JP6396752B2 - 電気ストーブ - Google Patents

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Description

本発明は、電気ストーブに係り、特に、ヒータを俯角方向に回動自在に支持する電気ストーブに関する。
従来、ヒータを備えた本体ケース部を正面に向けた垂直な状態から、足下を集中的に暖めるために下向きの俯角方向に調整可能な電気ストーブが知られている(例えば、特許文献1)。
特許第4353012号公報
ところで、この従来の電気ストーブでは、本体ケース部を俯角方向に傾けて使用した場合、加熱能力が高い状態で長時間使用した場合ではあるが、床面が焦げると言う課題を有するものであった。
この発明はこの点に着目し上記課題を解決するため、特にその構成を、加熱能力を可変可能なヒータを備えた本体ケース部と支持部とを有し、前記本体ケース部と支持部とを回転軸ユニットにて接続し、該回転軸ユニットにより本体ケース部を俯角側に回動可能とした電気ストーブに於いて、前記本体ケース部が俯角側に回動したことをON状態からOFF状態になることで検知するマイクロスイッチを備え、このマイクロスイッチが本体ケース部の俯角を検知した時、ヒータの加熱能力が所定能力以上の場合は、所定能力未満まで加熱能力を強制的に低下させる制御手段を備えたものである。
以上のようにこの発明によれば、本体ケース部が俯角方向に傾いたことをマイクロスイッチが検知した時、ヒータの加熱能力が所定能力以上の場合は、所定能力未満まで加熱能力を強制的に低下させるようにしたので、俯角状態で長時間加熱されても床面を焦がすことが防止され、安全で安心して使用出来るものである。
又このマイクロスイッチは、俯角をON状態からOFF状態に変化することで検知するので、マイクロスイッチが外れた時やリード線が切れた場合でも、能力を低下させる側に切り替えることが出来るので、極めて安全であり使用勝手が良いものである。
本発明の実施形態に係る電気ストーブの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットの取り付け状態を説明するための図1の側面図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットを背面から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットにおける俯角位置の状態を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットの動作を説明するための断面図であり、(a)は仰角位置における図7(b)のB−B線断面図、(b)は俯角位置における図5(b)のA−A線断面図、(c)は俯角位置ではない状態を示す図7(c)のC−C線断面図である。 本発明の実施形態に係る回転軸ユニットの動作を説明するための側面図であり、(a)は俯角位置、(b)〜(e)は仰角位置を示す。 本発明の実施形態に係る能力調節ツマミの平面図である。 本発明の実施形態に係る電気回路のブロック図である。 本発明の実施形態に係るマイクロスイッチON状態の回転軸ユニットの要部斜視図である。 本発明の実施形態に係るマイクロスイッチOFF状態の回転軸ユニットの要部斜視図である。
本発明の実施形態に係る電気ストーブ1の構成について適宜図1から図7を参照しながら詳細に説明する。
電気ストーブ1は、図1と図2に示すように、2本のヒータ21を備えた本体ケース部2と、本体ケース部2を支持する支持部3と、支持部3の上部に固定され本体ケース部2と支持部3とを連結する回転軸ユニット4(図2参照)と、を備えている。
回転軸ユニット4は、図3に示すように、本体ケース部2が縦横回転する時の回転軸5が取付けられた回転軸取付板51と、支持部3に固定される角度調整板支え6と、仰角俯角用軸81を中心にして仰角方向および俯角方向に回動可能に角度調整板支え6に軸支された角度調整板8と、を備えている。
回転軸5は、その先端部分外周がねじ切り加工されており、角度調整板8の回転軸用孔82aを貫通させた状態でその先端部分に角度調整板8を回転軸取付板51に押し付けるための回転軸取付板押付ばね52を嵌め込み、更にワッシャー53,54を嵌め込み、そして回転軸5の先端外周のねじ切り部分に回転軸取付板用ナット55を係合させて、回転軸取付板51を回転自在に角度調整板8に取り付けている。
角度調整板8は、断面コの字形状をなし、回転軸5が貫通する回転軸用孔82aが形成された正面部82と、正面部82の一端側から軸方向に延びる側面部である扇状をなした角度調整部83と、正面部82の他端側から軸方向に延びる扇状をなした角度調整部84と、を備えている。
角度調整部83には、仰角調整用孔83aと俯角調整用孔9aが形成されている。角度調整部84には、仰角調整用孔84aが形成されている。
なお、角度調整部83には、電線固定手段(不図示)が装着されるが詳細な説明は省略する。
角度調整板支え6は、断面コの字状で回転軸5が貫通する回転軸用孔部61が形成され
、仰角俯角用軸81によって角度調整板8を角度調整自在に支持する。
角度調整板支え6は、回転軸用孔部61が形成された背面部62の両端が略直角に折り曲げられて角度調整板支持部63が形成されることにより断面コの字状となっており、背面部62と角度調整板支持部63との折り曲げ部分に角度調整板8の角度調整部83が貫通する角度調整部貫通孔64が形成されている。角度調整板支持部63の上部には、仰角俯角用軸81を受ける軸支部63aが形成されている。
〈仰角調整の構成〉
角度調整板8の角度調整部83には、角度調整板8の仰角がいくつかの角度で保持されるための仰角調整用孔83a(83a1,83a2,83a3,83a4)が、仰角俯角用軸81から回動半径R1(図5(b)参照)の距離に複数形成されている。
仰角用係合体付勢手段80は、仰角調整用孔83aに角度調整部83の内側から仰角調整用係合体を付勢する手段であり、仰角調整用係合体であるボール85bと、ボール85bをばね85aで付勢して保持するボール保持部85と、を備えている。
仰角調整用孔83a(83a1,83a2,83a3,83a4)には、ボール保持部85に収納されたボール85bが角度調整部83の内側からばね85aで付勢されている。
ボール保持部85は、ボール保持部取付ねじ85c,85cによって、上部と下部の2か所で角度調整板支え6の角度調整板支持部63に取り付けられている(図6(a)参照)。
具体的には、角度調整板8は、角度調整部83を角度調整板支え6の角度調整部貫通孔64に貫通させた状態で角度調整板支え6に回動自在に支持されている。そして、角度調整板支持部63の内側には、ボール85bが仰角調整用孔83a(83a1,83a2,83a3,83a4)にはまるように位置させた状態でボール保持部85が角度調整板支え6に固定されている。
ボール保持部85は、上部のボール保持部取付ねじ85cが角度調整板支持部63の上部ねじ挿入孔63bから挿入され、中空状のスペーサー85eを介してボール保持部用孔85dを貫通して、ボール保持部85のねじ切り溝85fに係合されている。下部のボール保持部取付ねじ85cは、角度調整板支持部63の下部ねじ挿入孔63cから挿入され中空状のスペーサー85eを介して直接ボール保持部85のねじ切り溝85fに係合されている。
角度調整部84と、角度調整部84に配設されたボール保持部86は、それぞれ仰角の調整において角度調整部83と、角度調整部83に配設されたボール保持部85と同様に対をなした構成であるので同様の符号を付して詳細な説明は省略する。
仰角俯角用軸81は、一端が鍔状に形成されており、他端の先端を角度調整板支え6に形成された一方の軸支部63aから角度調整部84に形成された仰角俯角用軸用孔84cを貫通し、更に角度調整部83に形成された仰角俯角用軸用孔83cを通って他方の軸支部63aにその先端が突出し、その突出した先端に軸用プッシュナット81aを取り付けることにより組み込まれるものである。
仰角の調整は、角度調整部83に形成された仰角調整用孔83a(83a1,83a2,83a3,83a4)にボール用ばね85aによって付勢されているボール85bがそれぞれはまり込むことで仰角位置を設定できるようになっている。仰角調整用孔83a(83a1,83a2,83a3,83a4)にボール85bが係合された状態を回転軸ユニット4における仰角位置という。
仰角位置は、適宜設定されるが例えば、本体ケース部2(図2参照)に作用する自重を考慮して、仰角調整用孔83a1は、本体ケース部2(図2参照)がほぼ正面を向くように設定された第1の仰角位置(図7(b)参照)である。仰角調整用孔83a2は第2の仰角位置(図7(c)参照)、仰角調整用孔83a3は第3の仰角位置(図7(d)参照)、仰角調整用孔83a4は第4の仰角位置(図7(e)参照)である。
なお、図7(b)〜(e)は、球状体85bがそれぞれ仰角調整用孔83a1,83a2,83a3,83a4に係合された回転軸ユニット4の仰角位置を示すが、本体ケース部2(図2参照)が支持部3に支持された使用状態では、本体ケース部2の自重によって本体ケース部2の仰角は、回転軸ユニット4の仰角位置よりも約5度下方(俯角方向)を向くように設定されている。
〈俯角調整の構成〉
俯角を調整する俯角用係合体付勢手段9は、角度調整部83に形成された俯角調整用孔9aと、俯角調整用孔9aに角度調整部83の外側から係合される球状体91と、球状体91を角度調整部83の外側から俯角調整用孔9aに付勢する板ばね92と、を備えている。
俯角調整用孔9aは、仰角俯角用軸81から仰角調整用孔83aの回動半径R1よりも大きい回動半径R2の距離に配設されている。
板ばね92は、ボール保持部85を固定する上部のボール保持部取付ねじ85cが貫通する抜け孔92aと、球状体91を支持する押さえ孔92bと、固定用ねじ93の挿通孔92cと、を備えている。
角度調整板支え6の角度調整板支持部63には、球状体91を支持する球状体支持孔63dが形成されている。
かかる構成により、図6(b)に示すように、球状体91は、球状体支持孔63dに支持された状態で角度調整板支持部63の外側から板ばね92によって内側方向に付勢されている。球状体91の内側は角度調整部83に形成された俯角調整用孔9aに係合されることで、回転軸ユニット4における俯角位置が設定されるようになっている(図7(a)参照)。
なお、本実施形態においては、板ばね92に球状体91を支持する押さえ孔92bを設けたが、これに限定されるものではなく、板ばねの製作性や剛性を考慮して押さえ孔92bを設けなくてもよい。
回転軸ユニット4における俯角位置は、俯角調整用孔9aに球状体91が係合された状態をいう。
なお、図7(a)は、球状体91が俯角調整用孔9aに係合された回転軸ユニット4の俯角位置を示すが、本体ケース部2が支持部3に支持された使用状態では、本体ケース部2の自重によって本体ケース部2の俯角は5度ぐらいまで増大されるようになっている。
一方、図6(c)に示すように、球状体91が俯角調整用孔9aに係合されていない状態では、球状体91の内側が角度調整部83の外側側面に当接したままで、球状体91は、球状体支持孔63dに支持された状態で角度調整板支持部63の外側から板ばね92によって内側方向に付勢されている。
10は本体ケース部2の上面に備えられ2本のヒータ21への電力の入り切りと加熱能力を弱の1〜強の10までの10段階に調節する能力調節ツマミで、点灯するランプの数で前記能力調節ツマミ10による加熱能力の状態を表示する本体ケース部2の下部に備えられたパワー表示部11と共に、操作部基板12に接続させており、更にこの操作部基板12には、2本のヒータ21や首振りモータ13を備えたパワー基板14も電源回路15を介して接続さけている。
16は操作部基板12内に備えられたマイコンからなる制御手段で、電気ストーブ1の転倒を検知して全停止させる転倒オフスイッチ17や、電気ストーブ1の異常過熱を検知して全停止させるサーミスタ18及び、本体ケース部2が俯角側に回動したことを検知するマイクロスイッチ19が接続されて、ヒータ21や首振りモータ13の制御をするものである。
前記マイクロスイッチ19は、角度調整板支え6に固定されており、本体ケース部2の背面に取り付けられた回転軸取付板51に固定された押圧板20によって、本体ケース部2が俯角状態以外は、マイクロスイッチ19のスイッチ部分が押圧板20の先端のR形状部分に押圧されてON状態を維持し、逆に俯角傾倒時には押圧板20の押圧が外れて解放されることでOFF状態となり、このOFF状態で俯角傾倒状態と判断し、制御手段16が先ずはカンウトを開始して30秒のカウントで俯角状態を確定し、そして制御手段16は現在の加熱能力を見てこの加熱能力がダイヤル6である600ワット以上である場合には、強制的にダイヤル6未満の600ワット未満であるダイヤル5の500ワットに加熱能力を低下させて、床面の焦げを防止するものであり、又この加熱能力の低下はパワー表示部11でリアルタイムで表示されるもので、更に俯角状態の解除では、マイクロスイッチ19が再びON状態となることで、制御手段16が加熱能力及び表示を元の能力に戻すものであり、極めて使用勝手が良いものである。
以上のように構成された本発明の実施形態に係る電気ストーブ1は、以下のような作用効果を奏する。
すなわち、図7(a)に示す回転軸ユニット4における俯角位置から、図7(b)〜(
e)に示す仰角位置まで適宜自在に俯角および仰角を調整することができる。
本発明の実施形態に係る電気ストーブ1は、角度調整部83に仰角調整用孔83aおよび俯角調整用孔9aを形成し、仰角調整用孔8aの内側から付勢する仰角用係合体付勢手段80と、俯角調整用孔9aの外側から付勢する俯角用係合体付勢手段9と、を別個に備えたことで、仰角用係合体付勢手段80よりも俯角用係合体付勢手段9の取り付け位置を前方にずらし、かつ俯角調整用孔9aを仰角調整用孔83aの回動半径R1よりも大きい回動半径R2で配置したので、確実に俯角調整用孔9aが仰角調整用孔83aに重ならないように設けることができる。
また、仰角用係合体付勢手段80と俯角用係合体付勢手段9とを別個に構成することで、俯角調整用孔9aの位置(回動半径R2)に合わせて俯角用係合体付勢手段9の付勢力を好適に設定し、仰角調整用孔83aの位置(回動半径R1)に合わせて仰角用係合体付勢手段80の付勢力を好適に設定することができるので、仰角調整および俯角調整の操作感をそれぞれ好適に設定して、使用者の違和感を排除して使用感(操作感)を向上させることができる。
又前記のように俯角調整用孔9aによって、本体ケース部2が俯角側に傾斜状態になるとマイクロスイッチ19がOFF状態となりこれを検知し、制御手段16がカウントを開始して30秒で確定後は、ヒータ21の設定されている現在の加熱能力を見て、この加熱能力が所定能力以上の場合は、制御手段16が所定能力未満まで加熱能力を強制的に低下させるものであり、又加熱能力が所定能力未満だった場合は、低い能力をそのまま継続するようにしたことで、俯角時に高い加熱能力のままの長時間の加熱で、床面を焦がすことを確実に防止することが出来、極めて使用勝手が良いものである。
更にこのマイクロスイッチは、俯角をON状態からOFF状態に変化することで検知するので、マイクロスイッチが外れた時やリード線が切れた場合でも、能力を低下させる側に切り替えることが出来るので、極めて安全であり使用勝手が良いものである。
1 電気ストーブ
2 本体ケース部
3 支持部
4 回転軸ユニット
16 制御手段
19 マイクロスイッチ
20 押圧板
21 ヒータ

Claims (1)

  1. 加熱能力を可変可能なヒータを備えた本体ケース部と支持部とを有し、前記本体ケース部と支持部とを回転軸ユニットにて接続し、該回転軸ユニットにより本体ケース部を俯角側に回動可能とした電気ストーブに於いて、前記本体ケース部が俯角側に回動したことをON状態からOFF状態になることで検知するマイクロスイッチを備え、このマイクロスイッチが本体ケース部の俯角を検知した時、ヒータの加熱能力が所定能力以上の場合は、所定能力未満まで加熱能力を強制的に低下させる制御手段を備えたことを特徴とする電気ストーブ。
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