JP6406033B2 - 遠心機及び遠心機用スイングロータ - Google Patents

遠心機及び遠心機用スイングロータ Download PDF

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Description

本発明は、医学、薬学、遺伝子工学、バイオ等の分野において試料を分離するための遠心機に関し、特にスイング式のロータを有する遠心機用試料容器の剛性改善による強度確保および操作性向上に関するものである。
遠心機は、内部に試料を充填した複数の試料容器を収容可能なロータと、ロータ室内でロータを回転駆動するモータ等の駆動手段を備え、ロータを高速で回転させて遠心力を作用させることにより試料容器内の試料を遠心分離するものである。遠心機用ロータはアングルロータとスイングロータに大別できる。アングルロータの場合、内部に試料を充填した複数のチューブを収容孔に収容し、収容孔開口部上方に風損低減及びロータ室が真空ポンプによって減圧される場合にロータ内が減圧されないように蓋がロータに締結される。収容孔は駆動軸に対し一定の固定角で形成されており、遠心力の大きさによらず収容孔と駆動軸の相対角度は常に固定である。
これに対しスイングロータは、有底部を備えたバケットの内部に試料を充填したチューブを収容してバケット内部を覆う蓋とバケットと蓋の接合面にOリングなどのシール部材で密封し試料容器を構成し、バケットまたは蓋に設けられた棒状または凸形状を有した回動軸をロータに設けられた回動軸係合溝に係合させて、ロータに試料容器を揺動可能に設置して遠心分離する構造である。ロータが静止している時は試料容器の中心軸とモータの駆動軸は平行(θ=0°)であるが回転速度が上昇するに従い揺動可能に設置された試料容器に遠心力が作用し回動軸を中心に回転しθ>0°となり、試料容器を水平に足らしめる遠心力を発生させる回転速度でほぼ水平(θ≒90°)となる。その後、遠心運転が終わり、回転速度が減少するに従いθは減少し、停止時にはθ=0°となる。このようにスイングロータは遠心運転中の遠心力の大きさにより試料容器の中心軸と駆動軸の相対角度が変化する。また、スイングロータの遠心運転中の試料容器の遠心荷重を保持する形態には主に2種類ある。1つはロータまたは試料容器のバケットまたは蓋に設けた回動軸の凸部を対向する凹み部で受け、試料容器の遠心力による荷重を凸部または凹み部のみで保持する形態と、もう1つはロータまたは試料容器のバケットまたは蓋に設けた回動軸で水平まで試料容器をスイングし、そこから回動軸を軸方向にスライドさせてロータの壁面に試料容器を着座させ、試料容器の遠心力による荷重をロータボディで保持する形態である。
(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−147908号公報
特許文献1のようなロータまたは試料容器のバケットまたは蓋に設けた回動軸で水平まで試料容器をスイングし、そこから回動軸を撓ませてロータに試料容器を着座させ、試料容器の遠心力による荷重をロータボディ(ロータ本体)で保持する形態では、ロータボディの試料容器保持部は試料容器の揺動軌道上に干渉する範囲には試料容器の着座面を設けることができない。試料容器の遠心荷重による着座面への面圧は、可能な限り低い方がロータボディの強度上優位となることから、少しでも多くの着座面を確保することが望ましい。そのためロータボディに設ける試料容器の着座面形状としては、試料容器の軌道で干渉する部分を除いた逆U字型を形成することが多い。しかしながら、着座面が逆U字型を呈しているため試料容器の着座面は逆U字型の範囲で保持される部分と支持されない部分が出来てしまい、支持状態が不均一となり、試料容器に対して逆U字型開口部先端を支点とした曲げ力が試料容器長手方向に作用してしまうことになる。従来は曲げ力に抗すべくバケット肉厚を厚くし剛性を上げる方法が取られていたが、この方法は肉厚が増加するためにバケットの重さが増えてしまうという欠点がある。ロータボディおよび試料容器自体への負荷荷重の増加は、その負荷荷重に耐えられるように試料容器やロータボディを強度のある材料を使用して強固に設計する必要があるので、結果として全体的に製品価格が上昇してしまうという問題があった。
また、従来の試料容器のバケットの円筒部分の外周面は、円滑で凹凸が無いことがほとんどであり、作業者が蓋部の開閉時に片手で保持する円筒部分が滑りやすかった。仮に、開閉時に滑ってしまった場合は、開けたときの振動が試料に伝わることにより分離した試料の分離層を乱す恐れがあった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、試料容器を軽量化しつつ曲げ剛性を向上させて、遠心回転時の変形を最小限に抑えて応力低減を図るようにした遠心機及び遠心機用スイングロータを提供することにある。
本発明の他の目的は、蓋部の開閉をし易くして、蓋部の開閉時の試料の乱れ発生を低減できるようにした遠心機及び遠心機用スイングロータを提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、駆動軸を有する駆動部と、駆動軸の先端に設けられるロータ本体と、スイング用の回動軸を有する試料容器を有し、ロータ本体には、軸方向上側から下側に貫通する貫通孔と、当該貫通孔に装着された試料容器の回動軸の両端を回動可能に支持する一対の支持部と、貫通孔の中心軸に対して垂直方向の径方向外側に形成された切り欠き部が形成され、回動軸を支持部に支持させた状態で試料容器をロータ本体の回転によってスイングさせ、試料容器をロータ本体のバケット受け面に着座させた状態で遠心運転を行う遠心機であって、試料容器は、試料を入れる容器を収容するバケットと、回動軸を有しバケットを密封するための蓋部を有し、バケットには遠心回転時にロータ本体に着座させる曲面状の着座面が形成され、バケットの着座面よりも底面側の外周面に、長手方向に延びる溝を複数形成した。この溝を設けたことによりロータの回転に伴う遠心荷重による試料容器の変形を抑制し、応力を低減することができる。この溝の開口面の形状は、着座面に近い終端部と底面に近い終端部が先細り形状とされる。
本発明の他の特徴によれば、溝の長手方向と直交する断面形状は曲面又はV字状に形成される。バケットは、開口部と、この開口部よりも下側に形成された着座面と、外径が略一定の平行面と、この平行面の先端を閉塞する底面を有し、着座面と平行面の外面の間は着座面から平行面にかけて外径が徐々に小さくなるテーパー面にて接続され、溝は、テーパー面の一部から平行面の外面に渡って延びるように形成される。この溝は、テーパー面と平行面との境界部分からそれぞれ1/2以上の長さ分連続するように形成すると良い。
本発明のさらに他の特徴によれば、バケットの側面視における溝の幅は、着座面に近い部分で広くて底面に近い部分で狭いように構成した。バケットは、チタン合金又はアルミニウム合金の一体成形にて製造される。この溝は、バケットの円周方向に等間隔を有して互いに干渉しないように4本以上形成すると良い。
本発明によれば、バケット着座面の不均等支えによる局部的な試料容器の変形を抑制することができ、その結果試料容器の応力を低減することができるので長寿命化、買い替え期間の延長による低コスト化を図ることができる。更に溝やリブによる滑り止め効果が得られることからキャップの開閉が容易になる効果を奏する。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明に係る遠心機の実施例1の全体構成を示す縦断面図である。 図1のロータ本体20の上面図である。 図2のA−A部の断面斜視図である。 図1の試料容器30の外観構成を示す斜視図である。 図1の試料容器30の縦断面図である。 図1のロータ本体20に対する試料容器30のスイング状態を示す図である。 図4の試料容器30のバケット51の外観を示す斜視図である。 図7の試料容器30のバケット51の縦断面斜視図である。 バケット51の溝80を加工する方法を説明するための図である。 (1)はバケット51の応力緩和面55aと溝80との位置関係を説明するための図であり、(2)は図9のB−B部の断面図である。 本発明の第二の実施例に係るバケット151の斜視図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、上下左右方向、軸方向、長手方向は各図に示す方向であるとして説明する。
遠心機1は、板金やプラスチックなどで製作される箱状の筐体2に収容され、筐体2の内部は水平な仕切り板3によって上下2段の空間に仕切られる。上段の空間の内部には防護壁4が設けられ、防護壁4とドア5によってボウル6が収容される減圧室7が画定される。そして、ドア5を閉じることで、図示しないドアパッキンによって減圧室7は密閉される。ボウル6は上面が開口し底面が略閉塞される円筒状であって、その内部空間(ロータ室8)には複数の試料容器30を揺動可能に設置したロータ本体20が収容される。
ロータ本体20は駆動軸14を回転軸として回転可能であって、複数の試料容器30を保持しながら高速回転をする。駆動軸14は、駆動部15に収容されるモータ17によって回転されるが、モータ17の回転は図示しない制御装置によって制御される。ロータ本体20の回転と共に遠心力によって試料容器30が遠心力の作用方向(回転軸から見て径方向外側)にスイング(回動)して、試料容器30の中心軸が鉛直方向から水平方向に移動する。ロータ本体20は分離する試料を保持しつつ高速回転する。図1では、ロータ本体20が停止中であって試料容器30の中心軸が鉛直方向となる状態を示している。本実施例のロータ本体20などが使用される遠心機は、例えば最高回転速度が100,000rpm以上で回転できる、いわゆる超遠心機と呼ばれるものである。筐体2内の仕切り板3によって仕切られた下段には、駆動部15が仕切り板3に取付けられており、駆動部15のハウジング16には駆動源としてのモータ17が収容される。モータ17の垂直上方には駆動軸14が延び、ボウル6を貫通してロータ室8内に達し、その上端部にはロータ本体20が着脱可能に装着される。
減圧室7はドア5によって密閉可能に構成され、ドア5を開けた状態で、上側の開口部18を介してボウル6内のロータ室8にロータ本体20を装着又は取り外しができる。減圧室7内の大気を排出して真空(減圧)にするための真空ポンプとして、油拡散真空ポンプ9と油回転真空ポンプ10とが直列に接続される。すなわち、減圧室7を画定する防護壁4に形成された真空引き開口部11と油拡散真空ポンプ9の吸引口とが真空配管12により接続され、油拡散真空ポンプ9の排出口と油回転真空ポンプ10の吸引口とが真空配管13により接続される。減圧室7の減圧に当たり、油拡散真空ポンプ9は大気圧からの真空引きができないため、初めに油回転真空ポンプ10で真空引きを行う。その後、油拡散真空ポンプ9が動作すると、油拡散真空ポンプ9と油回転真空ポンプ10とで減圧室7を減圧する。尚、油拡散真空ポンプ9は、オイルを貯留するボイラと、該ボイラを加熱するヒータと、ボイラで気化したオイル分子を一定方向に噴射させるジェットと、気化したオイル分子を冷却して液化するための冷却部を含んで構成される。
ボウル6には、図示していないがロータ室8内部を所望の低温に保つための冷却装置が接続され、遠心回転中は制御装置の制御によってロータ室8の内部が設定された環境に保たれる。ドア5の側方(右側)には、使用者がロータの回転速度や遠心時間等の条件を入力すると共に、各種情報を表示する操作表示部19が配置される。操作表示部19は、例えば液晶表示装置と操作ボタンの組み合わせ、又は、タッチ式の液晶パネルで構成される。
図2はロータ本体20の上面図であって、複数の試料容器30がそれぞれの貫通孔21に挿入された状態が示されている。ロータ本体20は、上から見た際の外形が略円形であって、径が100mmから300mm程度の大きさのボディに直径が20mmから50mm弱程度の6つの貫通孔21が形成される。この貫通孔21のそれぞれには、試料容器30が上から下方向に装着される。試料容器30には試料容器30の中心軸と直交する方向に延びる回動軸40が配置され、その回動軸40の長手方向が円周方向に向くように試料容器30が貫通孔21内に収容される。貫通孔21はそれぞれの中心位置が円周方向に60度ずつ隔てて均等間隔で6つ設けられ、上側から下側に貫通する円筒状の穴であり、穴の直径は試料容器30の外径よりもわずかに大きく形成され、貫通孔21の内壁の円周方向に約180度隔てた2箇所に回動軸係合溝22が形成される。回動軸係合溝22は、貫通孔21の上部開口から軸方向下側に延び、下部開口にまでは到達させずに貫通孔21の途中まで形成されるものであって、試料容器30の回動軸40の両端部を支持する支持部として機能する。回動軸40の長さは貫通孔21の直径よりもわずかに大きく形成される。従って、回動軸40の両端位置が回動軸係合溝22の位置に一致しないときには、回動軸40の両端部が貫通孔21の上端部に接触するため、試料容器30を貫通孔21の所定位置まで挿入することができない。
回動軸40の両端部を回動軸係合溝22に沿うように試料容器30を貫通孔21の上側から下方向に挿入すると、回動軸係合溝22の下端部で回動軸40の両側が保持されることにより、試料容器30が下側に落ちないように保持される。試料容器30のスイング方向は回動軸40と垂直な平面内になるため、回動軸40はその平面となす角が約90度となる。また、スイング方向を含む平面は遠心荷重がかかる方向と一致させる必要があるので、その平面は駆動軸14(図1)の回転軸(回転中心)を通ることになる。さらに、ロータ本体20の上からみた外縁形状はほぼ円形としても良いが、本実施例では質量軽減を図るために、貫通孔21の中心軸に対して垂直かつ径方向外側にバケットを収容する切り欠き部(図3のバケット収容部24参照)を設けた。さらに、ロータ本体20の貫通孔21が形成されない箇所、即ち矢印23に示す部分において肉厚を落とすように窪み部分を形成した。
図3は図2に示すA−A断面図であり、ロータ本体20が停止していて、試料容器30の長手方向が鉛直方向になる状態が示されている。ロータ本体20の回転軸方向下側には駆動軸14(図1参照)の先端に設けられたクラウンにセットされるための装着部20aが形成される。試料容器30は回動軸40の両端部が回動軸係合溝22の下端部に当接しているために、ロータ本体20から下側に抜け落ちずに図示の位置にて保持される。この際、試料容器30は、回動軸40の両端部分を除いて、ロータ本体20には接触していない。この状態からモータ17(図1参照)を起動してロータ本体20を回転させると、試料容器30は、回動軸40の長手方向を回転軸にして、遠心力よって径方向外側にスイング(回動)する。この試料容器30のスイングは、試料容器30の長手方向が水平(真横)になるまで続くが、その際に試料容器30のスイングがロータ本体20に阻害されないように、ロータ本体20の外周側の下側端部を半円柱状に切り欠いた部分、即ち、バケット収容部24が形成される。バケット収容部24は、試料容器30がスイングした際に、特定の箇所を除いて、試料容器30とロータ本体20とが接触しないように形成された空間である。
図4は試料容器30の外観構成を示す斜視図であり、容器部分となるバケット51に蓋部31を装着して試料容器30が構成される。バケット51は、比強度の高いチタン合金又はアルミニウム合金等の金属の削り出しによって一体に製造される。バケット51の開口部53の下方には、径方向に広がるフランジ部54が形成される。フランジ部54は、開口部53から外縁部54aに対してなめらかに接続されるテーパー面54bと、外縁部54aの下側に形成され、ロータ本体20のバケット収容部24の側壁面(バケット受け面25)と接触するために円周方向に連続する斜面である着座面54cとにより構成される。テーパー面54bは、フランジ部54から上方の開口部53に至り徐々に径が細くなるように形成される。尚、テーパー面54bの形状は比較的に自由に形成できるが、着座面54cは、試料容器30の遠心荷重が受け止める箇所であるため、強度の点からフランジ部54(着座面54c)とロータ本体20のバケット受け面25(図3参照)の形状を適切に設計することが重要である。また、着座面54cの形状を適切に設定すれば、試料容器30のスイング状態が理想的でなく、やや斜めに捩られた状態でスイングしていき試料容器30のボディ部の片側がバケット受け面25に先に当たるようなことがあったとしても、試料容器30は遠心荷重によって着座面54cがバケット受け面25に良好な面接触位置に誘導される。着座面54cの下方には、外径及び内径が均一となる平行面56が形成され、着座面54cと平行面56との間は底面に近づくにつれて外径が徐々に細くなるテーパー面55にて接続される。平行面56の下側には外面及び内面ともに半球状に閉塞される底面57が形成される。
バケット51の外周部には、軸方向に延びる複数の溝80が周方向に等間隔で形成される。溝80は径方向では外側から内側に凹状に窪む溝であり、軸方向においては着座面54c近傍付近のテーパー面55の一部から平行面56の外面に渡って長手方向に延びるように形成され、溝80の開口面80aの輪郭は、太線で囲んだような形状となる。溝80の形状については図9にて後述する切削方向によってこのような特徴的な形状となるものである。溝80のテーパー面55の上端近くの周方向に見た最大幅はw2であり、平行面56においては幅w1であり、これらはw2>w1の関係となる。
蓋部31は、開口部53の開口を閉鎖して内部空間を密封するための閉塞部材として機能する。蓋部31は、ここではバケット51の開口部53にネジ結合にて装着されるが、差込み方式により装着するように構成しても良い。蓋部31の上下方向中央付近にはバケット51の蓋本体となる円盤状の円盤部33が形成される。円盤部33の上面中央部には、上方に延びる円筒部32が形成され、円筒部32は上方が開口され、下端部は円盤部33に接続されることによって閉鎖された状態になる。円筒部32の円筒面には横方向に貫通する貫通穴35が形成される。貫通穴35は、遠心荷重のかかる方向に延びる単なる長穴ではなくて、上端付近に周方向に延びるように長穴が形成された側面視で略T字状の形状とされる。貫通穴35を貫通するように回動軸40が設けられ、回動軸40の両端部は貫通穴35から円筒部32の径方向外側に突出する。蓋部31は、例えばアルミニウム合金等の金属の削りだし加工により製造される。
図5は試料容器30の縦断面図である。バケット51の内部には、チューブ60の外形と一致する空間が形成され、上部にはチューブ60を出し入れする開口を形成するための開口部53が形成される。チューブ60は例えば合成樹脂製の略円筒状の容器であって、軸方向長さが約100mmであって開口部の直径が25mm程度であり、内部に遠心分離を行う対象たる試料61が入れられる。チューブ60のサイズは用途や必要な遠心加速度毎に形状、サイズが多数存在する。ここではチューブ60の外径は半球状の底面部分を除いて内径及び外径が一定であり、これに対応してバケット51の内壁の内径は底面部分を除きほぼ一定である。従ってバケット51のテーパー面55のテーパー形状は外周面側にだけ形成される。
バケット51の開口部53にネジ装着された蓋部31は、チューブ60の開口を覆い、シール部材43によりバケット51の内部空間を密封状態に保つことによってロータ室8が減圧になっても、内部空間は減圧されない。バケット51の開口部53の内周側には雌ねじが形成され、蓋部31の装着部34の外周面には雄ねじが形成される。このように開口部53の雌ねじに装着部34の雄ねじを螺合させて蓋部31にバケット51を装着することで、Oリング等のシール部材43によってバケット51の内部空間が良好に密封される。蓋部31がバケット51に取り付けられることにより試料容器30が回動軸40を支点として揺動できる。尚、蓋部31の装着部34と開口部53の内周面との関係を逆にして、蓋部31の装着部34の内面にネジ部を形成し、開口部53の外周側にネジ部を形成するように構成しても良い。
回動軸40は、ロータ本体20に形成された回動軸係合溝22にて支持されるための部材であって、2分割に形成された部材が長手方向中央に揺動軸38によって微小角度だけ折り曲がるようにして軸支される。さらに揺動軸38は円筒部32の孔32aから圧入されているので、回動軸40は貫通穴35から抜け落ちることが無い。揺動軸38よりも上側にはスペーサ41を介して複数枚の皿バネ42が設けられ、皿バネ42の上側には径方向に延びる止めネジ39によって皿バネ42が圧縮状態にて固定される。止めネジ39は円筒部32に形成されたネジ穴37(図4参照)を貫通ようにして円筒部32の外部から締め付けられる。この止めネジ39に固定された皿バネ42によって回動軸40の中央部分は下方向に付勢されるので、試料容器30がスイング状態になる前には回動軸40が試料容器30の荷重を支える役割を果たす。
図6は、図1に示すロータ本体20の軸方向の部分縦断面図であり、点線で示す試料容器30は、ロータ本体20が停止時の状態を示し、実線で示す試料容器30は、ロータ本体20が低速での回転時の状態を示している。ロータ本体20の回転により試料容器30は、点線で示す停止時の位置から実線で示す回転時の状態に、回動軸40を中心に揺動範囲Xのようにスイングする。試料容器30は、回動軸40が回動軸係合溝22の下側端部にて支持されるので、ある回転速度に達すると試料容器30全体が回動軸40を揺動中心としてスイングし、その長手方向が水平となる水平状態になる。図6では、試料容器30が水平方向にスイングした直後の低速回転時(例えば100〜1,500rpm程度)の状態を示すもので、このように水平状態になった直後の低速回転数では、試料容器30にかかる遠心荷重が小さいので、2本の回動軸40は、皿バネ42による付勢力によって円盤部33に接触する状態に維持される。つまり、試料容器30が水平方向になった直後の低速回転時の状態で作用する遠心荷重では、皿バネ42はほとんど撓むことがなく、フランジ部54の着座面54cとバケット収容部24のバケット受け面25とは、2本の回動軸40が直線に維持された状態で試料容器30がスイングした場合には、互いに接触しない位置関係となる。これにより、試料容器30が揺動範囲Xのようにスイングする途中では、試料容器30はロータ本体20のいずれの部分にも接触しないので、スムーズにスイングすることができる。
試料容器30が完全に水平状態にスイングした状態でロータ本体20の回転速度が更に上昇して高速で回転すると、試料容器30の遠心荷重を支える回動軸40には、バケット51、蓋部31、チューブ60およびチューブ60内に満たされた試料61の分の遠心荷重が加わることになり、回動軸40を支える皿バネ42が撓んで、2本の回動軸40の中央付近の接続部にて屈曲する。これにより、回動軸40を除く試料容器30全体は図示の位置からさらに矢印63の方向(外周側)に移動し、バケット受け面25とバケット51の着座面54cが徐々に近づき最終的に良好に面接触する。この面接触した状態を、本実施例では「着座」と呼ぶことにする。この着座の際の回転速度は、例えば500〜2,000rpm程度であり、面接触する範囲はバケット受け面25と試料容器30の着座面54cの接触部分である。この為、着座面54cの上側は完全に接触することができるが、下側は、バケット受け面25にはバケット胴部(バケット51のテーパー面55や平行面56)をさけるために開口部が設けられているため、一部分しか接触することができないので、バケット51の着座面は逆U字型の範囲で保持される部分と支持されない部分が出来てしまい、バケット51の支持状態が不均一となる。その結果、バケット51には逆U字型開口部の先端を支点とした曲げ応力が長手方向に作用してしまう。そこでその曲げ応力に対してバケット51の肉厚を厚くすることが好ましいが、厚くすることは重量の増加につながってしまう。そこで本実施例ではバケット51のフランジ部54よりも下側(底面側)のテーパー面55や平行面56の肉厚を径方向外側に厚くすると同時に、外周面に長手方向に延びる溝80を複数形成することにより全体としての重量増加を抑制しつつ、バケット51の剛性向上を図ったものである。
図7は図4のバケット51の外観斜視図である。開口部53の上端は、円形の開口53aとなっている。バケット51の溝80の間隔や溝長さ、溝80の上端80bと下端80cの先細り形状や、軸方向と直交する断面の断面形状(特に曲面半径)は、バケット51に要求される要件(最高回転速度、収容するチューブ60のサイズや形状等)や、想定される応力状態により適切に設定すれば良い。ここで周方向に対して等間隔で複数の溝80を設けたことで、蓋部31の取り付け及び取り外し時(開閉時)にバケット51が握りやすくなるうえに滑り難くなるため、回しやすいという効果も期待できる。
図8は図7のバケット51の縦断面斜視図である。通常、バケット51の長手方向に対する曲げ剛性を高めるためには、バケット51の中空の円筒部の肉厚81を増やす必要がある。この場合、内径82は使用するチューブ60で決定されるためサイズの変更は難しく、変更可能なのは外径であり、外径83を増やすことにより肉厚を増やすことになる。外径83を増加することにより試料容器30の重さが増加してしまうが、溝80の形状(断面形状の曲面半径)や溝80の最深部の深さを調整することにより、バケット51の重さを変更前と同等程度にすれば、ロータ本体20への負荷荷重を変えずに試料容器30の曲げに対する剛性を向上させることが可能となる。溝80の深さは平行面56付近における肉厚81より小さく設定される。尚、本実施例ではフランジ部54の着座面54cと、テーパー面55との接続部付近に、曲げ応力の部分的な集中を避けるための図8のような断面視で小さい曲率半径とした応力緩和面55aが形成される。この応力緩和面55aについては図10にて後述する。
図9はバケット51の溝80を加工する方法を説明するための図である。最初に従来と同等の加工法により溝80を持たないバケット51が形成され、その状態のバケット51に対して図示しないフライス盤を用いて溝80を形成する。まず、バケット51が回転しないように固定器具(図示せず)で固定し、バケット51に対してボールエンドミル90を矢印91aの方向に近づける。ボールエンドミル90は先端が半径rの半球状であって、ここでは曲面からなる溝80を切削するのに用いられる。ボールエンドミル90を矢印91aの方向に移動させ、バケット51の中心軸とボールエンドミル90の先端90aの距離が所定の距離rとなるまで切削したら、この距離rを保ったまま、ボールエンドミル90を矢印91bの方向に移動させる。点線で示すボールエンドミル90’の位置からさらに底面方向に矢印91cのように移動させると、溝80の底面側の端部形状(図7の下端80c)が形成される。このようにボールエンドミル90の先端90aとバケット51の中心軸を距離rで一定のまま矢印91bから91cの方向に移動させて溝80を形成する。溝80は、テーパー面55と平行面56との境界部分からそれぞれ1/2以上の長さ分連続するように形成するのが好ましく、ここでは、テーパー面55と平行面56との境界を基準に、テーパー面55側には約85%程度の長さ、平行面56側では全域に形成される。結果として、テーパー部付近の溝80の開口は広くなり、平行面の溝80の開口はテーパー部よりも細くなる。また、底面57が半球状に絞り込まれた形状であるので、溝80の端部の開口形状は略半円状になる。このようにして、溝80は輪郭形状が曲線と直線で組み合わされた開口面80aが形成され、上端80b(図7参照)と下端80cの形状は先端が半球状に絞り込まれたような先細り形状となる。溝80の切削加工は、周方向に等間隔で複数回繰り返すことにより複数本(ここでは12本)の溝80が形成される。
バケット51は、着座面54cよりもすぐ下側(底面57側)に小さい曲率半径の応力緩和面55aが形成される。バケット51の内径は底面部分を除いて一定であるが、外径に関しては平行面56では一定であるものの、テーパー面55では上側(開口部53側)から下側(底面57側)に至るにつれて外径が僅かに小さくなるようにテーパー形状とされる。尚、応力緩和面55aもテーパー面55の一部である。ここでボールエンドミル90を用いて切削加工をする位置(特にバケット中心軸の軸方向に見た開始点)の設定が重要になる。次に図10を用いて切削開始点と切削終了点の位置関係を説明する。
図10(1)はバケット51の応力緩和面55aと溝80との位置関係を説明するための図である。溝80の加工を行う前の工程の一つとして、エンドミル93を用いた応力緩和面55aの曲面加工が行われる。ここでは半径rのエンドミル93の長手方向がバケット51の中心軸と直交方向になるように位置づけて、バケット51を中心軸回りに回転させながら切削することにより応力緩和面55aが形成される。曲面たる応力緩和面55aは、ロータ本体20と接触はしないため着座面54cと応力緩和面55aの境界面は連続面となるように形成することが好ましく、これらの境界面付近では着座面54cの加工と応力緩和面55aの加工が重複するようにさせても良い。その後にボールエンドミル90を用いた溝80の形成が行われる。この形成ではボールエンドミル90の軸線がバケット51の径方向になるように近づける。図10(1)のボールエンドミル90の位置は、切削開始位置を示している。この切削開始位置におけるボールエンドミル90の先端位置は着座面54cとは僅かに離れているため、着座面54cの加工は行わない。つまり、溝80は着座面54cには形成されずに、テーパー面55の範囲内にとどまるようになる。さらに、ここでは応力緩和面55aにかからないように溝80が形成される。図10(1)から理解できように、バケット51の外側輪郭に対して溝80の底面はテーパー面55の表面からの深さが変化し、平行面56では溝80の表面からの深さはdで一定となる。このようにしてできた溝80の断面形状(図9のB−B断面)は図10(2)のようになる。ここで溝80の最深部と内壁との肉厚はtであり、溝80が形成されない部分84の肉厚はtであり、t>tである。この際、従来のバケットの肉厚がtとしたら、t>t>tの関係に形成すれば、バケット51の重量を従来のバケットとほぼ同等に形成したうえで曲げ剛性を大幅に増加させることができる。
以上、説明したように本実施例によれば、試料容器30のバケット51には、円筒面の長手方向に所定の長さで配置された溝80を一体に構成したので、バケット受け面25の不均等支えによる局部的な試料容器30の変形を抑制することができ、その結果、バケット51への曲げによる応力低減が可能となる。また、バケット51の外周面に溝80を設けることで作業者が握りやすくなり、滑り難くなることから蓋部31の開閉動作が容易となる効果も得られる。さらにロータ本体20や試料容器30への負荷荷重も低減することができるので、ロータ本体20および試料容器30の長寿命化、ランニングコストの低減を図ることができる。
次に図11を用いて本発明の第二の実施例を説明する。図11は第一の実施例とは逆にバケット151の円筒面に凸状になるように複数のリブ180を設けた。この形状は機械による加工は困難が予想されるため鋳造または鍛造などにおいて一体形成されることが望ましい。この場合は、第一の実施例のバケット51に比べて外径を僅かに小さくして肉厚(図8の81に相当)を薄くする代わりに、リブ180を設けて試料容器30の重さを軽くしつつ、曲げに対する剛性を向上させることが可能である。リブ180はバケット51の周方向に等間隔に配置され、隣接するリブ180に干渉しないように設けられる。ここでは12本のリブ180が形成される。凸状のリブ180の先端の形状(上端180bと下端180c)はリブ180に対し垂直断面で見た場合に連続した曲面であったり、連続した矩形や多角形で形成されていても効果は同様に発揮される。リブ180の垂直断面形状は、連続した曲面または多角形断面で形成すると良い。このようにリブ180を形成することによってバケット151への曲げによる応力低減が可能となる。また、リブ180を設けることで握りやすくなり、滑り難くなることから蓋部31の開閉が容易となる効果も得られる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば形成する溝80又はリブ180の本数は、複数本であれば任意に設定できる。また、溝80又はリブ180をバケットの軸方向にどの程度の長さで形成するかは、着座面54cに干渉しないならば比較的任意である。さらに、溝80を形成するのに上述の実施例ではボールエンドミル90を用いて行ったが、切削加工の方法はこれに限定されるものではなく、その他の切削工具を用いて加工しても良いし、又はバケット51の加工方法を変えることによって溝やリブを形成するようにしても良い。さらに、溝の長手方向と直交する断面形状はV字状やU字状に形成しても良い。更には、溝80は応力緩和面55aから離れた位置、例えばテーパー面55の略中央部から溝を加工しても良い。
1 遠心機 2 筐体
3 仕切り板 4 防護壁
5 ドア 6 ボウル
7 減圧室 8 ロータ室
9 油拡散真空ポンプ 10 油回転真空ポンプ
11 真空引き開口部 12 真空配管
13 真空配管 14 駆動軸
15 駆動部 16 ハウジング
17 モータ 18 開口部
19 操作表示部 20 ロータ本体
20a 装着部 21 貫通孔
22 回動軸係合溝 23 矢印
24 バケット収容部 25 バケット受け面
30 試料容器 31 蓋部
32 円筒部 32a (円筒部の)孔
33 円盤部 34 装着部
35 貫通穴 37 ネジ穴
38 揺動軸 39 止めネジ
40 回動軸 41 スペーサ
42 皿バネ 43 シール部材
51 バケット 53 開口部
53a 開口 54 フランジ部
54a 外縁部 54b テーパー面
54c 着座面 55 テーパー面
55a 応力緩和面 56 平行面
57 底面 60 チューブ
61 試料 80 溝
80a (溝の)開口面 80b (溝の)上端
80c (溝の)下端 81 肉厚
82 内径 83 外径
90 ボールエンドミル 90a 先端
93 エンドミル 151 バケット
180 リブ 180b (リブの)上端
180c (リブの)下端
w1、w2 溝80の幅
ボールエンドミル90の半径
エンドミル93の半径
溝80の底面の軸心からの径方向距離
d 溝80の深さ
リブ180の幅
溝部分の肉厚
溝のない部分の肉厚
X 揺動範囲

Claims (12)

  1. 駆動軸を有する駆動部と、前記駆動軸の先端に設けられるロータ本体と、スイング用の回動軸を有する試料容器を有し、
    前記ロータ本体には、貫通孔と、当該貫通孔に装着された前記試料容器の前記回動軸の両端を回動可能に支持する一対の支持部と、前記貫通孔の中心軸に対して垂直方向の径方向外側に形成された切り欠き部が形成され、
    前記回動軸を前記支持部に支持させた状態で前記試料容器を前記ロータ本体の回転によってスイングさせ、前記試料容器を前記ロータ本体のバケット受け面に着座させた状態で遠心運転を行う遠心機であって、
    前記試料容器は、試料を入れる容器を収容するバケットと、前記回動軸を有し前記バケットを密封するための蓋部を有し、
    前記バケットには遠心回転時に前記ロータ本体に着座させる着座面が形成され、前記バケットの前記着座面よりも底面側の外周面に、長手方向に延びる溝を複数形成し
    前記溝の開口面の形状は、前記着座面に近い終端部と底面に近い終端部を先細り形状としたことを特徴とする遠心機。
  2. 前記溝の長手方向と直交する断面形状は曲面又はV字状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の遠心機。
  3. 前記バケットは、開口部と、該開口部よりも下側に形成された前記着座面と、外径が略一定の平行面と、該平行面の先端を閉塞する底面を有し、
    前記着座面と前記平行面の外面の間は前記着座面から前記平行面にかけて外径が徐々に小さくなるテーパー面にて接続され、
    前記溝は、前記テーパー面の一部から前記平行面の外面に渡って延びるように形成されることを特徴とする請求項に記載の遠心機。
  4. 前記溝は、前記テーパー面と前記平行面との境界を跨ぐように形成され、前記境界から前記着座面側に向けて前記テーパー面の長手方向の長さの1/2以上の長さ分延び、前記境界から前記底面側に向けて前記平行面の長手方向の長さの1/2以上の長さ分延びるように形成されることを特徴とする請求項に記載の遠心機。
  5. 前記バケットの側面視における前記溝の幅は、前記着座面に近い部分で広くて前記底面に近い部分で狭いことを特徴とする請求項に記載の遠心機。
  6. 前記バケットは、チタン合金又はアルミニウム合金の一体成形にて製造されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の遠心機。
  7. 前記溝は、前記バケットの円周方向に等間隔を有して互いに干渉しないように4本以上形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の遠心機。
  8. 回動軸を有する試料容器と、
    貫通孔と、当該貫通孔に装着された前記試料容器の前記回動軸の両端を回動可能に支持する一対の支持部と、前記貫通孔の中心軸に対して垂直方向の径方向外側に形成された切り欠き部を有するロータ本体と、を有する遠心機用スイングロータであって、
    前記試料容器は、試料を入れる容器を収容するバケットと、前記回動軸を有すると共に前記バケットを密封する蓋部を有し、
    前記バケットには遠心回転時に前記ロータ本体に着座させる着座面が形成され、前記バケットの前記着座面よりも底面側の外周面に、長手方向に延びる溝を複数形成し
    前記溝の開口面の形状は、前記着座面に近い終端部と底面に近い終端部を先細り形状としたことを特徴とする遠心機用スイングロータ。
  9. 記溝の長手方向と直交する断面形状は曲面又はV字状に形成されることを特徴とする請求項に記載の遠心機用スイングロータ。
  10. 前記バケットは、開口部と、該開口部よりも下側に形成された前記着座面と、外径が略一定の平行面と、該平行面の先端を閉塞する底面を有し、
    前記着座面と前記平行面の外面の間は前記着座面から前記平行面にかけて外径が徐々に小さくなるテーパー面にて接続され、
    前記溝は、前記テーパー面の一部から前記平行面の外面に渡って延びるように形成されることを特徴とする請求項に記載の遠心機用スイングロータ。
  11. 前記溝は、前記テーパー面と前記平行面との境界を跨ぐように形成され、前記境界から前記着座面側に向けて前記テーパー面の長手方向の長さの1/2以上の長さ分延び、前記境界から前記底面側に向けて前記平行面の長手方向の長さの1/2以上の長さ分延びるように形成されることを特徴とする請求項10に記載の遠心機用スイングロータ。
  12. 前記溝は、前記バケットの円周方向に等間隔を有して互いに干渉しないように4本以上形成されることを特徴とする請求項から11のいずれか一項に記載の遠心機用スイングロータ。
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