JP6397872B2 - 電源システム - Google Patents
電源システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6397872B2 JP6397872B2 JP2016216773A JP2016216773A JP6397872B2 JP 6397872 B2 JP6397872 B2 JP 6397872B2 JP 2016216773 A JP2016216773 A JP 2016216773A JP 2016216773 A JP2016216773 A JP 2016216773A JP 6397872 B2 JP6397872 B2 JP 6397872B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power
- voltage
- unit
- power supply
- power source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
- Dc-Dc Converters (AREA)
Description
本発明は、2つの電源と複数の電圧変換部とを有する電源システムに関する。
この種の電源システムとしては、従来、例えば、特許文献1〜3に見られるように、燃料電池と、充電可能なバッテリとを2つの電源として備えるものが一般に知られている。これらの特許文献1〜3に見られるシステムでは、燃料電池の電圧変換を行うコンバータと、バッテリの電圧変換を行うコンバータとがそれぞれ備えられ、これらのコンバータを介して電動機等の電気負荷に電力が供給される。
この場合、燃料電池側のコンバータは、電力の伝送効率を高める等の目的で、複数の電圧変換部を有する多相のコンバータが採用されている。
前記特許文献1〜3に見られる如き従来の電源システムでは、2つの電源のそれぞれ毎に、各別のコンバータが備えられていると共に、一方の電源(燃料電池)側のコンバータとして、多相のコンバータが使用されている。
このような電源システムは、種々様々な態様での電力制御を行うことが可能となるものの、2つの電源のそれぞれに対応するコンバータを合わせた全体の回路部品が多数、必要となる。このため、電源システムのサイズ、重量もしくはコストの増大化を招き、それらを低減することが困難なものとなりやすい。
また、2つの電源のそれぞれに対応するコンバータを、最大出力状態で動作させることは一般に、一時的なものにとどまるため、各コンバータを、十分に余力が残った状態で動作させる期間が長いものとなりやすい。このため、電源システムのコストパフォーマンスが低いものとなりやすい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、小型化、軽量化、もしくは低コスト化を実現しつつ、2つの電源の電力伝送を適切に制御することができる電源システムを提供することを目的とする。
また、かかる電源システムを備える輸送機器を提供することを目的とする。
本発明の電源システムは、上記の目的を達成するために、
第1電源及び第2電源と、
前記第1電源及び第2電源の電力がそれぞれ入力される第1電力入力部及び第2電力入力部と、前記第1電源及び第2電源の電力を前記第1電力入力部又は第2電力入力部から入力可能であり、入力された電力の電圧を変換してなる電力を出力可能に各々構成された複数の電圧変換部とを有し、該複数の電圧変換部が、共通の電力出力部から外部の電気負荷に電力を出力し得るように該電力出力部に並列に接続された電圧変換ユニットと、
前記電圧変換ユニットを制御する機能を有する制御部とを備えており、
前記電圧変換ユニットは、前記第1電源及び前記第2電源のうちの第1電源の電力だけを入力し得る1つ以上の前記電圧変換部の組である第1変換群と、前記第1電源及び前記第2電源の双方の電力を入力し得る1つ以上の電圧変換部の組である第2変換群とを有するように構成されており、
前記制御部は、前記第1変換群と前記第2変換群とを各別の制御態様で制御し得るように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
第1電源及び第2電源と、
前記第1電源及び第2電源の電力がそれぞれ入力される第1電力入力部及び第2電力入力部と、前記第1電源及び第2電源の電力を前記第1電力入力部又は第2電力入力部から入力可能であり、入力された電力の電圧を変換してなる電力を出力可能に各々構成された複数の電圧変換部とを有し、該複数の電圧変換部が、共通の電力出力部から外部の電気負荷に電力を出力し得るように該電力出力部に並列に接続された電圧変換ユニットと、
前記電圧変換ユニットを制御する機能を有する制御部とを備えており、
前記電圧変換ユニットは、前記第1電源及び前記第2電源のうちの第1電源の電力だけを入力し得る1つ以上の前記電圧変換部の組である第1変換群と、前記第1電源及び前記第2電源の双方の電力を入力し得る1つ以上の電圧変換部の組である第2変換群とを有するように構成されており、
前記制御部は、前記第1変換群と前記第2変換群とを各別の制御態様で制御し得るように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明において、前記複数の電圧変換部のいずれかに対して、「前記第1電源及び前記第2電源の双方の電力を入力し得る」というのは、より詳しくは、当該双方の電力のそれぞれを、各別のタイミング又は同時に電圧変換部に入力し得ることを意味する。
上記第1発明によれば、前記第1変換群の電圧変換部は、前記第1電源の電力だけの電圧変換を行う電圧変換部、すなわち、第1電源に対して専用の電圧変換部として使用し得る。
一方、前記第2変換群の電圧変換部は、前記第1電源及び第2電源の双方の電力の電圧変換を行う電圧変換部、すなわち、第1電源及び第2電源の双方に対して共用の電圧変換部として使用し得る。
そして、制御部は、前記第1変換群と前記第2変換群とを各別の制御態様で制御し得る。このため、第1電源の電力の伝送を、第2電源の電力の伝送よりも幅広い態様で制御し得る。また、第2電源の電力の伝送は、第1電源の電力の伝送を前記第1変換群の電圧変換部を使用して行っている状態では、第1電源の電力の伝送とは別に制御し得る。
このように、前記複数の電圧変換部の一部(第2変換群の電圧変換部)を第1電源及び第2電源で共用しつつ、該第1電源及び第2電源のそれぞれの電力の伝送を制御し得る。よって、第1発明の電源システムによれば、小型化、軽量化、もしくは低コスト化を実現しつつ、2つの電源の電力伝送を適切に制御することが可能となる。
上記第1発明では、前記第2電源よりも前記第1電源の方がより多くの電圧変換部に電力を入力し得るため、前記第1電源及び第2電源として、それぞれの特性と、本発明の電源システムとの適合性が良い電源を使用することが好ましい。
例えば、前記第1電源及び前記第2電源として、前記第1電源の方が前記第2電源よりもエネルギー密度が高く、且つ、前記第2電源の方が前記第1電源よりも出力密度が高いという互いに異なる特性を有する電源を採用することが好ましい(第2発明)。
また、上記第1発明又は第2発明では、より具体的には、例えば、前記第1電源として燃料電池を採用し、前記第2電源として蓄電器を採用し得る(第3発明)。
これらの第2発明又は第3発明によれば、前記第1電源を主たる電源、前記第2電源を補助的な電源として、前記電気負荷への電力の供給を行うことが可能となる。ひいては、電気負荷への電力供給を行い得る期間を充分に長くしつつ、該電気負荷に幅広い範囲で電力を供給することが可能となる。
上記第1〜第3発明では、前記電圧変換ユニットは、前記第1変換群に属する前記電圧変換部に前記第1電力入力部から電力を供給する第1A通電路と、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に前記第1電力入力部から電力を供給する第1B通電路と、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に前記第2電力入力部から電力を供給する第2通電路とを備えており、前記第1B通電路は、前記第1電力入力部から、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に向かう方向と逆方向の電力伝送を阻止するダイオードを有すると共に、前記第2電源の電力が前記第2通電路から第1B通電路を通って前記第1電力入力部側に伝送されるのが阻止されるように前記ダイオードを介して前記第2通電路に接続されているという構成を採用し得る(第4発明)。
上記第4発明によれば、前記第2変換群の電圧変換部の動作時に、該第1電圧変換部に前記第1電源又は第2電源の電力を支障なく入力し得る一方、前記第1変換群の電圧変換部に、前記2電源の電力が供給されてしまったり、あるいは、第2電源の電力が第1電源側に供給されてしまうのを確実に防止できる。
ひいては、前記第1変換群の電圧変換部と、前記第2変換群の電圧変換部とを、各々高い信頼性で適切に動作させることが可能となる。
上記第4発明では、前記第1B通電路は、該第1B通電路での通電を遮断可能なスイッチ素子をさらに有することが好ましい(第5発明)。
これよれば、前記第2変換群の電圧変換部に対して、前記第1電源からの電力の入力を適宜、確実に遮断することも可能となる。ひいては、前記第2変換群の電圧変換部を、適宜、前記第2電源に対して専用的な電圧変換部として使用することを容易に実現できる。
上記第1〜第5発明では、以下に説明する如き制御処理によて、種々様々な態様で第1電源及び第2電源のそれぞれの電力伝送を行い得る。
すなわち、前記制御部は、例えば、前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力すると共に、前記第2電力入力部から前記第2変換群の電圧変換部に前記第2電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させ、且つ、前記第2変換群の電圧変換部を、入力された電力をそのまま出力させるように動作させることにより、前記第1電源及び第2電源の双方の電力を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給する第1制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第6発明)。
これによれば、第1電源の電力を、電気負荷の動作用の主たる電力として、該電気負荷に供給しつつ、第2電源の電力を補助的に電気負荷に供給することが可能となる。また、前記第2変換群の電圧変換部の電圧変換動作を行わないので、前記第2変換群の電圧変換部での電力損失を低減できる。
また、特に、前記第2発明又は第3発明に第6発明を適用することで、第1電源及び第2電源のそれぞれの能力を好適に活用することができる。
上記第6発明では前記電気負荷が例えば電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも小さい場合に、又は、前記電動機のクルーズ運転状態で、前記第1制御処理を実行する機能を有するように構成されていることが好適である(第7発明)。
これによれば、電気負荷に、比較的少ない電力を供給することを効率よく行うことが可能となる。
また、上記第1〜第7発明では、前記制御部は、例えば、前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力すると共に、前記第2電力入力部から前記第2変換群の電圧変換部に前記第2電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群及び前記第2変換群のそれぞれの電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させることにより、前記第1電源及び第2電源の双方の電力を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給する第2制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第8発明)。
これによれば。前記第1変換群及び前記第2変換群のそれぞれの電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させるので、電気負荷に対して幅広い範囲で所要の電力を供給することができる。
上記第8発明では、前記制御部は、前記第2制御処理において、前記第1変換群の電圧変換部を電圧制御及び電流制御のうちの一方の制御態様で制御し、前記第2変換群の電圧変換部を電圧制御及び電流制御のうちの他方の制御態様で制御するように構成され得る(第9発明)。
なお、「前記電圧制御」は、電圧変換部の入力電圧又は出力電圧を所要の目標値に制御するフィードバック制御を意味し、「前記電流制御」は、電圧変換部の入力電流又は出力電流を所要の目標値に制御するフィードバック制御を意味する。
上記第9発明によれば、第1電源及び第2電源の双方から前記電気負荷の供給されるトータルの電力の電圧及び電流を制御できる。ひいては、電気負荷に所要の電力を高い信頼性で供給することが可能となる。
上記第9発明では、例えば、前記第1電源が燃料電池、前記第2電源が蓄電器(例えば電池、キャパシタ等)である場合には、前記制御部は、前記第2制御処理において、前記第1変換群の電圧変換部を電流制御の制御態様で制御し、前記第2変換群の電圧変換部を電圧制御の制御態様で制御するように構成されていることが好ましい(第10発明)。
これによれば、前記第1変換群の電圧変換部を電流制御の制御態様、すなわち、燃料電池である第1電源の電力の伝送制御に適した形態で制御できる。ひいては、電気負荷への電力の供給制御を高い信頼性で安定に行うことが可能となる。
上記第8〜第10発明では、前記電気負荷が例えば電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも大きい場合に、前記第1変換群及び前記第2変換群のそれぞれの電圧変換部に昇圧動作を行わせるように前記第2制御処理を実行する機能を有するように構成されていることが好適である(第11発明)。
これによれば、電気負荷に比較的大きな電力を供給することを適切に行うことが可能となる。
上記第1〜第11発明では、前記第2電源は、充電可能な蓄電器である場合には、前記制御部は、前記第1電力入力部に入力された前記第1電源の電力の全体又は一部を前記第1変換群及び第2変換群のそれぞれ電圧変換部に入力せずに、前記第1電力入力部から前記第2電力入力部に供給することにより、前記第1電源の電力を前記第2電源に充電する第3制御処理と、前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させ、且つ、前記第1変換群の電圧変換部から出力される電力の全体又は一部を前記第2変換群の電圧変換部に前記電力出力部側から入力した状態で、該2変換群の電圧変換部を前記第2電力入力部に電力を出力させるように動作させることにより、前記第1電源の電力を、前記第2電源に充電する第4制御処理とのうちの少なくとも一方の制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第12発明)。
これよれば、第1電源の電力を適宜。第2電力に充電することが可能となる。特に、前記第2発明又は第3発明に、第12発明を適用した場合には、第1電源で、十分な電力を確保し得る一方、残存エネルギーが早期に少なくなりやすい第2電源の電力の枯渇を防止することができる。
上記第13発明では、前記制御部は、前記第1電源から前記第1電力入力部に入力される電力の電圧が、前記第2電源から前記第2電力入力部に入力される電力の電圧よりも高い場合に、前記第3制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第13発明)。
これによれば、前記第4発明で説明した回路構成等の簡易な回路構成を用いて前記第3制御処理を実現できる。
上記第12発明又は第13発明では、前記制御部は、前記第1電源から前記第1電力入力部に入力される電力の電圧が、前記第2電源から前記第2電力入力部に入力される電力の電圧よりも低い場合に、前記第4制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第14発明)。
これによれば、前記第1変換群の電圧変換部又は第2変換群の電圧変換部で、電圧変換(昇圧)を行うことが可能であるため、第1電源の出力電圧が第2電源の出力電圧より低くても、第1電源の電力を第2電源に適切に充電することが可能となる。
上記第12〜第14発明では、前記制御部は、前記電気負荷への電力の供給時に、前記第1電力入力部に入力された前記第1電源の電力の一部を前記第1変換群の電圧変換部に入力した状態で、該第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させるとことにより、前記第1電源の電力を前記電力出力部から前記電気負荷に供給することを、前記第3制御処理と並行して行う制御処理である第5a制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第15発明)。
これによれば、前記第3制御処理により第1電源の電力を第2電源に充電することと並行して、第1電源から電気負荷に電力を供給することができる。
上記第12〜第15発明では、前記制御部は、前記電気負荷への電力の供給時に、前記第1変換群の電圧変換部から出力される電力の一部を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給することを、前記第4制御処理と並行して行う制御処理である第5b制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第16発明)。
これによれば、前記第4制御処理により第1電源の電力を第2電源に充電することと並行して、第1電源から電気負荷に電力を供給することができる。なお、この第16発明では、前記第1変換群の電圧変換部は、第1電源から、電気負荷に供給する電力と、第2電源に供給する電力との合成電力を伝送することとなる。
上記第15発明では、前記電気負荷が例えば電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の所定の速度以上でのクルーズ運転状態で、前記5a制御処理を実行する機能を有することが好ましい(第17発明)。
同様に、上記第16発明では、前記電気負荷が例えば電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の所定の速度以上でのクルーズ運転状態で、前記第5b制御処理を実行する機能を有するように構成されていることが好ましい(第18発明)。
これらの第17発明又は第18発明によれば、電動機の消費電力が比較的すくない状態で、第1電源の電力により電動機の力行運転を行いつつ、第2電源の充電を行うことができる。特に前記第2発明又は第3発明に第17発明又は第18発明を適用した場合には、第2電源の電力の枯渇を適切に予防できる。
なお、第17発明と第18発明とは組み合わせてもよい。
また、上記第12〜第18発明では、前記電気負荷が、回生電力を出力可能な電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の回生運転時に、前記電動機の回生電力を前記電力出力部から前記第2変換群の電圧変換部に入力した状態で、該2変換群の電圧変換部を前記第2電力入力部に電力を出力させるように動作させることにより、前記回生電力を前記第2電源に充電することを、前記第3制御処理と並行して行う制御処理である第6a制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第19発明)。
これによれば、電動機の回生運転時には、前記第3制御処理により第1電源の電力を第2電源に充電することと並行して、さらに、該電動機が発生する回生電力を第1電源の電力と共に第2電源に充電することができる。
また、上記第12〜第19発明では、前記電気負荷が、回生電力を出力可能な電動機である場合には、前記制御部は、前記電動機の回生運転時に、前記回生電力を前記電力出力部側から前記第2変換群の電圧変換部に入力することにより、該回生電力を該第2変換群の電圧変換部から前記第2電源に充電することを、前記第4制御処理を並行して行う制御処理である第6b制御処理を実行する機能を有するように構成され得る(第20発明)。
これによれば、電動機の回生運転時には、前記第4制御処理により第1電源の電力を第2電源に充電することと並行して、さらに、該電動機が発生する回生電力を第1電源の電力と共に第2電源に充電することができる。なお、第20発明では、第2変換群の電圧変換部は、第1電源から第1変換群の電圧変換部を介して入力される電力と、前記回生電力との合成電力を第2電源に伝送することとなる。
また、本発明の輸送機器は、上記第1〜第20発明のいずれかの発明の電源システムを備えることを特徴とする(第21発明)。
これによれば、上記第1〜第20発明で説明した効果を奏し得る輸送機器を実現できる。
これによれば、上記第1〜第20発明で説明した効果を奏し得る輸送機器を実現できる。
本発明の一実施形態を図1〜図11を参照して以下に説明する。図1に示すように、本実施形態の電源システムA1は、第1電源1、第2電源2、電圧変換ユニット3、及び制御部4を備え、第1電源1及び第2電源2のそれぞれから、電圧変換ユニット3を介して電気負荷100に給電し得るように構成されている。電圧変換ユニット3は、第1電源1及び第2電源2のそれぞれから入力される電力(直流電力)の電圧を変換してなる電力(直流電力)を出力するように、制御部4により制御することが可能である。
電源システムA1は、例えば、電動機を前記電気負荷100として有する輸送機器(例えば、電動車両又はハイブリッド車両)に搭載されている。そして、電圧変換ユニット3から出力される直流電力は、インバータ5を介して交流電力に変換された上で、電気負荷100(以降、電動機100という)に給電される。
なお、電動機100は回生運転を行うことも可能であり、この回生運転時には、電動機100から出力される回生電力(交流電力)は、インバータ5により直流電力に変換された上で、電圧変換ユニット3に入力される。
第1電源1及び第2電源2は、互いに特性が異なる電源である。具体的には、第1電源1は、第2電源2よりもエネルギー密度が高い電源である。該エネルギー密度は、より詳しくは、単位重量又は単位体積の当該電源が出力し得るトータルの電気エネルギー量である。かかる第1電源1は、本実施形態では、例えば燃料電池である。
この第1電源1の正極及び負極の出力端子部1p,1nは、電圧変換ユニット3の第1電力入力部としての一対の第1入力端子部11p,11nにコンタクタ6を介して接続されている。そして、コンタクタ6のオン状態では、第1電源1の出力端子部1p,1nのそれぞれが、第1入力端子部11p,11nのそれぞれに導通することで、第1電源1の出力電圧が第1入力端子部11p,11nの間に印加されるようになっている。
また、第2電源2は、第1電源1よりも出力密度が高い電源である。該出力密度は、単位重量又は単位体積の当該電源が単位時間当たりに出力可能な電気量(単位時間当たりの電気エネルギー量又は単位時間当たりの電荷量)である。かかる第2電源2は、本実施形態では、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等の2次電池、あるいは、キャパシタ等の充電可能な蓄電器により構成される。
この第2電源2の正極及び負極の出力端子部2p,2nは、電圧変換ユニット3の第2電力入力部としての一対の第2入力端子部12p,12nにコンタクタ7を介して接続されている。そして、コンタクタ7のオン状態では、第2電源2の出力端子部2p,2nのそれぞれが、第2入力端子部12p,12nのそれぞれに導通することで、第2電源2の出力電圧が第2入力端子部12p,12nの間に印加されるようになっている。
なお、第2入力端子部12p,12nのうちの負極側の第2入力端子部12nは、第1入力端子部11p,11nのうちの負極側の第1入力端子部11nと共通の端子部であってもよい。
電圧変換ユニット3は、前記第1入力端子部11p,11n及び前記第2入力端子部12p,12nと、電力出力部としての一対の出力端子部13p,13nとを備え、出力端子部13p,13nに、インバータ5を介して電動機100(電気負荷)が接続されている。
なお、出力端子部13p,13nのうちの負極側の出力端子部13nは、第1入力端子部11p,11nのうちの負極側の第1入力端子部11n、又は第2入力端子部12p,12nのうちの負極側の第2入力端子部12nと共通の端子部であってもよい。
電圧変換ユニット3は、第1電源1から第1入力端子部11p,11nに入力される電力、あるいは、第2電源2から第2入力端子部12p,12nに入力される電力の電圧を変換してなる電力を出力端子部13p,13nの間に生成して出力し得るように構成されている。
さらに詳細には、電圧変換ユニット3は、複数(本実施形態では4つ)の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2を有する多相のDC/DCコンバータである。また、電圧変換ユニット3は、これらの電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2の他、第1入力端子部11p,11nの間に接続されたコンデンサC1と、第2入力端子部12p,12nの間に接続されたコンデンサC2と、出力端子部13p,13nの間に並列に接続されたコンデンサC3及び抵抗R3と、後述する通電路22pに介装されたダイオードD3,D4及びスイッチ素子S4とを備える。
コンデンサC1〜C3は、第1入力端子部11p,11nの間の電圧と、第2入力端子部12p,12nの間の電圧と、出力端子部13p,13nの間の電圧とをそれぞれ平滑化するコンデンサ、抵抗R3は、コンデンサC3の放電用抵抗である。
電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2は、いずれもスイッチング方式の電圧変換部(DC/DCコンバータ)であり、それぞれ、図2Aに示す回路構成の電圧変換部15a又は図2Bに示す回路構成の電圧変換部15bである。本実施形態では、4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のうち、2個の電圧変換部15a1,15a2が、図2Aに示す回路構成の電圧変換部15aであり、他の2個の電圧変換部15b1,15b2が、図2Bに示す回路構成の電圧変換部15bである。
電圧変換部15a(電圧変換部15a1,15a2のそれぞれ)は、図2Aに示すように、インダクタとしてのコイルLaと、スイッチ素子S1a及びダイオードD1aを並列接続してなるスイッチ部SD1aと、ダイオードD2aとを備え、一次側の端子部16p,16nから二次側の端子部17p,17nへの一方向の電力伝送と電圧変換とを行い得るように構成された一方向型の電圧変換部である。
具体的には、コイルLaの一端が、一次側の端子部16p,16nのうちの高電位側の端子部16pに接続されている。また、コイルLaの他端が、一次側及び二次側のそれぞれの基準電位側の端子部16n,17nにスイッチ部SD1aを介して接続されていると共に、二次側の端子部17p,17nのうちの高電位側の端子部17pにダイオードD2aを介して接続されている。
スイッチ部SD1aのスイッチ素子S1aは、例えばIGBT、FET、パワートランジスタ等の半導体スイッチ素子により構成され、その通電可能方向は、コイルLaの他端から基準電位側の端子部16an,17anに向かう方向である。また、ダイオードD1aの順方向は、スイッチ素子S1aの通電可能方向と逆方向、ダイオードD2aの順方向は、コイルLaの他端から端子部17pに向かう方向である。
かかる構成の電圧変換部15aは、スイッチ素子S1aのオンオフ(スイッチング)を周期的に行うことで、一次側の端子部16p,16nに入力される直流電力の電圧を昇圧してなる直流電力を二次側の端子部17p,17nから出力することが可能である。この場合、スイッチ素子S1aのオンオフのデューティを調整することで、電圧の昇圧率を可変的に制御することが可能である。
また、電圧変換部15aは、スイッチ素子S1aをオフ状態に維持した場合には、電圧変換部15aの一次側から二次側への一方向の電力伝送に関して、該電圧変換部15aの一次側と二次側とが実質的に直結された状態となる。この状態では、一次側の端子部16p,16nに入力される直流電力を、そのまま(電圧変換をせずに)、二次側の端子部17p,17nから出力することが可能である。
電圧変換部15b(電圧変換部15b1,15b2のそれぞれ)は、図2Bに示すように、インダクタとしてのコイルLbと、スイッチ素子S1b及びダイオードD1bを並列接続してなるスイッチ部SD1bと、スイッチ素子S2b及びダイオードD2bを並列接続してなるスイッチ部SD2bとを備え、一次側の端子部16p,16nと、二次側の端子部17p,17nとの間で、双方向の電力伝送と電圧変換とを行い得るように構成された双方向型の電圧変換部である。
具体的には、コイルLbの一端が、一次側の端子部16p,16nのうちの高電位側の端子部16pに接続されている。また、コイルLbの他端が、一次側及び二次側のそれぞれの基準電位側の端子部16n,17nにスイッチ部SD1bを介して接続されていると共に、二次側の端子部17p,17nのうちの高電位側の端子部17pにスイッチ部SD2bを介して接続されている。
スイッチ部SD1b,SD2bのそれぞれのスイッチ素子S1b,S2bは、例えばIGBT、FET、パワートランジスタ等の半導体スイッチ素子により構成される。そして、スイッチ素子S1bの通電可能方向は、コイルLbの他端から端子部16n,17nに向かう方向、スイッチ素子S2bの通電可能方向は、端子部17pからコイルLbの他端に向かう方向である。また、ダイオードD1bの順方向は、スイッチ素子S1bの通電可能方向と逆方向、ダイオードD2bの順方向は、スイッチ素子S2aの通電可能方向と逆方向である。
かかる構成の電圧変換部15bは、スイッチ素子S1bのオンオフ(スイッチング)を周期的に行うことで、電圧変換部15aと同様に、一次側の端子部16p,16nに入力される直流電力の電圧を昇圧してなる直流電力を二次側の端子部17p,17nから出力することが可能である。この場合、スイッチ素子S1bのオンオフのデューティを調整することで、電圧の昇圧率を可変的に制御することが可能である。
さらに、例えばスイッチ素子S2bをオン状態にした制御した状態で、スイッチ素子S1bのオンオフ(スイッチング)を周期的に行うことで、二次側の端子部17bp,17bnに入力される直流電力(例えば電動機100の回生電力からインバータ5を介して生成された直流電力)の電圧を降圧してなる直流電力を一次側の端子部16p,16nから出力することも可能である。この場合、スイッチ素子S1bのオンオフのデューティを調整することで、電圧の降圧率を可変的に制御することが可能である。
なお、電圧変換部15bの上記の昇圧動作あるいは降圧動作では、スイッチ素子S1a,S1bが交互にオン状態となるように(交互にオフ状態になるように)、スイッチ素子S1b,S2bの両方のスイッチングを周期的に行うようにしてもよい。
また、電圧変換部15bは、スイッチ素子S1b,S2bをオフ状態に維持した場合には、電圧変換部15bの一次側から二次側への一方向の電力伝送に関して、該電圧変換部15bの一次側と二次側とが実質的に直結された状態となる。この状態では、電圧変換部15aと同様に、一次側の端子部16p,16nに入力される直流電力を、そのまま(電圧変換をせずに)、二次側の端子部17p,17nから出力することが可能である。
さらに、電圧変換部15bは、スイッチ素子S1bをオフ状態に維持し、且つスイッチ素子S2bをオン状態に維持した場合には、電圧変換部15bの一次側と二次側との間の双方向の電力伝送に関して、該電圧変換部15bの一次側と二次側とが実質的に直結された状態となる。この状態では、一次側の端子部16p,16n及び二次側の端子部17p,17nの一方側に入力した直流電力を、そのまま(電圧変換をせずに)、他方側から出力することが可能である。
本実施形態では、上記の如く構成された4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2が図1に接続形態で、電圧変換ユニット3に組み込まれている。
なお、図1では、図2Aに示す回路構成の2個の電圧変換部15a(15a1,15a2)のそれぞれの構成要素を区別するために、電圧変換部15a1の構成要素の参照符号の末尾に「1」を付し、電圧変換部15a2の構成要素の参照符号の末尾に「2」を付している。例えば、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのダイオードD2aに、それぞれ、参照符号D2a1,D2a2を付している。
同様に、図1では、図2Bに示す回路構成の2個の電圧変換部15b(15b1,15b2)のそれぞれの構成要素を区別するために、電圧変換部15b1の構成要素の参照符号の末尾に「1」を付し、電圧変換部15b2の構成要素の参照符号の末尾に「2」を付している。
また、図1では、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれの一次側の端子部16p,16n及び二次側の端子部17p,17nの図示を省略している。
図1を参照して、4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれの基準電位側の端子部16n,17n(図示省略)は、それぞれに共通の配線ライン18n(基準電位ライン)を介して、負極側の第1入力端子部11n、第2入力端子部12n及び出力端子部13nと同電位に接続されている。
さらに、4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれの二次側における高電位側の端子部17p(図示省略)は、それぞれに共通の配線ライン19pを介して正極側の出力端子部13pと同電位に接続されている。
また、図2Aに示した回路構成の2個の電圧変換部15a1,15a2の一次側における高電位側の端子部16p(図示省略)は、それぞれに共通の配線ライン20pを介して正極側の第1入力端子部11pと同電位に接続されている。配線ライン20pは、本発明における第1A通電路に相当する。
そして、電圧変換部15a1,15a2は、それぞれのコイルLa1,La2を巻回するコアを共通化した対となっている。すなわち、電圧変換部15a1のコイルLa1と、電圧変換部15a2のコイルLa2とは、共通のコアCraに巻回されている。この場合、コイルLa1,La2は、それぞれへの通電時に相互誘導により発生する磁束が互いに逆向きの磁束になるように、互いに逆方向の巻線方向でコアCraに巻回されている。
また、図2Bに示した回路構成の2個の電圧変換部15b1,15b2の一次側における高電位側の端子部16p(図示省略)は、それぞれに共通の配線ライン21pを介して正極側の第2入力端子部12pに同電位に接続されていると共に、ダイオードD3,D4及びスイッチ素子S4を有する通電路22pを介して正極側の第1入力端子部11pに接続されている。配線ライン21pは本発明における第2通電路に相当し、通電路22pは、本発明における第1B通電路に相当する。
そして、電圧変換部15b1,15b2は、それぞれのコイルLb1,Lb2を巻回するコアを共通化した対となっている。すなわち、電圧変換部15b1のコイルLb1と、電圧変換部15b2のコイルLb2とは、共通のコアCrbに巻回されている。この場合、コイルLb1,Lb2は、それぞれへの通電時に相互誘導により発生する磁束が互いに逆向きの磁束になるように、互いに逆方向の巻線方向でコアCrbに巻回されている。
前記通電路22pに備えられたスイッチ素子S4は、IGBT、FET、パワートランジスタ等の半導体スイッチ素子により構成されている。そして、通電路22pでは、スイッチ素子S4に、ダイオードD3が直列に接続されていると共に、ダイオードD4が並列に接続されている。この場合、スイッチ素子S4の通電可能方向及びダイオードD3の順方向は、第1入力端子部11pから電圧変換部15b1,15b2に向かう方向である。また、このダイオードD4の順方向は、スイッチ素子S4の通電可能方向と逆方向である。
通電路22pには、上記の如くスイッチ素子S4及びダイオードD3,D4が介装されているので、第2入力端子部12pは、配線ライン21p及び通電路22pを介して第1入力端子部11p及び配線ライン20pに接続されていることとなる。
そして、通電路22pのスイッチ素子S4のオフ状態では、通電路22pが遮断されるため、第2入力端子部12pと電圧変換部15a1,15a2の一次側とが、第1入力端子部11p及び配線ライン20pから電気的に切り離される。この状態では、第1電源1又は電圧変換部15a1,15a2の一次側と、第2電源2又は電圧変換部15b1,15b2の一次側との間では、いずれの方向でも電力伝送を行うことができないものとなる。
また、スイッチ素子S4のオン状態では、通電路22pでダイオードD3の順方向に通電可能となる一方、逆方向の通電が阻止される。このため、第1入力端子部11p又は配線ライン20pから、第2入力端子部12p又は電圧変換部15b1,15b2の一次側への通電は可能となるもの、逆方向への通電はダイオードD3により阻止される。ひいては、第1電源1から、通電路22pを介して第2電源2又は電圧変換部15b1,15b2の一次側に電力伝送を行うことは可能となるものの、第2電源2又は電圧変換部15b1,15b2の一次側から、第1電源1又は電圧変換部15a1,15a2の一次側への電力伝送はダイオードD3により阻止される。
従って、スイッチ素子S4のオンオフ状態よらずに、第2電源2又は電圧変換部15b1,15b2の一次側から、第1電源1又は電圧変換部15a1,15a2の一次側への電力伝送はできないものとなっている。
以上の如く電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2が相互に接続されているので、これらの電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれの二次側(負荷側)が、出力端子部13p,13nに対して並列に接続されている。
また、図2Aに示した回路構成の電圧変換部15a1,15a2のそれぞれの一次側(電源側)が、第1入力端子部11p,11nに対して並列に接続され、図2Bに示した回路構成の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの一次側(電源側)が、第2入力端子部12p,12nに対して並列に接続されている。
さらに、前記スイッチ素子S4のオン状態では、電圧変換部15a1,15a2に加えて、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの一次側が、第1電源1の電力を入力し得るように、第1入力端子部11p,11nに対して並列に接続された状態となる。
本実施形態の電圧変換ユニット3は、以上の如く構成されている。このため、第1電源1の電力を、4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれに入力することが可能となっている。従って、電圧変換ユニット3は、第1電源1に対しては、4相構成のDC/DCコンバータとして機能し得る。
以降の説明では、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれを、順番に、第1相の電圧変換部15a1、第2相の電圧変換部15a2、第3相の電圧変換部15b1、第4相の電圧変換部15b2ということがある。
なお、第1電源1から第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2に電力を入力することは、第1電源1の出力電圧が第2電源2の出力電圧よりも大きくなっている状況下で、通電路22pのスイッチ素子S4をオン状態に制御することで可能となる。
また、第2電源2の電力は、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2に入力することはできず、3相の電圧変換部15b1、第4相の電圧変換部15b2だけに入力することが可能となっている。従って、電圧変換ユニット3は、第2電源2に対しては、2相構成のDC/DCコンバータとして機能し得るように構成されている。
このように、第1相〜第4相の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のうちの、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2は、第1電源1及び第2電源2の双方の電力を入力し得る電圧変換部(すなわち、第1電源1及び第2電源2に対して共用の電圧変換部)となっており、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2は、第1電源1の電力だけを入力し得る電圧変換部(すなわち、第1電源1に対して専用の電圧変換部)となっている。
この場合、共通のコアCraに巻回されたコイルLa1,La2をそれぞれ有する第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の対においては、それぞれの電圧変換部15a1,15a2に電力を入力し得る電源は互いに一致する(本実施形態では、第1電源1のみ)。
同様に、共通のコアCrbに巻回されたコイルLb1,Lb2をそれぞれ有する第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の対についても、それぞれの電圧変換部15b1,15b2に電力を入力し得る電源は互いに一致する(本実施形態では、第1電源1及び第2電源2の双方)。
また、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれは、コイルLb1,Lb2と、出力端子部13pとの間に、スイッチ素子S2b1,S2b2を備えるため、電動機100の回生運転時においては、出力端子部13p,13n側から、電圧変換部15b1又は15b2を介して、蓄電器である第2電源2に電力を供給して、該第2電源2の充電を行うことが可能となっている。
あるいは、第1電源1の電力を、第1相又は第2相の電圧変換部15a1又は15a1と、第3相又は第4相の電圧変換部15b1又は15b1とを経由させて、第2電源2にに充電することも可能である。
さらに、通電路22pのスイッチ素子S4のオン状態では、第1入力端子部11pが、ダイオードD3の順方向において、通電路22pを介して第2入力端子部12pに導通することとなるため、第1電源1の出力電圧が第2電源2の出力電圧よりも大きくなっている状況下では、第1電源1の電力を、通電路22pを介して直接的に(電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2を経由させずに)、第2電源2に充電することも可能である。
なお、第1電源1に対して専用の第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2として、図2Bに示した回路構成の電圧変換部15bを用いることも可能である。
ただし、第1電源1は、充電できない電源であるので、スイッチ素子S2は不要である。このため、本実施形態では、電圧変換ユニット3の小型化、軽量化、もしくは低コスト化のために、第1電源1に対して専用の電圧変換部15a1,15a2として、図2Aに示した回路構成の電圧変換部15aを採用している。
本実施形態では、電圧変換ユニット3は、以上の如く構成されている。なお、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の組は、本発明における第1変換群に相当し、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の組は、本発明における第2変換群に相当する。
補足すると、電圧変換ユニット3は、単一構造のものである必要はなく、複数のユニットを相互に接続して構成されたものであってもよい。
また、本実施形態では、前記コンデンサC1〜C3及び抵抗R3を、電圧変換ユニット3に含めているが、該コンデンサC1〜C3及び抵抗R3は、電圧変換ユニット3に含まれない構成要素とみなしてもよい。
また、前記コンタクタ6,7を電圧変換ユニット3の構成要素とみなしてもよい。
制御部4は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ以上の電子回路ユニットにより構成されている。この制御部4は、実装されたハードウェア構成又はプログラム(ソフトウェア構成)によって、電圧変換ユニット3の動作制御(詳しくは、スイッチ素子S1a1,S1a2,S1b1,S1b2,S2b1,S2b2,S4のオンオフ制御)を行う機能を有する。
この制御部4の制御処理によって、本実施形態の電源システムA1の種々様々な動作が実現される。以下に、制御部4が実行する制御処理を説明する。なお、以降の説明では、本実施形態の電源システムA1は、例えば、電動機100を動力源として走行する電動車両(以下、単に車両という)に搭載されているものとする。また、以降の説明では、第1電源1の出力電圧及び第2電源2の出力電圧のそれぞれの参照符号として、Vfc、Vbatを用いる。
制御部4は、コンタクタ6,7がオン状態となっている状態(車両の走行可能状態)で、以下に説明する制御処理(第1〜第6b制御処理)を実行する。
以下、これらの制御処理を説明する。
(第1制御処理)
第1制御処理は、電動機100の力行運転時に、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている場合に、図4に示す如く第1電源1及び第2電源2の双方の電力(主に、電源1の電力)を電動機100に給電しつつ、該電動機100に比較的小さな駆動力を発生させる制御処理である。
第1制御処理は、電動機100の力行運転時に、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている場合に、図4に示す如く第1電源1及び第2電源2の双方の電力(主に、電源1の電力)を電動機100に給電しつつ、該電動機100に比較的小さな駆動力を発生させる制御処理である。
この第1制御処理は、例えば、電動機100の要求加速度(電動機100の出力軸の回転角加速度の要求値)又は要求駆動力が所定の閾値よりも小さい状況、あるいは、電動機100の動作速度(電動機100の出力軸の回転角速度)が所定の閾値よりも低い低速域での電動機100のクルーズ運転状態等、電動機100に発生させるべき駆動力が比較的小さなものとなる力行運転時に実行される制御処理である。
なお、電動機100の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも小さい状況は、換言すれば、車両の要求加速度又は要求駆動力(要求推進力)が所定の閾値よりも小さい状況(車両の緩加速状況)である。
また、電動機100のクルーズ運転状態は、該電動機100の出力軸の回転角速度がほぼ一定に保たれる運転状態である。そして、電動機100の動作速度が所定の閾値よりも低い低速域での電動機100のクルーズ運転状態は、換言すれば、車速が所定の閾値よりも低い低速域での車両のクルーズ走行状態である。
第1制御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている状況で、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2及びスイッチ素子S2b1,S2b2をオフ状態に維持する。なお、通電路22pのスイッチ素子S4はオン状態及びオフ状態のいずれでもよい。
これにより、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2は、それぞれ、一次側に入力される第2電源2の電力を、そのまま(電圧変換を行わずに)二次側に出力する直結状態となる。このため、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの出力電圧(二次側電圧)、ひいては、電力出力部13p,13nの発生電圧は、第2電源2の出力電圧にほぼ一致する電圧となる。
また、制御部4は、第1電源1の電力が入力される第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の出力電圧(二次側電圧)を、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの出力電圧(≒第2電源2の出力電圧)に一致させるように、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作を行わせる。
この昇圧動作では、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチング(オンオフ)が周期的に行われると共に、そのスイッチングのデューティを調整することで、電圧変換部15a1,15a2の出力電圧が制御される。
この場合、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングは、例えば、図3Aに示すように、スイッチ素子S1a1,S1a2,のそれぞれがオン(又はオフ)になるタイミングが、スイッチング周期Tcを、スイッチ素子S1a1,S1a2の個数(=2)で除算してなる時間幅(=Tc/2)に相当する位相(すなわち、180degの位相)だけずれるように行われる。
このようにすることで、電圧変換部15a1,15a2の出力電圧のリップルを低減することができる。
第1制御処理では、以上の如く電圧変換ユニット3を作動させることで、図4に示す如く、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作を行いながら、第1電源1及び第2電源2の双方から電動機100に電力が給電され、該電動機100の力行運転(比較的小さな駆動力での力行運転)が行われる。
この場合、主に、第1電源1(燃料電池)の電力を、電動機100に給電し、第2電源2(蓄電器)の電力を、第1電源1の電力の不足分を補うように、補助的に電動機100に供給することができる。
なお、電動機100への通電電流が十分に小さい場合には、電圧変換部15a1,15a2のいずれか一方だけに昇圧動作を行わせるようにしてもよい。
また、出力端子部13p,13nに生成される二次側の電圧(インバータ5への入力電圧)を、電動機100を効率よく動作させるための最適電圧に制御するために、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のスイッチ素子S1b1,S2b2のスイッチング制御を行うようにしてもよい。
(第2制御処理)
第2制御処理は、電動機100の力行運転時に、図5に示す如く第1電源1及び第2電源2の双方から比較的大きな電力を電動機100に給電しつつ、該電動機100に比較的大きな駆動力を発生させる制御処理である。
第2制御処理は、電動機100の力行運転時に、図5に示す如く第1電源1及び第2電源2の双方から比較的大きな電力を電動機100に給電しつつ、該電動機100に比較的大きな駆動力を発生させる制御処理である。
この第2制御処理は、例えば、電動機100の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値(最大値寄りの閾値)よりも大きい状況(電動機100に比較的大きな駆動力を発生させるように力行運転を行う状況)で実行される制御処理である。
なお、電動機100の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも大きい状況は、換言すれば、車両の要求加速度又は要求駆動力(要求推進力)が所定の閾値よりも大きい状況(車両の急加速状況)である。
第2制御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、前記通電路22pのスイッチ素子S4をオン状態に制御した状態で、第1相〜第4相の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれの昇圧動作を行わせる。
この場合、制御部4は、蓄電器である第2電源2の電力が入力される第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの出力電圧(二次側電圧)を、所定の目標値に近づけるように、フィードバック制御処理を実行することで、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングのデューティを決定する。そして、そのデューティに従って、スイッチ素子S1b1,S1b2のそれぞれのスイッチング(オンオフ)を行わせる。
これにより、電圧制御のフィードバック制御により、電圧変換部15b1,15b2の昇圧動作が行われる。
また、制御部4は、燃料電池である第1電源1の電力が入力される第1相及び第2相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれの出力電流を、所定の目標値(例えば、電動機100の電流要求値から、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のトータルの出力電流を差し引いた電流量)に近づけるように、フィードバック制御処理を実行することで、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチング(オンオフ)のデューティを決定する。そして、そのデューティに従って、スイッチ素子S1a1,S1a2のそれぞれのスイッチングを行わせる。
これにより、電流制御のフィードバック制御により、電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作が行われる。
ここで、燃料電池である第1電源1は、比較的大きな電流を出力する状態では、電流の変化に対する電圧の変化の感度が低いため、該第1電源1の電力を入力する電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作の安定性を高める上で、電圧制御よりも電流制御が適している。
このため、本実施形態では、第1電源1の電力が入力される第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作を電流制御により行わせ、第2電源2の電力が入力される第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の昇圧動作を電圧制御により行わせるようにしている。
また、第1相〜第4相の4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2,S1b1,S1b2のスイッチングは、例えば、図3Bに示すように、スイッチ素子S1a1,S1b1,S1a2,S1b2のそれぞれがオン(又はオフ)になるタイミングが、スイッチング周期Tcを、スイッチ素子S1a1,S1b1,S1a2,S1b2の個数(=4)で除算してなる時間幅(=Tc/4)に相当する位相(すなわち、90degの位相)だけ順番に(第1相、第3相、第2相、第4相の順番で)ずれるように行われる。
このようにすることで、第1制御処理の場合と同様に、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2の出力電圧のリップルを低減することができる。
第2制御処理では、以上の如く電圧変換ユニット3を作動させることで、図5に示す如く、第1相〜第4相の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2の昇圧動作を行いながら、第1電源1及び第2電源2の双方から電動機100に大きな電力が給電され、該電動機100の力行運転(大きな駆動力での力行運転)が行われる。
この場合、通電路22pのスイッチ素子S4をオン状態に制御しておくことで、第2制御処理の実行中に、第2電源2の出力電圧が低下しても、第1電源1から第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2を介して電動機100への供給電力を確保することができる。併せて、第1電源1の電力を第2電源2に充電することもできる。
なお、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも高くなっている状態で、スイッチ素子S4をオフ状態にしてもよい。
(第3制御処理及び第4制御処理)
本実施形態では、第2電源2は、出力密度が高い蓄電器であるので、第2電源2の電力を頻繁に電動機100に給電すると、該第2電源2の電力が早期に枯渇する虞がある。
本実施形態では、第2電源2は、出力密度が高い蓄電器であるので、第2電源2の電力を頻繁に電動機100に給電すると、該第2電源2の電力が早期に枯渇する虞がある。
このため、第1電源1の電力を、第2電源2に適宜、充電することが行われる。この充電は、第3制御処理又は第4制御処理により行われる。
第3制御処理は、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも高くなっている状況で、例えば図6に示す如く、第2電源2の充電を行う制御処理である。
この第3制御処理では、制御部4は、前記通電路22pのスイッチ素子S4をオン状態に維持する。
この場合、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも高いので、図6に示す如く、第1電源1の電力が、通電路22pを経由して第2電源2に充電される。この場合、第1電源1の電力を、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2を経由させずに第2電源2に充電できるため、第1電源1の電力を効率よく(低損失で)、第2電源2に充電することができる。
なお、図6では、車両の停車時等、電動機100の力行運転もしくは回生運転を行っていない状況(電動機100の運転停止状態)で、第1電源1の電力を第2電源2に充電する状況を示している。ただし、後述する如く、第3制御処理は、電動機100の力行運転時又は回生運転時にも実行し得る。
一方、第4制御処理は、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている状況、すなわち、第1電源1の電力を通電路22pを経由して第2電源2に供給することがダイオードD3により阻止される状況で、例えば図7に示す如く、第2電源2の充電を行う制御処理である。
この制御処理では、制御部4は、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2のそれぞれの昇圧動作を行わせる。この場合、制御部4は、例えば、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2のそれぞれの出力電圧(二次側電圧)が、第2電源2の出力電圧Vbatよりも若干高い電圧値になるように、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングは、前記第1制御処理の場合と同様に、図3Aに示した如く位相をずらして行われる。
さらに、制御部4は、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2をオフ状態に維持すると共に、スイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持する。これにより、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2は、それぞれ、二次側に入力される電力を、そのまま(電圧変換を行わずに)、一次側から出力し得る直結状態となる。
このため、図7に示す如く、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作によって昇圧された第1電源1の電力が、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の二次側から一次側に伝送され、さらに、該電圧変換部15b1,15b2の一次側から第2電源2に充電される。
なお、図7では、図6の場合と同様に、車両の停車時等、電動機100の運転停止状態で、第1電源1の電力を第2電源2に充電する状況を示している。ただし、後述する如く、第4制御処理は、電動機100の力行運転時又は回生運転時にも実行し得る。
上記のように、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている状況では、第1電源1の電力を、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2と、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2とを順に経由させて、第2電源2に充電することができる。
なお、第4制御処理では、第2電源2への充電電流が小さなものとなる状況では、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の一方の昇圧動作だけを行うようにしてもよい。
また、第4制御処理では、通電路22pのスイッチ素子S4をオフ状態に維持してもよい。
また、第4制御処理において、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の降圧動作(二次側に入力される電力の電圧を降圧して一次側に伝送する降圧動作)を行うことも可能である。この場合には、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングを、図3Aに示した態様と同様の態様で、位相をずらして行うことが好ましい。
補足すると、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも高い状況で、通電路22pのスイッチ素子S4をオフ状態に維持した状態では、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2と、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2と順に経由させて、第2電源2に充電する(換言すれば、第4制御処理により第2電源2を充電する)ことも可能である。
ただし、電力損失を極力低減する上では、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を通電路22pを経由させて第2電源2に充電することが好ましい。
(第5a制御処理及び第5b制御処理)
第5a制御処理は、電動機100の力行運転時に、図8に示す如く、第1電源1の電力を電動機100に給電することと、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理、第5b制御処理は、電動機100の力行運転時に、図9に示す如く、第1電源1の電力を電動機100に給電することと、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理である。
第5a制御処理は、電動機100の力行運転時に、図8に示す如く、第1電源1の電力を電動機100に給電することと、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理、第5b制御処理は、電動機100の力行運転時に、図9に示す如く、第1電源1の電力を電動機100に給電することと、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理である。
これらの第5a制御処理及び第5b制御処理は、例えば、電動機100の要求加速度又は要求駆動力が小さなものとなる状況、例えば電動機100の動作速度(電動機100の出力軸の回転角速度)が所定の閾値よりも高いものとなる高速域での電動機100のクルーズ運転状態で実行される制御処理である。
なお、電動機100の動作速度(電動機100の出力軸の回転角速度)が所定の閾値よりも高いものとなる高速域での電動機100のクルーズ運転状態は、換言すれば、車速が所定の閾値よりも高い高速域での車両のクルーズ走行状態である。
第5a制御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、第1電源1の出力電圧が第2電源2の出力電圧よりも高くなっている状況で、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を通電路22pを介して第2電源2に充電することと並行して、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のうちの1つ以上の電圧変換部の昇圧動作を行わせることで、該電圧変換部を介して第1電源1の電力を電動機100に給電する。
この場合、制御部4は、電動機100に供給すべき電流が多くなるほど、昇圧動作を行わせる電圧変換部(以降、昇圧動作対象の電圧変換部という)の個数(相数)を多くするようには、昇圧動作対象の電圧変換部を選定する。
例えば、制御部4は、電動機100に供給すべき電流が比較的小さい場合には、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の対、あるいは、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の対を昇圧動作対象の電圧変換部として選定し、電動機100に供給すべき電流が比較的大きい場合には、第1相〜第4相の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2を昇圧動作対象の電圧変換部として選定する。
そして、制御部4は、昇圧動作対象の電圧変換部の出力電圧(二次側電圧)が、電動機100の力行運転に必要な所定の電圧になるように、昇圧動作対象の電圧変換部のそれぞれのスイッチ素子S1a又はS1bのスイッチングのデューティを制御する。
この場合、昇圧動作対象の電圧変換部が、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の対、あるいは、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の対である場合には。それぞれのスイッチ素子(S1a1,S1a2)又は(S1b1,S1b2)のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして行われる。また、昇圧動作対象の電圧変換部が、第1相〜第4相の4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2である場合には、それぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2,S1b1,S1b2のスイッチングは、図3Bに示した態様で位相をずらして行われる。
上記の如く前記第3制御処理を含む第5a制御処理を実行することで、例えば図8に例示する如く、第1電源1の電力を通電路22pを介して第2電源2に充電することと並行して、第1電源1の電力を昇圧動作対象の電圧変換部(図8に示す例では、第1相〜第4相の4個の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2)を介して電動機100に給電することが行われる。
補足すると、電動機100に供給すべき電流が十分に小さい場合には、電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のうちのいずれか1相の電圧変換部だけを昇圧動作対象の電圧変換部として選定してもよい。
あるいは、電動機100に供給すべき電流が多くなるに伴い、昇圧動作対象の電圧変換部の個数(相数)を1つずつ、増やすようにしてもよい。ただし、共通のコアCra又はCrbを有する電圧変換部15a1,15a2の対、あるいは、電圧変換部15b1,15b2の対を、極力、一緒に選定することが好ましい。
一方、第5b制御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、第2電源2の出力電圧が第1電源1の出力電圧よりも高くなっている状況で、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15b1と、第3相及び第4相の電圧変換部15a1,15b1と順に経由させて第2電源2に充電することと並行して、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2を介して第1電源1の電力を電動機100に給電する。
この場合、制御部4は、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作によって、該電圧変換部15a1,15a2の出力電圧(二次側の電圧)が、第2電源2の出力電圧Vbatよりも高い電圧で、電動機100の力行運転に必要な所定の電圧になるように、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして実行される。
さらに、制御部4は、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持した状態で、該電圧変換部15b1,15b2の降圧動作によって、該電圧変換部15b1,15b2の一次側の出力電圧が、第2電源2の出力電圧よりも若干高い電圧になるように、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして実行される。
上記の如く前記第4制御処理を含む第5b制御処理を実行することで、図9に示す如く、第1電源1の電力を、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15b1と、第3相及び第4相の電圧変換部15a1,15b1と順に経由させて第2電源2に充電することと並行して、第1電源1の電力を第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15b1を介して電動機100に給電することが行われる。
補足すると、電動機100に供給すべき電流が十分に小さい場合には、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2のいずれか一方だけの昇圧動作を行い、あるいは、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のいずれか一方だけの降圧動作を行うようにしてもよい。
以上の如く第5a制御処理又は第5b制御処理を実行することで、第1電源1から電動機100への給電を行いながら、第1電源1の電力を第2電源2に充電することができる。このため、第1電源1の電力だけで電動機100の力行運転を行い得る状況で、該2電源2を充電して、該第2電源2の電力の枯渇を予防することができる。
(第6a制御処理及び第6b制御処理)
第6a制御処理は、電動機100の回生運転時(車両の回生制動時)に、図10に示す如く、電動機100から出力される回生電力を蓄電器である第2電源2に充電することと、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理、第6b制御処理は、電動機100の回生運転時(車両の回生制動時)に、図11に示す如く、電動機100から出力される回生電力を蓄電器である第2電源2に充電することと、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理である。
第6a制御処理は、電動機100の回生運転時(車両の回生制動時)に、図10に示す如く、電動機100から出力される回生電力を蓄電器である第2電源2に充電することと、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理、第6b制御処理は、電動機100の回生運転時(車両の回生制動時)に、図11に示す如く、電動機100から出力される回生電力を蓄電器である第2電源2に充電することと、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を第2電源2に充電することとを並行して行う制御処理である。
第6a御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも高くなっている状況で、前記第3制御処理により、第1電源1の電力を通電路22pを介して第2電源2に充電することと並行して、電動機100の回生電力を入力する第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2の降圧動作を行わせることで、該電圧変換部15b1,15b2を介して回生電力を第2電源2に充電する。
この場合、制御部4は、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1、S1a2をオフ状態に維持する。
さらに、制御部4は、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持した状態で、該電圧変換部15b1,15b2の降圧動作によって、該電圧変換部15b1,15b2の一次側の出力電圧が、第1電源1の出力電圧Vfcとほぼ同じ電圧になるように、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして実行される。
上記の如く前記第3制御処理を含む第6a制御処理を実行することで、図10に示す如く、第1電源1の電力を通電路22pを介して第2電源2に充電することと並行して、電動機100の回生電力を第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2を介して第2電源2に充電することが行われる。
補足すると、電力出力部13p,13nに入力される回生電力の電圧が第1電源1の出力電圧Vfcとほぼ同じ電圧に制御されている場合には、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持すると共に、スイッチ素子S1b1,S1b2をオフ状態に維持することで、該電圧変換部15b1,15b2を直結状態にしてもよい。
一方、第6b制御処理は、次のように実行される。すなわち、制御部4は、第2電源2の出力電圧Vbatが第1電源1の出力電圧Vfcよりも高くなっている状況で、前記第4制御処理により、第1電源1の電力を、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15b1と、第3相及び第4相の電圧変換部15a1,15b1と順に経由させて第2電源2に充電することと並行して、電動機100の回生電力を第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2を介して第2電源2に充電する。
この場合、制御部4は、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2の昇圧動作によって、該電圧変換部15a1,15a2の出力電圧(二次側の電圧)が、回生電力の電圧(詳しくは、電動機100からインバータ5を介して電力出力部13p,13nに入力される回生電力の電圧)とほぼ同じ電圧になるように、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのスイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1a1,S1a2のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして実行される。
さらに、制御部4は、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持した状態で、該電圧変換部15b1,15b2の降圧動作によって、該電圧変換部15b1,15b2の一次側の出力電圧が、第2電源2の出力電圧Vbatよりも若干高い電圧になるように、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングのデューティを制御する。
なお、スイッチ素子S1b1,S1b2のスイッチングは、図3Aに示した態様で位相をずらして実行される。
補足すると、電力出力部13p,13nに入力される回生電力の電圧が第2電源2の出力電圧Vbatよりも若干高い電圧に制御されている場合には、第3相及び第4相の電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのスイッチ素子S2b1,S2b2をオン状態に維持すると共に、スイッチ素子S1b1,S1b2をオフ状態に維持することで、該電圧変換部15b1,15b2を直結状態にしてもよい。
以上の如く第6a制御処理又は第6b制御処理を実行することで、電動機100の回生運転時に、回生電力に加えて、第1電源1の電力をも第2電源2に充電することができる。ひいては、第2電源2の電力を短時間で回復させることができる。
補足する以上説明した電圧変換ユニット3の制御処理において、スイッチ素子S4をオフ状態からオン状態に切替える場合には、第1電源1の出力電圧Vfcが第2電源2の出力電圧Vbatよりも小さい状態で、スイッチ素子S4の切替えを行うことで、突入電流を抑制することができる。
以上説明した実施形態によれば、電圧変換ユニット3は、第1相〜第4相の電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2のうちを第3相及び4相の電圧変換部15b1,15b2を第1電源1及び第2電源2で共用し、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2を第1電源1で専用に使用し得るように構成されている。このため、第1電源1及び第2電源2の電力の伝送を、それぞれの電源1,2の特性に適した種々様々な態様で適切に制御することができると共に、電圧変換ユニット3の小型化、軽量化、もしくは低コスト化を実現できる。
また、第1電源1に専用の第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2、あるいは、充電できない第1電源1(燃料電池)に、第2電源の電力が供給されることが、ダイオードD3を有する簡単な回路構成で確実に阻止することができる。
ひいては、第1電源1の保護と、第1相及び第2相の電圧変換部15a1,15a2を使用した第1電源1の電力伝送とを高い信頼性で実現できる。
また、共通のコアCraを有する電圧変換部15a1,15a2に電力を入力し得る電源が互いに一致する(第1電源1)ので、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのコイルLa1、La2に対してアンバランスな通電を行うことを極力防止することができる。
同様に、共通のコアCrbを有する電圧変換部15b1,15b2に電力を入力し得る電源が互いに一致する(第1電源1及び第2電源2の双方)ので、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのコイルLb1、Lb2に対してアンバランスな通電を行うことを極力防止することができる。
ひいてはコアCra,Crbの飽和を防止し、各電圧変換部15a1,15a2,15b1,15b2での電力伝送効率を高めることができる。
なお、以上説明した実施形態では、電圧変換部15a1,15a2のコアCraを共通化すると共に、電圧変換部15b1,15b2のコアCrbを共通化したが、電圧変換部15a1,15a2のそれぞれのコアを各別にしたり、あるいは、電圧変換部15b1,15b2のそれぞれのコアを各別にしてもよい。
また、第1電源1及び第2電源2に共通の電圧変換部は、1つ又は3つ以上であってもよく、第1電源1に専用の電圧変換部は、1つ又は3つ以上であってもよい。
また、第2電源2に専用の1つ以上の電圧変換部をさらに備えてもよい。
また、前記実施形態では、電気負荷として電動機100を採用した場合を例にとって説明したが、電気負荷は、電動機100以外の電動アクチュエータ等であってもよい。
また、第1電源1は燃料電池以外の電源、例えば、第2電源2よりも大容量の蓄電器であってもよい。この場合、第1電源1は、その劣化の進行を極力防止すること等ために、回生電力の充電、あるいは、第2電源2からの充電が禁止される電源であってもよい。
また、本発明の電源システムは、車両以外の輸送機器(例えば、船舶、軌道車両、航空機等)に搭載されたものであってもよい。あるいは、電源システムは、定置型の設備に備えられたものであってもよい。
1A…電源システム、1…第1電源、2…第2電源、3…電圧変換ユニット、4…制御部、11p…第1入力端子部(第1電力入力部)、12p…第2入力端子部(第2電力入力部)、13p,13n…出力端子部(電力出力部)、15a1,15a2,15b1,15b2…電圧変換部、La1,Lb1…コイル、Cra,Crb…コア、20p…配線ライン(第1A通電路)、21p…配線ライン(第2通電路)、22p…通電路(第1B通電路)、D3…ダイオード、S4…スイッチ素子、100…電動機(電気負荷)。
Claims (21)
- 第1電源及び第2電源と、
前記第1電源及び第2電源の電力がそれぞれ入力される第1電力入力部及び第2電力入力部と、前記第1電源及び第2電源の電力を前記第1電力入力部又は第2電力入力部から入力可能であり、入力された電力の電圧を変換してなる電力を出力可能に各々構成された複数の電圧変換部とを有し、該複数の電圧変換部が、共通の電力出力部から外部の電気負荷に電力を出力し得るように該電力出力部に並列に接続された電圧変換ユニットと、
前記電圧変換ユニットを制御する機能を有する制御部とを備えており、
前記電圧変換ユニットは、前記第1電源及び前記第2電源のうちの第1電源の電力だけを入力し得る1つ以上の前記電圧変換部の組である第1変換群と、前記第1電源及び前記第2電源の双方の電力を入力し得る1つ以上の電圧変換部の組である第2変換群とを有するように構成されており、
前記制御部は、前記第1変換群と前記第2変換群とを各別の制御態様で制御し得るように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項1記載の電源システムにおいて、
前記第1電源及び前記第2電源は、前記第1電源の方が前記第2電源よりもエネルギー密度が高く、且つ、前記第2電源の方が前記第1電源よりも出力密度が高いという互いに異なる特性を有していることを特徴とする電源システム。 - 請求項1又は2記載の電源システムにおいて、
前記第1電源は燃料電池であり、前記第2電源は蓄電器であることを特徴とする電源システム。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電圧変換ユニットは、前記第1変換群に属する前記電圧変換部に前記第1電力入力部から電力を供給する第1A通電路と、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に前記第1電力入力部から電力を供給する第1B通電路と、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に前記第2電力入力部から電力を供給する第2通電路とを備えており、前記第1B通電路は、前記第1電力入力部から、前記第2変換群に属する前記電圧変換部に向かう方向と逆方向の電力伝送を阻止するダイオードを有すると共に、前記第2電源の電力が前記第2通電路から第1B通電路を通って前記第1電力入力部側に伝送されるのが阻止されるように前記ダイオードを介して前記第2通電路に接続されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項4記載の電源システムにおいて、
前記第1B通電路は、該第1B通電路での通電を遮断可能なスイッチ素子をさらに有することを特徴とする電源システム。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力すると共に、前記第2電力入力部から前記第2変換群の電圧変換部に前記第2電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させ、且つ、前記第2変換群の電圧変換部を、入力された電力をそのまま出力させるように動作させることにより、前記第1電源及び第2電源の双方の電力を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給する第1制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項6記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも小さい場合に、又は、前記電動機のクルーズ運転状態で、前記第1制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力すると共に、前記第2電力入力部から前記第2変換群の電圧変換部に前記第2電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群及び前記第2変換群のそれぞれの電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させることにより、前記第1電源及び第2電源の双方の電力を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給する第2制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項8記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記第2制御処理において、前記第1変換群の電圧変換部を電圧制御及び電流制御のうちの一方の制御態様で制御し、前記第2変換群の電圧変換部を電圧制御及び電流制御のうちの他方の制御態様で制御するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項9記載の電源システムにおいて、
前記第1電源は燃料電池、前記第2電源は蓄電器であり、
前記制御部は、前記第2制御処理において、前記第1変換群の電圧変換部を電流制御の制御態様で制御し、前記第2変換群の電圧変換部を電圧制御の制御態様で制御するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項8〜10のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の要求加速度又は要求駆動力が所定の閾値よりも大きい場合に、前記第1変換群及び前記第2変換群のそれぞれの電圧変換部に昇圧動作を行わせるように前記第2制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記第2電源は、充電可能な蓄電器であり、
前記制御部は、
前記第1電力入力部に入力された前記第1電源の電力の全体又は一部を前記第1変換群及び第2変換群のそれぞれ電圧変換部に入力せずに、前記第1電力入力部から前記第2電力入力部に供給することにより、前記第1電源の電力を前記第2電源に充電する第3制御処理と、
前記第1電力入力部から前記第1変換群の電圧変換部に前記第1電源の電力を入力した状態で、前記第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させ、且つ、前記第1変換群の電圧変換部から出力される電力の全体又は一部を前記第2変換群の電圧変換部に前記電力出力部側から入力した状態で、該2変換群の電圧変換部を前記第2電力入力部に電力を出力させるように動作させることにより、前記第1電源の電力を、前記第2電源に充電する第4制御処理とのうちの少なくとも一方の制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記第1電源から前記第1電力入力部に入力される電力の電圧が、前記第2電源から前記第2電力入力部に入力される電力の電圧よりも高い場合に、前記第3制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12又は13記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記第1電源から前記第1電力入力部に入力される電力の電圧が、前記第2電源から前記第2電力入力部に入力される電力の電圧よりも低い場合に、前記第4制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12〜14のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記電気負荷への電力の供給時に、前記第1電力入力部に入力された前記第1電源の電力の一部を前記第1変換群の電圧変換部に入力した状態で、該第1変換群の電圧変換部を、入力された電力の電圧変換を行わせるように動作させるとことにより、前記第1電源の電力を前記電力出力部から前記電気負荷に供給することを、前記第3制御処理と並行して行う制御処理である第5a制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12〜15のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記制御部は、前記電気負荷への電力の供給時に、前記第1変換群の電圧変換部から出力される電力の一部を、前記電力出力部から前記電気負荷に供給することを、前記第4制御処理と並行して行う制御処理である第5b制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項15記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の所定の速度以上でのクルーズ運転状態で、前記5a制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項16記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の所定の速度以上でのクルーズ運転状態で、前記第5b制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12〜18のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、回生電力を出力可能な電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の回生運転時に、前記電動機の回生電力を前記電力出力部から前記第2変換群の電圧変換部に入力した状態で、該2変換群の電圧変換部を前記第2電力入力部に電力を出力させるように動作させることにより、前記回生電力を前記第2電源に充電することを、前記第3制御処理と並行して行う制御処理である第6a制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項12〜19のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電気負荷は、回生電力を出力可能な電動機であり、
前記制御部は、前記電動機の回生運転時に、前記回生電力を前記電力出力部側から前記第2変換群の電圧変換部に入力することにより、該回生電力を該第2変換群の電圧変換部から前記第2電源に充電することを、前記第4制御処理を並行して行う制御処理である第6b制御処理を実行する機能を有するように構成されていることを特徴とする電源システム。 - 請求項1〜20のいずれか1項に記載の電源システムを備えることを特徴とする輸送機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016216773A JP6397872B2 (ja) | 2016-11-04 | 2016-11-04 | 電源システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016216773A JP6397872B2 (ja) | 2016-11-04 | 2016-11-04 | 電源システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018074889A JP2018074889A (ja) | 2018-05-10 |
JP6397872B2 true JP6397872B2 (ja) | 2018-09-26 |
Family
ID=62116046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016216773A Active JP6397872B2 (ja) | 2016-11-04 | 2016-11-04 | 電源システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6397872B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6505149B2 (ja) * | 2017-03-10 | 2019-04-24 | 本田技研工業株式会社 | 電源システム |
DE102018212881A1 (de) * | 2018-08-02 | 2020-02-06 | Audi Ag | Versorgungseinrichtung mit einer Brennstoffzelleneinrichtung und einer Batterie, Brennstoffzellenfahrzeug sowie Verfahren zum Starten einer Versorgungseinrichtung |
GB2609657A (en) * | 2021-08-12 | 2023-02-15 | Viritech Ltd | High voltage power management module |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002354679A (ja) * | 2001-05-29 | 2002-12-06 | Kyocera Corp | 電力変換装置及びそれを用いた電力供給システム |
US7138730B2 (en) * | 2002-11-22 | 2006-11-21 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Topologies for multiple energy sources |
JP5261942B2 (ja) * | 2007-02-14 | 2013-08-14 | 株式会社リコー | 充電制御回路への電源供給を行う電源回路、その電源回路を備えた充電装置及び充電制御回路への電源供給方法 |
US8274173B2 (en) * | 2008-12-02 | 2012-09-25 | General Electric Company | Auxiliary drive apparatus and method of manufacturing same |
JP5644131B2 (ja) * | 2010-02-16 | 2014-12-24 | 株式会社Ihi | 電源装置及び電源装置制御方法 |
WO2011135658A1 (ja) * | 2010-04-26 | 2011-11-03 | 三菱電機株式会社 | 系統連系形インバータ |
JP2016026949A (ja) * | 2014-06-25 | 2016-02-18 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の制御装置 |
-
2016
- 2016-11-04 JP JP2016216773A patent/JP6397872B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018074889A (ja) | 2018-05-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101284331B1 (ko) | 친환경 차량의 충전장치 및 방법 | |
JP5855133B2 (ja) | 充電装置 | |
US9954454B2 (en) | DC/DC converter and electrical storage system | |
CN102412604A (zh) | 电源设备 | |
JP2018148637A (ja) | 充電装置、及び車載電源装置 | |
US9209698B2 (en) | Electric power conversion device | |
US11305655B2 (en) | Electric power conversion system for vehicle and control method thereof | |
JP6397872B2 (ja) | 電源システム | |
JP6742145B2 (ja) | 双方向dc−dcコンバータ、これを用いた電源システム及び当該電源システムを用いた自動車 | |
US11724612B2 (en) | Bidirectional charging system for vehicle | |
JP6798286B2 (ja) | 電動車両の充電システム及び車載充電ユニット | |
US20200016991A1 (en) | Conversion device, associated control method and associated vehicle | |
JP6397871B2 (ja) | 電源システム | |
KR102008751B1 (ko) | 차량용 전력 제어 장치 | |
JP6953634B2 (ja) | Dc/dcコンバータを備える車両充電器 | |
JP6502088B2 (ja) | 電源システム、車両及び電圧制御方法 | |
US20190044327A1 (en) | Multiple output battery system with alternator architectures | |
US6593722B2 (en) | Charging system for battery-powered drive system | |
KR20220158505A (ko) | 차량용 양방향 충전 시스템 | |
RU2555746C1 (ru) | Блок преобразователей для силовой установки с двигателем внутреннего сгорания и электромеханической трансмиссией | |
US20190044347A1 (en) | Multiple output battery system | |
Xia et al. | An integrated modular converter for switched reluctance motor drives in range-extended electric vehicles | |
JP6668056B2 (ja) | 電力変換装置、これを用いた電源システム及び自動車 | |
AU2013338937A1 (en) | Load current regenerating circuit and electrical device having load current regenerating circuit | |
KR20190118085A (ko) | 차량용 전력변환 시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180813 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180828 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180903 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6397872 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |