JP6398092B2 - 溶接機用コンタクトチップ - Google Patents
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Description
特に、自動車部品の組み立て作業等では、ロボットアームの先端にアーク溶接機を装着して高速かつ連続的に溶接処理を行っているのが普通である。従って、ワイヤが詰まると溶接作業がストップしてしまい、組み立て工程全体の作業効率を著しく低下させることに繋がるため、ワイヤを連続して円滑に供給することはロボットを利用する溶接作業においては必ずクリアすべき技術課題であった。
本発明は、例えば、不活性ガスをシールドガスとして溶接を行うMIG溶接や、CO2ガスをシールドガスとして溶接を行うMAG溶接などのガスシールドアーク溶接、あるいはその他の溶接用ワイヤを用いた溶接に用いられるコンタクトチップに関するものであり、図1は、その一例を示す正面断面図、図2はその平面図である。
図3に、各部位における端面を示す。図3(a)のA−A端面図、および図3(c)のC−C端面図に示すように、この部位では変形が加えられていないため、ワイヤ送り出し孔2は断面円形を保っているが、屈曲部3におけるワイヤ送り出し孔2は、図3(b)のB−B端面図に示すように、この部位では変形が加えられて、断面長円形の縦孔状に変形されている。
図4は、屈曲部を変形加工する前の形態を示すコンタクトチップの正面断面図を示している。なお、破線は変形加工した後の形態を示している。例えば、押し潰される前の外側アール形状を40mmアールとすると、変形後の外側アール形状は50mmアールと20%以上大きくて緩やかな曲面を形成するように拡開変形されている。そして、この外側アールの内周面が、挿通されるワイヤを屈曲部において詰まることなくスムーズにガイドするように案内している。本発明者の実験によると、ワイヤをスムーズにガイドするには、20%以上大きくすることが好ましいことが判明している。
一方、内側アール形状はワイヤのガイドには何ら影響しないと思われるので、アールの変形条件の規制はない。
この短径側内径(W)は、ワイヤ直径よりも僅かに大きくて、ワイヤ直径の2倍よりは小さいことが好ましい。これにより、ワイヤが屈曲部3の外側アール形状に沿いつつ移動する際、左右にブレることがないので、詰まるのが防止されてよりスムーズに移動できることとなる。
図示のものでは、基端部1aの内径は4mm、先端部1bの内径は1.3mmである。また、後述するワイヤの直径は1.2mmである。
図6は、使用状況を示す説明図であり、コンタクトチップ本体1の基端部1aは、連結部材12により溶接機(図示せず)のアダプタ11の先端に装着されている。また、コンタクトチップ本体1の外周は筒状のノズル13によって囲われており、両者の隙間にアルゴン等の不活性ガスが流されてノズル先端から噴出する不活性ガスで溶接部をシールドするよう構成されている。20は、鋼板などの被溶接母材である。
これに対して、本発明ではワイヤ送り出し孔2が断面長円形に変形され、屈曲部3におけるワイヤ送り出し孔2の外側アール形状は、押し潰される前の外側アール形状よりも大きくなるように変形されており、更に、ワイヤ送り出し孔2の短径側内径は押し潰される前のワイヤ送り出し孔2の内径よりも小さくなるように変形されているので、溶接用のワイヤ10は屈曲部3の外側アールに案内されてスムーズに移動し、全く詰まることがなく連続的、かつ円滑に供給されることとなる。また、溶接用のワイヤ10はワイヤ保持部4にしっかりと保持されているので、高精度に溶接を行うことができる。
1a 基端部
1b 先端部
2 ワイヤ送り出し孔
3 屈曲部
4 ワイヤ保持部
10 ワイヤ
11 アダプタ
12 連結部材
13 ノズル
14 アーク
20 被溶接母材
W 短径側内径の長さ
Claims (3)
- 溶接機のアダプタの先端に装着され、このアダプタに接する側の基端部から先端部にかけて溶接用のワイヤを挿通するための断面円形のワイヤ送り出し孔が形成された溶接機用コンタクトチップであって、コンタクトチップ本体の中間部に、基端部に対して先端部の方向を直角に変更するための円弧状に曲がった屈曲部が形成されているとともに、この屈曲部が円弧面に直交する方向の両側から押し潰されることにより、前記ワイヤ送り出し孔が断面長円形に変形されていることを特徴とする溶接機用コンタクトチップ。
- 屈曲部におけるワイヤ送り出し孔の外側アール形状は、押し潰される前の外側アール形状よりも大きくなるように変形されており、また、ワイヤ送り出し孔の短径側内径は押し潰される前のワイヤ送り出し孔の内径よりも小さくなるように変形されている請求項1に記載の溶接機用コンタクトチップ。
- コンタクトチップ本体の先端部には、ワイヤ送り出し孔の内径がワイヤ直径に等しいか僅かに大きい径のワイヤ保持部が設けられている請求項1または2に記載の溶接機用コンタクトチップ。
Priority Applications (1)
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JP2014069086A JP6398092B2 (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 溶接機用コンタクトチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014069086A JP6398092B2 (ja) | 2014-03-28 | 2014-03-28 | 溶接機用コンタクトチップ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015188923A JP2015188923A (ja) | 2015-11-02 |
JP6398092B2 true JP6398092B2 (ja) | 2018-10-03 |
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Family Applications (1)
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2014
- 2014-03-28 JP JP2014069086A patent/JP6398092B2/ja active Active
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