JP6395664B2 - プレス装置、および成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
第2発明のプレス装置は、第1発明において、第1金型は、第1金型駆動装置により第2金型に向かって移動することを特徴とする。
第3発明のプレス装置は、第2発明において、制御装置は、第1金型および第1パンチの、割金型へ向けた移動動作と、第2金型および第2パンチの、割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、第1金型の動作方向に二つのフランジが形成されることを特徴とする。
第4発明の成形品の製造方法は、ベッドと、該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、ベッドまたはクラウンに設けられた第1金型と、該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、第1金型を、第2金型に向かって移動させる第1金型駆動装置と、第2金型に向かって第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、第1金型に向かって第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、第2金型と第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対して直交方向に移動可能な割金型と、が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、第1金型と第1パンチとの、割金型へ向けた移動と、第2金型と第2パンチとの、割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、第2パンチの第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、第2金型を、第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む、ことを特徴とする。
またプレス装置に、第2金型に向かって第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、第1金型に向かって第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、が備えられていることにより、第1金型および第2金型に対して、それぞれ別途第1パンチと第2パンチとが、動作して孔加工をすることができるので、1度の鍛造工程で、上下の貫通孔が設けられた成形品を製造することができる。
さらに、少なくとも、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを駆動制御する制御装置が設けられ、該制御装置は、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを、それぞれの駆動装置により、位置制御していることにより、割金型に対して第2金型を高精度に制御でき、フランジの厚みを高精度に制御できる。これにより鍛造工程を経た成形品の形状誤差を少なくできる。また、第1パンチ、第2パンチを高精度に制御していることにより、孔加工の精度を高めることができる。
合わせて、制御装置は、第2パンチの、第1金型方向への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、第2パンチの、第1金型への移動動作の速度に対応して、第2金型の、第1金型がある方向と逆の方向への移動動作の速度を決定することにより、後方押し出し成形による製品の精度を高くすることができる。
第2発明によれば、第1金型は、第1金型駆動装置により第2金型に向かって移動することにより、割金型と第1金型との間でフランジを形成でき、割金型を挟んで二つのフランジを有している成形品を製造することができる。
第3発明によれば、制御装置は、第1金型および第1パンチの、割金型へ向けた移動動作と、第2金型および第2パンチの、割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、複雑な形状を短時間で成形することができる。よって鍛造工程に係る時間を短縮できる。また、割金型へ、第1金型の動作方向へ作用する力の大きさを少なくできる。
第4発明によれば、ベッドと、クラウンと、第1金型と、第2金型と、第1パンチと、第2パンチと、が備えられていると共に、第1金型と第2金型との間に割金型が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、第1金型と第1パンチとの、割金型へ向けた移動と、第2金型と第2パンチとの、割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、第2パンチの第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、第2金型を、第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む1度の鍛造工程で、第1金型が動作する方向に二つのフランジを有している成形品を製造することができる。
本発明に係るプレス装置1は、ベッド2に対して第1駆動装置5により昇降自在に設けられた下金型21と、該下金型21を上下に貫通して、該下金型21に対して第2駆動装置6により昇降自在に設けられた下パンチ22と、ベッド2に対して第3駆動装置(不図示)により昇降自在に設けられた上金型23と、該上金型23を上下に貫通して、該上金型23に対して第4駆動装置8により昇降自在に設けられた上パンチ24と、上金型23と下金型21との間に、前記昇降方向に対し直交方向に移動可能な割金型25と、制御装置10と、が備えられている。
図1(A)は中実の円柱体である素材40が、プレス装置1の金型部にセットされた状態を示している。素材40は、割金型25をはじめ、下金型21、下パンチ22、上金型23、上パンチ24により、円柱の半径方向、および軸方向から位置決めされている。この際、それぞれの駆動装置には、ほとんど荷重が付加されないように、金型等の形状、位置を事前に決定しておく。
図1(B)は、素材40が、据え込み工程により1次成形体41に変形した状態を示している。下金型21および下パンチ22は、割金型25へ向けて上方へ移動する。上金型23および上パンチ24は、割金型25へ向けて下方へ移動する。これら上方への移動と、下方への移動を同期させることで、素材40の軸方向の上下2か所に、同じ長さのフランジ46が形成される。なお前記例では「同期させる」と記載したが、厳密に同じタイミング、同じ速さである必要はなく、フランジ46の厚さ等によって、あらかじめ決定されたものであれば問題ないが、割金型25に上下方向の荷重が大きく作用しないように決定される必要がある。また、上下のフランジの厚みや突出長さに差異を設ける場合は、下金型21や下パンチ22や上金型23および上パンチ24の移動速度を変更したり、移動タイミングを変更したりする。なお、据え込み工程時、制御装置10は、割金型25は駆動装置により荷重を付加し続け、割金型25の合わせ面同士が離間しないようにする。
図1(C)は、1次成形体41が、側方押し出し工程により、2次成形体42に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、上金型23、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、上パンチ24は下方へ、下パンチ22は上方へ、あらかじめ定められた位置に向けて、同じ速さで移動させる。このように上パンチ24と下パンチ22とを移動させることで、フランジ46を半径方向に拡径させる。
図1(D)は、2次成形体42が、後方押し出し工程により3次成形体43に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、下パンチ22、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、上パンチ24は下方へ、上金型23は上方へ、あらかじめ定められた位置に向けて移動させる。このように移動させることにより、上下にある二つのフランジ46間の距離が長くなる。上パンチ24および上金型23の速さの比は、上パンチ24の押し出し方向の面積と、二つのフランジ46間の伸長部の断面積の比によって決定される。
図1(E)は、3次成形体43が、孔明け工程により成形品44に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、上金型23、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、下パンチ22と上パンチ24とを下方へ、あらかじめ定められた位置に向けて移動させる。このように移動させることにより、3次成形体43で、上パンチ24と下パンチ22との間に存在していた材料が、下方向に移動し、打ち抜かれる。なお、本実施形態では、上パンチ24と下パンチ22との間に存在していた材料が、下方に落ち切らないように上パンチ24の下方への動作を制限する。
図1(F)は、成形品44をプレス装置1から取り出すことができるように、上パンチ24、上金型23と、が上方へ移動すると共に、割金型25がそれぞれの金型ごとに半径方向外側に移動し、二つのフランジ46を有し、孔加工が施された成形品44は、プレス装置1から取り出し可能となっている。なお、この際、割金型25は、フランジ46の外周よりも半径方向の外側まで移動することで、成形品44が取り出し可能となる。
2 ベッド
4 プレススライド
10 制御装置
12b 下パンチ用ピストン
14b 上パンチ用ピストン
21 下金型(第1金型)
22 下パンチ(第1パンチ)
23 上金型(第2金型)
24 上パンチ(第2パンチ)
25 割金型
46 フランジ
Claims (4)
- 被成形品を成形するプレス装置であって、
ベッドと、
該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、
前記ベッドまたは前記クラウンに設けられた第1金型と、
該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により前記第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、
該第2金型に向かって前記第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、
前記第1金型に向かって前記第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、
前記第2金型と前記第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対し直交方向に移動可能な割金型と、
が備えられ、
少なくとも、前記第1パンチ、前記第2金型、および前記第2パンチを駆動制御する制御装置が設けられ、
該制御装置は、前記第1パンチ、前記第2金型、および前記第2パンチを、
それぞれの駆動装置により、位置制御しており、
前記制御装置は、
前記第2パンチの、前記第1金型方向への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、
前記第2パンチの、前記第1金型方向への移動動作の速度に対応して、
前記第2金型の、前記第1金型がある方向と逆の方向への移動動作の速度を決定する、
ことを特徴とするプレス装置。 - 前記第1金型は、第1金型駆動装置により前記第2金型に向かって移動する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプレス装置。 - 前記制御装置は、
前記第1金型および前記第1パンチの、前記割金型へ向けた移動動作と、
前記第2金型および前記第2パンチの、前記割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、前記第1金型の動作方向に二つのフランジが形成される、
ことを特徴とする請求項2に記載のプレス装置。 - ベッドと、
該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、
前記ベッドまたは前記クラウンに設けられた第1金型と、
該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により前記第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、
前記第1金型を、前記第2金型に向かって移動させる第1金型駆動装置と、
前記第2金型に向かって前記第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、
前記第1金型に向かって前記第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、
前記第2金型と前記第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対して直交方向に移動可能な割金型と、が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、
前記第1金型と前記第1パンチとの、前記割金型へ向けた移動と、
前記第2金型と前記第2パンチとの、前記割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、
前記第2パンチの前記第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、前記第2金型を、前記第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む、
ことを特徴とする成形品の製造方法。
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