JP6406750B2 - 光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式計測装置 - Google Patents

光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバを用いて試料の特定の物理量を測定する光ファイバ式計測方法と光ファイバ式計測装置とに関する。
屈折率を測定する装置(屈折率計測装置)としては、これまでに種々のものが提案されている。しかし、従来の屈折率計測装置は、必ずしも、屈折率を適切かつ簡便に測定できるものとはなっていなかった。というのも、屈折率の値は、温度によって変化する試料の濃度(密度)に大きく影響される。このため、屈折率の具体的な数値について言及する際には、それを測定したときの試料の温度を明示する必要がある。したがって、屈折率の測定は、試料の温度を管理又は測定しながら行う必要があるところ、これまでに提案された屈折率計測装置は、屈折率の測定と温度の管理等の両方を適切かつ簡便に行うことができるものとは言い難かったからである。
例えば、これまでには、試料を載せるためのステージと、ステージに載せられた試料の屈折率を検知するための屈折率センサと、ステージの温度を制御するための温度制御手段とを備えた屈折率計測装置(以下、「温度制御ステージ型の屈折率計測装置」と表記する。)が提案されている。温度制御ステージ型の屈折率計測装置は、ステージの温度を一定に保って試料を特定の温度に維持することで、屈折率を測定したときの試料の温度を認識することができるものとなっている。しかし、温度制御ステージ型の屈折率計測装置は、試料をサンプリングしてステージへセットしなければ、試料の屈折率を測定することができないという欠点を有していた。このため、例えば、容器に入れられた試料の屈折率を、試料が容器に入ったままの状態で測定するといったことは、温度制御ステージ型の屈折率計測装置では行うことができなかった。
また、これまでには、試料の屈折率を検知するための屈折率センサと、試料の温度を検知するための温度センサとを近傍に配した構造の屈折率計測装置(以下、「温度センサ併設型の屈折率計測装置」と表記する。)も提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。温度センサ併設型の屈折率計測装置では、試料をサンプリングしたり、試料をステージに載せたりしなくても、試料の屈折率と温度を同時に測定することができる。しかし、従来の温度センサ併設型の屈折率計測装置では、屈折率センサによる検知の仕組みと温度センサによる検知の仕組みが異なっていたため、屈折率センサ用の計測システムに加えて、温度センサ用の計測システムを別に設ける必要があった。このため、温度センサ併設型の屈折率計測装置は、センサ部が煩雑な構造となりやすく、センサ部の小型化が困難であるだけでなく、計測システムに係るコストが増大しやすいという欠点を有していた。
さらに、これまでには、光結合部を有する光分光器を用いた屈折率計測装置(以下、「光分光器型の屈折率計測装置」と表記する。)も提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。光分光器型の屈折率計測装置は、光結合部を有する光分岐器の光結合特性が試料の屈折率と温度で変化することを利用して、試料の屈折率と温度を測定(厳密には推定)するものとなっており、センサ部を簡素な構造とすることができるものとなっている。しかし、光分光器型の屈折率計測装置では、光分岐器の分岐特性を事前に十分調べておく必要があるだけでなく、それにより測定された分岐比を事前に調べた分岐特性と対比することで、試料の屈折率と温度に関する2つの関係式を導き、これらの関係式を解くことによって、試料の屈折率と温度を求める必要があった。すなわち、光分光器型の屈折率計測装置は、測定を行う前や後に多大な手間を要するという欠点を有していた。加えて、得られる屈折率や温度に誤差が生じやすいという欠点も有していた。
ところで、本発明者は、図18及び図19に示すように、光源10と、その前端が光源10に接続された入射用光ファイバ20と、その前端が入射用光ファイバ20の後端に接続された導光体90と、その前端が導光体90の後端に接続された出射用光ファイバ60と、出射用光ファイバ60の後端に接続された検出器70とを備えた光ファイバ式計測装置を既に提案している(特許文献3を参照。)。図18は、従来の光ファイバ式計測装置を示した構成図である。図19は、従来の光ファイバ式計測装置におけるセンサ部(導光体90)の周辺をその中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。屈折率を測定する対象の試料Aは、図19に示すように、導光体90の外周面と接触した状態に配される。この光ファイバ式計測装置は、光源10から入射用光ファイバ20を介して導光体90の前端に入射された光を導光体90の内部で回折させ、その回折光を導光体90の内部で全反射させながら伝搬させて干渉させ、その干渉光を出射用光ファイバ60を介して検出器70で検出することによって、試料Aの屈折率を簡便かつ高精度に測定できるものとなっている。しかし、この光ファイバ式計測装置は、試料Aの温度を検知するための手段を備えたものとなっていなかった。
特開2004−117325号公報 特開平08−219989号公報 特開2012−251963号公報
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、試料の屈折率と温度等、試料に関する複数の物理量を同時に簡便かつ高精度に測定できるだけでなく、当該複数の物理量を検知するセンサ部を簡素な構造として小型化でき、計測システムを簡素化することも可能な光ファイバ式計測方法を提供するものである。また、この光ファイバ式計測方法に好適に用いることのできる光ファイバ式計測装置を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
光源と、
その前端が光源に接続された入射用光ファイバと、
その前端が入射用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Aに接触された第一導光体と、
その前端が第一導光体の後端に接続された中間用光ファイバと、
その前端が中間用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Bに接触された第二導光体と、
その前端が第二導光体の後端に接続された出射用光ファイバと、
出射用光ファイバの後端に接続された検出器と、
を用い、
光源から入射用光ファイバを介して第一導光体の前端に入射された光を第一導光体内で回折させ、
その回折光を第一導光体内で全反射させながら伝搬させて干渉させ、
第一導光体内で干渉された干渉光を中間用光ファイバへ出射させ、
第一導光体から中間用光ファイバを介して第二導光体の前端に入射された光を第二導光体内で回折させ、
その回折光を第二導光体内で全反射させながら伝搬させて第一導光体における干渉波長とは異なる干渉波長で干渉させ、
第二導光体内で干渉された干渉光を出射用光ファイバへ出射させ、
出射用光ファイバを伝搬する干渉光を検出器で検出することによって、試料Aの物理量Qに加えて、物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Qも測定できるようにしたことを特徴とする光ファイバ式計測方法
を提供することによって解決される。
ここで、「前端」及び「後端」における「前」及び「後」という語は、光源と検出器とを結ぶ光の経路において、光源に近い側を「前」とし、光源に遠い側(検出器に近い側)を「後」として用いている。「前」及び「後」という語を、この意味で用いていることについては、特に断りのない限り、以下においても同様である。
また、「干渉波長」とは、その干渉光の光強度に形成されるピーク又はディップのうち、物理量Q又は物理量Qの特定に使用するピーク又はディップが形成される波長のことをいう。したがって、「その回折光を第二導光体内で全反射させながら伝搬させて第一導光体における干渉波長とは異なる干渉波長で干渉させ」とは、第一導光体における干渉で特定のピーク又はディップ(物理量Qの特定に使用するピーク又はディップ)が形成される波長と、第二導光体における干渉で特定のピーク又はディップ(物理量Qの特定に使用するピーク又はディップ)が形成される波長とが重ならないようにすることを意味している。第一導光体と第二導光体は、第一導光体における干渉波長と第二導光体における干渉波長とが互いの導光体内の光導光特性においてその影響が最小限になるように設計すると好ましい。換言すると、第一導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)、及び、第二導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)ができるだけ高く(又は深く)なるように、第一導光体及び第二導光体を設計すると好ましい。具体的には、第一導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)、及び、第二導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)が、規格化光強度ベースで10dB以上となるように、第一導光体及び第二導光体を設計すると好ましい。第一導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)、及び、第二導光体の干渉波長で形成されるピークの高さ(又はディップの深さ)は、規格化光強度ベースで15dB以上とするとより好ましく、20dB以上とするとさらに好ましい。
さらに、「物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Q」とは、物理量Qと物理量Qとが独立して変化する物理量ではなく、物理量Qが変化すると、その変化に応じて物理量Qも変化し、物理量Qが変化すると、その変化に応じて物理量Qも変化する関係を有することを意味している。具体的には、試料Aと試料Bとを熱的に接触させることにより、試料Aの温度変化に応じて試料Bが温度変化するようにし、物理量Qとして、試料Aの屈折率を測定するとともに、物理量Qとして、試料Bの温度を測定するような場合が例示される。この場合には、試料Bの温度が分かれば、試料Aの温度も分かることになるので、試料Aの屈折率と温度の双方が分かるようになる。このとき、試料Bは、温度変化によって密度が変化しやすい素材、換言すると、線膨張係数(線膨張率)が大きい(例えば、50×10−6/K以上)の素材(通常、固体)で形成すると好ましい。これに対し、試料Aは、試料Bよりも温度変化に対する密度変化が小さい素材であれば、特に限定されず、固体であってもよいが、通常、気体又は液体とされる。
以下、本発明の光ファイバ式計測方法の検知原理について説明する。本発明の光ファイバ式計測方法では、入射用光ファイバから第一導光体の前端に入射した光には、下記[1]〜[7]のような現象が生じる。
[1] 入射用ファイバを伝搬する光は、第一導光体の前端に入射した際に回折してマルチモード光となる。
[2] 上記[1]のマルチモード光(回折光)は、それぞれのモードに応じた経路で第一導光体の内部を前端側から後端側へと伝搬する。
[3] 上記[2]の回折光は、基本モードの光を除いて、第一導光体と試料Aとの界面で全反射する。
[4] 上記[3]で全反射する際には、グースヘンシェンシフトと呼ばれる現象が生じ、前記界面へ入射する前と反射した後とで回折光の位相が変化する。
[5] 上記[4]のグースヘンシェンシフトによる位相の変化量は、前記界面の外側に配された試料Aの屈折率によって異なる。
[6] 上記[2]〜[5]を経て第一導光体の後端に達した回折光は、マルチモード干渉して干渉光となる。
[7] 上記[6]の干渉光は、第一導光体の後端に接続された中間用光ファイバへ出射される。
また、中間用光ファイバから第二導光体の前端に入射した光には、下記[8]〜[14]のような現象が生じる。
[8] 中間用ファイバを伝搬する光は、第二導光体の前端に入射した際に回折してマルチモード光となる。
[9] 上記[8]のマルチモード光(回折光)は、それぞれのモードに応じた経路で第二導光体の内部を前端側から後端側へと伝搬する。
[10] 上記[9]の回折光は、基本モードの光を除いて、第二導光体と試料Bとの界面で全反射する。
[11] 上記[10]で全反射する際には、グースヘンシェンシフトと呼ばれる現象が生じ、前記界面へ入射する前と反射した後とで回折光の位相が変化する。
[12] 上記[11]のグースヘンシェンシフトによる位相の変化量は、前記界面の外側に配された試料Bの屈折率によって異なる。
[13] 上記[8]〜[12]を経て第二導光体の後端に達した回折光は、マルチモード干渉して干渉光となる。
[14] 上記[13]の干渉光は、第二導光体の後端に接続された出力用光ファイバへ出射された後、検出器へ入力される。
上記[7]の干渉光は、上記[4]のグースヘンシェンシフトによって、試料Aの屈折率に応じた波長に光強度のピーク又はディップを有するようになる。具体的には、上記[6]のマルチモード干渉において、マルチモード光の位相が揃う波長で光強度のピークが現れ、逆位相となる波長で光強度のディップが現れる。同様に、上記[14]の干渉光は、上記[11]のグースヘンシェンシフトによって、試料Bの屈折率に応じた波長に光強度のピーク又はディップを有するようになる。このため、検出器に入力される光は、第一導光体及び第二導光体による双方の干渉を経て、試料Aの屈折率に応じた波長と、試料Bの屈折率に応じた波長とに光強度のピーク又はディップを有するようになる。加えて、本発明の光ファイバ式計測方法では、第一導光体における干渉波長と、第二導光体における干渉波長とが異なるようにしているため、検出器で検出された干渉光の光強度におけるいずれのピーク又はディップが試料A,Bのいずれに対応するものなのかを識別することができる。したがって、この干渉光における光強度のピーク又はディップが形成される波長を検出器で検出することにより、試料A,Bの屈折率(あるいは屈折率と相関関係を有する他の物理量)を特定することができる。
以上の原理によって、本発明の光ファイバ式計測方法では、試料Aの物理量Qと、物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Qとを同時かつ高精度で検知することができる。物理量Qとしては、上記の屈折率以外にも、試料Aの温度、濃度(密度)又は圧力等が例示され、物理量Qとしては、上記の温度以外にも、試料Bの屈折率、濃度(密度)又は圧力等が例示される。これらの場合においても、試料Aと試料Bとを物理的に接触させておけば、試料Bの物理量Qから試料Aにおける物理量Qに相当する物理量を知ることが可能である。また、本発明の光ファイバ式計測方法では、センサ部(第一導光体及び第二導光体)を、非常に小さく形成することができる。さらに、本発明の光ファイバ式計測方法では、物理量Qを測定するセンサ部(第一導光体)の仕組み(物理量Qの検知原理)と、物理量Qを測定するセンサ部(第二導光体)の仕組み(物理量Qの検知原理)が同じであるため、計測システム(解析プログラム等)を簡素化することができる。これらの効果は、上記の光ファイバ式計測方法における第一導光体と第二導光体の配置を逆にしても奏される。
また、上記課題は、
光源と、
その前端が光源に接続された入射用光ファイバと、
その前端が入射用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Aに接触された第一導光体と、
その前端が第一導光体の後端に接続された中間用光ファイバと、
その前端が中間用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Bに接触された第二導光体と、
その前端が第二導光体の後端に接続された出射用光ファイバと、
出射用光ファイバの後端に接続された検出器と、
を備え、
光源から入射用光ファイバを介して第一導光体の前端に入射された光を第一導光体内で回折させ、
その回折光を第一導光体内で全反射させながら伝搬させて干渉させ、
第一導光体内で干渉された干渉光を中間用光ファイバへ出射させ、
第一導光体から中間用光ファイバを介して第二導光体の前端に入射された光を第二導光体内で回折させ、
その回折光を第二導光体内で全反射させながら伝搬させて第一導光体における干渉波長とは異なる干渉波長で干渉させ、
第二導光体内で干渉された干渉光を出射用光ファイバへ出射させ、
出射用光ファイバを伝搬する干渉光を検出器で検出することによって、試料Aの物理量Qに加えて、物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Qも測定できるようにしたことを特徴とする光ファイバ式計測装置
を提供することによって解決される。
本発明の光ファイバ式計測装置は、上述した本発明の光ファイバ計測方法と同じ原理で物理量Q,Qを検知するものとなっており、本発明の光ファイバ計測方法において、好適に使用することができるものとなっている。本発明の光ファイバ式計測装置においては、複数の導光体の中から第一導光体として使用する導光体を選択することにより、第一導光体における干渉波長を切り替えることができるようにすると好ましい。また、複数の導光体の中から第二導光体として使用する導光体を選択することにより、第二導光体における干渉波長を切り替えることができるようにすることも好ましい。というのも、第一導光体における干渉光の光強度のピーク又はディップが、第二導光体における干渉光の光強度のピーク又はディップと重なるようなことがあると、検出器で検出された干渉光の光強度におけるいずれのピーク又はディップが試料A,Bのいずれに対応するものなのかを識別することが困難になるが、このような場合であっても、第一導光体や第二導光体を交換できるようにすることで、第一導光体における干渉光のピーク又はディップと第二導光体における干渉光の光強度のピーク又はディップとをずらすことが可能になるからである。これらの内容は、上記の光ファイバ式計測装置における第一導光体と第二導光体の配置を逆にした場合にも同様に当てはまる。
以上のように、本発明によって、試料の屈折率と温度等、試料に関する複数の物理量を同時に簡便かつ高精度に測定できるだけでなく、当該複数の物理量を検知するセンサ部を簡素な構造として小型化でき、計測システムを簡素化することも可能な光ファイバ式計測方法を提供することが可能になる。また、この光ファイバ式計測方法に好適に用いることのできる光ファイバ式計測装置を提供することも可能になる。
本発明に係る光ファイバ式計測装置の好適な実施態様を示した構成図である。 図1の光ファイバ式計測装置におけるセンサ部(第一導光体及び第二導光体)の周辺を拡大して示した一部破断斜視図である。 図1の光ファイバ式計測装置におけるセンサ部(第一導光体及び第二導光体)の周辺をその中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。 図1の光ファイバ式計測装置における、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第一変形例)を示した一部破断斜視図である。 図1の光ファイバ式計測装置における、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第二変形例)を示した一部破断斜視図である。 図1の光ファイバ式計測装置における、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第三変形例)を示した一部破断斜視図である。 図1の光ファイバ式計測装置における、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第四変形例)を示した一部破断斜視図である。 図1の光ファイバ式計測装置における、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第五変形例)を示した一部破断斜視図である。 実験1において、検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験2において、長さが47.52mmの導光体を空気中に配した場合に、検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 図10のグラフにおける1520〜1620nmの波長範囲を拡大して示したグラフである。 実験2において、長さが46.68mmの導光体を空気中に配した場合に、検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験3において、長さが47.52mmの導光体と、長さが46.68mmの導光体とを直列に接続して空気中に配した場合に、検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験4において、試料Aが空気である場合に、本発明に係る光ファイバ式計測装置の検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験5において、試料Aが空気である場合であって、試料Bの温度を30℃から80℃まで変化させたときの、本発明に係る光ファイバ式計測装置の検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験5において、試料Aが水である場合であって、試料Bの温度を30℃から80℃まで変化させたときの、本発明に係る光ファイバ式計測装置の検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 実験5において、試料Bの温度を30℃で固定し、試料Aを空気と水とエタノールとで切り替えたときの、本発明に係る光ファイバ式計測装置の検出器に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。 従来の光ファイバ式計測装置を示した構成図である。 従来の光ファイバ式計測装置におけるセンサ部(第一導光体)の周辺をその中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。 実験3で使用した光ファイバ式計測装置におけるセンサ部の周辺をその導光体の中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。
[光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式計測装置の概要]
本発明に係る光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式計測装置の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明に係る光ファイバ式計測装置の好適な実施態様を示した構成図である。図1に示すように、本実施態様の光ファイバ式計測装置は、光源10と、その前端が光源10に接続された入射用光ファイバ20と、その前端が入射用光ファイバ20の後端に接続された第一導光体30と、その前端が第一導光体30の後端に接続された中間用光ファイバ40と、その前端が中間用光ファイバ40の後端に接続された第二導光体50と、その前端が第二導光体50の後端に接続された出射用光ファイバ60と、出射用光ファイバの後端に接続された検出器70と、検出器70に接続された解析器80とを備えたものとなっている。
図2は、図1の光ファイバ式計測装置における第一導光体30及び第二導光体50の周辺を拡大して示した一部破断斜視図である。図3は、図1の光ファイバ式計測装置における第一導光体40及び第二導光体30の周辺をその中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。図2及び図3に示すように、第二導光体50のコア部51の外周部には、試料Bからなる被覆材52が設けられており、第二導光体50のコア部51の外周面と被覆材52の内周面(試料B)とが隙間(空気層)のない状態で接触した状態となっている。
本実施態様の光ファイバ式計測装置は、第一導光体30及び第二導光体50で構成されるセンサ部を試料Aの中に入れ、第一導光体30の外周面及び被覆材52の外周面を試料Aに接触させることで、試料Aの屈折率(物理量Q)と、被覆材52(試料B)の温度(物理量Q)とを同時にかつ独立して測定するものとなっている。本実施態様の光ファイバ式計測装置では、第一導光体30だけでなく、被覆材52(試料B)も試料Aの中に入れられ、試料Aと被覆材52(試料B)とが熱的に接触した状態となるため、試料Bの温度は、試料Aの温度と同一とみなすことができる。すなわち、本実施態様の光ファイバ計測装置は、試料Aの屈折率と温度を同時に測定することができるものとなっている。
本実施態様の光ファイバ式計測装置における、第一導光体30での試料Aの屈折率(物理量Q)の検知原理、及び、第二導光体50での被覆材52(試料B)の温度(物理量Q)の検知原理は、上記[1]〜[14]で述べた通りである。
以下、図1の光ファイバ式計測装置における各部について、詳しく説明する。
[光源]
光源10は、後述する第一導光体30や第二導光体50へ入射させる光を発生するためのものとなっている。本実施態様の光ファイバ式計測装置において、光源10は、レーザー光を出射するものとなっている。光源10は、単一の波長のレーザー光を出射するものであってもよいし、特定の波長帯域のレーザー光を出射するものであってもよい。後者の場合には、後述する解析器80の解析結果を反映させた光源制御信号が光源10へ入力されるようにし、当該光源制御信号に基づいて光源10から出射されるレーザー光を制御するようにしてもよい。光源10から出射させるレーザー光の波長は、特に限定されないが、通常、光ファイバを伝搬させるのに一般的に使用される400〜1620nm程度とされる。本実施対応の光ファイバ式計測装置において、光源10には、1500〜1620nmの範囲で波長を変化させることが可能な小型の波長可変光源を用いている。
[入射用光ファイバ]
入射用光ファイバ20は、光源10から出射されたレーザー光を第一導光体30の前端まで伝搬するためのものとなっている。図1に示すように、入射用光ファイバ20の前端は、光源10の発光部に接続され、入射用光ファイバ20の後端は、第一導光体30の前端面における中心部に接続されている。入射用光ファイバ20は、図2及び図3に示すように、芯を形成するコア21と、コア21の外周部に配されてコア21よりも屈折率が低く設定されたクラッド22と、クラッド22の外周面を覆う被覆(図示省略)とで構成されている。コア21とクラッド22は、通常、石英ガラスや透明樹脂等の透過率の高い材料によって形成される。
入射用光ファイバ20の直径は、光源10から出射されるレーザー光の波長や、入射用光ファイバ20の後端に接続される第一導光体30の径寸法等によっても異なり、特に限定されない。肝心なのは、入射用光ファイバ20から第一導光体30の前端へ入射したレーザー光が第一導光体30の前端部で回折するようにすることである。このため、光源10から出射される光の波長が、上述した1500〜1620nm程度である場合であって、入射用光ファイバ20が石英ガラスを主成分とする光通信用のものである場合には、コア21の直径は、9μm以下とすると好ましい。入射用光ファイバ20のコア21の直径は、用いる波長によって異なるが、回折の視点からは、単一モードを維持する範囲内で小さいほど好ましい。本実施態様の光ファイバ式計測装置においては、入射用光ファイバ20として、コア21の直径が8.2μmでクラッド22の直径が125μmのシングルモード光ファイバ(SMF)を使用している。入射用光ファイバ20の長さは、特に限定されず、光ファイバ式計測装置の用途等に応じて適宜決定することができる。
[第一導光体]
第一導光体30は、その外周部に存在する試料Aの物理量Q(本実施態様の光ファイバ式計測装置においては試料Aの屈折率)を検知するためのセンサ部として機能する部分となっている。図1に示すように、第一導光体30の前端は、入射用光ファイバ20の後端に接続され、第一導光体30の後端は、後述する中間用光ファイバ40の前端に接続されている。入射用光ファイバ20を介して光源10から第一導光体30の前端に入射したレーザー光は、回折してマルチモード光(経路の異なる複数のモードの光)となり、それぞれのモードに応じた経路で第一導光体30の内部を前端側から後端側へと伝搬する。このため、第一導光体30としては、マルチモード光ファイバ(MMF)のコア部分を好適に使用することができる。第一導光体30の後端に達したマルチモード光は、マルチモード干渉した干渉光となって中間用光ファイバ40へと出射され、第二導光体50及び出射用光ファイバ60を経て検出器70へと入射される。
本実施態様の光ファイバ式計測装置において、第一導光体30は、図2及び図3に示すように、マルチモード光ファイバにおけるコア31のみによって構成されており、コア31の外周面が試料Aに直接接触するようにしている。第一導光体30は、入射用光ファイバ20のコア21やクラッド22と同様、通常、石英ガラスや透明樹脂等の透過率の高い材料によって形成される。第一導光体30は、入射用光ファイバ20のコア21とは異なる材料で形成してもよいが、同じ材料で形成すると、入射用光ファイバ20から第一導光体30へ入射するレーザー光にリークが生じにくくすることができる。入射用光ファイバ20と第一導光体30との接続は、各種の装置(例えば放電を利用して材料を融解させる融着型接続器等)を用いて行うことができる。この点は、第一導光体30と中間用光ファイバ40との接続、中間用光ファイバ40と第二導光体50との接続、及び、第二導光体50と出射用光ファイバ60との接続においても同様である。
ところで、本実施態様の光ファイバ式計測装置において、第一導光体30は、入射用光ファイバ20及び中間用光ファイバ40に対して一体化されており、入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40から取り外すことができない状態となっているが、第一導光体30の両端部近傍(第一導光体30の両端部近傍の入射用光ファイバ20又は中間用光ファイバ40を含む。)にコネクタ手段を設けること等によって、第一導光体30を入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40から取り外すことができるようにすることも好ましい。この場合には、干渉波長の異なる複数の導光体(交換用導光体)を用意し、第一導光体30として用いる導光体を複数の交換用導光体の中から選択できるようにすると好ましい。これにより、第一導光体30として一の交換用導光体を使用した場合に、第一導光体30における干渉波長と第二導光体50における干渉波長とが重なったこと等が原因で、解析器80において、試料Aの屈折率(物理量Q)と被覆材52(試料B)の温度(物理量Q)を取得することが困難な事態が生じたようなときであっても、第一導光体30を他の交換用導光体に交換することにより、第一導光体30における干渉波長が、後述する第二導光体50における干渉波長と重ならないようにすることが可能になる。
第一導光体30として用いる複数の交換用導光体の干渉波長を異ならせるためには、その形状や、その寸法(直径又は長さ等)や、それを形成する材料等において、複数の交換用導光体の間で異ならせるとよい。干渉波長の異なる複数の交換用導光体の中から使用する導光体を選択することができる点については、後述する第二導光体50においても同様である。第一導光体30と第二導光体50は、独立して交換できるようにしてもよいし、それらをまとめて交換できるようにしてもよい。前者の場合には、第一導光体30における干渉波長と第二導光体50における干渉波長との組み合わせ数を増大させやすいという利点があり、後者の場合には、前記コネクタ手段を設ける箇所を減らして(例えば、第一導光体30の前端部近傍と第二導光体50の後端部近傍のみにコネクタ手段を設けて)第一導光体30及び第二導光体50を交換しやすくなるという利点がある。
第一導光体30の形状は、特に限定されないが、その中心線に対して回転対称性のよい形状であると好ましい。このため、本実施態様の光ファイバ式計測装置において、第一導光体30は、円柱状としている。しかし、円柱状以外でも、その中心線に対する回転対称性を有する形状であれば、第一導光体30の形状として好適に採用することができる。第一導光体30の形状としては、円柱以外の柱体(例えば、四角柱体や六角柱体などの多角柱体や楕円柱体等)のほか、円錐体や多角錐体などの錐体(截頭錐台状を為すものを含む。)等が例示される。例えば、第一導光体30を楕円柱体状に形成した場合には、第一導光体30の後端面における中間用光ファイバ40のコア41が接続される部分で、マルチモード光における各モードの光の位相が揃う条件が、楕円形状の前記後端面の長軸方向と短軸方向とで異なるようになり、干渉幅が狭まることになるため、干渉光の光強度のピーク又はディップを容易に検出することができるようになる。
第一導光体30の直径は、第一導光体30の前端に入射したレーザー光をマルチモード(複数の経路)で伝搬できるのであれば、特に限定されない。しかし、第一導光体30の直径が小さすぎると、微小な力で第一導光体30が破断するおそれがある。このため、第一導光体30(コア31)の直径は、通常、30〜1500μmとされる。
ただし、第一導光体30の直径(コア31の外径)が、入射用光ファイバ20の直径(被覆を含むクラッド22の外径)や後述する中間用光ファイバ40の直径(被覆を含むクラッド42の外径)と異なると、第一導光体30に対して入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40に接続する際に、入射用光ファイバ20の後端を第一導光体30の前端面における中心部に一致させにくくなるとともに、中間用光ファイバ40の前端を第一導光体30の後端面における中心部に一致させにくくなる。このため、第一導光体30に対する入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40の位置決めを容易に行うことを重視するならば、第一導光体30(コア31)の直径は、入射用光ファイバ21のクラッド22や中間用光ファイバ40のクラッド42の直径に一致させると好ましい。本実施態様の光ファイバ式計測装置においても、第一導光体30の直径は、入射用光ファイバ20のクラッド22や中間用光ファイバ40のクラッド42の直径と同じ125μmとしている。上述したように、第一導光体30として使用する導光体を複数の交換用導光体の中から切り替えることができるようにする場合には、それぞれの交換用導光体の直径に差を設けることもできる。
第一導光体30の長さ(第一導光体30の前端と後端とを結ぶ第一導光体30の中心線に沿った方向の長さ)は、光源10から出射されるレーザー光の波長や、入射用光ファイバ20の直径や、試料Aの種類等によっても異なり、特に限定されない。第一導光体30を短くしすぎると、干渉波長数が少なくなり、選択の自由度が低くなるおそれがあり、第一導光体30を長くしすぎると、干渉波長数が多くなり過ぎて後段の第二導光体50による干渉波長と重なりやすくなるおそれがあるため、第一導光体30の長さは、これらの条件を考慮して適宜決定される。上述したように、第一導光体30として使用する導光体を複数の交換用導光体の中から切り替えることができるようにする場合には、それぞれの交換用導光体の長さに差を設けることもできる。
図4〜8に、第一導光体30の変形例を示す。図4〜8は、入射用光ファイバ、第一導光体及び中間用光ファイバの変形例(第一変形例〜第五変形例)を示した一部破断斜視図である。図4、図5及び図8において、第一導光体30は、截頭円錐台状となっている。また、図6において、第一導光体30は、入射用光ファイバ20や出射用光ファイバ40よりも直径の大きな円柱体状となっている。さらに、図8において、第一導光体30は、入射用光ファイバ20や出射用光ファイバ40よりも直径の小さな円柱体状となっている。また、図示はしていないが、第一導光体30は、両端部がテーパー状に形成されて、中央部に径の細いくびれ部分を有する形状等、さらに複雑な形状とすることもできる。このように、第一導光体30は、その形状や寸法を適宜変更することができる。上述したように、第一導光体30として使用する導光体を複数の交換用導光体の中から切り替えることができるようにする場合には、それぞれの交換用導光体の形状や寸法に差を設けることもできる。
[中間用光ファイバ]
中間用光ファイバ40は、第一導光体30の後端から出射されたレーザー光を第二導光体50の前端まで伝搬するためのものとなっている。図1に示すように、中間用光ファイバ40の前端は、第一導光体30の後端面の中心部に接続され、中間用光ファイバ40の後端は、第二導光体50の前端面における中心部に接続されている。中間用光ファイバ40は、図2及び図3に示すように、芯を形成するコア41と、コア41の外周部に配されてコア41よりも屈折率が低く設定されたクラッド42と、クラッド42の外周面を覆う被覆(図示省略)とで構成している。コア41とクラッド42は、入射用光ファイバ20におけるコア21やクラッド22と同様、通常、石英ガラスや透明樹脂等の透過率の高い材料によって形成される。
中間用光ファイバ40は、第一導光体30に対しては、その干渉光を選択して取り出す機能を有している。また、中間用光ファイバ40は、第二導光体50に対しては、第一導光体30における入射用光ファイバ20と同様の機能を有する。このため、中間用光ファイバ40のコア41の直径を小さくすればするほど、第一導光体30の干渉光の選択性を高めるとともに、第二導光体50で強い回折を生じさせることができる。このため、中間用光ファイバ40の直径は、入射用光ファイバ20と同程度とすると好ましい。本実施態様の光ファイバ式計測装置においては、中間用光ファイバ40として、入射用光ファイバ20に用いたものと同じものを使用している。中間用光ファイバ40の長さは、特に限定されない。
[第二導光体]
第二導光体50は、図2及び図3に示すように、芯を形成するコア51と、コア51の外周面を覆う被覆材52(試料B)とで構成されている。第二導光体50におけるコア51は、被覆材52(試料B)の物理量Q(本実施態様の光ファイバ式計測装置においては試料Bの温度)を検知するためのセンサ部として機能する部分となっている。上述したように、被覆材52(試料B)は、試料Aと熱的に接触されており、試料Aの温度と被覆材52(試料B)の温度とが一致するようにしているため、被覆材52(試料B)の温度は、試料Aの温度と同一とみなすことができるようになっている。換言すると、第二導光体50のコア51は、被覆材52(試料B)を介して試料Aの温度を検知するためのセンサ部として機能する部分となっている。
図1に示すように、第二導光体50の前端は、中間用光ファイバ40の後端に接続され、第二導光体50の後端は、後述する出射用光ファイバ60の前端に接続される。中間用光ファイバ40を介して第二導光体50の前端に入射したレーザー光は、回折してマルチモード光(経路の異なる複数のモードの光)となり、それぞれのモードに応じた経路で第二導光体50の内部を前端側から後端側へと伝搬する。このため、第二導光体50のコア51としては、マルチモード光ファイバ(MMF)のコア部分を好適に使用することができる。第二導光体50の後端に達したマルチモード光は、第一導光体30における干渉波長とは異なる干渉波長でマルチモード干渉した干渉光となって射出用光ファイバ60へと出射され、射出用光ファイバ60を介して検出器70へと入射される。第二導光体50のコア51を形成する材料や、コア51の形状や寸法は、上述した第一導光体30で述べたものと同様であるため、説明を割愛する。また、第一導光体30を交換できるようにする等、第一導光体30について述べた他の構成は、第二導光体50においても好適に採用することができる。
被覆材52(試料B)は、試料Aの温度を検出するためのものとなっている。このため、被覆材52(試料B)は、既に述べた通り、線膨張係数が50×10−6/K以上の素材を好適に使用することができる。これにより、被覆材52(試料B)を、温度変化に対する密度変化(屈折率変化)の大きいものとし、被覆材52(試料B)で試料Aの温度変化を敏感に捉えることができるようになる。被覆材52(試料B)の線膨張係数は、100×10−6/K以上であると好ましく、130×10−6/K以上であるとより好ましく、150×10−6/K以上であるとさらに好ましい。150×10−6/K以上の線膨張係数を有する材料としては、シリコーンゴム(260×10−6/K)やクロロプレンゴム(190×10−6/K)やスチレンブタジエンゴム(180×10−6/K)やエチレン・プロピレンゴム(180×10−6/K)やフッ素ゴム(160×10−6/K)等の合成ゴム又は天然ゴム(180×10−6/K)等のゴム材料のほか、低密度ポリエチレン(160〜180×10−6/K)やエチレン・酢酸ビニル共重合体(160〜200×10−6/K)やポリ塩化ビニリデン(190×10−6/K)等の合成樹脂材料等が挙げられる。被覆材52(試料B)の線膨張係数に特に上限はないが、当該線膨張係数は、通常、300〜400×10−6/K程度までである。本実施態様の光ファイバ式計測装置において、被覆材52(試料B)には、シリコーンゴムを使用している。
[出射用光ファイバ]
出射用光ファイバ60は、第二導光体50の後端から出射されたレーザー光を検出器70まで伝搬するためのものとなっている。図1に示すように、出射用光ファイバ60の前端は、第二導光体50の後端面の中心部に接続され、出射用光ファイバ60の後端は、検出器70における受光部に接続されている。出射用光ファイバ60は、図2及び図3に示すように、芯を形成するコア61と、コア61の外周部に配されてコア61よりも屈折率が低く設定されたクラッド62と、クラッド62の外周面を覆う被覆(図示省略)とで構成している。コア61とクラッド62は、入射用光ファイバ20におけるコア21やクラッド22と同様、通常、石英ガラスや透明樹脂等の透過率の高い材料によって形成される。
出射用光ファイバ60は、第二導光体50での干渉光を選択して取り出す機能を有している。このため、出射用光ファイバ60のコア61の直径を小さくすればするほど、第二導光体50の干渉光の選択性を高めることができる。このため、出射用光ファイバ60の直径は、入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40と同程度とすると好ましい。本実施態様の光ファイバ式計測装置においては、出射用光ファイバ60として、入射用光ファイバ20や中間用光ファイバ40に用いたものと同じものを使用している。
[検出器]
検出器70は、出射用光ファイバ60の後端から出射された光を検知するためのものとなっている。検出器70は、出射用光ファイバ60の後端から出射された光を受けて、光強度、すなわち透過光量に対応した信号を出力できるものであれば特に限定されないが、通常、フォトセンサ等の光電変換素子を備えたものが使用される。
[解析器]
解析器80には、検出器70が出力した前記信号が入力される。解析器80は、第一導光体30における干渉に起因して形成される光強度のピーク又はディップから、試料Aの屈折率を特定するためのピーク又はディップを選択し、第二導光体50における干渉に起因して形成される光強度のピーク又はディップから、被覆材52(試料B)の屈折率(間接的には試料Bの温度)を特定するためのピーク又はディップを選択するとともに、選択されたそれぞれのピーク又はディップから試料Aの屈折率と温度(本実施態様の光ファイバ式計測装置では被覆材52(試料B)の温度に一致)を算出するためのものとなっている。解析器80としては、上記の処理を行う回路が実装された電子基板や、上記の処理を行うソフトがインストールされたコンピュータ等が例示される。
[その他]
本実施態様の光ファイバ式計測装置においては、図1に示すように、光源10と検出器70とを結ぶ光の経路において、光源10、入射用光ファイバ20、第一導光体30、中間用光ファイバ40、第二導光体50、出射用光ファイバ60、検出器70の順で各部が接続された構成を例に挙げて説明したが、第一導光体30と第二導光体50の配置が入れ替わった構成(前記光の経路において、光源10、入射用光ファイバ20、第二導光体50、中間用光ファイバ40、第一導光体30、出射用光ファイバ60、検出器70の順で各部が接続された構成)を採用してもよい。また、中間用光ファイバ40を十分長くし、ファイバの柔軟性を利用して途中でUターンさせ、最終的に第一導光体30と第二導光体50を近傍に配置するようにすることで、試料Aと試料Bを熱的に接触させる構成にできることも付記しておく。また、第一導光体30や第二導光体50以外の導光体を設け、3種類以上の物理量を測定できるようにしてもよい。
[実験]
本発明に係る光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式計測装置による効果を調べるために、下記実験1〜5を行った。
[実験1]
・実験1の方法
まず、図18及び図19に示す従来の光ファイバ式計測装置を用い、試料Aを空気とした場合と、水とした場合とのそれぞれにおいて、検出器70に入射された光の光強度を測定する実験1を行った。実験1では、入射用光ファイバ20及び出力用光ファイバ60として、コア径が約9μmでクラッド径が125μmのシングルモード光ファイバ(SMF)を用い、導光体90として、直径(コア径)が125μmで長さが100mmのマルチモード光ファイバ(MMF)を用いた。
・実験1の結果
図9は、実験1において、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図9を見ると、試料Aが空気である場合と水である場合とのいずれにおいても、光強度には、ある特定の波長(導光体90の後端で干渉する光の位相が揃う波長)で大きなピークP,Pが現れていることが分かる。また、図9からは、ピークPが形成される波長(921nm付近)と、ピークPが形成される波長(926nm付近)とがシフトしており、試料Aの屈折率の違いによって、ピークが形成される波長に差が現れることも分かる。以上、実験1の結果から、光強度に大きなピーク(又はディップ)が現れる波長の差によって、試料Aの屈折率の微小な差を検出することが可能であることが裏付けられた。
[実験2]
・実験2の方法
続いて、導光体の寸法によって、ピークが形成される波長がどのように変化するのかを確かめるために、上記実験1で使用した従来の光ファイバ式計測装置(図19)における導光体90を、長さの異なるものに交換し、検出器70に入射された光の光強度を測定する実験2を行った。実験2は、試料Aが空気である場合についてのみ実施した。導光体90としては、長さが47.52mmで直径(コア径)が125μmのものと、長さが46.68mmで直径(コア径)が125μmのものとの2種類を使用した。入射用光ファイバ20及び出射用光ファイバ60は、上記実験1と同じものを使用した。
・実験2の結果
図10は、実験2において、長さが47.52mmの導光体90を空気中に配した場合に、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図10を見ると、導光体90の後端で干渉する光の位相が揃う波長にピークが現れ、位相が逆位相となる波長にディップが現れていることが分かる。図11は、図10のグラフにおける1520〜1620nmの波長範囲を拡大して示したグラフである。図11を見ると、波長1585nm付近に深いディップDが現れていることが分かる。図12は、実験2において、長さが46.68mmの導光体90を空気中に配した場合に、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図12を見ると、図11の場合とは異なる波長1550nm付近に深いディップDが現れていることが分かる。以上、実験2の結果から、導光体90の寸法を変化させることにより、導光体90の干渉波長を変化させることができることが分かった。
[実験3]
・実験3の方法
続いて、上記実験2で用いた2種類の導光体90を直列に接続した場合において、検出器70に入射された光の光強度を測定する実験3を行った。実験3は、図18及び図19に示す従来の光ファイバ式計測装置のセンサ部を、図20に示すように、導光体91と導光体92とを中間用光ファイバ40を介して直列に接続したものに交換して行った。図20は、実験3で使用した光ファイバ式計測装置におけるセンサ部の周辺をその導光体91,92の中心線を含む平面で切断して拡大した状態を示した断面図である。導光体91は、上記実験2で使用した長さが46.68mmの導光体90と同じものを使用し、導光体92は、上記実験2で使用した長さが47.52mmの導光体90と同じものを使用した。また、入射用光ファイバ20及び出射用光ファイバ60も、上記実験2で使用したものと同じものを使用し、中間用光ファイバ40は、入射用光ファイバ20及び出射用光ファイバ60と同じものを使用した。
・実験3の結果
図13は、実験3において、長さが47.52mmの導光体と、長さが46.68mmの導光体とを直列に接続して空気中に配した場合に、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図13を見ると、波長1550nm付近に深いディップD’が現れ、波長1585nm付近に深いディップD’が現れていることが分かる。図13におけるディップD’が形成される波長は、図11におけるディップDが形成される波長に略一致し、図13におけるディップD’が形成される波長は、図12におけるディップDが形成される波長に略一致している。以上、実験3の結果から、寸法等を変化することにより干渉波長の異なる2つの導光体を直列に接続すれば、それぞれの導光体における干渉波長に対応した明瞭な2つのディップ(又はピーク)を出現させることが可能であることが分かった。また、図13を見ると、ディップD’,D’の深さは、いずれも20dB以上となっていることも分かる。これは、導光体91における干渉波長と導光体92における干渉波長とが互いの導光体内の導光特性においてその影響が極力小さくになるように、導光体91と導光体92を設計していたためである。
[実験4]
・実験4の方法
続いて、本発明に係る光ファイバ式計測装置を用い、検出器70に入射された光の光強度を測定する実験4を行った。実験4は、図1〜3に示す本発明に係る光ファイバ式計測装置を用いて行った。第一導光体30は、上記実験3で使用した導光体91と同じものを用い、第二導光体50のコア51は、上記実験3で使用した導光体92と同じものを用いた。また、入射用光ファイバ20、中間用光ファイバ40及び出射用光ファイバ60も、上記実験3で使用したものと同じものを用いた。第二導光体50の被覆材52(試料B)は、第二導光体50の外周面にシリコーンゴムの膜を形成することにより設けた。シリコーンゴムの線膨張係数は、260×10−6/Kであり、その膜厚は500μm以下であった。被覆材51(試料B)の外周面は、試料Aに直接接触するようにし、被覆材51(試料B)の温度が試料Aの温度と同一であるとみなせる状況とした。実験4は、試料Aが空気である場合についてのみ行った。
・実験4の結果
図14は、実験4において、試料Aが空気である場合に、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図14を見ると、波長1550nm付近に深いディップDが現れ、波長1595nm付近に深いディップDが現れていることが分かる。図14におけるディップDが形成される波長は、図13におけるディップD’が形成される波長に略一致しているものの、図14におけるディップDが形成される波長は、図13におけるディップD’が形成される波長からシフトしている。これは、第二導光体50の外周面に接触する物質(試料B)が空気(試料A)ではなくシリコーンゴム(被覆材52)となったためである。以上、実験4の結果から、第二導光体50のコア51の外周面に被覆材52(試料B)を設けた本発明に係る構成では、第一導光体30では、試料Aの屈折率が検出され、第二導光体50では、被覆材52(試料B)の屈折率が検出されることが分かった。被覆材52(試料B)を形成するシリコーンゴムは、線膨張係数が大きく、温度変化によって屈折率が大きく変化するため、第二導光体50に起因するディップD(又はピーク)のシフトを検出することで、被覆材52(試料B)の温度、すなわち試料Aの温度を検知することができる。また、図14を見ると、ディップD,Dの深さは、いずれも20dB以上となっていることも分かる。これは、第一導光体30における干渉波長と第二導光体50における干渉波長とが互いの導光体内の導光特性においてその影響が極力小さくになるように、第一導光体30と第二導光体50を設計していたためである。
[実験5]
・実験5の方法
続いて、本発明に係る光ファイバ式計測装置を用いて、実際に試料Aの屈折率と温度を測定し得るか確認するための実験5を行った。実験5は、図1〜3に示す光ファイバ式計測装置を用いて行った。実験5で使用した光ファイバ式計測装置における、第一導光体50及び第二導光体50、並びに、入射用光ファイバ20、中間用光ファイバ40及び出射用光ファイバ60は、上記実験4で使用したものと同一である。光源10には、小型の波長可変光源を使用し、その波長分解能を一般的な値の0.001nmに設定した。実験5は、[a]試料Aが空気である場合であって、試料Bの温度を30℃から80℃まで変化させた場合と、[b]試料Aが水(純水)である場合であって、試料Bの温度を30℃から80℃まで変化させた場合と、[c]試料Bの温度を30℃で固定し、試料Aを空気と水(純水)とエタノールとで切り替えた場合と、の3通りについて行った。
・実験5の結果
図15,16は、実験5において、試料Bの温度を30℃から80℃まで変化させたときにおける、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフであり、図15は、試料Aが空気である場合について、図16は、試料Aが水である場合についてそれぞれ示したものである。図15と図16を比較すると、試料Aの屈折率に起因するディップDが形成される波長が、試料Aが空気である場合(図15)と、試料Aが水である場合(図16)とで変化していることが分かる。また、ディップDが形成される波長は、試料Bの温度が変化しても試料Aの屈折率に変化がなければ、殆ど変化しないことも分かる。さらに、ディップDが形成される波長は、試料Bの温度が変化すれば試料Aの屈折率に変化がなくても、その温度の変化に従って変化していくことも分かる。さらにまた、ディップDが形成される波長は、試料Aが変化しても試料Aの温度に変化がなければ、変化しないことも分かる。例えば、試料Aが空気である場合(図15)であってその温度が30℃であるときにディップDが形成される波長と、試料Aが水である場合(図16)であってその温度が30℃であるときにディップDが形成される波長は一致している。
図17は、実験5において、試料Bの温度を30℃で固定し、試料Aを空気と水とエタノールとで切り替えたときの、検出器70に入射された光の波長と光強度との関係を示したグラフである。図17を見ると、試料Aの屈折率に起因するディップDが形成される波長が、試料Aの屈折率の変化を敏感に捉えて大きく変化している一方、被覆材52(試料B)の温度に起因するディップDが形成される波長は、試料Aが切り替わっても全く変化していないことが分かる。以上、実験5の結果から、本発明に係る光ファイバ式計測装置を用いることにより、試料Aの屈折率と温度を同時にかつ独立して測定できることが分かった。また、例えば、光源10の波長分解能を0.001nmに設定した場合では、水とエタノール間において、6.5×10−6の屈折率分解能が得られるとともに、0.01℃の温度分解能が得られる等、屈折率及び温度に対して極めて優れた性能を発揮できることも分かった。
[用途]
以上で述べた光ファイバ式計測方法及び光ファイバ式測定方法は、その用途を特に限定されるものではなく、産業分野や医療分野や研究分野等、様々な分野で採用することができる。特に、液体や気体の濃度を測定する用途に好適に採用することができる。なかでも、液体の濃度を測定する用途に好適に採用することができる。具体的には、ジュースやお茶等の飲料の濃度測定、調味液等の濃度測定、海水の塩分濃度測定、バイオエタノールの濃度測定、水溶性切削油の濃度測定、油脂の屈折率測定、洗浄液の濃度測定、血液等の体液に含まれる蛋白質(抗原)検出等が挙げられる。
10 光源
20 入射用光ファイバ
21 コア
22 クラッド
30 第一導光体
31 コア
40 中間用光ファイバ
41 コア
42 クラッド
50 第二導光体
51 コア
52 被覆材(試料B)
60 出射用光ファイバ
61 コア
62 クラッド
70 検出器
80 解析器
90 導光体
91 導光体
92 導光体

Claims (5)

  1. 光源と、
    その前端が光源に接続された入射用光ファイバと、
    その前端が入射用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Aに接触された第一導光体と、
    その前端が第一導光体の後端に接続された中間用光ファイバと、
    その前端が中間用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Bに接触された第二導光体と、
    その前端が第二導光体の後端に接続された出射用光ファイバと、
    出射用光ファイバの後端に接続された検出器と、
    を備え、
    光源から入射用光ファイバを介して第一導光体の前端に入射された光を第一導光体内で回折させ、
    その回折光を第一導光体内で全反射させながら伝搬させて干渉させ、
    第一導光体内で干渉された干渉光を中間用光ファイバへ出射させ、
    第一導光体から中間用光ファイバを介して第二導光体の前端に入射された光を第二導光体内で回折させ、
    その回折光を第二導光体内で全反射させながら伝搬させて第一導光体における干渉波長とは異なる干渉波長で干渉させ、
    第二導光体内で干渉された干渉光を出射用光ファイバへ出射させ、
    出射用光ファイバを伝搬する干渉光を検出器で検出することによって、試料Aの物理量Qに加えて、物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Qも測定できるようにするとともに、
    複数の導光体の中から第一導光体及び/又は第二導光体として使用する導光体を選択することにより、第一導光体及び/又は第二導光体における干渉波長を切り替えることができるようにしたことを特徴とする光ファイバ式計測装置。
  2. 光源と、
    その前端が光源に接続された入射用光ファイバと、
    その前端が入射用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Bに接触された第二導光体と、
    その前端が第二導光体の後端に接続された中間用光ファイバと、
    その前端が中間用光ファイバの後端に接続されるとともに、その外周面が試料Aに接触された第一導光体と、
    その前端が第一導光体の後端に接続された出射用光ファイバと、
    出射用光ファイバの後端に接続された検出器と、
    を備え
    光源から入射用光ファイバを介して第二導光体の前端に入射された光を第二導光体内で回折させ、
    その回折光を第二導光体内で全反射させながら伝搬させて干渉させ、
    第二導光体内で干渉された干渉光を中間用光ファイバへ出射させ、
    第二導光体から中間用光ファイバを介して第一導光体の前端に入射された光を第一導光体内で回折させ、
    その回折光を第一導光体内で全反射させながら伝搬させて第二導光体における干渉波長とは異なる干渉波長で干渉させ、
    第一導光体内で干渉された干渉光を出射用光ファイバへ出射させ、
    出射用光ファイバを伝搬する干渉光を検出器で検出することによって、試料Aの物理量Qに加えて、物理量Qと相関関係を有する試料Bの物理量Qも測定できるようにするとともに、
    複数の導光体の中から第一導光体及び/又は第二導光体として使用する導光体を選択することにより、第一導光体及び/又は第二導光体における干渉波長を切り替えることができるようにしたことを特徴とする光ファイバ式計測装置
  3. 請求項1又は2記載の光ファイバ式計測装置を用いて、試料Aの物理量Q に加えて、物理量Q と相関関係を有する試料Bの物理量Q も測定する光ファイバ式計測方法。
  4. 試料Aと試料Bとを熱的に接触させることにより、試料Aの温度変化に応じて試料Bが温度変化するようにし、
    物理量Qとして、試料Aの屈折率を測定し、
    物理量Qとして、試料Bの温度を測定する請求項記載の光ファイバ式計測方法。
  5. 試料Bを、線膨張係数が50×10−6/K以上の素材で形成した請求項記載の光ファイバ式計測方法。
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