JP6405376B2 - プリントヘッドの寿命を向上させるインク - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット用インクに関する。これはプリントヘッドで、特に本願出願人であるMemjet(登録商標)のプリントヘッドの寿命を向上させるために、主に開発されたものである。
本願出願人は、印刷媒体の幅を横切って延在する固定式Memjet(登録商標)プリントヘッドを採用した数多くの高速インクジェットプリンタを開発してきた。対照的に、ほぼすべての他のタイプのインクジェットプリンタは、印刷媒体の幅を横切って移動する走査式プリントヘッドを使用している。
高速のページ幅印刷は、従来タイプのインクジェットプリントヘッドと比較すると、必然的にプリントヘッドの設計に追加的要件が課される。ノズル装置は、自己冷却の設計と、インクリフィルの高速性と、高い熱効率性を具えなければならない。このために、本願出願人は、懸架型抵抗ヒーター要素を具えたプリントヘッド(例えば、US6,775,509;US7,246,886;US7,401,910;およびUS7,658,977に記載されており、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれている)と、埋設型(「結合型」)抵抗ヒーター要素を具えたプリントヘッド(例えば、US7,377,623;US7,431,431;US2006/250453;およびUS7,491,911に記載されており、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれている)と、を含む様々な熱気泡形成式プリントヘッドを開発してきた。
懸架型ヒーター要素を有するノズル装置は、ヒーター要素からインクへの効率的な熱伝達と、自己冷却特性との利点を提供する。しかしながら、懸架型ヒーター要素は、一般的に結合型の物に比べて強固ではないため、比較的プリントヘッドの寿命が短いという不利益がある。
プリントヘッドの寿命を向上させる一つの方法は、保護コーティング層でヒーター要素をコーティングすることである。例えば、US6,719,406(本出願人に譲渡されている)は、コンフォーマル保護コーティングを有する懸架型ヒーター要素を記載しており、このコーティングが、ヒーター要素の堅固さを向上させ、プリントヘッドの寿命を向上させる。しかしながら、保護コーティングは多くの理由から望ましくない。コーティングは、抵抗ヒーター要素から周囲のインクへの熱伝達の効率性を低下させ;結果的に自己冷却特性に影響してしまい;さらなるMEMSの製造上の課題を招くことになる。
したがって、Memjet(登録商標)のプリントヘッドには、一般的に、結果的にはプリントヘッドの寿命を低下させてしまうが、コーティングなしの(「裸の」)ヒーター要素を用いることが好ましい。ある程度まで、ヒーター要素材料の選択によってコーティングなしのヒーター要素を用いる影響を軽減することができる。例えば、US7,431,431は、自己不動態化のチタンアルミニウム窒化物のヒーター要素の使用を記載しており、これが従来から当分野で使用されてきた材料に比べて寿命を向上させている。それでもなお、Memjet(登録商標)のプリントヘッド、特にコーティングなしのヒーター要素を採用しているプリントヘッドの寿命を向上させる必要がある。
特定のインクが、特にヒーター要素を傷つけることがわかっている。例えば多くの染料系インクは、ヒーター要素を腐食させ、プリントヘッドの寿命を縮めることがわかっている。多色プリントヘッド(例えばCMYK)では、プリントヘッドの寿命は、最も寿命が短いカラー導管の寿命によって大幅に制限される。例えば、もし染料系黒インクが特にヒーター要素を腐食させるのなら、他のすべてカラー色導管が機能している場合であっても黒色導管が故障したときに、プリントヘッドの寿命は黒色導管の寿命で決定されるであろう。
本文脈において、ノズル装置の「故障」とは、許容できない印刷品質となる液滴吐出特性の変化を意味する。例えば、故障は、液滴速度の低下、不十分な液滴の方向性、またはインクの不吐出により引き起こされる。そのうえ、故障の基準は異なる色ごとに違うこともある。例えば、黒インクは人間の目により見えやすい(つまり黒インクは白紙の上で高輝度を有する)ため、黄色用導管の印刷品質の低下は、同様の黒色用導管の印刷品質の低下よりも許容できる。これは、黒染料の浸食性とあいまって、Memjet(登録商標)のプリントヘッドの黒色導管は、一般的にプリントヘッドの寿命を制限する導管であることを意味する。
抵抗ヒーター要素を採用しているプリントヘッドの寿命を向上させることが望ましい。さらに、プリントヘッドの設計を変更せずに、このようなプリントヘッドの寿命を向上させることが望ましい。
US2004/0179077は、特に、インクジェットプリントヘッドのノズルチャンバ内のガラス構造の腐食を防ぐSurfynol(登録商標)界面活性剤の使用を記載している。
US6,660,072は、インクジェットプリンタのインク給送経路内の鋼部品の腐食を防ぐ様々なアセチレン系アルコールの使用を記載している。末端アセチレンおよびヒドロキシ基を含むアセチレン系アルコールのみが、腐食の防止に有効であることが分かっている。
US5,709,737は、特に、印刷後にマイクロ波乾燥にかけられるインクジェットインク中のカール防止剤として、対称アセチレン系ビスアルコキシアルコールを記載している。約5−20重量%の範囲の量で、多量のカール防止剤を含むインクが例示されている。当業者は、効果的なカール防止特性を提供するために、エトキシル化カール防止剤を少なくとも約10重量%の量でインクに添加すべきであることを理解するであろう(例えば、US5,356,464の第9欄、3−9行参照)。一般的に、当分野では、インク全体の毒性を増加させる量の添加剤を用いることに対して偏見がある。
カール防止剤は、効果的にするために比較的高濃度で添加しなければならないため、低毒性のカール防止剤が市販のインク配合物に広く用いられている。
第1の態様では、インクジェットインクにおいて:
インクビヒクルと;
着色剤と;
アルコキシル化水酸基を含むアセチレン化合物であって、水酸基が1級または2級の水酸基であり、親油基が存在しないアセチレン化合物と、
を含むことを特徴とするインクジェットインクを提供する。
第1の態様によるインクは、このアセチレン化合物を含まない同様のインクと比べて、著しくプリントヘッドの寿命が向上する。概して、第1の態様によるインクを用いることで、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%のプリントヘッドの寿命の向上を達成することができる。さらに、第1の態様によるインクは、プリントヘッドの寿命わたって印刷品質への悪影響が最小である。さらに、このアセチレン化合物は界面活性が最小または無くて、インクの表面張力に与える影響が最小であるため、第1の態様によるインクがプリントヘッド内のノズルチャンバのリフィル速度に与える影響も最小である。本質的に、インクジェットインク中にアセチレン化合物を含むことで、望ましいインク特性の確立されたバランスが大きく変わることなく、一方でプリントヘッド内のノズル装置の寿命が向上することになる。
本明細書で使用する「アルコキシル化」という用語は、もちろん他の形態のアルコキシル化も本発明の範囲内にあるが、概してエトキシル化またはプロポキシル化誘導体を指す。概して、エトキシル化誘導体が好ましい。
本明細書で使用する「親油基」という用語は、概して、4以上の炭素原子(例えば4から30の炭素原子)を有する末端アルキル基を指す。末端アルキル基は、直鎖状でも分枝状でもよい。親油基の例は、イソブチル(Surfynol(登録商標)440、Surfynol465、Surfynol480、Surfynol485などに見られる)、ノニル(Tergitol(登録商標)NP−9に見られる)、テトラメチルブチル(Triton(登録商標)X−100に見られる)などである。この種類の親油基は、本発明に用いられるアセチレン化合物には存在しない。
アセチレン化合物は、少なくとも1のエトキシル化1級水酸基を含むことが好ましい。典型例では、一対のエトキシル化ヒドロキシアルキル基が、中央のアセチレン成分に隣接する。
好ましくは、アセチレン化合物は以下の化学式(A)である。

(A): R−C≡C−(CHCH(R)−(OCH)−OH
ここで、
は、H、C1−3アルキル、および−(CHCH(R)(R)からなる群から選択される。
は、H、およびC1−3アルキルからなる群から選択される。
は、−CH−、および−CH(CH)−からなる群から選択される。
は、H、およびC1−3アルキルからなる群から選択される。
は、−OH、および−(OCH−OHからなる群から選択される。
mは、0、1、2、または3である。
nは、1から50である。
pは、0、1、2、または3である。
qは、1から50である。
およびRは、両方ともHであることが好ましい。通常は、1級のエトキシル化水酸基が、インクビヒクル内の溶解度の最大化のために好ましい。
は、アセチレン化合物がエトキシル化誘導体であるように、CHであることが好ましい。
は、−(CHCH(R)(R)であることが好ましい。したがって、アセチレン化合物は、典型例ではモノエトキシル化またはビスエトキシル化されたジオールである。Rは、インクビヒクル内のアセチレン化合物の溶媒和特性を最大化するために、−(OCHCH−OHであることが好ましい。
mとpは、両方とも0であることが好ましい。
nは1から5であり、qは1から5であることが好ましい。望ましくは、nとqが、両方とも1である。
一般的に、アルコキシル化(例えばエトキシル化)の度合いを変更させて、アセチレン化合物の溶解度およびその他の特性(例えば保湿性)を「調整」することができる。例えば、エトキシル化の度合いは、特定のプリントヘッド、インクビヒクルまたは印刷媒体に応じて調整することができる。異なるエトキシル化の度合いを有する化合物は、当業者によく知られており、例えばSurfynol(登録商標)の一連の界面活性剤である。
アセチレン化合物は以下の化学式(B)であることが好ましい。

(B):R−C≡C−(CH)(OCHCH)OH
ここで、
は、−CHOH、および−CH(OCHCH)−OHからなる群から選択される。
以下に説明するように、エトキシル化ブチンジオール誘導体は、プリントヘッドの寿命を向上させるのに特に有効であることが実証されている。アセチレン化合物は、モノエトキシル化ブチンジオール誘導体、ビスエトキシル化ブチンジオール誘導体、またはこれらの混合物であってもよい。本発明に用いる好ましいアセチレン化合物は、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブチン)である。
アセチレン化合物は、0.01−15重量%、好ましくは0.1−2.5重量%、または好ましくは0.5−1.5重量%の範囲の量で存在することが望ましい。典型例では、約1重量%のアセチレン化合物が、プリントヘッドの寿命を著しく伸ばすのに十分である。
着色剤は、0.01−25重量%の範囲の量で存在する染料または顔料とすることができる。通常は、着色剤は、インクジェット用抵抗ヒーター要素に対して腐食性のある染料である。着色剤は、0.01−10重量%、好ましくは0.01−3重量%、好ましくは0.1−2重量%、または好ましくは0.2−1重量%の範囲の量で存在することが望ましい。
インクビヒクルは、残部の水(balance of water)を含むことが好ましい。すなわち、第1の態様によるインクジェットインクは、典型例では水性ベースのインクジェットインクである。しかしながら、本発明は水性インクに限定されず、US8,101,012に記載されているような溶剤ベースのインクも等しく適用することができる。上記文献の内容は参照により、本明細書に組み込まれている。
インクビヒクルは5−50重量%の1以上の助溶剤を含むことが好ましく、または10−40重量%の1以上の助溶剤を含むことが好ましい。助溶剤の種類は特に限定されず、本発明での使用に適切ないくつかの助溶剤を以下に詳細に説明する。例示としてのみであるが、インクビヒクルは:5−20重量%のエチレングリコール;5−15重量%の2−ピロリドン;1−10重量%のグリセロール;1−5重量%のC1−6アルコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、およびペンタエチレングリコールからなる群から選択される2−20重量%のオキシアルキレン化合物;からなる群から選択される1以上の成分を含む。
インクビヒクルは、0.05−2重量%の少なくとも1の界面活性剤を含むことが好ましい。インクビヒクルは、0.1−1重量%の界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤の種類は特に限定されず、本発明での使用に適切ないくつかの界面活性剤を以下に詳細に説明する。例えば、界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、非イオン性、または双性イオン性の界面活性剤とすることができる。許容可能なチャンバリフィル速度の維持に必要な低界面活性の所望の効果はないが、プリントヘッドの寿命を向上させる効果が少なくともあるので、アセチレン成分を有する非イオン性界面活性剤(例えば、Air Products and Chemicals,Inc.から入手可能なSurfynol(登録商標)の一連の界面活性剤)が好ましい。
いくつかの実施例では、インクは、アスコルビン酸などの酸化防止剤を含む。含める場合は、酸化防止剤の量は0.01−5重量%、または0.1−3重量%の範囲とすることができる。
第2の態様では、インクジェットプリントヘッドの寿命を向上させる方法を提供しており、当該方法が:
プリントヘッドのノズルチャンバに上述のインクを供給するステップであって、各ノズルチャンバが、インクと接する関連するアクチュエータを有しているステップと;
1以上の前記アクチュエータを作動させて、前記プリントヘッドからインクを吐出するステップと、を具えることを特徴とする。
第2の態様による方法は、本明細書に記載のアセチレン化合物を含まないインクと比較して、劇的にプリントヘッドの寿命を向上させる。
各アクチュエータは、気泡を形成して、ノズル開口を介して対応するノズルチャンバからインクを吐出するようにインクを過熱する抵抗ヒーター要素を具えることが好ましい。
インクが抵抗性ヒーター要素と直接接するように、ヒーター要素はコーティングされていないことが好ましい。
ヒーター要素は、金属窒化物などの金属または導電性セラミック材であることが好ましい。本明細書で使用する「金属」という用語は、複数の異なる金属を含有する合金を含む。ヒーター要素は、チタン合金(例えばチタン−アルミニウム合金);窒化チタン;およびチタン合金の窒化物(例えば窒化チタンアルミニウム);からなる群から選択される材料を含むことが好ましい。
第3の態様では、インクジェットプリンタが提供され:
複数のノズルチャンバを有するインクジェットプリントヘッドであって、各ノズルチャンバが、インクと接している関連するアクチュエータを有するインクジェットプリントヘッドと;
ノズルチャンバと流体連通しているインク貯留器であって、上述のインクを含んでいるインク貯留器と、を具えることを特徴とする。
プリントヘッドとインクの好ましい態様は、上述から直ちに明らかとなるであろう。
第4の態様では、本明細書に記載のインクを使用してインクジェットプリントヘッドの寿命を向上させる。
本発明の様々な実施例を、例示としてのみ、添付図面を参照して説明する。
図1は、サーマルインクジェットプリントヘッドの斜視図である。 図2は、図1に示すノズルアセンブリの1つの側面図である。 図3は、図2に示すノズルアセンブリの斜視図である。 図4は、サーマルインクジェット印刷機構の斜視図である。
本発明者は、インク添加剤を研究することにより、プリントヘッドの寿命を向上させる問題の解決法を探求してきた。上述のように、プリントヘッドの設計にはいかなる変更も必要としないため、インク添加剤はこの問題に対する魅力的な解決法である。しかしながら、広範な試験で審査された圧倒的多数のインク添加剤は、プリントヘッドの寿命の向上が見られず、多くの場合プリントヘッドの寿命に悪影響をもたらした。例えば、アルキレンジオール、オレフィン系ジオール、無機塩類、pH調整剤、アミノ化合物、酒石酸などを標準の黒インク配合物に添加してもプリントヘッドの寿命を向上させる効果はなく、多くの場合プリントヘッドの寿命を縮める。
それにもかかわらず、この試験の過程において、インクビヒクル中のある種の界面活性剤の量を増やすことが、プリントヘッドの寿命にプラスの効果があることが発見された。特に、Surfynol(登録商標)の一連の界面活性剤は、プリントヘッドの寿命に濃度依存性を示し、より多くの界面活性剤をインクに添加すると、プリントヘッドの寿命もより長くなる。当初は、界面活性を増加させてインクの表面張力を低下させることが、この改善に貢献すると考えられてきた。しかしながら、インクジェットインクは、特定の表面張力と粘度のパラメータの範囲内で配合しなければならない。界面活性剤が多すぎると、プリントヘッド内のノズルチャンバのインクリフィル速度が、許容できないほど遅くなる。通常のインクジェットインクは、界面活性剤濃度が約2重量%以下で、典型例では0.1−1.5重量%の範囲で、許容できるチャンバのリフィル速度を提供する。残念ながら、プリントヘッドの寿命を向上させるのに必要な界面活性剤の量は、この許容可能な範囲よりも著しく多い。したがって、かなり多量の界面活性剤を加えることでプリントヘッドの寿命を向上させることができるが、チャンバのリフィル速度がかなり遅くなって印刷品質が大きく損なわれる。
さらに、米国出願第13/615,127(2012年9月13日出願の「インクジェットプリントヘッドのノズル面における高輝度および低輝度のインクの不都合な混合を最小化するプリンタ」で、この内容は参照により本明細書に組み込まれている)に説明されている理由によりこの状況は悪化するため、黒インク中の界面活性剤を比較的少量(例えば0.1−0.8重量%の界面活性剤)にすることで、プリントヘッドのノズル面における不都合な色の混合を回避することが特に望ましい。皮肉なことに、黒インクがプリントヘッドの寿命に関して最も問題となる傾向がある。
一方で、その後本発明者は、Surfynol(登録商標)の界面活性剤の界面活性特性が、実際にプリントヘッドの寿命の改善が見られたものに貢献したかどうかを検討した。Surfynolの一連の界面活性剤は、一対の分岐アルキル基に隣接する中央のアセチレン成分で、各々がエトキシル化三級アルコール基を有するものの一般的な性質を有する。分岐アルキル基が界面活性剤分子の親油性成分を提供し、エトキシル化三級アルコール基が界面活性剤分子の親水性成分を提供するが、中央のアセチレン成分は、単にある程度の立体構造の安定性を提供するのみである。
界面活性剤の特性よりもむしろ、アセチレン成分がプリントヘッドの寿命を向上させる効果を有するという考えに基づいて、本発明者は、界面活性が少ないか無い範囲の代替的なアセチレン化合物を研究した。
したがって、ブチンジオールを、プリントヘッドの寿命を向上させる潜在的な非界面活性のインク添加剤として研究した。ブチンジオールは、より従来型のアルキレングリコール助溶剤の代替物とはいえ、染料系インクジェットインクでの使用(例えばUS4,259,675参照)で既知であるため、魅力的な候補であった。ブチンジオールの最初の実験は有望であり、プリントヘッドの寿命の向上の兆候を見せた。しかしながら、結果は非常にばらつきがあった。特に、1重量%のブチンジオールを加えたインクは、試験期間を通して、印刷品質に非常にばらつきがあった。ノズル装置の寿命が向上した場合でも、装置の寿命を通して印刷品質が不規則に変化した。通常、印刷品質は、数百万回の液吐出で許容できないほど悪くなり、その後再び悪化する前に明らかに回復する。他のケースでは、ブチンジオールを加えたインクは、まったく寿命が向上せず、無添加のインクと比べて一貫して印刷品質が悪かった。
この実験におけるヒーター要素の法医学的試験は、ブチンジオールを加えたインクを用いると、様々な度合いのコゲーションが発生したことを示した。このコゲーションは、無添加のインクでは見つからなかった。ブチンジオールを加えたインクが一貫して低品質である場合では、コゲーションの層がヒーター要素に蓄積していた。さらに、ノズル装置が良品質の段階と低品質の段階を移行するケースでは、焦げ(コゲーション)の出現と消失は、この段階に強く関連していた。
低い印刷品質の問題にも関わらず、ブチンジオールの試験は、プリントヘッドの寿命の向上に関しては有望であり、インク中に存在する界面活性剤の量を増やさなくとも達成できることもあった。苛正しいことであるが、ブチンジオールを用いた印刷品質の変動性の問題は、配合の変化によっては解決できなかった。焦げの出現と消失は、ブチンジオールとヒーター要素との間の制御不能な微細な相互作用により決定されるようである。
アセチレン化合物は、表面の相互作用と重合メカニズムを介して、(インクジェットプリントヘッドのノズルチャンバ内部で急速に加熱と冷却される表面ではなくて周囲温度での表面ではあるが)特定の金属表面に不動態化効果を有することが知られている。このアセチレンの腐食防止効果は、典型的には鋼の水搬送パイプラインの腐食防止と関連して、文献に広く報告されている(例えば、フォースター等著の「アセチレン系腐食防止剤」、産業エンジニアリング化学、51,825−8(1959年)参照)。実際、US6,660,072は、インク供給システム内の鋼部品の腐食を防止するのに、末端アセチレンおよびアルファヒドロキシ基を有する化合物を含むインクジェットインクの使用を報告している。しかしながら、不活性バリア層(例えばタンタル)を有して不動態化されたヒーター要素を用いた従来のインクジェットノズル装置とは異なり、Memjet(登録商標)のプリントヘッドは、ページ幅印刷に要するノズル装置の自己冷却特性を実現するため、コーティング無しのヒーター要素を用いている。ブチンジオールの実験から、アセチレン化合物がヒーター要素上で重合して焦げを形成すると仮説が立てられた。いくつかのケースでは、焦げは、ヒーター要素により「吹き飛ばされて」インクビヒクル内に再び溶解し;他のケースでは、焦げはより恒久的にヒーター要素に付着して、印刷品質に深刻に影響する位まで蓄積する。
本発明者はさらに、インクビヒクル内のアセチレン化合物の溶解度を増加させることが、ヒーター要素上の焦げの形成を制御するのにプラスの効果をもたらすと仮説を立てた。理論に縛られることを望まないが、本発明者は、ヒーター要素上のより溶解度の高い不動態化層が、結果的に印刷品質の低下をもたらす恒久的なまたは分厚い焦げの層を形成しにくくすることを理解した。したがって、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブチン(Ashland,Inc.により供給され、商標名Butoxyneで市販されている)が、インクに加えるのに用いられた。
驚くべきことに、エトキシル化ブチンジオールを加えたインクは、ブチンジオールを加えたインクに関する印刷品質の低下の問題なしに、一貫してプリントヘッドの寿命の向上を示した。例えば、黒インクは通常約4000−5000万回の液吐出でMemjet(登録商標)のプリントヘッドに故障を引き起こすが、1重量%の1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブチンを加えた時に、少なくとも3倍のプリントヘッドの寿命の向上を示した。そのうえ、一時的な印刷品質の低下の問題も見られなかった。これは、プリントヘッドの寿命は改善したが一時的に許容できない印刷品質の低下を示したか、または全くプリントヘッドの寿命を向上できなかった非エトキシル化アセチレン系アルコールとは対照的である。
エトキシル化ブチンジオールのいくつかのバッチ変動が観察された。このバッチ変動は、少量のアスコルビン酸をインク配合物に加えることで改善できることがわかった。したがって、インク配合物にアスコルビン酸を加えると、エトキシル化ブチンジオールの明らかに不活性のバッチが、プリントヘッドの寿命の優れた向上を提供する。理論に縛られることは望まないが、時折エトキシル化ブチンジオールの精製に用いられる微量の過酸化物は、エトキシル化ブチンジオールの特定のバッチから配合された明らかに不活性のインクに貢献すると考えられた。さらに、アスコルビン酸の添加が微量の過酸化物の作用を中和して、プリントヘッドの寿命の向上に関してこれらのインクを活性化させると考えられた。
本明細書に記載されたエトキシル化ブチンジオールなどのアセチレン化合物を、一連のインクジェットインクに用いてプリントヘッドの寿命を向上できることが理解できるであろう。
本発明に関連して使用するのに適した着色剤、インクビヒクル、およびプリントヘッドを以下にさらに詳細に説明する。
[着色剤]
本発明で使用するインクは、染料系または顔料系とすることができる。
インクジェット用染料は当業者に広く知られており、本発明は特定の種類の染料に限定されない。例えば、本発明での使用に適した染料は、アゾ染料(例えばFood Black 2)、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カルボニウム染料、キノン−イミン染料、キサテン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料(ナフタロシアニン染料を含む)、および金属ナフタロシアニン染料(US7,148,345に記載されているような金属ナフタロシアニン染料を含み、この文献の内容は参照により本明細書に組み込まれている)を含む。
適切な染料の例は:CIダイレクトブラック4、9、11、17、19、22、32、80、151、154、168、171、194および195と;CIダイレクトブルー1、2、6、8、22、34、70、71、76、78、86、142、199、200、201、202、203、207、218、236および287と;CIダイレクトレッド1、2、4、8、9、11、13、15、20、28、31、33、37、39、51、59、62、63、73、75、80、81、83、87、90、94、95、99、101、110、189、225および227と;CIダイレクトイエロー1、2、4、8、11、12、26、27、28、33、34、41、44、48、86、87、88、132、135、142および144と;CIフードブラック1および2と;CIアシッドブラック1、2、7、16、24、26、28、31、48、52、63、107、112、118、119、121、172、194および208と;CIアシッドブルー1、7、9、15、22、23、27、29、40、43、55、59、62、78、80、81、90、102、104、111、185および254と;CIアシッドイエロー1、3、4、7、11、12、13、14、19、23、25、34、38、41、42、44、53、55、61、71、76および79と;CIリアクティブブルー1、2、3、4、5、6、7、8、9、13、14、15、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、31、32、33、34、37、38、39、40、41、43、44および46と;CIリアクティブレッド1、2、3、4、5、6、7、8、11、12、13、15、16、17、19、20、21、22、23、24、28、29、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、49、50、58、59、63、64および180と;CIリアクティブイエロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、14、15、16、17、18、22、23、24、25、26、27、37および42と;CIリアクティブブラック1、3、4、5、6、8、9、10、12、13、14および18と;Pro−Jet(登録商標)Fast Cyan 2(富士フイルムイメージング着色剤)と;Pro−Jet(登録商標)Fast Magenta 2(富士フイルムイメージング着色剤)と;Pro−Jet(登録商標)Fast Yellow 2(富士フイルムイメージング着色剤)と;Pro−Jet(登録商標)Fast Black 2(富士フイルムイメージング着色剤)と、を含む。
本発明での使用に適した従来からの顔料は、無機顔料でも有機顔料でもよい。従来からの顔料の例は、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロ−ピロール、アントラキノン、ベンズイミダゾロン、アントラピリミジン、アゾ顔料、フタロシアニン顔料(ナフタロシアニン顔料を含む)、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、インダンスレン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、キノフタロン顔料、および金属錯体顔料である。
適切な顔料の例は:シアンCOJ450(Cabpot)、D71C、およびD75C(Diamond Dispersions)と;マゼンタCOJ465(Cabpot)、D71M、D75M、D71PV19(Diamond Dispersions)、Hostajet Magenta E−PT VP2690、およびHostajet Magenta E5B−PT VP3565(Clariant)と;イエローCOJ270、COJ470(Cabpot)、またはD71Y、D71Y155、D75Y(Diamond Dispersions)、およびHostajet Yellow 4G−PT VP2669(Clariant)と;ブラックCW1、CW2、CW3(Orient)、またはCOJ200、COJ300、COJ400(Cabpot)、またはSDP1000、SDP2000(Sensient)、またはD71K、D75K、D77K、D80K(Diamond Dispersions)、およびHostajet Black O−PT(Clariant)と;レッドD71R(Diamond Dispersions)と;ブルーD71B(Diamond Dispersions)とを含む。
顔料は、表面改質顔料などの自己分散型顔料とすることができる。表面改質は、陰イオン基およびカチオン基のいずれかを介して、または顔料表面の直接的な改質で行われてもよい。典型例での表面改質基は、カルボキシレート基およびスルホン酸基である。しかしながら、アニオン性リン酸基またはカチオン性アンモニウム基などの他の自己改質基を用いることもできる。
適切な水性自己改質顔料分散液の具体例は、Sensijet(登録商標)Black SDP 2000(Sensient Colors Inc.から入手可能)、およびCAB−O−JET(登録商標)200、300、250C、260M、270Y(Cabot Corporationから入手可能)である。
インクジェットインク中の顔料粒子の平均粒子サイズは、50−500nmの範囲で選択される。
インクジェットインク中の顔料と染料は、単独で、または2以上のこれらを組み合わせて使用することができる。
[インクビヒクル]
インクジェットインク用のインクビヒクルは当業者に広く知られており、本発明に使用するインクビヒクルは特に限定されない。本発明に使用するインクビヒクルは、典型例では、少なくとも40重量%の水、少なくとも50重量%の水、または少なくとも60重量%の水を含む従来からの水性インクビヒクルである。通常、インクジェットインク中に存在する水の量は、50重量%から90重量%、または選択的に60重量%から80重量%の範囲である。
水性インクジェットインク組成物は文献で広く知られており、水に加えて、助溶剤(保水剤、浸透剤、湿潤剤などを含む)、界面活性剤、殺生物剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、および粘度調整剤などの他の成分を含むことができる。
助溶剤は、通常は水溶性有機溶剤である。適切な水溶性有機溶剤は、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、2−プロパノールなどのC1−4アルキルアルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル類;ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビトール、ソルビタン、グリセロールモノアセテート、グリセロールジアセテート、グリセロールトリアセテート、およびスルホラン;またはこれらの組合せを含む。
助溶剤として使用できるその他の有用な水溶性有機溶剤は、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタム、ジメチルスルホキシド、スルホラン、モルホリン、N−エチルモルホリン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、およびこれらの組合せなどの極性溶剤を含む。
インクジェットインクは、インク組成物に保水性と湿潤性を与える湿潤剤または保水剤として機能する助溶剤として、高沸点の水溶性有機溶剤を含むことができる。このような高沸点の水溶性有機溶剤は、180℃またはこれよりも高い沸点を有するものを含む。180℃またはこれよりも高い沸点を有する水溶性有機溶剤の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルグリコール、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール、2000以下の分子量を有するポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、エリトリトール、ペンタエリトリトール、およびこれらの組合せである。
その他の適切な湿潤剤または保水剤は、糖類(単糖、オリゴ糖および多糖を含む)、およびこれらの誘導体(例えば、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、ヒアルロン酸塩、アルドン酸、ウロン酸など)を含む。
インクジェットインクは、記録媒体への水性インクの浸透を促進する助溶剤の一つとして、浸透剤を含むこともできる。適切な浸透剤は、多価アルコールアルキルエーテル(グリコールエーテル)、および/または1,2−アルキルジオールを含む。適切な多価アルコールアルキルエーテルの例は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルである。適切な1,2−アルキルジオールの例は、1,2−ペンタンジオール、および1,2−ヘキサンジオールである。浸透剤は、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、および1,8−オクタンジオールなどの直鎖炭化水素ジオールから選択することもできる。グリセロールを浸透剤として用いてもよい。
典型例では、インク中に含まれる助溶剤の量は、5重量%−50重量%、または選択的に10重量%−40重量%の範囲である。
インクジェットインクは、アニオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤またはこれらの混合物などの1以上の界面活性剤(「surfactant」)を含むこともできる。有用なアニオン性界面活性剤は、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸、アシルメチルタウリン、およびジアルキルスルホコハク酸などのスルホン酸型と;アルキル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化オレフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩と;例えば脂肪酸塩およびアルキルサルコシン塩などのカルボン酸型と;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、およびグリセロリン酸エステル塩などのリン酸エステル型と、を含む。アニオン性界面活性剤の具体例は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩である。
両性イオン界面活性剤の例は、N,N−ジメチル−N−オクチルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−ドデシルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−テトラデシルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−オクタデシルアミンオキシド、およびN,N−ジメチル−N−(Z−9−オクタデッセニル)−N−アミンオキシドを含む。
非イオン性界面活性剤の例は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどのエチレンオキシドアダクト型と;グリセロールアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、および糖アルキルエステルなどのポリオールエステル型と;多価アルコールアルキルエーテルなどのポリエーテル型と;アルカノールアミン脂肪酸アミドなどのアルカノールアミド型と、を含む。非イオン性界面活性剤の具体例は、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、およびポリオキシアルキレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)などのエーテルと;ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンモノオレエート、およびステアリン酸ポリオキシエチレンなどのエステルと、である。
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール;エトキシル化2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール;3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6ジオール、または3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、などのアセチレングリコール系界面活性剤を使用することもできる。本発明で使用する非イオン性界面活性剤の具体例は、Surfynol(登録商標)465、およびSurfynol440(Air Products and Chemicals, Incから入手可能)である。
水性インクジェットインク中に含まれる界面活性剤は、典型例では0.05重量%から2重量%の範囲の量である。
水性インクジェットインクは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、および酒石酸水素カリウムなどのpH調整剤または緩衝剤と;アンモニアと;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ブチルジエタノールアミン、モルホリン、プロパノールアミン、4−モルホリンエタンスルホン酸、および4−モルホリンプロパンスルホン酸(「MOPS」)などのアミン類を含むこともできる。pH調整剤を含む場合の量は、典型例では0.01−2重量%、または0.05−1重量%の範囲である。
水性インクジェットインクは、安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、ソルビン酸、ヒドロキシ安息香酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン(Arch Chemicals,Incから入手可能な「Proxel(登録商標)GXL」)などの殺生物剤を含むこともできる。殺生物剤を含む場合の量は、典型例では、0.01−2重量%、または0.05−1重量%の範囲である。
水性インクジェットインクは、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)などの金属イオン封鎖剤を含むこともできる。
[インクジェットプリントヘッド]
本発明によるインクは、主にサーマルインクジェットプリントヘッドに関連して用いられるが、他の種類のプリントヘッド、特にアクチュエータがインクと接するタイプのものにも使用することができる。完全を期すため、米国特許番号第7,303,930に記載されているような本出願人のサーマルインクジェットプリントヘッドのうちの一つを以下に簡単に説明する。この文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
図1を参照すると、複数のノズルアセンブリを具えているプリントヘッドの一部が示されている。図2と図3は、ノズルアセンブリの一つの側面図と断面斜視図である。
各ノズルアセンブリは、シリコンウェハ基板2上にMEMS製作技術により形成されたノズルチャンバ24を具える。ノズルチャンバ24は、蓋21と、蓋21からシリコン基板2に延在する側壁22とによって規定される。図1に示すように、各蓋は、プリントヘッドの吐出面にまたがるノズルプレート56の一部により規定される。ノズルプレート56と側壁22は、同じ材料で形成され、MEMS製作時にフォトレジストの犠牲足場の上にPECVDによって置かれる。典型例では、ノズルプレート56と側壁21は、二酸化ケイ素または窒化ケイ素のようなセラミック材で形成される。これらの硬質材料は、プリントヘッドの強固性に優れた特質を有しており、これらの本質的な親水性は、毛管作用によりインクをノズルチャンバ24に供給するのに有利である。
ノズルチャンバ24の詳細に戻ると、ノズル開口26が、各ノズルチャンバ24の蓋に規定されている。各ノズル開口26は、略楕円形であり、対応するノズルリム25を有する。ノズルリム25は、印刷時の吐出方向を補助するとともに、ノズル開口26からのインク溢れを少なくともある程度まで低減する。ノズルチャンバ24からインクを吐出するアクチュエータは、ノズル開口26の下に配置されてピット8にわたって掛けられているヒーター要素29である。基板2のCMOS層の下にある駆動回路に接続された電極9を介して、ヒーター要素29に電流が供給される。電流がヒーター要素29を通ると、ヒーター要素は急速に周囲のインクを過熱して気泡を形成し、これによりインクがノズル開口26を通される。ヒーター要素29を掛けることにより、ノズルチャンバ24がプライミングされたときに、ヒーター要素は完全にインクに浸される。これにより、下にある基板2に分散する熱がより少なくなり、気泡の生成に使用する入力エネルギーがより多くなるため、プリントヘッドの効率が向上する。典型例では、ヒーター要素は、金属または導電性のセラミック材から構成される。適切な材料の例には、窒化チタン、窒化チタンアルミニウム、チタン−アルミニウム合金が含まれる。
図1から最も明確にわかるように、ノズルは列に並べられ、インク供給路27は、インクを各ノズルに列ごとに供給する列に沿って長手方向に延在している。インク供給路27は、インクを各ノズル用のインク導入路15に搬送し、このインク導入路は、ノズルチャンバ24内のインク導管23を介してノズル開口26の側部からインクを供給する。
このようなプリントヘッドを製造するためのMEMS製作プロセスは、米国特許第7,303,930に詳細に説明されており、この内容は参照により本明細書に組み込まれている。
懸架型ヒーター要素を有するプリントヘッドの動作は、本出願人のUS7,278,717に詳細に説明されており、この内容は参照により本明細書に組み込まれている。
本出願人は、埋設型ヒーター要素を有するサーマル気泡形成式インクジェットプリントヘッドについても記載している。このようなプリントヘッドは、例えばUS7,246,876およびUS2006/0250453で説明されており、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれている。
本発明のインクジェットインクは、上述のような本出願人のサーマルインクジェットプリントヘッドと組み合わせて最適に機能する。しかしながら、インクの使用は本出願人のサーマルプリントヘッドに限られるものではない。本明細書に記載のインクは、他の種類のサーマル気泡形成式インクジェットプリントヘッド、圧電プリントヘッド、熱曲げ作動式プリントヘッド(例えば、US7,926,915、US7,669,967、US2011/0050806に説明されており、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれている)などで使用することができる。
完全性を期すために、本出願人のサーマルインクジェットプリントヘッドが組み込まれているインクジェットプリンタは、例えばUS7,201,468、US7,360,861、US7,380,910、US7,357,496で説明されており、それぞれの内容は参照により本明細書に組み込まれている。
図4は、本出願人のUS8,066,359で説明されているようなサーマルインクジェットプリンタ用の印刷機構103を示しており、この文献の内容は参照により本明細書に組み込まれている。印刷機構103は、ページ幅プリントヘッドと、ユーザ交換可能な一列のインクカートリッジ128とを有する取り外し可能な印刷カートリッジ102を具えている。各カラーチャネルは、自身のインク貯留器128と、対応する圧力調整室106とを有しており、この圧力調整室はプリントヘッドにインクを供給する静水圧を調整する。したがって、印刷機構103は、5つのインク貯留器128と、5つの対応する圧力調整室106とを有する。典型例では、この5チャネルの印刷機構103を採用したインクチャネル(「カラーチャネル」)は、CMYKである。インクチャネルの順序は、US2013/0070024に説明されているように、プリントヘッドのノズルプレートでの好ましいインクカラー混合効果を最適化するように並べることができる。上記文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれている。例えばCKMKYの順序のインクチャネルを、シアン(C)が一番上流に配置され、イエロー(Y)が一番下流に配置されているものに使用することができる。
各インクカートリッジ128は、本明細書に記載したインク組成物を含むことができる。様々な部品間の流体の連通は図4に示されていないが、例えばUS8,066,359に記載の流体システムによる適切なホースを用いて、これらの連通が形成されることが理解できるであろう。上記文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
[実験セクション]
プリントヘッド寿命の促進試験は、以下に説明する方法により行われた。
コーティングされていない窒化チタンアルミニウムの抵抗ヒーター要素を有するプリントヘッド集積回路(PHICs)を、改良した印刷装置の作動用に個別に取り付けた。作動パルス幅を、その他の未改良のプリンタの動作を反復するように制御した。このような構成で、ヒーター要素の抵抗変化が作動数の関数として測定され、これは寿命にわたって印刷品質と相関性があった。ヒーターの寿命の指標としての(オームで表される)ヒーターの抵抗の増加は、5000万回の動作後に記録された。抵抗の増加が大きくなるほど、ヒーターの寿命が短くなり、印刷品質が悪くなることが観察された。したがって、抵抗の増加は最小限であることが望ましく、これがより長いプリントヘッドの寿命を示すことになる。
インクを表1に記載のように配合し、使用前に(0.2ミクロンに)濾過した。
[表1]プリントヘッド寿命の促進試験用インク配合
Figure 0006405376
1.DEGは、ジエチレングリコールである。
2.MOPSは、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸である。
3.Surfynol(登録商標)465は、エトキシル化2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールである。
4.Butoxyne(登録商標)497(Ashlands)は、典型例では、インク2−5のエトキシル化ブチンジオールのソースとして使用された。アスコルビン酸を添加して、および添加しないで、エトキシル化ブチンジオールの他のソースも試験した。すべてのソースのエトキシル化ブチンジオールが、アスコルビン酸を加えたときにButoxyne(登録商標)497と同様の改善を示した。
5.Surfynol(登録商標)61は、3,5−ジメチル1−ヘキシン−3−オールである。
インク1−8を上述の改良した印刷装置で試験し、5000万回の吐出後に各インクでの抵抗の増加を測定した。このプリントヘッド寿命の促進試験の結果は、表2に示されている。
[表2]プリントヘッド寿命の促進試験の結果
Figure 0006405376
図2から、エトキシル化ブチンジオールを含むインク(インク2−5)は、基準インク1と比べて抵抗の増加が比較的小さいことが示すように、プリントヘッド寿命の延長に驚くべき効果を有することがわかる。そのうえ、この効果は、非エトキシル化アセチレン成分を有する他の添加物では観察されなかった。実際、インク6−8の結果は基準インク1よりも悪い。したがって、アルコールアセチレン化合物のエトキシル化が、プリントヘッドの寿命を一貫して向上させるのに必要であると結論づけられる。注目すべきことに、インク1に1%のエトキシル化ブチンジオールを加えると、約3倍もプリントヘッドの寿命が向上する。
当然のことながら、本発明は例示としてのみ説明されており、具体例の変更例を、添付した特許請求の範囲において規定されている本発明の範囲内で作成できることが理解できるであろう。

Claims (16)

  1. インクジェットインクにおいて:
    インクビヒクルと;
    着色剤と;
    0.1から2.5重量%の化学式(A)のアセチレン化合物と、を含み、
    (A)が:
    −C≡C−(CHCH(R)−(OCH)−OH
    であって:
    は、H、C1−3アルキル、および−(CHCH(R)(R)からなる群から選択され;
    は、H、およびC1−3アルキルからなる群から選択され;
    は、−CH−、および−CH(CH)−からなる群から選択され;
    は、H、およびC1−3アルキルからなる群から選択され;
    は、−OH、および−(OCH−OHからなる群から選択され;
    mは、0、1、2、または3であり;
    nは、1から50であり、
    pは、0、1、2、または3であり;
    qは、1から50であり、
    前記着色剤が、0.01から2重量%の範囲の量で存在する染料であることを特徴とするインクジェットインク。
  2. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、RおよびRが両方ともHであることを特徴とするインクジェットインク。
  3. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、R が−(CHCH(R)(R)であることを特徴とするインクジェットインク。
  4. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、Rが−CH−であることを特徴とするインクジェットインク。
  5. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、mおよびpが両方とも0であることを特徴とするインクジェットインク。
  6. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、nが1から5であり、qが1から5であることを特徴とするインクジェットインク。
  7. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、nおよびqが両方とも1であることを特徴とするインクジェットインク。
  8. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、前記アセチレン化合物が化学式(B):
    −C≡C−(CH)(OCHCH)OH
    であって:
    が、−CHOH、および−CH(OCHCH)−OHからなる群から選択されることを特徴とするインクジェットインク。
  9. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、前記インクビヒクルが残部の水を含むことを特徴とするインクジェットインク。
  10. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、前記インクビヒクルが、5から50重量%の1以上の助溶剤を含むことを特徴とするインクジェットインク。
  11. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、前記インクビヒクルが、0.05から2重量%の少なくとも1の界面活性剤を含むことを特徴とするインクジェットインク。
  12. 請求項1に記載のインクジェットインクにおいて、前記インクビヒクルが0.01から5重量%の少なくとも1の酸化防止剤を含むことを特徴とするインクジェットインク。
  13. インクジェットプリントヘッドの寿命を向上させる方法において、当該方法が、
    前記プリントヘッドのノズルチャンバに請求項1に記載のインクを供給するステップであって、各ノズルチャンバが、インクと接する関連するアクチュエータを有しているステップと、
    1以上の前記アクチュエータを作動させて、前記プリントヘッドからインクを吐出させるステップと、
    を具えることを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法において、前記各アクチュエータが、抵抗ヒーター要素を具えていることを特徴とする方法。
  15. 請求項13に記載の方法において、前記ヒーター要素がコーティングされていないことを特徴とする方法。
  16. 請求項13に記載の方法において、前記ヒーター要素が、
    チタン合金と、
    窒化チタンと、
    チタン合金の窒化物と、からなる群から選択された材料を含むことを特徴とする方法。
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