JP6398424B2 - 積層体、蓋材、分配包装容器、及び分配包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂フィルムの積層体、その積層体を用いた蓋材、蓋材を備える分配包装容器及び分配包装容器に内容物が充填された分配包装体に関し、特に膜切れ性に優れた積層体とその応用物を提供しようとするものである。
分配包装容器内に、液状、またはペースト状の1種以上の食品等の内容物が収納された分配包装体が知られている。分配包装体の一例は、分配包装容器の底材の収容部に例えばケチャップ、ソース等の内容物が充填され、蓋材をハーフカット部に沿って山折りに折り曲げることにより蓋材の突部に開口を形成させるとともに、底材の複数の収容部を互いに対向させて押しつぶし、これによりケチャップ、ソース等の内容物を蓋材に形成された開口から押し出すことができるようにしている。
分配包装体の内容物が、空気中の酸素により劣化するのを防止するため、蓋材の中間層として、酸素バリア性を有するエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層(以下、「EVOH層」ともいう。)を含み、このEVOH層と、良好な剛性を有するポリスチレン樹脂層と、シール性を有するポリエチレン系樹脂層とを共押出により積層した共押出複合フィルムが使用されている。
共押出複合フィルムを用いた分配包装容器の蓋材の層構成の一例としては、外側から、共重合ポリエステル系樹脂層と、接着層と、ポリスチレン樹脂層と、接着層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(具体的にはEVOH)層と、接着層と、ポリエチレン系樹脂層を積層した構成からなる共押出複合フィルムが開示されている(特許文献1)。
また、分配包装容器の蓋材の層構成の他の例としては、外側から、ポリスチレン樹脂層と、接着層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(具体的にはEVOH)層と、接着層と、ポリエチレン系樹脂層を積層した構成からなる共押出複合フィルムが開示されている(特許文献2)。
特許第4571835号公報 特許第4603309号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂(EVOH)層は、ポリオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂層と接着力がないため、蓋材への使用の際は、EVOH層と上記樹脂層との間に不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン等の接着樹脂層を介して積層した、多層構造としていた。このような多層構造は、共押出成形の設備的に煩雑となり、また、押出条件、使用環境条件等により、各層の厚みのバラツキも大きくなるおそれがあった。更に、層数の増加はコスト・管理面での煩雑を招くことがあった。また、共押出成形の運転調整、停止時に生じた廃棄物は多層構造に由来した多種類の樹脂が混在するため、リサイクルが困難であった。そこでEVOH層を用いないで酸素バリア性を有する蓋材が求められている。
また、分配包装容器の蓋材に用いられる樹脂フィルムの層構成では、蓋材と底材とをヒートシールして密封するためのシーラント層を備えている。シーラント層としては、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が用いられてきた。低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、シール性に優れているためである。
しかしながら、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が用いられたシーラント層は、開封時に突部によりシーラント層が延伸するのみでうまく切断することができない場合があった。特に、突部の数を増やした場合には、突部のサイズが小さくなり、シートを折り曲げて突部を引き裂こうとしても、シーラント層が切れずに中身が出てこないことがあった。
そこで、本発明の目的は、上記の問題を解決し、酸素バリア性を有し、良好な膜切れ性を有する積層体、及びこれを用いた蓋材、分配包装容器、及び分配包装体を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明の一側面の積層体は、基材フィルム層と、ラミネート接着剤層と、剛性フィルム層と、ガスバリア性のあるラミネート接着剤層と、シーラント層と、をこの順に積層してなり、該シーラント層が、密度が0.94〜1.00の高密度ポリエチレン樹脂又は密度が0.925〜0.94未満(0.925を除く)の中密度ポリエチレン樹脂からなり、厚さが30〜50μmであることを特徴とする。
また、本発明の別の側面の分配包装容器用蓋材は、上記の積層体を用いた分配包装容器用蓋材であって、前記積層体の表面の中央で直線状に形成され、該積層体の基材フィルム層の表面から剛性フィルム層までの深さの切れ込みよりなるハーフカット部と、該ハーフカット部を横切って形成され、該積層体を部分的に基材フィルム層の表面よりも外方に突出させてなる突部と、を有することを特徴とする。
また、上記分配包装容器用蓋材において、突部を複数個有することが好ましい。
また、本発明の別の側面の分配包装容器は、上記の分配包装容器用蓋材と、該分配包装容器用蓋材のシーラント層と接してヒートシールされた底材からなる分配包装容器であって、該底材が収容部と、該蓋材に接し重ね合されるフランジ部と、を有することを特徴とする。
更に、本発明の別の側面の分配包装体は、上記の分配包装容器の底材の収容部に内容物が充填されたことを特徴とする。
本発明によれば、酸素バリア性を有し、良好な膜切れ性を有する積層体、及びこれを用いた蓋材、分配包装容器、及び分配包装体を提供することができる。
本発明の積層体の一つの実施形態を示す断面図である。 本発明の蓋材の一つの実施形態を示す断面図である。 本発明の分配包装容器の底材を構成する積層体の一つの実施形態を示す断面図である。 本発明の分配包装容器の一つの実施形態を示す外観斜視図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1に本発明の積層体の一つの実施形態を断面図で示す。図1に示された積層体10は、外側から、基材フィルム層1と、ラミネート接着剤層2と、剛性フィルム層3と、ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4と、シーラント層5をこの順に積層して構成されている。この積層体10は、剛性フィルム層3の表面にラミネート接着剤層2を介して基材フィルム層1を貼り合せ、また、剛性フィルム層3の裏面にガスバリア性のあるラミネート接着剤層4を介してシーラント層5を貼り合わせて製造される。基材フィルム層1は、裏面に印刷を施すことができる。各層の材料は後で詳述するが、一例として剛性フィルム層3は、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、又はポリカーボネート樹脂である。ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4は、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物である。シーラント層5は、高密度ポリエチレン樹脂又は中密度ポリエチレン樹脂である。
図2に本発明の分配包装容器用蓋材であって、ハーフカット部が設けられている一つの実施形態を断面図で示す。図2に示された蓋材20は、図1の積層体10と同じ積層構造を有している。ハーフカット部11は、蓋材20の基材フィルム層1の表面側から蓋材20の厚さ方向に形成された切れ込みよりなり、剛性フィルム層3まで及んでいる。
図3に本発明の分配包装容器の部材である底材を構成する積層体の一つの実施形態を断面図で示す。図3に示された積層体30は、外側から、外層31、バリア性を有する中間層32、シーラント層33を順次に積層してなる層構成である。底材は、この積層体30を、蓋材20に接し重ね合されるフランジ部と、複数の収容部と、を有する形状に成形したものである。図4に示すように、底材40に蓋材20がヒートシールされて、分配包装容器50を構成する。底材40に蓋材20をヒートシールする際には、積層体30のシーラント層33を蓋材20のシーラント層5に接するようにする。
図4に本発明の分配包装容器の一つの実施形態を外観斜視図で示す。図4に示された分配包装容器50は、上方から見て長方形になる蓋材20と、上方から見て蓋材20と同じ大きさの長方形になり、蓋材20と接するフランジ部を有しかつ二個の収容部を有する底材40とから構成されている。蓋材20と、底材40とをフランジ部で重ね合わせ、ヒートシールして接合端部14が形成される。
蓋材20は、その表面の長手方向中央部に、長辺の一辺から他方の一辺まで直線状に延びて形成されたハーフカット部11を有する。また、ハーフカット部11を横切って形成され蓋材20の積層体10を部分的に表面の基材フィルム層1よりも外方に突出させてなる突部13を有する。突部13は、分配包装容器50を蓋材20のハーフカット部11に沿って山折りに折り曲げた際、曲げ応力が開封部である突部13に集中し、切り裂けて、開口を形成する部分である。突部13の形状は、例えば、四角錐、ドーム形状、立方体等が挙げられるが、蓋材20を折り曲げた際に応力を集中することができる形状であればよく、これらの形状に限定されない。
本発明の分配包装体の一つの実施形態は、図4に示した分配包装容器50の底材40の凹部16により形成された収容部内に内容物を充填し、蓋材20と底材40とが密封されたものである。この分配包装体60は、蓋材20をハーフカット部11に沿って山折りに折り曲げて突部13に開口が形成される、この開口から内容物を押し出すことができる。
開口からの内容物の単位時間当たりの流出量は、突部13の数が多いほど多い。したがって、蓋材20の突部13の数は、複数個あることが好ましい。もっとも、突部13の数は少なくとも一個あればよく、突部の数は問わない。
以下、本発明の蓋材を構成する各層について、詳細に説明する。
(基材フィルム層)
蓋材20における基材フィルム層1は、蓋材20の外側に配置される層であり、印刷適性、印刷安定性を有するという役割を有するとともに、剛性フィルム層3を保護する機能を有する熱可塑性樹脂フィルム層であれば特に限定されない。基材フィルム層1は、例えば、非晶質無延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、結晶性ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロビレンフィルム、無延伸ポリプロビレンフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリアミドフィルム、無延伸ポリアミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、延伸ポリスチレンフィルム等を使用することができる。
これらのフィルムの中でも、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロビレンフィルムが、耐熱性、印刷適性に優れるので好ましい。
フィルムの製法は、押し出し成膜、インフレーション成膜、コーティング膜等のいずれの製法による膜でもよい。
なお、基材フィルム層の接着面には、コロナ処理等の表面処理を施すことが好ましい。
また、その厚さは、5μm以上50μm以下の範囲から選択して使用することが好ましく、より好ましくは8μm以上40μm以下である。基材フィルム層1が、上記の範囲を超えると、蓋材のハーフカットの調整が難しくなる傾向にあるので好ましくない。また、基材フィルム層1が、上記の範囲未満であると、安定して印刷することができない傾向にあるので好ましくない。
(印刷層)
蓋材20の基材フィルム層1の裏面に印刷を施して印刷層を形成することができる。通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、これを、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、前述の基材フィルム層1の表面または裏面に、文字、図形、記号、模様、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、かかる印刷層を形成することができる。
(ラミネート接着剤層)
蓋材20のラミネート接着剤層2は、基材フィルム層1と剛性フィルム層3とを接着するという役割を有している。ラミネート接着剤層2として、主剤にポリエステル系接着剤、硬化剤には、イソシアネート系の2液反応型接着剤などが使用できる。ラミネート接着剤層2は、耐熱性を有する接着剤層であることが好ましい。耐熱性を有する接着剤層を使用することにより、積層体10のシートから蓋材20を所定の大きさに打ち抜き加工するときに、打ち抜きカスの発生を抑制することができる。これは、打ち抜き加工時の摩擦熱により打ち抜きダイが熱を持ったときに、ラミネート接着剤層2に耐熱性のない接着剤層を使用した場合には、打ち抜き時に当該ラミネート接着剤層2が伸び、うまく切断できない結果、打ち抜きカスが発生すると考えられるからである。耐熱性を有する接着剤層は、耐熱温度が120℃以上の接着剤層であって、耐熱性を有しない接着剤層よりも硬く、打ち抜きダイにより良好に切断することができ、打ち抜きカスを抑制できる。具体的には121℃以上のレトルトパウチに用いられる、2液硬化型ウレタン接着剤を使用することができる。
基材フィルム層1と剛性フィルム層3の層間を接着する方法としては、ドライラミネート法を挙げることができる。ラミネート接着強度を4N/15mm幅以上にすることが好ましい。
(剛性フィルム層)
蓋材20の剛性フィルム層3は、蓋材20の中間に配置される層であり、蓋材20に剛性と開口性とを付与するという役割がある。剛性フィルム層3としては、例えば、ポリスチレン樹脂(以下PSともいう。)、ポリカーボネート樹脂(以下PCともいう。)、及びポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PETともいう。)からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料で構成されているフィルムを使用することができる。
例えば、ポリスチレン樹脂フィルムの場合、剛性フィルム層を構成するポリスチレン樹脂として、一般用ポリスチレン(以下、GPPSともいう。)、耐衝撃性ポリスチレン(以下、HIPSともいう。)、スチレン・ブタジエンブロックコポリマー(ブタジエン系化合物)の配合品の単体あるいは、それらのブレンドを挙げることができる。GPPSは、ゴム成分を含まず、きわめて割れやすい性質を有する。一方、HIPSは、ゴム成分がブレンドされているので、割れにくい性質を有する。したがって、GPPSとHIPSとのブレンド比を適切にコントロールすることによって、包装体を開封する際の蓋材に生じる開封性を調節することができる。
なお、剛性フィルム層の接着面には、コロナ処理等の表面処理を施すことが好ましい。
剛性フィルム層3の厚みは、50μm以上500μm以下の範囲から選択して使用することが好ましく、より好ましくは200μm以上400μm以下である。剛性フィルム層3の厚みが、上記の範囲を超えると、包装体を開封する際、折り曲げるために必要以上の力を要することとなり、コスト高となるので好ましくない。また、剛性フィルム層3が、上記の範囲未満であると、包装体を開封する際、良好な開封性が得られなくなるので好ましくない。
(ガスバリア性のあるラミネート接着剤層)
蓋材20のガスバリア性のあるラミネート接着剤層4は、剛性フィルム層3とシーラント層5とを接着するという役割を有するとともに、酸素ガスバリア層としての機能を有している。ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4を用いることにより、酸素ガスバリア層としてのEVOH層が不要になる。したがって、従来技術のようにEVOH層積層体を用いた場合の多層化による弊害を解消することができる。
ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4としては、エポキシ樹脂とアミン系硬化剤からなるエポキシ樹脂組成物であることが必要である。このエポキシ樹脂は、飽和または不飽和の脂肪族化合物や脂環式化合物、芳香族化合物、あるいは複素環式化合物のいずれであってよい。
具体的にはメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、パラアミノフェノールから誘導されたグリシジルアミノ基またはグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラックから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂、レゾルシノールから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂などが使用できるが、中でもメタキシリレンジアミンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンから誘導されたグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールFから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂およびレゾルシノールから誘導されたグリシジルオキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましい。
アミン系硬化剤は、硬化剤として、メタキシリレンジアミンまたはパラキシリレンジアミン、及び、ポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得るアシル基を有する多官能性化合物との反応生成物、または、これに更に、炭素数1〜8の一価カルボン酸またはその誘導体との反応生成物等を使用できる。
このポリアミンとの反応によりアミド基部位を形成しオリゴマーを形成し得るアシル基を有する多官能性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸などのカルボン酸およびそれらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物などが挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸およびそれらの誘導体が好ましい。また、前記の炭素数1〜8の一価のカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、グリコール酸、安息香酸などが挙げられ、また、それらの誘導体、例えばエステル、アミド、酸無水物、酸塩化物なども使用することができる。
ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4を用いて剛性フィルム層3とシーラント層5の層とを接着する方法としては、ドライラミネート法を挙げることができる。ラミネート接着強度を6N/15mm幅以上にすることが好ましい。ラミネート接着強度が上記範囲内であると、基材フィルム層1と剛性フィルム層3が割れて続いてシーラント層5が、伸ばされ中央部から徐々に開口するため、変形部のみから裂け、内容物を吐出させることができるので好ましい。ラミネート接着強度が、上記の範囲未満であると蓋材を折り曲げて開口させる場合、剛性フィルム層3とシーラント層5の層間(ラミネート面)が剥離を起こし、蓋材がうまく開口できない傾向にあるため好ましくない。かかるラミネート接着強度を得るためには、接着層は1μm〜8μmであることが好ましい。
(シーラント層)
蓋材20のシーラント層5は、ヒートシール可能な層であることが必要である。シーラント層5は、特に高密度ポリエチレン(HDPE)又は中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)とする。従来の蓋材20では、シーラント層5に低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が用いられていたが、発明者らの研究によりシーラント層5の膜切れ性については必ずしも十分でないことが判明した。LDPEは、もろく、毛羽立ちや全開封が発生し易い。LLDPEは延び易く、膜切れしいない結果としての膜残りが発生し易い。蓋材20に複数個の突部13が形成されているときには、特にシーラント層5の膜切れがうまくいかないことがあった。高密度ポリエチレン(HDPE)又は中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)は、LDPEやLLDPEに比べると相対的にヒートシール性は低いものの、十分にヒートシールすることが可能であって、しかも膜切れ性が良好である。
高密度ポリエチレン樹脂又は中密度ポリエチレン樹脂の密度は0.925〜1.00の範囲である。0.925〜0.94未満を中密度ポリエチレン樹脂とし、0.94以上を高密度ポリエチレン樹脂とする。0.925未満では、膜切れ性が悪く、1.00を超えるものはシール性や成形性に不都合が生じる可能性がある。
シーラント層5の厚みは、30μm以上50μm以下が好ましい。上記の範囲内であると、開口時の切れが良好であると共に、良好なシール性も保持することが可能となるので好ましい。シーラント層5の厚みが上記の範囲未満であると良好なシール性を保持することが困難となり、上記の範囲を超えると蓋材の開口時の良好な切れを実現することが困難になるので、好ましくない。MDPEの場合は30〜50μm、HDPEの場合は耐熱性が高く、厚過ぎると突部13が形成し難くなるので30〜40μmが好ましい。
以上説明した蓋材20を構成する各層の積層体10は、ドライラミネート法により製造することができる。また、ドライラミネート法により前後の層を接着する際、当該前後の樹脂フィルム層を自由に選択して接着させることができる。ドライラミネート法により接着すると、層間の接着強度が、4N/15mm幅以上に保持できるため、蓋材を折り曲げて割り開封させる場合、層間が剥離せずに、各層が延伸されながら、ハーフカット部から徐々に開口することができるので好ましい。
また、蓋材20の製造は、例えば、積層体10に対しハーフカット部の切れ込みを入れ、170℃〜220℃の温度で加熱成形により、容器外側に向けて突部13を形成し、所定位置で切り分けることで行うことができる。
この突部13の形状は、分配包装容器50の蓋材20を折り曲げた際、曲げ応力が開封部に集中し、開封部が切り裂け、内容物が飛び出ることを目的としている。突部13の形状としては、例えば、四角錐状、半円状(ドーム型)、立方体などが挙げられる。ハーフカット部を形成することにより、蓋材を開口しやすくすることができる。ハーフカット部は、剛性フィルム層3の厚さの10%〜90%に至る深さ程度に、形成することが好ましい。
ハーフカット部は、蓋材20が折れる方向と同方向に連続した線で切れ目を入れることができる。また、突部13の頂点部のみに、切り目を2mm〜10mm程度に点線状に入れてもよい。
底材40は、中央部に内容物を充填する凹部16を有し、周辺のフランジ部において、蓋材20と底材40がヒートシールされて分配包装容器50となる。
底材40は、成形性を有する複数の樹脂フィルム層からなり、一例として外側から、外層31、バリア性を有する中間層32、シーラント層33を順次に積層してなる構成を有している。
(底材の外層)
成形性を有する外層31としては、真空・圧空成形等の熱成形し得る樹脂のフィルムを使用することができる。例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、アクリルニトリル系樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリルニトリル−スチレン共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、その他等の樹脂のフィルムを使用することができる。そのフィルムは、未延伸フィルム、延伸フィルム等のいずれのものでもよい。また、その厚さとしては10μm以上300μm以下が好ましく、20μm以上150μm以下がより好ましい。
(底材のバリア層)
また、バリア性を有する中間層32としては、真空・圧空成形等の熱成形性を有し、更に、ガス、水蒸気等の遮断性を有する樹脂のフィルムを使用することができる。例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共樹脂体ケン化物、ポリアクリルニトリル系樹脂等の樹脂のフィルム等を使用することができる。その厚さとしては、5μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。
(底材のシーラント層)
次に、底材のシーラント層33としては、成形性、ヒートシール性を有する樹脂のフィルムを使用できる。真空・圧空成形等の熱成形性を有し、更に、熱により溶融して相互に熱融着し得る樹脂のフィルムを使用することができる。底材のシーラント層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、酸変性のポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、4−メチルペンテン−1樹脂、ポリブテン−1樹脂、その他等の樹脂のフィルムを使用することができる。その厚さとしては、5μm以上300μm以下が好ましく、20μm以上150μm以下がより好ましい。
底材40は、上記に挙げた材料の他に、例えば、耐光性、耐熱性、耐薬品性、耐油脂性、耐衛生性、その他等の性質を充足するその他の樹脂のフィルムないしシ−ト、あるいは容器としての強度、堅固、腰、保形性等を充足する補強性の樹脂のフィルムないしシ−ト等を任意に選択して使用することができ、更に、セロハン、合成紙、その他等も使用することができる。
例えば、成形性を有し、かつ印刷適性を有する樹脂のフィルムとして、真空・圧空成形等の熱成形性を有し、更に、文字、図形等の印刷模様を施すことができ、更に印刷ピッチ寸法安定性に富み、容器を構成する主材となり得る樹脂のフィルムを、外層31の代わりに又は外層31とバリア性を有する中間層32との間に使用することができる。成形性を有し、かつ印刷適性を有する樹脂のフィルムは、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、これらの樹脂の変性樹脂、その他の樹脂のフィルムを使用することができる。而して、そのフィルムは、未延伸ないし延伸フィルム等のいずれのものでもよく、また、その厚さとしては5μm以上300μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましい。これらの樹脂フィルムの中でも、成形性、印刷適性、印刷ピッチ寸法安定性等の観点から、成形用ポリエチレンテレフタレートフィルム、キャスト成形によるポリプロピレンフィルムが最も望ましい材料である。なお、上記の樹脂のフィルムの表面に、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の通常の印刷方式で印刷模様を形成することができる。
上記の底材40用の材料を使用し、それらを組み合わせて積層して底材40用の積層体を製造する方法について説明する。かかる方法としては、通常の包装材料としての積層体を製造する積層法、例えば、ウェットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤形ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出しラミネーション法、共押し出しラミネーション法、その他の方法等で行うことができる。積層に際して、例えば、イソシアネート系(ポリウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤を使用することができる。更に、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリアミド系、ポリ(メタ)アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、ポリアセタール系、その他等のラミネーション用接着剤を使用することができる。また、必要ならば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理を任意に行うことができる。
上記の底材40用の積層体を真空・圧空成形して底材40を製造する熱成形法について説明すると、かかる熱成形法としては、例えば、上記で製造した積層体を加熱軟化させ、加圧により成形型に押しあてて成形する熱成形法等をあげることができる。具体的には、上記の積層体を加熱軟化させ、次いで真空成形または圧空成形等によって、該積層体を型にあて、その際に、成形性、ヒートシール性を有する樹脂のフィルムが分配包装容器50の内面となるようにし、かつ蓋材20を密封シールするフランジ部を有するように成形して、底材40を製造することができる。
次に、上記の蓋材20及び底材40よりなる分配包装容器50に内容物を充填した分配包装体60の製造方法について説明すると、かかる方法としては、上記のように底材40の収容部内に、例えば、ソース、タルタルソース、ドレッシング、ジャム、マヨネーズ、ケチャップ、練り芥子、マスタード、たれなどの液状またはペースト状食品、クリーム、乳液、化粧水、美容液、シャンプー、リンス、コンディショナー、毛染め剤、美白化粧料、化粧オイルなどの液状またはペースト状化粧料、軟膏などの液状医薬品その他等の充填内容物を充填し、次いで該底材40の開口部にあるフランジ部に蓋材20を、そのヒートシール性を有する面同士が対向するように重ね合わせて密封シールし、次いで、必要ならば、密封シールした包装体の外周の周辺をトリミングして、分配包装体60を製造することができる。また、液状又はペースト状物中には、分配包装体60を折り曲げて内容物の押し出し際に突部13の開口を詰まらせない範囲で固形物を含有させてもよい。なお、真空成型・圧空成形ともに連続成形機を用いて、成形し、次いで内容物の充填、蓋材の密封シール、トリミング等を連続的に行って分配包装体60を製造することもできる。
本発明の分配包装体60は、蓋材20のハーフカット部を中心として長手方向両端を指でつまんで山折りに折り曲げることにより、突部13が開口して開口を形成し、内容物をその開口から分配包装体60の外部へ押し出すことができる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
蓋材は、基材フィルム層1、ラミネート接着剤層2、剛性フィルム層3、ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4、シーラント層5の材料の樹脂フィルムを用意し、この順に積層した。
基材フィルム層1は、厚さ25μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(サントックス株式会社製)を用い、その片面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、文字、図形、記号、絵柄等からなる所定の印刷模様を印刷して印刷層を形成したものを用いた。
ラミネート接着剤層2は、2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名ロックボンドJ、主剤:RU−40、硬化剤:H−4)を塗布厚み3μmとなるように形成した。
剛性フィルム層3は、厚さ280μmのポリスチレン樹脂フィルム(電気化学工業株式会社製、商品名:デンカスチレンシート)を用いた。
ガスバリア性のあるラミネート接着剤層4は、三菱ガス化学株式会社製「マクシーブ」、主剤M−100:非ビスA系ポリエポキシ樹脂、硬化剤C−115:ポリアミン樹脂)を塗布厚み4μmとなるように用いた。
シーラント層5は、ポリエチレン樹脂フィルム(株式会社アイセロ製、商品名スズロンL)のHDPEグレード、MDPEグレード、LDPEグレード、LLDPEグレードを用いた。
剛性フィルム層3のポリスチレン樹脂フィルムシートにガスバリア性のあるラミネート接着剤層4を塗布厚み4μmとなるように塗布し、シーラント層5のポリエチレン樹脂フィルムとドライラミネートした。また、印刷した基材フィルム1層の2軸延伸ポリプロピレンフィルムにラミネート接着剤層2の2液硬化型ウレタン接着剤を塗布厚み3μmとなるように塗布し、先にラミネートしたポリスチレン樹脂フィルムシート/シーラント積層体とドライラミネートし、蓋材試料とした。
(実施例1)
実施例1は、シーラント層5がHDPEグレードの例である。
層構成は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(25μm)/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂フィルム層(280μm)/ガスバリア性ラミネート接着剤層(4μm)/高密度ポリエチレンフィルム(40μm)であった。
(実施例2)
実施例2は、シーラント層5がMDPEグレードの例である。
層構成は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(25μm)/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂フィルム層(280μm)/ガスバリア性ラミネート接着剤層(4μm)/中密度ポリエチレンフィルム(50μm)であった。
(比較例1)
比較例1は、シーラント層5がLLDPEグレードの例である。
層構成は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(25μm)/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂フィルム層(280μm)/ガスバリア性ラミネート接着剤層(4μm)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(50μm)であった。
(比較例2)
比較例2は、シーラント層5がLDPEグレードの例である。
層構成は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(25μm)/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂フィルム層(280μm)/ガスバリア性ラミネート接着剤層(4μm)/低密度ポリエチレンフィルム(50μm)であった。
(比較例3)
比較例3は、シーラント層5がHDPEグレードであるが、厚さが大きい例である。
層構成は、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(25μm)/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂フィルム層(280μm)/ガスバリア性ラミネート接着剤層(4μm)/高密度ポリエチレンフィルム(60μm)であった。
(比較例4)
比較例4は、従来の蓋材の例である。
共押出成形法によって、層構成が、ポリスチレン樹脂層(20μm)/ポリスチレン樹脂層(245μm)/接着樹脂層/エチレン−ビニルアルコール共重合体(4μm)/接着樹脂層/低密度ポリエチレン樹脂層(25μm)を有する積層フィルムを得た。
一方、基材フィルム層として、厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用い、その片面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式により、印刷模様を印刷して印刷層を形成した。
次いで、上記グラビア印刷した基材フィルム層の印刷面に2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製、商品名ロックボンドJ、主剤:RU−40、硬化剤:H−4)を塗布厚み3μmとなるように形成し、次いで、そのラミネ−ト用接着剤層の面に、上記の共押出による積層フィルムのポリスチレン樹脂面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−ト積層して、試料とした。
層構成は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム層(25μm)/印刷層/ウレタン系ラミネート接着剤層(3μm)/ポリスチレン樹脂層(20μm)/ポリスチレン樹脂層(245μm)/不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系接着樹脂層/エチレン−ビニルアルコール共重合体(4μm)/不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系接着樹脂層/低密度ポリエチレン樹脂層(25μm)であった。
上記の各実施例と比較例の蓋材について、開封試験、層間強度、水蒸気透過率、酸素透過率の評価を行った。それらの測定条件及び評価条件及び方法について、以下に説明する。
<開封試験>
試料シートの基材フィルム層側からハーフカット部の切れ込みを入れ、その垂直方向に高さ2mmの突部を2か所熱成形し、試料シートを折り曲げて開封した際の突部の膜切れ性をその程度により5段階評価し、毛羽立ちの有無により良好を○で、不良を×で評価した。
評価5:開封口の膜残り(毛羽立ち)まったくなし
評価4:開封口の膜残り(毛羽立ち)ほとんどなし
評価3:開封口の膜残り(毛羽立ち)わずかに認められる
評価2:開封口の膜残り(毛羽立ち)認められる
評価1:開封口の膜残り(毛羽立ち)顕著に認められる
<層間強度>
15mm幅の試料シートを引張試験機にて50mm/分で剥離し、層間強度を測定し、4段階で評価した。
評価4:9N/15mm幅以上
評価3:6N/15mm幅以上〜9N/15mm幅未満
評価2:3.9N/15mm幅以上〜6N/15mm幅未満
評価1:3.9N/15mm幅未満
層間強度は、6N/15mm幅以上あるものが好ましく、9N/15mm幅以上であるものが特に好ましい。
<水蒸気透過率>
試料シートの水蒸気透過率を40℃、90%RHの条件下で測定した。
<酸素透過率の測定条件>
試料シートの酸素ガス透過率を23℃、90%RHの条件下で測定した。
開封試験、層間強度、水蒸気透過率、酸素透過率の評価結果を表1に示す。
Figure 0006398424
実施例1、2は、すべての評価試験において、良好な結果を得た。これに対して、比較例1、3は、膜残りが生じ、また、膜残りが生じたために毛羽立ち評価ができなかった。比較例2は毛羽立ちが悪かった。比較例4はすべての評価試験が良好であるものの、実施例1、2よりも多層構造になる従来構成であり、ポリスチレン/シーラントの層間は共押出されているため評価できなかった。
1 基材フィルム層
2 ラミネート接着剤層
3 剛性フィルム層
4 ガスバリア性のあるラミネート接着剤層
5 シーラント層
10 積層体
11 ハーフカット部
12 折り曲げ線
13 突部
14 接合端部
16 凹部
20 蓋材
30 積層体
40 底材
31 外層
32 バリア性を有する中間層
33 シーラント層
50 分配包装容器
60 分配包装体

Claims (5)

  1. 基材フィルム層と、ラミネート接着剤層と、剛性フィルム層と、ガスバリア性のあるラミネート接着剤層と、シーラント層と、をこの順に積層してなり、
    該シーラント層が、密度が0.94〜1.00の高密度ポリエチレン樹脂又は密度が0.925〜0.94未満(0.925を除く)の中密度ポリエチレン樹脂からなり、厚さが30〜50μmであることを特徴とする積層体。
  2. 請求項記載の積層体を用いた分配包装容器用蓋材であって、
    前記積層体の表面の中央で直線状に形成され、該積層体の基材フィルム層の表面から剛性フィルム層までの深さの切れ込みよりなるハーフカット部と、該ハーフカット部を横切って形成され、該積層体を部分的に基材フィルム層の表面よりも外方に突出させてなる突部と、を有することを特徴とする分配包装容器用蓋材。
  3. 前記突部を複数個有する請求項記載の分配包装容器用蓋材。
  4. 請求項又は記載の分配包装容器用蓋材と、該分配包装容器用蓋材のシーラント層と接してヒートシールされた底材からなる分配包装容器であって、
    該底材が収容部と、該分配包装容器用蓋材に接し重ね合されるフランジ部と、を有することを特徴とする分配包装容器。
  5. 請求項記載の分配包装容器の底材の収容部に内容物が充填されたことを特徴とする分配包装体。
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