された又は未処理の部分は、(厳重に洗った後、)TSAプレートに押し付けられ、cfuが定量化された。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、医療装置の少なくとも一部に約1.0mg以下で存在してもよい。たとえば、湿潤剤は、ハウジングに約1.0mg存在してもよい。ある側面において、湿潤剤は、医療装置に、総量が約1.0mg存在してもよい。たとえば、(ハウジングの外面及びリード線を含む)医療装置の外面に存在する湿潤剤の混合された、すなわちトータルは、約1.0mg以下であってもよい。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、装置の外面に、総量が約0.1mgから約0.5mg存在してもよい。別の実施形態において、湿潤剤は、装置の外面に、総量が約0.5mgから約1.0mg存在してもよい。
いくつかの実施形態において、湿潤剤は、医療装置の表面上にコーティングが架橋性親水性重合体を形成するようなものから選択される。たとえば、好適な湿潤剤は、架橋形成したPEGを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、コーティングが医療装置の面にコーティングが架橋性親水性重合体を形成するような反応性側鎖を有するPEGとすることが可能である。別の実施形態において、好適な湿潤剤は、コーティングが、架橋ではあっても(たとえば、反応性側鎖が欠如したPEG)、医療装置の面上に架橋性親水性重合体を形成しないようなものから選択可能である。いくつかの実施形態において、湿潤剤は、医療装置の表面の水分、又は生体液若しくは組織内で膨張できるハイドロゲンを形成し得る架橋性親水性重合体を生成することが可能である。他の実施形態において、湿潤剤は、ハイドロゲルを生成せず、しかも水分、又は生体液若しくは組織内で膨張することのない架橋性親水性重合体を生成することが可能である。

Claims (15)

  1. ハウジングに囲繞されたパルス生成部と、
    前記パルス生成部と電気的に接続される能動素子と、
    前記ハウジングの少なくとも一部の外面に施され、湿潤剤を備えるコーティングと、
    を備え、
    前記湿潤剤は、500ダルトンから20,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)である、植込み型医療装置。
  2. 前記コーティングは、前記能動素子の少なくとも一部にさらに施されている、請求項1に記載の植込み型医療装置。
  3. 急性期に観察される電気的インピーダンスは、非コーティング医療装置に比べ、少なくとも5%まで低減される、請求項に記載の植込み型医療装置。
  4. 急性期と慢性期との間の電気的インピーダンスにおけるばらつきが、非コーティング医療装置に比べて低減される、請求項1から3のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  5. 前記湿潤剤は、6,000ダルトンから16,000ダルトンの平均分子量を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  6. 前記湿潤剤は、3,000ダルトンから5,000ダルトンの平均分子量を有するPEGである、請求項1から5のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  7. 前記コーティングは、1ミリグラム(mg)以下のPEGを備えている、請求項1から6のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  8. 前記湿潤剤は、架橋性親水性重合体である、請求項1から7のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  9. 前記コーティングは、前記植込み型医療装置の少なくとも一部の外面の界面張力を低減する、請求項1から8のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  10. 前記コーティングは、非コーティング医療装置に比べ、細菌付着を低減する、請求項1から9のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  11. 前記パルス生成部のハウジングを覆うチャンバをさらに備え、前記コーティングは、前記チャンバの外面に施されている、請求項1から10のいずれか1項に記載の植込み型医療装置。
  12. 湿潤剤を備えたコーティング溶液を、医療装置のパルス生成部を囲繞するハウジングの外面に塗布すること、及び
    塗布したコーティングを乾燥させることを備えた植込み型医療装置の製造方法であって、
    前記湿潤剤は、500ダルトンから20,000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)を備える、植込み型医療装置の製造方法。
  13. 前記コーティングを塗布することは、ブラッシング、浸漬、スプレー、又はそれらの組み合わせを備えている、請求項12に記載の方法。
  14. 急性期と慢性期との間の電気的インピーダンスにおけるばらつきが、非コーティング医療装置に比べて低減される、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記湿潤剤は、3,000ダルトンから5,000ダルトンの平均分子量を有する、請求項12から14のいずれか1項に記載の方法。
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