JP6393949B2 - 移行用シート - Google Patents

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Description

本発明は、躯体に防水を施すシート防水構造が備える防水シートに貼付して可塑剤を移行させる移行用シートに関する。
近年、建築物の高耐久化が求められるに伴って、多くの建築物の屋上やベランダ等において、樹脂シートを敷設施工したシート防水構造が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
このシート防水構造では、例えば、屋上の床部と、床部の外縁に沿って立設して設けられた壁部との境界部に、この境界部の形状に対応して形成された鋼板(金属板)を配置し、床部と壁部とをこのような鋼板の少なくとも一部とともに、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する防水シートを用いて覆う構成となっており、これにより、屋上に防水が施される。
ここで、防水が施工される屋上等の形状は、当然、様々である。そのため、前記鋼板としては、複数の種類の形状のものが予め用意され、実際に施工される屋上等の境界部の形状に合致するものが複数選択される。そして、これら鋼板は、前記境界部にその形状に対応するように並べられ、この状態で防水シートにより覆われる。
このような構成のシート防水構造では、施工後に年月を経ると、日光や、雨水(泥水)に晒されることに起因して、防水シートから可塑剤が揮散し、その結果、防水シートの柔軟性が低下する。そのため、防水シートに応力が生じ、これにより、防水シートに亀裂が生じ、防水シートの防水性が低下するという問題があった。
特に、このような防水シートの亀裂は、床部および壁部と鋼板との境目を防水シートで覆う際に形成される段差部に、雨水や風に晒さらされるとゴミ、砂、泥等が堆積しやすいことから顕著に認められる。
この防水シートにおける亀裂の発生は、防水シートからの可塑剤の揮散によるため、例えば、特許文献2のように、防水シートに亀裂が生じるのに先立って、防水シートに、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する移行用(補修用)シートを貼付することが提案されている。
このように移行用シートを防水シートに貼付する構成とすることで、移行用シートに含まれる可塑剤を防水シートに移行(拡散)させることができるため、防水シートの柔軟性を優れたものに回復させることができる。その結果、防水シートにおける応力の発生を解消して、防水シートにおいて亀裂が生じるのを的確に防止または抑制することができる。
しかしながら、特許文献2に示されているような移行用シートを防水シートに貼付する構成では、移行用シートが日光や雨水に晒されるため、この移行用シートから可塑剤が揮散し、その結果、防水シートに移行した可塑剤が再度、移行用シートに戻り、その結果、防水シートに亀裂が早期に生じ、防水シートの防水性が低下する問題があった。
特開2007−70877号公報 特開平8−207157号公報
本発明の目的は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する移行用シートを防水シートに貼付した際に、たとえ移行用シートが日光や雨水に晒されたとしても、可塑剤の防水シートから移行用シートへの移行を確実に防止して、防水シートにおける防水性の低下を的確に抑制することができる移行用シートを提供することにある。
また、施工時に既存の防水シートの複雑な形状を容易に形成することが可能である。
防水シートの部分的な劣化をなくし、防水シートの耐久性を向上させることが可能となる。
このような目的は、下記(1)〜()に記載の本発明により達成される。
(1) 塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する第1樹脂層および第2樹脂層と、
前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に位置する金属層とを備える移行用シートであって、
前記第1樹脂層中の可塑剤の含有量は、前記第2樹脂層中の可塑剤の含有量よりも高く、
前記金属層は、その大きさが平面視において、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の大きさと比較して縦・横ともに小さく、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の中心部に位置し、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の縁部側では、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層とが接触していることを特徴する移行用シート。
(2) 前記第1樹脂層中の可塑剤は前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対してA重量部含まれ、前記第2樹脂層中の可塑剤は前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対してB重量部含まれるとしたとき、A/Bが1超25以下となる関係を満足する上記(1)に記載の移行用シート。
(3) 前記第1樹脂層中の可塑剤は、前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対して80重量部以上、500重量部以下含まれる上記(1)または(2)に記載の移行用シート。
(4) 前記第2樹脂層中の可塑剤は、前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対して20重量部以上、80重量部以下含まれる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の移行用シート。
(5) 前記金属層は、アルミニウム、またはアルミニウム合金で構成される上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の移行用シート。
) 前記第1樹脂層は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する防水シートに対して、前記防水シートと接触するように貼付される上記(1)ないし()のいずれかに記載の移行用シート。
本発明によれば、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する移行用シートを防水シートに貼付した際に、たとえ移行用シートが日光や雨水に晒されたとしても、移行用シートから防水シートへ拡散した可塑剤が、再度、防水シートから移行用シートへ移行してしまうのを確実に防止することができる。その結果、防水シートにおける防水性の低下が的確に抑制され、耐久性が向上する。
躯体に施工されたシート防水構造を部分的に取り出した部分斜視図である。 本発明の移行用シートの第1実施形態を示す図である。 本発明の移行用シートの第2実施形態を示す図である。
以下、本発明の移行用シートを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の移行用シートを説明するのに先立って、本発明の移行用シートが適用されるシート防水構造について説明する。
<シート防水構造>
図1は、躯体に施工されたシート防水構造を部分的に取り出した部分斜視図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図1では、説明の便宜上、シート防水構造の全体を示すことなく、躯体が備える床部と壁部との境界部付近を部分的に図示している。
本実施形態では、シート防水構造10が施工された、屋上やベランダのような躯体(構造体)100を一例にして説明する。
躯体100は、床部101と、この床部101の外縁を取り囲むように沿って立設して設けられた壁部102とを有している。
シート防水構造10は、この躯体100、すなわち枠体をなす壁部102と、壁部102が備える床部101に対して施工されるものであり、防水シート20と、配置部材50とを有している。
配置部材50は、床部101と壁部102との境界部103に配置され、この状態で、防水シート20は、配置部材50とともに床部101と壁部102とを覆っており、これにより、躯体100の防水性が確保される。すなわち、日光や雨水には防水シート20が晒されることとなり、躯体100が直接的に日光や雨水に晒されることが防止されるため、躯体100の防水性が確保される。
配置部材50は、前述の通り、床部101と壁部102との境界部103付近に配置されるものである。
この配置部材50は、表面が樹脂で被覆されている金属板からなり、底部51と、立ち上がり面52とを有している。
底部51は、床部101を臨む平面視で、4つの辺で囲まれた長方形状をなしている。
また、立ち上がり面52は、底部51の縁部、すなわち4つの辺のうちの一方の長辺から立設しており、壁部102を臨む平面視で、底部51が備える長辺と同じ長さを有する長辺を備える、4つの辺で囲まれた長方形状をなしている。
これら底部51および立ち上がり面52は、それぞれ、境界部103に配置する際に、床部101および壁部102に対応するように位置設定される。
本実施形態では、このような構成の配置部材50が境界部103に沿うように、1つ配置されている。
なお、本実施形態では、配置部材50が1つ前記境界部103に配置されているが、防水が施工される躯体100の形状は、当然、様々であることから、配置部材50としては、複数の種類の形状のものが予め用意され、実際に施工される躯体100が備える境界部103の形状に合致するものが複数選択される。そして、これら配置部材50は、前記境界部103にその形状に対応するように、並べられる。
また、配置部材50は、前述の通り、表面が樹脂で被覆されている金属板で構成される。このように、樹脂で被覆することで、金属板の腐食を確実に防止することができる。
金属板としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼板、鉄板のような鋼板、アルミ板、銅板等が挙げられるが、鋼板であるのが好ましい。これにより、配置部材50を優れた強度を有するものとすることができる。
また、金属板の厚さは、特に限定されないが、0.1mm以上、3mm以下程度であるのが好ましく、0.3mm以上、2.5mm以下程度であるのがより好ましい。
樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ポリ塩化ビニルであるのが好ましい。ポリ塩化ビニルは、溶剤溶着性や熱融着性に優れるため、金属板の腐食をより確実に防止することができる。
また、樹脂により金属板を被覆する厚さは、特に限定されないが、0.03mm以上、2mm以下程度であるのが好ましく、0.1mm以上、0.7mm以下程度であるのがより好ましい。
防水シート20は、シート状(板状)をなし、配置部材50とともに床部101と壁部102とを覆うものである。
これにより、日光や雨水には防水シート20が晒され、躯体100が直接的に日光や雨水に晒されることが防止されることから、躯体100の防水性が確保される。
このような防水シート20は、ポリ塩化ビニルのような塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する塩化ビニル系樹脂シートで構成される。このような構成の防水シート20によれば、防水シート20を加熱した状態で貼り合わせることで、配置部材50とともに、床部101と壁部102とを防水シート20で覆うことができる。
また、防水シート20の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1mm以上、5mm以下程度であるのが好ましく、0.3mm以上、2mm以下程度であるのがより好ましい。これにより、配置部材50とともに床部101と壁部102とを、防水シート20により確実に覆うことができる。
さて、このような構成のシート防水構造10では、施工後に年月を経ると、日光や、雨水に晒されることにより、防水シート20から可塑剤が揮散する。そのため、防水シート20の柔軟性が低下し、その結果、防水シート20に応力が生じることに起因して、防水シート20に亀裂が生じ、その防水性が低下してしまう。
また、防水シート20に生じる応力は、特に、図1中の○印で示した、底部51と配置部材50との境目を防水シート20で覆う際に形成された段差部104、立ち上がり面52と配置部材50との境目を防水シート20で覆う際に形成された段差部104、に位置する防水シート20に集中する。さらに、段差部104には、雨水や風に晒さらされるとゴミ、砂等が堆積しやすい。そのため、これら段差部104に位置する防水シート20において、亀裂が高頻度に発生する。
したがって、防水シート20に亀裂が生じるのに先立って、防水シート20に揮散した可塑剤を再度供給することができれば、防水シート20の柔軟性を優れたものに回復させることができ、その結果、防水シート20における応力の発生を解消して、防水シート20において亀裂が生じるのを的確に防止または抑制することができる。
そこで、本発明では、防水シート20に可塑剤を供給することを目的に、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する第1樹脂層11および第2樹脂層12と、第1樹脂層11と第2樹脂層12との間に位置する金属層13と、を備える積層体(移行用シート)により構成され、第1樹脂層11中における可塑剤の含有量が第2樹脂層12中における可塑剤の含有量よりも高くなっている移行用シート1を、第1樹脂層11が防水シート20に接触するようにして、可塑剤を供給すべき領域(段差部104)に位置する防水シート20に貼付する。
このような構成の移行用シート1を防水シート20に貼付すると、第1樹脂層11に含まれる可塑剤を、第1樹脂層11から防水シート20に移行させることができるため、防水シート20の柔軟性を優れたものに回復させることができる。
さらに、移行用シート1では、第1樹脂層11と第2樹脂層12との間に金属層13が介在している。そのため、防水シート20への貼付の後に移行用シート1(第2樹脂層12)が日光や雨水に晒され、これに起因して、たとえ第2樹脂層12から可塑剤が揮散したとしても、第1樹脂層11から第2樹脂層12へ可塑剤が移行するのを確実に防止することができる。その結果、長期に亘って、第1樹脂層11から防水シート20に可塑剤を移行させることができるため、防水シート20における亀裂の発生を的確に抑制または防止することができる。その結果、防水シートにおける防水性の低下が的確に抑制され、耐久性が向上する。
<移行用シート>
以下、この移行用シート(本発明の移行用シート)1について詳述する。
<<第1実施形態>>
図2は、本発明の移行用シートの第1実施形態を示す図(図2(a)は平面図、図2(b)は縦断面図)である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下では、移行用シート1が備える第1樹脂層11および第2樹脂層12を、単に「樹脂層11」および「樹脂層12」と言うこともある。
(a)第1樹脂層11
樹脂層11は、塩化ビニル系樹脂および可塑剤を含有し、層中における可塑剤の含有量が樹脂層12と比較して高くなっている層である。
樹脂層11は、図2(b)に示すような樹脂層11と金属層13と樹脂層12とがこの順で積層された積層体(移行用シート)に用いられる。
この樹脂層11は、移行用シート1を防水シート20に貼付した際に、防水シート20に接触する層であり、この層中に含まれる可塑剤を、防水シート20に移行させるためのものである。上記の通り、層中における可塑剤の含有量が樹脂層12と比較して高くなっているため、防水シート20に対して、効率良く可塑剤を移行(供給)することができる。
塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルを含む重合体、すなわちオリゴマー、プレポリマーおよびポリマーであれば特に限定されないが、例えば、塩化ビニルの単量重合体、または塩化ビニルと、酢酸ビニル、エチレン、もしくはプロピレン等との共重合体、およびこれらの2種以上の重合体の混合物等が挙げられる。これらのものを塩化ビニル系樹脂として用いることにより、樹脂層11に含まれる可塑剤を、確実に防水シート20側に移行させることができるようになる。
また、可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、DOP(ジオクチルフタレート)、DBP(ジブチルフタレート)、DIBP(ジイソブチルフタレート)、DHP(ジヘプチルフタレート)のようなフタル酸エステル系可塑剤、DOA(ジ−2−エチルヘキシルアジペート)、DIDA(ジイソデシルアジペート)、DOS(ジ−2−エチルヘキシルセバセート)のような脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、エチレングリコールのベンゾエート類のような芳香族カルボン酸エステル系可塑剤、およびTOTM(トリオクチルトリメリテート)のようなトリメリット酸エステル系可塑剤等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのものを可塑剤として用いることで、可塑剤が樹脂層11から防水シート20に移行した際に、低下した防水シート20の柔軟性を確実に再度向上させることができる。
また、このような樹脂層11は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによる均一相が形成されているものであればよいが、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによるゲル化物であるのが好ましい。これにより、樹脂層11を固形物として維持させることができるとともに、可塑剤を揮発させることなく高濃度に樹脂層11中に含有(保持)させることができる。そして、樹脂層11が防水シート20に接触するように移行用シート1を貼付した際には、樹脂層11から防水シート20に可塑剤をより確実に移行させることができるようになる。
また、樹脂層11には、塩化ビニル系樹脂と可塑剤との他、充填材、安定剤、安定助剤、紫外線吸収剤、難燃剤、繊維強化剤、着色剤、滑剤等を添加するようにしてもよい。
充填材としては、例えば、酸化チタン、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
安定剤としては、例えば、グリシン亜鉛等が挙げられ、この場合の安定助剤としては、例えば、リン酸トリクレジル(TCP)、リン酸トリキシリル(TXP)、リン酸トリブチル(TBP)、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸2−エチルヘキシル・ジフェニルのような有機リン酸エステル等が挙げられる。
第1樹脂層11は、第2樹脂層12と比較して、層中に含まれる可塑剤の含有量が高くなっているが、具体的には、第1樹脂層11における可塑剤の含有量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、80重量部以上、500重量部以下であるのが好ましく、250重量部以上、350重量部以下であるのがより好ましい。含有量を前記範囲内に設定することにより、効率よく樹脂層11から防水シート20に可塑剤を供給することができる。また、含有量が前記下限値未満であると、可塑剤の種類によっては、得られる樹脂層11に充分な柔軟性を付与することができず、防水シート20に対する密着性が十分に得られないおそれがある。また、含有量が前記上限値を超えると、可塑剤の種類によっては、樹脂層11の伸びが大きくなり過ぎ、樹脂層11としての形状安定性が低下するおそれがある。
なお、樹脂層11の厚さは、0.5mm以上、2mm以下であることが好ましく、1mm以上、2mm以下であることがより好ましい。これにより、樹脂層11としての機能を確実に発揮させることができる。
また、平面視における、樹脂層11の大きさは、移行用シート1を貼付する防水シート20の位置によっても若干異なるが、例えば、縦0.1mm以上、500mm以下×横0.1mm以上、500mm以下であることが好ましく、縦0.1mm以上、200mm以下×横0.1mm以上、200mm以下であることがより好ましい。
これにより、亀裂が生じ易い領域(段差部104)に位置する防水シート20を包含して防水シート20に移行用シート1を貼付することができることから、このような領域に位置する防水シート20に確実に可塑剤を供給することができる。なお、本実施形態では、後述する樹脂層12および金属層13の平面視における大きさは、この樹脂層11の平面視における大きさと一致する。
(b)第2樹脂層12
樹脂層12は、樹脂層11と同様に、塩化ビニル系樹脂および可塑剤を含有する層であり、層中における可塑剤の含有量が樹脂層11と比較して低くなっていること以外は、樹脂層11と同様の構成をなす層である。
この樹脂層12は、移行用シート1を防水シート20に貼付した際に、防水シート20に接触する樹脂層11と金属層13を介して反対側に位置して防水構造体の最外層として日光や雨水に晒されることで、金属層13および樹脂層11を保護するためのものである。
また、上記の通り、層中における可塑剤の含有量が樹脂層11と比較して低くなっており、これにより、樹脂層12の硬度を高くできることから、防水シート20としての形状安定性を向上させるための層として機能する。
かかる構成の樹脂層12における塩化ビニル系樹脂としては、前記樹脂層11で説明したのと同様のものを用いることができる。
また、可塑剤としては、前記樹脂層11で説明したのと同様のものを用いることができる。
さらに、このような樹脂層12は、樹脂層11と同様に、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによる均一相が形成されているものであればよいが、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とによるシート状(押し出しシート物)であるのが好ましい。これにより、樹脂層12を固形物として維持させることができるとともに、可塑剤の揮発を抑制した状態で樹脂層12中に含有(保持)させることができる。
また、樹脂層12には、樹脂層11と同様に、塩化ビニル系樹脂と可塑剤との他、充填材、安定剤、安定助剤、紫外線吸収剤、難燃剤、繊維強化剤、着色剤、滑剤等を添加するようにしてもよい。
なお、充填材および安定剤としては、前記樹脂層11で説明したのと同様のものを用いることができる。
第2樹脂層12は、第1樹脂層11と比較して、層中に含まれる可塑剤の含有量が低くなっているが、具体的には、第2樹脂層12における可塑剤の含有量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、20重量部以上、80重量部以下であるのが好ましく、20重量部以上、50重量部以下であるのがより好ましい。含有量を前記範囲内に設定することにより、樹脂層12としての硬度を適切な大きさのものとすることができ、防水シート20としての形状安定性が優れたものとなる。
さらに、第1樹脂層11において、可塑剤が塩化ビニル系樹脂100重量部に対してA重量部含まれ、第2樹脂層12において、可塑剤が塩化ビニル系樹脂100重量部に対してB重量部含まれるとしたとき、A/Bが1以上25以下となる関係を満足するのが好ましく、3以上20以下となる関係を満足するのがより好ましい。A/Bの大きさを、前記関係を満足するように設定することにより、まず、樹脂層11から防水シート20に対して、より効率良く可塑剤を供給することができるようになる。また、樹脂層12としての硬度がより適切な大きさのものとなることから、防水シート20としての形状安定性がより優れたものとなる。
なお、樹脂層12の厚さは、0.1mm以上、2mm以下であることが好ましく、0.5mm以上、1.5mm以下であることがより好ましく、0.4mm以上0.6mm以下がさらに好ましい。これにより、樹脂層12としての機能を確実に発揮させることができる。
(c)金属層13
金属層13は、金属材料で構成される層である。
金属層13は、図2(b)に示すような樹脂層11と金属層13と樹脂層12とがこの順で積層された積層体(移行用シート)に用いられる。
この金属層13は、移行用シート1を防水シート20に貼付した際に、防水シート20に接触する樹脂層11と、日光や雨水に晒される樹脂層12との間に介在する層であり、樹脂層11中における可塑剤の含有量が樹脂層12中よりも高くなっていることに起因して、樹脂層11中に含まれる可塑剤が、樹脂層12側に移行してしまうのを防止するバリア層として機能するものである。
このようなバリア層として機能する金属層13を設けることにより、移行用シート1(第2樹脂層12)が日光や雨水に晒され、これに起因して、たとえ第2樹脂層12から可塑剤が揮散したとしても、第1樹脂層11から第2樹脂層12へ可塑剤が移行するのを確実に防止することができる。その結果、長期に亘って、第1樹脂層11から防水シート20に可塑剤を移行させることができるため、防水シート20における亀裂の発生を的確に抑制または防止することができる。
また、この金属層13は、塑性変形可能なものである。そのため、例えば、前述したような、段差部104に位置する防水シート20に、移行用シート1を貼付する際には、移行用シート1は、このものを屈曲させた状態で貼付されるが、この際の移行用シート1の形状追従性および形状安定性を、例えば、金属層13に代えて樹脂製のシートを用いた場合と比較して、向上させることができる。
この金属層13を構成する金属材料としては、特に限定されないが、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン、マグネシウム等の各種金属、またはこれらを含む合金を用いることができる。これらの中でも、特に、ルミニウムまたはアルミニウム合金が好ましい。アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成される金属層13は、このものを介した樹脂層11から樹脂層12への可塑剤の移行を的確に抑制または防止することができ、比較的薄い厚さのものとしても容易に形成することができる。
また、金属層13の厚さは、30μm以上、150μm以下であることが好ましく、40μm以上、100μm以下であることがより好ましい。これにより、金属層13としての機能を発揮して、樹脂層11から樹脂層12への可塑剤の移行をより的確に抑制または防止することができる。
また、本実施形態では、金属層13は、その平面視形状が樹脂層11および樹脂層12の平面視形状と互いにほぼ一致している。このような構成とすることで、樹脂層11および樹脂層12のほぼ全面に亘って、樹脂層11から樹脂層12への可塑剤の移行をより的確に抑制または防止することができる。
以上のような移行用シート1は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、樹脂層11および樹脂層12を形成するために用いる、樹脂層11および樹脂層12の構成材料をそれぞれ含有する液状の層形成用材料、ならびに金属層13を用意し、その一方の面に層形成用材料を塗布し、このものを所定温度で固化させ、次いで、金属層13の他方の面にさらに層形成用材料を塗布し、このものを所定温度で固化させることにより、移行用シート1を得ることができる。
また、ポリエステルシート等の剥離基材上に層形成用材料を塗布し、このものを所定温度で固化させることで成膜させた後に、剥離基板から引き剥がし、金属層13に貼り合わせてフィルム上にしたものを移行用シート1として得ることができる。
なお、この金属層13と、樹脂層11および樹脂層12との貼り合わせは、これら同士の間に、接着剤および粘着剤等を介在させることにより行うようにしてもよい。
また、金属層13は、例えば、特に限定されないが、インゴット等の塊から圧延により作製する方法、基板へ直接蒸着、スパッタ、めっき等により形成した後、基板から金属層13を剥離させる方法等が挙げられる。
なお、金属層13は、樹脂層11との密着性を高めることを目的に、エンボス加工が施されたものであってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の移行用シートの第2実施形態について説明する。
図3は、本発明の移行用シートの第2実施形態を示す図(図3(a)は平面図、図3(b)は縦断面図)である。なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態の移行用シート1’について、前記第1実施形態の移行用シート1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図3に示す移行用シート1’は、金属層13の形状が異なること以外は、図2に示す移行用シート1と同様である。
すなわち、本実施形態の移行用シート1’において、金属層13は、平面視における大きさが、樹脂層11の大きさと比較して、縦・横ともに小さくなっており、樹脂層11、12の中心部付近に位置している。
換言すれば、移行用シート1’の平面視において、その縁部側では金属層13が存在(介在)することなく、樹脂層11と樹脂層12とが接触している。
このような構成の移行用シート1’では、縁部付近において、樹脂層11と樹脂層12とが接触しているため、可塑剤は、樹脂層11から樹脂層12側に移行する。これにより、縁部における樹脂層11と樹脂層12との硬度が均一化されるため、移行用シート1’がその縁部において、型崩れするのを確実に防止することができる。
第2実施形態の移行用シート1’によっても、前記第1実施形態の移行用シート1と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の移行用シートの第3実施形態について説明する。
以下、第3実施形態の移行用シート1について、前記第1実施形態の移行用シート1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
移行用シート1は、その平面視形状が異なること以外は、図2に示す移行用シート1と同様である。
すなわち、本実施形態の移行用シート1では、その平面視において、全体形状が四角形状をなし、その各辺(4辺)の中心部付近に、1つの切り欠き(切り込み)が形成されている。
このような構成の移行用シート1を用いて、例えば、前述したような、隣接する配置部材50同士の間に形成された間隙に対応する領域のうち、底部51と立ち上がり面52との境界部付近の領域に位置する防水シート20に、移行用シート1を貼付する際には、移行用シート1を屈曲させた状態で貼付するが、この屈曲させる位置と切り欠き15とを一致させる。これにより、防水シート20に対する、移行用シート1の形状追従性をさらに向上させることができる。
なお、切り欠き15の形状としては、特に限定されず、例えば、三角形、四角形、五角形等の多角形のように角部が鋭角状をなすものであってもよいし、半円形のように湾曲状をなすものであってもよい。また、各辺に形成する切り欠き15の形状は、同一であってもよいし異なっていてもよい。
また、1辺に形成する数は、1つに限らず、複数個形成されていてもよいし、さらに、各辺に形成する数は、同一であってもよいし異なっていてもよい。
第3実施形態の移行用シート1によっても、前記第1実施形態の移行用シート1と同様の効果が得られる。
なお、防水シート20への移行用シート1の貼り付け、より詳しくは、例えば、段差部104に位置する防水シート20への移行用シート1の貼り付けは、いかなる方法を用いて行うようにしてもよいが、例えば、移行用シート1を、防水シート20を貼付すべき位置の形状に対応するように変形させた後、樹脂層11を溶解または溶融状態として防水シート20に貼り付けることにより実施することができる。なお、樹脂層11を溶解または溶融状態とする方法としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)のような溶剤、またはこのような溶剤に塩化ビニル系樹脂を溶解させたシーリング剤で樹脂層11を膨潤・溶解させる方法、熱風ガン等を用いて樹脂層11を加熱することにより樹脂層11を溶融させる方法等が挙げられる。
また、このような防水シート20への移行用シート1の貼り付けの後には、移行用シート1の周辺部(縁部)には、防水シート20に跨るように、各種接着剤を用いて樹脂シーリングを施すことが好ましい。これにより、移行用シート1の防水シートからの脱落を確実に防止することができる。
以上、本発明の移行用シートについて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の移行用シートにおいて、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
また、本発明の移行用シートでは、前記第1〜第3実施形態の任意の構成を組み合わせることもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
なお、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
1.移行用シートの作製
[実施例1]
まず、塩化ビニル系樹脂として、塩化ビニルの単量重合体で構成される粒子(平均粒径1μm)を、可塑剤として、DOP(ジアルキルフタレート(C10−13))をそれぞれ用意した。そして、塩化ビニル100重量部に対して可塑剤50重量部の混合比でこれらを、ミキサーを用いて25℃で均一に混合することで樹脂組成物Aを得るとともに、塩化ビニル100重量部に対して可塑剤270重量部の混合比でこれらを、ミキサーを用いて25℃で均一に混合することで樹脂組成物Bを得た。
次に、金属層として、アルミニウム箔(厚さ80μm)を用意した。
次に、樹脂組成物A、Bを、それぞれ、ロールを用いて加熱・混練した後、シート状に形成し、その後、これらをアルミニウム箔の表面および裏面に貼り合わせた状態で冷却することにより、図2に示すような実施例1の移行用シートを得た。ここで、この移行用シートは、樹脂組成物Aを第2樹脂層、樹脂組成物Bを第1樹脂層とし、第1樹脂層が防水シートに貼り付けられることで、防水シートに可塑剤を移行させるために用いられる。
なお、この実施例1の移行用シートにおける第1樹脂層、第2樹脂層および金属層の平面視での大きさは、それぞれ、縦35mm×横35mmであった。また、第1樹脂層、第2樹脂層および金属層の厚さは、それぞれ、0.5mm、80μmおよび1.0mmであった。
[実施例2]
金属層のアルミニウム箔として、平面視における大きさが縦20mm×横20mmのものを用いた以外は、前記実施例1と同様にして、図3に示すような実施例2の移行用シートを作製した。
[実施例3]
塩化ビニル100重量部に対して可塑剤100重量部の混合比でこれらを、ミキサーを用いて25℃で均一に混合することで樹脂組成物Aを得たこと以外は、前記実施例1と同様にして図3に示すような実施例3の移行用シートを作製した。
[実施例4]
塩化ビニル100重量部に対して可塑剤70重量部の混合比でこれらを、ミキサーを用いて25℃で均一に混合することで樹脂組成物Bを得たこと以外は、前記実施例1と同様にして図3に示すような実施例4の移行用シートを作製した。
[比較例1]
実施例1で調製した樹脂組成物Bを、ロールを用いて加熱・混練した後、シート状に形成し、その後、冷却することにより、比較例1の移行用シートを得た。
[比較例2]
実施例1で調製した樹脂組成物A、Bを、ロールを用いて加熱・混練した後、シート状に形成し、その後、冷却することにより、金属層のない比較例2の移行用シートを得た。
2.移行用シートの防水シートへの貼付
次に、各実施例および比較例の移行用シートを、それぞれ、防水シートに対して貼付した。
より詳しくは、図1に示すようなシート防水構造10を用意し、このシート防水構造10における、底部51と立ち上がり面52との境界部(入隅部)付近の領域に位置する防水シート20に、各実施例および比較例の移行用シートを貼付した。貼り付けについては、第1樹脂層11面を防水シート20に貼り付けた。
なお、防水シート20としては、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して可塑剤が50重量部含まれるものを用いた。
3.評価
各実施例および比較例の移行用シートまたは、各実施例および比較例の移行用シートが貼付された防水シートについて、以下の方法を用いて評価した。
(1)保存安定性
各実施例の移行用シートについて、それぞれ、温度80℃の条件下に168時間放置した後に、移行用シートの反りおよび金属層からの樹脂層の剥離の有無を目視にて観察した。
その結果、実施例1〜4の移行用シートでは、金属層からの樹脂層の剥離は認められなかった。
また、実施例1、3、4の移行用シートでは、移行用シートの反りは認められなかったが、これに対して、実施例2の移行用シートでは、その縁部における反りが認められる結果となった。比較例1の移行シートでは、反りは認められなかったが、比較例2では反りが認められる結果となった。
(2)形状追従性
各実施例および比較例の移行用シートが貼付された防水シートについて、それぞれ、底部51と立ち上がり面52との境界部(入隅部)付近の領域に対する移行用シートの形状追従性を観察した。
その結果、実施例1〜4の移行用シートでは、境界部付近の領域においても、防水シートに対して形状追従性よく移行用シートが貼付されているものの、比較例1、2の移行用シートでは、境界部付近の領域において移行用シートの形状追従性がよくないものであった。
(3)可塑剤移行性
各実施例および比較例の移行用シートが貼付された防水シートについて、それぞれ、以下のようにして、防水シートに対する可塑剤の移行性について評価した。
まず、可塑剤移行性の評価では、可塑剤を補強する前の防水シートとして塩ビシートにブチルテープを貼り付けた後、80℃のオーブンで3日間処理して可塑剤を抽出することにより、可塑剤残存率が85%の防水シートを作製し、防水シートの柔軟性を低下させた。
この防水シートに実施例1で作製した移行用シートを貼り付けて40℃のオーブンで20日間処理した結果、防水シートの可塑剤残存率は102%となり、防水シートの柔軟性は回復した。実施例2〜4の移行用シートを用いた場合でも、防水シートの可塑剤残存率は102%であり、防水シートの柔軟性は回復した。
また、可塑剤残存率が85%の防水シートに比較例1、2のシートを貼り付けて40℃のオーブンで20日間処理した結果、比較例2は防水シートの可塑剤残存率は102%となり、防水シートの柔軟性は回復したが、比較例1は86%であり、柔軟性はほとんど回復しなかった。
さらに、この移行用シートの上部にブチルテープを貼り付け後、80℃のオーブンで再度3日間処理した結果、実施例1〜4の移行用シートを用いた場合には、防水シートの可塑剤残存率が102%と変化しなかったのに対して、比較例2は91%と可塑剤量が減少しており、防水シートの柔軟性が低下していることが確認できた。
以上のような処理がなされた各実施例および比較例の移行用シートが貼付された防水シートの防水シート中における可塑剤の含有量は、ジエチルエーテルによるソックレイ抽出法を用いて測定した。防水シートの可塑剤残存率は以下の式で算出した。なお、可塑剤移行後の防水シートの可塑剤量の測定は、移行用シートを除いた防水シートを用いて測定した。
可塑剤残存率(%)=(定量した可塑剤量)/(初期の可塑剤量)×100
1 移行用シート
10 シート防水構造
11 第1樹脂層(または樹脂層)
12 第2樹脂層(または樹脂層)
13 金属層
15 切り欠き
20 防水シート
50 配置部材
51 底部
52 立ち上がり面
100 躯体
101 床部
102 壁部
103 境界部

Claims (6)

  1. 塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する第1樹脂層および第2樹脂層と、
    前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に位置する金属層とを備える移行用シートであって、
    前記第1樹脂層中の可塑剤の含有量は、前記第2樹脂層中の可塑剤の含有量よりも高く、
    前記金属層は、その大きさが平面視において、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の大きさと比較して縦・横ともに小さく、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の中心部に位置し、前記第1樹脂層および前記第2樹脂層の縁部側では、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層とが接触していることを特徴する移行用シート。
  2. 前記第1樹脂層中の可塑剤は前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対してA重量部含まれ、前記第2樹脂層中の可塑剤は前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対してB重量部含まれるとしたとき、A/Bが1超25以下となる関係を満足する請求項1に記載の移行用シート。
  3. 前記第1樹脂層中の可塑剤は、前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対して80重量部以上、500重量部以下含まれる請求項1または2に記載の移行用シート。
  4. 前記第2樹脂層中の可塑剤は、前記塩化ビニル系樹脂100重量部に対して20重量部以上、80重量部以下含まれる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の移行用シート。
  5. 前記金属層は、アルミニウム、またはアルミニウム合金で構成される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の移行用シート。
  6. 前記第1樹脂層は、塩化ビニル系樹脂と可塑剤とを含有する防水シートに対して、前記防水シートと接触するように貼付される請求項1ないしのいずれか1項に記載の移行用シート。
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