JP6402289B1 - (メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法、および、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤 - Google Patents

(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法、および、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤 Download PDF

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Abstract

(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分を重合させて第1重合体を得て、その第1重合体の存在下において3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分を重合させて(メタ)アクリルアミド系ポリマーを得る、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法において、第1重合成分および/または第2重合成分が(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、第1重合成分中の3級アミノ系モノマーが第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下であり、第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドが第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して1.0モル以下である。

Description

本発明は、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法、および、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤に関する。
従来、抄紙分野においては、例えば、原料であるパルプおよび/または填料の歩留り性、濾水性を向上させ、操業性、作業効率の向上を図るための歩留り向上剤、濾水向上剤や、例えば、紙製品の強度の向上を図るための紙力増強剤など、種々の製紙薬品が知られている。
このような製紙薬品としては、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液からなる紙力増強剤が知られており、具体的には、例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物、イタコン酸、メタアリルスルホン酸ナトリウム、メチレンビスアクリルアミド(多官能ビニルモノマー)およびイオン交換水を仕込み、重合開始剤(過硫酸アンモニウム)を添加して反応させることにより、両性ポリアクリルアミドの水溶液として紙力増強剤を得ることが、提案されている(特許文献1参照。)。
特開2008−179910号公報
一方、特許文献1に記載の紙力増強剤を用いると、得られる紙製品中に(メタ)アクリルアミドが含有される場合がある。(メタ)アクリルアミドは、人体にとって好ましいものではなく、アメリカ食品医薬品局(FDA)などにおける規制対象である。そのため、例えば、紙製品を食品包装用などに用いる場合には、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することが要求される。
本発明は、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、紙中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減できる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を製造するための、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法、および、その方法により得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤である。
本発明[1]は、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とを含む重合成分を重合させ、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを含む製紙用添加剤を製造する方法であって、前記(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分を重合させて第1重合体を得る第1重合工程と、前記第1重合工程で得られた第1重合体の存在下において、前記3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分を重合させて、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを得る第2重合工程とを備え、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、前記(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、前記第1重合成分中の3級アミノ系モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下であり、前記第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドが、前記第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して1.0モル以下である、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[2]は、前記第1重合成分が、前記3級アミノ系モノマーを含有しない、上記[1]に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[3]は、前記第2重合成分が、前記(メタ)アクリルアミドを含有しない、上記[1]または[2]に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[4]は、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、4級アンモニウム系モノマーを含有する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[5]は、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、アニオン性重合性モノマーを含有する、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[6]は、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、窒素を含有する架橋性モノマーを含有し、前記第1重合成分中の窒素を含有する架橋性モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下である、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[7]前記第2重合成分が、窒素を含有する架橋性モノマーを含有する、上記[6]に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[8]は、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、さらに、その他の重合性モノマーを含有する、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[9]は、前記第1重合工程および/または前記第2重合工程において、前記重合成分が、多段階重合される、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法を含んでいる。
本発明[10]は、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とを含む重合成分を重合させて得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤であって、まず、(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分を重合させて第1重合体を得た後、前記第1重合体の存在下において、前記3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分を重合させることにより得られ、前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、前記(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、前記第1重合成分中の3級アミノ系モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下であり、前記第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドが、前記第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して1.0モル以下である、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を含んでいる。
本発明の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法によれば、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を、良好に製造することができる。
また、本発明の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤によれば、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる。
本発明の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法では、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とを含む重合成分を重合させて、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを製造する。すなわち、(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とを含む重合成分の重合体である。
また、詳しくは後述するが、この方法では、まず、重合成分の一部(第1重合成分)を重合させた後に、重合成分の残部(第2重合成分)を重合させ、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを製造する。
重合成分において、(メタ)アクリルアミドとしては、アクリルアミドおよびメタクリルアミドが挙げられる。なお、(メタ)アクリルとは、アクリルおよび/またはメタクリルと定義される(以下同様)。
(メタ)アクリルアミドは、単独使用または2種類併用することができる。すなわち、アクリルアミドおよびメタクリルアミドのいずれか一方のみを用いてもよく、それらを併用してもよい。好ましくは、アクリルアミドが単独使用される。
(メタ)アクリルアミドの含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、50モル%以上、好ましくは、60モル%以上であり、例えば、99モル%以下、好ましくは、97モル%以下である。
3級アミノ系モノマーは、第3級アミノ基を有する重合性モノマー(非4級化物)であって、例えば、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体などが挙げられる。
第3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体としては、例えば、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート(例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど)、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、第3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体としては、例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド(例えば、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド(例えば、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなど)、(メタ)アクリルアミド−3−メチルブチルジメチルアミンなど)などが挙げられる。
これら3級アミノ系モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
3級アミノ系モノマーとして、好ましくは、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられ、より好ましくは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドが挙げられる。
3級アミノ系モノマーの含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.01モル%以上、好ましくは、0.1モル%以上であり、例えば、15モル%以下、好ましくは、10モル%以下である。
(メタ)アリルスルホン酸塩は、連鎖移動剤としても作用する共重合性モノマーであって、(メタ)アリルとは、アリルおよび/またはメタリルと定義される。
(メタ)アリルスルホン酸塩として、具体的には、例えば、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸カリウム、メタリルスルホン酸カリウムなどが挙げられる。
これら(メタ)アリルスルホン酸塩は、単独使用または2種類以上併用することができる。
(メタ)アリルスルホン酸塩として、好ましくは、メタリルスルホン酸ナトリウムが挙げられる。
(メタ)アリルスルホン酸塩の含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.01モル%以上、好ましくは、0.2モル%以上であり、例えば、5モル%以下、好ましくは、3モル%以下である。
また、重合成分は、任意成分として、4級アンモニウム系モノマーを含有することができる。
4級アンモニウム系モノマーは、第4級アンモニウム基を有し、かつ、エチレン性二重結合を有するカチオン性の共重合性モノマーであって、例えば、第3級アミノ基を有する重合性モノマーの第3級アミノ基を4級化した4級化物(以下、3級アミノ系モノマーの4級化物と称する。)や、例えば、ジアリルアミン誘導体モノマーの第3級アミノ基を4級化した4級化物(以下、ジアリルアミン誘導体モノマーの4級化物と称する。)などが挙げられる。
3級アミノ系モノマーの4級化物としては、例えば、上記3級アミノ系モノマー(第3級アミノ基を有する重合性モノマー)の第3級アミノ基を、メチルクロリド(塩化メチル)、メチルブロミド、ベンジルクロリド(塩化ベンジル)、ベンジルブロミド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリンなどで4級化した4級化物(4級化塩)などが挙げられる。
ジアリルアミン誘導体モノマーの4級化物としては、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ジアリルジブチルアンモニウムクロライド、ジアリルメチルエチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
これら4級アンモニウム系モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
4級アンモニウム系モノマーとして、好ましくは、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの4級化物、ジアリルアミン誘導体モノマーの4級化物が挙げられ、より好ましくは、ジアリルアミン誘導体モノマーの4級化物が挙げられる。
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの4級化物として、好ましくは、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの4級化物が挙げられる。また、好ましくは、メチルクロリド(塩化メチル)またはベンジルクロリド(塩化ベンジル)による4級化物が挙げられる。
ジアリルアミン誘導体モノマーの4級化物として、好ましくは、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。
重合成分が4級アンモニウム系モノマーを含有する場合、その含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.01モル%以上、好ましくは、0.1モル%以上であり、例えば、50モル%以下、好ましくは、40モル%以下、より好ましくは、30モル%以下、さらに好ましくは、15モル%以下である。
また、重合成分は、任意成分として、アニオン性重合性モノマーを含有することができる。
アニオン性重合性モノマーとしては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸、ビニル基を有するスルホン酸系モノマーなどの有機酸系モノマーが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのα,β−不飽和モノカルボン酸系モノマー、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのα,β−不飽和ジカルボン酸系モノマーなどが挙げられる。
ビニル基を有するスルホン酸系モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
また、アニオン性共重合性モノマーとして、上記の有機酸系モノマーのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩も用いることができる。
これらアニオン性重合性モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
アニオン性重合性モノマーとして、好ましくは、有機酸系モノマー、より好ましくは、α,β−不飽和カルボン酸、さらに好ましくは、イタコン酸、アクリル酸が挙げられる。
重合成分がアニオン性重合性モノマーを含有する場合、その含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.1モル%以上、好ましくは、0.5モル%以上であり、例えば、20モル%以下、好ましくは、10モル%以下である。
重合成分が、アニオン性重合性モノマーを含んでいる場合には、その重合成分から得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーを紙の製造に用いた場合に、より良好に紙力増強できるとともに、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる。
また、重合成分は、任意成分として、窒素を含有する架橋性モノマーを含有することができる。
窒素を含有する架橋性モノマーは、1分子中に1つ以上の窒素原子を含有する架橋性モノマーであり、例えば、アミド基を含有する架橋性モノマー、イミド基を含有する架橋性モノマーが挙げられる。
アミド基を含有する架橋性モノマーとしては、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、アリル(メタ)アクリルアミド、N一置換アクリルアミド系モノマー(例えば、N,N’一ジメチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド)、トリアクリルホルマールなどが挙げられる。
イミド基を含有する架橋性モノマーとしては、例えば、ジアクリロイルイミドなどが挙げられる。
これら窒素を含有する架橋性モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
重合成分が窒素を含有する架橋性モノマーを含有する場合、その含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.01モル%以上、好ましくは、0.02モル%以上、より好ましくは、0.1モル%以上、さらに好ましくは、0.5モル%以上であり、例えば、20モル%以下、好ましくは、10モル%以下、より好ましくは、5モル%以下、さらに好ましくは、1モル%以下である。
また、重合成分は、任意成分として、その他の重合性モノマー((メタ)アクリルアミド、3級アミノ系モノマー、(メタ)アリルスルホン酸塩、4級アンモニウム系モノマー、アニオン性重合性モノマーおよび窒素を含有する架橋性モノマーを除く重合性モノマー)を含有することができる。
その他の重合性モノマーとしては、例えば、非イオン性共重合性モノマーが挙げられる。
非イオン性共重合性モノマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、α一メチルスチレン、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、ビニルオキサゾリン、酢酸ビニル、アクリロイルモルホリン、アクリルニトリルなどが挙げられ、好ましくは、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、へプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、1−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート(ステアリル(メタ)アクリレート)、イソステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート(ベヘニル(メタ)アクリレート)、テトラコシル(メタ)アクリレート、トリアコンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜30の直鎖状、分岐状または環状アルキルの(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
重合成分が非イオン性共重合性モノマーを含有する場合、その含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.1モル%以上、好ましくは、1モル%以上であり、例えば、20モル%以下、好ましくは、10モル%以下である。
さらに、その他の共重合性モノマーとしては、窒素を含有しない架橋性モノマーが挙げられる。
窒素を含有しない架橋性モノマーは、1分子中に窒素原子を含有しない架橋性モノマーであり、例えば、アミド基およびイミド基を含有しない架橋性モノマーが挙げられる。
より具体的には、窒素を含有しない架橋性モノマーとしては、例えば、窒素不含有二官能性架橋剤(例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートなど)、窒素不含有多官能性架橋剤(例えば、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンアクリレート、テトラアリルオキシエタンなど)などが挙げられる。
これら窒素を含有しない架橋性モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
重合成分が窒素を含有しない架橋性モノマーを含有する場合、その含有割合は、重合成分の総モルに対して、例えば、0.001モル%以上、好ましくは、0.01モル%以上であり、例えば、10モル%以下、好ましくは、5モル%以下である。
その他の重合性モノマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
重合成分が、その他の重合性モノマーを含んでいる場合には、その重合成分から得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーを紙の製造に用いた場合に、より良好に紙力増強できるとともに、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる。
重合成分は、好ましくは、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とを含有し、さらに、4級アンモニウム系モノマー、アニオン性重合性モノマー、窒素を含有する架橋性モノマー、および、その他の重合性モノマー(好ましくは、アルキル(メタ)アクリレート)からなる群から選択される少なくとも1種を含有する。
重合成分として、より好ましくは、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩とからなる重合成分、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩と、4級アンモニウム系モノマーとからなる重合成分、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩と、アニオン性重合性モノマーとからなる重合成分、(メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩と、4級アンモニウム系モノマーと、アニオン性重合性モノマーとからなる重合成分が挙げられる。
そして、この(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法では、上記の重合成分を、まず、(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分(重合成分の一部)と、3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分(重合成分の残部)とに分ける。
第1重合成分は、重合成分の総量(第1重合成分と第2重合成分との合計量)に対して、例えば、1モル%以上、好ましくは、3モル%以上であり、例えば、99.5モル%以下、好ましくは、99モル%以下である。
また、第2重合成分は、重合成分の総量(第1重合成分と第2重合成分との合計量)に対して、例えば、0.5モル%以上、好ましくは、1モル%以上であり、例えば、99モル%以下、好ましくは、97モル%以下、より好ましくは、50モル%以下、さらに好ましくは、30モル%以下である。
また、第1重合成分は、(メタ)アクリルアミドを必須成分として含有する。
第1重合成分において、(メタ)アクリルアミドの含有割合は、第1重合成分の総量に対して、例えば、1モル%以上、好ましくは、3モル%以上であり、例えば、100モル%以下、好ましくは、99.5モル%以下、より好ましくは、99モル%以下である。
また、第1重合成分は、3級アミノ系モノマーを含有していないか、または、3級アミノ系モノマーの含有量が微量である。
第1重合成分中の3級アミノ系モノマーの含有量は、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量の低減の観点から、第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して、0.1モル以下、好ましくは、0.01モル以下、さらに好ましくは、0モルである。
すなわち、第1重合成分は、好ましくは、3級アミノ系モノマーを含有しない。なお、以下において、第1重合成分が3級アミノ系モノマーを含有していない処方を説明する。
また、第2重合成分は、重合成分から上記の第1重合成分を除いた残部であり、3級アミノ系モノマーを必須成分として含有する。
第2重合成分において、3級アミノ系モノマーの含有割合は、第2重合成分の総量に対して、例えば、0.5モル%以上、好ましくは、0.1モル%以上であり、例えば、100モル%以下、好ましくは、95モル%以下、より好ましくは、90モル%以下である。
また、第2重合成分は、(メタ)アクリルアミドを含有していないか、または、(メタ)アクリルアミドをわずかに含有している。
第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドの含有量は、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量の低減の観点から、第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して、1.0モル以下、好ましくは、0.1モル以下、さらに好ましくは、0モルである。
すなわち、第2重合成分は、好ましくは、(メタ)アクリルアミドを含有しない。なお、以下において、第2重合成分が(メタ)アクリルアミドを含有していない処方を説明する。
なお、上記した重合成分のうち、(メタ)アクリルアミドおよび3級アミノ系モノマー以外の重合成分は、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。
具体的には、重合成分に必須成分として含まれる(メタ)アリルスルホン酸塩は、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。すなわち、第1重合成分および/または第2重合成分が、(メタ)アリルスルホン酸塩を含有する。
好ましくは、(メタ)アリルスルホン酸塩は、第1重合成分のみに含有されるか、または、第1重合成分および第2重合成分の両方に含有される。
なお、第1重合成分中の(メタ)アリルスルホン酸塩の含有割合、および、第2重合成分中の(メタ)アリルスルホン酸塩の含有割合は、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、重合成分中の各任意成分は、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。
より具体的には、重合成分が、任意成分としての4級アンモニウム系モノマーを含有する場合、4級アンモニウム系モノマーは、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。好ましくは、4級アンモニウム系モノマーは、第1重合成分に含有される。
また、重合成分が、任意成分としてのアニオン性重合性モノマーを含有する場合、アニオン性重合性モノマーは、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。好ましくは、アニオン性重合性モノマーは、第1重合成分に含有される。
また、例えば、重合成分が、任意成分としての窒素含有架橋性モノマーを含有する場合、窒素含有架橋性モノマーは、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。好ましくは、窒素含有架橋性モノマーは、第2重合成分に含有される。
換言すれば、好ましくは、第2重合成分が、窒素含有架橋性モノマーを含有する。また、好ましくは、第1重合成分は、窒素含有架橋性モノマーを含有していないか、または、窒素含有架橋性モノマーの含有量が微量である。
第1重合成分中の窒素含有架橋性モノマーの含有量は、紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量の低減の観点から、第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して、例えば、0.1モル以下、好ましくは、0.01モル以下、さらに好ましくは、0モルである。
また、例えば、重合成分が、任意成分としてのその他の重合性モノマーを含有する場合、その他の重合性モノマーは、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それら両方に含有されていてもよい。好ましくは、その他の重合性モノマーは、第1重合成分に含有される。
以下において、重合成分が、必須成分として(メタ)アクリルアミド、3級アミノ系モノマーおよび(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、さらに、任意成分としての4級アンモニウム系モノマーを含有する場合について、さらに詳しく説明する。
この場合、第1重合成分および第2重合成分に対する各モノマーの含有種類および含有割合(モノマーの内訳)は、以下のパターンのいずれであってもよい。
Figure 0006402289
なお、表中において、「第1」は第1重合成分を示し、「第2」は第2重合成分を示す。また、「AM」は(メタ)アクリルアミドを示し、「3級」は3級アミノ系モノマーを示し、「4級」は4級アンモニウム系モノマーを示し、「Salt」は(メタ)アリルスルホン酸塩を示す、また、「○」は配合することを示し、「−」は配合しないことを示す(以下同様。)。
一例を説明すると、上記の表1において、パターン1は、第1重合成分が(メタ)アクリルアミド、4級アンモニウム系モノマーおよび(メタ)アリルスルホン酸塩からなり、第2重合成分が、3級アミノ系モノマーからなる処方を示す。また、パターン2は、第1重合成分が(メタ)アクリルアミドおよび4級アンモニウム系モノマーからなり、第2重合成分が、3級アミノ系モノマーおよび(メタ)アリルスルホン酸塩からなる処方を示す。
そして、この方法では、まず、第1重合成分(重合成分の一部)のみを重合させ、第1重合成分の重合体(第1重合体)を得る(第1重合工程)。
第1重合工程において、第1重合成分を重合させるには、例えば、所定の反応容器に、第1重合成分、重合開始剤および溶剤を仕込み、反応させる。なお、この方法では、第1重合成分は、一括投入してもよいが、複数回に分けて分割投入してもよい。また、重合開始剤の一部または全部を反応容器中に滴下しながら、反応を進行させることもできる。
重合開始剤としては、例えば、ラジカル重合開始剤が挙げられ、具体的には、パーオキサイド系化合物、スルフィド類、スルフィン類、スルフィン酸類などが挙げられ、さらに好ましくは、パーオキサイド系化合物が挙げられる。なお、パーオキサイド系化合物は、還元剤と併用し、レドックス系重合開始剤として使用してもよい。
パーオキサイド系化合物としては、例えば、有機過酸化物、無機過酸化物などが挙げられ、好ましくは、無機過酸化物が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、カプリエルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシビパレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、イソプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチルパーオキシジカーボネート、s−ブチルパーオキシジカーボネート、n−ブチルパーオキシジカーボネート、2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサエノート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−エチルヘキサノエート、1,1,2−トリメチルプロピルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−アミルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、1,1,2−トリメチルプロピルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシイソノナエート、1,1,2−トリメチルプロピルパーオキシ−イソノナエート、t−ブチルパーオキシベンゾエートなどが挙げられる。
無機過酸化物としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどの臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸カリウム、過ホウ素酸アンモニウムなどの過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウムなどの過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウムなどの過リン酸塩などが挙げられ、好ましくは、過硫酸塩が挙げられ、より好ましくは、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムが挙げられ、さらに好ましくは、過硫酸アンモニウムが挙げられる。
これら重合開始剤は、単独使用または、2種類以上併用することができる。
また、重合開始剤としては、アゾ系化合物を用いることもできる。
アゾ系化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)およびその塩などが挙げられる。
重合開始剤として、好ましくは、無機過酸化物が挙げられ、より好ましくは、過硫酸塩が挙げられ、さらに好ましくは、過硫酸アンモニウムが挙げられる。
重合開始剤として過硫酸塩を用いることによって、すなわち、第1重合成分を過硫酸塩の存在下において共重合させることによって、取扱い性に優れた製紙薬品を提供することができる。
重合開始剤の配合割合は、第1重合成分の総量100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.05質量部以上であり、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
溶剤としては、例えば、水、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどの1価アルコール系溶剤、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステルエーテル系溶剤のような、水と混和可能な溶剤が挙げられる。なお、溶剤として水道水が用いられる場合には、キレート剤(エチレンジアミン四酢酸など)を適宜の割合で配合し、金属を除去することもできる。
これら溶剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
溶剤として、好ましくは、水が挙げられる。
溶剤として水を用いる場合、(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、その水溶液として得られる。なお、水以外の溶剤を用いる場合には、(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、その分散液として得られる。
溶剤として水を用いて得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液は、紙の製造に用いた場合の紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を、より良好に低減することができる。
溶剤の配合割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、この方法では、上記の第1重合成分、重合開始剤および溶剤とともに、さらに、連鎖移動剤((メタ)アリルスルホン酸塩を除く)を適宜配合することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、イソプロピルアルコール、例えば、メルカプト類(例えば、メルカプトエタノール、チオ尿素、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸、チオ乳酸、アミノエタンチオール、チオグリセロール、チオリンゴ酸など)などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらの連鎖移動剤の配合割合は、第1重合成分の総モル数に対して、例えば、0.05モル%以上、好ましくは、0.1モル%以上であり、例えば、10モル%以下、好ましくは、5モル%以下である。
第1重合工程における重合条件は、第1重合成分、重合開始剤、溶剤などの種類によって異なるが、重合温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。
また、重合時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、例えば、24時間以下、好ましくは、12時間以下である。
重合時における反応溶液のpHは、例えば、1以上、好ましくは、2以上であり、また、例えば、6以下、好ましくは、5以下である。なお、pHは、塩酸、硫酸、リン酸などの公知の酸を添加することにより調整することができる。
そして、このような重合反応によって、第1重合体を含む溶液を得ることができる。
なお、第1重合工程では、必要に応じて、公知の重合停止剤(例えば、亜硫酸ナトリウムなど)の添加によって、重合反応を停止させることができる。好ましくは、重合反応を停止させることなく、第1重合工程の後、得られた溶液(第1重合体を含む溶液)を、そのまま後述の第2重合工程に供する。
また、第1重合工程で得られる溶液は、未反応の(メタ)アクリルアミドを含有していないか、第1重合成分の含有量が微量であることが好ましい。
第1重合工程で得られる溶液中の、未反応の(メタ)アクリルアミドの含有割合は、第1重合体に対して、0.1モル%以下、好ましくは、0.01モル%以下、とりわけ好ましくは、0モル%である。すなわち、第1重合工程で得られる溶液は、未反応の(メタ)アクリルアミドを含有しないことが好ましい。
なお、未反応の(メタ)アクリルアミドの含有量は、後述する実施例に準拠して測定することができる。また、必要に応じて、第1重合工程で得られる溶液を、蒸留、抽出などの公知の方法で精製処理することにより、未反応の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することもできる。
次いで、この方法では、上記の第1重合工程で得られた第1重合体の存在下において、上記の第2重合成分を重合させて、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを得る(第2重合工程)。
第2重合成分を重合させるには、例えば、上記の第1重合工程で得られた溶液(第1重合体を含む。)に、第2重合成分を添加して、反応させる。また、必要に応じて、上記の重合開始剤、上記の溶剤、上記の連鎖移動剤などを、さらに添加することもできる。
なお、この方法では、第2重合成分は、一括投入してもよいが、複数回に分けて分割投入してもよい。
第2重合工程における重合条件は、第2重合成分の種類によって異なるが、重合温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。
また、重合時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、例えば、24時間以下、好ましくは、12時間以下である。
重合時における反応溶液のpHは、例えば、1以上、好ましくは、2以上であり、また、例えば、6以下、好ましくは、5以下である。なお、pHは、塩酸、硫酸、リン酸などの公知の酸を添加することにより調整することができる。
また、第2重合工程における重合反応は、通常、公知の重合停止剤(例えば、亜硫酸ナトリウムなど)の添加によって、停止される。
そして、このような重合反応によって、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの溶液(好ましくは、水溶液)として、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を得ることができる。
(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤において、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの濃度は、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、45質量%以下である。
また、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの重量平均分子量は、例えば、150万以上、好ましくは、300万以上であり、例えば、1500万以下、好ましくは、1000万以下である。
なお、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの重量平均分子量は、例えば、重合成分の種類、配合量などによって、適宜調整することができる。
また、重量平均分子量の測定方法は、後述する実施例に準拠する。
また、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの溶液の粘度(不揮発分(固形分)20質量%(25℃))は、例えば、100mP・s以上、好ましくは、1000mP・s以上であり、また、例えば、50000mP・s以下、好ましくは、20000mP・s以下である。
なお、粘度の測定方法は、後述する実施例に準拠する。
そして、上記の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法では、第1重合工程では、(メタ)アクリルアミドが重合し、3級アミノ系モノマーがほとんど(または、全く)重合しない。一方、第2重合工程では、(メタ)アクリルアミドがほとんど(または、全く)存在しない環境下において、3級アミノ系モノマーが重合する。
そのため、このような(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法によれば、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を、良好に製造することができる。
また、上記の方法で得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤によれば、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる。
また、上記した方法では、第1重合工程において第1重合成分を1段階で重合させ、その後、第2重合工程において第2重合成分を1段階で重合させているが、第1重合工程および/または第2重合工程において、重合成分を多段階重合させることができる。
好ましくは、第1重合工程において第1重合成分を多段階重合させるか、および/または、第2重合工程において第2重合成分を多段階重合させる。
第1重合成分を多段階重合させる場合、その段階数は特に制限されないが、例えば、2段階以上であり、例えば、4段階以下、好ましくは、3段階以下、とりわけ好ましくは、2段階である。
また、第2重合成分を多段階重合させる場合、その段階数は特に制限されないが、例えば、2段階以上であり、例えば、4段階以下、好ましくは、3段階以下、とりわけ好ましくは、2段階である。
とりわけ好ましくは、第1重合工程において、第1重合成分を多段階重合(好ましくは2段階重合させ)、第2重合工程では、第2重合工程を多段階重合させることなく、1段階重合させる。
第1重合成分を2段階重合させ、第2重合成分を1段階重合させる場合には、全体として、重合成分を、3段階(以下、段階A、段階Bおよび段階Cの3段階とする。)で重合させる。
このような場合、例えば、第1重合成分を2つに分ける(以下、一方を第1重合成分Aとし、他方を第1重合成分Bとする。)。
このとき、第1重合成分Aおよび第1重合成分Bにおける各モノマーの含有種類および含有割合(モノマーの内訳)は、互いに同一であってもよく、また、それぞれ異なっていてもよい。
より具体的には、例えば、上記表1に記載のパターン1では、第1重合成分は、(メタ)アクリルアミドの他、4級アンモニウム系モノマーおよび(メタ)アリルスルホン酸塩を含有している。この第1重合成分を、第1重合成分Aおよび第1重合成分Bに分割する場合、4級アンモニウム系モノマーおよび(メタ)アリルスルホン酸塩は、第1重合成分Aおよび第1重合成分Bの少なくともいずれか一方に含有されていればよく、また、第1重合成分Aおよび第1重合成分Bの両方に含有されていてもよい。
このような場合、上記表1に記載のパターン1〜9は、下記表2〜10に示す通り、更にパターン分けされる。
なお、以下において、「第1−A」は第1重合成分Aを示し、また、「第1−B」は第1重合成分Bを示す。
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
さらに、重合成分は、表2〜10に記載されていないモノマー((メタ)アクリルアミド、3級アミノ系モノマー、(メタ)アリルスルホン酸塩および4級アンモニウム系モノマーを除くモノマー)を含有することもできる。より具体的には、例えば、重合成分は、アニオン性重合性モノマーなどを含有することができる。
このような場合、アニオン性重合性モノマーは、第1重合成分に含有されていてもよく、また、第2重合成分に含有されていてもよく、さらには、それらの両方に含有されていてもよい。
また、第1重合成分が多段重合される場合、アニオン性重合性モノマーは、そのいずれの段階の重合成分に含有されていてもよい。
より具体的には、第1重合工程において第1重合成分が2段階重合され、第2重合工程において第2重合成分が1段階重合される場合、アニオン性重合性モノマーは、第1重合成分(第1重合成分A、第1重合成分B)および第2重合成分のいずれの重合成分に含有されていてもよく、また、複数の重合成分に含有されていてもよい。
一例を挙げて説明すると、上記表2に記載されるパターン1(1)において、重合成分が、さらにアニオン性重合性モノマーを含有する場合、表11に示すように、第1重合成分(第1重合成分A、第1重合成分B)および第2重合成分のいずれの重合成分にアニオン性重合性モノマーが添加されていてもよい。
なお、表11において、「アニオン」とは、アニオン性重合性モノマーを示す。また、詳述しないが、その他のパターンについても同様である。
Figure 0006402289
そして、この方法では、まず、上記した第1重合工程と同じ方法で、第1重合成分Aを重合させる(第1重合工程A)。
第1重合工程Aにおける重合条件は、重合温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。
また、重合時間は、例えば、1分以上、好ましくは、3分以上であり、例えば、12時間以下、好ましくは、6時間以下である。
なお、第1重合工程Aでは、必要に応じて、公知の重合停止剤(例えば、亜硫酸ナトリウムなど)の添加によって、重合反応を停止させることができる。好ましくは、重合反応を停止させることなく、第1重合工程Aの後、得られた溶液を、そのまま後述の第1重合工程Bに供する。
次いで、第1重合工程Aで得られた溶液に、第1重合成分Bを添加して、反応させる(第1重合工程B)。
第1重合工程Bにおける重合条件は、重合温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。
また、重合時間は、例えば、1分以上、好ましくは、3分以上であり、例えば、12時間以下、好ましくは、6時間以下である。
そして、このような重合反応によって、第1重合体を含む溶液(好ましくは、水溶液)を得ることができる。
その後、この方法では、第1重合工程Bで得られた溶液(第1重合体を含む溶液)に、第2重合成分(以下、第2重合成分C)を添加して、反応させる(第2重合工程C)。
第2重合工程における重合条件は、重合温度が、例えば、30℃以上、好ましくは、50℃以上であり、例えば、100℃以下、好ましくは、95℃以下である。
また、重合時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、例えば、24時間以下、好ましくは、12時間以下である。
また、第2重合工程における重合反応は、通常、公知の重合停止剤(例えば、亜硫酸ナトリウムなど)の添加によって、停止される。
これにより、第2重合体としての(メタ)アクリルアミド系ポリマーの溶液(好ましくは、水溶液)を得ることができる。
このように、第1重合工程および/または第2重合工程(好ましくは、第1重合工程)において、重合成分を多段階重合させれば、得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーの分子構造を所望の傾向にコントロールすることができ、より良好に紙力を増強できる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤や、より良好に歩留まりを向上できる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を得ることができる。
また、上記した説明では、重合成分を、(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分と、3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分との2つに分けて用いたが、例えば、(メタ)アクリルアミドおよび3級アミノ系モノマーのいずれも含有しない第3重合成分を用いることもできる。
この場合、重合成分は、(メタ)アクリルアミドを少なくとも含有する第1重合成分と、3級アミノ系モノマーを少なくとも含有する第2重合成分と、(メタ)アクリルアミドおよび3級アミノ系モノマーをいずれも含有しない第3重合成分とに分けて用いられる。
この場合、第3重合成分は、(メタ)アクリルアミドおよび3級アミノ系モノマーを含有することなく、(メタ)アリルスルホン酸塩および/または任意成分(例えば、4級アンモニウム系モノマー、アニオン性重合性モノマー、窒素を含有する架橋性モノマー、その他の重合性モノマーなど)を含有する。
なお、第3重合成分は、例えば、第1重合工程の前において重合されてもよく、第1重合工程と第2重合工程との間で重合されてもよく、さらには、第2重合工程の後に重合されてもよい。ただし、第3重合成分が、窒素を含有する架橋性モノマーを含有する場合には、第3重合成分は、好ましくは、第1重合工程よりも後に重合される。
そして、上記の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法でも、第1重合工程では、(メタ)アクリルアミドが重合し、3級アミノ系モノマーがほとんど(または、全く)重合しない。一方、第2重合工程では、(メタ)アクリルアミドがほとんど(または、全く)存在しない環境下において、3級アミノ系モノマーが重合する。
そのため、このような(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法でも、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を、良好に製造することができる。
また、このような方法で得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤によれば、紙の製造に用いた場合に、製紙用添加剤としての性能を維持しながら、得られる紙製品中の(メタ)アクリルアミドの含有量を低減することができる。
より具体的には、上記の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤をパルプスラリーに添加し、湿式抄造することにより紙が製造される。湿式抄造の方法は特に制限されることなく公知の方法を採用でき、硫酸アルミニウムを定着剤とする酸性紙、炭酸カルシウムを填料とする中性紙を問わず、各種抄紙に広く適用できる。また、湿式抄造で得られる紙は、新聞用紙、インクジェット用紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙、上質紙、板紙、塗工紙、家庭紙、その他の紙類などが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤とパルプスラリーの配合割合は特に制限されないが、パルプスラリー100質量部に対して、(メタ)アクリルアミド系ポリマー(固形分)が、例えば、0.001質量部以上、好ましくは、0.005質量部以上であり、例えば、5.0質量部以下、好ましくは、2.0質量部以下である。
そして、このようにして得られる紙は、優れた紙力、および/または、優れた歩留まり率を有する。
すなわち、上記の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤は、紙力増強剤および/または歩留まり向上剤として、好適に用いられる。
また、上記の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を用いて得られた紙は、(メタ)アクリルアミドの含有量が低減されている。
具体的には、紙の(メタ)アクリルアミドの含有量は、後述する実施例に準拠して(メタ)アクリルアミドを抽出し、対紙質量あたりの(メタ)アクリルアミド抽出量に換算した値として、例えば、0.2ppm以下、好ましくは、0.1ppm以下である。
そのため、このようにして得られた紙は、食品包装紙として、好適に用いられる。
なお、本発明は、上記したように、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤という物の発明を含んでいる。
具体的には、本発明は、まず、(メタ)アクリルアミドを少なくとも含有する第1重合成分を重合させ、次いで、得られた重合体の存在下で3級アミノ系モノマーを少なくとも含有する第2重合成分を重合させて得られる、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤を含んでいる。
この(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤は、上記の通り、製造方法によって特定されている。
しかし、以下に示す通り、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤には、その構造または特性によって、直接特定することが不可能または実際的でない事情が存在する。
すなわち、(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、通常、ラジカル重合により製造される。このようなラジカル重合では、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの原料である各モノマー同士がラジカル重合するとともに、重合が進行するに伴って、得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー(オリゴマー)からも水素が引き抜かれ、その(メタ)アクリルアミド系ポリマー(オリゴマー)を起点とした重合反応(ラジカル付加)が開始される。
さらに、これにより形成される分岐状の(メタ)アクリルアミド系ポリマー(オリゴマー)を起点として、さらに、重合反応(ラジカル付加)が開始される。
このような重合反応の繰り返しにより、得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、複雑かつ多様な分岐構造を有する。さらに、特定の分岐構造が生成した時点で反応が完結するのではなく、ラジカル重合開始剤によってラジカルが発生され続ける限り、不特定多数の分岐鎖を有する(メタ)アクリルアミド系ポリマーがランダムに生成する。
このような(メタ)アクリルアミド系ポリマーについて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)や光散乱法などを組み合わせることにより、直鎖構造および/または分岐構造を解析する場合にも、その分岐鎖のおおよその大小の程度が判明するだけであり、構造や特性を特定できるものではない。
また、分岐鎖が生成するときに反応系に存在する重合成分(モノマー成分)については、配合処方などから判断可能であるが、(メタ)アクリルアミド系ポリマー間でも共有結合がランダムに進行し、複雑な分岐構造が形成されていくため、構造や特性を特定できるものではない。
以上述べたように、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤は、製造方法によって特定されているが、その構造または特性によって、直接特定することが不可能または実際的でない事情が存在するものである。
なお、本明細書および請求の範囲において、小数点以下に記載がある数値よりも下位の数値は、いずれも0である。
より具体的には、本明細書および請求の範囲において、例えば、小数点以下第1位まで数値が記載されている場合(例えば、0.1)、小数点以下第2位以降の数値は、いずれも0であることを示す(例えば、0.10)。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
<第1重合工程(2段階重合)>
第1重合成分A、第1重合成分Bおよび第2重合成分Cを、表12に記載される処方で用意した。
そして、第1重合成分Aを、濃度が30質量%になるように水道水で希釈した。
次いで、得られた溶液を500mLのセパラブルフラスコに仕込んだ。
次いで、その溶液に硫酸を添加し、pHを2.5程度に調整した。
その後、溶液中に窒素を吹き込み続けながら、60℃で、重合開始剤としての過硫酸アンモニウム(APS)を滴下し、重合させた(第1重合工程A)。
また、重合に伴う昇温によって最高温度に到達してから5分後に、第1重合成分Bを60分かけて滴下し、第1重合成分Bの滴下終了から60分反応させた(第1重合工程B)。
なお、第1重合工程Bで60分反応させた後、その溶液を一部(10g)採取した。そして、採取した溶液に重合禁止剤であるハイドロキノンの5%水溶液を1g添加した後、冷蔵庫に入れて強制的に冷却し、重合の進行によるアクリルアミドの消費を停止させた。その後、後述の<残存アクリルアミド量>に従って、溶液のアクリルアミドの含有量が0モルであることを確認した。
また、第1重合工程Bで60分反応させた後の溶液に、第2重合成分Cを60分かけて滴下した(第2重合工程C)。
なお、上記第1重合成分A、第1重合成分Bおよび第2重合成分Cの滴下中および滴下後に、適度な粘性(5000mPa・s程度)となるまで、重合開始剤としての過硫酸アンモニウム(APS)を添加し、80℃前後で反応を継続させた。
その後、重合停止剤(還元剤)としてのNaSOと希釈水とを添加し、冷却することにより、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液を得た。これを、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤とした。
水溶液の固形分濃度は21.9質量%、粘度は6,000mPa・s、pHは4.10であった。
また、以下の方法で、水溶液の25℃における粘度、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの重量平均分子量(Mw)を測定した。その結果を表12に示す。
さらに、以下の方法で、水溶液中に残存する遊離のアクリルアミドの量を、固形分((メタ)アクリルアミド系ポリマー)の総量に対する割合として求めた。その結果を、表12に示す。
<25℃における粘度の測定>
B型粘度計(ローターNo.3、12rpm)(TVB−10型粘度計 東機産業社製)を使用して、25℃における粘度を、JIS K 7117−1(1999年)に準拠して測定した。
<ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる重量平均分子量(Mw)の測定>
サンプルをpH7のリン酸緩衝液に溶解させ、試料濃度を1.0g/Lとして、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、得られたクロマトグラム(チャート)から、サンプルの重量平均分子量(Mw)を算出した。測定装置及び測定条件を以下に示す。
検出器:品番TDA−302(Viscotek社製)
カラム:品番TSKgel GMPWXL(東ソー社製)
移動相:リン酸緩衝液
カラム流量:0.8mL/min
試料濃度:1.0g/L
注入量:500μL
<残存アクリルアミド量>
サンプル溶液に0.1質量%リン酸水溶液を加え5mg/mLに希釈し、その後、1μmメンブレンフィルターにてろ過し、測定試料溶液とした。
次いで、アクリルアミド試料(>98.0%、東京化成工業)100mgを電子天秤にて秤量し、1Lメスフラスコにて定容した。得られた溶液(アクリルアミド:100mg/L)をメスフラスコおよびホールピペットを用いて、各々10.0mg/L、1.0mg/L、0.5mg/L、0.1mg/L、0.05mg/Lとなるよう調整し、標準試料を得た。
そして、得られた標準試料を用いて、下記に示した高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析機器および測定条件にてアクリルアミドを分析し、絶対検量線法により検量線を得た。
その後、上記で得られた測定試料溶液を用いて、下記に示した高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析機器および測定条件にて分析し、検量線から(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液中に含まれる残存アクリルアミドの濃度[mg/L]を求めた。
装置:高速液体クロマトグラフChromaster(日立ハイテクノロジーズ社製)
カラム:LaChrom C18−AQ(5μm)(日立ハイテクノロジーズ社製)
ガードカラム:LaChrom C18−AQ(5μm)−G(日立ハイテクノロジーズ社製)
検出波長:220nm
温度:40℃
溶離液:超純水
流量:1.00mL/min
実施例2〜18および比較例1〜4
表12〜表16に示す配合処方とした以外は、実施例1と同様にして、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの溶液を得た。これを、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤とした。
また、実施例1と同様にして、水溶液の25℃における粘度、(メタ)アクリルアミド系ポリマーの重量平均分子量(Mw)を測定した。さらに、実施例1と同様にして、水溶液中に残存する遊離のアクリルアミドの量を求めた。その結果を表12〜表16に示す。
なお、実施例8では、第1重合成分(第1重合成分B)に、3級アミノ系モノマーを含有させた。また、3級アミノ系モノマーの割合を、第1重合成分(第1重合成分Aおよび第1重合成分Bの総量)中のアクリルアミド100モルに対して、0.09モルとした。
また、実施例10〜12では、第1重合成分を2つに分けることなく用い、第1重合成分の滴下終了から60分反応させた後に、溶液のアクリルアミドの含有量が0モルであることを確認し、その後、第2重合成分を添加した。
また、実施例13では、第2重合成分(第2重合成分C)に、アクリルアミドを含有させた。また、アクリルアミドの割合を、第2重合成分(第2重合成分C)中の3級アミノ系モノマー100モルに対して、0.9モルとした。
また、比較例1では、実施例1とは第1重合成分および第2重合成分の配合順序を逆にした。すなわち、まず、第2重合成分Cを重合させ、次いで、第1重合成分Aを重合させ、その後、第1重合成分Bを重合させた。
また、比較例2では、実施例1における第1重合成分Aと第2重合成分Cとを一括で仕込み、重合させた後、第1重合成分Bを重合させた。
また、比較例3では、第1重合成分(第1重合成分B)に、3級アミノ系モノマーを含有させた。また、3級アミノ系モノマーの割合を、第1重合成分(第1重合成分Aおよび第1重合成分Bの総量)中のアクリルアミド100モルに対して、0.11モルとした。
また、比較例4では、第2重合成分(第2重合成分C)に、アクリルアミドを含有させた。また、アクリルアミドの割合を、第2重合成分(第2重合成分C)中の3級アミノ系モノマー100モルに対して、4.5モルとした。
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
Figure 0006402289
なお、表中の略号の詳細を下記する。
((メタ)アクリルアミド)
AM:アクリルアミド
(4級アンモニウム系モノマー)
DADMAC:ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
DM−BQ:ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化ベンジルによる4級化塩
DA−BQ:ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化ベンジルによる4級化塩
DMC:ジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチルによる4級化塩
(3級アミノ系モノマー)
DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート(3級カチオン)
DMAPAA:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(3級カチオン)
(アニオン性重合性モノマー)
IA:イタコン酸
AA:アクリル酸
(窒素含有架橋性モノマー)
DMAA:N,N’−ジメチルアクリルアミド
MBAM:メチレンビスアクリルアミド
(その他の重合性モノマー)
MMA:メチルメタクリレート
((メタ)アリルスルホン酸塩)
SMAS:メタリルスルホン酸ナトリウム
(重合開始剤)
APS:過硫酸アンモニウム
<評価>
(1)アクリルアミド抽出試験
各実施例および各比較例において得られた(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液を用いて、以下の方法で紙を製造した。
すなわち、絶乾状態で12.5gになるように、パルプ原料(晒しクラフトパルプ(BKP)(広葉樹パルプ(LBKP)/針葉樹パルプ(NBKP)=50/50、カナディアン・スタンダード・フリーネス(CSF:濾水性)=380mL)を1Lのステンレス管に加え、パルプスラリー濃度が3.0質量%になるように水道水にて希釈した。
次いで、得られたパルプスラリーを400rpmにて撹拌し、撹拌開始から1分後に1.2質量%に希釈した(メタ)アクリルアミド系ポリマー水溶液を添加した。なお、水溶液の添加量は、その固形分が、絶乾パルプ質量に対して1.5質量%なるように調整した。
2分後にパルプスラリー濃度が1.0質量%となるように水道水(pH6.5、全硬度135ppm)にて希釈し、3分後に撹拌を停止し、抄紙して湿紙(200g/m)を得た。
その後、同様にして再度抄紙し、得られた2枚の湿紙を重ね合わせて、温度50℃にてプレスした後、ドラムドライヤーにより110℃で8分乾燥させた。これにより、手抄き紙(400g/m)を得た。
得られた紙を用いて、以下の方法により、紙に含まれるアクリルアミド量を測定した。
すなわち、まず、恒温室(23℃、50%)にて一晩調湿した後、1.5cm×1.5cm角に裁断されたサンプル紙10gを、500mL丸底フラスコに秤量し、100mLのメタノール中にて4時間還流した。これにより、抽出液を得た。
次いで、抽出液を回収した後、残存した紙を、25mLのメタノールによって2回洗浄した。そして、洗浄液を回収して、上記の抽出液に混合した。
その後、抽出液を35℃に加温しながらエバポレーターにてメタノールを留去し、抽出サンプルとした。そして、乾固した抽出サンプルに、5mLの0.1質量%リン酸水溶液を加えて再溶解させ、1μmメンブレンフィルターにてろ過し、測定試料溶液(約5mL)とした。
この測定試料溶液を用いて、以下の方法でアクリルアミド抽出量(AM抽出量)を求めた。
具体的には、まず、アクリルアミド試薬(>98.0%、東京化成工業)100mgを電子天秤にて秤量し、1Lメスフラスコにて定容した。得られた溶液(アクリルアミド:100mg/L)をメスフラスコおよびホールピペットを用いて、各々10.0mg/L、1.0mg/L、0.5mg/L、0.1mg/L、0.05mg/Lとなるよう調整し、標準試料を得た。
次いで、得られた標準試料を用いて、下記に示した高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析機器および測定条件にてアクリルアミドを分析し、絶対検量線法により検量線を得た。
その後、上記で得られた測定試料溶液を用いて、下記に示した高速液体クロマトグラフ(HPLC)分析機器および測定条件にてアクリルアミドを分析し、検量線からアクリルアミドの濃度[mg/L]を求めた。この結果から、測定試料溶液中に含まれていたアクリルアミドの質量(すなわち、紙から抽出されたアクリルアミドの質量)を、下記式により求めた。
測定試料溶液中のアクリルアミド質量[mg]
=HPLCにより測定されたアクリルアミドの濃度[mg/L]
×作製した測定試料溶液量[5mL]
×(1/1000)[L/mL]
そして、以下の式により、紙の質量あたりのアクリルアミドの抽出量(対紙質量あたりのアクリルアミド抽出量)を算出した。
対紙質量あたりのアクリルアミド抽出量[ppm]
=測定試料溶液中のアクリルアミド質量[mg]/紙の質量[10000mg]×1000000
装置:高速液体クロマトグラフChromaster(日立ハイテクノロジーズ社製)
カラム:LaChrom C18−AQ(5μm)(日立ハイテクノロジーズ社製)
ガードカラム:LaChrom C18−AQ(5μm)−G(日立ハイテクノロジーズ社製)
検出波長:220nm
温度:40℃
溶離液:超純水
流量:1.00mL/min
その結果を、表12〜表16に示す。
(2)紙力
各実施例および各比較例において得られた(メタ)アクリルアミド系ポリマーの水溶液を用いて、以下の方法で紙を製造した。
すなわち、まず、絶乾状態で6.25gになるように、パルプ原料(晒しクラフトパルプ(BKP)(広葉樹パルプ(LBKP)/針葉樹パルプ(NBKP)=50/50、カナディアン・スタンダード・フリーネス(CSF:濾水性)=380mL)を1Lのステンレス管に加え、パルプスラリー濃度が3.0質量%になるように水道水にて希釈した。
次いで、得られたパルプスラリーを400rpmにて撹拌し、撹拌開始から1分後に1.2質量%に希釈した(メタ)アクリルアミド系ポリマー水溶液を添加した。なお、水溶液の添加量は、その固形分が、絶乾パルプ質量に対して1.5質量%なるように調整した。
2分後にパルプスラリー濃度が1.0質量%となるように水道水(pH6.5、全硬度135ppm)にて希釈し、3分後に撹拌を停止し、抄紙して湿紙(100g/m)を得た。
その後、室温にてプレスした後、ドラムドライヤーにより110℃で3分乾燥させた。これにより、手抄き紙(100g/m)を得た。
得られた紙を用いて、以下の方法により、紙力を評価した。その結果を、表12〜表16に示す。
(2−1)インターナルボンド(IB)[mJ]
JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法2000年版に記載の規格No.18−2「紙及び板紙−内部結合強さ試験方法−第2部:インターナルボンドテスタ法」に従い、紙のインターナルボンド(IB)を測定した。
(3)歩留まり率
DTP−45(なかやま理化製作所製)を用いて、ケルダール法に準じて、紙中の全窒素量を測定し、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の紙中の歩留まり率を評価した。その結果を表12〜表16に示す。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記請求の範囲に含まれる。
本発明の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤およびその製造方法は、各種包装紙、とりわけ、食品包装紙において、好適に利用される。

Claims (10)

  1. (メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩と
    を含む重合成分を重合させ、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを含む製紙用添加剤を製造する方法であって、
    前記(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分を重合させて第1重合体を得る第1重合工程と、
    前記第1重合工程で得られた第1重合体の存在下において、前記3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分を重合させて、(メタ)アクリルアミド系ポリマーを得る第2重合工程と
    を備え、
    前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、前記(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、
    前記第1重合成分中の3級アミノ系モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下であり、
    前記第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドが、前記第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して1.0モル以下である
    ことを特徴とする、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  2. 前記第1重合成分が、前記3級アミノ系モノマーを含有しない
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  3. 前記第2重合成分が、前記(メタ)アクリルアミドを含有しない
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  4. 前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、4級アンモニウム系モノマーを含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  5. 前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、アニオン性重合性モノマーを含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  6. 前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、窒素を含有する架橋性モノマーを含有し、
    前記第1重合成分中の窒素を含有する架橋性モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  7. 前記第2重合成分が、窒素を含有する架橋性モノマーを含有する
    ことを特徴とする、請求項6に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  8. 前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、さらに、その他の重合性モノマーを含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  9. 前記第1重合工程および/または前記第2重合工程において、前記重合成分が、多段階重合される
    ことを特徴とする、請求項1に記載の(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤の製造方法。
  10. (メタ)アクリルアミドと、3級アミノ系モノマーと、(メタ)アリルスルホン酸塩と
    を含む重合成分を重合させて得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤であって、
    まず、(メタ)アクリルアミドを含有する第1重合成分を重合させて第1重合体を得た後、
    前記第1重合体の存在下において、前記3級アミノ系モノマーを含有する第2重合成分を重合させる
    ことにより得られ、
    前記第1重合成分および/または前記第2重合成分が、前記(メタ)アリルスルホン酸塩を含有し、
    前記第1重合成分中の3級アミノ系モノマーが、前記第1重合成分中の(メタ)アクリルアミド100モルに対して0.1モル以下であり、
    前記第2重合成分中の(メタ)アクリルアミドが、前記第2重合成分中の3級アミノ系モノマー100モルに対して1.0モル以下である
    ことを特徴とする、(メタ)アクリルアミド系ポリマー製紙用添加剤。
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