JP6400798B2 - 保温ジャケット - Google Patents
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Description
この保温ジャケット100は、図12に示すように、表地102と裏地103とからなり、左内ポケット104を備えるジャケット本体101を備えている。そして、ジャケット本体101の表地102と裏地103間に電気式の発熱体105が挟まれた状態で取付けられている。発熱体105は電源線106によりバッテリ108と電気的に接続されており、そのバッテリ108がジャケット本体101の左内ポケット104に収納されるようになっている。
上記構成により、バッテリ108の電力により発熱体105を発熱させて、ジャケット本体101内の保温を行なうことができる。
したがって、上記した保温ジャケット100では、大型バッテリ108を使用するのは難しい。
このため、バッテリの充電量が異なることで、発熱体の発熱量が変化するような不具合がない。
このように、LEDは定電流回路を介して電源に接続されているため、電源の電圧変動により、LEDの明るさが変わるような不具合がない。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載された保温ジャケットと、発熱体に対して電力を供給するバッテリとを有する。
以下、図1から図11に基づいて、本発明の実施形態1に係る保温ジャケット10の説明を行なう。本実施形態に係る保温ジャケット10は、寒冷地において使用されるジャケットであり、電動工具用バッテリを電源にしてジャケット本体12の保温を行なえるうに構成されている。
ここで、図中の前後左右及び上下は、ジャケット本体12の前後左右及び上下に対応している。
保温ジャケット10は、ジャケット本体12(図1参照)と、そのジャケット本体12に設けられた発熱体31,32,33(図4参照)と、発熱体31,32,33を制御するジャケット電気回路30(図4参照)と、前記ジャケット電気回路30に電力を供給する電動工具用バッテリ41,43、及びアダプタ51,53とから構成されている。
ジャケット本体12は、図1(A)(B)に示すように、縦チャック15により前開きが可能なように構成された胴部12dと、左右の袖部12a,12bとからなり、左右の袖部12a,12bが胴部12dに対してチャック(図示省略)により取付け、取外し可能なように構成されている。
前記ジャケット本体12の胴部12dと左右の袖部12a,12bとは、防水性の表地13と保温性の裏地14(図2、図3参照)とが縫い合わされることにより構成されている。
また、ジャケット本体12の胴部12dの背面左下には、小型バッテリ41等を収納できるように構成された背面ポケット12p(図10等参照)が設けられている。背面ポケット12pの内側上部には、図10(A)〜(C)等に示すように、ジャケット本体12の表地13、裏地14間の発熱体収納部(後記する)と背面ポケット12p内とをつなぐ第1貫通穴61が設けられている。また、背面ポケット12pの内側下部には、ジャケット本体12の裏側と背面ポケット12p内とをつなぐ第2貫通穴62が設けられている。第1貫通穴61、第2貫通穴62は、ジャケット電気回路30の電源線39及びジャケット側コネクタ39c(後記する)を通せるように構成されている。
さらに、ジャケット本体12の胴部12dには、左前側の表地13と裏地14との間に第1発熱体31が取付けられており、右前側の表地13と裏地14との間に第2発熱体32が取付けられている。また、ジャケット本体12の胴部12dには、背面の表地13と裏地14との間に第3発熱体33が取付けられている。
即ち、ジャケット本体12の表地13と裏地14間で第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33を収納する空間が本発明の発熱体収納部に相当する。
第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33は、角形の布地34がジャケット本体12の表地13と裏地14とに縫いつけられることで、表地13と裏地14間の所定位置に取付けられる。
即ち、前記サーモスタット38が本発明の発熱体に対する通電を禁止する手段に相当する。
ジャケット電気回路30は、図4に示すように、制御部20と、その制御部20と第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33とを電気的に接続する発熱体側電線37と、前記制御部20を電動工具用バッテリ41,43等と電気的に接続する電源線39と、前記電源線39に設けられたジャケット側コネクタ39cとから構成されている。
前記制御部20は、第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33を制御する部分であり、図1に示すように、ジャケット本体12の左胸の位置に取付けられている。前記制御部20は、図5に示すように、電源回路21と、電圧検出回路22と、スイッチ部23と、発熱体制御回路24と、発熱体異常検出回路25と、表示制御回路26と、CPU27とから構成されている。
スイッチ部23は、発熱体31,32,33に対する通電のオン、オフ、及び発熱体31,32,33の発熱量の切替えを行うスイッチである。スイッチ部23は、図1(C)に示すように、ジャケット本体12の左胸に取付けられた制御部20の表面に設けられている。スイッチ部23の信号は、図5に示すように、CPU27に入力される。CPU27は、ユーザがスイッチ部23を、例えば、数秒程度長押しした状態で、発熱体31,32,33に対する通電を開始し、発熱体31,32,33の通電時にユーザがスイッチ部23を長押しすると、通電を解除できるように構成されている。
また、CPU27は、ユーザがスイッチ部23を短い時間(1秒以下)だけ押し操作することにより発熱体31,32,33の発熱量を、例えば、低温、中温、高温と順番に切替えられるように構成されている。
また、発熱体制御回路24では、電動工具用バッテリ41,43の容量が減少して電圧が低下した場合でも、前記電圧の低下にともなってデューティ比を増加させ、発熱体31,32,33の発熱量を一定に制御できるように構成されている。
発熱体異常検出回路25は、第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33の抵抗値が小さくなることによる異常発熱、過負荷(過電流)から第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33を保護する回路である。発熱体異常検出回路25は、第1発熱体31、第2発熱体32、及び第3発熱体33の抵抗値を監視し、前記抵抗値が予め決められた値よりも小さくなったときにCPU27に対して発熱体異常信号を出力する。CPU27は、発熱体異常検出回路25からの発熱体異常信号を受け、発熱体制御回路24に対して通電禁止信号を出力する。
即ち、前記CPU27が本発明の発熱体に対して通電を禁止する手段に相当する。
各々のLED26a,26b,26cは、図7に示すように、定電流回路28のトランジスタTrのコレクタ端子に接続されている。前記定電流回路28では、トランジスタTrのベース/エミッタ間の電圧Vbeとエミッタ電流Ie×抵抗Rfとの和が、ベース電圧VRbと等しくなるように設定されている。このため、LED26a,26b,26cに加わる電圧Vが変化してもLED26a,26b,26cを流れる電流Icは変化しない。このため、LED26a,26b,26cに加わる電圧Vが変化してもLED26a,26b,26cの明るさが変化することがなく、見やすい状態を保持できる。
図8の上側には小型電動工具用バッテリ41(以下、小型バッテリ41という)と、その小型バッテリ41をジャケット本体12のジャケット電気回路30に接続するアダプタ51とが示されている。
小型バッテリ41は、略筒形に形成されたハウジング内に複数本の二次電池(図示省略)が収納されている。アダプタ51は、小型バッテリ41を収納する略筒形のアダプタ本体51mと、アダプタ本体51mに設けられたリード線51xと、そのリード線51xの先端に設けられたアダプタ側コネクタ51cとから構成されている。小型バッテリ41は、アダプタ本体51mに挿入されることで、アダプタ本体51mと電気的に接続されるように構成されている。また、小型バッテリ41とアダプタ本体51m間には、小型バッテリ41とアダプタ本体51mとを電気的な接続状態に保持するロック機構が設けられている。そして、小型バッテリ41に設けられたロック解除レバー41wを押圧することで、小型バッテリ41とアダプタ本体51mとのロック状態を解除できるようになっている。
アダプタ51のアダプタ側コネクタ51cは、ジャケット本体12のジャケット電気回路30(電源線39)のジャケット側コネクタ39cに接続されるようになっており、両コネクタ51c,39cが接続された状態で、小型バッテリ41とジャケット本体12のジャケット電気回路30とが電気的に接続される。
大型バッテリ43は、略箱形に形成されたハウジング内に複数本の二次電池(図示省略)が収納されている。アダプタ53は、フック53fによりベルト等に掛けられる角形蓋状のアダプタ本体53mと、アダプタ本体53mに設けられたリード線53xと、そのリード線53xの先端に設けられたアダプタ側コネクタ53cとから構成されている。
アダプタ本体53mは、大型バッテリ43の上面に形成された一対のスライドレール(図示省略)に嵌合した状態で、それらのスライドレールに沿って水平スライドすることにより、その大型バッテリ43と電気的に接続されるように構成されている。また、大型バッテリ43とアダプタ本体53m間には、大型バッテリ43とアダプタ本体53mとを電気的な接続状態に保持するロック機構が設けられている。そして、大型バッテリ43に設けられたロック解除レバー(図示省略)を押圧することで、大型バッテリ43とアダプタ本体53mとのロック状態を解除できるようになっている。
アダプタ53のアダプタ側コネクタ53cは、ジャケット本体12のジャケット電気回路30(電源線39)のジャケット側コネクタ39cに接続されるようになっている。
ここで、両アダプタ51,53には、図4に示すように、電動工具用バッテリ41,43の負荷電流が予め決められた値を超えた場合に、電流を遮断する過負荷保護回路が設けられている。また、両アダプタ51,53には、電動工具用バッテリ41,43の電圧が予め決められた値を超えて低下した場合に、電流を遮断する過放電保護回路が設けられている。
先ず、大型バッテリ43とアダプタ53とを使用する場合の保温ジャケット10の取扱いについて説明する。
大型バッテリ43とアダプタ53とを使用する場合には、図9(A)(B)に示すように、ジャケット本体12のジャケット電気回路30の電源線39及びジャケット側コネクタ39cを背面ポケット12pの第1貫通穴61からポケット内に引き出す。次に、電源線39及びジャケット側コネクタ39cを背面ポケット12pの内部を通過させて第2貫通穴62からジャケット本体12の裏側に引き出す。この状態で、図9(C)に示すように、大型バッテリ43が連結されたアダプタ本体53mのフック53fをベルトに掛け、アダプタ53のリード線53xのアダプタ側コネクタ53cをジャケット側コネクタ39cに接続する。この状態で、大型バッテリ43、アダプタ53とジャケット本体12との電気的な接続が完了する。
次に、ジャケット本体12の左胸に設けられた制御部20のスイッチ部23を長押しすることで、発熱体31,32,33の通電が行われる。そして、スイッチ部23を短く押し操作することで、発熱体31,32,33の発熱量を、例えば、低温H1、中温H2、高温H3に切替えることが可能になる。
小型バッテリ41とアダプタ51とを使用する場合には、図10(A)(B)に示すように、ジャケット本体12のジャケット電気回路30の電源線39及びジャケット側コネクタ39cを背面ポケット12pの第1貫通穴61からポケット内に引き出す。この状態で、図10(A)に示すように、小型バッテリ41が連結されたアダプタ本体51mのリード線51xのアダプタ側コネクタ51cをジャケット側コネクタ39cに接続する。この状態で、小型バッテリ41、アダプタ51とジャケット本体12との電気的な接続が完了し、小型バッテリ41、アダプタ51を背面ポケット12p内に収納する。
なお、図10(C)に示すように、箱形の電動工具用バッテリ43、及びアダプタ53であっても小型軽量のものであれば背面ポケット12p内に収納することが可能である。
また、大型バッテリ43とアダプタ53とを使用する場合に、図11に示すように、ジャケット本体12のジャケット電気回路30の電源線39及びジャケット側コネクタ39cを第2貫通穴62から直接的にジャケット本体12の裏側に引き出すことも可能である。
本実施形態に係る保温ジャケット10によると、電動工具用バッテリ41の電力を発熱体31,32,33に供給する電源線39を第1貫通穴61に通すことで、電動工具用バッテリ41を背面ポケット12p内に収納することができる。即ち、小型の軽い電動工具用バッテリ41を使用した場合には、その電動工具用バッテリ41をポケットに収納できるようになる。このように、軽い電動工具用バッテリ41の場合、背面ポケット12pに収納してもジャケット本体12の着心地が悪くならず、見栄えも低下しない。
また、電源線39を第2貫通穴62に通すことで、電動工具用バッテリ43をジャケット本体12の裏側に配置することができる。このため、大型バッテリ43を使用した場合には、そのバッテリ43を、例えば、ズボンのベルト等に装着することが可能になる。したがって、大型バッテリ43の重量がジャケット本体12に加わらず、ジャケット本体12の着心地が悪くなることがない。さらに、着用時にジャケット本体12の見栄えも低下しない。
また、ジャケット本体12の電源線39の端部にはジャケット側コネクタ39cが設けられており、そのジャケット側コネクタ39cにアダプタ51,53のリード線51x,53xの端部に設けられたアダプタ側コネクタ51c,53cが接続可能な構成である。
このため、ジャケット本体12の電源線39と、電動工具用バッテリ41,43のアダプタ51,53のリード線51x,53xの接続、接続解除が容易になる。また、電源線39をジャケット本体12の第1貫通穴61、あるいは第2貫通穴62に通し易くなる。
また、アダプタ53には、身体にアダプタ53及び電動工具用バッテリ43を保持するためのフック53fが設けられているため、アダプタ53及び電動工具用バッテリ43をジャケット本体12の裏側に配置した場合に、そのアダプタ53を、例えば、ズボンのベルト等に装着し易くなる。
また、各々の発熱体31,32,33には、各々の発熱体31,32,33の温度が予め決められた値を超えたときに、発熱体31,32,33に対して通電を禁止する手段が設けられている。このため、発熱体31,32,33の温度が上がり過ぎるようなことがない。
また、ジャケット本体12には、発熱体31,32,33の通電を表示するLED26a,26b,26cが設けられており、LED26a,26b,26cは定電流回路28を介して電源に接続されるように構成されている。このため、電源の電圧変動により、LED26a,26b,26cの明るさが変わるような不具合がない。
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、制御部20のスイッチ部23と表示制御回路26とをジャケット本体12の左胸の位置に設ける例を示したが、スイッチ部23と表示制御回路26との位置は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、発熱体31,32,33をジャケット本体12の背面、右前、左前の三箇所に設ける例を示したが、ジャケット本体12の右側、左側の二箇所に設けるようにすることも可能である。また、ジャケット本体12の首回りに設けることも可能である。
また、本実施形態では、発熱体31,32,33のカーボンファイバー35と発熱体側電線37との接続部35xの近傍にサーモスタット38を設け、サーモスタット38の温度が所定温度を超えたら通電を禁止する例を示した。しかし、サーモスタット38の代わりに温度センサ(サーミスタ等)を設け、サーミスタ等の信号を制御部20のCPU27に入力することも可能である。
12・・・・ジャケット本体
12p・・・背面ポケット(ポケット)
13・・・・表地
14・・・・裏地
24・・・・発熱体制御回路
25・・・・発熱体異常検出回路
26・・・・表示制御回路
28・・・・定電流回路
31・・・・第1発熱体
32・・・・第2発熱体
33・・・・第3発熱体
38・・・・サーモスタット
39c・・・ジャケット側コネクタ
39・・・・電源線
41・・・・小型バッテリ(電動工具用バッテリ)
43・・・・大型バッテリ(電動工具用バッテリ)
51・・・・アダプタ
53・・・・アダプタ
51c・・・アダプタ側コネクタ
53c・・・アダプタ側コネクタ
51x・・・リード線
53x・・・リード線
53f・・・フック
61・・・・貫通穴
62・・・・貫通穴
Claims (6)
- 表地と裏地とからなるジャケット本体と、前記ジャケット本体の表地と裏地間に収納されており、バッテリから供給される電力で発熱する発熱体とを備える保温ジャケットであって、
前記発熱体は、布地と、前記布地の面に沿って設けられた抵抗体とを備え、
前記ジャケット本体は、前記バッテリの電力を前記発熱体の抵抗体に供給するための電源線を備え、前記電源線と前記抵抗体とが前記発熱体の布地に設けられた接続部で電気的に接続されており、
さらに、前記ジャケット本体には、前記抵抗体と前記電源線との接続部の近傍における温度が予め決められた値を超えたときに、前記抵抗体に対する通電を禁止する通電禁止手段が前記布地に設けられている保温ジャケット。 - 請求項1に記載された保温ジャケットであって、
前記通電禁止手段は、サーモスタットであり、前記電源線と前記発熱体の抵抗体との接続部の近傍に配置されている保温ジャケット。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された保温ジャケットであって、
前記通電禁止手段は、前記発熱体の抵抗体に対して電気的に直列に接続されている保温ジャケット。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載された保温ジャケットであって、
前記ジャケット本体には、前記発熱体の発熱量が一定になるように制御する制御部が設けられており、
前記制御部は、前記バッテリの電圧が低下するにつれて通電時間を長くし、前記発熱体の発熱量を一定に制御する保温ジャケット。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載された保温ジャケットであって、
前記ジャケット本体には、前記発熱体の通電を表示するLEDが設けられており、
LEDは定電流回路を介して電源に接続されるように構成されている保温ジャケット。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載された保温ジャケットと、
前記発熱体に対して電力を供給するバッテリと、
を有する保温ジャケット。
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