JP6752414B2 - 加熱治療器 - Google Patents

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本発明は、レーザ光を用いた加熱治療器に関する。
本発明者は、光ファイバをセンサとして用いたセンサシステムとして、クラッドを設けないことで光ファイバのコアをむき出しとしてセンサ部を形成し、このセンサ部の一方端には入射光用の第1の光ファイバを接続し、センサ部の他方端には出射光用の第2の光ファイバを接続して使用するセンサシステムを提案した。
このセンサシステムでは、第1の光ファイバからセンサ部に入射された光のうち、センサ部の外周面で全反射させた後に第2の光ファイバに入射させる光と、センサ部で全反射させることなくそのまま第2の光ファイバに入射させる光とで干渉光を生じさせ、光の波長を変えながら干渉光の変動を検出することでセンサ部に接触した被検体の屈折率を測定可能としている(例えば、特許文献1参照。)。
上記のセンサシステムでは、センサ部を通過した光を受光するためには、第2の光ファイバで受光器まで導く必要があり、2本の光ファイバの取り回しが必要であって、使用形態によっては光ファイバの取り回しが困難なことがあった。
そこで、センサ部において第1の光ファイバから入射された光を反射させて、第1の光ファイバに出射させることを検討した。すなわち、通常では第2の光ファイバを接続するセンサ部の端部に金膜を形成して反射鏡とし、この反射鏡でセンサ部に入射された光を反射させて第1の光ファイバに出射させることした(例えば、非特許文献1参照。)。
センサ部に反射鏡を設けたセンサシステムは、センサ部への入射光とセンサ部からの出射光とを同一の光ファイバを介して導けるため、取り扱い性が極めて高いセンサシステムとすることができた。
さらに、本発明者らは、上記の光ファイバを用いたセンサシステムを開発する中で、センサ部の表面を温度によって屈折率が変化する材料で被覆することで、温度センサとして利用できることを見出した。
特開2012−251963号公報
Jpn. J. Appl. Phys. 53 04EG05, 1-4, 2014
本発明者らは、温度センサとして利用可能なセンサシステムのセンサ部を光ファイバ材料で構成していることに着目し、センサ部においてレーザ光を反射させるだけでなく、透過させることで、透過させたレーザ光によって新たな機能を付加できることを知見し、本発明を成すに至ったものである。
本発明の加熱治療器は、温度の計測に用いる第1のレーザ光と、この第1のレーザ光とは異なる波長の第2のレーザ光を出射する投光器と、第1のレーザ光が入射されることで第1の反射光と第2反射光を生じさせる光ファイバ装置と、光ファイバ装置から出射された第1の反射光と第2の反射光の干渉光を受光する受光器と、受光器から出力された信号を解析する解析器とを備え、光ファイバ装置を透過させた第2のレーザ光で照射した領域を加熱可能とした加熱治療器であって、光ファイバ装置は、第1のレーザ光と第2のレーザ光とを伝搬させる光ファイバと、この光ファイバの端部に設けて光ファイバ内を伝搬されてきた第1のレーザ光を反射させるセンサ部とを有し、センサ部は、光ファイバのコアと同一材料であって、光ファイバのコアよりも太径の円柱状として、第1のレーザ光をセンサ部に入射させた際に、入射方向に伝搬する直進光と、入射方向から所定の角度の方向に伝搬する拡散光とを生じさせ、センサ部の先端側には、直進光を反射させて前記第1の反射光を生じさせる第1の反射面と、拡散光を反射させて前記第2の反射光を生じさせる第2の反射面を設けるとともに、第1の反射面は第2のレーザ光を透過させている加熱治療器である。
さらに、本発明の加熱治療器では、以下の点にも特徴を有するものである。
(1)センサ部の外側を金属膜で被覆し、その外側を樹脂膜で被覆していること。
(2)金属膜がチタン製または酸化チタン製であること。
(3)金属膜の厚さが300 nm以下であること。
(4)樹脂膜をフッ素樹脂またはフッ素化アクリル樹脂で形成していること。
(5)第2の反射面で反射するまたは反射した第2の光は、センサ部の外周面で少なくとも1回以上全反射させていること。
(6)センサ部の先端側の中央部分に平面状の第1の反射面を設け、この第1の反射面の周囲に前記第2の反射面を設けていること。
(7)センサ部の入射方向の長さを1mm以下としていること。
本発明によれば、光ファイバを用いて、レーザ光による加熱と温度計測とが可能となり、電気を使用しない加熱手段とすることができるので、漏電による感電のおそれのない加熱治療器を提供できる。
本発明に係る加熱治療器の概略模式図である。 本発明に係る加熱治療器の光ファイバ装置部分の概略模式図である。 水とエタノールの混合液の屈折率と波長シフト量との関係を示すグラフである。 水中での温度における波長シフトを示すグラフである。 ディップ波長の温度依存性を示すグラフである。 ディップ波長の温度依存性を示すグラフである。 センサ部をヒーターとして用い、入射光パワーに対する温度上昇のグラフである。
本発明の加熱治療器では、図1に概略模式図で示すように、レーザ光を出射する投光器10と、レーザ光が入射されることで第1の反射光と第2の反射光を生じさせる光ファイバ装置20と、光ファイバ装置20から出射された第1の反射光と第2の反射光の干渉光を受光する受光器30と、受光器30から出力された信号を解析する解析器40とを備えたとしているものである。
投光器10では、出射する光の波長を調整可能としており、解析器40による制御に基づいて所定の波長の光を出射することとしている。特に、投光器10では、後述するようにレーザ光の照射により加熱するためのレーザ光と、温度の計測に用いるレーザ光とを照射可能としている。
光ファイバ装置20は、図2に示すように、光ファイバ21とセンサ部22とで構成している。特に、光ファイバ21の中途部分には、光の進行方向によって結合するポートが異なるファイバ型光サーキュレータ23を設けている。光サーキュレータ23は、投光器10から出射されたレーザ光を光ファイバ装置20へ導光し、後述するように光ファイバ装置20で生じさせた第1の反射光と第2の反射光の干渉光を、光サーキュレータ23を介して受光器30に入射させている。
受光器30は、光ファイバ装置20で生じさせた第1の反射光と第2の反射光の干渉光を受光して、干渉光の明度を検出し、所定の検出信号として解析器40に入力している。
解析器40は、本実施形態ではパーソナルコンピュータで構成し、投光器10から照射するレーザ光の波長を変えながら受光器30の出力信号を検出して、波長シフト量を検出することで温度を計測することとしている。本実施形態では、解析器40はパーソナルコンピュータで構成しているが、専用の処理を実行する装置を構築してもよい。また、投光器10からの照射光は広波長帯域の光とし、受光器30を波長に分解(分光)して各波長における光強度を計測できる光スペクトラムアナライザとしても同様に波長シフト量を検出することができる。
本発明の光ファイバ装置20は、図2に示すように、レーザ光を伝搬させる光ファイバ21と、この光ファイバ21の端部に設けて光ファイバ内を伝搬されてきたレーザ光の一部を反射させ、また一部は先端部分から射出可能としたセンサ部22とで構成している。
センサ部22は、光ファイバ21のコアと同一材料であって、光ファイバ21のコアよりも太径の円柱状としている。本実施形態では、光ファイバ21は、コア径が8.2μmで、クラッド径が125μmであり、センサ部22は、直径125μmの円柱状としている。ここで、センサ部22は、光ファイバ21のコアと同一材料としているが、一方の材料中に多少の不純物が添加されていても上述の特性への影響はほぼなく、上述した特性を損なわない程度の不純物の添加は許容範囲であって、その場合も同一材料と見なす。
センサ部22の先端側には、光ファイバ21からセンサ部22に入射されて入射方向に伝搬する直進光を反射させて第1の反射光を生じさせる第1の反射面22aと、光ファイバ21からセンサ部22に入射された際に入射方向から所定の角度の方向に伝搬する拡散光を反射させて第2の反射光を生じさせる第2の反射面22bを設けている。
第1の反射面22aは、光ファイバ21からセンサ部22に入射された光の入射方向と直行する平面として、センサ部22の先端側の中央部分に設けている。
第2の反射面22bは、第1の反射面22aの周囲に設けており、本実施形態では、丸みを帯びた略球面形状としている。この略球面形状は、センサ部22の先端側端部を融解させることで形成している。なお、第2の反射面22bは略球面形状に限定するものではなく、後述する光学的条件を満たすように形状を調整可能であれば、第1の反射面22aと所定の角度を成す傾斜面としてもよい。
ここで、センサ部22には、好適な反射光を生じさせるために、以下のような光学的条件がある。
まず、光ファイバ21からセンサ部22に入射されたレーザ光は広がり角をもってセンサ部22内を伝搬し、1mm程度以下の伝搬長でセンサ部22の径寸法よりも広がることとなっている。このセンサ部22内でのレーザ光の広がりは、波長λにおけるレーザ光のスポットサイズw0のガウシアンビームで近似でき、センサ部22の屈折率をnとすると、広がり角θは、
θ=tan-1(λ/nπw0
として表される。
光ファイバ21からセンサ部22に入射されたレーザ光であって、広がり角をもってセンサ部22内を伝搬する拡散光は、図2に示すように、第2の反射面22bに到達する前に少なくとも1回はセンサ部22の外周面において反射した光としている。説明の便宜上、第2の反射面22bに到達する前にセンサ部22の外周面で生じる反射の反射面を「第3の反射面」と呼ぶ。
さらに、第2の反射面22bで反射した後に、再度、第3の反射面で反射させて、光ファイバ21のコア部分に集光させることとしている。第3の反射面での反射は、全反射となっている。
本実施例では、センサ部22を直径125μmの円柱状としていることから、センサ部22の入射方向の長さL=0.81 mmとしている。センサ部22の長さLと、そのときの第2の反射面22bの形状は、第2の反射面22bからの反射成分がちょうど光ファイバ21のコア部分に戻る条件とすることが重要である。
上述したように、光ファイバ21のコアからの垂直反射成分が生じるように、センサ部22の先端部分に設けた第1の反射面22aは、先端部分の中央であって、平坦としているため、センサ部22の先端部分は単純な先球構造とはしていない。
このように、第2の反射面22bで反射した光は、第1の反射面22aで反射した光とは異なり、センサ部22の外周面である第3の反射面で全反射するが、全反射点においてエバネッセント波となっている。したがって、第2の反射面22bで反射した光は、第3の反射面の周囲の外部物質の屈折率の影響を受けて位相が変化するため、第1の反射面22aで反射した光との位相差が生じることで干渉を起すこととなっている。
さらに、センサ部22の表面は、図2に示すように、金属膜22cで被覆することで、外部物質の屈折率の変化の感度を大きくすることができ、さらに、この金属膜22cの外周面を温度によって屈折率が変化する樹脂による樹脂膜22dで被覆することで、屈折率変化と温度変化を関連づけて、温度センサとして利用できる。
センサ部22を被覆する金属膜22cとしては、チタン膜が好適であるが、チタン膜で被覆する場合だけでなく、Si,Ni,Auなどの他の金属膜や、SiNx,TiO2,Al2O3などの窒化膜や酸化膜などの薄膜の他、有機薄膜などでも同様の効果が得られる。
金属膜22cの厚さは300 nm以下が望ましい。参考例として、センサ部22で金属膜22cとしてチタン膜とし、樹脂膜22dを設けない屈折率センサとした場合であって、純水とエタノールとの混合液が、純水とエタノールの混合比を調整することで屈折率が変わることを利用して、センサ部22にチタン膜を形成しない場合、100 nmのチタン膜を形成した場合、センサ部22に150 nmのチタン膜を形成した場合で、エタノールの濃度増大(屈折率の増大)に対する波長のシフト量を測定した結果を図3に示す。
図3に示すように、チタン膜が厚くなると共に、波長のシフト量が明瞭に大きくなっている。図3において、各データの示す傾きで与えられる感度は、チタン膜が無い場合に139 nm/RIUであるのに対して、100 nmのチタン膜を形成した場合は229 nm/RIU、150 nmのチタン膜を形成した場合は312 nm/RIUである。すなわち、チタン薄膜を150 nmとした場合の感度は、チタン薄膜が無い場合の感度より2.2倍増大しており、チタン膜の増大と共に感度が大幅に大きくなっている。
このようなチタン膜による感度の向上効果は、チタン膜により全反射時のエバネッセント波の浸み出しが大きくなって、外部の屈折率変化に対して光路長の変化が大きくなるためと考えているが、詳細は今後の研究で明らかにする必要がある。
金属膜22cを被覆する樹脂膜22dとしては、以下の3要件を満たすことが望ましい。
第1の要件は、センサ部22のファイバの屈折率と、樹脂膜22dの屈折率の差が適度な大きさで異なっていることである。ここで、適度な大きさとは、センサ部22のファイバと樹脂膜22dとの界面でのレーザ光の透過率が10%以下となる屈折率の組み合わせをすることである。
さらに、第2の要件は、センサ部22の第1の反射面22a近傍での垂直成分の被覆膜のレーザ光に対する反射率が、第1の反射面22aでのレーザ光の反射によって生成される干渉信号を消失させない反射率とすることである。すなわち、被覆膜のレーザ光に対する反射率が大きい場合には、干渉信号が得られなくなることで温度の計測が困難となるおそれがあるためである。
さらに、第3の要件は,樹脂膜22dの屈折率が、その外側で樹脂膜22dと接している物質の屈折率とほぼ等しいことである。ここで、「ほぼ等しい」とは、屈折率の差が、10%以内ということである。
これらの要件を満たす材料として、フッ素化アクリル樹脂が挙げられる。特に、フッ素化アクリル樹脂の屈折率は水の屈折率とほぼ一致するため、ディップ波長は水中においても波形が変形することなく、例えば、図4に示すように、金属膜22cとして厚さ150 nmのチタン膜、樹脂膜22dとしてフッ素化アクリル樹脂膜で被覆したセンサ部22を水に浸漬させて、水の温度を上昇させた場合に、温度上昇と共にスムースに短波長側にシフトしており、温度センサとして利用可能であることがわかる。
水分がほとんどである人体内の温度測定には、被覆膜としてフッ素化アクリル樹脂を用いることで、測定精度の向上にも大変有効である。ディップ波長の温度依存性を図5に示す。図5に示すように、30〜50℃の範囲で線形性に優れ、温度分解能が0.065 ℃と高分解能で測定できることがわかった。
温度センサとしてのみの動作を要求する時は、センサ部22は被覆膜で十分厚く被覆された状態としてもよく、最表面からの反射光が、センサ部22へ戻らないように最表面に凹凸があるような構造とすることが望ましい。
フッ素化アクリル樹脂の代わりとして、溶剤が揮発することで被覆膜が形成されるタイプであるフッ素樹脂を用いて被覆膜を形成した場合の測定も行った。この場合のディップ波長の温度依存性を図6に示す。図6に示すように、温度に対する波長シフト量は小さいが、0.63 ℃の分解能で測定できることがわかった。
上述したように、センサ部22の第1の反射面22a及び第2の反射面22bでそれぞれ反射する波長の第1のレーザ光ではなく、第1の反射面22aを透過する波長とした第2のレーザ光を照射することで、第2のレーザ光をセンサ部22から射出させることができる。
具体的には、波長1.48μmの半導体レーザ光を第2のレーザ光として用いると、センサ部22の先端部を透過して、センサ部22の外に光を射出させることができるとともに、センサ部22を水に浸漬させた状態で光を射出させることで、射出された光によりセンサ部22の周囲の水を発熱させて暖めることができる。すなわち、センサ部22をヒーターとすることができる。
図7は、入射光パワーに対する水の温度上昇幅の関係をプロットしたグラフである。約43 mWの比較的低い光パワーで14℃の昇温が実現できることわかった。
人体の体温を36 ℃とした場合、50 ℃にするには、14 ℃の温度上昇幅があればよく、センサ部22をヒーターとして比較的低い光パワーで50 ℃まで昇温でき、加熱治療器として利用することができる。特に、電気を用いることなく、加熱と温度計測とが可能となるので、漏電による感電のおそれがなく、安心して利用できる。
さらには、センサ部22の先端を融解して、端面を適宜の曲面構造とすることで集光効果を生じさせることができ、センサ部22の先端部が平坦なものと比べて温度上昇幅を10%向上させることができた。
ちなみに本実施形態では、感度向上のためにチタン膜が形成されているが、このようなチタン膜が存在する状況であっても、波長1.48 μmの光は95%透過することを確認した。
以下において、本件発明の特徴をまとめておく。
本件発明の加熱治療器は、レーザ光を出射する投光器と、レーザ光が入射されることで第1の反射光と第2の反射光を生じさせる光ファイバ装置と、光ファイバ装置から出射された第1の反射光と第2の反射光の干渉光を受光する受光器と、受光器から出力された信号を解析する解析器とを備えた加熱治療器である。
特に、光ファイバ装置は、レーザ光を伝搬させる光ファイバと、この光ファイバの端部に設けて光ファイバ内を伝搬されてきたレーザ光を反射させるセンサ部とを有し、センサ部は、光ファイバのコアと同一材料であって、光ファイバのコアよりも太径の円柱状とし、センサ部の先端側には、光ファイバから前記センサ部に入射されて入射方向に伝搬する第1の光を反射させて前記第1の反射光を生じさせる第1の反射面と、光ファイバからセンサ部に入射された際に入射方向から所定の角度の方向に伝搬する第2の光を反射させて第2の反射光を生じさせる第2の反射面を設けていることで、屈折率の検出が可能となっており、温度変化にともなう屈折率の変化を検出できる。
さらに、投光器は、第1と第2の反射面でそれぞれ反射する波長の第1のレーザ光と、第1の反射面を透過する波長の第2のレーザ光を照射して、この第2のレーザ光の照射領域を加熱することとしている。
具体的には、第1のレーザ光としては、波長1577μm付近の光を波長多重装置を用いて合波して入射し、1577μm付近の波長成分を有する光の先端表面からの反射光のスペクトル変化を計測すると、先端部の温度を測定することができる。また、第2のレーザ光としては、波長1.48 μmのレーザ光を用いることで、この第2のレーザ光が照射された人体の照射面を加熱することができる。
投光器からは、温度計測用の第1のレーザ光と、加熱用の第2のレーザ光を重ね合わせた照射を行うことで、センサ部による昇温とその温度計測を同時にレーザ光のみで実現できる。特に、人体内で利用できることから、漏電による感電のおそれのない加熱治療器を提供できる。
センサ部の外側は金属膜で被覆することで、温度計測の感度を向上させることができ、し、特に、金属膜の外側を樹脂膜で被覆することで、温度変化を屈折率の変化に変換して、温度変化の検出を可能とすることができる。
金属膜は、チタン製または酸化チタン製とすることで、好適な検出感度とすることができ、特に、金属膜の厚さは300 nm以下とすることで、好適な検出感度とすることができる。
また、樹脂膜は、フッ素樹脂またはフッ素化アクリル樹脂で形成することで、人体内の温度計測に好適に利用することができる。
センサ部では、第2の反射面で反射するまたは反射した第2の光を、センサ部の外周面で少なくとも1回以上全反射させることで、全反射点でのエバネッセント波を確実に生じさせて、屈折率の変化を確実に検出可能としている。
センサ部の先端側の中央部分には、平面状の第1の反射面を設け、この第1の反射面の周囲に第2の反射面を設けることで、加熱用の第2のレーザ光を効果的に透過させることができる。
センサ部は、入射方向の長さを1mm以下としていることで、人体内にセンサ部を埋設する場合における人体の侵襲を最小限とすることができる。
10 投光器
20 光ファイバ装置
21 光ファイバ
22 センサ部
22a 第1の反射面
22b 第2の反射面
23 光サーキュレータ
30 受光器
40 解析器

Claims (8)

  1. 温度の計測に用いる第1のレーザ光と、この第1のレーザ光とは異なる波長の第2のレーザ光を出射する投光器と、
    前記第1のレーザ光が入射されることで第1の反射光と第2反射光を生じさせる光ファイバ装置と、
    前記光ファイバ装置から出射された前記第1の反射光と前記第2の反射光の干渉光を受光する受光器と、
    前記受光器から出力された信号を解析する解析器と
    を備え、前記光ファイバ装置を透過させた前記第2のレーザ光で照射した領域を加熱可能とした加熱治療器であって、
    前記光ファイバ装置は、
    前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光とを伝搬させる光ファイバと、
    この光ファイバの端部に設けて前記光ファイバ内を伝搬されてきた前記第1のレーザ光を反射させるセンサ部と
    を有し、
    前記センサ部は、前記光ファイバのコアと同一材料であって、前記光ファイバのコアよりも太径の円柱状として、前記第1のレーザ光を前記センサ部に入射させた際に、入射方向に伝搬する直進光と、入射方向から所定の角度の方向に伝搬する拡散光とを生じさせ、
    前記センサ部の先端側には、前記直進光を反射させて前記第1の反射光を生じさせる第1の反射面と、前記拡散光を反射させて前記第2の反射光を生じさせる第2の反射面を設けるとともに、前記第1の反射面は前記第2のレーザ光を透過させている加熱治療器。
  2. 請求項1に記載の加熱治療器において、前記センサ部の外側を金属膜で被覆し、その外側を樹脂膜で被覆している加熱治療器。
  3. 請求項2に記載の加熱治療器において、前記金属膜がチタン製または酸化チタン製である加熱治療器。
  4. 請求項2または請求項3に記載の加熱治療器において、前記金属膜の厚さが300 nm以下である加熱治療器。
  5. 請求項2に記載の加熱治療器において、前記樹脂膜をフッ素樹脂またはフッ素化アクリル樹脂で形成している加熱治療器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱治療器において、前記第2の反射面で反射するまたは反射した第2の光は、前記センサ部の外周面で少なくとも1回以上全反射させている加熱治療器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱治療器において、前記センサ部の先端側の中央部分に平面状の前記第1の反射面を設け、この第1の反射面の周囲に前記第2の反射面を設けている加熱治療
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱治療器において、前記センサ部の前記入射方向の長さを1mm以下としている加熱治療器。
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