JP6400153B2 - レーザー装置および光音響装置 - Google Patents

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Description

本発明は、波長可変式のレーザー装置、および、該レーザー装置を利用した光音響装置に関する。
レーザー装置を用いた医療用の光音響トモグラフィー装置(PhotoAcoustic Tomography装置:PAT装置)の開発が進められている(非特許文献1)。かかるPAT装置を用いて、生体内部にある腫瘍周囲に集束する血管観察から腫瘍の有無を判断することや、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンのスペクトルの違いに基づき組織の機能解析を行うことが期待されている。
PAT装置は、ナノ秒パルスレーザーを測定部位に照射して、光音響効果により発生する超音波(光音響波)を受信し、受信信号を解析することで画像を得る。生体内部では、照射したレーザー強度が生体内の拡散により減衰するため、特に乳房のように比較的深い生体部位から光音響波を取得する場合、パルス当りのエネルギー出力の高いレーザー光が必要とされる。
レーザー装置の中には、広い利得帯域を有するレーザー媒質であるチタンサファイアやアレキサンドライトを用いて波長を選択できるようにした、波長可変レーザー装置がある。波長可変レーザー装置から所望の波長のレーザーを発振させるために、一般的に、プリズム、回折格子あるいは複屈折板などの光学部材を利用した波長選択機構が利用される。上記光学部材を共振器内の光軸上に設置し機械的に移動させることにより発振波長を選択できる。
波長選択機構としてプリズムを用いる場合、プリズムの屈折率から考慮される波長ごとの光路角度ずれに対応して、共振器内で光束を共振させる。プリズム自身を共振器の反射鏡とするときは、共振器を構成する基板の面内方向で、プリズムを機械的に回転させる。一方、プリズムと別に反射鏡を利用するときは、プリズムを固定し、波長ごとの光路角度ずれに対応した位置にある反射鏡を機械的に回転させる。
波長選択機構として回折格子を用いる場合、プリズムの場合と同様に、発振波長に応じて反射鏡を機械的に回転させて波長選択を行う。
波長選択機構として複屈折板を用いる場合は、共振する光束の光軸が複屈折板の入射および射出面に対して一定角度を維持するように複屈折板を機械的に回転させることにより波長選択を行う。
また、共振器内部で同時に異なる2つの波長のレーザー光を発振させ、共振器外に波長選択フィルタを配置しておき、当該波長選択フィルタを光軸上に挿入させたり、光軸外に退出させたりすることにより、発振波長を選択する手法が開示されている(特許文献1)。
特開2007-248304号公報
S. Manohar et al, Proc. of SPIE vol. 6437 643702−1
PAT装置で酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンのスペクトルの違いを検出するためには、少なくとも2波長のレーザー光を被検体に照射して、それぞれの波長で得られた光音響波に基づく信号の強度を比較する必要がある。測定される信号強度は、生体の状態や測定位置などの測定条件に影響を受けるため、各波長で得られる信号を比較する際には、波長以外の測定条件を一致させることが好ましい。そこで、波長を変更するのに要する時間はできるだけ短くして、生体の状態が変化しないうちに測定することが望まれる。
また、波長を変更するときに、光路角度ずれや発振波長ずれを抑制する必要がある。さらに、レーザー光の発振出力が一定であることや、それぞれの波長において、波長が一定であること(変動しないこと)も必要である。
また、PAT装置は病院や検診施設等で利用されるので、そこに用いられるレーザー装置は、安定性が高く、光路角度ずれや発振波長ずれに伴う調整の必要性が少ないことが好ましい。
上記の要求を踏まえた上で、従来の波長可変レーザー装置をPAT装置に適用することを検討すると、以下の課題がある。
従来の、プリズムや回折格子を用いる波長可変機構では、ステージ等により反射鏡位置を回転制御する。ここで、もし反射鏡の回転位置ずれが起きると、発振波長が変動する。また、反射鏡のあおり角度がずれた場合は、アライメントずれにより発振出力が低下する。このため、波長を変更するたびに(例えば発振パルスごと)ステージ位置を精度よく移動させ、かつ、レーザー発振時にはその位置を安定的に静止させる必要がある。すなわち、波長の変更ごとにステージの回転と静止を繰り返すことになる。
しかし、駆動ステージに信頼性の高い部材を用いたとしても、繰り返し駆動に対する耐久性には限界がある。
一方、レーザーの出力安定性を確保するためには、レーザー使用環境における共振器の熱安定性を維持する事が不可欠である。一般的にレーザー基板にはアルミ基板が用いられるが、部材にアルミ以外の高耐久性部材を用いた場合、部材の違いにより熱膨張率が異なり、共振器全体の熱安定性維持に支障が生じる可能性がある。
複屈折板を用いる波長可変機構は、複数の複屈折板を組み合わせるため、サイズが大きくなる。波長可変機構においては、波長を変更するごとに複屈折板の回転と静止を繰り返すため、大きな複屈折板をその都度回転制御しなければならないという問題が生じる。このような問題は、特にレーザー光のパルスごとに波長を変える場合に顕著となり、パルスレーザーの周波数が上がるにつれて問題が大きくなる。もしも制御が困難になり、回転精度に劣化が生じると、選択する波長がずれてしまう。
上述の問題点を踏まえると、波長ずれや光路角度ずれをもたらす懸念の少ない波長可変機構が好ましい。
特許文献1にあるように、共振器外部の光軸上に波長選択フィルタを挿入および退出させることにより、発生した2波長のレーザー光のいずれかを選択する方法がある。このように共振器外で波長を選択すれば、光路ずれの問題はない。しかしながら、共振器内で2波長を同時発振する特別な構成が必要でありコスト面で不利となる。さらに、2波長のレーザー光を出力するにもかかわらず、フィルタを用いて一方の波長を遮蔽するため、エネルギー利用効率が低く、高出力を必要とする用途に不向きである。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡便な構成で、かつ、波長ずれや光路角度ずれをもたらす懸念の低い波長選択機構を有するレーザー装置を提供することにある。
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
出力する光の波長を複数の波長から選択するレーザー装置であって、
出力鏡と、固定された複数の反射面を有する反射手段とで形成される共振器と、
前記共振器内の光軸に配置されるレーザー媒質と、
前記レーザー媒質から光が発振して形成される前記光軸上の光路を、前記複数の反射面のいずれかを端部とする複数の光路に分岐させる分岐手段であって、前記光軸外の位置にあるときは、前記光軸と同一の直線上に並ぶ第一光路を形成し、前記光軸上の位置にあるときは、前記光軸の光を平行に移動させて分岐光路を形成する分岐手段と、
前記分岐手段を、前記光軸上の位置と前記光軸外の位置との間で移動させる移動手段と、
を有し、
前記分岐手段は周方向に一部が欠けている平行平板であり、
前記移動手段は前記平行平板の前記周方向に欠けている部分が前記光軸上を通過するように前記周方向に前記平行平板を回転制御し、
前記光路に対応する前記反射面に応じて出力する光の波長が定められる
ことを特徴とするレーザー装置である。
本発明によれば、簡便な構成で、かつ、波長ずれや光路角度ずれをもたらす懸念の低い波長選択機構を有するレーザー装置を提供することができる。
本発明のレーザー装置の一実施形態を示す構成図。 分岐用光学部材の回転制御を示す構成図。 本発明のレーザー装置の一実施形態を示す構成図。 分岐用光学部材の移動制御を示す構成図。 分岐用光学部材の一形態を示す構成図。 分岐用光学部材の一形態を示す構成図。 本発明のレーザー装置の一実施形態を示す構成図。 反射手段の一形態を示す構成図。 本発明のレーザー装置の一実施形態を示す構成図。 波長検知手段の一実施形態を示す構成図。 波長検知手段の一実施形態を示す構成図。 熱レンズ補償方法を示す一実施形態を示す構成図。 本発明の光音響装置の一実施形態を示す構成図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明はまず、波長可変レーザー装置およびその制御方法として捉えることができる。そして本発明は、かかる波長可変レーザー装置を構成要素に含む光音響装置にも適用できる。すなわち、本発明の波長可変レーザー装置から被検体にレーザー光を照射し、被検体内の光吸収体から光音響効果により発生し伝播する光音響波を取得する、光音響装置である。このとき本発明にかかる波長可変レーザーを用いることにより、被検体に照射する光
の波長を簡便かつ安定性よく変更できるので、様々な、光吸収特性の異なる組織(光吸収体)の存在を特性情報として識別可能になる。
本発明で言う音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。
<実施形態1>
以下、実施形態ごとに、レーザー装置の波長可変機構の構成を説明する。
(平行平板を用いる基本的な構成)
図1は本実施形態のレーザー共振器の構成図である。
励起光源101は、レーザー媒質102を励起するための光源である。出力鏡103、反射鏡104は、両者の間で反射する光の光軸を105とするレーザー共振器を構成する。平行平板106は、本実施形態における分岐用光学部材であり、光軸105上の位置(106a)と、光軸外の位置(106b)の間を移動する。平行平板106が光軸上に挿入された際に生じる光路が分岐光路107である。反射鏡108は分岐光路107上に配置されており、出力鏡103との間で共振器を構成する。平行平板106を光軸外に退出させた場合の光路を第一光路109とする。ここでは、光軸105と第一光路109は同一の直線上に並ぶ。
出力鏡103には、所望の波長のレーザーを発振するために、発振波長における透過率を規定する誘電体膜が積層している。レーザー媒質102は、発振帯域の広い利得媒質からなり、例えば、チタンサファイア(Ti:sa)、アレキサンドライトなどである。反射部は反射鏡104と反射鏡108の異なる反射部材を有し、それぞれ、レーザー媒質103の発振帯域内の所望の波長が反射するように配置され、それぞれの波長に好適な誘電体反射膜を備えている。この場合、複数の(2枚の)反射鏡がそれぞれ反射面となる。
本発明では、中心波長が所望の波長となるようにし、反射手段に応じて異なるスペクトル線幅を有する。高効率で大きなエネルギー出力を得ることを考慮すると一概に線幅を狭くすることを優先に考える必要はない。特に、光音響診断に搭載するレーザー装置においては、比較的広いスペクトル線幅のレーザー光であっても支障がない。
励起光源101としては、ランプや半導体レーザーによって励起されるレーザー光源や、ランプ等の光源を、用途に応じて使用することができる。たとえば、レーザー媒質にTi:saを用いる場合は、主に500nm付近のレーザー光で励起する事が多く、Nd:YAGレーザーの第二高調波である532nmの波長のレーザー光を用いて励起する事が好ましい。レーザー媒質にアレキサンドライトを用いる場合は、ランプ励起が好ましい。また、光音響装置向けのパルスレーザー光を発振させるには、励起手段にフラッシュランプを利用し、出力鏡103とレーザー媒質102の間の光軸上に、ポッケルスセル等により構成される、不図示のQスイッチ(Q−sw)を配置すると良い。
平行平板106が光軸105の外に退出して位置106bにある場合の第一光路109(光軸105と同軸)と、平行平板106が光軸上に挿入されて位置106aにある場合の分岐光路107を比較する。すると両者は平行であり、それぞれ反射鏡104と108に対応する。このように、平行平板106の光軸105上への挿入と、光軸105外への退出を切り替えることで、光路を変更し、発振波長を切り替えることができる。
平行平板106の材料は、屈折率が大きくレーザー損傷耐性の高いものが好ましく、石英などが好適である。平行平板106を透過する際に生じる損失を低減するために、平行
平板106は入射光に対してブリュースター角で配置する事が好ましい。なお、損失低減のために、入射面および射出面に誘電体反射防止膜を備える構成でも良い。
平行平板による光路の切り替えの可否は、挿入される平行平板106の光軸105上の位置や、平行平板106が光軸105上にどの程度の距離だけ挿入されるかに依存しない。すなわち、平行平板の挿入位置がわずかにずれた場合も、光路角度のずれが生じる可能性は低く、共振器のアライメントずれによる発振停止や発振出力低下などの悪影響が生じる可能性が低い。
挿入位置が多少ずれた場合であっても、反射鏡へ入射する光束の位置が若干変わるものの、レーザー媒質を通過する光束位置は変化しないため、レーザー出力等への影響は低い。言い換えると、挿入位置が多少ずれても、光路の角度ずれは生じず、分岐光路が第一光路に対して平行に維持される。さらに、反射鏡に付与された誘電体反射膜の特性が均一である場合、波長変動は生じないため発振波長ずれが生じる可能性も低い。
以上述べたように、分岐用光路部材に平行平板を用いることにより、安定した共振状態を維持したレーザー発振が可能となることが分かる。
(平行平板制御方法)
平行平板をパルスごとに制御して移動させることにより、パルスごとに異なる2波長で発振するレーザー装置を構成できる。図2には、平行平板を回転制御して光路切り替えを行う例を示す。光軸205、平行平板206、第一光路209,分岐光路207は、それぞれ図1のものに相当する。その他の構成要素は図1と同様である。ここでの平行平板206は、円形であり、回転軸を中心として一部が扇形状に欠けたものが好ましい。
図2(a)は、光軸205が平行平板206を通過しない場合を示し、その時の光路が第一光路209である。図2(b)は、光軸205が平行平板206を通過する場合を示し、その時の光路が分岐光路207である。本図における分岐用光学部材は、一部が欠けた平行平板206であり、光軸205の上から離れた位置にある回転軸で面内回転する。図2(a)に示すように平行平板206が光軸205の外に退出する際は第一光路209(光軸205と同軸)を通りレーザー光が発振し、図2(b)に示すように平行平板206が光軸205の上に挿入される際は分岐光路207を通りレーザー光が発振する。
(本実施形態の制御方法)
図1を用いて、本実施形態のレーザー発振制御について、10Hzの繰り返し周波数で発振するパルスレーザーの例を挙げて説明する。
まず、第1の波長のレーザー光が発振するように、平行平板を位置106bに退出させる。この時励起光源101からの光によりレーザー媒質102が励起され、光束が第一光路109を通り出力鏡103と反射鏡104の間で共振し、第1の波長のレーザー光が射出する。
レーザー光射出後、平行平板を位置106aに移動させると、第2の波長のレーザー光が発振する。平行平板106の移動は、第一のレーザー光の発振が終了し第二の波長のレーザー光が発振する前に完了させる事が必要である。そのためには、平行平板の位置制御を、励起光をトリガーとして行うことが好適である。本実施形態では、パルスごとに発振波長を変えているが、任意の波長を連続させて発振させることも可能である。すなわち、分岐用光路部材である平行平板106の位置変更タイミングをプログラムすることにより、任意のパルス数ごとに波長を切り替えることができる。
<実施形態2>
(平行平板により3波長以上のレーザー光を発振させる構成)
図3Aは本実施形態のレーザー共振器の構成図である。
本実施形態では、平行平板306を用いて3波長から所望の波長を選択できる。レーザー媒質を励起する励起光源301、レーザー媒質302、出力鏡303については、図1と同様の構成である。
本実施形態の平行平板306は、光束が透過する平行な平面の間隔が部位により異なる。このような特性は、2枚の平行平板をずらした状態でオプティカルコンタクトにより接着することで実現できる。平行平板306は、光軸305に対して、図3Bに示す3つの状態(位置)を取り得る。
すなわち、状態1(位置306b)は、平行平板306が光軸305の外に退出した状態である。このとき、第一の波長を発振する光束が通過する第一光路309とその反射鏡304が共振器に含まれる。
状態2(位置306a)は、平行平板306の厚みが薄い部分を光束が通過する状態である。このとき、第二の波長を発振する光束が通過する第一分岐光路307とその反射鏡308が共振器に含まれる。
状態3(位置306c)は、平行平板306の厚みの厚い部分を光束が通過する状態である。このとき、第三の波長を発振する光束が通過する第二分岐光路310とその反射鏡311により共振器が形成される。
このように、それぞれの光路において、異なる波長を反射する反射鏡を用意する事により、発振波長を選択することが可能となる。
本実施形態では3波長から発振波長を選択する例を示したが、さらに厚みの数を増やすことにより、4波長以上から選択することも可能である。
<実施形態3>
(楔形部材対を利用する平行ずれ量の増大方法)
本実施形態では、分岐用光学部材として楔形部材対を用いることにより、分岐光路の平行ずれ量を増大させる方法を説明する。図4において、光軸405、分岐光路407、第一光路409は、それぞれ図1のものと対応する。
実施形態1、2のように平行平板だけで平行ずれ量を大きくしようとすると、光束の屈折率が大きくなるように、平板厚みを厚くする必要がある。一方、本実施形態では、図4に示すように、2個の同形状の楔形部材を逆向きに配置した楔形部材対406を用いる。これにより、楔形部材対406を光軸405の外に退出させた際の第一光路409に対して、分岐光路407は平行を維持しつつ、大きな平行ずれ量を得ることができる。
このように、逆向きに配置された同形状の楔形部材対からなる分岐用光学部材によれば、光軸に対する分岐光路の平行ずれ量が大きくなるので、光路上に他の光学部材を設置することが容易になる。他の光学部材とは例えば、線幅を狭くするために挿入されるエタロン板や、熱レンズ効果対策として挿入されるテレスコープ等がある。
<実施形態4>
(平行平板を2個用いる平行ずれ量の増大方法)
本実施形態では、平行ずれ量を増やす別の方法について、図5を示して説明する。図中、光軸505、第一光路509、分岐光路507については、図1等と同様である。
本実施形態における分岐用光学部材は、可動な平行平板506に加え、第二平行平板512により構成される。第二平行平板512は、分岐光路507の光束上、かつ平行平板
506が光軸505の外に退出した状態における第一光路509の光束上からはずれた位置に固定される。
かかる構成により、分岐光路507をさらに平行にずらすことが可能となり、平行ずれ量の大きな分岐光路511を形成することができる。
<実施形態5>
(波長選択方法の一形態)
上記各実施形態では光路を平行にずらすための分岐用光学部材のバリエーションを挙げたが、ここでは、波長選択のための構成について説明する。
図6は本実施形態のレーザー共振器の構成図である。
励起光源601、レーザー媒質602、出力鏡603、光軸605、平行平板606、平行平板606の移動により形成される第一光路609および分岐光路607については、上記各実施形態と同様である。
本実施形態では、反射鏡の代わりに、プリズム604および608が配置されている。プリズム604は第一光路607が選択されたときに、出射鏡603との間で共振器を形成する。一方プリズム608は分岐光路609に対応する。よって複数のプリズムがそれぞれ反射面を持つ。
実施形態1では、利得帯域の広いレーザー媒質において所望の波長のレーザーを発振させるために、反射鏡に所望の波長を反射させる誘電体反射膜を積層していた。一方、本実施形態では、反射鏡の代わりに、所望の波長が反射するように角度を決定したプリズムを配置する。ここで、光束に対してプリズムの入射面を擬ブリュースター角度とする。
そして、プリズムへと入射し、分散した光束のうち、所望の波長の光がプリズムの反射面に垂直に入射するように、プリズムを設置する。例えば一面が直角三角形であるリトロ分散プリズムを用いる場合は、発振波長に応じて直角三角形以外の角度を調整したプリズムを用意することにより、加工精度範囲内で正確なブリュースター角入射が可能となる。しかしながら、ブリュースター角近傍の角度で入射した場合でも反射率は小さいできるため、厳密にブリュースター角入射に合わせなくても損失を抑える効果が得られる。プリズムの反射面には発振する波長の反射率が高い誘電体反射膜を用意する。
反射手段にプリズムを用いる場合、誘電体反射膜を用いた反射鏡と比較すると、発振するスペクトル線幅を狭くすることが可能となる。
(変形例)
第一光路609と分岐光路607の光路の平行ずれ量が小さい場合は、それぞれの光路の端部に異なるプリズムを配置する代わりに、図7に示すように反射部に角度の異なる2面の反射面を有する反射用プリズム704を用いる事が可能である。図7では、発振させる波長において、プリズム704の屈折率から考慮される光路角度ずれに対応して、各波長の光束が反射して共振するようなプリズム704を用いる必要がある。
<実施形態6>
(波長選択方法の一形態)
図8は本実施形態のレーザー共振器の構成図である。
励起光源801、レーザー媒質802、出力鏡803、光軸805、分岐用光学部材である平行平板806については、上記各実施形態のものと同様である。
本実施形態では、平行平板806を光軸805上に挿入したとき(位置806a)、光束は分岐光路807を通り、出力鏡803と反射鏡808により共振器が形成される。一方、平行平板806を光軸805から退出させた場合(位置806b)、光路は光軸805と一致し、光束は第一光路809を通り、出力鏡803と反射鏡804により共振器が形成される。
本実施形態では、特に、平行平板806と反射鏡804および反射鏡808の間に、光路変更用のプリズム810が配置されている。また、第一光路809と分岐光路807はそれぞれ、プリズム810の異なる面である第一の面、第二の面に入射し、同一の第三の面から射出する。
プリズム810は第一光路809及び分岐光路807の光束に対して擬ブリュースター角で設置する。擬ブリュースター角とすることで反射による損失を軽減する事が可能となるため、プリズム810の入射面及び射出面に誘電体膜を形成する必要はない。誘電体膜を付与する部材では部材端部の誘電体膜の特性に留意する必要があるが、本実施形態ではプリズム810に誘電体膜を付与する必要がないため、プリズム810の稜線近傍を利用できる利点がある。そのため、特に、平行平板806による光路の平行ずれ量が少ない場合に適する形態である。
また、反射鏡804と反射鏡808の設置位置を調整することにより、プリズム810で分散された波長のうち所望の波長のみを反射させることができる。よって、反射鏡に誘電体反射膜を付与する際には、選択する波長の反射率が高くなるようにすることが好ましい。
<実施形態7>
(波長検知を含む一実施形態)
上記各実施形態では、分岐用光学部材の位置を制御して、あらかじめ決められた波長が発振するように波長を選択している。すなわち、分岐用光学部材が波長変換機構である。このような波長変換機構においては、以下の構成を採用することにより、どの波長のレーザー光が発振しているかを検知する事が容易となる。
図9に、発振波長検知方法の一形態を示す。共振器の構成は図1と同様である。すなわち共振器は、励起光源901、レーザー媒質902、出力鏡903、反射鏡904または908、光軸905を含み、平行平板906の位置(906aまたは906b)に応じて分岐光路907と第一光路909の間で光路が選択される。
本実施形態では、反射鏡904および908それぞれの背部(光路から外れた位置)に、光検出器910および911を設置する。そして、光検出器が共振器からの漏れ光を検知する事により、第一光路909または分岐光路907のいずれを通る共振器においてレーザー発振しているかが分かる。また、レーザー制御部912は、平行平板906の位置や、励起光源901による光照射を制御可能な処理装置である。
発振する光束が通る共振器が決まれば発振波長が決まるため、分光器等の高価でかつ容積の大きな装置を用いることなく安価で小型な光検出器により発振波長検知が可能となる。そして、光検知信号を入力されたレーザー制御部912が、平行平板906の位置や励起光源901の光照射を制御して、発振波長変換を適切に行うことが可能となる。
<実施形態8>
(波長検知を含む一実施形態)
図10に、実施形態7とは別の発振波長検知方法を示す。実施形態7と異なる点は、図
9の光検出器910および911に代えて、フォトカプラー1010を有する点である。
フォトカプラー1010は、平行平板1006が、光軸1005の外の位置1006bにあるか否かを検出できる。平行平板の位置に応じてレーザー光の光路、さらには発振波長が決定されるので、フォトカプラー1010で平行平板の位置を検出すれば、結果として発振波長を検知できる。この構成により、分光器等の装置を用いることなく安価で小型なフォトカプラーにより発振波長検知が可能となる。
フォトカプラーは、光軸1005の上に挿入された平行平板1006の位置を検知するように配置しても構わない。図10では並進制御される平行平板を示したが、図2のような扇形状平行平板を利用する場合、フォトカプラーで光軸1005上に扇形状平行平板が挿入される位置を検出しても良い。フォトカプラーの検知信号を入力されたレーザー制御部1011が、平行平板1006の位置や励起光源1001の光照射を制御して、発振波長変換を適切に行うことが可能となる。
<実施形態9>
(熱レンズ補正を含む一実施形態)
レーザー装置にアレキサンドライトレーザーを用いる場合は、発振の上準位寿命が長いためフラッシュランプ励起が好適である。フラッシュランプは比較的安価な励起手段であり、かつ出力エネルギーの大きな用途に好適であるという長所がある。一方、発光スペクトル幅が広く励起による光利用変換効率が低いため、レーザー発振に不要な熱が生じる問題がある。レーザー媒質に吸収された熱はレーザー媒質内部に屈折率変化をもたらし、熱レンズ効果が生じる。レーザー媒質にアレキサンドライトを利用する場合、熱レンズ効果による線質の低下を軽減することが不可欠である。
熱レンズ効果対策のための一般的かつ簡便な方法として、反射鏡の反射面に曲率を付与する方法がある。しかしながら、熱レンズはフラッシュランプによる励起エネルギーに依存するため、励起エネルギーに応じたレンズパワーを有する曲率に変える必要がある。そのため、波長ごとにランプエネルギーが変える場合は、一つの反射鏡で対応することはできない。
図11に、熱レンズの影響を低減するための一形態を示す。共振器の構成は図1とほぼ同様である。すなわち、共振器は励起光源1101、レーザー媒質1102、出力鏡1108、反射鏡1104、出力鏡1103と反射鏡1104を共振器とする光軸1105を有する。平行平板1106が光軸1105に挿入された際の光路が分岐光路1107であり、反射鏡1108に光が導かれる。平行平板1106を光軸から退出させた場合の光路が第一光路1109であり、反射鏡1104に光が導かれる。図1との相違点は反射鏡1104および1108の形状と機能である。
このとき、フラッシュランプの励起出力は波長ごとに決めておく。そして、反射鏡1104と反射鏡1108には、その励起出力に対応した熱レンズの影響を相殺するように、異なる曲率を付与する。このように本実施形態によれば、反射鏡を用いて波長を選択する際に、熱レンズ効果を容易に相殺することが可能となる。
<実施形態10>
(レーザー装置を用いた光音響装置)
上記各実施形態では、波長可変レーザー装置において、波長ずれや光路角度ずれを長期間に渡り考慮しなくても済むような、安定的に波長選択を行える構成を示した。
本実施形態では、かかるレーザー装置をPAT装置に適用した例を説明する。これによ
り、2波長以上の波長を用いる測定が精度よく行える。特に、血液中のヘモグロビンの酸素飽和度を求めることで生体内の機能情報を抽出することが可能となる。酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸収係数は800nm付近で交差するため、800nm前後の波長領域を照射可能なレーザー装置が好適である。そして、本発明のレーザー装置であれば、パルスごとに必要な波長の光を照射できるので、体動などの影響が抑制された精度良い酸素飽和度分布の検出が可能となる。
本実施形態では、具体的には以下のようなPAT装置を例示する。
まず、超音波素子とレーザー照射部が一体化したプローブを、固定した被検体上で走査する固定型PAT装置が挙げられる。本発明のレーザー装置であればパルスごとに波長を切り替えられるので、プローブの走査速度を速めた場合でも、ほぼ同じ位置から、異なる波長の光に基づく光音響波を取得することができ、診断の迅速化が可能となる。また、ほぼ同じ時刻に、同じ位置から、異なる波長の光に基づく光音響波を取得することができるため、呼吸などによる測定位置ずれの影響を軽減できる。すなわち、2波長の照射光による受信信号を高精度に比較する事が可能となる。
また、従来の超音波診断装置に光音響波取得機能を付与したハンドヘルド型PAT装置も考案されている。ハンドヘルド装置の場合、使用する医療従事者が任意の場所、任意のタイミングでPATプローブを走査する。ハンドヘルド型PAT装置でも、上記固定型PAT装置と同様に、パルスごとの波長制御が可能となるため、測定の迅速化や精度向上の点で有用である。
波長選択に伴う発振安定性の高い本発明のレーザー装置を搭載するPAT装置では、繰り返し周波数が高まった場合においても、不安定化に対する考慮が不要であり、パルスごとに安定した発振が可能となる。数パルスまたは数十パルスごとに波長を切り替えるような場合にも、発振安定性に問題がないため多くの使い方が可能となる。
<実施例>
以下に医療用PAT装置に本発明のレーザー装置を適用した実施例を示す。
図12は、医療用PAT装置1200に組み込まれたレーザー装置の概略図を示す。本レーザー装置は、アレキサンドライト結晶をレーザー媒質とし、波長800nmと755nmのレーザー発振が可能である。励起光は繰り返し周波数10Hzで駆動する。
レーザー装置部分の構成は以下の通りである。励起チャンバー1210内に、アレキサンドライトを励起するフラッシュランプ1201とアレキサンドライト結晶1202が配置される。平行平板1206は厚さ30mmの合成石英であり、両面は光学研磨され平坦度λ/20、平行度1秒以下とした。平行平板1206は、発振するレーザー光路に対し
てブリュースター角となるように配置される。出力鏡1203には、波長800nmと波長755nmが透過率40%となる誘電体膜が付与される。反射鏡1204には、中心波長800nmの光を高反射する誘電体反射膜が、反射鏡1208には、中心波長755nmの光を高反射する誘電体反射膜が付与される。出力鏡1203と励起チャンバー1210の間の光軸1205の上には、ポッケルスセルから成るQスイッチ1211が配置される。
平行平板1206が光軸1205の上から退出した状態(位置1206b)では、光束は光軸1205と共通の第一光路1209を通る。このとき波長800nmの光が発振する。一方、平行平板1206が光軸1205に挿入された状態(位置1206a)では、光束は分岐光路1207を通る。このとき波長755nmの光が発振する。平行平板1206を挿入した際の分岐光路1207は第一光路1209に対して平行であり、反射鏡1204と反射鏡1208の反射面は光軸に1205に対して直角である。
(工程1:波長800nmの第一パルス発振)
まず、平行平板が位置1206bにある状態でフラッシュランプを発光させ、発光をトリガーとして出力エネルギーが最大となるタイミングである150μs後にQスイッチ1211によりレーザーを発振させる。すると、出力鏡1203と反射鏡1204間で共振した光束が、発振波長800nm、パルス幅50ns、出力150mJ/pulse、スペクトル線幅8nm(半値全幅)で放射される。
(工程2:波長755nmの第二パルス発振)
続いて、平行平板を並進制御して位置1206aに移動させる。そして、フラッシュランプを発光させる。ランプの繰り替えし周波数は10Hzである。発光をトリガーとして150μs後にQスイッチによりレーザーを発振させる。すると、光束が、分岐光路1207を通り出力鏡1203と反射鏡1208からなる共振器で共振する。発振するレーザー光は、発振波長755nm、パルス幅50ns、出力200mJ/pulse、スペクトル線幅8nm(半値全幅)である。
続いて工程1に戻り、再度波長800nmのパルスを発振する。このようなシーケンスによって異なる2つの波長をパルスごとに交互に発振させたところ、それぞれの波長にて上記特性の安定した発振が得られた。
出力エネルギーのエネルギーばらつきを測定したところ、各波長において1%RMSであり、平行平板を移動させずに測定した各波長での安定性と同じであった。発振波長を分光器で測定したところ波長変動は観測されず、分光器分解能1nmでは測定できない安定性を示した。本レーザーは、波長変換機構に発振特性への影響の少ない平行平板を用いているため、長期安定性に優れており共振器にアライメントずれ等が生じる可能性が非常に低い。また、エネルギー損傷閾値の高い光学部品で形成されており、共振器内部での各光学部品での光エネルギー損失も低い。故に、高効率で高い出力エネルギーの照射が可能となった。
本実施例のレーザー装置は、上記の共振器を除振機構の付いたキャスター付きのレーザー筐体に入れて構成される。そして、かかるレーザー装置を、生体等の被検体を固定する機構や、固定された被検体上で走査可能なプローブ等と合わせて、固定型PAT装置を作製した。PAT装置はまた、プローブで取得した光音響波に基づいて被検体内の特性情報を生成する情報処理装置も備える。
固定型PAT装置により、酸化型ヘモグロビンおよび還元型ヘモグロビンを模倣した血管を有する生体模倣サンプルの比較的広い測定範囲を走査した。このとき、パルスごとに800nmと755nmを切り替えて測定し、各波長特有の機能情報を取得した。その結果、位置ずれや測定時間ずれによる取得信号への影響が少なく高精度の機能情報を得ることができた。すなわち、本発明のレーザー装置を用いることで、病院内において安定的に稼働するPAT装置を作成できることが示された。
101:励起光源、102:レーザー媒質、103:出力鏡、104,108:反射鏡、105:光軸、106:平行平板、107:分岐光路、109:第一光路

Claims (12)

  1. 出力する光の波長を複数の波長から選択するレーザー装置であって、
    出力鏡と、固定された複数の反射面を有する反射手段とで形成される共振器と、
    前記共振器内の光軸に配置されるレーザー媒質と、
    前記レーザー媒質から光が発振して形成される前記光軸上の光路を、前記複数の反射面のいずれかを端部とする複数の光路に分岐させる分岐手段であって、前記光軸外の位置にあるときは、前記光軸と同一の直線上に並ぶ第一光路を形成し、前記光軸上の位置にあるときは、前記光軸の光を平行に移動させて分岐光路を形成する分岐手段と、
    前記分岐手段を、前記光軸上の位置と前記光軸外の位置との間で移動させる移動手段と、
    を有し、
    前記分岐手段は周方向に一部が欠けている平行平板であり、
    前記移動手段は前記平行平板の前記周方向に欠けている部分が前記光軸上を通過するように前記周方向に前記平行平板を回転制御し、
    前記光路に対応する前記反射面に応じて出力する光の波長が定められる
    ことを特徴とするレーザー装置。
  2. 前記移動手段は、前記平行平板を回転する回転軸を、前記光軸から離れた位置に有している
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザー装置。
  3. 記平行平板屈折により前記光軸上の光路を平行に移動させるように、前記平行平板は前記光軸に対して斜めに配置されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザー装置。
  4. 前記分岐手段は、当該分岐手段が前記光軸上の位置にあるときに形成される光路上に固定された平行平板をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーザー装置。
  5. 前記反射手段は、前記複数の反射面ごとに、当該反射面に対応する波長の光を反射させる誘電体反射膜を備える
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のレーザー装置。
  6. 前記反射手段の反射面はそれぞれ、対応する波長に応じて熱レンズ効果を軽減するための曲率を付与されている
    ことを特徴とする請求項に記載のレーザー装置。
  7. 前記反射手段は、前記複数の光路ごとに配置された、当該分岐光路に対応する波長の光を反射させるプリズムである
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のレーザー装置。
  8. 前記反射手段は、前記複数の光路にそれぞれ対応する、角度の異なる反射面を備えるプリズムである
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のレーザー装置。
  9. 前記分岐手段と前記反射手段の間に、前記第一光路からの光が入射する第一の面、前記分岐光路からの光が入射する第二の面、ならびに、前記第一の面および前記第二の面から入射した光が出射する第三の面を含む光路変更用のプリズムをさらに有し、前記第三の面から出射した光はそれぞれ、前記反射手段の異なる反射面に入射する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のレーザー装置。
  10. 前記反射手段のそれぞれの反射面からの漏れ光を検出する光検出器をさらに有し、光を検出した反射面に対応する波長に基づいて光照射を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のレーザー装置。
  11. 前記分岐手段が光軸外の位置にあるかどうかを検出するフォトカプラーをさらに有し、検出した前記分岐手段の位置に応じて定められる波長に基づいて光照射を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のレーザー装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載のレーザー装置と、
    前記レーザー装置から被検体に光が照射されたときに発生する光音響波に基づいて被検体内の特性情報を生成する情報処理装置と、
    を有することを特徴とする光音響装置。
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