JP6399711B2 - 衣類処置機器のための処置プレート - Google Patents

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Description

本発明は、衣類処置機器のための処置プレートであって、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、前記接触面は、数あるなかでも、低摩擦により示されるような好適な滑動挙動を持つ、処置プレートに関する。本発明はまた、前記処置プレートを有する衣類処置機器、及び衣類処置機器のための処置プレートにおける被覆を生成する方法に関する。
低摩擦被覆は、低減された摩擦で接触面同士を互いに擦ることを可能とし、アイロン又はスチーマといったしわ取り装置のような衣類処置機器を動かすための労力を低減させる。更に、傷防止被覆は、低い摩擦のため、電気機器に対しても、フライパンやオーブンプレート等のような非電気機器である家庭用機器に対しても、非常に重要である。それ故、機器の表面の摩擦学的特性を改善するため、低い摩擦係数及び好適な傷防止特性を持つ被覆の使用が増え続けている。
衣類を処置するための衣類処置機器のための処置プレートの例は、アイロンの底板である。一般に、アイロンの筐体から離れて面する底板の表面に、ここでは被覆層と呼ばれる別個の層が装着される。アイロンがけの間、当該被覆層は、アイロンがけされるべき衣類に直接に接触する。アイロンの適切な機能のための必要条件は、斯かる被覆層が多くの要件を満たすことである。例えば、被覆層は特に、アイロンがけされるべき衣類に対する十分に低い摩擦特性を呈し、耐食性があり、傷防止性があり、耐久性があり、好適な硬度を呈し、摩耗及び破砕に対する高い耐性を呈する必要がある。被覆層は、10℃と300℃との間の範囲、典型的には70℃と230℃との間に亘る動作温度において、かなりの温度変化にさらされるため、被覆層の材料は、非常に高い要件を満たす必要がある。必要とされる滑動挙動は、底板に被覆を備え低い摩擦をもたらすことにより得られ、このことは衣類にかけられる有効力も低減させる。ゾルゲル法を介して塗布されるケイ酸塩、例えばシート材料として又は硬質陽極酸化アルミニウムを溶射することによって塗布されても良いエナメルや金属(例えばニッケル、クロム、ステンレス鋼)、及びダイアモンド状の炭素被覆のような、幾つかの材料が、アイロンのための低摩擦底板被覆材料として用いられ得る。例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような有機ポリマーも、底板被覆として用いられ得る。PTFEの低摩擦被覆は、優れた滑動特性及びこびり付き防止特性を示すが、PTFE被覆の傷防止特性及び耐摩耗特性のような力学的特性は低い。
他のタイプの低摩擦被覆は米国特許US5,943,799A1に開示されており、低摩擦層が、電気化学的な態様で形成される酸化アルミニウムから主に成り、該低摩擦層は、優れた滑動挙動と優れた傷防止特性とを示し、洗浄が容易なものである。しかしながら、低摩擦金属酸化物被覆の形成のために用いられる基板は、同一の金属(この場合にはアルミニウム)である必要があり、被覆の塗布を制限する。
アイロンにおける使用のためのゾルゲル被覆は、米国特許US5,592,765に開示されている。該ゾルゲル被覆は、優れた耐摩耗性及び傷防止特性、更には優れた汚れ防止特性のような、優れた特性を示す。
米国特許US7,339,142は、白金族の酸化物から選択された少なくとも1つの酸化触媒を有する外側層と、金属支持部と該外側層との間に配置された、1b族の遷移元素の酸化物から選択された少なくとも1つの酸化触媒を有する内側層と、から成る被覆によって被覆された底板を持つアイロンを開示している。本文献において、白金族は、白金と同様の特性を持つ元素を示し、特に、白金に加えルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム及びイリジウムであり、即ち周期表の8族乃至10族の元素である。該被覆は、装置の動作温度において自己洗浄型であるとされている。
底板の外側面に存在する酸化触媒を備えた底板を持つアイロンは、米国特許US7,040,047から知られている。該触媒の酸化剤は、本文献によれば、少なくとも90℃の温度において、織物製品又は織物片(例えばリネン)の処置(洗浄及びことによると柔軟化を含む)において遭遇される埃又は汚れに含まれるもののような、いずれの有機物質をも酸化することが可能な、いずれかの元素、化合物又は組成物である。触媒の有効成分の例として、パラジウム、白金、バナジウム及び銅が言及されている。触媒効果を向上させるため、銅、マンガン又はコバルトの酸化物が存在しても良い。例えば白金のような酸化剤の触媒として有効な形態は、焼成によって得られ得る。該文献はまた、例として、該触媒の酸化剤は、周期表の4族の金属を有することにも言及しているが、これら金属の使用は説明されてはいない。
以上の文献の教示は、アイロンがけの間に底板により捕捉される「有機物の埃」が酸化され、底板から脱着されることである。見えないくらいの態様で底板が変色させられる場合であっても、部分的に滑動品質を失うと言われている。気付かないうちに、汚れによって、アイロンがけが困難になり、一方でユーザは、変色したアイロンを用いることに不安を持つようになり、洗濯物を変質させてしまうことを恐れるようになる。
米国特許出願公開US2013/0247430は、白金族酸化物から選択された少なくとも1つの酸化触媒と、希土類酸化物から選択された前記酸化触媒の少なくとも1つのドーパントと、を含む、自己洗浄型の被覆によって少なくとも一部が被覆された、金属基板を含む加熱機器を記載している。該自己洗浄型の被覆は、該金属基板を少なくとも部分的に被覆する、該ドーパントを含む内側層と、周囲の空気と接触する、該酸化触媒を含む外側層と、を含む二層被覆である。斯かる加熱機器を製造するための方法も提供される。
米国特許US4,665,637は、加圧アイロンの熱源に結合された金属又は同様の熱伝導性材料の基部成分と、該基部成分に結合されたセラミックの層と、を備えた複合型底板を持つ、衣類加圧装置を記載している。該セラミック層は、好適には約2マイクロメートルかそれよりも好適な公称の面粗さの滑らかさを持つ、平坦な布加圧面を持つ。当該セラミック面は、摩耗及び衝撃に対して非常に高い耐性を持ち、洗浄が容易であり、織布に対する優れた動摩擦特性及び静止摩擦特性を持つ。
アイロン又はスチーマといった衣類しわ取り装置におけるような衣類処置機器の、汚れ防止特性、耐摩耗性及び安定した低摩擦を持つ要素において有益となるためには、例えば室温から250℃までに亘る周期的な温度変化のような極端な使用条件や、頻繁な力学的摩耗、及び高い蒸気又は湿度環境の下で、安定して優れた滑動挙動と、優れた汚れ防止特性、傷防止特性及び耐摩耗性を、被覆が維持することが重要である。
本発明の目的は、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、先行技術の機器よりも更に改善された特性を示す、衣類処置機器のための処置プレートを提供することにある。本発明は、独立請求項によって定義される。従属請求項は、有利な実施例を定義する。
本発明は、衣類処置機器のための処置プレートであって、前記処置プレートは、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、前記接触面は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせから選択された金属酸化物を有する被覆を備え、特に、前記被覆は少なくとも、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有する、処置プレートを提供する。特に、該被覆は、該被覆に対して少なくとも50wt%(重量パーセント)、更に特には少なくとも75wt%、更に特には少なくとも90wt%の混合酸化物を有し、ここで混合酸化物とは例えば、YTiO、YTi及びYTiのような、酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物である。
驚くべきことに、上述した金属酸化物の被覆、特にゾルゲル被覆は、非常に優れた安定的な滑動挙動を示すことが見出された。本出願人は、接触プレートの完全な洗浄は実際には摩擦を増大させ、該プレートを衣類上で用いる(即ち滑動させる)ことによって低摩擦が再び得られることを見出した。この効果は、非金属の繊維でできた製品と共に使用する間に、被覆と接触することによって生成される有機潤滑剤が、生成された被覆のネットワークに保持及び蓄積され、潤滑剤として機能するという事実によって説明される。このことは、安定した滑動挙動のためには「有機物の埃」が(例えば触媒による酸化によって)取り除かれる必要があることを教示する、上述した先行技術文献の教示とは対照的である。驚くべきことに、特に(ゾルゲル)基層又は中間層と組み合わせた被覆層は、アイロンがけされるべき衣類において低摩擦特性を持ち、耐腐食性があり、傷防止性があり、耐久性が高いようである。更に、試験において及び/又はデモ装置において、該被覆層は、温度をかなり増大させた場合であっても、非常に好適な硬度、並びに摩耗及び破砕に対する高い耐性を示した。更に、該混合酸化物、即ちチタン、ジルコニウム及びイットリウムのうちの少なくとも2つ、特に少なくともチタン及びイットリウムを有する結晶化合物は、酸化イットリウム層又は酸化チタン層のような非混合酸化物よりも、滑動特性、硬度及び/又は安定性といった更に優れた結果をもたらすことが分かった。
更に、滑動挙動の尺度である、本発明の被覆の摩擦係数は、非金属の布と接触された後に、略即座に即ち数秒のうちに、非常に低い値にまで減少し、当該低い値で維持されることが分かった。斯くして、本発明の被覆の低い摩擦係数は、該機器を用いることによって得られるものであり、被覆材料自体の特性ではない。更に、非金属の布とは、綿、羊毛、絹、ポリエステル等のような合成繊維といった、衣類及びリネンのために用いられるいずれの材料とも理解されるべきである。
一般に、アイロン及びスチーマのような衣類しわ取り装置の摩擦係数は、時間と共に減少する、即ち滑動挙動が向上する傾向があるが、低い値で安定化するには多くの時間の使用が必要となり得る。以下に説明されるように、ユーザが被覆面を洗浄してしまうと、摩擦係数は元の値に戻り、滑動挙動が再び悪化してしまう。一方で、本発明の被覆は、最初の使用が行われると、低い値で安定して好適である。通常の洗剤で被覆を洗浄しようとした場合であっても、該機器の使用の開始から数秒内に、低い値の摩擦係数が得られる。
ここで、「処置プレートは、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持つ」等といった語句が使用される。更に、「前記接触面は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは合成物から選択された金属酸化物を有する(例えばゾルゲル)被覆を備える」と示される。それ故、使用の間、本発明のゾルゲル被覆層は実際に、処置されている衣類上を滑動する。更なる被覆も除外されるものではない。それ故、「接触面」なる語は特に、被覆が備えられた基板から最も離れた、層の外側面を示す。
本発明による被覆は好適には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは合成物から略成り、より好適には少なくとも酸化チタン及び酸化イットリウムから略成る。特に、該被覆は、(該被覆の総重量に対して)少なくとも85wt%、更に特には少なくとも90wt%、とりわけ少なくとも95wt%の酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは合成物、より好適には少なくとも酸化チタン及び酸化イットリウムから成る。以上に示したように、該被覆は特に、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有する。更に特には、該被覆は、酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物を有する。このことは、該混合酸化物中の他の材料の存在及び/又は他の酸化物の存在を除外するものではない。しかしながら、該混合酸化物は少なくとも、チタン及びイットリウム、即ち酸化チタンイットリウム(又は酸化イットリウムチタン)を有する。該被覆に1つ以上が含まれ得る具体的な混合酸化物は、YTiO、YTi及びYTiのうちの1つ以上である。特に、該被覆は、(被覆の総重量に対して)少なくとも85wt%のこれら材料のうちの1つ以上を有する。
更なる特定の実施例においては、該被覆は、該被覆の総金属(原子)重量に対して、95wt%を超える量のイットリウムを有さない。更なる実施例においては、該被覆は、酸化イットリウム被覆から略成るものではない(即ち、純粋な酸化イットリウム被覆は塗布されず、該被膜はここではイットリウム、ジルコニウム及びチタンから選択される2つ以上の金属を有する混合酸化物を有する)。驚くべきことに、略純粋な酸化イットリウム被覆は、例えば純粋なチタン被覆、又は酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム及び酸化イットリウムのうちの1つ以上、特に酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スカンジウム及び酸化イットリウムのうちの1つ以上との、二酸化チタンの混合物又は合成物よりも、有利ではない特性しか持たないことが実験的に分かった。更に、とりわけ希土類金属、マンガン及びコバルトのうちの1つ以上のような金属の重量は、該被覆の金属(原子)重量に対して、5wt%よりも小さく、特には1wt%よりも小さく、更に特には0.01wt%よりも小さい。更に特には、マンガン及びコバルトのうちの1つ以上のような金属の重量は、該被覆の金属(原子)重量に対して、5wt%よりも小さく、特には1wt%よりも小さく、更に特には0.01wt%よりも小さい。本発明の被覆は、酸化マンガン被覆若しくは酸化コバルト被覆、又は酸化マンガン及び酸化コバルトのうちの1つ以上を有する被覆よりも、優れた特性を持つようである(図2も参照されたい)。更に、該被覆はまた、白金族を略含まない(以上の記載も参照されたい)。特に、白金族の重量は、該被覆の金属(原子)重量に対して、5wt%よりも小さく、特には1wt%よりも小さく、更に特には0.01wt%よりも小さい。
特定の実施例においては、前記被覆は、(i)酸化チタン、酸化ジルコニウム、又は酸化チタン及び酸化ジルコニウムの混合物若しくは合成物、又は(ii)酸化チタン、酸化イットリウム、又は酸化チタン及び酸化イットリウムの混合物若しくは合成物、特に酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物、から略成る。それ故、一実施例においては、該被覆は、YTiO、YTi及びYTiのうち1つ以上を有する。
本発明において用いられる金属酸化物被覆の利点は、低い摩擦係数を示し、好適には1μmよりも小さな厚さを持ち、ゾルゲル被覆を得るためのゾルゲル法のような低温工程(好適には400℃よりも低い温度において)を適用されることができる点である。該被覆は更に、より好適な400nmよりも小さな厚さで透明である。特に、金属酸化物被覆は、5nm乃至1μm、特に5nm乃至400nmの範囲の厚さを持つ。これら金属酸化物被覆の更なる好適な特性は、擦り工程/アイロンがけの間の摩擦電気的な効果が低減されること、即ち擦り工程/アイロンがけの間にもたらされる静電荷が低減されることであり、当該効果は、該被覆上の潤滑有機粒子/汚れ(埃)の層の一種の蓄積の結果であるともみなされる。更に、本発明の被覆は、比較的容易に塗布されることができ、必要であれば一度で塗布され得る。これに加え、層の(ゾルゲル)塗布の後に、事後的な研磨工程を本質的に含む必要がない。斯かる工程は、例えば欧州特許出願公開EP0217014又は米国特許US4665637に記載されるような、厚いセラミック層が塗布される場合には必要となり得るものである。ここで、「ゾルゲル(被覆)工程」等といった語は、ここで説明されたゾルゲル工程を示す。
本発明の好適な実施例においては、前記金属酸化物含有層は、1μmよりも小さな厚さを持ち、好適には透明性を保つため400nmよりも小さな厚さを持ち、好適にはゾルゲル被覆である。斯かるナノ層は、基板の美的な外観を保つことができ、摩耗及び破砕に対する耐性、及び膨張係数のような、接触面の他の力学的及び熱的特性の保持を可能とする。
該被覆は、接触面全体を略カバーするが、該被覆が、接触面全体を部分的にカバーする不連続部分のパターンで塗布されることも可能である。それ故、実施例においては、該被覆は特に、処置プレートの(接触)面の少なくとも80%、より特には略全体のような少なくとも90%をカバーしても良い。
本発明の好適な実施例においては、本発明の処置プレートは、前記被覆が塗布された前記接触面を持つ基板を有し、前記基板は、金属、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩基板である。
他の実施例においては、前記処置プレートは金属接触面を有し、前記被覆は前記金属接触面に直接に塗布される。
更なる実施例によれば、前記処置プレートは、接触面(好適には金属でできたもの)を有し、前記処置プレートは更に、前記金属基板と前記被覆との間に配置された少なくとも1つの層を有し、前記層は好適には、金属合成物、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩層である。斯かる層もまた好適にはゾルゲル層である。前記接触面と前記被覆との間に配置された斯かる層は、ここでは「中間層」若しくは「中間被覆層」又は「基層」若しくは「基盤層」と示される。当該中間層は、基板、特に金属基板と、実際の滑動層と、の間の層とみなされ得る。
それ故、特定の実施例においては、本発明はまた、衣類処置機器のための処置プレートであって、前記処置プレートは、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、前記接触面は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせから成る群から選択された金属酸化物を有するゾルゲル被覆を備え、前記処置プレートは更に、金属基板を有し、前記処置プレートは更に、前記金属基板と前記被覆との間に配置された少なくとも1つの層を有し、前記層は、金属合成物、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩層である、処置プレートを提供する。
特に、酸化物の組み合わせとは、どの領域がどの酸化物に属するかが観察されることができ、定義することができるような、異なる酸化物が混合された酸化物の層を示す。元の酸化物間の化学反応は、(殆ど)起こらない。特に、混合物(以下も参照されたい)とは、単一のタイプの酸化物であると識別されることができないような、分子/原子/イオンのスケールで混合物が混合された層のことを示す。このとき、(元の)酸化物が同じ(結晶)格子にある材料が得られる。混合酸化物の例は例えばYAl12であり、酸化物の組み合わせの例はY+Alである。従って「これらの混合物若しくは合成物」なる語句は、酸化物又は混合酸化物の混合物のような、これらの混合物又は組み合わせを示し得る。「該被覆は、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有する」なる語句は、他の(混合)酸化物の存在を除外するものではない。
他の実施例によれば、前記中間被覆層は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせから選択された前記金属酸化物が任意に組み込まれた、ケイ酸塩層から成る。斯かる中間層は特に、ゾルゲル(被覆)工程により得られても良い。斯くして、該中間被覆層は(利用可能である場合には)、ゾルゲル被覆工程により塗布され、ここで説明されたもののような該被覆層も、ゾルゲル被覆工程によって塗布される(以下も参照されたい)。
それ故、本発明は特に、衣類処置機器のための処置プレートであって、前記処置プレートは、(特にゾルゲル)被覆を備えた面を持ち、前記被覆、特にゾルゲル被覆は、金属酸化物を有し、(前記金属酸化物の)金属は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム及びイットリウムのうちの1つ以上を有する、処置プレートを提供する。斯かる金属酸化物は、(略)純粋な酸化物であっても良い。斯かる金属酸化物はまた、酸化チタン及び酸化イットリウムの混合物のような、酸化物の組み合わせてあっても良い。斯かる金属酸化物は、混合酸化物であっても良い。例えば、該被覆は、TiO被覆を有しても良い。しかしながら、該被覆はまた、TiO及びY(該被覆における混合材料)の被覆を有しても良い。更に、該被覆は、混合酸化物であるYScOの被覆であっても良い。混合酸化物は、1つよりも多い化学元素の陽イオン、又は幾つかの酸化の状態(又はこれらの組み合わせ)における単一の元素の陽イオンを含む。物質が混合されると、以上の例においてはTiO及びYのような、互いに隣接して2つ以上の異なる結晶物質が存在し、一方で混合酸化物においては、同一の結晶格子において、以上の例においてはイットリウム及びスカンジウムのような、混合酸化物の陽イオンと共に1つの結晶物質が存在する。使用時には、斯かる被覆の一方の面が、処置されている衣類上を滑動し得る(他方の面は、支持部又は中間層と接触し得る)。それ故、実施例において、「金属酸化物」なる語は、金属酸化物の組み合わせ及び/又は混合金属酸化物を示し得る。1つの溶液からの金属前駆体を混合する場合、塗布及び乾燥の後に得られる最終的な酸化物層は、金属酸化物の混合物又は混合金属酸化物を含み得る。更に、最終的な金属酸化物層は、結晶質となり得るし、部分的に結晶質となり得るし、又は非晶質ともなり得る。
本発明は更に、アイロン機器のための底板である処置プレート、以上に示した処置プレートを底板として有するアイロン機器、及び以上に示した処置プレートを有する衣類処置機器に関する。低温であっても、本発明による被覆された処置プレートの滑動挙動は優れており、従って低温アイロンがけを可能とすることが分かっている。
本発明は更に、衣類を処置するための衣類処置機器の接触面に被覆を生成するための方法であって、使用時に、前記接触面は、処置されている衣類上を滑動する方法に関する。特に、本発明は、衣類処置機器のための処置プレートの(接触)面に被覆を生成する方法であって、使用時に、前記接触面は、処置されている衣類上を滑動し、前記方法は、
特にチタン、ジルコニウム及びイットリウムのうちの2つ以上を少なくとも有する、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは化合物の混合物若しくは組み合わせから選択された金属又は化合物の前駆体材料の層を、前記接触面に堆積させるステップであって、前記前駆体材料は、加水分解性前駆体又は加水分解性前駆体溶液のうちの1つ以上を有するステップと、
前記層を処置し、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせを有する層を得るステップであって、特に前記層は、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有するステップと、
を有する方法に関する。特に、斯くして得られた層は、使用時に処置されている衣類上を滑動する外側層又は滑動層として該被覆により含まれる。それ故、斯くして得られた層は、酸化チタン及び酸化チタンを有する混合酸化物を有しても良く、その他の酸化物及び/又は混合酸化物が任意に含まれても良い。特に、斯くして得られた層は、YTiO、YTi及びYTiのうち1つ以上を有する。更に、特に該層又は被覆は、それぞれ該層又は被覆に対して、少なくとも50wt%、より特には少なくとも75wt%、更に特には少なくとも90wt%のここで示された混合酸化物を有する。
本方法により、衣類を処置するための衣類処置機器の処置プレートであって、前記処置プレートは、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、前記接触面は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは合成物から選択された金属酸化物を有する被覆を備え、特に前記被覆は、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有する、処置プレートが提供され得る。使用の間、ここで記載されたような前記被覆が、処置されている衣類上を滑動することとなる。それ故、該被覆はここでは、「衣類処置被覆」又は「滑動層」とも呼ばれ得る。
第1の実施例においては、本方法は、特にチタン、ジルコニウム及びイットリウムのうちの2つ以上を少なくとも有する、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは化合物の混合物若しくは組み合わせから選択された金属の、加水分解性前駆体、好適にはアルコキシド前駆体又は酢酸塩前駆体の層を、前記接触面に堆積させるステップと、前記層を硬化させ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせを有する層を得るステップと、を有する。
斯かる方法は、乾式化学工程、好適には蒸着工程による、前駆体化合物の堆積を有しても良い。
第2の実施例においては、本方法は、特にチタン、ジルコニウム及びイットリウムのうちの2つ以上を少なくとも有する、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは金属化合物の混合物若しくは組み合わせから選択された金属の、加水分解性前駆体溶液、好適にはアルコキシド前駆体又は酢酸塩前駆体の前駆体溶液を作成するステップと、前記前駆体溶液の層を前記接触面に堆積させるステップと、乾燥の後に、必要であれば硬化させ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせを有する層を得るステップと、を有する。
斯かる方法においては、湿式化学工程、好適には溶解法、より好適にはゾルゲル法により堆積が実行されても良い。
本発明において好適に用いられる金属アルコキシド又は酢酸塩前駆体は、これらの(イソ)プロパノレート又はアセチルアセトネート誘導体(即ち該アルコキシド又は酢酸塩の(イソ)プロパノレート又はアセチルアセトネート誘導体)である。より水に感度を持たない前駆体をつくるため、例えばアセチルアセトン又はアセト酢酸エチルのようなジケトンが用いられても良い。しかしながら、本発明はこれらの前駆体に限定されるものではなく、他のアルカノレートが用いられても良く、本工程において容易に酸化物形態に変換され得るのであれば、例えば酢酸塩のような他の金属塩が用いられても良い。例えば、アルコキシドが、アルコキシ及びアミノアルコール、βジケトン、βケトエステル、カルボン酸によって修飾され、金属アルコキシド又は金属アルコキシド誘導体を生成しても良い。適切なアルコキシド及び酢酸塩の例は、イソプロポキシド、(イソ)プロパノレート、酢酸塩、アセチルアセトネート、アセト酢酸エチル、アセト酢酸t−ブチル等である。
前駆体溶液の準備のために用いられる溶媒は、好適には低級アルコール、特にエタノール、イソプロピルアルコール、2−ブタノール又は2−ブトキシエタノールである。
金属のアルコキシド前駆体の蒸着層の乾燥及び硬化は、好適には400℃よりも低い温度で実行される。当該層は、処置プレートの接触面に直接に蒸着されても良い。
一実施例においては、処置プレートの前記接触面は、金属、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩組成物から成る。
本発明の好適な実施例においては、前記接触面は好適には、例えばゾルゲル法によりつくられた、金属合成物、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩から成る少なくとも1つの層、より好適には金属酸化物層により予め被覆されている。該予め被覆された層、即ち中間層は、特に力学的な強度を提供し、例えば1乃至100μmのような少なくとも1μmの厚さのものである。本発明の金属酸化物被覆(即ちTi、Zr等の酸化物)は、低い摩擦能をもたらし、特に5乃至400μmといった1μm以下の厚さを持つ。以上に示したように、該中間層は、特にゾルゲル工程により備えられても良い。
アイロンの場合、金属酸化物の被覆層は、ゾルゲル工程により又はPVD、CVD及び溶射のような他の工程により塗布された、好適にはケイ酸塩ベースの被覆である、底板被覆の上に斯くして蒸着されても良く、これによりゾルゲルベースのケイ酸塩被覆の滑動挙動を更に改善しても良い。これらの工程は、専門家には良く知られている。外部金属酸化物層によるゾルゲル被覆はこのとき、好適な耐摩耗性、傷防止性及び汚れ防止性を維持しつつ、優れた且つ安定的な滑動挙動を示す。
酸化物層の形成のためにゾルゲル工程が好ましい理由は、コストの低さと、工業化が容易である点である。以上に示したように、ゾルゲル層の利点は、真空工程の代わりに例えば単純な溶射工程によって工業化することが容易である点である。更に、例えば特にチタニア層のような金属酸化物層を吹き付け塗装することによって得られ得るもののような本発明の被覆、及び最終的な層は、例えばプラズマ溶射された層において必要とされるような事後の研磨を必要としない点も有益である。更に、該被覆(又は滑動層)は透明であり、先行技術による粒子ベースの被覆のように不透明ではない。それ故、該被覆の色がどのように知覚されるかに影響を与えないものとなり得る。例えば、色付きの基層が塗布された場合、又は印刷が利用可能である場合、該被覆を通しても依然として見ることができる。これにより、色が例えばプラズマ溶射された層の本来の色であるような幾つかの先行技術の方法におけるよりも、より大きなデザインの自由度が得られる。
アイロンの金属支持部と外部層との間に配置された斯かる層は、例えば微細な金属酸化物フィラー及びシリカゾル及びシラン(例えば有機修飾されたシラン)のようなゾルの混合物であり、金属基板に対する優れた接着性と、優れた力学的特性とをもたらし、少なくともチタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム若しくはイットリウムの酸化物又はこれらの混合物若しくは組み合わせを有する、金属酸化物の外側層が蒸着される。ここで定義されたような外側の無機金属酸化物層の被覆を備えない先行技術のシステムに比べて、より優れた且つ安定的な滑動挙動を持ち、例えば綿、合成繊維、リネン及び絹のような布における該被覆の摩擦係数は、安定的に非常に低い値となる。特に、該支持部は金属支持部である。それ故、特にアイロンの支持部はアイロンの金属支持部である。
斯くして該被覆は、以下に示されるように、例えばアイロンの底板のような機器に対し、該機器の表面及び接触する製品即ち布において、優れた且つ安定的な滑動挙動、好適な耐摩耗性、傷防止性及び汚れ防止性をもたらす。
斯くして該被覆は、スピンコーティング、浸漬コーティング又は吹き付け工程のような溶液析出工程により、PVD若しくはCVDのような蒸着工程により、又は溶射工程により、塗布されても良い。特に、本発明の被覆は、スピンコーティング、浸漬コーティング又は吹き付け工程のような溶液析出工程により塗布される。より特には、該溶液析出工程はゾルゲル工程を有する。
更なる実施例においては、上述したゾルゲル被覆の成分は、金属酸化物層の成分と組み合わせられ、1つの被覆層を生成する。
それ故、本発明はまた、衣類処置機器のための処置プレートにゾルゲル被覆を備えるための方法であって、前記処置プレートは面を有し、任意に前記面の上に中間層を有し、前記方法は、前記処置プレート又は前記任意の中間層の表面に前記ゾルゲル被覆を備えるステップを有し、前記方法は、ゾルゲル被覆工程を有し、前記処置プレート又は前記任意の中間層における前記ゾルゲル被覆は、金属酸化物を有し、前記金属酸化物の金属は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウムのうちの1つ以上を有する方法を提供する。特に、使用の間、ここで記載されたような前記被覆は、処置されている衣類上を滑動する。それ故、該衣類処置機器の使用の間、前記処置プレートは、処置されている衣類に接触し、摩擦が少ないために比較的容易に当該衣類の上を動くことができる。
本発明はまた、特にアイロン機器の底板のような、衣類処置機器のための処置プレートの滑動挙動を改善する方法であって、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物若しくは組み合わせから選択された金属酸化物を有する被覆を、前記処置プレートの接触面に塗布することにより、前記滑動挙動を改善する方法に関する。
更に、特に衣類処置機器のための、処置プレートの接触面における被覆に関する、以上に説明した具体的な実施例は、ここで記載された方法及び方法の実施例に適用されても良いし、該方法及び方法の実施例と組み合わせられても良い。
斯くして、本発明の主要な要素は、衣類における被覆の滑動性能を改善するため、ゾルゲル工程によって、PVD、CVDによって、又は溶射工程によって、特にゾルゲル工程によって、表面上に塗布され得る、金属酸化物膜の薄い層である。それ故、本発明の主要な要素は斯くして、衣類における被覆の滑動性能を改善するため、ゾルゲル工程によって、PVD、CVDによって、又は溶射工程によって、特にゾルゲル工程によって、予めされた被覆を任意に既に含む基板上に塗布され得る、金属酸化物膜の薄い層である。当該新規な、金属酸化物層を備えた、低摩擦の、傷防止性があり、耐摩耗性があり、洗浄が容易な被覆は、優れた且つ安定的な滑動挙動、並びに汚れ防止特性、傷防止特性及び耐摩耗特性のため、従来の被覆に対する多くの利点を提供する。
特に、処置プレートが、基層及びここで説明されたような滑動層又は被覆を持つ積層を備えられる。該基層は、該処置プレートに向けられ、該処置プレートに接触さえしても良い。特に、該滑動層又は被覆は、使用時に処置されている衣類上を滑動する。該基層と該滑動層又は被覆との間には、任意に更なる層があっても良い。任意に、該基層と該滑動層又は被覆との間に印刷が利用可能であっても良い。特に、該積層の殆どの層はゾルゲル被覆である。例えば、該印刷は、シリコーンベースの材料であっても良い。それ故、一実施例においては、任意の印刷を除く全ての層がゾルゲル層であっても良い。
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に説明される実施例を参照しながら説明され明らかとなるであろう。
本発明のこれらの及び他の態様、特徴及び利点は、図面を参照しながら、以下の1つ以上の好適な実施例の記載により、更に説明される。
先行技術の接触面の、アイロンがけの時間経過に伴う滑動可逆効果を示す図である。 種々の接触面の、アイロンがけの時間経過に伴う滑動挙動を示す図である。 衣類処置プレートの構造及び処置されるべき製品の配置を模式的に示す図である。
本発明は、以下の例及び添付図面を読むことにより、より良く理解されるであろう。
図1を参照すると、本発明による金属酸化物のない接触面を持つアイロンを用いることによる、アイロンがけ時間(水平軸、時間)の関数としての、摩擦係数f(垂直軸、任意単位)が示されている。本図の右側半分は、接触面を洗浄する効果を特に示している。
殆どの被覆については一般的に、本図に示されるように、スチーマ又はアイロンといった衣類しわ取り装置の摩擦係数fは、時間と共に減少する即ち滑動挙動が改善される。
しかしながら、低い値において安定するまでには、多くの時間の使用が必要となり得る。ユーザが被覆面を(時間tcにおいて)洗浄すると、摩擦係数fは元の値に戻り(点線により示される)、滑動挙動を再び悪化させてしまう。図1の右側半分において示されるように、低い値において安定するまでには、数時間の使用を必要とする。
図2を参照すると、酸化チタン層を備えた(曲線C)、酸化マンガン層を備えた(曲線B)、又は付加的な(外側)層を備えない(曲線A)、接触面を持つアイロンを用いることによる、アイロンがけ時間(水平軸、時間)の関数としての、綿に対する摩擦係数f(垂直軸、任意単位)が示されている。酸化チタン層を備えた(曲線C)接触面の好適な効果が明確に示されており、酸化チタン層を備えた接触面は、はやく安定化するのみならず、より低い摩擦係数で安定化する。このことは、より好適で且つより安定的な滑動挙動をもたらす。当該効果は特定の早期遷移金属による金属酸化物層を用いることにより得られ、後期遷移金属(例えばマンガン)は斯かる効果を示さないことが分かった。
図3を参照すると、衣類処置機器100のための接触面を備えた衣類処置プレート10の構造が、模式的に示されている。該処置プレートは、処置されるべき(布から成る)製品30と接触する、被覆20を備えている。それ故、実際には、該衣類機器の該接触面は、該処置プレートとは反対側の被覆20の面である。使用の間、当該被覆20は、処置されている衣類上を滑動し得る。
衣類処置機器の接触面の被覆を有する本発明の金属酸化物の製造が、以下に説明される。
好適で安定的な滑動挙動を実現するため、ゾルゲル工程によって、基層(ゾルゲル層)に金属酸化物膜の薄い層が塗布される。該金属酸化物の外側層は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム若しくはイットリウム、又はこれらの混合物の少なくとも1つを有する。該金属酸化物層は、好適にはプロポキシド、イソプロポキシド、ブトキシド又はアセチルアセトン若しくはアセト酢酸エチルで修飾されたこれらの誘導体といった金属アルコキシド前駆体から選択された、金属アルコキシド前駆体を用いることにより、ゾルゲル工程によって塗布される。しかしながら、適用条件の下で酸化物形態に変換され得る他の塩が用いられても良いことは明らかであろう。
本発明の工程において好適に用いられる金属アルコキシド前駆体は、チタン(IV)プロポキシド、チタン(IV)イソプロポキシド、ジルコニウム(IV)プロポキシド、ハフニウム(IV)プロポキシド、スカンジウム(III)アセチルアセトネートから選択される。イットリウムについては、イットリウム(III)アセテートが適切な出発物質である。前駆体溶液を作成するために用いられる溶媒は好適には、エタノール、イソプロピルアルコール、2−ブタノール又は2−ブトキシエタノールといった低級アルコールである。
本発明のための被覆作成工程が以下に説明され、ここではTi、Zr及びYが例として用いられている。
手順:
−M(i−OPr)(即ち金属イソプロポキシド)をアセト酢酸エチル(EAA)とモル比1:1で混合し、1時間攪拌する(好適にはM=Ti又はZr)。
−使用前に、0.1%乃至80%の濃度、好適には0.5%乃至40%の濃度にまで、イソプロピルアルコールにより前駆体を希釈する。
使用される前駆体の濃度は、必要とされる厚さに依存して0.1%乃至80%の範囲内であっても良く、好適には0.5乃至40%である。基層(内側ゾルゲル被覆とも呼ばれる)が噴霧され乾燥された後、当該層(内側ゾルゲル被覆)に前駆体溶液が噴霧される。400℃よりも低い温度で乾燥及び硬化された後、該基層(内側ゾルゲル被覆)の上に金属酸化物の外側層が形成される。該基層に噴霧された溶液の量に依存して、該外側層の厚さは、1乃至1000ナノメートルの範囲内となり、優れた外観、滑動挙動及び力学的特性のためには、好適には5乃至400ナノメートルの範囲内となる。
イットリウムについては、手順は以下のようになる。0.5グラムのY(Ac)が25mlの2−ブトキシエタノール中に分散される。次いで、0.38グラムのアセチルアセトン(2eq)が0.26グラムのNH(25%)(2eq)と共に加えられ、透明な溶液を得る。
この結果の溶液が、チタン及びジルコニウムの酸化物について説明されたように適用されても良い。
金属酸化物の混合物が用いられても良い。例えば、ジルコン酸イットリウム又はチタン酸イットリウムは、優れた滑動層をもたらすことが観察されている。
例えば、以上の例によるイットリウム錯体をTi(OPr)EAAと2乃至3の比で混合し、その結果の溶液を純粋なTi又はZr酸化物層について説明されたように適用することにより、YTiが形成される。
作成された更なる系の幾つかの例は、以下のとおりである。
−25mlのBuOH中において、0.5グラムのTi(OPr)を0.47リン酸トリブチルと混合することにより、TiPOが作成された。その結果の溶液が、チタン及びジルコニウムの酸化物について説明されたように適用されても良い。
−25mlのBuOH中において、0.5グラムのZr(OPr)を0.28リン酸トリブチルと混合することにより、ZrPOが作成された。その結果の溶液が、チタン及びジルコニウムの酸化物について説明されたように適用されても良い。
TiPO又はZrPOは、それぞれリン酸チタン又はリン酸ジルコニウムを示す。
ゾルゲル工程の他には、該金属酸化物層は、PVD、CVD、又は溶射といった他の工程により塗布されても良い。
外側金属酸化物層(ここでは例えばTiOが用いられる)を持つゾルゲル被覆の摩擦係数は、IEC規格(滑動及び滑らかさに関する試験IEC60311(ED4.1)についてのIEC規格)に準じて測定される。基層(ゾルゲル層)も、基準として試験された。例えば綿、合成繊維、リネン及び絹等といった布における、外側金属酸化物層を持つ被覆の摩擦係数は、安定的に非常に低い値である。図2は、例として、綿における、外側金属酸化物層を持つ被覆の、アイロンがけ時間経過に伴う滑動挙動を示す。基準となる基層(ゾルゲル被覆)と比べて、本発明による外側金属酸化物(TiO)を持つ基層の滑動挙動は好適であり、使用時間が経過しても、より安定である。
更に、幾つかの材料の滑動挙動が評価された。該評価は、一方では理論的評価に基づいて、他方では実験的作業によって行われ、後者においては、それぞれ以下に示される被覆を持つアイロンを試験パネルが試験し、種々の被覆(表1)間で滑動挙動を比較するものである。
Figure 0006399711
以上の表から、本発明の酸化物が、他の酸化物又はリン酸塩若しくはバナジウム酸塩等よりも、かなり好適な滑動特性を持つことが明らかである。
とりわけ、滑動挙動について以下の系の比較が為され試験された(Y、TiO及びZrOの値は以上の表からとられた)。表2を参照されたい。
Figure 0006399711
斯くして、Y−Tiの混合酸化物が、更に好適な特性をもたらすことが分かる。更なる一連の試験において、試験パネルは、示された材料を備えた滑動層を持つアイロンによって、示された布製品をアイロンがけし、YTiの滑動結果がTiOと比較された。結果の信頼性を向上させるため、異なる試験パネル(A及びBで示される)が用いられた。その結果は以下の表(表3)に示される。
Figure 0006399711
これら試験において示されたように、チタン及びイットリウムに基づく混合酸化物は、チタン又はイットリウムの酸化物のゾルゲル層よりも、更に好適である。それ故、これらの被覆は、優れた挙動を示す。
ここで、「略全ての」又は「略成る」といった「略」との語は、当業者には理解されるであろう。「略」なる語は、「全体的に」、「完全に」、「全て」等の実施例を含み得る。それ故、実施例において、「略」なる形容詞は省略されても良い。適用可能である場合には、「略」なる語は、100%を含む、95%以上、特に99%以上、更には特に99.5%以上といった、90%以上を示し得る。「及び/又は」なる語は、特に「及び/又は」の前後に言及されたアイテムの1つ以上に関連する。例えば、「アイテム1及び/又はアイテム2」等といった語句は、アイテム1及びアイテム2の1つ以上を示す。「有する(comprising)」なる語は、一実施例において「から成る(consisting of)」を示し得るが、別の実施例においては、「少なくとも定義された種を含み、任意に1つ以上の別の種を含む」ことを意味し得る。
更に、明細書及び請求項において「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」等の語は、類似する要素間を区別するために用いられるものであり、必ずしも順次的な又は時間的な順序を示すものではない。斯くして用いられる語は、適切な条件の下で交換可能であり、ここで示される本発明の実施例は、ここで記載された又は説明されたものとは異なる順序で動作が可能であることは、理解されるべきである。
本発明は更に、明細書において説明された及び/又は添付図面に示された特徴の1つ以上を有する装置に適用される。本発明は更に、明細書において説明された及び/又は添付図面に示された特徴の1つ以上を有する方法又は工程に関する。
本明細書において議論された種々の態様は、付加的な利点を提供するため組み合わせられても良い。更に、幾つかの特徴が、1つ以上の分割出願の基礎を形成し得る。
本発明は図面及び以上の記述において説明され記載されたが、斯かる説明及び記載は説明するもの又は例示的なものであって、限定するものではないことは、当業者には明らかであろう。本発明は開示された実施例に限定されるものではなく、当業者には理解され実行され得るように、図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、添付された請求項において定義される本発明の保護範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。特定の特徴が異なる従属請求項に記載されていたとしても、本発明は、これら特徴を共通して有する実施例にも関する。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (19)

  1. 衣類処置機器のための処置プレートであって、前記処置プレートは、使用時に処置されている衣類上を滑動する接触面を持ち、前記接触面は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物から選択された金属酸化物を有する被覆を備え、前記被覆は、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有し、前記被覆は、YTiO、YTi及びYTiのうちの1つ以上を有する、処置プレート。
  2. 前記被覆はゾルゲル被覆である、請求項1に記載の処置プレート。
  3. 前記被覆は、(i)酸化チタン及び酸化ジルコニウムの混合物、又は(ii)酸化チタン及び酸化イットリウムの混合物、ら成る、請求項1又は2に記載の処置プレート。
  4. 前記被覆は、酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の処置プレート。
  5. 前記被覆は、1μmよりも小さい厚さを持つ、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の処置プレート。
  6. 前記処置プレートは、前記被覆が塗布された前記接触面を持つ基板を有し、前記基板は、金属、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩基板である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の処置プレート。
  7. 前記処置プレートは、金属基板を有し、前記処置プレートは更に、前記金属基板と前記被覆との間に配置された少なくとも1つの層を有し、前記層は、金属合成物、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩層である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の処置プレート。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の処置プレートを有する、衣類処置機器。
  9. 前記被覆は、酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物を有する、請求項8に記載の衣類処置機器。
  10. 衣類処置機器のための処置プレートの接触面に被覆を生成する方法であって、前記接触面は、使用時に処置されている衣類上を滑動するものであり、前記方法は、
    チタン、ジルコニウム及びイットリウムのうちの2つ以上を少なくとも有する、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは化合物の混合物から選択された金属又は化合物の前駆体材料の層を、前記接触面に堆積させるステップであって、前記前駆体材料は、加水分解性前駆体又は加水分解性前駆体溶液のうちの1つ以上を有するステップと、
    前記層を処置し、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物を有する層を得るステップであって、前記層は、酸化チタン、酸化ジルコニウム及び酸化イットリウムのうちの2つ以上を有する混合酸化物を有するステップと、
    を有し、前記得られた層は、YTiO、YTi及びYTiのうちの1つ以上を有する方法。
  11. チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは化合物の混合物から選択された金属の、加水分解性前駆体の層を、前記接触面に堆積させるステップと、
    前記層を硬化させ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物を有する層を得るステップと、
    を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記堆積は、乾式化学工程による、請求項10又は11に記載の方法。
  13. チタン、ジルコニウム、ハフニウム、スカンジウム、イットリウム、又はこれら金属若しくは金属化合物の混合物から選択された金属の、加水分解性前駆体溶液を作成するステップと、
    前記前駆体溶液の層を前記接触面に堆積させるステップと、
    乾燥の後に硬化させ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、又はこれらの混合物を有する層を得るステップと、
    を有する、請求項10に記載の方法。
  14. 前記堆積は、湿式化学工程による、請求項13に記載の方法。
  15. 前記金属のアルコキシド前駆体又は酢酸塩前駆体の溶液を作成するために用いられる溶媒は、エタノール、イソプロピルアルコール、2−ブタノール又は2−ブトキシエタノールといった、低級アルコールである、請求項13又は14に記載の方法。
  16. 前記アルコキシド前駆体又は酢酸塩前駆体は、プロパノレート又はアセチルアセトネート誘導体であり、前記乾燥及び硬化は、400℃よりも低い温度で実行される、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記処置プレートの前記接触面は、金属、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩組成物から成る、請求項10乃至16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記接触面は、金属合成物、エナメル、有機ポリマー、有機ケイ酸塩又はケイ酸塩から成る少なくとも1つの層により、予め被覆された、請求項10乃至17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記得られた層は、酸化チタン及び酸化イットリウムを有する混合酸化物を有する、請求項10乃至18のいずれか一項に記載の方法。
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