JP6400287B2 - マンモグラフィ装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、マンモグラフィ装置に関する。
従来、マンモグラフィ(mammography)装置などのX線診断装置は、X線の照射により被検体から発生する散乱X線を除去するためのX線グリッドを備えるとともに、当該X線グリッドを揺動させることによって、フィルムやイメージングプレートなどのX線画像情報記録媒体に取り込まれるX線グリッドの陰影(X線グリッドの縞目)を除去する揺動機構(「ブッキー装置」とも呼ばれる)を備えるのが一般的である。
このように、揺動機構が、X線撮影が行われている間、X線グリッドを揺動させることにより、被検体から発生した散乱X線がX線グリッドによって効果的に除去され、さらに、X線画像情報記録媒体に取り込まれるX線グリッドの縞目も除去されるので、良質のX線画像を撮影することができるようになる。しかしながら、上述した従来技術においては、X線グリッドの縞目の除去に一定の限界があった。
特開2002−11002号公報
本発明が解決しようとする課題は、X線グリッドの縞目の除去性能を向上させることを可能にするマンモグラフィ装置を提供することである。
実施形態のマンモグラフィ装置は、X線グリッドと、揺動機構と、制御手段とを備える。X線グリッドは、散乱X線を除去する。揺動機構は、前記X線グリッドの箔の方向に直交する方向に前記X線グリッドを揺動する。制御手段は、X線の照射時間に応じた揺動速度で前記X線グリッドを揺動するように前記揺動機構を制御する。前記制御手段は、前記X線グリッドのピッチを含む自装置の装置条件に応じて設定される前記X線の照射時間と前記揺動速度との対応関係に基づいて、前記X線の照射時間に応じた揺動速度を決定する。
図1は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る揺動機構の構成の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る揺動機構によるX線グリッドの揺動の例を説明するための図である。 図4は、第1の実施形態に係る制御部による制御の一例を説明するための図である。 図5が、第1の実施形態に係る制御部によるX線グリッドの揺動制御の一例を説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置による縞目の除去の一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置による処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置によるX線グリッドの揺動制御の一例を説明するための図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100の詳細について説明する。図1は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、X線管1と、線質調整フィルタ/照射野制限マスク2と、フェイスガード3と、乳房圧迫板4と、X線グリッドグリッド5と、撮影台6と、圧迫フットペダル7と、情報表示パネル8と、Cアーム上下/回転微調整スイッチ9と、サイドパネル10と、撮影条件設定パネル11と、X線高電圧装置12と、制御部20とを備える。
X線管1は、X線を発生させるための真空管であり、線質調整フィルタ/照射野制限マスク2は、X線管1によって発生されたX線の線質を調整したり照射野を制限したりするための調整器具である。フェイスガード3は、撮影時に患者を保護するための防護器具であり、乳房圧迫板4は、撮影時に患者の乳房を圧迫するための圧迫器具である。
X線グリッド5は、散乱線を除去して画像コントラストを改善するための器具であり、例えば、箔の面の延長が1つの線となるように、箔を傾けて配置した集束グリッドなどである。ここで、X線グリッド5は、後述する揺動機構と接続され、揺動機構によって箔の方向と直交する方向に揺動する。なお、X線グリッド5の揺動については後述する。撮影台6は、乳房を透過したX線を検出するためのX線検出器としてFPD(Flat Panel Detector)、或いは、フィルムやイメージングプレートを内部に備えた台である。圧迫フットペダル7は、乳房圧迫板4の上下方向への位置を調整するためのペダルであり、情報表示パネル8は、圧迫情報など各種情報を表示するためのパネルである。
Cアーム上下/回転微調整スイッチ9は、X線管1や撮影台6などから構成されるCアームを上下に移動したり回転したりするためのスイッチであり、サイドパネル10は、マンモグラフィ装置100の各部を制御するための操作パネルである。撮影条件設定パネル11は、X線撮影の条件を設定するためのパネルであり、X線高電圧装置12は、X線管1に電圧を供給する装置である。
制御部20は、マンモグラフィ装置100全体の動作制御や、マンモグラフィ装置100によって撮影されたX線画像の画像データに関する各種処理の制御を行う。例えば、制御部20は、X線管1によるX線の発生、X線可動絞り(図示せず)によるX線の照射範囲の絞り、乳房圧迫板4の上下方向への移動などを制御する。そして、制御部20は、乳房を透過してFPD(図示せず)によって検出されたX線を投影データに変換して、各種処理を制御する。例えば、制御部20は、自動露出機構(AEC:Auto Exposure Control)を備え、X線画像の撮影に先立って実行されたプレ曝射の投影データに基づいて、X線の照射時間などのX線照射条件を決定する。また、制御部20は、揺動機構によるX線グリッド5の揺動を制御する。
図2は、第1の実施形態に係る揺動機構30の構成の一例を示す図である。図2に示すように、揺動機構30は、モータ31と、カム32と、ピン33と、ブロック34とを備え、X線グリッド5が固定される。モータ31は、制御部20の制御のもと印加される電圧に応じた速度で回転する。カム32は、モータ31の回転運動をX線グリッド5の揺動運動に変換する。例えば、カム32は、図2に示すように、モータ31の回転軸に取り付けられ、モータ31の回転に伴って回転することで、ピン33を回転軸の方向と平行となる方向にスライド移動させるように構成される。ピン33は、ブロック34からカム32のほうに突出し、カム32の回転に応じてカム32の回転軸の方向と平行の方向にスライド移動する。ブロック34は、X線グリッド5を固定し、ピン33の動きに応じてX線グリッド5を動かす。すなわち、図2に示す揺動機構30は、モータ31が回転してカム32がピン33をスライド移動させる(押し出す)ことで、図中の矢印に示すように、X線グリッド5を水平移動させる。
なお、図2に示す揺動機構30は、あくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、揺動機構30は、モータ駆動クランクアームや、ソレノイド駆動プランジャーによってX線グリッド5を揺動させるものであってもよい。また、カム32の形状は、図示のものに限られず、モータ31の回転運動をX線グリッド5のスライド運動に変換できるものであれば、どのようなものが用いられる場合であってもよい。
ここで、図2に示す揺動機構30は、X線照射時にモータ31に電圧が印加されることにより、モータ31が回転し、モータ軸に固定されたカム32が回転してX線グリッド5を揺動させるが、X線照射後には、センサなどによりX線グリッド5が定位置に戻るように制御される。図3は、第1の実施形態に係る揺動機構30によるX線グリッド5の揺動の例を説明するための図である。図3においては、揺動機構30によって揺動されるX線グリッド5の動きを示す。
例えば、揺動機構30は、X線が照射される場合に、図3の(A)に示すX線グリッド5を、図3の(B)に示すように、所定の速度「v1」で移動させる。ここで、揺動機構30は、上述したようにX線が照射されている間、X線グリッド5を移動させることで、X線画像にX線グリッドの縞目が描出されないようにしている。そして、揺動機構30は、X線の照射後に、図3の(C)に示すように、X線グリッド5を定位置に戻すように制御する。すなわち、揺動機構30は、X線が照射されている間、図3の(B)の「v1」で示す矢印の方向にX線グリッド5を移動させ、X線照射後に図3の(C)の矢印に示す方向にX線グリッド5を移動させる。換言すると、揺動機構30は、X線照射の開始から終了までに、図3の(B)の両端矢印に示す距離「d1」の揺動を行なうことで、X線画像にX線グリッド5の縞目を除去する。
ここで、本実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、制御部20による制御のもと、X線グリッドの縞目の除去性能を向上させることを可能にする。上述したように、マンモグラフィ装置100においては、揺動機構30がX線の照射中にX線グリッド5を揺動することによってX線グリッド5の縞目を除去する。このとき、従来技術に係るマンモグラフィ装置においては、揺動機構のモータが定速で回転して、X線グリッドを一定の速度で揺動させているため、X線グリッドの縞目の除去に一定の限界があった。マンモグラフィ装置によって検査される乳房は、患者ごとに厚みや質が異なるため、X線画像を撮影する際の撮影条件が患者ごとに異なる。
例えば、マンモグラフィ装置におけるX線の照射時間は、乳房の厚みによって幅(例えば、0.2〜1.0秒など)があり乳房が厚い場合に長く、薄い場合に短く設置される。ここで、X線の照射時間が短い場合には、X線照射中に揺動機構によって移動されるX線グリッドの距離が不十分であり、X線画像上にX線グリッドの縞目が描出されてしまう。一方、X線の照射時間が長い場合には、揺動ストロークの制限によりX線グリッドが往復運動することとなり、X線照射中にX線グリッドの折返しが発生してしまう。すなわち、X線グリッドの1方向へのスライド移動の距離に制限があるため、X線照射中に距離の限界に達して、X線グリッドが最初の位置に戻ることとなる。このX線グリッドの折返しの際に、一瞬X線グリッドが停止状態となるため、X線画像上にX線グリッドの縞目が描出されてしまう。
X線グリッドの縞目がX線画像上に描出されると、読影において、ガンなどの異常が見分けにくくなる。このようなマンモグラフィのX線画像上の縞目については、マンモグラフィガイドラインの精度保証の項目にも含まれ、マンモグラフィ検診精度管理委員会中央主催の施設画像認定試験において、X線画像上の縞目が評価点の減点対象となっている。そして、X線画像上に縞目が描出されると、再撮影となる可能性があり、患者への不要被曝を増加させることにも繋がってしまう。
そこで、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、上述した構成のもと、制御部20が、X線照射中のX線グリッド5の揺動速度を変化させることで、X線グリッドの縞目の除去性能を向上させる。具体的には、制御部20は、自装置によるX線画像の撮影条件に応じて、揺動機構30によるX線グリッド5の揺動速度を変化させるように制御する。図4は、第1の実施形態に係る制御部20による制御の一例を説明するための図である。
例えば、制御部20は、図4に示すように、X線管1から被検体Pに対して照射されるX線の照射時間に応じて、X線グリッド5の揺動速度が変化するように揺動機構30を制御する。一例を挙げると、制御部20は、X線画像を撮影する際のX線の照射時間が長くなるのに伴い、揺動機構30によるX線グリッド5の揺動速度を低下させるように制御する。ここで、例えば、揺動機構30が、図2に示すように、モータ31によってカム32を回転させてX線グリッド5を揺動させる場合には、制御部20は、モータ31への印加電圧を変化させることで、X線グリッド5の揺動速度を変化させる。
例えば、制御部20は、X線の照射時間が短いほど、モータ31に対する印加電圧を上げてX線グリッド5の揺動速度を上げ、X線の照射時間が長いほどモータ31に対する印加電圧を下げてX線グリッド5の揺動速度を下げるように制御する。ここで、制御部20は、X線が照射されている間にX線グリッド5に折返しが発生せず、かつ、できる限り速い速度でX線グリッド5が揺動するように制御する。
一般に、X線グリッド5の揺動速度が速いほど、X線画像上に縞目が描出されにくくなる。しかしながら、X線グリッド5の揺動速度を上げた場合、折返しが発生するまでの時間も早くなる。そこで、制御部20は、X線グリッド5をできるだけ速く揺動させることで、縞目が描出されないように制御しつつ、X線グリッド5が折り返さないようにすることで、X線グリッド5の折返しによる縞目の描出を抑止するように制御する。
図5は、第1の実施形態に係る制御部20によるX線グリッド5の揺動制御の一例を説明するための図である。図5においては、縦軸にX線グリッド5の揺動速度(X線グリッド速度:mm/s)を示し、横軸にX線照射時間(s)を示す。縦軸のX線グリッド速度は、軸の上にいくほど速度が速くなり、横軸のX線照射時間は、軸の右にいくほどX線の照射時間が長くなる。
例えば、制御部20は、X線照射時間とX線グリッド速度との関係が、図5に示す点線で囲まれた領域「r1」内となるように制御する。すなわち、制御部20は、X線の照射時間が短くなるほど、X線グリッド5の揺動速度を速くし、X線の照射時間が長くなるほど、X線グリッド5の揺動速度を遅くするように制御する。ここで、制御部20は、さらに、X線の照射時間が長くなるほど、X線グリッド5の揺動速度に幅をもつように制御する。
すなわち、制御部20は、図5の領域「r1」に示すように、X線の照射時間が短い場合には、より狭い範囲の揺動速度でX線グリッド5を揺動するように制御し、X線の照射時間が長い場合には、より広い範囲の揺動速度でX線グリッド5を揺動するように制御する。第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、図5に示すようなX線照射時間とX線グリッド速度との対応関係を示す情報を図示しない記憶部に予め記憶する。そして、制御部20は、X線画像が撮影される際に、記憶された情報を参照して、患者ごとに決定されるX線の照射時間に対応する揺動速度でX線グリッド5を揺動するように揺動機構30のモータ31を制御する。
ここで、患者ごとのX線の照射時間は、操作者によって入力される場合であってもよく、或いは、制御部20が患者の以前のデータを参照して決定する場合であってもよい。さらに、最適なX線照射条件を自動で設定する自動露出機構(AEC:Auto Exposure Control)によって決定されたX線の照射時間を用いる場合であってもよい。かかる場合には、制御部20は、AECによって導出されたX線の照射時間に応じて揺動速度を決定し、決定した揺動速度でX線グリッド5を揺動するようにモータ31を制御する。
例えば、AECにおいては、X線画像の撮影に先立ち、プレ曝射が実行され、プレ曝射で検出された検出結果に基づいてX線の照射条件が設定される。乳癌の病変部は,X線画像上で周囲の正常組織とのコントラストがつきにくいため、マンモグラフィ装置においては、病変部が高コントラストで高鮮鋭に示されたX線画像を撮影することが求められる。そのため、マンモグラフィ装置100が備えるAECでは、プレ曝射によって得られた画像データからX線の吸収差を識別して、画像濃度が最適となるようにX線の照射条件が設定される。これにより、マンモグラフィ装置100によって撮影されるX線画像は、画像濃度に影響する乳房の厚みや、乳腺と脂肪の構成の違いなどが考慮された画像となる。すなわち、マンモグラフィ装置100においては、年齢差や個人差が大きいそれらの要因に基づいてX線の照射条件が決定される。
制御部20は、上述したように決定されたX線の照射時間から揺動速度を決定して、決定した揺動速度でX線グリッド5を揺動する。ここで、図5に示すX線照射時間とX線グリッド速度との対応関係の情報はあくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、これらの対応関係は、マンモグラフィ装置100ごとに設定される場合であってもよい。すなわち、装置ごとに異なる検出器の検出精度や、X線グリッド5のピッチなどに応じてそれぞれ対応関係が設定される場合であってもよい。
このように、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、装置ごとに設定されるX線照射時間とX線グリッド5の揺動速度との対応関係に基づいて、X線の照射時間に応じた揺動速度でX線グリッド5を揺動することで、X線グリッド5の折返しが発生せず、かつ、速い揺動速度でX線グリッド5を揺動することができ、X線グリッド5の縞目の除去性能を向上させることができる。
図6は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100による縞目の除去の一例を示す図である。例えば、マンモグラフィ装置100によってX線画像を撮影することにより、図6に示すように、これまで描出されていたX線画像上の縞目を除去することが可能となる。
なお、上述したように、制御部20は、X線の照射時間が長くなるほど、X線グリッド5の揺動速度に幅をもつように制御する(図5参照)。ここで、マンモグラフィ装置100においては、X線グリッド5の揺動速度に幅がある場合に、単純に、揺動速度の幅の中でもっとも速い速度で揺動させるように制御してもよい。或いは、マンモグラフィ装置100においては、揺動速度の幅の中で、より縞目が出にくい揺動速度で揺動するように制御してもよい。
また、上述した制御部20による制御は、フィルムやイメージングプレート(IPカセッテ)を使用したアナログ式のマンモグラフィ装置に適用する場合であってもよく、或いは、デジタル検出器を使用したデジタル式のマンモグラフィ装置に適用する場合であってもよい。
次に、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100による処理の手順を説明する。図7は、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100による処理の手順を示すフローチャートである。図7に示すように、マンモグラフィ装置100においては、X線のプレ曝射を実行すると(ステップS101)、制御部20がAECによりX線照射時間を決定する(ステップS102)。
そして、制御部20は、予め設定されたX線照射時間とX線グリッド速度との対応関係の情報を参照して、決定したX線照射時間に対応する揺動速度を決定する(ステップS103)。そして、制御部20は、決定した揺動速度に応じた電圧をモータ31に印加してX線グリッド5を揺動させながら、X線を照射するように制御する(ステップS104)。
そして、制御部20は、撮影台6によって検出されたX線を投影データに変換して収集する(ステップS105)。なお、投影データに変換されるX線は、フィルムやイメージングプレートなどのアナログ式の記録媒体や、デジタル式のFPDなどによって記憶され、制御部20の制御のもと投影データに変換される。
上述したように、第1の実施形態によれば、X線グリッド5は、散乱X線を除去する。揺動機構30は、X線グリッド5の箔の方向に直交する方向にX線グリッド5を揺動する。制御部20は、自装置によるX線画像の撮影条件に応じて、揺動機構30によるX線グリッド5の揺動速度を変化させるように制御する。従って、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、できるだけ速く、かつ、X線グリッド5に折返しが発生しない揺動速度でX線グリッド5を揺動することができ、X線グリッド5の縞目の除去性能を向上させることを可能にする。
その結果、マンモグラフィ装置100は、技師や医師などによる読影がしやすくなり、検査精度及び検査効率を向上させることができる。また、マンモグラフィ装置100によって撮影されたX線画像は、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会主催の施設画像認定試験におけるX線画像上の縞目による減点をなくすことができる。そして、縞目による読影の困難さをなくすことで、X線画像の再撮影がなくなり、患者への不要な被曝を低減することができる。
また、第1の実施形態によれば、制御部20は、X線画像を撮影する際のX線の照射時間が長くなるのに伴い、揺動機構30によるX線グリッドの揺動速度を低下させるように制御する。従って、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、X線の照射時間に応じて、X線グリッド5の揺動を変化させることを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、制御部20は、X線を検出する検出器の検出精度及びX線グリッド5のピッチを含む自装置の装置条件に起因するX線画像の撮影条件に基づいて、揺動機構30によるX線グリッド5の揺動速度を変化させるように制御する。従って、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、装置ごとに異なる種々の条件に対して柔軟に対応することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、制御部20は、AECによって導出されたX線の照射時間に応じて揺動速度を決定する。従って、第1の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、患者ごとに異なるX線の照射時間にそれぞれ対応する揺動速度でのX線グリッド5の制御を容易に実現することを可能にする。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、X線照射時間とX線グリッド速度との対応関係の情報を参照して、患者ごとに予め決定されたX線の照射時間に応じたX線グリッド5の揺動速度を決定し、決定した一定の揺動速度でX線グリッド5を揺動する場合について説明した。第2の実施形態では、X線の照射時間を予め決定しない場合の例について説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、制御部20による制御内容が異なる。以下、これを中心に説明する。
第2の実施形態に係る制御部20は、X線画像を撮影するためのX線の照射が開始された後、経過時間に伴って揺動機構30によるX線グリッドの揺動速度を連続的に低下させるように制御する。具体的には、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置100においては、まず、X線の照射が開始されてからの経過時間に応じたX線グリッド5の揺動速度が設定される。そして、制御部20は、設定された経過時間ごとのX線グリッド5の揺動速度を参照して、X線の照射が開始された後、照射終了までの間、経過時間に対応する揺動速度でX線グリッド5を揺動するようにモータ31を制御する。
ここで、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置100においては、X線の照射が開始されてから時間が経過するごとに徐々に速度が遅くなるように、X線グリッド5の揺動速度が設定される。例えば、図5に示すX線照射時間とX線グリッド速度との対応関係の情報に基づいて経過時間ごとの揺動速度が設定される。すなわち、図5の横軸のX線照射時間を、X線の照射開始からの経過時間とみなし、経過時間ごとに領域「r1」内の速度を設定する。
図8は、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置100によるX線グリッド5の揺動制御の一例を説明するための図である。図8においては、縦軸に揺動距離(mm)を示し、横軸にモータの駆動時間(s)及びX線照射時間(s)を示す。ここで、図8の横軸に示すように、マンモグラフィ装置100においては、モータ31が駆動してX線グリッド5が揺動を開始した後にX線の照射が開始される。例えば、モータ31が駆動し始めてから「0.1」秒後にX線の照射が開始される。
例えば、第2の実施形態に係る制御部20は、図8に示すように、X線の照射が開始されてから「0.2」秒経過するまでの間、「11.8mm/s」の揺動速度でX線グリッド5を揺動するようにモータ31を制御する。そして、X線照射開始から「0.2」秒経過した場合に、制御部20は、「10.6mm/s」に揺動速度を低下させ、低下させた揺動速度でX線グリッド5を揺動するようにモータ31を制御する。ここで、制御部20は、「11.8mm/s」から「10.6mm/s」に向けて少しずつ速度を低下させるように制御する。
すなわち、制御部20は、揺動速度「11.8mm/s」に対応する電圧から揺動速度「10.6mm/s」に対応する電圧への変化を急激に行なうのではなく、緩やかに変化させる。これにより、制御部20は、揺動速度の急激な変化に起因するX線グリッド5の縞目の描出を抑止することができる。
そして、制御部20は、図8に示すように、X線照射開始からの経過時間に応じて、揺動速度「9.4mm/s」、揺動速度「8.2mm/s」、揺動速度「7.0mm/s」、揺動速度「5.8mm/s」と段階的に速度を低下させる。このように、制御部20は、X線照射開始からの経過時間に応じて揺動速度を徐々に低下させることで、例えば、X線照射時間が「1.0」秒という長い場合であっても、X線グリッド5の折返しを発生させることなく、揺動させることが可能である。
なお、図8に示す例は、あくまでも一例であり、実施形態はこれに限定されるものではない。すなわち、経過時間に対応する各揺動速度は、例えば、図5の領域「r1」に含まれる速度であれば任意に設定することができる。また、縦軸及び横軸に示す数値もあくまでも一例であり、揺動機構30によるX線グリッド5の揺動距離の違いに応じて縦軸の数値を種々変化させることが可能であり、また、X線の照射時間の違いに応じて横軸の数値を種々変化させることが可能である。
上述したように、第2の実施形態によれば、制御部20は、X線画像を撮影するためのX線の照射が開始された後、経過時間に伴って揺動機構30によるX線グリッド5の揺動速度を連続的に低下させるように制御する。従って、第2の実施形態に係るマンモグラフィ装置100は、X線のプレ照射などによってX線照射時間を予め決定しておく必要がなく、検査効率を向上させ、患者に対する負担を低減させることを可能にする。
(第3の実施形態)
さて、これまで第1及び第2の実施形態について説明したが、上述した第1及び第2の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した第1及び第2の実施形態では、X線グリッド5がモータ31によって揺動される場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、ソレノイド駆動プランジャーによって揺動される場合であってもよい。かかる場合には、制御部20は、磁界を発生させる励磁電流を制御することでプランジャーの出力を制御して、X線グリッド5の揺動速度を制御する。
また、第1の実施形態では、X線照射時間とX線グリッド速度との対応関係の情報において、X線照射時間が長くなるにつれて、X線グリッド速度に幅をもたせる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、図5の領域「r1」をもたせず、X線照射時間とX線グリッド速度とが1対1対応となる場合であってもよい。
また、第1及び第2の実施形態では、制御部20がマンモグラフィ装置100内に備えられる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、マンモグラフィ装置100に画像処理装置が接続され、マンモグラフィ装置100の制御を画像処理装置が実行する場合に、制御部20が画像処理装置に備えられる場合であってもよい。
以上述べた少なくともひとつの実施形態のマンモグラフィ装置によれば、X線グリッドの縞目の除去性能を向上させることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線管
4 乳房圧迫板
5 X線グリッド
6 撮影台
20 制御部
30 揺動機構
31 モータ
32 カム
33 ピン
34 ブロック
100 マンモグラフィ装置

Claims (4)

  1. 散乱X線を除去するX線グリッドと、
    前記X線グリッドの箔の方向に直交する方向に前記X線グリッドを揺動する揺動機構と、
    X線の照射時間に応じた揺動速度で前記X線グリッドを揺動するように前記揺動機構を制御する制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、前記X線グリッドのピッチを含む自装置の装置条件に応じて設定される前記X線の照射時間と前記揺動速度との対応関係に基づいて、前記X線の照射時間に応じた揺動速度を決定することを特徴とするマンモグラフィ装置。
  2. 前記制御手段は、前記X線の照射時間が長くなるのに伴い、前記揺動機構によるX線グリッドの揺動速度を低下させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のマンモグラフィ装置。
  3. 前記制御手段は、自動露出機構(AEC:Auto Exposure Control)によって導出されたX線の照射時間に応じて前記揺動速度を決定することを特徴とする請求項2に記載のマンモグラフィ装置。
  4. 散乱X線を除去するX線グリッドと、
    前記X線グリッドの箔の方向に直交する方向に前記X線グリッドを揺動する揺動機構と、
    X線の照射時間と前記X線グリッドのピッチとに応じた揺動速度で、前記X線の折返しを発生させずに前記X線グリッドを揺動するように前記揺動機構を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするマンモグラフィ装置。
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