JP6406426B2 - 薄膜蒸発器バーナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜蒸発器バーナ装置と、そのような薄膜蒸発器バーナ装置を有する可動加熱器具とに関する。
液体燃料で運転される可動加熱器具では、特に、乗物における駐車用加熱システム又は補助加熱システムで使用されるように、燃料が燃焼室において供給された燃焼用空気と熱放出を伴う反応をさせられる、従来のバーナ装置が使用される。その反応は、通常は火炎燃焼を伴って起こるが、原理的には部分的な又は完全な触媒反応も可能である。
本文脈では、「可動加熱器具」とは、可動式の用途に供するために設計されると共にそのように適応した加熱器具を意味するように理解される。これは特に、加熱器具が輸送可能であり(任意で、輸送のために乗物に固定的に設置されるか単に乗物に収容される)、例えば建物を加熱する場合のように常設使用のためのみに設計されているのではないことを意味する。この観点で、可動加熱器具は、乗物(地上の乗物、船、など)、特に地上の乗物に固定的に設置してもよい。特に、可動加熱器具は、例えば地上の乗物、船舶又は航空機のような乗物の内部、及び、例えば船で、特にヨットで、見ることができるような部分的に開口した空間を加熱するように設計してもよい。可動加熱器具は、例えば、大きなテント内、コンテナ(例えば、建築現場用の可動式建物)内等のような一時的に固定的な使用にも用いてもよい。特に、可動加熱器具は、例えば、トレーラ、移動住宅車、バス、自動車等の地上の乗物用の駐車用加熱システム又は補助加熱システムとして設計してもよい。
そのような可動加熱器具において従来から使用されるバーナ装置の場合、液体燃料が霧化ノズルによって噴射されて燃焼用空気と混合される「霧化バーナ」と、液体燃料の蒸発がバーナ装置の蒸発器領域から始まる「蒸発器バーナ」と、を区別することができる。蒸発器バーナでは、可動加熱器具において典型的に使用されるように、従来、液体燃料が多孔吸収性の蒸発器要素に液体形態で供給され、燃料が蒸発器要素内で毛管力によって展開され、そこから液体燃料が蒸発熱を吸収しながら蒸発する。この場合、蒸発した燃料が供給された燃焼用空気と混合されて燃料−空気混合物を生成し、燃料−空気混合物は燃焼室内で熱放出を伴う反応をさせられる。このような従来の蒸発器バーナでは、多孔吸収性の蒸発器要素の材料が、時間が経過するにつれて熱負荷及びその周りの媒体によって損傷を受けて破壊されるおそれがある問題が生じる。その問題は更に、時間が経過するにつれて蒸発器要素内に堆積物が生成するという事実に帰着し、これは液体燃料の展開及び蒸発を阻害する。
本発明の目的は、改善されたバーナ装置と、そのようなバーナ装置を有する改善された可動加熱器具とを提供することである。
この目的は、請求項1に係る薄膜蒸発器バーナ装置によって達成される。更に有利な発展が従属請求項に示されている。
薄膜蒸発器バーナ装置は、燃料−空気混合物に熱放出を伴う反応をさせるための燃焼室を備え、長手軸に沿って軸方向に延びる、燃焼室配置と、少なくとも一つの燃焼用空気入口において燃焼室配置に接線方向の流れ成分を有する燃焼用空気が供給されるように構成された、燃焼用空気を供給するための燃焼用空気供給部と、燃焼用空気入口の軸方向後側の後壁上に配置された、燃料薄膜から液体燃料を蒸発させるための薄膜蒸発器表面と、薄膜蒸発器表面に液体燃料を供給するための燃料供給部と、を備える。
薄膜蒸発器バーナ装置は、蒸発器バーナの形状を取っているので、可動加熱器具に多くの場合に望まれるような、比較的小さな加熱力も確実に提供できる。液体燃料を蒸発させるための薄膜蒸発器表面を有する薄膜蒸発器バーナ装置としてのその構成により、薄膜蒸発器バーナ装置内での液体燃料の蒸発が薄膜蒸発器表面上に展開された液体燃料薄膜から起こり始めるので、従来から多孔吸収性の要素を備えた蒸発器バーナで生じる問題、特に蒸発器要素内の堆積物生成、バーナ装置の起動時に蒸発器要素を加熱するための高電力消費、起動時の増加した排気ガスの放出、蒸発器要素内の燃料残留物による燃焼作用の停止、などが回避される。少なくとも一つの燃焼用空気入口の軸方向後側に薄膜蒸発器表面を配置することは、この場合において、薄膜蒸発器表面に燃焼室内の燃焼プロセスから熱輻射及び的確な対流によって限定された熱の流入を可能にする。ここで、少なくとも一つの燃焼用空気入口とは、例えば、複数の分離した燃焼用空気入口が設けられることを意味してもよく、そのような複数の燃焼用空気入口の場合であっても、薄膜蒸発器表面は各燃焼用空気入口の軸方向後側に配置される。薄膜蒸発器表面は、この場合、例えば、後壁の実質的に滑らかな金属の領域によって形成されてもよい。しかし、濡れ及び燃料の展開並びに蒸発挙動を改善するように、例えば、意図的に粗くしたり細密な肌合いを形成したりした薄膜蒸発器表面を設けることもできる。ここで、後壁は、特に、燃焼室配置即ち燃焼室自体若しくは燃焼室の流れ方向上流側に配置された予蒸発室の後壁によって、又は、例えば、燃焼室配置に配置された蒸発領域の後壁によっても、形成することができる。接線方向の流れ成分を有する即ち旋回流を有する燃焼用空気を供給することにより、薄膜蒸発器表面での液体燃料の良好な展開が達成され、燃焼室内での火炎安定性が更に達成される。したがって、供給される燃焼用空気は、円周方向の方向成分を含むが、好ましくは、例えば、半径方向内側の方向及び/又は軸方向の方向成分を更に含んでもよい。燃焼用空気は、好ましくは、非常に強い旋回流を伴って燃焼室配置に供給される。そして、本発明に係る薄膜蒸発器バーナ装置は、燃料から堆積物が実質的に生成されない運転を可能にする。燃焼室は、特に、燃料−空気混合物の火炎燃焼下での反応のために構成してもよいが、しかし、例えば、燃料−空気混合物の部分的又は完全な触媒燃焼下での反応のための構成も可能である。この場合、燃料供給部は、好ましくは、液体燃料が、霧化又は噴霧なしに薄膜蒸発器表面に供給され、特に好ましくは低圧で薄膜蒸発器表面に流れ出るように、構成される。この場合、燃料供給部は、霧化ノズルを全く備えていない。
燃焼用空気が燃焼用空気入口に半径方向外側から供給されれば、薄膜蒸発器表面上での燃料薄膜の特に良好な展開が達成される。したがって、燃焼用空気は、接線方向の流れ成分及び半径方向内側の方向の流れ成分の両方を有する。
薄膜蒸発器表面が多孔吸収性部材を含まずに構成されていれば、薄膜蒸発器表面上での堆積物の生成を確実に防止することができる。低い要素温度と多孔吸収性部材を含まない構成との組合せによって、特に、低堆積物蒸発が達成される。
一つの更なる発展によれば、薄膜蒸発器表面は、主に長手軸に垂直に延びている。この場合、薄膜蒸発器表面は、例えば、実質的に平面状に延びることができ、又は、凸状に外側に湾曲した形状若しくは凹状に内側に湾曲した形状等を実際に有することができる。薄膜蒸発器表面は、好ましくは、実質的に燃焼室配置の後壁の断面全体にわたって延びて、可能な限り大きな燃料蒸発領域を達成することができる。
一つの改良によれば、燃焼用空気供給部は、接線方向の流れ成分を有する燃焼用空気が燃焼室に供給されるように構成されている。この場合、燃焼室配置は、燃料−空気混合物を燃焼室内に入れる前に前処理するための予蒸発室を有していないが、蒸発した燃料が供給された燃焼用空気と混合することにより燃料−空気混合物を生成することが燃焼室自体の中で起こる。したがって、この場合、構造的に特に簡単で安価な実施形態が可能となる。
一つの更なる発展によれば、燃焼室配置は、燃料−空気混合物を燃焼室内に入れる前に前処理するための、燃焼室の流れ方向上流側に配置された、予蒸発室を備える。ここで、予蒸発室とは、燃焼室配置のうち、燃料の蒸発及び蒸発した燃料が供給された燃焼用空気と混じり合って燃料−空気混合物を生成することが起こるもののバーナの通常の運転では混合物の発熱反応が起こらず特に火炎が形成されない領域を意味するように理解される。したがって、予蒸発室は、それ自体は燃焼室の一部を形成しないで、燃焼室の流れ方向上流側に配置される。このようにして可能となる燃料−空気混合物を燃焼室内に入れる前の燃料−空気混合物の前処理は、特に、低汚染燃焼を可能にする。
一つの更なる発展によれば、予蒸発室は、燃焼室配置の側壁から半径方向内側に延びる仕切壁によって、燃焼室から隔てられている。この場合、燃焼室配置を燃焼室と燃焼室の流れ方向上流側に配置された予蒸発室とに細分化することが、構造的に特に簡単な方法、したがって安価な方法、で達成される。更に、燃焼室配置の後壁に位置する薄膜蒸発器表面は、特に有利には、熱伝導に関して燃焼室に対して断熱され、薄膜蒸発器表面への熱の流入が主に熱輻射及び対流を介して進むようにしてもよい。この場合、薄膜蒸発器表面への熱の流入は、仕切壁の構造的構成によって非常に意図的に調節されてもよい。
一つの更なる発展によれば、仕切壁は、側壁から半径方向内側及び軸方向後側に延びている。この場合、特に有利な流れ制御が達成され、燃料薄膜が薄膜蒸発器表面にわたって特に確実に展開される。
一つの更なる発展によれば、予蒸発室は、長手軸に垂直な方向において燃焼室よりも小さな断面積を有し、流れ断面積が、予蒸発室から燃焼室への移行部分において急激に広がる。ここで、急激な広がりとは、90°よりも大きな二重の開口角を有する広がりを意味するように理解される。この場合、特に良好な流れ安定性が達成される。
一つの更なる発展によれば、燃焼用空気供給部は、接線方向の流れ成分を有する燃焼用空気が予蒸発室に供給されるように構成されている。この場合、蒸発した燃料及び供給された燃焼用空気の特に効率的な混合により燃料−空気混合物を生成することを予蒸発室内において起こすことができる。
一つの更なる発展によれば、燃料供給部は、燃料が接線方向の流れ成分を有して薄膜蒸発器表面に半径方向外側から供給されるように構成されている。好ましくは、燃料は、この場合、燃焼用空気と実質的に同じ方向で燃焼室配置に供給される。この種の燃料供給部は、薄膜蒸発器表面上において燃料薄膜の特に良好な展開をもたらす。
一つの更なる発展によれば、燃焼室は、その軸方向の範囲にわたって、くびれ又は縮小がないように構成されている。即ち、燃焼室は、この場合、最大限に自由な流れ断面を有している。くびれや縮小がないので、長い寿命を有する特に頑丈な実施形態が達成される。燃焼室の説明された幾何学的構成により、良好な火炎安定性が燃焼室内においてそれにもかかわらず達成される。
前記目的は、請求項13に係る、そのような薄膜蒸発器バーナ装置を有する可動加熱器具によっても達成される。
添付の図面を参照しながらなされる例示的な実施形態の以下の説明によって、更なる利点及び更なる発展が明らかになる。
第1の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置の模式的な描写である。 第1の実施形態に係る燃焼用空気供給部用の旋回流部材の模式的な描写である。 第2の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置の模式的な描写である。 第3の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置の模式的な描写である。 第4の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置の模式的な描写である。 第4の実施形態の第1の変形例の模式的な描写である。 第4の実施形態の第2の変形例の模式的な描写である。 第4の実施形態の第3の変形例の模式的な描写である。
第1の実施形態
第1の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置1が、図1及び図2を参照して以下に詳細に説明される。薄膜蒸発器バーナ装置1は、可動加熱器具用に、特に、自動車用の駐車用加熱器具又は補助加熱器具用に設計されていて、流出する燃焼排気ガスから被加熱媒体へ熱を移動するための熱交換器(図示せず)を特に備えている。被加熱媒体は、例えば熱風加熱器の場合、乗物室内用の被加熱空気の形態を取ってもよく、液体加熱器の場合、乗物の液体回路内で加熱される液体、特に冷却液の形態を取ってもよい。熱交換器は、実質的にカップの形態で燃焼室及び/又は燃焼室に隣接する火炎筒を囲むように、本質的に知られた方法で構成されてもよい。
可動加熱器具は、本質的に知られた方法で、液体燃料を送達するための燃料送達装置を更に備え、液体燃料は、特に、軽油、ガソリン、エタノール等の形態を取ってもよい。燃料送達装置は、特に、燃料定量ポンプの形態を取ってもよい。更に、可動加熱器具は、燃焼用空気を送達するための、特にブロワの形態を取ることができる燃焼用空気送達装置と、可動加熱器具の運転を制御するための制御ユニットと、詳細には説明されないが運転に必要な更なる構成要素、特に、例えば温度センサ等、とを備えている。
第1の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置1は、燃焼室2を備え、示される例において、燃焼室2は、略円筒形状であり、長手軸Zに沿って延びている。燃焼室2は、周囲側壁21によって円周状に区切られていて、周囲側壁21は、例えば耐高温鋼から形成されてもよい。熱交換器(図示せず)へ燃焼室2から燃焼排気ガスが流出する流れHの主方向は、長手軸Zに実質的に平行に延びている。
燃焼室配置1は、後部において後壁3によって閉じられていて、後壁3は、第1の実施形態では燃焼室2の後壁によって形成されている。後壁3は、燃焼室2に面する側で薄膜蒸発器表面4として形成され、その上に液体燃料の薄膜が展開され、そこから液体燃料の蒸発が起こり始める。図1の模式的な描写は完全に平坦な後壁3の構成を示しているが、例えば、後壁3を燃焼室2の方向において凸状又は凹状にすることも可能である。示される実施形態では、薄膜蒸発器表面4は実質的に滑らかな金属領域の形態を取るが、液体燃料の展開と薄膜蒸発器表面4の濡れ性と燃料の蒸発とを改善するために、例えば、粗くしたり細密な肌合いを形成したりした薄膜蒸発器表面4を設けることもできる。
図1に模式的に示される燃焼用空気供給部5が追加的に設けられていて、これを介して、著しい接線方向の流れ成分、即ち強い旋回流、を有する燃焼用空気が燃焼室2内に導入される。図1において矢印によって模式的に描写される燃焼用空気供給部5は、この場合、燃焼室配置1の後壁3からある距離の位置で、つまり薄膜蒸発器表面4からある距離の位置で、燃焼用空気が周囲側壁21において半径方向外側から燃焼室2に供給されるように配置されている。したがって、円周方向に延びる一つの流れ成分、即ち強い旋回流、と半径方向内側に向かう一つの流れ成分とを有する燃焼用空気が燃焼室配置1内に導入され、それにより燃焼室2内において長手軸Zの周りに旋回する流れが生成する。この旋回する流れをもたらすために、燃焼用空気供給部5は、複数の空気ダクト又は空気ブレードを有する旋回流部材6を備えて、所望の強い旋回流を燃焼用空気に付与する。
図2は、旋回流部材6の可能な実施形態の概略的な描写である。例として描かれた旋回流部材6は実質的に環形状であり、複数の燃焼用空気ダクト7が旋回流部材6の壁に形成されていて、燃焼用空気が旋回流部材6の外側から旋回流部材6の内側まで燃焼用空気ダクト7を介して通過することができる。燃焼用空気は、太い矢印によって模式的に示されるように、燃焼用空気送達装置を介して旋回流部材6の外側で燃焼用空気ダクト7に供給され、燃焼用空気ダクト7内を流れ、燃焼用空気入口8において旋回流部材6の内側の燃焼室2に入る。模式的に示された例示的な実施形態はそのような燃焼用空気入口8を四つ描いているが、四つよりも少ないが少なくとも一つの燃焼用空気入口8又は四つよりも多い燃焼用空気入口8を設けてもよい。追加的に内側方向に先細りになっている、燃焼用空気ダクト7の湾曲した形状の結果、図2において細い矢印によって模式的に示されるように、燃焼用空気は強い旋回流が与えられると同時に加速される。
したがって、燃焼用空気入口8において旋回流部材6から燃焼室2内へ通過する燃焼用空気は、著しい接線方向の成分、即ち強い旋回流、を有し、少なくとも一つの半径方向内側に向かう成分も有している。側壁21内へ開口する燃料供給部9は、流れHの主方向に関して燃焼用空気入口8の後側に設けられている。特にガソリン、軽油、エタノール等の形態を取ることができる液体燃料が、燃料供給部9を介して、後壁3の薄膜蒸発器表面4に供給される。図1は燃料供給部9の形態としてただ一つの燃料管路と薄膜蒸発器表面4への一つの燃料出口とを示しているが、例えば、複数の燃料管路及び/又は複数の燃料出口を設けることもできる。例示的な実施形態では、液体燃料は、同様に半径方向内側に供給され、供給された燃焼用空気の旋回流と好ましくは同じ方向の接線方向の成分を有し、これは例えば、一つの燃料出口(又は複数の燃料出口)の対応する向きによって達成され得る。
燃焼室2内に形成された燃焼用空気の旋回する流れの結果、燃料供給部9を出た燃料が後壁3の薄膜蒸発器表面4の上に展開され、それにより燃料薄膜10がそこに生成し、そこから液体燃料が蒸発又は揮発させられ始める。燃料薄膜10は、図1に破線によって模式的に描かれている。強く旋回する燃焼用空気が供給される燃焼用空気入口8の後側に薄膜蒸発器表面4を配置する結果、液体燃料で構成される燃料薄膜10が軸方向の小さな流れ成分及び接線方向の大きな流れ成分によって広がり出て、液体燃料の燃料薄膜10に入る温度をとても的確に調節することができる。
更に、燃料−空気混合物の反応を開始させるための着火要素11が燃焼室2内に配置され、これは、模式的に描かれた例示的な実施形態において、例えばグロープラグによって形成されている。示される例示的な実施形態では、着火要素11が燃焼室2内に半径方向外側から突き出ているが、着火要素11の他の配置も可能であり、特に、着火要素11は、例えば後壁3を背後から通って燃焼室2内に軸方向に突き出てもよい。薄膜蒸発器バーナ装置1が運転中のとき、まず燃料−空気混合物が着火要素11によって燃焼室2内で着火されて反応を開始する。燃焼室2内で安定した火炎が一旦形成されると、その後に着火要素11はスイッチが切られてもよく、例えば本質的に知られた方法で例えば火炎を監視するための火炎検出器としても使用されてもよい。描かれた例示的な実施形態では、火炎燃焼での燃料−空気混合物の反応用に燃焼室2が構成されているが、部分的な又は完全な触媒反応での反応用への改良も、例えば原理的に可能である。
薄膜蒸発器バーナ装置1の運転中に薄膜蒸発器表面4において確立される温度は、火炎によって燃焼室2内に導入された熱エネルギーによって決定される。ここで、この熱エネルギーは、対流、熱輻射、及び側壁21の材料内の熱伝導によって移動する。適切な幾何学的設計及び材料選択により、薄膜蒸発器バーナ装置1の運転中に液体燃料を確実に蒸発させるための最適な温度を確立することができる。実験は、燃料の最初の沸点よりも低い、とても低い温度において、又は、最終的な沸点よりも高い、とても高い温度において、実質的に堆積物生成なしに蒸発又は揮発が可能であることを示している。更に、燃料薄膜10の徹底的な混合が、後壁3上の初期堆積物の「洗い落とし」をもたらすので、少なくとも実質的に燃料からの堆積物なしに、薄膜蒸発器バーナ装置1の運転が可能となる。
図1において模式的に描かれているように、くびれや縮小がない少なくとも実質的に自由な流れ断面を有して燃焼室2が形成されているので、これは燃焼室2内のガスの流れを所望のように調節することができることを意味する。
構造的に簡単で製造するのが安価な薄膜蒸発器バーナ装置1が、このように説明されてきた。追加的な多孔性蒸発器要素が設けられていないので、そのような蒸発器要素に付随する問題が確実に回避される。簡素な構成は、構成要素の公差に関して比較的低い感度をもたらし、同様に製造コストに関して有利な効果を有する。低減された堆積物生成、したがって長い寿命、低排出、及び低質な燃料不純物への低感度も達成される。有用な蒸発領域が可変であるので、広範囲で異なる加熱力を提供できると共に多種の異なる液体燃料が使用可能である。更に、多孔性蒸発器要素を有する蒸発器バーナと比較して、燃料供給に必要な電力消費が低く、薄膜蒸発器バーナ装置1の始動及び燃焼終了時の煙及び臭気の形成が大幅に低減される。
第2の実施形態
第2の実施形態が、図3を参照して以下に説明される。不必要な繰り返しを避けるために、第2の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と同じ参照符号が第2の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置100の対応する構成要素に使用される。更に、上述した第1の実施形態との相違点のみを以下でより詳細に説明する。
図3において模式的に描かれた第2の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置100は、燃焼室配置が燃焼室2に加えて予蒸発室12も備え、以下でより詳細に説明するように、予蒸発室12は燃料−空気混合物を燃焼室2内に入れる前に前処理するために燃焼室2の流れ方向上流側に配置されている点で、上述した第1の実施形態と異なる。更に、薄膜蒸発器表面4がその上に形成される燃焼室配置の後壁3は、第2の実施形態では平坦ではなく燃焼室2に面する側が凹状の形状であり、示される特定の例では、実際に実質的に円錐状の形状である。第2の実施形態では、燃焼室配置の後壁3及び薄膜蒸発器表面4は、燃料−空気混合物の熱放出を伴う反応が進行する燃焼室2内に配置されるのではなく、燃焼室2の流れ方向上流側に配置された予蒸発室12内に配置されていて、燃焼室配置の後壁3が予蒸発室12の後壁を形成する。更に、第2の実施形態では、着火要素11が、燃焼室配置の後壁3を貫通して燃焼室2内まで軸方向に突き出るように配置されている。しかし、代替的には、例えば着火要素11を異なるように配置することもでき、特に、上述した第1の実施形態のように、外側から燃焼室2内へ半径方向に突き出るように配置することもできる。
第2の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置100では、周囲側壁21から内側に突き出ている仕切壁13によって、予蒸発室12が燃焼室2から隔てられている。模式的に描かれた例示的な実施形態では、仕切壁13は、側壁21から半径方向内側に且つ流れHの主方向に関して軸方向後側に延びている。仕切壁13は燃焼室配置の全断面にわたって延びているのではなく、中央開口14が設けられていて、これを介して、予蒸発室12内で前処理された燃料−空気混合物が予蒸発室12から燃焼室2内へ通ることができる。示された例では、中央開口14は、長手軸Zと実質的に同軸に配置されて実質的に円形の断面を有しているが、原理的には他の形状も可能である。仕切壁13は例えば、側壁21と同じ材料、特に耐高温鋼で形成してもよい。
第1の実施形態と異なり、第2の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置100では、接線方向の流れ成分を有すると共に少なくとも旋回流部材6からの半径方向の流れ成分も有する燃焼用空気が出る燃焼用空気入口8が、燃焼室2の領域ではなく、予蒸発室12の領域に配置されている。その結果、接線方向の流れ成分を有する燃焼用空気が、予蒸発室12に半径方向外側から供給される。第2の実施形態でも、薄膜蒸発器表面4が燃焼用空気入口8の後側に配置されている。図3も複数の燃焼用空気入口8を模式的に示しているが、薄膜蒸発器バーナ装置100は、少なくとも一つの燃焼用空気入口8を備えている。燃料供給部9が、液体燃料を薄膜蒸発器表面4まで半径方向外側から燃焼用空気入口8の後側に供給する。ここで、供給された燃焼用空気の旋回流の方向に対応する接線方向の流れ成分を有して液体燃料が導入されるように、燃料供給部9の少なくとも口部が配置されていることが好ましい。
予蒸発室12に供給された燃焼用空気の強い旋回流及び後壁3と液体燃料との間の表面力の結果、図3において破線によって模式的に示されるように、供給された液体燃料は、薄膜蒸発器表面4において少なくとも部分的に半径方向に展開されて、燃料薄膜10を形成する。
薄膜蒸発器バーナ装置100の運転中、予蒸発室12を燃焼室2から隔てる仕切壁13が熱くなることにより、薄膜蒸発器表面4に形成された燃料薄膜10が主に熱輻射によって加熱されて蒸発又は揮発させられる。予蒸発室12内で前処理された燃料−空気混合物は、中央開口14を介して燃焼室内2に流入し、そこで、例えば火炎燃焼下で、熱放出を伴う反応をさせられる。開口14を介して供給された燃料−空気混合物の強い旋回流及び燃焼室2内で長手軸Zの周りの中央領域においてこのように確立される逆流の結果、燃焼室2内で火炎それ自体が安定する。燃焼室2は、くびれや縮小がない実質的に自由な流れ断面を有して構成されているので、燃焼室2内に有利な流れ条件が形成され得る。
後壁3が、半径方向内側及び軸方向後側に延びる仕切壁13と共に、凹状又は円錐状にテーパー形状になっている結果、燃料薄膜10に作用する遠心力を後壁3の的確な形状を選択することにより簡単に調節することができ、それにより、液体燃料が薄膜蒸発器表面4で半径方向内側に展開されるのが速すぎたり半径方向外側領域に留まるのが長すぎたりしないことを確実することができる。
好ましくは、燃焼室2と予蒸発室12との間の熱伝導による熱交換を最小にしてもよく、これは例えば、低い熱伝導率を有する材料の適切な選択、より小さな接触面積、及び構造的バリアなどの、技術的に簡単な方法で達成され得る。これは、薄膜蒸発器バーナ装置100の運転中に後壁3を低温に維持すること及び主に熱輻射によって燃料薄膜10を加熱して蒸発又は揮発させることを可能にする。
図3において模式的に示される着火要素11の軸方向の配置により、特に着火要素11がセラミック製のグロープラグの形態を取る場合に、薄膜蒸発器バーナ装置100の運転開始時に燃料薄膜10を均一に加熱することが更に可能である。
第1の実施形態に関して既に説明された利点に加えて、第2の実施形態に係る改良は、燃料−空気混合物を燃焼室2内に入れる前に予蒸発室12内で前処理することにより、特に低排出運転を可能にする。
第3の実施形態
第3の実施形態が、図4を参照して以下に説明される。不必要な繰り返しを避けるために、第3の実施形態の説明では、上述した第1の実施形態と同じ参照符号が第3の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置200の対応する構成要素に使用される。更に、上述した第1の実施形態との相違点のみを以下でより詳細に説明する。
図4において模式的に描かれた第3の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置200は、燃焼室配置に燃焼用空気が側壁21において外側から半径方向に供給されるのではなく、燃焼室配置に燃焼用空気が接線方向の流れ成分を有して実質的に軸方向に供給される点で、上述した第1の実施形態と異なる。薄膜蒸発器表面4は、燃焼室配置の後側に窪んだ後壁3に配置されている。
それぞれの実施形態に関して全ての燃焼用空気が旋回流部材6を介して供給されることを説明してきているが、燃焼用空気の一部のみが旋回流部材を介して供給され、燃焼用空気の残りが例えば別の地点において燃焼室配置に供給される変形例も可能である。
第4の実施形態
第4の実施形態が、図5を参照して以下に説明される。不必要な繰り返しを避けるために、第4の実施形態の説明では、上述した実施形態と同じ参照符号が第4の実施形態に係る薄膜蒸発器バーナ装置300の対応する構成要素に使用される。更に、相違点のみを以下でより詳細に説明する。
図5において模式的に示される第4の実施形態でも、燃焼室配置が、燃焼室2だけでなく、燃料−空気混合物を燃焼室2内に入れる前に前処理するための燃焼室2の流れ方向上流側に配置された予蒸発室12も備えている。第4の実施形態でも、燃焼室配置の後壁3及び薄膜蒸発器表面4は、燃焼室2内に配置されるのではなく、燃焼室2の流れ方向上流側に配置された予蒸発室12内に配置されていて、燃焼室配置の後壁3が予蒸発室12の後壁を形成する。また、第4の実施形態では、着火要素11が、第2の実施形態と同様に、予蒸発室12内へ後側から軸方向に突き出るように配置されている。
第4の実施形態では、液体燃料が、薄膜蒸発器表面4を備える後壁3まで半径方向外側から燃料供給部9を介して供給される。また、第4の実施形態では、燃料供給部が、燃焼室配置内へ燃焼用空気入口8の後側に軸方向に開口している。ここで、燃焼用空気入口8は、予蒸発室12内へ半径方向外側から強い旋回流を有する燃焼用空気が供給されるように配置されている。
図5が示すように、予蒸発室12は、燃焼室2と比べて、長手軸Zに垂直な方向の断面積が著しく小さい。予蒸発室12及び燃焼室2が略円形断面を有する実質的に円筒形状の改良の場合において、予蒸発室12の直径dに対する燃焼室2の直径Dの比D/dは、1.2<D/d<3.0、好ましくは1.4<D/d<2.6、の範囲にある。予蒸発室12から燃焼室2への移行部分は、流れHの主方向において断面積が急激に広がる首部の形態を取る。この首部の軸方向の長さにわたって、確立される流れ条件は追加的に意図的に調節可能であり、首部の軸方向の長さを特に非常に短くなるように選択することも、又は首部が軸方向の広がりを実質的に全く有さないことも、可能である。
運転中、燃焼用空気が強い旋回流を伴って燃焼用空気入口8の後側に配置された薄膜蒸発器表面4を備える予蒸発室12に供給される。これにより、供給された燃焼用空気と蒸発する燃料との良好な混合が予蒸発室12内で起こり、強い接線方向の流れ成分を伴って予蒸発室12内を流れる燃料−空気混合物を生成する。予蒸発室12から燃焼室2への移行点での流れ断面積の著しい広がりにより、形成された旋回流の著しい半径方向の広がりが生じ、これは著しい軸方向速度の減少を伴い、それにより燃焼室2の軸に近接する中央領域内に再循環領域が形成され、再循環領域内では流れHの主方向と逆にガスが流れる。更に、軸対称な外側再循環区域が、移行点の直接的に下流の燃焼室2の半径方向外側の領域に形成される。説明した流れ条件を達成するために、予蒸発室12から燃焼室2への移行点において確立されるスワール数Sが0.4<S<1.4、好ましくは0.5<S<1.1の範囲であるような強さの旋回流を伴って燃焼用空気が導入されることが好ましい。このようにして、非常に良好な流れ安定性が達成され、これは運転中に特に燃焼室2内での火炎の確実な維持をもたらす。
第4の実施形態における燃焼室配置の説明した改良の結果、蒸発した燃料を燃焼用空気と共に前処理して少なくとも大部分は予混合された燃料−空気混合物を生成することが、軸方向に小さな構造的空間のみを必要とする構造的に非常に簡単な方法で達成され、これにより燃焼室配置内での良好な流れ安定性がもたらされる。このようにして、特に低汚染燃焼が燃焼室2内で達成される。
変形例
図6に示される第4の実施形態の第1の変形例は、液体燃料が薄膜蒸発器表面4に半径方向外側から供給されるのではなく後壁3の中央に軸方向に供給される点で、図5に示される第4の実施形態と異なる。燃焼用空気入口8の後側に軸方向に薄膜蒸発器表面4が配置されていること及び供給された燃焼用空気の強い旋回流の結果、確実な燃料の蒸発及び燃料−空気混合物を生成する混合がこの場合にも可能である。
更に、第1の変形例に係る改良は、着火要素11が予蒸発室12内に軸方向に突き出ているのではなく予蒸発室12内に後側から且つ半径方向外側から斜めに突き出ている点で、上述した第4の実施形態と異なる。
更なる特徴は既述の第4の実施形態に合致し、第1の変形例も上述したような同じ利点を達成するので、新たな説明は省略する。
図7に示される第4の実施形態の第2の変形例は、薄膜蒸発器表面4を設ける予蒸発室12の後壁3において燃料供給部9が軸方向に開口する点でのみ、図5に示される第4の実施形態と異なる。第2の変形例では、燃料供給部9は、半径方向に長手軸Zの少々横に開口している。
図8に示される第4の実施形態の第3の変形例は、予蒸発室12から燃焼室2への移行部分の構成の点でのみ、第2の変形例と異なる。
図8が示すように、流れ断面積は、予蒸発室12から燃焼室2への移行部分においてこの場合でも非常に著しく広がっているが、第4の実施形態及びその既述変形例ほど急激には広がっていない。明確に描かれた第3の変形例では、大きな開口角を有する略円錐状の広がりが設けられている。好ましくは、ここでは少なくとも90°を超える二重の鈍角の開口角が設けられる。
第4の実施形態及びその変形例において、個々の構造的特徴を異なる方法で互いに組み合わせてもよい。例えば、第3の変形例に示される予蒸発室12から燃焼室2への移行部分の構造的特徴を、第4の実施形態や第4の実施形態の第1の変形例に設けることも可能である。

Claims (11)

  1. 薄膜蒸発器バーナ装置(1;100)を有する可動加熱器具であって、前記薄膜蒸発器バーナ装置(1;100)は、
    燃料−空気混合物に熱放出を伴う反応をさせるための燃焼室(2)を備え、長手軸(Z)に沿って軸方向に延びる、燃焼室配置と、
    少なくとも一つの燃焼用空気入口(8)において前記燃焼室配置に接線方向の流れ成分を有する燃焼用空気が供給されるように構成された、燃焼用空気を供給するための燃焼用空気供給部(5)と、
    前記燃焼用空気入口(8)の軸方向後側の後壁(3)上に配置された、燃料薄膜(10)から液体燃料を蒸発させるための、多孔吸収性部材を含まずに構成されている薄膜蒸発器表面(4)と、
    前記薄膜蒸発器表面(4)に液体燃料を供給するための燃料供給部(9)と、
    を有する、可動加熱器具
  2. 前記燃焼用空気は前記燃焼用空気入口(8)において半径方向外側から供給されることを特徴とする、請求項1に記載の可動加熱器具
  3. 前記薄膜蒸発器表面(4)は、主に長手軸(Z)に垂直に延びている、請求項1又は2に記載の可動加熱器具
  4. 前記燃焼用空気供給部(5)は、前記接線方向の流れ成分を有する前記燃焼用空気が前記燃焼室(2)に供給されるように構成されている、請求項1乃至のいずれか一項に記載の可動加熱器具
  5. 前記燃焼室配置は、燃料−空気混合物を前記燃焼室(2)内に入れる前に調節するための、前記燃焼室(2)の流れ方向上流側に配置された、予蒸発室(12)を備える、請求項1乃至のいずれか一項に記載の可動加熱器具
  6. 前記予蒸発室(12)は、前記燃焼室配置の側壁(21)から半径方向内側に延びる仕切壁(13)によって、前記燃焼室(2)から隔てられている、請求項に記載の可動加熱器具
  7. 前記仕切壁(13)は、前記側壁(21)から半径方向内側及び軸方向後側に延びている、請求項に記載の可動加熱器具
  8. 前記予蒸発室(12)は、前記長手軸(Z)に垂直な方向において前記燃焼室(2)よりも小さな断面積を有し、流れ断面積が、前記予蒸発室(12)から前記燃焼室(2)への移行部分において急激に広がる、請求項に記載の可動加熱器具
  9. 前記燃焼用空気供給部(5)は、前記接線方向の流れ成分を有する前記燃焼用空気が前記予蒸発室(12)に供給されるように構成されている、請求項乃至のいずれか一項に記載の可動加熱器具
  10. 前記燃料供給部(9)は、前記燃料が接線方向の流れ成分を有して前記薄膜蒸発器表面(4)に半径方向外側から供給されるように構成されている、請求項1乃至のいずれか一項に記載の可動加熱器具
  11. 前記燃焼室(2)は、その軸方向の範囲にわたって、くびれ又は縮小がないように構成されている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の可動加熱器具
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