JP6397344B2 - アンテナ装置及び無線システム - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置及び無線システムに関する。
従来、電磁波を用いた遠距離無線通信を行うためにパラボラ鏡を有するアンテナ装置が用いられている。このアンテナ装置は、反射鏡面が放物線状の曲面に構成されたパラボラ鏡と1次放射器(電波放射源)としてのアンテナとを有する(例えば、特許文献1参照)。このアンテナは、パラボラ鏡の放物面の焦点位置に配置され、反射鏡面に対して電磁波を放射する。これにより、反射鏡面で反射した電磁波は、開口面全体で同一位相のまま伝搬する。したがって、上述のアンテナ装置は、遠方界において最大利得を実現することが可能となる。上述のアンテナ装置では、ビーム幅が狭いこと及び遠方まで伝搬減衰を最小限に抑えられているため、通信エリアは遠方に及ぶ。一方、近接又は非接触通信の通信システムを構築する場合には、電磁波の伝搬距離を短くすることにより、高いセキュリティを有するシステムとすることが望ましい。
国際公開第2006/028136号
しかしながら、従来のアンテナ装置では、電磁波の伝搬距離を短くするために送信電力及びアンテナ利得を抑えたとしても、電磁波は必要な距離以上に伝搬してしまう。アンテナ装置を用いた通信システムを高いセキュアなシステムとして使用するためには、伝搬距離をより短くする必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、伝搬距離がより短いアンテナ装置及び無線システムを提供することである。
本発明の一態様は、電磁波放射源となるアンテナと、前記アンテナから放射された電磁波を反射する反射面を有する反射部と、を有し、前記アンテナは、前記反射面から前記反射面の焦点の位置より遠い位置に配置されているアンテナ装置である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記アンテナの開口部の中央位置と前記焦点の位置とを結ぶ線が接する前記反射面の位置又はその位置の近傍に電波吸収体が配置される。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記反射部は、前記アンテナの開口部の中央位置と前記焦点の位置とを結ぶ線が接する前記反射面の位置又はその位置の近傍の金属が欠損している。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記アンテナと前記反射面の焦点の位置との距離は、前記電磁波の波長の2倍以上32倍以下である。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記アンテナは、前記反射部の開口面の中心軸からずれた位置に配置されている。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記アンテナは、平面アンテナである。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置であって、前記アンテナは、水平・垂直両偏波又は円偏波を発生するアンテナである。
また、本発明の一態様は、上述のアンテナ装置と、前記反射部により反射された電磁波を受信することで前記アンテナ装置と通信する無線端末と、を備える無線システムである。
以上説明したように、本発明によれば、伝搬距離がより短いアンテナ装置を提供することができる。
第1の実施形態のアンテナ装置1の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との電波強度を示す図である。 第2の実施形態のアンテナ装置1Aの構成の一例を示す図である。 第2の実施形態のアンテナ装置1Aと従来のアンテナ装置との電波強度を示す図である。 第3の実施形態のアンテナ装置1Bの構成の一例を示す図である。 第3の実施形態のアンテナ装置1Bのアンテナ4からの距離に対する電界強度の減衰特性の一例を示す図である。 第4の実施形態のアンテナ装置1Cの構成の一例を示す図である。 第5の実施形態のアンテナ装置1Dの構成と電波強度特性とを示す図である。 第5の実施形態のアンテナ装置1Dの回線設計の一例である。 第6の実施形態のアンテナ装置1Eの構成と電波強度特性とを示す図である。 第6の実施形態の本実施形態のアンテナ装置1Eの通信エリアでの遠方界指向特性の解析結果を示す図である。 第7の実施形態のアンテナ装置を用いた無線システム100の一例を示す図である。 第7の実施形態の無線システム100のアンテナ装置による通信エリアを表した図である。
以下、本発明の実施形態に係るアンテナ装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置1の構成の一例を示す図である。なお以降の説明に用いる各図面においては、それぞれの図に図示した空間において互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の方向を規定して説明する。
本実施形態のアンテナ装置1は、特定の近接位置における照射範囲である通信エリア10以外では、急速に電界強度を減衰させる。
図1に示すように、アンテナ装置1は、反射部2及びアンテナ4を備える。
反射部2は、アンテナ4から放射された電磁波を反射する。例えば、反射部2は、反射鏡、反射板又は反射鏡と反射板とを組み合わせたものである。例えば、反射鏡は、楕円反射鏡や放物面反射鏡(パラボラ反射鏡)である。例えば、反射板は、メタマテリアル材料で構成されている。また、反射部2は、反射鏡と金属反射板とを組み合わせた多面体構造を有してもよい。反射部2の反射面には、焦点位置3を有する反射鏡面又は平面リフレクターを備える。以下、反射部2がパラボラ反射鏡、すなわち反射面がパラボラ反射鏡面である場合について説明する。
アンテナ4は、焦点位置3を基準に、反射部2が配置されている側と反対の方向に配置されている。すなわち、アンテナ4は、反射部2の反射面から焦点位置3より遠い位置に配置されている。アンテナ4は、反射部2に対して電磁波を放射する。例えば、アンテナ4は、ホーンアンテナ又は平面アンテナである。例えば、平面アンテナは、マイクロストリップアンテナ及びそのアレーアンテナ又はスロットアンテナ及びそのアレーアンテである。
次に、本実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との電波強度を比較する。図2は、本実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との電波強度の比較を説明する図である。図2(a)は、本実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との動作を示す図である。図2(b)は、本実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との電波強度を示す図である。なお、本実施形態のアンテナ装置1の電磁波の経路(N)を実線で示し、従来のアンテナ装置の電磁波の経路(M)を点線で示す。
従来のアンテナ装置は、反射部2及びアンテナ50を備える。従来のアンテナ装置は、反射部2の焦点位置3にアンテナ50が配置される。これにより、アンテナ50から放射された電磁波を反射部2の開口面のどの位置においてもほぼ等位相面となる平面波の電磁波として、−Z方向に平行に反射させる。したがって、遠方において最大利得を得ることができるため、遠方に位置する無線装置間で通信可能である。しかしながら、従来のアンテナ装置を近接通信において使用する場合、従来のアンテナ装置は遠方において最大利得を得る構成であるため、送信電力及びアンテナ利得を抑えても、距離A3(A1<A2<A3)までが通信エリアとなり、不要なエリアまでが通信エリアとなる場合がある。なお、通信エリアは、電波強度が所定の電波強度B1以下になるまでの距離とする。
一方、本実施形態のアンテナ装置1では、アンテナ4から放射された電磁波を反射部2によって散乱させる。また、反射部2によって反射される電磁波のうち、アンテナ4のアンテナ開口の鉛直後方に放射された電磁波をアンテナ4で遮蔽する。そのため、反射部2の開口面の中心軸を通るアンテナ4から放射された電磁波(直接波)は減衰され、反射部2の反射面からの角度のある反射のみが通信エリア10に到達する。これにより、通信エリア10は、距離A2までとなり、距離A2を越える領域では、急速に電界強度を減衰させる。これにより、従来と比較して遠方に到達する電磁波を減らすことが可能となる。
上述した実施形態では、電磁波放射源となるアンテナ4とアンテナ4から放射された電磁波を反射する反射部2を有し、反射部2とアンテナ4は、反射部2の反射面の焦点位置3より離して配置されている。これにより、反射された電磁波は、短焦点の位置で像を結ぶことができる。これにより、特定の照射範囲(通信エリア10)以外では電界強度が弱まる指向性が得られる。なお、距離A1以下の距離でも通信可能であるが、実際には狭い距離であり、反射された電磁波を受信する装置を物理的に設置できる距離ではない。そのため、距離A1から距離A2の通信エリア(目的のエリアのみ)で通信ができる装置が実現できる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係るアンテナ装置1Aについて説明する。図3は、第2の実施形態に係るアンテナ装置1Aの構成の一例を示す図である。なお、第1の実施形態と同じ部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図3に示すように、アンテナ装置1Aは、反射部2、アンテナ4及び電波吸収体5を備える。
電波吸収体5は、反射部2の反射面の中心部分に配置されている。すなわち、アンテナ4の開口部の中央位置と焦点位置3とを結ぶ線が反射部2と接する反射面の位置又はその近傍に配置される。これにより、アンテナ4から反射部2の反射面の中心部分に放射された電磁波は、電波吸収体5で吸収される。これにより、反射部2の反射面の中心部分で反射される電磁波を低減し、アンテナ装置1Aの後方に向かう電磁波を抑圧することが可能となる。なお、本実施形態では、電波吸収体5を用いているが、より簡易な方法として、アンテナ4の開口中央と焦点位置3を結ぶ線が反射部2と接する反射面の位置又はその近傍の金属を欠損させても同様の効果が得られる。
次に、本実施形態のアンテナ装置1Aと従来のアンテナ装置との電波強度を比較する。図4は、本実施形態のアンテナ装置1と従来のアンテナ装置との電波強度を示す図である。図4(a)は、本実施形態のアンテナ装置1Aと従来のアンテナ装置との動作を示す図である。図4(b)は、本実施形態のアンテナ装置1Aと従来のアンテナ装置との電波強度を示す図である。なお、本実施形態のアンテナ装置1Aの電磁波の経路(K)を実線で示し、従来のアンテナ装置の電磁波の経路(M)を点線で示す。
本実施形態のアンテナ装置1Aでは、アンテナ4から放射された電磁波を反射部2によって反射させる。また、反射部2によって反射される電磁波のうち、アンテナ4のアンテナ開口の鉛直後方に放射された電磁波をアンテナ4で遮蔽する。さらに、アンテナ4から反射部2の反射面の中心部分に放射された電磁波は、電波吸収体5で吸収される。そのため、直接波はより減衰され、反射部2の反射面からの角度のある反射のみが通信エリア10に到達する。これにより、通信エリア10は、距離A1´(距離A1<距離A1´<距離A2)までとなり、距離A1´を超える領域では、急速に電界強度を減衰させる。これにより、従来と比較して遠方に到達する電磁波を減らすことが可能となる。さらに、第1の実施形態と比較して、遠方に到達する電磁波を減らすことが可能となる。
上述した実施形態では、電磁波放射源となるアンテナ4とアンテナ4から放射された電磁波を反射する反射部2と電磁波を吸収する電波吸収体5を有し、反射部2とアンテナ4は、反射部2の反射面の焦点位置3より離して配置されている。これにより、反射された電磁波は、短焦点の位置で像を結ぶことができる。これにより、特定の照射範囲、すなわち通信エリア10以外では電界強度が弱まる指向性が得られる。したがって、目的のエリアのみで通信ができる装置が実現できる。
また、上述した実施形態では、アンテナ4の開口中央と焦点位置3とを結ぶ線が接する反射部2の位置の近傍の金属を欠損させる、又はもしくはその位置に電波吸収体5が配置される。これにより、アンテナ4から反射部2の中央部分に放射された電磁波の反射を抑えることができる。したがって、正面方向に伝搬する電磁波を抑圧することができる。これにより、正面の通信エリアを限定することが可能となる。よって、さらに目的の通信エリアのみで通信ができる装置が実現できる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係るアンテナ装置1Bについて説明する。図5は、第3の実施形態に係るアンテナ装置1Bの構成の一例を示す図である。なお、第1の実施形態と同じ部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図5に示すように、アンテナ装置1Bは、反射部2、アンテナ4及び実装基板6を備える。本実施形態のアンテナ装置1Bは、実装基板6に表面実装されたアンテナ4から放射した電磁波を反射部2の反射面において反射させることにより目的の照射エリア(通信エリア)を生成する。アンテナ装置1Bは、反射部2、アンテナ4及び実装基板6が一体化されている。
以下に、本実施形態のアンテナ装置1Bのサイズの一例を説明する。
図5に示すように、本実施形態のアンテナ装置1Bを、MMIC(monolithic microwave integrated circuit)等を一体化するシステムインパッケージとする場合、実装基板6が実装に適したセラミックス基板やアンテナで使用するテフロン(登録商標)基板等では適用できるサイズに限界がある場合がある。
例えば、ミリ波帯である60GHz帯の電磁波を用いるアンテナ装置を想定した場合、アンテナ一体型のシステムインパッケージを1次放射器とする場合、実装性及び指向性ビーム幅の観点も踏まえると、アンテナ4のサイズは、5mm角程度から20mm角程度である。この場合、アンテナ4の開口面積に応じた放射指向特性の半値幅は、約80度から約20度の範囲となる。また、アンテナ4の開口面積の大きさをDとした時、アンテナ4からの距離が2×D/λで与えられる値、すなわちアンテナ4から2×D/λ以上離れた位置では、アンテナ4からの放射電磁界はほぼ平面波となる。したがって、反射部2の焦点位置3において既に平面波である電磁波が反射部2に入射されれば、その電磁波の反射波は、近い領域で焦点を結ぶことができる。そのため、急速に電界強度を増加させ、且つ焦点位置3を過ぎると急激に電界強度が減少することになる。ここで、波長により記述し直すと、反射部2の焦点位置3からアンテナ4までの距離は、アンテナ4に1波長角程度のアンテナである場合には2波長以上(電磁波の波長の2倍以上)であり、アンテナ4に4波長角程度のアンテナである場合には32波長以上(電磁波の波長の32倍以上)とする。これにより、反射部2の反射面には平面波に近い電磁波が入力できることになり、目的の短焦点を結ぶ照射エリアを構成することが可能となる。なお、実際にはアンテナ4と反射部2との距離を32波長以上とすると、60GHz帯であっても、反射部2の焦点位置3からアンテナ4までの距離は160mmと大きくなる。そのため、反射部2の焦点位置3からアンテナ4までの距離を、より小さくするためには、反射部2の反射面に入射する電磁波を平面波ではなく準平面波として、反射部2の焦点位置3からアンテナ4までの距離を32波長以下(電磁波の波長の32倍以下)とすることが望ましい。
以下に、本実施形態のアンテナ装置1Bのアンテナ4からの距離に対する電界強度の減衰特性を説明する。
図6は、本実施形態のアンテナ装置1Bのアンテナ4からの距離に対する電界強度の減衰特性の一例を示す図である。なお、図6に示すアンテナ4からの距離に対する電界強度の減衰特性は、電磁波が60GHz帯の場合の電界強度の減衰特性を測定したものである。また、アンテナ4は、1辺が3.2波長の平面アンテナである。アンテナ4と反射部2との距離は、89mmであり約18波長とした。なお、点線が反射部2を用いないアンテナ4単体での距離に対する電界強度の減衰特性を示す。実線が反射部2を用いるアンテナ4、すなわちアンテナ装置1Bでの距離に対する電界強度の減衰特性を示す。
図6に示すように、反射部2を用いるか否かにおいて距離に対する減衰特性が異なり、反射部2を用いることにより、距離に対する電界強度の減衰特性が良いことがかる。例えば、アンテナ4から1m離れた位置では、反射部2を用いることにより、反射部2を用いない場合と比較して13dBも電界強度が小さくなっていることがわかる。これより、反射部2とアンテナ4との距離に応じて、通常の電波伝搬よりも減衰を大きくすることが可能であることがわかる。このように、反射部2を用いてアンテナ4を反射部2の反射面の焦点位置3より離して配置されることで、反射部2を用いず単に送信電力及びアンテナ利得を抑える場合と比べて電磁波の伝搬距離を短くすることができる。
上述した実施形態では、実装基板6と、実装基板6に表面実装された電磁波放射源となるアンテナ4とアンテナ4から放射された電磁波を反射する反射部2とを有し、反射部2とアンテナ4は、反射部2の反射面の焦点位置3より離して配置される。これにより、反射された電磁波は、短焦点の位置で像を結ぶことができる。これにより、特定の照射範囲、すなわち通信エリア10以外では電界強度が弱まる指向性が得られる。したがって、目的のエリアのみで通信ができる装置が実現できる。
また、上述した実施形態では、アンテナ4の開口中央と焦点位置3とを結ぶ線が接する反射部2の位置の近傍の金属を欠損させる、又はもしくはその位置に電波吸収体5を配置させてもよい。これにより、アンテナ4から反射部2の中央部分に放射された電磁波の反射を抑えることができる。したがって、正面方向に伝搬する電磁波を抑圧することができる。これにより、正面の通信エリアを限定することが可能となる。よって、さらに目的の通信エリアのみで通信ができる装置が実現できる。
また、上述した実施形態では、反射部2の焦点位置3からアンテナ4までの距離を、アンテナ4が放射する電磁波の2波長以上32波長以下にする。したがって、本実施形態のアンテナ装置1Bは、実装基板6に実装可能な現実的な大きさのアンテナ4を用いて、短焦点で像を結ぶことができる。これにより、特定の照射範囲内でのみ拡散するアンテナ装置を実現することができる。よって、現実的なキオスク装置が実現可能となる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態に係るアンテナ装置1Cについて説明する。図7は、第4の実施形態に係るアンテナ装置1Cの構成の一例を示す図である。本実施形態のアンテナ装置1Cの電磁波の経路(O)を実線で示す。なお、第1の実施形態と同じ部分については同一符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図7に示すように、アンテナ装置1Cは、反射部2及びアンテナ4を備える。なお、本実施形態において、反射部2は、反射板を用いた例を示す。アンテナ装置1Cは、アンテナ4及び反射部2をオフセットさせた位置で配置したアンテナ装置である。すなわち、アンテナ4が反射部2の開口面の中心軸からずれた位置に配置されている。なお、オフセットは、例えば、反射部2としてオフセットパラボラを用い、そのオフセットパラボラのパラボラ鏡面の焦点側を照射ゾーンとして使用し、1次放射器としてのアンテナ4は、従来のパラボラアンテナの指向方向側に配置(すなわち、逆転して配置)されている状態をいう。
これにより、図7に示すように、アンテナ4から放射された電磁波は、反射部2で反射し、近接の通信エリア10で収束することが可能である。さらに、距離が延びるにつれ拡散させることが可能である。
上述した実施形態では、電磁波放射源となるアンテナ4とアンテナ4から放射された電磁波を反射する反射部2を有し、反射部2とアンテナ4は、反射部2の反射面の焦点位置3より離して配置される。これにより、反射された電磁波は、短焦点の位置で像を結ぶことができる。これにより、特定の照射範囲、すなわち通信エリア10以外では電界強度が弱まる指向性が得られる。したがって、目的のエリアのみで通信ができる装置が実現できる。
また、上述した実施形態では、アンテナ4の開口中央と焦点位置3とを結ぶ線が接する反射部2の位置の近傍の金属を欠損させる、又はもしくはその位置に電波吸収体5を配置させてもよい。これにより、アンテナ4から反射部2の中央部分に放射された電磁波の反射を抑えることができる。したがって、正面方向に伝搬する電磁波を抑圧することができる。これにより、正面の通信エリアを限定することが可能となる。よって、さらに目的の通信エリアのみで通信ができる装置が実現できる。
また、上述した実施形態では、アンテナ4が反射部2の開口面の中心軸からずれた位置に配置されている。これにより、任意の位置に通信エリアを設けることができる。また、反射部2とアンテナ4との配置の角度を変えることができる。これにより、アンテナ配置の組み合わせの自由度を上げることができる。したがって、アンテナ装置の小型化が可能となる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態に係るアンテナ装置1Dについて説明する。図8は、第5の実施形態に係るアンテナ装置1Dの構成と電波強度特性とを示す図である。図8(a)は、第5の実施形態に係るアンテナ装置1Dの構成の一例を示す図である。
図8(a)に示すように、アンテナ装置1Dは、反射部2及びアンテナ4を備えている。本実施形態において、反射部2は、反射板である場合を示し、アンテナ4は、平面アンテナである場合を示す。
図8(b)は、本実施形態におけるアンテナ装置1Dのアンテナ4からの距離に対する電界強度の減衰特性の一例を示す図である。なお、図8(b)は、アンテナ4から照射した60GHz帯の電磁波を反射部である反射板で反射させ、反射した電磁波の収束位置を4波長とした場合の電界強度の解析結果を示したものである。
図9は、図8(b)電界強度の解析結果から行った60Hz帯における回線設計の一例である。なお、縦軸が受信信号CN比マージン(dB)であり、横軸が距離(mm)である。以下にその条件及び結果を示す。
周波数が60GHz、変調方式がQPSK、受信帯域が1.76GHz、送信アンテナ利得が10dB、受信アンテナ利得が2.5dB、受信機NFが8dB、所要CN比が9.79dB(BER=10−3)、送信電力が反射板が有りの場合で−45.9dBm、反射板が無しの場合で−33.5dBm(ただし、距離16.5mmでのCN比が同一になるように設定した)である。
図9に示すように、上記条件の場合、40mmより近い場合に通信が可能であることを示しており、通常のアンテナの場合に比べ、近い範囲でのみ通信ができることがわかる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態に係るアンテナ装置1Eについて説明する。図10は、第6の実施形態に係るアンテナ装置1Eの構成と電波強度特性とを示す図である。図10(a)は、第6の実施形態に係るアンテナ装置1Eの構成の一例を示す図である。
図10(a)に示すように、アンテナ装置1Eは、反射部2及びアンテナ4を備えている。本実施形態において、反射部2は、多面体の反射板である場合を示し、アンテナ4は、平面アンテナである場合を示す。アンテナ装置1Eは、アンテナ4が反射部2の開口面の中心軸からずれた位置に配置されている。これにより、アンテナ装置1Eは、平面アンテナであるアンテナ4から放射した電磁波を多面体の反射板で反射し、反射した電磁波をオフセットした方向に散乱させるアンテナ装置である。
図10(b)は、本実施形態のアンテナ装置1Eにおいて、60GHz帯の電磁波の照射正面方向における電界強度の電磁界解析結果である。
図10(b)に示すように、アンテナ装置1Eは、電磁波の電界強度のピークがある距離20mmから50mm程度においては、通常の2乗曲線よりも大きな減衰曲線に乗って減衰していることがわかる。また、それ以降離れた場合では2乗減衰に近い値となっている。これにより、目的の通信エリアにおいてのみ通信ができ、少しでも離れると通信できないようにする、通信エリア分けが可能となる。
参考までに本実施形態のアンテナ装置1Eの通信エリアでの遠方界指向特性の解析結果を図11に示す。図11(a)は、放射方向に対して垂直方向の指向特性を示す図である。図11(b)は、放射方向に対して水平方向の指向特性を示す図である。
(第7の実施形態)
以下、第1の実施形態から第6の実施形態に係るアンテナ装置のいずれかを用いた無線システムについて説明する。図12は、上述の実施形態のおけるアンテナ装置のいずれかを用いた無線システム100の一例を示す図である。図13は、第7の実施形態における無線システム100のアンテナ装置による通信エリアを表した図である。
無線システム100は、無線基地局装置11及び小型無線端末13を備えている。
無線基地局装置11は、無線送受信部12及びアンテナ装置14を備えている。
無線基地局装置は、上述の実施形態のアンテナ装置のいずれかのアンテナ装置を備えている。
小型無線端末13は、通信機能を有する端末であり、例えば携帯電話(スマートフォンを含む)、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、タブレット端末等の携帯端末である。
無線送受信部12は、無線基地局装置11の中央部分に設置されており、ユーザ等が小型無線端末13を近接させ、通信エリアに入ることで、小型無線端末と通信可能状態となることができる。これにより、無線システム100は、複数の小型無線端末13が無線基地局装置11に近接した場合でも、非常に小さい通信エリアを形成することで通信可能な小型無線端末13を限定することが可能となる。また、通信エリアが小さいことによる情報漏えいも抑えることができ、高セキュアな通信システムを構築することが可能となる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
上述のアンテナ装置において、アンテナ4は、水平・垂直両偏波又は円偏波を発生するアンテナ(以下、「両偏波・円偏波アンテナ」という。)であってもよい。両偏波・円偏波アンテナは、2点給電等を用いた平面アンテナでは実現性に問題はなく、アンテナ4として適用可能である。両偏波・円偏波アンテナは、偏波がずれても信号レベルの劣化を抑えられるという特徴を持つ。したがって、通信機器間の偏波面がずれる可能性が高い近接通信では、偏波ずれによる通信品質劣化を抑えるために両偏波・円偏波アンテナを用いることは有効な方法である。これにより、両偏波・円偏波アンテナを用いたアンテナ装置は、無線装置間の角度ずれを意識することなく通信をすることができる。
1 アンテナ装置
2 反射部
4 アンテナ
10 通信エリア

Claims (7)

  1. 電磁波放射源となるアンテナと、
    前記アンテナから放射された電磁波を反射する反射面を有する反射部と、
    を有し、
    前記アンテナは、前記反射面から前記反射面の焦点の位置より遠い位置に配置され
    前記アンテナと前記焦点の位置との距離は、前記電磁波の波長の2倍以上19倍未満であるアンテナ装置。
  2. 前記アンテナの開口部の中央位置と前記焦点の位置とを結ぶ線が接する前記反射面の位置又はその位置の近傍に電波吸収体が配置された請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記反射部は、前記アンテナの開口部の中央位置と前記焦点の位置とを結ぶ線が接する前記反射面の位置又はその位置の近傍の金属が欠損している請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記アンテナは、前記反射部の開口面の中心軸からずれた位置に配置されている請求項1から請求項のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記アンテナは、平面アンテナである請求項1から請求項のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記アンテナは、水平・垂直両偏波又は円偏波を発生するアンテナである請求項1から請求項のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項記載のアンテナ装置と、
    前記反射部により反射された前記電磁波を受信することで前記アンテナ装置と通信する無線端末と、
    を備える無線システム。
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