JP6401487B2 - アンダーカットドリル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート等の被切削物に穿設した下穴の一部を拡径するアンダーカットドリル装置に関する。
従来、コンクリート、石材、岩盤等の被切削物に穿設した下穴にアンカーロッドを取り付ける際、特に接着系アンカーの施工おいて、アンカーロッドの引抜抵抗を大きくするために、下穴の壁部に拡開した穴または切削部としてのいわゆるアンダーカット構造を形成するコンクリートボルト穴切削用ドリル(例えば、特許文献1参照。)及び下穴拡径具(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
特許文献1に開示されたコンクリートボルト穴切削用ドリルは、そのドリルの軸方向に沿って形成された切削刃の一端をピンによって回転自在に支持し、コイルスプリングによって切削刃の先端側を常時拡開するように付勢する構造を有する。そして、このドリルを回転させることによって、切削刃を拡開して下穴壁面を切削することができ、下穴の一部が周方向に拡径した溝であるいわゆるアンダーカット構造を形成することができる。
このドリルでは、案内筒よりも内側に切削刃が設けられているため、被切削物の下穴壁面を切削するためには切削刃が案内筒の厚さ以上に長くなければならない。このように長い切削刃をコイルスプリングだけで押し広げ、しかも、切削刃がコンクリートなどを切削するために十分な押圧力をコイルスプリングだけで得ることは、困難である。特に、コンクリートなどの切削においては、骨材などの小片が支杆と切削刃との間やコイルスプリングに入り込む可能性が高く、切削刃の開閉を妨げるという問題がある。
また、特許文献2に開示された下穴拡径具は、筒体の中心に設けたシャフト外面のテーパー部分によってピン状カッターを突出移動し、コイルばねによってピン状カッターを後退移動する構造である。
このような下穴拡径具においては、筒体に設けられた透孔とその透孔内で移動するピン状カッターとの間の隙間、すなわちコイルばねが嵌挿された孔に被切削物の切削の際に発生する切削粉や小片が入り込む可能性がある。また、シャフトのテーパー部分に切削粉や小片が付着する可能性がある。このような切削粉や小片の付着や侵入がピン状カッターの移動を妨げることになり、切削部の切削にも影響を与えるという問題がある。
実開昭59−94808号公報 特開2001−129821号公報
そこで、本発明は、下穴にアンダーカット構造を形成するカッター部の進退移動が被切削物の切削粉や小片によって影響を受けにくいアンダーカットドリル装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態
様または適用例として実現することができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様は、
本体部と、
前記本体部から被切削物に対して進退可能な切削部と、
前記切削部の先端に設けられたカッター部と、
前記切削部を前記本体部の内部に収容する収容部と、
前記収容部内にあって、前記カッター部が前記本体部の外表面から突出する方向に前記切削部を常時付勢する付勢部材と、
を有し、
前記切削部は、棒状のスライド部を有し、
前記収容部は、その一部が縮径することにより前記スライド部の外周面とほほ同じ直径で隙間なく接触し前記スライド部を進退移動可能に案内する内壁面を有する案内部を備え
前記案内部は、前記切削部の移動によって、前記外表面から前記カッター部が最も突出する第1の位置と、前記カッター部が前記外表面まで後退する第2の位置と、の間で前記スライド部を案内し、
前記案内部の長さは、前記第1の位置にある前記切削部における前記外表面から突出している部分の長さよりも長くなるように設定されていることを特徴とする。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様において、
前記本体部は、前記外表面の一方に形成された第1の開口部から他方に開口する第2の開口部へ前記本体部を貫通する貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記第2の開口部を閉塞する固定部材の内側端部から前記第1の開口部までの間に前記収容部が形成され、
前記第1の開口部は、前記案内部の一方の端部に形成され、
前記付勢部材は、前記収容部に収容されたコイルスプリングであり、
前記コイルスプリングは、一方の端部が前記切削部の底部に当接し、他方の端部が前記固定部材に当接し、前記固定部材を前記本体部から取り外すことによって、前記コイルスプリング及び前記切削部を第2の開口部から取り出すことができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様において、前記カッター部は、円錐状であることができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様において、
前記本体部は、前記本体部の内側から前記外表面へ連通する水路を有し、
前記水路は、前記収容部とは交差しない位置に形成されることができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様において、
前記スライド部は、横断面の外形が多角形であり、
前記案内部の前記内壁面は、前記スライド部の外形に一致する形状を有することができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置の一態様において、
前記カッター部は、前記スライド部より大きな最大外径を有し、
前記案内部は、前記第2の位置で前記カッター部を収容する凹部をさらに有することができる。
本発明にかかるアンダーカットドリル装置によれば、切削部の進退移動の範囲内でスライド部の外周面が案内部の内壁面で案内されるため、被切削物の切削粉や小片が収容部に入りにくく、切削部の移動に影響を与えにくい構造を実現することができる。
第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置のI−I縦断面図である。 第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の平面図である。 第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の側面図である。 第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置が下穴に挿入された状態を模式的に示す断面図である。 第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置が下穴を切削する状態を模式的に示す断面図である。 第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置が切削したアンダーカット溝部を模式的に示す断面図である。 第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の平面図である。 第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の側面図である。 第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の正面図(a)及び同じく第1の開口部の正面図(b)である。 第3の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の正面図(a)、同じく第1の開口部の正面図(b)及び同じく切削部300の斜視図(c)である。 第4の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の縦断面図である。 第4の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の正面図(a)及び側面図(b)である。 第5の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部の正面図(a)及び側面図(b)である。
本発明の一実施の形態に係るアンダーカットドリル装置は、本体部と、前記本体部から被切削物に対して進退可能な切削部と、前記切削部の先端に設けられたカッター部と、前記切削部を前記本体部の内部に収容する収容部と、前記収容部内にあって、前記カッター部が前記本体部の外表面から突出する方向に前記切削部を常時付勢する付勢部材と、を有し、前記切削部は、棒状のスライド部を有し、前記収容部は、前記スライド部の外周面に接触して前記スライド部を案内する内壁面を有する案内部を有し、前記案内部は、前記切削部の移動によって、前記外表面から前記カッター部が最も突出する第1の位置と、前記カッター部が前記外表面まで後退する第2の位置と、の間で前記スライド部を案内することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
図1は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1のI−I縦断面図である。図2は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1の平面図である。図3は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1の切削部30の側面図である。
図1及び図2に示すように、アンダーカットドリル装置1は、外表面15が略円柱状の本体部10と、本体部10から被切削物に対して進退可能な切削部30と、切削部30の先端に設けられたカッター部34と、切削部30を本体部10の内部に収容する収容部12と、収容部12内にあって、カッター部34が外表面15から突出する方向に切削部30を常時付勢する付勢部材50と、を有する。
本体部10は、その外表面15に図示しないネジ溝が形成された連結部20を有するこ
とができる。連結部20は、図示しない例えば電動ドリル装置の回転軸部の先端に形成されたネジ部と螺合されて連結し、回転軸部の回転によって本体部10を回転させることができる。連結部20は薄肉中空状に形成され、その内側の中空部23は切削時の潤滑用の水を供給する流路の一部を形成することができる。
図3に示すように、切削部30は、棒状のスライド部32と、スライド部32の一方の先端部40から突出するように固定されたカッター部34と、他方の端部にスライド部32より大きな直径を有するフランジ状の基部36と、を有する。基部36のスライド部32側の端面37は、収容部12に形成された段部である当接部14に接触して切削部30の前進方向のストッパーとなる。切削部30は、本体部10から被切削物へ進退移動可能であって、本体部10が回転することで、その先端に設けられたカッター部34によって被切削物を切削する機能を有する。スライド部32は、円柱状である。
カッター部34は、円錐状であって、円錐の底面を先端部40に例えばろう付け、溶接などで強固に固定されている。カッター部34の材質としては、切削ドリルに用いられる高硬度を有する材料を用いることができ、例えば、工業用ダイヤモンドを用いることができる。
図1及び図2に示すように、収容部12は、スライド部32の外周面に接触してスライド部32を案内する内壁面を有する案内部16を有する。収容部12は、本体部10の外表面15の一方に形成された第1の開口部18から他方に開口する第2の開口部19へ本体部10を貫通する貫通孔2の一部である。より詳細には、収容部12は、貫通孔2における第2の開口部19を閉塞する固定部材52の内側端部から第1の開口部18までの間の中空部である。案内部16は、その内壁面が円筒状である。
案内部16は、収容部12の第1の開口部18から本体部10の内方へ向かって形成された円筒状の内壁面であり、一方の端部は第1の開口部18に接続し、他方の端部は当接部14に接続する。案内部16の内壁面は、切削部30の円柱状のスライド部32の外壁面が摺接して案内されるように、ほぼ同じ直径で形成されている。より詳細には、スライド部32の直径は、スライド部32が案内部16内に挿入されて進退移動できる程度に案内部16の内壁面の直径よりもわずかに小さく形成されている。スライド部32は、円柱状に限らず、長手方向に同一横断面形状を有していれば他の形状を採用することができ、その場合でも、スライド部32の外形と案内部16の内壁面とが一致していればよい。
また、案内部16は、図1に示す切削部30が前進して外表面15からカッター部34が最も突出する第1の位置と、カッター部34が外表面15まで後退する第2の位置(図4に示す)と、の間でスライド部32を案内することができる。すなわち、案内部16の長さMは、第1の位置にある切削部30における外表面15から突出している部分の長さLよりも長くなるように設定されている。
収容部12は、切削部30の基部36及び付勢部材50の直径よりも大きな円筒状部分と、その円筒状部分よりも小さな直径を有する案内部16との接続部分には、段部である当接部14が形成される。
このように、スライド部32が案内部16によって案内されていることによって、カッター部34によって切削された被切削物の切削粉や小片が第1の開口部18から収容部12へ入り込むことを防止でき、切削部30の進退移動が被切削物の切削粉や小片によって影響を受けにくい構造を実現することができる。
付勢部材50は、例えば、収容部12に収容されたコイルスプリングであることができ
る。付勢部材50は、公知の弾性体を採用することができるが、切削部30の所望の移動距離に渡って付勢でき、かつ、切削部30に所望の加圧力を付与できることが要求される。付勢部材50であるコイルスプリングは、一方の端部が切削部30の底部38に当接し、他方の端部が固定部材52に当接している。また、付勢部材50であるコイルスプリングは、切削部30の基部36の直径とほぼ同じ直径を有する。
固定部材52は、例えば六角穴付止めねじであり、第2の開口部19側の収容部12に形成されているネジ溝に締めこまれて第2の開口部19を閉塞している。固定部材52は、その締め込み量を調節することによって、付勢部材50であるコイルスプリングの圧縮量を変更することができ、コイルスプリングが切削部30に付与する加圧力を容易に調節することができる。固定部材52を本体部10から取り外すことによって、収容部12内に収容している付勢部材50及び切削部30を第2の開口部19から取り出すことができる。
このように、本体部10の貫通孔2を利用して、一方の開口部(ここでは第2の開口部19)を閉塞している部材を取り外すことによって切削部30を本体部10から取り外すことができるので、メンテナンスが容易であり、例えば、使用によって摩耗した切削部30を新しい切削部30に交換することも容易である。
また、図2に示すように、本体部10は、本体部10の内側から外表面15へ連通する水路24を有することができる。水路24は、収容部12とは交差しない位置に形成されている。水路24は、本体部10が連結部20によって図示しない例えば電動ドリル装置の回転軸部と連結すると、回転軸部の中の水路から連結部20の開口部22を通り、連結部20の内側の中空部23から外表面15に開口した水路の開口部26へと連通する。
水路24の開口部26は、本体部10の先端部11から第1の開口部18までの高さHと同じ高さに開口することができる。水路24の開口部26からは図示しない回転軸部から供給された水を切削部位であるカッター部34と同じ高さに供給することができる。水路24に供給される水は、カッター部34を冷却するだけでなく切削粉を排出する効果を奏する。なお、水路24には通常水を供給するが、例えば、水の代わりに圧縮空気を供給してカッター部34の冷却及び切削粉の排出を行うこともできる。
次に、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1を用いて下穴62にアンダーカット溝部64を形成する工程を図4〜図5を用いて説明する。
図4は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1が下穴62に挿入された状態を模式的に示す断面図である。図5は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1が下穴62を切削する状態を模式的に示す断面図である。図6は、第1の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1が切削したアンダーカット溝部64を模式的に示す断面図である。
まず、あらかじめ被切削物である例えばコンクリート構造物60を図示しない電動ドリル装置によって切削して下穴62を形成する。
次に、図4に示すように、その下穴62に、図示しない電動ドリル装置の回転軸部70の先端に連結されたアンダーカットドリル装置1を挿入する。このとき、下穴62の直径は、アンダーカットドリル装置1の本体部10の直径よりもわずかに大きい程度であるため、付勢部材50を圧縮して切削部30が収容部12内に収容した状態で挿入される。したがって、カッター部34は、外表面15から突出しない第2の位置にあるか、又は、本体部10を下穴62に挿入することを妨げない程度にわずかに外表面15から突出しても
よい。
図4の状態で電動ドリル装置によって回転軸部70を回転すると、付勢部材50と回転による遠心力とによって下穴62の内壁面に対して付勢されたカッター部34がその内壁面を切削する。
図5に示すように、カッター部34は、下穴62の内壁面を徐々に切削しながら本体部10の外表面15から突出する方向へ前進し、切削部30の前進限界位置である第1の位置まで前進する。
図6に示すように、回転軸部70と共にアンダーカットドリル装置1を下穴62から抜き出すと、下穴62にはアンダーカット溝部64が内壁全周に渡って環状の溝に形成される。この環状のアンダーカット溝部64を下穴62に形成することによって、アンカーロッドをコンクリート構造物60に固定する際にアンカーロッドの引抜抵抗を大きくすることができる。具体的には、接着系アンカーの施工において、アンカーロッドを下穴62内で固定する接着剤等がアンダーカット溝部64の内部に流れ込み、その後硬化することによって、アンカーロッドの引抜抵抗を大きくすることができる。
また、図5に示す下穴62の深さ位置で切削した後、アンダーカットドリル装置1を下穴62から抜き出す途中で複数の深さ位置に設定し、夫々の位置で同様に切削することによって、下穴62に複数条のアンダーカット溝部64を切削することができる。
2.第2の実施の形態
図7〜図8を用いて、第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1aについて説明する。図7は、第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1aの平面図である。図8は、第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1aの切削部30aの側面図である。図9は、第2の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1aの切削部30aの正面図(a)及び同じく第1の開口部18の正面図(b)である。なお、本体部10等の基本構成については、第1の実施の形態と同様であるので、それらの説明は省略し、ここでは切削部30aについて説明する。
図7に示すように、切削部30aは、第1の実施の形態における切削部30に比べて、カッター部34aが大きい。切削部30aにおいて、本体部10の外表面15から突出している部分がカッター部34aである。切削部30aは、棒状のスライド部32aと、本体部10の外表面15から突出するカッター部34aと、スライド部32aより大きな直径を有するフランジ状の基部36aと、を有する。基部36aのスライド部32a側の端面37aは、本体部10の収容部12に形成された段部である当接部14に接触して切削部30aの前進方向のストッパーとなる。なお、本体部10は、図7における矢印Rの方向に回転する。
図8に示すように、カッター部34aは、スライド部32aの一方の先端部40aに例えば溶接で固定される。カッター部34aは、円錐形状であり、多数の砥粒をその表面に有する。カッター部34aの砥粒は、例えば、多数のダイヤモンド又は立方晶窒化ホウ素(CBN)等であって、その砥粒をろう付け等でカッター部34aの台金の表面に固定される。砥粒は複数の層を積層してろう付けされてもよい。このようにすることで、第1の実施の形態のカッター部34よりも大きなカッター部34aに形成することができる。
図9の(a)に示すように、カッター部34a及びスライド部32aは、第1の実施の形態と同様に、外形が円形であり、スライド部32aは円柱状である。したがって、図9の(b)に示すように、第1の開口部18から本体部10(図7を参照)の内方へ向かう
案内部16の内壁面は、スライド部32aの外形に一致する形状を有し、その内壁面に沿ってスライド部32aを摺接して案内することができる。
そして、第1の実施の形態と同様に、本体部10が矢印R方向に回転することで、切削部30aの先端に設けられたカッター部34aによって被切削物を切削することができる。
3.第3の実施の形態
図10を用いて、第3の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置について説明する。図10は、第3の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部300の正面図(a)、同じく第1の開口部180の正面図(b)及び同じく切削部300の斜視図(c)である。なお、第3の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置は、切削部300及び案内部160以外の構成については、第2の実施の形態と同様であるので、説明は省略し、ここでは切削部300及び案内部160について説明する。また、切削部300の平面図及び側面図については、スライド部の横断面形状が円形と正方形との違いがあるが、図7,8と同様に表すことができるので省略する。
図10の(a)及び(c)に示すように、第3の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部300は、円錐形状のカッター部340と、横断面の外形が正方形のスライド部320と、を有する。スライド部320は、長手方向に延びる第1〜第4の面321〜324の4つの平面を有する。カッター部340の構成については、第2の実施の形態のカッター部34と同様である。
図10の(b)に示すように、第1の開口部180から図示しない本体部の内方へ向かう案内部160の内壁面は、スライド部320の外形に一致する形状を有することができる。具体的には、案内部160は、正方形の第1の開口部180の各辺から本体部の内方へ向かう4つの内表面である第1〜第4の案内面161〜164を有する。したがって、スライド部320と案内部160との間にはほとんど隙間が無く、切削中に異物が侵入することを防止することができる。
例えば、図示しない本体部が矢印Rの方向に回転するとき、スライド部320の第1の面321側にあるカッター部340の表面が被切削物に接触するので、その部分が他の部分に比べて早く摩耗する。そこで、切削後、一旦切削部300を本体部から抜き出して、例えば、左回りに1/4回転して、第2の面322が第1の案内面161に接触するように再び本体部に装着して、被切削部を切削する。さらに、第3の面323、第4の面324と繰り返してローテーションすることで、カッター部340の第1の面321側だけが偏って摩耗することを防止することができる。すなわち、このようにすることで、カッター部340の偏摩耗を防止し、切削部300の長寿命化を達成することができる。しかも、第1〜第4の面321〜324と第1〜第4の案内面161〜164とが接することで、切削中にスライド部320が回転することを防止し、設定した所望のカッター部340の表面によって切削することができる。
なお、本実施の形態において、スライド部300の横断面の外形は正方形であるが、他の多角形を採用してもよい。
4.第4の実施の形態
図11及び図12を用いて、第4の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1cについて説明する。図11は、第4の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1cの縦断面図である。図12は、第4の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置1cの切削部30bの正面図(a)及び側面図(b)である。なお、本体部10等の基本構成につい
ては、第1の実施の形態と同様であるので、それらの説明は省略し、ここでは切削部30b及び案内部16bについて説明する。
図11に示すように、本体部10に設けられた案内部16bは一辺の長さDを有する横断面が正方形の貫通孔であり、その第1の開口部18bは案内部16bの一辺の長さDよりも大きな最大外径Wを有する円形の開口である。そして、案内部16bは、第1の開口部18bから本体部10の内方へ向けて深さM2の有底円筒状の内面を有する凹部17bを有する。
カッター部34bは、スライド部32bより大きな最大外径Wを有し、案内部16bの凹部17bは、カッター部34bの先端が本体部10の外表面15まで後退する第2の位置でカッター部34bを収容する。このようにすることで、カッター部34bの最大外径Wをスライド部32bの太さに影響されることなく、所望の大きさに設定することができ、アンダーカットドリル装置によるアンダーカットの切削の自由度が向上する。また、このようにすることで、切削されたアンダーカットの全体、即ち、切削された部分の巾や径を大きくできる。そのため、例えば、圧縮強度の低いコンクリート構造物に対して接着系アンカーのアンカーロッドを施工する場合に、アンカーロッドをより確実に固着することができ、その構造物の剛性をより向上することができる。
図12の(a)に示すように、カッター部34bは、正面視で細い溝を挟んで4つの扇形に形成されている。各カッター部34bは、多数の砥粒がろう付けされ、図12の(b)に示すように先端部40bに溶接されている。したがって、先端部40bは、カッター部34bを溶接するための台金である。スライド部32bの外形が図12の(a)に示すように破線で示す正方形の場合、偏摩耗を防止するためのローテーションをすることで、被切削面に当接する面を1つの扇形のカッター部34b毎に変更することができる。
図12の(b)に示すように、切削部30bは、本体部10に対して着脱するために、フランジ状の基部36bをスライド部32bから取り外すことができる。基部36bは、スライド部32bの太さよりも大きな外径を有するリング状の円板である。スライド部32bは、基部36bの取り付ける端部側からネジ穴が形成されている。そして、皿ばね座金35bを挟んで、ボルト39bを基部36bの貫通孔を通し、スライド部32bのネジ穴にねじ込むことで基部36bとスライド部32bとを固定できる。
したがって、本体部10に切削部30bを取り付ける場合には、基部36bをスライド部32bから取り外した状態で第1の開口部18b側から本体部10へ差し込んで、第2の開口部19側からボルト39bで基部36bを固定する。逆に取り外す際には、第2の開口部19側からボルト39bを取り外せば、切削部30bを本体部10から取り出すことができる。また、皿ばね座金35bを用いることで、切削中の激しい振動によってボルト39bが緩むことを防止することができる。
5.第5の実施の形態
図13を用いて、第5の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置について説明する。図13は、第5の実施の形態に係るアンダーカットドリル装置の切削部30cの正面図(a)及び側面図(b)である。なお、本体部10等の基本構成については、第4の実施の形態と同様であるので、それらの説明は省略し、ここでは第4の実施の形態と異なるスライド部32cと基部36cとの取付構造について説明する。
図12の(a)に示すように、正面から見た切削部30cの基本的な構成は、第4の実施の形態と同じである。
図12の(b)に示すように、切削部30cは、スライド部32cと、基部36cと、植込みボルト35cと、2つのナット39c、39dと、を有する。基部36cは、スライド部32cの太さよりも大きな外径を有するリング状の円板である。スライド部32cは、基部36cの取り付ける端部側から突出する植込みボルト35cが内部に植え込まれて固定されている。そして、基部36cを植込みボルト35cに通し、ナット39cを締めこんで固定し、さらにナット39dでダブルナットとして構成し、ナット39cの緩みを防止している。また、このようなダブルナットの代わりに、例えばロックナットを用いてもよい。
したがって、本体部に切削部30cを取り付ける場合には、基部36cをスライド部32cから取り外した状態で第1の開口部18b側から差し込んで、第2の開口部19側からナット39c、39dで基部36cを固定する。逆に取り外す際には、第2の開口部19側からナット39c、39dを取り外せば、切削部30cを本体部から取り出すことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態を技術的範囲に含むものである。
1 アンダーカットドリル装置
10 本体部
11 先端部
12 収容部
14 当接部
15 外表面
16 案内部
17b 凹部
18,18b 第1の開口部
19 第2の開口部
20 連結部
22 開口部
23 中空部
24 水路
26 開口部
30,30a,30b,30c 切削部
32,32a,32b,32c スライド部
34,34a,34b カッター部
35b 皿ばね座金
35c 植込みボルト
36,36a,36b,36c 基部
37,37a 端面
38 底部
39b ボルト
39c,39d ナット
40,40a,40b 先端部
50 付勢部材
52 固定部材
60 コンクリート構造物
62 下穴
64 アンダーカット溝部
70 回転軸部
160 案内部
161〜164 第1〜第4の案内面
180 第1の開口部
300 切削部
320 スライド部
321〜324 第1の面〜第4の面
340 カッター部
360 基部
370 端面

Claims (6)

  1. 本体部(10)と、
    前記本体部(10)から被切削物に対して進退可能な切削部(30)と、
    前記切削部(30)の先端に設けられたカッター部(34)と、
    前記切削部(30)を前記本体部(10)の内部に収容する収容部(12)と、
    前記収容部(12)内にあって、前記カッター部(34)が前記本体部(10)の外表面(15)から突出する方向に前記切削部(30)を常時付勢する付勢部材(50)と、
    を有し、
    前記切削部(30)は、棒状のスライド部(32)を有し、
    前記収容部(12)は、その一部が縮径することにより前記スライド部(32)の外周面とほほ同じ直径で隙間なく接触し前記スライド部(32)を進退移動可能に案内する内壁面を有する案内部(16)を備え
    前記案内部(16)は、前記切削部(30)の移動によって、前記外表面(15)から前記カッター部(34)が最も突出する第1の位置と、前記カッター部(34)が前記外表面(15)まで後退する第2の位置と、の間で前記スライド部(32)を案内し、
    前記案内部(16)の長さ(M)は、前記第1の位置にある前記切削部(30)における前記外表面(15)から突出している部分の長さ(L)よりも長くなるように設定されていることを特徴とする、アンダーカットドリル装置。
  2. 請求項1において、
    前記本体部(10)は、前記外表面(15)の一方に形成された第1の開口部(18)から他方に開口する第2の開口部(19)へ前記本体部(10)を貫通する貫通孔を有し、
    前記貫通孔は、前記第2の開口部(19)を閉塞する固定部材(52)の内側端部から前記第1の開口部(18)までの間に前記収容部(12)が形成され、
    前記第1の開口部(18)は、前記案内部(16)の一方の端部に形成され、
    前記付勢部材(50)は、前記収容部(12)に収容されたコイルスプリングであり、
    前記コイルスプリングは、一方の端部が前記切削部(30)の底部に当接し、他方の端部が前記固定部材(52)に当接し、前記固定部材(52)を前記本体部(10)から取り外すことによって、前記コイルスプリング及び前記切削部(30)を第2の開口部(19)から取り出すことができる、アンダーカットドリル装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記カッター部(34)は、円錐状である、アンダーカットドリル装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記本体部(10)は、前記本体部(10)の内側から前記外表面(15)へ連通する水路を有し、
    前記水路(24)は、前記収容部(12)とは交差しない位置に形成されている、アンダーカットドリル装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記スライド部(320)は、横断面の外形が多角形であり、
    前記案内部(160)の前記内壁面(161〜164)は、前記スライド部(320)の外形に一致する形状を有する、アンダーカットドリル装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記カッター部(34b)は、前記スライド部(32b)より大きな最大外径を有し、
    前記案内部(16b)は、前記第2の位置で前記カッター部(34b)を収容する凹部をさらに有する、アンダーカットドリル装置。
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