JP2016215239A - プレス装置、および成形品の製造方法 - Google Patents

プレス装置、および成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中実の円柱体から、1度の鍛造工程で、2つのフランジと、上下の貫通孔と、を有する成形品を製造することができるプレス装置、およびこの成形品の製造方法を提供する。【解決手段】ベッドに対して第1駆動装置により昇降自在に設けられた下金型と、該下金型を上下に貫通して、該下金型に対して第2駆動装置により昇降自在に設けられた下パンチと、ベッドに対して第3駆動装置により昇降自在に設けられた上金型と、該上金型を上下に貫通して、該上金型に対して第4駆動装置により昇降自在に設けられた上パンチと、上金型と下金型との間に、前記昇降方向に対し直交方向に独立して移動可能な割金型と、制御装置と、が備えられていることを特徴とするプレス装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、プレス装置、および成形品の製造方法に関する。さらに詳しくは、フランジを有する成形品の、フランジの形状や成形品の長さを制御することができるプレス装置、およびこの成形品の製造方法に関する。
素材の上下方向に力を加えて、素材の上下方向の長さを短くすると共に、横方向へ素材を拡径して成形品を製造する据え込み鍛造により、多くの種類の大量生産品が製造されている。例えば、特許文献1には、ガスセンサのハウジングの据え込み鍛造による製造方法が開示されている。この特許文献1では、複数の工程を経て、フランジが1カ所成形されている。また、特許文献2には、ギア部品を据え込み鍛造によって製造する装置が開示されている。この特許文献2では、1回の工程で、上下に2カ所のフランジが形成されている。
特許文献2の鍛造成形装置について詳細に説明すると、被成形品に対して、上下に1つずつ昇降自在に金型が設けられていると共に、アンダーカット部の成形を行う割型が設けられており、この割型が上下方向にフローティング可能に設けられている。
しかるに、特許文献1の製造方法では、異なるダイスを用いた複数回の鍛造工程を経る必要がある。また、特許文献2の鍛造成形装置は、フランジの形状や成形品の長さが、あらかじめ準備された型により決定され、任意の制御を行うことができない。また、この鍛造成形装置に被成形品をセットする前に、後方押し出し成型によって事前に素材をあらかじめ定められた形状を有する被成形品にしたり、鍛造成形装置で成形が終わった後、穴加工が必要な場合は、成形品に更にピアス成形を行ったりする必要がある。
これに対し、柱形状の素材の軸方向に、フランジを有するような複雑な形状の部品を製造する方法としては、製造個数が少ないときは削り出しで行ったり、製造個数が多いときは、軸方向の垂直方向から負荷をかけて鍛造で製造したりすることもある。しかし、これらの方法は、多くの製造工程が必要で、コストが大きいという問題がある。
特開2003−311367号公報 特開2007−105793号公報
本発明は上記事情に鑑み、複数の金型と複数のパンチ等の動作の組み合わせにより、中実の円柱体から、1度の鍛造工程で、フランジを有する成形品のフランジの形状や成形品の長さを制御できるプレス装置、およびこの成形品の製造方法を提供することを目的とする。
第1発明のプレス装置は、被成形品を成形するプレス装置であって、ベッドと、該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、ベッドまたはクラウンに設けられた第1金型と、該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、該第2金型に向かって第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、第1金型に向かって第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、第2金型と第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対し直交方向に移動可能な割金型とが備えられていることを特徴とする。
第2発明のプレス装置は、第1発明において、第1金型は、第1金型駆動装置により第2金型に向かって移動することを特徴とする。
第3発明のプレス装置は、第1発明または第2発明において、少なくとも、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを駆動制御する制御装置が設けられ、該制御装置は、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを、それぞれの駆動装置により、位置制御している
ことを特徴とする。
第4発明のプレス装置は、第3発明において、制御装置は、第1金型および第1パンチの、割金型へ向けた移動動作と、第2金型および第2パンチの、割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、第1金型の動作方向に二つのフランジが形成されることを特徴とする。
第5発明のプレス装置は、第3発明または第4発明のいずれかにおいて、制御装置は、第2パンチの、第1金型方向への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、第2パンチの、第1金型方向への移動動作の速度に対応して、第2金型の、第1金型がある方向と逆の方向への移動動作の速度を決定することを特徴とする。
第6発明の成形品の製造方法は、ベッドと、該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、ベッドまたはクラウンに設けられた第1金型と、該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、第1金型を、第2金型に向かって移動させる第1金型駆動装置と、第2金型に向かって第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、第1金型に向かって第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、第2金型と第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対して直交方向に移動可能な割金型と、が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、第1金型と第1パンチとの、割金型へ向けた移動と、第2金型と第2パンチとの、割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、第2パンチの第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、第2金型を、第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む、ことを特徴とする。
第1発明によれば、プレス装置に、ベッドまたはクラウンに設けられた第1金型と、該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、第2金型と第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対し直交方向に移動可能な割金型と、が備えられていることにより、割金型で円柱形状の素材を把持した状態で、第2金型を第1金型に向かって移動させると、割金型と第2金型との間でフランジを形成でき、フランジを有している成形品を製造することができる。
またプレス装置に、第2金型に向かって第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、第1金型に向かって第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、が備えられていることにより、第1金型および第2金型に対して、それぞれ別途第1パンチと第2パンチとが、動作して孔加工をすることができるので、1度の鍛造工程で、上下の貫通孔が設けられた成形品を製造することができる。
第2発明によれば、第1金型は、第1金型駆動装置により第2金型に向かって移動することにより、割金型と第1金型との間でフランジを形成でき、割金型を挟んで二つのフランジを有している成形品を製造することができる。
第3発明によれば、少なくとも、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを駆動制御する制御装置が設けられ、該制御装置は、第1パンチ、第2金型、および第2パンチを、それぞれの駆動装置により、位置制御していることにより、割金型に対して第2金型を高精度に制御でき、フランジの厚みを高精度に制御できる。これにより鍛造工程を経た成形品の形状誤差を少なくできる。また、第1パンチ、第2パンチを高精度に制御していることにより、孔加工の精度を高めることができる。
第4発明によれば、制御装置は、第1金型および第1パンチの、割金型へ向けた移動動作と、第2金型および第2パンチの、割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、複雑な形状を短時間で成形することができる。よって鍛造工程に係る時間を短縮できる。また、割金型へ、第1金型の動作方向へ作用する力の大きさを少なくできる。
第5発明によれば、制御装置は、第2パンチの、第1金型方向への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、第2パンチの、第1金型への移動動作の速度に対応して、第2金型の、第1金型がある方向と逆の方向への移動動作の速度を決定することにより、後方押し出し成形による製品の精度を高くすることができる。
第6発明によれば、ベッドと、クラウンと、第1金型と、第2金型と、第1パンチと、第2パンチと、が備えられていると共に、第1金型と第2金型との間に割金型が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、第1金型と第1パンチとの、割金型へ向けた移動と、第2金型と第2パンチとの、割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、第2パンチの第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、第2金型を、第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む1度の鍛造工程で、第1金型が動作する方向に二つのフランジを有している成形品を製造することができる。
本発明の実施形態に係るプレス装置による加工手順の説明図である。 図1のプレス装置の駆動装置周辺の拡大断面図である。 図1のプレス装置の割金型の平面図である。 図3の割金型の拡大平面図である。 図1のプレス装置のブロック構成図である。
つぎに、本発明の実施形態を図2に基づき説明する。
本発明に係るプレス装置1は、ベッド2に対して第1駆動装置5により昇降自在に設けられた下金型21と、該下金型21を上下に貫通して、該下金型21に対して第2駆動装置6により昇降自在に設けられた下パンチ22と、ベッド2に対して第3駆動装置(不図示)により昇降自在に設けられた上金型23と、該上金型23を上下に貫通して、該上金型23に対して第4駆動装置8により昇降自在に設けられた上パンチ24と、上金型23と下金型21との間に、前記昇降方向に対し直交方向に移動可能な割金型25と、制御装置10と、が備えられている。
図2には、本発明の実施形態に係るプレス装置1の駆動装置周辺の拡大断面図を、図5には、本実施形態に係るプレス装置1のブロック構成図を示す。なお図2(A)は、プレススライドおよび上下金型の周辺断面図であり、図2(B)は、上下金型周辺の拡大断面図である。本実施形態に係るプレス装置1は、床面に設置するベッド2と、このベッド2から起立する2本のコラム3と、これらのコラム3と結合され、ベッド2の上方(対向位置)に設けられているクラウン(不図示)と、を含んで構成されている。ベッド2とクラウンとの間には、これらの間を上下にスライドするプレススライド4が設けられている。本明細書では、このプレススライド4が、上方位置から下方位置に下降した後、再び上方位置に上昇し終わるまでを、1度の鍛造工程とする。
本実施形態に係るプレス装置1は、ベッド2に対して昇降自在に設けられた下金型21を備えている。この下金型21は、第1駆動装置5により上下に駆動される。本実施形態で、この第1駆動装置5は、第1サーボバルブ31と下金型用シリンダ装置11により構成されている。この構成で、下金型21の位置制御及び圧力制御を行う。なお、下金型用シリンダ装置11は、下金型用シリンダ11aと下金型用シリンダピストン11bで構成されている。
プレス装置1は、下金型21を上下に貫通して、この下金型21に対して昇降自在に設けられた下パンチ22を備えている。この下パンチ22は、第2駆動装置6により上下に駆動される。本実施形態で、この第2駆動装置6は、第2サーボバルブ32と下パンチ用シリンダ装置12により構成されている。この構成で、下パンチ22の位置制御及び圧力制御を行う。なお、下パンチ用シリンダ装置12は、下パンチ用シリンダ12aと下パンチ用シリンダピストン12bで構成されている。
プレス装置1は、下金型21の上側に、ベッド2に対して昇降自在に設けられた上金型23を備えている。この上金型23は、第3駆動装置(不図示)により上下に駆動される。本実施形態で、この第3駆動装置(不図示)は、サーボモータ13と、このサーボモータ13に連結されているクランクと、このクランクに連結されているプレススライド4と、サーボアンプ33とから構成されている。この構成で上金型23の位置制御及び圧力制御を行う。
プレス装置1は、上金型23を上下に貫通して、この上金型23に対して昇降自在に設けられた上パンチ24を備えている。この上パンチ24は、第4駆動装置8により上下に駆動される。本実施形態で、この第4駆動装置8は、第4サーボバルブ34と、上パンチ用シリンダ装置14により構成されている。この構成で、上パンチ24の位置制御及び圧力制御を行う。なお、上パンチ用シリンダ装置14は、上パンチ用シリンダ14aと上パンチ用シリンダピストン14bで構成されている。
また、プレス装置1は、上金型23と、下金型21との上下間に割金型25が備えられている(図1参照)。図3には、割金型25の平面図を示す。割金型25は、水平面内で4つに分割されており、鍛造加工時は、その中央に素材40が配置される。割金型25は、その中心からそれぞれ放射状に移動することが可能な構成とする。割金型25の移動は、それぞれの割金型25と結合されている割金型駆動装置9により行われる。なお、割金型駆動装置9は、割金型用サーボバルブ35と、割金型用シリンダ装置15により構成されている。また、割金型用シリンダ15は装置割金型用シリンダ15aと割金型用シリンダピストン15bで構成されている。
図4には、図3の割金型25の拡大平面図を示す。本実施形態に係る割金型25は、中央に近接している近接部分Sのみが互いに接することができるように構成する。このように構成することで、鍛造工程で割金型25のそれぞれに対して半径方向外側に力が付加された場合でも、接している近接部分Sが互いに離間することがない。
プレス装置1が、ベッド2に対して第1駆動装置5により昇降自在に設けられた下金型21と、ベッド2に対して第3駆動装置(不図示)により昇降自在に設けられた上金型23と、上金型23と下金型21との間に割金型25と、が備えられていることにより、割金型25で円柱形状の素材を把持した状態で、下金型21を第1駆動装置5で上昇させ、上金型23を第3駆動装置(不図示)で下降させると、割金型25で把持した部分の上側と下側に2つの拡径したフランジ46を有する製品を製造することができる。
また、下金型21を上下に貫通して、下金型21に対して第2駆動装置6により昇降自在に設けられた下パンチ22と、上金型23を上下に貫通して、上金型23に対して第4駆動装置8により昇降自在に設けられた上パンチ24と、が備えられていることにより、上金型23および下金型21に対しそれぞれ別途、上パンチ24と下パンチ22とが動作して、孔加工をすることができるので、1度の鍛造工程で、上下の貫通孔が設けられた成形品を製造することができる。
更に、上金型23と下金型21との間の割金型25が分割可能であると共に、前記昇降方向に対し直交方向である水平方向に独立して移動できることにより、上下2つのフランジ46に挟まれた割金型25を、製品から離間させることができる。
本実施形態に係るプレス装置1には、制御装置10が備えられている。また、プレス装置1には、下金型21の上下方向の位置を計測する第1スケール51、下パンチ22の上下方向の位置を計測する第2スケール52、上金型23の上下位置を計測する第3スケール53、上パンチ24の上下位置を計測する第4スケール54と共に、割金型25の移動方向の位置を計測する割金型用スケール55が備えられている。例えば、制御装置10は、プレス装置1の操作者からの指令にしたがって、第1スケール51からフィードバックされた、下金型21の下金型用ピストン11bの位置情報により第1サーボバルブ31を動作させ、下金型用シリンダ装置11に圧油を送り出す。サーボバルブにより制御している他の軸についても同様に、制御装置10は、各軸のスケールからの位置情報をフィードバックして制御を行う。
プレススライド4について、制御蔵置10は、プレス装置1の操作者からの指令にしたがって、第3スケール53からフィードバックされた上金型23が連結されているプレススライド4の位置情報によりサーボモータ13を動作させる。プレススライド4にサーボモータ13を使用しているのは、クランクと組み合わせることで荷重を大きくできると共に、高精度に位置制御が可能であるためである。また、動作パターンを柔軟に設定することが可能となる。
次に、本実施形態に係るプレス装置1を用いて成形品44を製造する工程について図1を用いて説明する。成形品44は、円筒の素材40の軸方向に、2か所のフランジ46を有する部品であり、例えば、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)のバッテリー連結部品として用いられている。
(初期状態)
図1(A)は中実の円柱体である素材40が、プレス装置1の金型部にセットされた状態を示している。素材40は、割金型25をはじめ、下金型21、下パンチ22、上金型23、上パンチ24により、円柱の半径方向、および軸方向から位置決めされている。この際、それぞれの駆動装置には、ほとんど荷重が付加されないように、金型等の形状、位置を事前に決定しておく。
(据え込み工程)
図1(B)は、素材40が、据え込み工程により1次成形体41に変形した状態を示している。下金型21および下パンチ22は、割金型25へ向けて上方へ移動する。上金型23および上パンチ24は、割金型25へ向けて下方へ移動する。これら上方への移動と、下方への移動を同期させることで、素材40の軸方向の上下2か所に、同じ長さのフランジ46が形成される。なお前記例では「同期させる」と記載したが、厳密に同じタイミング、同じ速さである必要はなく、フランジ46の厚さ等によって、あらかじめ決定されたものであれば問題ないが、割金型25に上下方向の荷重が大きく作用しないように決定される必要がある。また、上下のフランジの厚みや突出長さに差異を設ける場合は、下金型21や下パンチ22や上金型23および上パンチ24の移動速度を変更したり、移動タイミングを変更したりする。なお、据え込み工程時、制御装置10は、割金型25は駆動装置により荷重を付加し続け、割金型25の合わせ面同士が離間しないようにする。
(側方押し出し工程)
図1(C)は、1次成形体41が、側方押し出し工程により、2次成形体42に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、上金型23、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、上パンチ24は下方へ、下パンチ22は上方へ、あらかじめ定められた位置に向けて、同じ速さで移動させる。このように上パンチ24と下パンチ22とを移動させることで、フランジ46を半径方向に拡径させる。
(後方押し出し工程)
図1(D)は、2次成形体42が、後方押し出し工程により3次成形体43に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、下パンチ22、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、上パンチ24は下方へ、上金型23は上方へ、あらかじめ定められた位置に向けて移動させる。このように移動させることにより、上下にある二つのフランジ46間の距離が長くなる。上パンチ24および上金型23の速さの比は、上パンチ24の押し出し方向の面積と、二つのフランジ46間の伸長部の断面積の比によって決定される。
制御装置10が、上金型23の速度を高精度に制御し、フランジ46が、上金型23と離間しないようにすることにより、3次成形体43のフランジ46同士の平行度を高くすることができる。
(孔明け工程)
図1(E)は、3次成形体43が、孔明け工程により成形品44に変形した状態を示している。制御装置10は、下金型21、上金型23、割金型25の位置を維持するよう制御すると共に、下パンチ22と上パンチ24とを下方へ、あらかじめ定められた位置に向けて移動させる。このように移動させることにより、3次成形体43で、上パンチ24と下パンチ22との間に存在していた材料が、下方向に移動し、打ち抜かれる。なお、本実施形態では、上パンチ24と下パンチ22との間に存在していた材料が、下方に落ち切らないように上パンチ24の下方への動作を制限する。
(退避状態)
図1(F)は、成形品44をプレス装置1から取り出すことができるように、上パンチ24、上金型23と、が上方へ移動すると共に、割金型25がそれぞれの金型ごとに半径方向外側に移動し、二つのフランジ46を有し、孔加工が施された成形品44は、プレス装置1から取り出し可能となっている。なお、この際、割金型25は、フランジ46の外周よりも半径方向の外側まで移動することで、成形品44が取り出し可能となる。
制御装置10は、下金型21、下パンチ22、上金型23、および上パンチ24を、それぞれの駆動装置によって独立して位置制御していることにより、下金型21等の位置を高精度に制御でき、フランジ46の上下方向の厚みを高精度に制御できる。これにより鍛造工程を経た成形品44の形状誤差を少なくできる。
制御装置10は、下金型21および下パンチ22の、割金型25へ向けた上方への移動動作と、上金型23および上パンチ24の、割金型25へ向けた下方への移動動作と、を行わせ、上下に二つのフランジ46を作成することにより、複雑な形状を短時間で成形することができる。これにより、削り出しで行ったり、複数の鍛造工程を経て製造したりするものに比べて鍛造工程に係る時間を短縮できる。なお、前記移動動作を同期させると、上下のフランジ46の形状を同じようにすることができる。
制御装置10は、上パンチ24の、下方への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、上パンチ24の、下方への移動動作の速度に対応して、上金型23の上方への移動動作の速度を決定することにより、後方押し出し成形による製品の精度を高くすることができる。
成形品の製造方法が、下金型21と下パンチ22とを、割金型25へ向けた上方へ移動させると共に、上金型23と上パンチ24とを、割金型25へ向けた下方へ移動させることにより、二つのフランジ46を作成する工程と、上パンチ24の下方への移動動作の速度に対応して、上金型23の上方への移動させる工程と、を含むことにより、1度の鍛造工程で、2つのフランジ46を上下に有する成形品を製造することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。本発明に係るプレス装置及び成形品の製造方法は、各請求項の要旨を変更しない範囲において、上述したものを任意に変更したものとすることができる。
前述の実施の形態では、対向した下金型21と上金型23が上下方向に配置された例を示したが、これに限定されることなく、対向した金型が水平方向や、垂直方向に対して所定の角度だけ傾斜した斜め方向に配置されたものでも良い。なお、下金型21が特許請求の範囲における「第1金型」に、下パンチ22が「第1パンチ」に、上金型23が「第2金型」に、上パンチ24が「第2パンチ」に、それぞれ相当する。
また、特許請求の範囲では、下金型21の駆動装置である第1駆動装置5が「第1金型駆動装置」に、下パンチ22の駆動装置である第2駆動装置6が「第1パンチ駆動装置」に、上金型23の駆動装置である第3駆動装置を「第2金型駆動装置」に、上パンチ24の駆動装置である第4駆動装置8が「第2パンチ駆動装置」に、それぞれ相当する。
更に、前述の実施の形態では、下パンチ22及び上パンチ24が、下金型21及び上金型23を貫通する方向を上下方向としたが、下金型21(第1金型)と上金型23(第2金型)とが対向する方向に合わせて、下パンチ22及び上パンチ24が貫通する方向を上下方向以外の方向としてもよい。
同様に、割金型25の移動方向を、下金型21(第1金型)と上金型23(第2金型)とが対向する方向に合わせて、水平方向以外の方向としてもよい。
また、前述の実施の形態では、下金型21及び上金型23は、駆動装置で移動するようになっているが、一方を駆動装置により移動可能として他方は固定してもよい。すなわち、少なくとも一方を駆動装置により移動可能とすれば、前述の後方押し出し工程を行うことができる。
1 プレス装置
2 ベッド
4 プレススライド
10 制御装置
12b 下パンチ用ピストン
14b 上パンチ用ピストン
21 下金型(第1金型)
22 下パンチ(第1パンチ)
23 上金型(第2金型)
24 上パンチ(第2パンチ)
25 割金型
46 フランジ

Claims (6)

  1. 被成形品を成形するプレス装置であって、
    ベッドと、
    該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、
    前記ベッドまたは前記クラウンに設けられた第1金型と、
    該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により前記第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、
    該第2金型に向かって前記第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、
    前記第1金型に向かって前記第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、
    前記第2金型と前記第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対し直交方向に移動可能な割金型と、
    が備えられている、
    ことを特徴とするプレス装置。
  2. 前記第1金型は、第1金型駆動装置により前記第2金型に向かって移動する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス装置。
  3. 少なくとも、前記第1パンチ、前記第2金型、および前記第2パンチを駆動制御する制御装置が設けられ、
    該制御装置は、前記第1パンチ、前記第2金型、および前記第2パンチを、
    それぞれの駆動装置により、位置制御している、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレス装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記第1金型および前記第1パンチの、前記割金型へ向けた移動動作と、
    前記第2金型および前記第2パンチの、前記割金型へ向けた移動動作と、を同期させることにより、前記第1金型の動作方向に二つのフランジが形成される、
    ことを特徴とする請求項3に記載のプレス装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記第2パンチの、前記第1金型方向への移動動作により後方押し出し制御を行う場合、
    前記第2パンチの、前記第1金型方向への移動動作の速度に対応して、
    前記第2金型の、前記第1金型がある方向と逆の方向への移動動作の速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のプレス装置。
  6. ベッドと、
    該ベッドの対向位置に設けられたクラウンと、
    前記ベッドまたは前記クラウンに設けられた第1金型と、
    該第1金型と対向位置に配置され、第2金型駆動装置により前記第1金型に向かって移動するように設けられた第2金型と、
    前記第1金型を、前記第2金型に向かって移動させる第1金型駆動装置と、
    前記第2金型に向かって前記第1金型を貫通して、該第1金型に対して第1パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第1パンチと、
    前記第1金型に向かって前記第2金型を貫通して、該第2金型に対して第2パンチ駆動装置により移動自在に設けられた第2パンチと、
    前記第2金型と前記第1金型との間に、該第1金型または該第2金型の移動方向に対して直交方向に移動可能な割金型と、が備えられているプレス装置を用いた成形品の製造方法であって、
    前記第1金型と前記第1パンチとの、前記割金型へ向けた移動と、
    前記第2金型と前記第2パンチとの、前記割金型へ向けた移動と、を同期させることにより、二つのフランジを作成する工程と、
    前記第2パンチの前記第1金型方向への移動動作の速度に対応して決定された速度により、前記第2金型を、前記第1金型がある方向と逆の方向へ移動させる工程と、を含む、
    ことを特徴とする成形品の製造方法。
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