JP6401600B2 - ストリーク管及びそれを含むストリーク装置 - Google Patents

ストリーク管及びそれを含むストリーク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6401600B2
JP6401600B2 JP2014256474A JP2014256474A JP6401600B2 JP 6401600 B2 JP6401600 B2 JP 6401600B2 JP 2014256474 A JP2014256474 A JP 2014256474A JP 2014256474 A JP2014256474 A JP 2014256474A JP 6401600 B2 JP6401600 B2 JP 6401600B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
focusing
sweep
photocathode
phosphor screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014256474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016119162A (ja
Inventor
勝之 木下
勝之 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2014256474A priority Critical patent/JP6401600B2/ja
Publication of JP2016119162A publication Critical patent/JP2016119162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6401600B2 publication Critical patent/JP6401600B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Description

本発明は、被計測光の時間的な強度分布を空間的な強度分布に変換するストリーク管及びそれを含むストリーク装置に関する。
従来から、被計測光の時間的な強度分布を出力画面上の空間的な強度分布に変換する装置としてストリーク管が用いられている。従来の典型的なストリーク管は、真空容器の一端面に入射窓、真空容器の他端面に出射窓が設けられ、入射窓の内壁面に光電面、出射窓の内壁面に蛍光面が設けられ、真空容器内部の管軸に沿って光電面と蛍光面の間に、加速電極、集束電極、アパーチャー電極、及び掃引電極がこの順で配置された構成を有する。このようなストリーク管では、入射窓を経て光電面に、掃引電極の偏向板に平行で光電面の中心を通る線状の光学像が投影されると、光電面は光学像に対応した線状電子像を放出し、その線状電子像は、加速電極によって加速された後に軸対称集束レンズを形成する集束電極によって集束され、アパーチャー電極を通過し掃引電極の偏向板の間隙を経て蛍光面上に到達し、その結果線状光学像を発生させる。その際、線状電子ビームが掃引電極の2枚の偏向板の間を通過する期間において、それらの偏向板には時間の経過とともに変化する傾斜状の掃引電極が印加され、電子ビームはその線方向に対して垂直な方向に掃引されて、線状光学像が蛍光面上で掃引方向に順次配置されることにより、いわゆるストリーク像が形成される。このようなストリーク管により蛍光面上で掃引方向に被計測光の強度の時間変化に対応した輝度分布が得られる。この輝度分布をカメラで撮像した後に信号処理を施すことで、被計測光の時間強度プロファイルを得ることができる。
上記従来のストリーク管においては、電子ビームは集束レンズ系により蛍光面上で掃引方向に垂直な方向にも集束されるので、光電面上の線状光学像の線方向に複数チャンネルの光を並べれば、蛍光面上にそれに対応した線状光学像が生じる。その線状光学像を掃引することにより、同時に複数の光の時間強度変化のデータを取得でき、例えば分光器からの光を入力することで、時間分解分光スペクトルを取得できる。このようなマルチチャンネル計測では、高速掃引したときに、蛍光面上の掃引方向のビーム広がりを小さくするために集束電圧を調整すると、空間方向の情報の精度が落ちてしまう傾向にある。すなわち、集束電極の電圧を調整して掃引方向のビーム広がりをほぼゼロにした場合は、軸対称集束レンズによって電子ビームが空間方向では蛍光面より手前で集束するため、蛍光面上でボケが生じてしまい、その結果、隣接するチャネルの信号が互いに混ざり込んで精度が劣化する。また、集束電極の電圧を変化させると集束レンズの強度が変わるので、レンズの拡大率が変わり、蛍光面上の各チャンネルの位置が空間方向で変化する。集束電極の電圧は掃引速度に対応した最適値に変更されるので、そのたびに蛍光面上の各チャンネルの位置が変化することになり、マルチチャンネル計測でのデータ処理が煩雑になる。
一方、下記特許文献1に記載のストリーク管は、変換管内の光電陰極とスクリーンとの間において、加速電極、第1の集束平面レンズ、4極子レンズ、第2の集束平面レンズ、及び偏向電極が、この順で配置された構成を有する。このストリーク管では、電子ビームの時間方向の集束は2つの集束平面レンズで行われ、空間方向の集束は4極子レンズで行われる。このようなストリーク管によれば、第2の集束平面レンズの集束電極の印加電圧を掃引速度の速さに応じて調整することによりスクリーン上に高速掃引により生じる掃引方向のボケを低減して時間分解能を向上させることができる。この場合、第2の集束平面レンズは掃引方向(時間方向)のみに作用するので、掃引方向に垂直な空間方向の分解能については良好に維持することができる。それとともに、マルチチャンネル計測ではチャンネル配列方向におけるチャンネル位置の変化が生じることもない。
特公平8−24037号公報 特開平2013−97995
上記特許文献1に記載のストリーク管では、時間分解能を十分に(例えば、100fsオーダーまで)上げるためには、次に述べる問題がある。すなわち、掃引電極が他の電極に比べて出力面に近い位置にあるので、加速電極と掃引電極との間の距離が大きくなる傾向にあり、光電面から掃引電極に到達するまでに生じる光電子群の走行時間広がりを、必要な値まで小さくすることが困難である。また、4極子レンズの第2の集束平面レンズ側の近くに空間方向の電子軌道の交差点であるクロスオーバーが生じるので、クロスオーバー点からかなり離れた出力面に到達するまで空間電荷効果によって光電子群が互いに反発することになる結果、時間分解能が劣化する傾向にある。さらに、このストリーク管では、掃引電極が他電極に比べて出力面に近い位置にあるので、偏向感度が低くなり高速掃引が困難である。また、電子ビームを空間方向集束するために4極子レンズが設けられているので、空間方向の集束強度を調整すると時間方向の集束強度も変化し、集束強度の調整操作を複雑にする。
そこで、本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、十分に時間分解能を向上させたマルチチャンネル計測を実現するストリーク管及びそれを含むストリーク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のストリーク管は、入射面板と出力面板とを有する容器と、容器内の入射面板側に設けられ、入射面板から入射した被計測光に応じて電子を放出する光電面と、容器内の出力面板側に設けられた蛍光面と、容器内の光電面と蛍光面との間で光電面に対向するように配置された加速電極と、容器内の加速電極と蛍光面との間に配置された第1の集束電極及びアノード電極と、容器内の第1の集束電極及びアノード電極と蛍光面との間に設けられ、第1の集束電極及びアノード電極を通過した電子を蛍光面に沿った第1の方向に掃引する掃引電極と、容器内の掃引電極と蛍光面との間に配置された第2の集束電極と、を備え、加速電極、第1の集束電極、及びアノード電極は、電子を第1の方向に集束する第1の1次元集束レンズを形成し、第2の集束電極は、電子を蛍光面に沿った第1の方向に垂直な第2の方向に集束する第2の1次元集束レンズを形成する。
本発明のストリーク管によれば、被計測光に応じて光電面から電子が放出され、その電子が、光電面に対向するように設けられた加速電極で加速された後、第1の集束電極及びアノード電極によって集束され、掃引電極によって出力面板に沿った蛍光面に沿った第1の方向に掃引された後、第2の集束電極によって集束されてから、蛍光面に導かれる。その結果、被計測光の時間変化に対応した出力分布が掃引方向である第1の方向に沿って得られる。この際、加速電極、第1の集束電極、及びアノード電極によって電子が第1の方向である時間方向に集束されるとともに、第2の集束電極によって蛍光面に沿った第1の方向に垂直な第2の方向である空間方向に集束される。このような構成により、加速電極と掃引電極との距離を小さくできるので光電面から掃引電極に到達するまでの電子の走行時間広がりを小さくでき、第2の集束電極が蛍光面側に位置することで電子軌道の交差点であるクロスオーバーを蛍光面に近い位置に形成できる。また、掃引電極が蛍光面から離れているので偏向感度が高くなり、高速掃引が可能となる。さらに、第1の1次元集束レンズと第2の1次元集束レンズとで時間方向の集束強度と空間方向の集束強度とを独立に調整することが可能となり、集束強度の調整操作も容易にされる。その結果、十分に時間分解能を向上させたマルチチャンネル計測を実現することができる。
加速電極、第1の集束電極、及びアノード電極は、それぞれ、平板状電極を含むことにより第1の1次元集束レンズを形成し、第2の集束電極は、平板状電極を含むことにより第2の1次元集束レンズを形成する、ことが好適である。かかる構成を備えれば、簡易な構成で第1の1次元集束レンズ及び第2の1次元集束レンズを形成することができる。
また、アノード電極は、容器内の第1の集束電極と掃引電極との間に配置され、第2の方向に沿ったスリットが設けられた平板状電極を含み、加速電極及び第1の集束電極と共に第1の1次元集束レンズを形成する、ことも好適である。かかるアノード電極を備えれば、第1の集束電極の出口で広がった電子ビームの周辺をカットすることで、蛍光面での出力分布における時間分解能をさらに高めることができる。
さらに、第2の集束電極は、互いに平行な2つの平板状電極によって構成された3対の平行平板電極を含む、ことも好適である。この場合、3対の平行平板電極の印加電圧を独立に設定することで、蛍光面での出力分布を空間方向でジャストフォーカスの状態に調整することが容易となる。
またさらに、3対の平行平板電極のそれぞれは、2つの平板状電極の第1の方向の幅が、2つの平板状電極の間隔に対して3倍以上になるように構成されている、ことも好適である。かかる構成によれば、理想的な1次元集束レンズを形成することができ、出力分布における空間方向の分解能を十分に高めることができる。
さらにまた、光電面と蛍光面との間の距離に対する光電面と掃引電極の光電面側の端部との距離の比が0.2以下に設定されている、ことも好適である。かかる構成によれば、光電面から掃引電極に到達するまでに生じる電子の走行時間広がりを小さくすることができ、出力分布における時間分解能を十分高めることができる。
また、第1の集束電極は、互いに平行な2つの平板状電極によって構成された平行平板電極を含み、2つの平板状電極の間隔が光電面側に比較して蛍光面側が狭くなるように形成されている、ことも好適である。この場合、第1の1次元集束レンズの集束強度を高めることができ、出力分布における時間分解能を高めつつ第1の集束電極における耐圧不良を防止できる。
さらに、アノード電極は、スリットの中心に位置するような微細スリットが形成された平板状部材をさらに含む、ことも好適である。こうすれば、電子ビームの第1の方向の周辺がカットされるために、出力分布の時間方向の分解能をさらに高めることができる。
またさらに、第1の集束電極は、平板状電極の第2の方向の端部が金属板で一体化され、第2の集束電極は、平板状電極の第1の方向の端部が金属板で一体化されている、ことも好適である。かかる構成を採れば、第1及び第2の集束電極の組み立てが容易となり、この一体化構造による1次元集束レンズの機能への影響も小さくできる。
或いは、本発明のストリーク装置は、上述したストリーク管と、掃引電極に印加する掃引電圧の傾斜の設定に連動して、第1の集束電極に印加される電圧値を設定する設定信号発生部と、を備える。このようなストリーク装置によれば、蛍光面における電子ビームを、掃引電極に印加する掃引電圧の傾斜で決まる出力の掃引速度に応じて、掃引方向に適切に集束させることができる。これにより、様々な掃引速度に対応して出力分布の掃引方向のボケが低減されて時間分解能が向上するとともに、出力分布の掃引方向に垂直な空間方向の分解能も良好に維持することができる。
ストリーク管の蛍光面に正の高電圧を印加するように構成されている、ことが好適である。こうすれば、電子ビームは蛍光面近傍で加速されるので、蛍光面の発光効率を高めることができ、その結果、空間電荷効果による時間分解能劣化を防止することができる。
また、ストリーク管の光電面にパルス電圧が重畳された直流電圧を印加するように構成されている、ことも好適である。こうすれば、光電面と加速電極との間の高圧印加による放電の発生確率を下げることができる。
本発明によれば、十分に時間分解能を向上させたマルチチャンネル計測を実現するストリーク管を提供することができる。
本発明の好適な一実施形態に係るストリーク管1の内部構造を示す斜視図である。 図1のストリーク管の管軸を含む掃引方向に沿った断面図である。 図1のストリーク管の管軸を含む掃引方向に垂直な方向に沿った断面図である。 図1のストリーク管と駆動装置を含むストリーク装置を示すブロック図である。 図1の光電面から放出される光電子のエネルギー分布を示すグラフである。 本実施形態における時間広がり△tKDのシミュレーション結果を示すグラフである。 本実施形態における電圧VFX、拡大率MXの距離Lに対する依存性を示すグラフである。 本発明の変形例に係る第1の集束電極の形状を示す斜視図である。 図8の第1の集束電極で生じる電子レンズを示す側面図である。 本発明の変形例に係る加速電極の形状を示す斜視図である。 図10の加速電極で生じるマイクロ電子レンズを示す側面図である。 本発明の変形例に係るアノード電極の形状を示す斜視図である。 図12のアノード電極で生じる微細スリットの作用を示す側面図である。 図12及び図13の変形例におけるストリーク像の強度の時間分布を示すグラフである。 本発明の変形例に係るストリーク管の内部構造を示す斜視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るストリーク管の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の好適な一実施形態に係るストリーク管の内部構造を示す斜視図、図2は、図1のストリーク管の管軸を含む掃引方向に沿った断面図、図3は、図1のストリーク管の管軸を含む掃引方向に垂直な方向に沿った断面図である。これらの図に示すストリーク管1は、光学像の強度の時間変化に対応した輝度分布を得るための装置である。このストリーク管1は、気密性を維持された円筒状の容器2の内部に、メッシュ加速電極3、第1の集束電極5、アノード電極7、掃引電極9、及び第2の集束電極11を、この順で容器2の管軸に沿って配置された状態で備える。また、容器2の一端面には、被計測光が入射されるガラス面板等の透光性材料からなる入射面板13aが固定され、容器2の他端面には、出力像が出射されるオプティカルファーバープレート等の導光性の材料からなる出力面板13bが固定されている。この入射面板13aには、被計測光として下記掃引方向に垂直な線状光学像が容器2の管軸と交差するように入射され、それに応じて出力面板13bから線状光学像が出射される。なお、以下の説明においては、図1の容器2の管軸に沿った方向をZ軸方向とし、容器2の出力面板13bに沿った掃引電極9の掃引方向(第1の方向、時間方向)をX軸方向とし、容器2の出力面板13bに沿ったX軸に垂直な方向(第2の方向、空間方向)をY軸方向とする。また、図1では、ガラス円筒である容器2の側面、入射面板13aと出力面板13bとに融着された金属フランジ、及び各電極に電圧を供給するための容器2の側面を貫通する封入ピンは、その図示が省略されている。図2及び図3には、後述する光電面15から放出された光電子ビームの電子軌道も示されている。ただし、この電子軌道は、光電面15の一点から放出された光電子ビームが、見易くするために実際の太さよりも太くして誇張して表現されている。
このストリーク管1は、さらに、容器2内の入射面板13aの内側の面の中心部に円形状に形成された光電面15と、容器2内の出力面板13bの内側の面の中心部に円形状に形成された蛍光面17とを有する。光電面15は、容器2の管軸に沿って外部から入射面板13aに入射してきた被計測光に応じて、出力面板13bに向けて電子を放出する、いわゆる、透過型の光電陰極である。蛍光面17は、光電面15によって放出された電子の入射に応じて、その電子の入射分布に応じた出力像(光学像)を外部に向けて出力する。光電面15と蛍光面17との距離は、特定の大きさには限定されないが、例えば、320mmに設定されている。
メッシュ加速電極3は、容器2内の光電面15と蛍光面17の間において、光電面15の近傍にそれと対向するように配置された電子ビーム加速用の電極である。すなわち、メッシュ加速電極3は、光電面15側(以下、「前段側」ともいう。)がメッシュ電極によって覆われたドーナツ状の円板電極3aと、X軸に略垂直で管軸を挟んで蛍光面17側(以下、「後段側」ともいう。)に配置された2枚の平板電極3bとが組み合わされた構造を有する。このメッシュ加速電極3は、入射面板13aにY軸方向に沿った線状の光学像が入射した場合にその光学像とメッシュ電極との角度が略45度を成すように、すなわち、メッシュ電極がX軸(Y軸)に対して45度を成すように配置される。これにより、出力像におけるモワレを防ぐことができる。このメッシュ電極におけるメッシュの間隔は、例えば、1,000本/インチに設定される。このようなメッシュ加速電極3は、光電面15とメッシュ電極との間隔が1mmとなり、2枚の平板電極3bが管軸に対して対称となるように配置される。
第1の集束電極5は、容器2内の光電面15と蛍光面17の間において、メッシュ加速電極3の後段側に配置された平行平板電極である。詳細には、第1の集束電極5は、X軸に略垂直で互いに平行になるように配置された2枚の平板電極(平行平板電極)が組み合わされて構成される。この第1の集束電極5は、2枚の平板電極が管軸に対して対称になるように配置される。第1の集束電極5の平板電極のサイズは、特定のサイズに限定されないが、例えば、Z軸方向の長さが30mm、Y軸方向の幅が20mmである。また、第1の集束電極5の2つの平板電極の間隔は6mmに設定されている。この2つの平板電極のY軸方向の幅と間隔との比率は、後述する1次元集束レンズの作用を理想的(X軸方向にのみ作用し、Y方向には作用しない)に形成するという意味では、できるだけ大きくすることが望ましい。本実施形態では、2つの平板電極のY軸方向の幅と間隔との比率が3倍以上に設定されることにより、平板電極のY軸方向の両端に影響をなるべく小さくして、Y軸方向のレンズ作用が無視できるレベルに設定されている。
アノード電極7は、容器2内の第1の集束電極5の後段側に第1の集束電極5に隣接して配置された平板状電極である。すなわち、アノード電極7は、X軸に略垂直で互いに平行になるように配置された2枚の平板電極(平行平板電極)が組み合わされて構成され、この2枚の平板電極が後段側において屈折した形状を有することにより、後段側にY軸方向に沿ったスリット7aを有する。このアノード電極7は、2枚の平板電極が管軸に対して対称になるように配置される。例えば、アノード電極7のスリット7aのX軸方向の幅は3mmに設定されている。
これらのメッシュ加速電極3、第1の集束電極5、及びアノード電極7は、光電面15から放出された光電子ビームをX軸方向に集束する第1の1次元集束レンズを形成する電極群である。
さらに、容器2内のアノード電極7と蛍光面17との間には、掃引電極9、及び第2の集束電極11が、Z軸方向に沿ってこの順で並んで配置されている。掃引電極9は、2枚の偏向板が容器2の管軸を挟んでX軸方向に互いに対面するように配置されて構成されている。この掃引電極9は、2枚の偏向板に掃引電圧が印加されることにより、第1の集束電極5及びアノード電極7を通過した電子ビームをX軸方向に掃引するための電極である。具体的には、掃引電極9を構成する2枚の偏向板は、進行波型の一種であるいわゆるミアンダ型の形状を有し、それらのX軸方向の間隔が後段側に向かうほど広くなり、それらのZ軸方向の両端部がY軸に平行になり、かつ、管軸を含むYZ平面に平行な平面に対して対称になるように配置される。このような構成の掃引電極9は、ミアンダ型を採用することにより、立上り時間が非常に短い掃引電圧波形に対して、なまりを生じさせないで高速応答することができる。掃引電極9のサイズ及び配置は、特定のサイズ及び配置には限定されないが、例えば、Z軸方向の長さが50mm、2枚の偏向板の前段側端部の間隔が6mm、後段側端部の間隔が7.4mmに設定されている。
第2の集束電極11は、掃引電極9を通過した光電子ビームを蛍光面17に沿ったY軸方向に集束する第2の1次元集束レンズを形成する電極である。第2の集束電極11は、3対の平行平板電極11a,11b,11cがZ軸方向に順に隣接して配置されて構成されている。これらの平行平板電極11a,11b,11cは、それぞれ、Y軸に略垂直で互いに平行になるように配置された2枚の平板電極が組み合わされて構成され、2枚の平板電極が管軸に対して対称になるように配置される。これらの平行平板電極11a,11b,11cのサイズ及び配置は、特定のサイズには限定されないが、それぞれのZ軸方向の幅が、18mm、24mm、35mm、平行平板電極11aと平行平板電極11bとのZ軸方向の間隙、及び平行平板電極11bと平行平板電極11cとのZ軸方向の間隙が数mmとなるように設定される。また、平行平板電極11a,11b,11cのX軸方向の幅は50mmで、それぞれの平行平板電極11a,11b,11cの2枚の平板電極のY軸方向の間隔は16mmに設定される。平行平板電極11a,11b,11cのX軸方向の幅と、平行平板電極11a,11b,11cの2枚の平板電極の間隔との比は、理想的な1次元集束レンズを形成する(Y軸方向にのみ作用し、Y軸方向には作用しない)ために、3倍以上に設定されている。
また、容器2の壁面には、上述した光電面15、及び蛍光面17の電位を設定するための金属フランジが融着され、また、メッシュ加速電極3、第1の集束電極5、アノード電極7、掃引電極9、及び第2の集束電極11の平行平板電極11a,11b,11cの電位を設定するための封入ピンが貫通して設けられている。さらに、容器の2の内側面のうちアノード電極7の近くから蛍光面17の近くにかけての部分には、アルミニウム薄膜等からなるウォールアノード19が形成されている。このウォールアノード19は、内側面の帯電による光電子ビームへの軌道への悪影響を防止する目的で形成される。ウォールアノード19と掃引電極9及び平行平板電極11bに電気的に接続された封入ピンとを電気的に絶縁するため、ウォールアノード19は、それらの封入ピンとは間隙を有するように形成されている。
上述した構成のストリーク管1には、光電面15に所定の負電位(例えば、−10kV)、メッシュ加速電極3には所定の正電位(例えば、+5KV)、第1の集束電極5に正極性の高電圧、平行平板電極11bには負極性の高電圧、アノード電極7、ウォールアノード19、蛍光面17、及び平行平板電極11a,11cにはグラウンド電位(0V)が、それぞれ印加される。このようにすることで、メッシュ加速電極3とアノード電極7との間には光電子ビームをX軸方向に集束する第1の1次元集束レンズが形成され、第2の集束電極11において光電子ビームをY軸方向に集束する第2の1次元集束レンズが形成される。
ここで、第1の集束電極5及び平行平板電極11bに印加される電圧の大きさは、光電子ビームが蛍光面17上に最適に集束されるように調整可能とされている。
図4は、上述したストリーク管1とその駆動装置を含むストリーク装置30を示すブロック図である。
ストリーク装置30には、被計測光の入射を検知してトリガ信号を生成するPINダイオード39と、そのトリガ信号を遅延させて掃引電圧発生回路43に向けて出力する遅延ユニット41と、掃引電圧を生成する掃引電圧発生回路43とが備えられている。このストリーク装置30では、パルスレーザ31で発生した被計測パルス光が、ハーフミラー33によって2つに分けられ、そのうちの1つがレンズ35を経由することで光電面15上に線状光学像として結像される。もう1つの被計測パルス光はミラー37を経由してPINダイオード39に入射され、PINダイオード39の検出信号が遅延ユニット41を経由して掃引電圧発生回路43に入力されることにより、掃引電圧発生回路43がトリガされる。このような構成により、光電子ビームが掃引電極9を通過するタイミングに合わせて掃引電圧を印加することができる。
詳細には、掃引電圧発生回路43は、逆極性(プッシュプル)の斜状掃引電圧Vd1(t),Vd2(t)を発生させ、掃引電極9の2枚の偏向板に供給する。これらの斜状掃引電圧Vd1(t)、Vd2(t)は、時間的に直線状に変化する電圧であり、互いに逆極性の電圧になるように設定される。ここで、掃引電圧発生回路43においては、掃引電圧の時間に対する傾斜(時間変化率)が切り替えスイッチにより所望の値に変更できるように構成されており、これにより、蛍光面17上の電子ビームの掃引速度を、例えば、0(掃引無し)、1×10m/s、1×10m/s、5×10m/s、1.4×10m/s、1.1×10m/sと変更可能にされている。掃引電圧発生回路43によって設定可能な最高の掃引速度は1.1×10m/sであり、時間400psの間に−1.5kVから+1.5kVに変化する掃引電圧により得られる。
また、ストリーク装置30では、小さな入力強度でも良好なS/Nが得られるように、ストリーク管1の出力面板13bの外側にMCP(マイクロチャンネルプレート)を内蔵したイメージインテンシファイア45がファイバ結合されて設けられている。さらに、ストリーク装置30は、光学系47、CCDカメラ49、テンポラルアナライザ(画像処理装置)51を含んでいる。このような構成により、出力面板13bからイメージインテンシファイア45及び光学系47を経由して出射された出力像がCCDカメラ49で撮像され、その結果CCDカメラ49から出力された映像信号がテンポラルアナライザ51で解析されることにより、光学像の強度の時間変化のプロファイルが得られる。
さらに、ストリーク装置30には、高圧電源53,55,57,59,61が含まれている。高圧電源53は、光電面15に金属フランジを介して接続され、光電面15に所定の負電位を印加する。高圧電源55は、メッシュ加速電極3に封入ピンを介して接続され、メッシュ加速電極3に所定の正電位を印加する。高圧電源57は、第1の集束電極5に封入ピンを介して接続され、第1の集束電極5に可変の正電位を印加する。高圧電源59は、第2の集束電極11の平行平板電極11bに封入ピンを介して接続され、平行平板電極11bに可変の負電位を印加する。高圧電源61は、イメージインテンシファイア45に接続され、イメージインテンシファイア45に所定の駆動電圧を印加する。なお、高圧電源57,59の出力する電圧は調整可能にされている。
さらに、これらの高圧電源57及び掃引電圧発生回路43には、設定信号発生部63が接続されており、設定信号発生部63からの信号により、高圧電源57の出力する電圧値、及び掃引電圧発生回路43が生成する掃引電圧の傾斜等が変更可能にされている。また、設定信号発生部63は、掃引電圧の傾斜の設定に連動して、第1の集束電極5に印加される電圧値を設定し、電圧値及び傾斜を示す設定値を、それぞれ高圧電源57及び掃引電圧発生回路43に出力する。
上記構成を有するストリーク管1の動作を、図2及び図3に示された電子軌道を参照しながら説明する。
まず、ストリーク管1の掃引していない静的動作における集束電子レンズ系の特性について、電子軌道シミュレーションを用いて説明する。掃引電極9の2枚の偏向板には掃引電圧の代わりに0V(グランド電位)を印加し、パルス光の代わりに波長800nmのCW光を用いて、線状光学像を光電面15上にX軸方向の半値幅が無視できる程度に小さく(具体的には2〜3μm)、かつ、Y軸方向の長さ4mmの状態で結像する場合を考える。光電面15上の光学像の各点からは光電面15の種類と入射光波長に対応した初速度分布で光電子群が放出される。ここでは、光電面15がS−20、入射光波長が800nmであるとすると、その放出エネルギー分布は図5に示され、放出角度分布は余弦分布である。図5に示されるように、放出される光電子の初期エネルギーは0〜0.1×数eVの分布を持っている。また光電子の放出角θ(光電面15の法線と成す角)は、0<θ≦90°の範囲である。光電面15から初速0で放出された光電子の軌道を主軌道、それ以外の軌道を副軌道とすると、副軌道は無数に存在し、光電面15から放出された時点での放出角θが大きいほど、また初期エネルギーが大きいほど、副軌道が主軌道から離れる距離は大きくなる。図2には線状光学像のY軸方向の中心から放出された光電子の主軌道及び副軌道を、図3には線状光学像のY軸方向の中心および両端に対応する3点から放出された光電子の主軌道及び副軌道を、それぞれ、一点鎖線及び実線で示している。これらの図には、放出角60°、初期エネルギー0.35eVで主軌道に対称に放出された光電子の軌道を副軌道として表している。
まず、図2を参照して、X軸方向の結像の様子を説明する。光電面15の中心から放出された光電子の副軌道は、当初主軌道から離れていくが、メッシュ加速電極3、第1の集束電極5、アノード電極7によって形成された第1の1次元集束レンズにより最終的に主軌道の方向に曲げられる。その場合、メッシュ加速電極3と第1の集束電極5の間で形成されたレンズは弱く、副軌道が主軌道から離れていく速度を小さくする程度である。主たるレンズは第1の集束電極5とアノード電極7の間で形成されたレンズであり、これにより副軌道は、第1の集束電極5の出口付近で主軌道との距離が最大となり、その後その距離は小さくなっていき、蛍光面17の中心点の近傍に到達する。実際には副軌道は数多く存在し、電子レンズには収差があるので光電子群の到達点はある程度の分布を有し、第1の集束電極5の電圧VFXを例えば+11kVに調整することにより、ジャストフォーカスの状態にすることができる。この時、蛍光面17上の線状光学像のX軸方向の半値幅WXFは、約30μmであった。光電面15上の線状光学像を、そのX軸方向の幅が無視できる程度に小さく結像しているので、半値幅WXFはX軸方向の集束レンズの収差によるビーム広がりに光学像の蛍光面17内での拡散により発生する広がりが加わった広がりで、X軸方向の集束性能の限界を示す。以下では、半値幅WXFを、X軸方向静的集束のボケと呼ぶことにする。これは、掃引によって得られる時間分解能を決定する重要な因子である。
次に、図3を参照して、Y軸方向の結像の様子を説明する。メッシュ加速電極3、第1の集束電極5、及びアノード電極7によって形成された1次元集束レンズは、Y軸方向には集束作用を持たない。そのため、3点から放出された光電子群のそれぞれの副軌道は主軌道から離れていき、第2の集束電極11に到達してY軸方向で集束作用を受ける。このため、第2の集束電極11の中心付近で主軌道との距離が最大となり、その後その距離は小さくなっていきながら、光電子群は蛍光面17に到達する。このとき、例えば第2の集束電極の平行平板電極11bの電圧を調整し例えば−4kVにすることにより、光電子群を蛍光面17上においてY軸方向でジャストフォーカスの状態にすることができる。
こうして、ストリーク管1によれば、蛍光面17上にX軸方向にもY軸方向にもジャストに結像された線状光学像を得ることができる。次に、蛍光面17上の線状光学像の光電面15に結像した線状光学像に対する像の拡大率Mについて述べる。ストリーク管1では、集束レンズとして、X軸方向は第1の1次元集束レンズが、Y軸方向は第2の1次元集束レンズが形成され、拡大率は、X軸方向とY軸方向でそれぞれの1次元集束レンズに対応したものとなる。X軸方向の拡大率MXは約5.2とかなり大きい。これは図2に示されるようにX軸方向の結像を行う第1の1次元集束レンズが光電面15の近くにあるからである。この大きな拡大率のために、高時間分解能を得るためには、入射される線状光学像のX軸方向の線幅をかなり小さくする必要がある。一方で、Y軸方向の拡大率MYは約1.4で比較的小さい。これは図3に示されるようにY軸方向の結像を行う第2の1次元集束レンズが光電面15と蛍光面17のほぼ中間にあるからである。また、同図からわかるように、入射される線状光学像のY軸方向の各点から放出された光電子の主軌道が交差するクロスオーバーPは、蛍光面17に比較的近い側に形成される。Y軸方向の比較的小さい拡大率と、蛍光面17に近いクロスオーバーPの位置は、大きな有効径の蛍光面17を必要としない点と、空間電荷効果による時間分解能劣化が低減できる点において、大きなメリットをもたらす。
以下、ストリーク管1において時間分解能がどのように決まってくるかについて述べる。
時間分解能△tは、複数の要因による時間広がりで制限され、下記式(1)で近似される。
△t〜(△t2 KD+△t2 F+△t2 D1/2 …(1)
ここで、△tKDは、光電子群の初速度分布により、光電面15から掃引電極9に到達するまでに生じる走行時間広がり(s)であり、△tFは光電面15に線状光を入射した時、掃引していない状態(フォーカスモード)で、蛍光面17上に生じる静止線状像の線幅に起因する時間広がり(s)であり、△tDは、偏向場と光電子ビームの掃引方向の幅に起因する時間広がり(s)である。また、これら各時間広がりは、入射光の強度が大きくなると空間電荷効果により増大し、特に、1ps以内の時間分解能の領域では、△tKDの増大が著しい。上記式(1)より、100fs以下の時間分解能を得るには、右辺の各項は100/√3〜60(fs)に収める必要がある。
まず、ストリーク管1において時間広がり△tKDを小さくするための構成条件について述べる。光電子群が光電面15から放出された直後は光電子速度が遅いので大きな時間広がりが生じる。そこで、光電面15とメッシュ加速電極3の間の距離を1mm、その間の印加電圧を15kVとして電界強度を大きくし光電子を急加速している。また、第1の集束電極5の領域の光電子速度を大きくするために、第1の集束電極5の印加電圧をメッシュ加速電極3に対して正極性の高圧にしている。さらに、光電面15と掃引電極9の光電面15側の端部の間の距離Lを出来る限り小さくするのが望ましい。本実施形態ではL=62(mm)であり、光電面15と蛍光面17との間の距離に対する距離Lの比が0.2以下に設定されている。
本実施形態における時間広がり△tKDのシミュレーション結果を、図6を参照して示す。この場合、光電面15上の入射光の条件として、波長800nm、パルス半値幅50fs、線状光学像のY軸方向の長さ2mm 、X軸方向の半値幅laを6μmとした。そして、光電面15と蛍光面17の間の距離320mmは一定に保ち、第1の集束電極5の管軸方向の長さ30mmを変えることにより、距離Lを変えた場合の時間広がり△tKDを求めた。この場合、距離Lを変えると、蛍光面17上での光電子ビームのX軸方向のフォーカス状態は変わるので各距離Lで第1の集束電極5の電圧VFXを変えてジャストフォーカスを取り直している。結果として、X軸方向の拡大率MXも変化する。図7には、電圧VFX、拡大率MXの距離Lに対する依存性を示す。図6には、光電面から半値幅50fsで放出された光電子数Nをパラメーターとしてそのパラメーターを変化させた複数の特性が示されている。この図より、例えば光電子数N=1400の場合、距離Lが本実施形態の62mmなら、時間広がり△tKDを60fs程度に低減できるのがわかる。これに対し、距離Lが120mmでは、時間広がり△tKDがそれだけで〜100fsになってしまい、上記式(1)より全体としての時間分解能100fsを達成するのが困難になるのがわかる。その一方、距離Lを30mmより小さくすると時間広がり△tKDをさらに小さくできるが、拡大率MXが12以上と大きくなり(図7)、後述の式(3)で示される蛍光面17上の線状光学像のX軸方向の半値幅lbが大きくなりすぎ、かつ、第1の集束電極5の電圧VFXが+22kV以上と大きくなって、放電の問題が生じることより好ましくないことがわかった。
なお、本実施形態に関して半値幅laが10μm、15μmの場合のシミュレーション結果も取得したが、時間広がり△tKDの値や図6、図7の特性の変化がなく、これらの特性の半値幅la依存性は、半値幅laが数10μm以内ならば、小さいことが確認できた。また、本実施形態では、第1の集束電極5が平板状でその板間隔が6mmと小さいので、レンズ作用が強く、その印加電圧が耐圧の点で問題のない17kVまでの範囲に収まる。
次に、ストリーク管1において時間広がり△tFを小さくする構成条件について述べる。時間広がり△tFは、下記式(2)で表される。
△tF=lb/υS …(2)
ここで、lbは、掃引していない状態(フォーカスモード)での蛍光面17上の線状光学像のX軸方向の半値幅、υSは蛍光面17上の電子ビームの掃引速度である。△tFを小さくするには半値幅lbを小さくすることと、掃引速度υSを大きくすることが求められる。また、半値幅lbは、下記式(3)で近似される。
lb〜(la2×MX 2+WXF 21/2 …(3)
ここで、laは光電面15上の線状光学像のX軸方向の半値幅、MXはX軸方向の集束レンズの拡大率、WXFはX軸方向静的集束のボケである。先述の静的動作における集束電子レンズ系の特性の評価で得られたMX 〜5.2、WXF〜30μmと、laとして例えば2つの値6μm、10μmの値とを、上記式(3)に代入すれば、半値幅lbとしてそれぞれ43μm、60μmが得られる。一方、電子軌道シミュレーションの結果は、光電面15からの放出光電子数N=1400のときそれぞれ半値幅lbが50μm、65μmとなり、上記式(3)の計算結果とほぼ一致した。これより、半値幅laを10μm以下の小さな値にすれば、半値幅lbがWXFの2倍程度に収めることができる。一方で、例えばlaが20μmでは上記式(3)より半値幅lbは108μmと大きくなり過ぎるのがわかった。
上記掃引速度υSを大きくするには掃引電極9の偏向感度を大きくするか、掃引電圧の時間変化を大きくすることが必要である。本実施形態では掃引電極9の偏向板に進行波型の1種であるミアンダ型を用いているので、立ち上がり時間が非常に短い掃引電圧を偏向板に印加しても波形になまりを生じさせないで高速応答できる特長を持つ。さらに、掃引電極9を第1の集束電極5の近くに設け、かつ、既に述べたように、光電面15と掃引電極9の間の距離Lをできる限り小さくしているので、掃引電極9と蛍光面17の間の距離を大きくして偏向感度が大きくなるという特長がある。すなわち、掃引電極9を通過する光電子ビームが10keVという高速でも97mm/kVの偏向感度が得られる。これらの効果で、掃引速度υSは、400psで−1.5kVから+1.5kVに変化するプッシュプル掃引電圧を用いることで最速の1.1×109m/sが得られる。時間広がり△tFは、上記式(2)より、半値幅lbが50μmm(la=6μm)なら45fs、半値幅lbが65μm(la=10μm)なら59fs、半値幅lbが108μm(la=20μm)なら98fsとなり、半値幅laが10μmより小さければ時間広がり△tFを100fsの時間分解能を得るのに必要な60fs程度に収めることができるのがわかる。その一方で、掃引速度を大きくすると高速掃引により生じる時間広がり△tDが大きくなる。
さらに、ストリーク管1において時間広がり△tDを小さくする構成条件について述べる。時間広がり△tDは、光電子ビームを高速掃引する時発生する偏向場と光電子ビームの掃引方向の幅に起因する時間広がりである。より詳しく述べれば、本実施形態では偏向板は進行波型の1種であるミアンダ型であるが、非常に速い立ち上がり掃引電圧で生じる偏向電極部のダイナミックな偏向場の端効果がもとで発生する光電子ビームの蛍光面17上のビーム広がりWdefdにより、時間広がり△tDが発生する。本実施形態では、光電子ビームの掃引電極9における管軸方向の速さは10keVすなわち5.94×107m/s、掃引電極9の長さは50mmであるので、ビーム通過に要する時間は0.84ns程度である。一方、最速の掃引速度υSは、0.4nsの時間で−1.5kVから+1.5kVに変化するプッシュプル掃引電圧を用いることで、最速の1.1×109m/sが得られる。この条件では光電子ビームが掃引電極9を通過する0.84nsの間に掃引電圧は6300V程度変化してしまう。そのため、蛍光面17中心付近のビームの広がりWdefdは非常に大きくなる。このとき、時間広がり△tDは下記式(4)で示される。
△tD=Wdefd/υS …(4)
ビームの広がりWdefdの半値幅は、電子軌道のシミュレーションより、蛍光面17の中心付近で約700μm程度と計算される。この値と掃引速度υS=1.1×109m/sの値から、時間広がり△tDは、上記式(4)により約640fsと計算され、上記式(1)で示される時間分解能△tは100fsを大きく超えてしまう。高速で掃引した時生じるビームの広がりは、ビームの結像面が蛍光面17の後方へずれたのとほとんど等価である。そこで、ビームの広がりWdefdによる時間分解能劣化を低減するため、第1の集束電極5の電圧を調整して集束レンズの強度を強くして蛍光面17中心で広がりWdefdが最小になるようにしている。本実施例では、第1の集束電極5の電圧VFXを掃引していない静的動作における+11kVから+16.8kVに調整することにより、広がりWdefdを約80μmに低減することができた。このとき、上記式(4)より時間広がり△tDは73fsと計算される。
従って、本実施形態のストリーク管1の時間分解能△tは、上記(1)の右辺の各項に、光電面15上の線状光学像のX軸方向の半値幅laが6μmの条件で求めた時間広がり△tKD〜60fs及び時間広がり△tF〜45fsと、上記のように計算された時間広がり△tD〜73fsを代入すれば、105fsと得られる。また、半値幅laが10μmの場合は、時間広がり△tFが59fsとなり、約111fsの時間分解能△tが得られる。本実施形態で100fsオーダーの時間分解能が可能となることが示される。
なお、ビームの広がりWdefdの値は掃引速度によって変化するので、掃引速度に応じて集束電極電圧VFXを変化させて、各掃引速度で広がりWdefdが最小になるようにする必要がある。このように超高速掃引で生じる時間広がり△tDを、集束電極電圧VFXを再調整することにより改善しても、これはX軸方向(時間方向)のみに作用し、Y軸方向(空間方向)には作用しない。そのため、空間方向の分解能が劣化したり、空間方向の拡大率MYが変化しない。その結果、空間方向の特性は変化しないので、その精度が劣化することがなく、マルチチャンネル計測や時間分解分光計測などの応用で問題で支障を生じることがない。
以上説明したストリーク管1によれば、被計測光に応じて光電面15から光電子が放出され、その光電子が、光電面15に対向するように設けられたメッシュ加速電極3で加速された後、第1の集束電極5によって集束され、掃引電極9によって出力面板13bに沿った蛍光面17に沿ったX軸方向に掃引された後、第2の集束電極11によって集束されてから、蛍光面17に導かれる。その結果、被計測光の時間変化に対応した出力分布が掃引方向であるX軸方向に沿って得られる。この際、メッシュ加速電極3及び第1の集束電極5によって電子がX軸方向である時間方向に集束されるとともに、第2の集束電極11によって蛍光面17に沿ったY軸方向である空間方向に集束される。このような構成により、メッシュ加速電極3と掃引電極9との距離を小さくできるので光電面15から掃引電極9に到達するまでの電子の走行時間広がりを小さくでき、第2の集束電極11が蛍光面17側に位置することで電子軌道の交差点であるクロスオーバーを蛍光面17に近い位置に形成できる。また、掃引電極9が蛍光面17から離れているので偏向感度が高くなり、高速掃引が可能となる。さらに、第1の1次元集束レンズと第2の1次元集束レンズとで時間方向の集束強度と空間方向の集束強度とを独立に調整することが可能となり、集束強度の調整操作も容易にされる。その結果、十分に時間分解能を向上させたマルチチャンネル計測を実現することができる。
また、メッシュ加速電極3及び第1の集束電極5は、それぞれ、平板状電極を含み、第2の集束電極11は、平板状電極を含んでいるので、簡易な構成で第1の1次元集束レンズ及び第2の1次元集束レンズを形成することができる。
また、第1の1次元集束レンズを形成するための電極としてアノード電極7をさらに備える。このアノード電極7を備えることで、第1の集束電極5の出口で広がった電子ビームの周辺をカットすることで、蛍光面17での出力分布における時間分解能をさらに高めることができる。
さらに、第2の集束電極11は3対の平行平板電極11a,11b,11cを含むので、3対の平行平板電極11a,11b,11cの印加電圧を独立に設定することで、蛍光面17での出力分布を空間方向でジャストフォーカスの状態に調整することが容易となる。
また、3対の平行平板電極11a,11b,11cのそれぞれは、2つの平板状電極のX軸方向の幅が、2つの平板状電極の間隔に対して3倍以上になるように設定されている。これにより、理想的な1次元集束レンズを形成することができ、出力分布における空間方向の分解能を十分に高めることができる。
また、光電面15と蛍光面17との間の距離に対する光電面15と掃引電極9の光電面15側の端部との距離の比が0.2以下に設定されている。このような構成により、光電面15から掃引電極9に到達するまでに生じる電子の走行時間広がりを小さくすることができ、出力分布における時間分解能を十分高めることができる。
なお、本実施形態は、100fsオーダーの超高時間分解能を得るのが1つの目的であるが、数100fs〜数psの時間分解能のストリーク管に本実施形態を適用すれば、空間電荷効果による時間分解能劣化が抑制され、高ダイナミックレンジが得られるという効果もある。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、図8及び図9に示す本発明の変形例にかかる第1の集束電極105のように、第1の集束電極5の形状を変更してもよい。すなわち、これらの図に示すように、第1の集束電極105を構成する2枚の平板電極が後段側において屈折した形状を有することにより、後段側にY軸方向に沿ったスリット105aを有する形状であってもよい。例えば、このスリット105aは、X軸方向の幅が2mmで、Z軸方向の幅が2mmになるように設定される。このような形状により、第1の集束電極105を構成する2枚の平板電極のX軸方向の間隔が、前段側に比較して後段側が狭くなるように設定される。その場合、図9の点線に示すように、第1の集束電極105とアノード電極7の間に形成される等電位線の曲率が大きくなり、第1の1次元集束レンズの強度が大きくなる。従って、第1の集束電極105に印加する電圧を、100fsの時間分解能が得られる1.1×109m/sの掃引時に+16.8kVから+15kVに下げることができる。その結果、第1の集束電極105における高電圧による耐圧不良の発生確率を下げることができる。
また、図10及び図11に示す本発明の変形例にかかる加速電極103のように、メッシュ加速電極3は、スリットを有する形状の加速電極103に置換されてもよい。すなわち、加速電極103は、前段側に位置する中心部にスリット103cが形成された円板電極103aと、後段側に位置する2枚の平板電極3bとが組み合わされた構造を有する。このスリット103cは、空間方向(Y軸方向)に沿って入射する線状光学像に対応する形状で、例えば10μmの幅で形成されている。このような加速電極103を採用することにより、図11の点線に示すように、マイクロ発散電子レンズが生成され、X軸方向の拡大率MXを約半分にする効果がある。このため、上記式(3)からわかるように、光電面15上の線状光学像のX軸方向の半値幅がより大きくなっても、同等の時間広がり△tFが得られるメリットがある。
また、図12及び図13に示す本発明の変形例にかかるアノード電極107のように、後段側にY軸方向に沿った微細スリット107cが形成された厚みが例えば120μm程度のスリット板107bが溶接して取り付けられていてもよい。この微細スリット107cは、アノード電極107のスリット7aの中心においてスリット7aと平行に位置するように、X軸方向の幅が約100μmで形成されている。このようなアノード電極107を備えれば、X軸方向において、より大きな偏向場の端効果を受ける光電子ビームBMの周辺がカットされる(図13)。図14(a)には、スリット板107bを有さないアノード電極を用いた場合のストリーク像の強度の時間分布を示し、図14(b)には、スリット板107bを有するアノード電極107を用いた場合のストリーク像の強度の時間分布を示す。これらに示すように、アノード電極107を用いれば、総信号量は減少するがストリーク像の周辺部の持ち上がりが小さくなり、よりシャープな像が得られるメリットがある。さらに、時間分解能も数%向上する効果もある。
また、蛍光面17を電気的にウォールアノード19から分離して正極性の高電圧、例えば+5kVを印加するように構成してもよい。これにより、光電子ビームは蛍光面17近傍で急加速されて蛍光面17に衝突するので、蛍光面17の発光効率をより高くすることが可能になる。そうすれば、同じS/Nのストリーク像を得るための光電子数を減らすことができるので空間電荷効果による時間分解能劣化をより低減することができる。一方、蛍光面17のごく近傍での光電子ビームの加速のため、偏向感度の低下はほとんどない。その結果、高い掃引速度は保たれ、問題は生じない。また、この場合、加速電界によるレンズ効果により、時間方向(X軸方向)の両端付近で、加速電界のない場合に蛍光面17に斜めに入射する光電子ビームがその入射角度が垂直に近づいて入射するようになり、時間分解能が数%向上する効果もある。
また、図15に示す本発明の変形例のように、第1の集束電極5及び第2の集束電極11を構成する平行平板電極11a,11b,11cのそれぞれを形成している2個の平板電極を、その端部を金属板で接続し、それぞれの電極対を一体化して構成してもよい。具体的には、第1の集束電極5は、Y軸方向の端部が金属板5eで一体化され、平行平板電極11a,11b,11cは、それぞれ、X軸方向の端部が金属板11ae,11be,11ceで一体化されている。このような構成により、それら電極を所定の配列に組み上げるのが容易になる。なお、この端部に設けられた金属板の電子軌道への影響は、その金属板が実際に電子ビームが通過する位置より大きく離れているので、無視できる。
また、光電面15に−10kVのDC電圧(直流電圧)を印加する代わりに、−7kVのDC電圧に−3kVP-Pのパルス電圧が重畳された合計−10kVの電圧を印加するように構成されてもよい。これにより、光電面15とメッシュ加速電極3の間の高圧印加による放電発生の確率を下げることができる。
また、ストリーク管1は、出力面板13bの内側にMCPを内蔵させる構造であってもよい。その場合、ストリーク管1の外側にイメージインテンシファイア45を設ける必要が無くなる点で構造が簡素化されるメリットがある。
1…ストリーク管、2…容器、3…メッシュ加速電極、5,105…第1の集束電極、5e…金属板、7,107…アノード電極、7a…スリット、107c…微細スリット、9…掃引電極、11…第2の集束電極、11a,11b,11c…平行平板電極、11ae,11be,11ce…金属板、13a…入射面板、13b…出力面板、15…光電面、17…蛍光面、30…ストリーク装置、63…設定信号発生部。

Claims (12)

  1. 入射面板と出力面板とを有する容器と、
    前記容器内の前記入射面板側に設けられ、前記入射面板から入射した被計測光に応じて電子を放出する光電面と、
    前記容器内の前記出力面板側に設けられた蛍光面と、
    前記容器内の前記光電面と前記蛍光面との間で光電面に対向するように配置された加速電極と、
    前記容器内の前記加速電極と前記蛍光面との間に配置された第1の集束電極及びアノード電極と、
    前記容器内の前記第1の集束電極及び前記アノード電極と前記蛍光面との間に設けられ、前記第1の集束電極及び前記アノード電極を通過した電子を前記蛍光面に沿った第1の方向に掃引する掃引電極と、
    前記容器内の前記掃引電極と前記蛍光面との間に配置された第2の集束電極と、
    を備え、
    前記加速電極、第1の集束電極、及び前記アノード電極は、前記電子を前記第1の方向に集束する第1の1次元集束レンズを形成し、
    前記第2の集束電極は、前記電子を前記蛍光面に沿った前記第1の方向に垂直な第2の方向に集束する第2の1次元集束レンズを形成する、
    ストリーク管。
  2. 前記加速電極、第1の集束電極、及び前記アノード電極は、それぞれ、平板状電極を含むことにより前記第1の1次元集束レンズを形成し、
    前記第2の集束電極は、平板状電極を含むことにより前記第2の1次元集束レンズを形成する、
    請求項1記載のストリーク管。
  3. 前記アノード電極は、前記容器内の前記第1の集束電極と前記掃引電極との間に配置され、前記第2の方向に沿ったスリットが設けられた平板状電極を含み、前記加速電極及び前記第1の集束電極と共に前記第1の1次元集束レンズを形成する、
    請求項1又は2記載のストリーク管。
  4. 前記第2の集束電極は、互いに平行な2つの前記平板状電極によって構成された3対の平行平板電極を含む、
    請求項2に記載のストリーク管。
  5. 前記3対の平行平板電極のそれぞれは、前記2つの平板状電極の前記第1の方向の幅が、前記2つの平板状電極の間隔に対して3倍以上になるように構成されている、
    請求項4記載のストリーク管。
  6. 前記光電面と前記蛍光面との間の距離に対する前記光電面と前記掃引電極の前記光電面側の端部との距離の比が0.2以下に設定されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のストリーク管。
  7. 前記第1の集束電極は、互いに平行な2つの前記平板状電極によって構成された平行平板電極を含み、前記2つの平板状電極の間隔が前記光電面側に比較して前記蛍光面側が狭くなるように形成されている、
    請求項2記載のストリーク管。
  8. 前記アノード電極は、前記スリットの中心に位置するような微細スリットが形成された平板状部材をさらに含む、
    請求項3記載のストリーク管。
  9. 前記第1の集束電極は、前記平板状電極の前記第2の方向の端部が金属板で一体化され、
    前記第2の集束電極は、前記平板状電極の前記第1の方向の端部が金属板で一体化されている、
    請求項2記載のストリーク管。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のストリーク管と、
    前記掃引電極に印加する掃引電圧の傾斜の設定に連動して、前記第1の集束電極に印加される電圧値を設定する設定信号発生部と、
    を備えることを特徴とするストリーク装置。
  11. 前記ストリーク管の前記蛍光面に正の高電圧を印加するように構成されている、
    請求項10に記載のストリーク装置。
  12. 前記ストリーク管の前記光電面にパルス電圧が重畳された直流電圧を印加するように構成されている、
    請求項10又は11に記載のストリーク装置。
JP2014256474A 2014-12-18 2014-12-18 ストリーク管及びそれを含むストリーク装置 Active JP6401600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014256474A JP6401600B2 (ja) 2014-12-18 2014-12-18 ストリーク管及びそれを含むストリーク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014256474A JP6401600B2 (ja) 2014-12-18 2014-12-18 ストリーク管及びそれを含むストリーク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016119162A JP2016119162A (ja) 2016-06-30
JP6401600B2 true JP6401600B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=56243073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014256474A Active JP6401600B2 (ja) 2014-12-18 2014-12-18 ストリーク管及びそれを含むストリーク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6401600B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021001383A1 (fr) * 2019-07-02 2021-01-07 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Generateur pulse de particules chargees electriquement et procede d'utilisation d'un generateur pulse de particules chargees electriquement

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024087262A (ja) * 2022-12-19 2024-07-01 浜松ホトニクス株式会社 ストリーク管

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5858006B2 (ja) * 1977-06-09 1983-12-23 浜松ホトニクス株式会社 ストリ−ク管
FR2561441B1 (fr) * 1984-03-16 1986-11-14 Commissariat Energie Atomique Tube convertisseur d'image a balayage de fente
JPS62188915A (ja) * 1986-02-14 1987-08-18 Hamamatsu Photonics Kk 2重掃引ストリ−クカメラ装置
FR2627294B1 (fr) * 1988-02-17 1990-06-01 Commissariat Energie Atomique Camera electronique ultra rapide a commande numerique, pour l'etude de phenomenes lumineux tres brefs
JPH0367447A (ja) * 1989-08-04 1991-03-22 Hamamatsu Photonics Kk 電子管ゲート方法及び電子管
JP5824328B2 (ja) * 2011-10-31 2015-11-25 浜松ホトニクス株式会社 ストリーク管及びそれを含むストリーク装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021001383A1 (fr) * 2019-07-02 2021-01-07 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Generateur pulse de particules chargees electriquement et procede d'utilisation d'un generateur pulse de particules chargees electriquement

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016119162A (ja) 2016-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4037533B2 (ja) 粒子線装置
CA1054209A (en) Streak camera tube
CN108013891B (zh) 一种x射线诊断装置
JP6401600B2 (ja) ストリーク管及びそれを含むストリーク装置
TW201611072A (zh) 高解析度高量子效率之電子轟擊之電荷耦合裝置或互補金氧半導體成像感測器
US7196723B2 (en) Streak apparatus with focus
JPS5847823B2 (ja) スリツトソウサシキゾウヘンカンカン
JP5824328B2 (ja) ストリーク管及びそれを含むストリーク装置
JP5280238B2 (ja) 荷電粒子ビーム装置
JP2572388B2 (ja) ストリ−ク管
JP2002025492A (ja) 静電ミラーを含む荷電粒子ビーム画像化装置用低プロフィル電子検出器を使用して試料を画像化するための方法および装置
US6897441B2 (en) Reducing chromatic aberration in images formed by emmission electrons
US9368315B2 (en) Streak tube with connection lead to reduce voltage propagation differences
RU2100867C1 (ru) Импульсный электронно-оптический преобразователь для временного анализа изображений
WO2022137332A1 (ja) 電子銃および電子線応用装置
RU2378734C1 (ru) Времяанализирующий электронно-оптический преобразователь изображения
JP2813010B2 (ja) ストリーク管
JPS5858007B2 (ja) ストリ−ク管
Girard et al. P 700: A new high speed streak tube with lamellar electron optics
RU2024986C1 (ru) Способ определения временной энергетической структуры импульсных оптических сигналов и устройство для его осуществления
JPWO2022018782A5 (ja)
Dashevsky SCANCROSS: a new chronographic image intensifier for highly sensitive optical oscilloscopes and lidar detection systems
JPS6119035A (ja) ストリ−ク装置
GB2103417A (en) Electron-optical image tubes and methods of operating them
JPH06241895A (ja) ストリーク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6401600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250