JP6393860B2 - ドア - Google Patents

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Description

ドアに関する。
「バネで動くドアクローザ」はドアを開くときにバネに力を蓄え、バネの復元力でドアを閉めるものである。ドア閉めるときに大きな力が必要であれば、開くときにドアクローザのバネにそれ以上大きな力を蓄えなければならない。玄関ドアのように回転軸が鉛直で、重心の上下動を伴わずに回転するドアは、枢軸回りの摩擦抵抗やドア面に作用する空気抵抗がなければ、限りなくゼロに近い大きさの力で回転できるはずである。しかるに、多くのドアクローザはわざわざ抵抗をつけて、ゆっくりと回転させるために、ドアを開くときに「ドアを閉めるために必要で最小限の力」を遥かに超える大きな力が必要となった。ドアクローザを取り付けなければ軽く開くドアにドアクローザを取り付けたがために、ドアを開くたびにドアが重たく感じられるようになった。使用頻度の少ない玄関ドアに取り付けても気にならなくても、一日中頻繁に開け閉めする室内のドアには取り付ければ、とても耐えられない苦痛となるのである。
ドアを付勢する力が僅かでも作用するならば、ドアは僅かながらでも加速する。ドアを開いて取手から手を離した位置が何処であっても、ドアが閉まり始めるようにするので、何処の位置においても最大静止摩擦力以上の力が作用している。最大静止摩擦力以上の力が作用しつづけるため閉まり始めたドアは加速し、戸当りに衝突するときには運動速度は最大になっていて、激しい衝撃音を発することになる。
静止したドアに、少しでも閉方向に力が作用するとドアは閉方向に加速するように、少しでも開方向に力が作用するとドアは開方向に加速し、閉方向に減速する。閉まり続けるドアでも、閉方向に働く力より開方向に働く力が大きく作用しなければドアは減速しない。開方向に働く力が作用し続けることでドアは減速するが、ドアはやがて止まり開き始める。摩擦抵抗をドアにかけ続けて減速する行為は、いずれドアを止まった位置で静止したままにする行為である。
摩擦抵抗を大きくしすぎるとドアは閉止途中で止まったままになり全閉しない。摩擦抵抗を小さくしすぎると、ドアが全閉するまでに十分に減速されずに全閉時に大きな衝撃音を発するようになる。バネの強さを如何に調節しても、或いはブレーキシューなどの摩擦抵抗によって如何に調節しても、静かにしかも確実にドアが閉まるようにすることはできない。
摩擦抵抗は、ドアが全閉するまでに大きく働き、ドアが止まると同時に消滅するものでなけれなければならない。「油圧シリンダを備えるドアクローザ」はドアとドア枠とを油圧シリンダを介して連結し、油圧シリンダの伸縮がドアをゆっくりと回転させるもので、ドアを静かにしかも確実に全閉させる。油圧シリンダの抵抗はドアが急激に回転しようとするほど大きくなりドアを大きく減速する。また、ドアが止まれば抵抗しなくなり、ドアは再び動き出す。
しかしながら、重量が大きく急激に回転しようとするドアを減速するには、大きな油の粘性抵抗が必要であって、大きな油の抵抗に打ち勝って油圧シリンダを伸縮させるバネが必要になり。しかもドアを回転させるには大きな力が必要であり、いかなるドアに対してもゆっくりと閉まるように大きな抵抗が付加される。このことがドアを開くときドアが重たく感じられる原因になる。
また油圧シリンダは開閉装置を大型化し、居住空間の快適さを損なうものであり、更に油圧シリンダがドアに作用する大きな慣性力に影響されることなくゆっくり伸縮するためには、油圧シリンダが高圧に耐えて油漏れしないようにする必要があり、油圧シリンダが頑丈でしかも巨大になるばかりではなく高価格になった。
本発明は、「油圧シリンダを備えるドアクローザ」が持つ2つの欠点、即ちドアを開く時にドアが重たく感じられる欠点と、油圧シリンダが高圧容器で大型であって、見た目が悪いという欠点を改良するためなされたものであって、油圧シリンダに代って高圧容器で大型でない小型化可能な手段を採用する。本発明のドアクローザが「油圧シリンダを備えるドアクローザ」が持つ2つの機能、即ち高層階において窓を開けた時などにドアが急激に閉止しても衝撃少なく全閉する機能、平常時の使用においても通常の速さで静かにしかも安全全閉する機能を損なわないことは勿論である。
特許文献1に代表される一連の研究は、ドアを開くときにドアが重たく感じられる欠点を解消するためになされたものであって、特許文献1に記載されるドアは、ドアを付勢して回転させるバネの力を、ドアが全閉する直前までは小さく、ドアが全閉する直前以後は大きくして、ドアを必要最小限のエネルギで回転させ、ドアの加速を最小限にするものである。
しかしながら、ドアに力が作用し続ける以上、ドアは加速の一途を辿り、ドアの全閉時にはドアの回転速度が最高に達するはずであって、それでも静かに全閉するのは、全閉直前に「ドアとドア枠との間の隙間を出入りする空気」の流れが大きく乱れて、空気の粘性抵抗が働くからである。
特許文献1に記載されるドアのドア面に作用する空気の粘性抵抗は、ドアの回転速度が大きくなるほど大きくなってドアを大きく減速し、ドアの回転速度がゼロになると消滅する。抵抗を予め一定の大きさに設定したドアクローザとは異なり、必要に応じて必要な大きさの抵抗がドアに勝手に働くようになる。また、従来のドアクローザのように、バネの力を油の粘性抵抗などの抵抗以上に大きくする必要がなく、バネの力は静止したドアを動き始めるようにする最小の力であればよいことになって、「ドアを開くときにドアが重たく感じられるという欠点」が解消される。
しかしながら、ドアはドアごとによって形や大きさが異なり、ドアを付勢するバネの力がドアごとに異なるため、バネの力をドアごとに調整しなければならない欠点があり、バネが強すぎると全く減速しないし、弱すぎると閉まる途中で「止まったままになって全閉しない。」という欠点があった。また、ドアとドア枠の間の隙間を出入りする空気の流れはドアで密閉される部屋の窓が開いているかいないかに左右され、全く減速せずに全閉する場合もあり、窓から突風が吹き込んだ場合に、ドア周辺にいる人が怪我をする危険性もあった。
本発明は上記の空気の粘性抵抗のように「必要に応じて勝手に発生して勝手に消滅する抵抗」と同等の抵抗を機械的に再現させるドアを提供するものであって、あらゆるドアに対しても通用するように強すぎるバネを取り付けた場合でも、ドアが減速され静かに全閉するドアを提供する。
例えば、加速しながら閉まるドアをバネで受け止めて、バネが伸縮してドアを減速し、バネが復元するときバネでドアが跳ね返されないように、ドアが復元すると同時にドアからバネを切り離すものであって、ドアが一旦停止するまで減速されて「再び自動的に閉まり始めるドア」を提供するものである。或いは、ドアの慣性力に比例して摩擦面に摩擦力が働いてドアを減速し、摩擦力が働き続けてドアが動き出せないようにならないように、ドアが減速されて止まったときに、ドアを摩擦面から切り離すものである。
本発明のドアはあらゆるドアに対応するもので、バネの力が大きすぎて高速回転するドアに対しても、また、突風を受けて加速したドアに対しても、抵抗がドアの慣性力の大きさに応じて自然に発生し、自然に消滅するドアであって、如何なるドアが如何なる場合でもゆっくりと、しかも静かに全閉する。本発明のドアは特許文献1のドアと同様に、バネの力を油の粘性抵抗のような抵抗より大きくする必要がなく、また、本発明は特許文献1の「ドアのバネの力をドアごとに調整しなければならない欠点」を解消し、あらゆるドアを静かに全閉させるものである。
特許第4690350号公報
本発明は、安全快適な生活を獲得するために、ドアを開くときに重たく感じられずにして、部屋からの出入りを快適にするドアを提供し、閉止装置と減速装置を小型化することによって、ドアクローザを目に見えないところに収容して、住環境を美しくするドアを提供し、ドアDとドア枠Wとの間に指や体が挟まれたときも怪我をしないドアを提供するものである。この様に、ドアクローザは複数の課題を一挙に解決する製品であって、複数の課題を一挙に解決しなければドアクローザとは言えない。
ドアを開くときに重たく感じられないドアは、ドアが閉止する直前にドア面に作用する空気抵抗のように、ドアの回転速度に応じて抵抗の大きさを変え、ドアが止まると消滅する抵抗を如何に再現するかであって、閉止するドアに作用した抵抗がなくなった状態で、ドアを開いてドアクローザのバネを引き伸ばしてバネに力を蓄えるドアであって、バネに蓄える力は、ドアを減速する抵抗に打ち勝ってドアを閉止させる力ではなく、ドアを閉止させる力だけでよいようにするドアである。如何にして、ドアを減速する抵抗がドアを開くときに関与しないようにするかが課題である。
求められる減速装置は衝撃を吸収して縮んだバネの復元を阻止してドアが跳ね返らないようにする減速装置であって、しかもドアを停止するまで減速した後ドアと切り離される減速装置で、ドアが「ドアを停止するまで減速した抵抗」を受けずに閉止し、且つ「ドアを停止するまで減速した抵抗」が関与することなく開くようにする減速装置でなければならない。更に、ドアを開くときに重たく感じられないようにするためには、ドアを開くときにバネの復元力が作用して開く力を軽減する減速装置でなければならない。この様な減速装置を如何にして実現させるかが課題である。
快適な住環境を獲得するには、如何にして閉止装置と減速装置を小型化するかであって、ドアクローザを目に見えないところに収容することである。そのためには、如何にして減速装置を小型化するかである。ゆっくりとしかも静かに全閉するドアDを提供するには、一瞬にして復元してしまうバネを如何にしてゆっくりと復元させるかが課題である。
また、安全快適なドアDを提供するには、全閉する直前にドアDとドア枠Wとの間に指や体が挟まれた場合に、如何に怪我をしないようにするかである。
ドアを減速する抵抗がドアを開くときに関与しないようにするドアDは、図1に示すように、「ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギに変換してドアDを減速する減速装置であって、上記弾性体の伸縮時にドアDに抵抗を伝達して上記弾性体の復元時に上記抵抗の伝達を切断するリンクJと、上記リンクJを移動或いは回転させるバネとを備え、ドアDの減速時に上記リンクの移動或いは回転をドアDが略停止するまで拘束し、ドアDが減速されて略停止したとき上記弾性体の復元によって拘束解除して上記リンクJを移動或いは回転させてドアDと移動体Iとの間の力の伝達を切断する解除可能な拘束手段を備えることを特徴とする減速装置」を備える。
また図1、2,3に示すように、
「ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギ或いは摩擦熱に変換してドアDを減速する減速装置であって、ドアDと移動体Iとの間の力を伝達しその後切断するリンクJと、上記リンクJを移動或いは回転させるバネとを備え、ドアDの減速時に上記リンクJの移動或いは回転をドアDが略停止するまで拘束し、ドアDが減速されて略停止したとき上記リンクJの拘束を解除して上記リンクJを移動或いは回転させ、ドアDと移動体との間の力の伝達を切断する解除可能な拘束手段を備えることを特徴とし、上記リンクJの拘束を解除するとき、ドアDの後戻りを伴う減速装置」を備える。
また図3に示すように、
「ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを摩擦熱に変換してドアDを減速する減速装置であって、ドアDと移動体Iとの間の力を伝達しその後切断するリンクJと、上記リンクJを移動或いは回転させるバネとを備え、ドアDの減速時に上記リンクJの移動或いは回転をドアDが略停止するまで拘束し、ドアDが減速されて略停止したとき上記リンクJの拘束を解除して上記リンクJを移動或いは回転させ、ドアDと移動体Iとの間の力の伝達を切断する解除可能な拘束手段を備え、ドアDの減速に従い上記リンクJの移動或いは回転を拘束する力が上記バネによって上記リンクJを移動或いは回転させる力より小さくなって、上記リンクJが移動或いは回転することを特徴とする減速装置」を備える。
また図2に示すように、
ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギに変換してドアDを減速する減速装置であり、ドアDと移動体との間の力を伝達しその後切断するリンクJと、上記リンクJを移動或いは回転させるバネとを備え、ドアDの減速時に上記リンクJの移動或いは回転をドアDが略停止するまで拘束し、ドアDが減速されて略停止したとき上記バネによって上記リンクJの拘束を解除して上記リンクJを移動或いは回転させ、ドアDと移動体Iとの間の力の伝達を切断する解除可能な拘束手段を備えることを特徴とし、上記弾性体の復元を阻止することによって上記リンクJの移動或いは回転を拘束する力が上記リンクJを移動或いは回転させる力より小さくなって、上記リンクJが移動或いは回転することを特徴とする減速装置。
更にドアを開くときに重たく感じられずにして、部屋からの出入りを快適にするドアDは図1,2,3に示すように、
「ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギに変換してドアDを減速する減速装置であり、上記弾性体の復元阻止手段を備え、ドアDが減速されて略停止したとき上記弾性体の復元阻止手段によって上記弾性体の復元を阻止するとともに、ドアDと移動体Iとの間の力の伝達を切断してドアDと移動体Iとが絶縁されて、ドアDが後戻りすることによって上記弾性体の復元阻止手段を解除して、上記弾性体の復元力がドアDを後戻りさせる方向に作用するようにする切替手段を備えることを特徴とする減速装置」を備える。
閉止装置と減速装置を小型化して、ドアクローザを目に見えないところに収容することによって快適な住環境を獲得することを可能にするドアDは、図4に示すように
「軸Pと軸Pの周りに回転自在に軸支される2枚の兆番Td,Twからなり、片方の取り付け軸を兆番Td,Twの何れか一方に設けられる支持部Cvに固定支持され、他方の取り付け軸を「ドアD外壁材の内面DYYに沿って設けられる水平方向の溝に沿って移動するプレートPL」に可動支持される板バネVpを備え、上記板バネVpは、兆番TdとTwとに挟まれる運動空間Y内において湾曲する湾曲部Vp1と、ドア内部YYに収容される直線部Vp2からなり、中間部は「兆番Tdとドア枠組み材DXYに設けられる溝Md」を貫通することを特徴とするドアヒンジT」を備えるドアD。さらに、ドアD外壁材の内面DYYに設けられる接続軸CC」の周りに回転自在に軸支され、接続軸CCから近い部分の側面は「プレートPLに設けられ突起PAA」に沿って移動し、接続軸CCから近い部分が大きく移動するリンクAをドア内部に備えることを特徴とするドアD。であって、プレートPLと溝MDとの間の距離の変化をテコの原理で拡大するリンク装置をドア内部に備えるドアDであり、兆番TdとTwとの間の距離の変化をドア内部で拡大する減速装置を備えるドアD。
図5に示した閉止装置と減速装置とを備えるドアヒンジは小型化の極みであって、図5に示すように閉止装置と減速装置とを備えるドアヒンジを備えるドアDは
「軸Pと軸Pの周りに回転自在に軸支される2枚の兆番Td,Twからなり、片方の取り付け軸を兆番Td,Twの何れか一方に設けられる固定の自在継手Cfに固定支持し、他方の取り付け軸を兆番Td,Twの何れか他方に設けられる溝Mに沿って移動する可動の自在継手CCに可動支持する連結棒Aを備え、上記可動の自在継手CCは、上記軸Pの軸芯を中心にして相対的に円運動しながら軸Mの軸芯線Zo方向に相対的に上下に移動することを特徴とするドアヒンジT」を備えるドアD。
ゆっくりとしかも静かに全閉するドアDは、一瞬にして復元してしまうバネをゆっくりと復元させる減速装置を備え、減速装置を小型化する手段は、図6に示すように、
シリンダSの内面に沿ってピストンPsが摺動する減速手段Rsであって、シリンダS内は複数の界壁C1,C2,C3によって複数の室A1,A2,A3に仕切られ、それぞれの界壁Cは圧力弁B1,B2,B3を備え、それぞれの圧力弁B1,B2,B3は押しバネU1,U2、U3に付勢されて、界壁C1,C2,C3のそれぞれを境にして隣り合う室Aの空気の圧力差が所定の値Tになって解放されることを特徴とする減速手段Rsであり、「減速手段Rsを備える付勢手段V」によって動くドア、或いは減速手段Rsを備えて付勢手段Vによって動くドア。
或いは、複数の界壁C1,C2,C3のそれぞれが所定の範囲内において移動可能である減速手段Rsを備えて付勢手段Vによって動くドアD、或いは「減速手段Rsを備える付勢手段V」によって動くドアD。
全閉する直前にドアDとドア枠Wとの間に指や体が挟まれた場合に、怪我をしないようにするドアDは、図7に示すように、
「枢軸Oの周りを回転自在に軸支されるプレートPL」に設けられる接続軸Cdの周りを回転自在に軸支され、「プレートPLに設けられる接続軸Cjの周りを回転自在に軸支される回転体J」の先端部に車輪支軸Ibが設けられ、回転体Jは押しバネUに付勢されて、車輪支軸Ibに装着される車輪Bが「ドアDの枢軸O側の側面に施された窪みKd」に嵌り込んで窪みKdを押圧し、ドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれない通常運転においては、接続軸Cdと「車輪Bと窪みKdとの接点b」の2箇所で固定支持された状態を維持して回転するドアDであって、ドアDの重心が接続軸Cdと窪みKdとの間にあることを特徴として、或いはドアDと回転体Jとの間に押しバネUdを備えることを特徴として、
ドアDとドア枠Nとの間に指や体を挟んだ非常時においては、ドアDを固定していた車輪Bが窪みKdから排出されて、ドアDが接続軸Cjの周りを指や体を押圧しない退避方向に回転するドアDであって、プレートPLの外延部に車輪Bを窪みKdから排出出来ないようにする円周部K1と排出出来て収容する窪み部K2とが交互に設けられるドアDである。
このように、ドアDの重心に働くドアの動慣性力は、車輪Bの拘束が解除して、ドアDを接続軸Cdの周りを指や体の後ろから離れる方向に付勢して回転させるようにして、指や体の後ろから押圧する力を減じるようにする。
このように、小型化可能な簡易なドアクローザが、ドアに対して全閉するまでゆっくりと動き続けるだけで驚くべき効果を発揮するように、これらの装置がドアや蓋の開閉装置以外の工業製品に取付き驚くべき効果を発揮し、これらの手段がドアに限らずその他の産業技術に応用できることは言うまでもない。
減速して伸縮したバネが復元して開くドアの説明図 減速して伸縮したバネが復元して開くドアの説明図 減速に必要な抵抗が開くときに関与しないドアクローザの説明図 ドア内部に閉止機構と減速機構を収納したドアヒンジの説明図 閉止機構と減速機構を備えたドアヒンジの説明図 複数の圧力弁で仕切られるシリンダとピストンからなる減速装置の説明図 体を挟むと開く方向に回転する回転ドアの説明図
図1は、互いに接近する方向に移動する運動体Dと移動体Iとが衝突して、運動体Dの運動エネルギを運動体D或いは移動体Iが備える弾性体Vの歪エネルギに変換して、衝突時の衝撃を緩和する緩衝装置或いは運動体Dを減速する装置について、運動体Dを「図示しない付勢手段Vdによって図中矢印ロ方向に移動するドアD」に例えて説明するもので、当該減速装置は弾性体Vの復元によって運動体Uが大きく後戻りしないようにしている。ドアDは閉止直前から減速され、一旦停止して再び動き出して全閉するが、全閉したドアDを開くとき、装置は初めの状態に復帰して初期化される。
図1(a)は「固定部に設けられる軌道XXに沿って回転せずに移動するドアD」と「固定部に設けられる軌道Xに沿って回転せずに移動する移動体I」とが互いに接近しあう状態を示し、引きバネVは片方の取り付け軸を「移動体に設けられる支軸Si」に可動支持され、他方の取り付け軸はリンクJに設けられる支軸Sjに固定支持される。リンクJは固定部Wに設けられる支軸Swの周りに回転自在に軸支され、図1(a)において、引きバネVは支軸Swと当たりGjの間にあって、リンクJは支軸Swの周りに図中矢印ハ方向に回転するように付勢され、当たりGjに当接して静止する。引きバネVは所定の引張力を保有し、移動体Iの図中矢印イと反対方向の移動を当たりGiが阻止している。
図1(b)はドアDに設けられる当接部Dgと移動体Iに設けられる当接部Igとが互いに当接しあった後、当接部Dgと当接部Igとが互いに当接したまま、引きバネVを引き延ばしながらドアDと移動体Iとが相対的に一体になって図中矢印ロ方向に移動する状態を示す。移動体Iの図中矢印イ方向の移動に伴い引きバネVは引き延ばされて、ドアDの運動エネルギを引きバネVの歪エネルギに変換してドアDを減速するが、当接部Dgと当接部Igとの接点bにおいて移動体IがドアDを押し返す押圧力Fbが作用している。
リンクJにはドアDの閉止方向(図中矢印ロ方向)と逆方向の移動を防止するラチェット刃Rjが設けられ、ラチェット刃Rjは当接部Dgと当接部Igとが互いに当接すると同時に、ドアDに設けられる鋸刃Rd上を滑走し始める。ラチェット刃RjはドアDの閉止方向の移動に抵抗しない。
図1(c)は引きバネVが最大に引伸ばされてドアDが減速した後、引きバネVが復元してドアDが押圧力Fbによって押し戻され、後戻りし始めるときの状態を示している。ドアDが押し戻されると同時にラチェット刃Rjは鋸刃Rdと噛み合いリンクJを図中矢印ハと反対方向に回転させる。引きバネVは支軸Swを横切った後は、リンクJを図中矢印ハと反対方向に付勢し、リンクJは固定部Wに設けられる当たりGjjに当接して静止するまで回転する。このとき引きバネはドアDを後戻りさせない程度で、移動体Iを当たりGiに当接して静止するまで引き戻す力引張力を保有するように設定している。引きバネが緩んだ状態になって、弾性体Vの復元によってドアDは大きく後戻りせずに、図示しない付勢手段Vdによって図中矢印ロ方向に移動し、全閉位置まで移動する。
一般に運動体Dが運動方向を逆転するとき、運動体の運動速度はゼロになる。後戻りし始めるドアDも一旦停止したことになる。また、弾性体Vの復元によって「ドアDにそれまで作用した抵抗」を取り除く減速装置はドアDを必ず停止するまで減速することになる。
図1(c)はドアDを手で開くときに、ドアDに装着される車輪BがリンクJの側面Jkを押しながら摺動し、リンクJを図中矢印ハ方向に回転させ、当たりGjに当接して静止するようにする。このようにして装置は初期化されるが、ドアDを開くときに必要な力はドアDを付勢して図中矢印ロ方向に移動するために必要最小限の力で十分である。通常のドアクローザは全閉直前に大きな慣性力を得て高速に移動するドアDを減速するために抵抗を働かし、ドアが閉止するとき抵抗が働いたドアDを大きな力で閉止させるものであるが、図1のドアクローザは、ドアに作用する抵抗はドアDの加速に応じて増加し、減速した後は消滅するので、ドアを開くときには、通常のドアクローザのように、ドアDを閉止させるバネに「ドアDを減速する抵抗に打ち勝ってドアを閉止させる大きな力」を蓄える必要はない。また、勢いよく閉まったドアDほど、開くときにドアが軽く感じられるようになる。
図2は、図1と同様に、ドアDの運動エネルギを弾性体Vの歪エネルギに変換して運動体Dを減速し、弾性体Vの復元によってドアDが大きく後戻りしないようにする減速装置の動作説明図であるが、ドアDを手で開くときに「ドアDを減速して伸縮した弾性体V」の復元力をドアDに作用させて、ドアDを開くときに必要な力を軽減する。
図2(a)は「固定部に設けられる軌道XXに沿って回転せずに移動するドアD」と「固定部に設けられる軌道Xに沿って回転せずに移動する移動体I」とが互いに接近しあう状態を示し、ドアDは図示しない付勢手段Vdによって図中矢印ロ方向に移動している。押しバネUは移動体Iを図中矢印イと反対方向に付勢し、移動体Iは当たりGiに当接して静止している。
リンクJは「ドアDに設けられる支軸Sj」の周りに回転自在に軸支され、先端部に設けられる支軸Ijに車輪Bが装着される。リンクJは「ドアDに設けられる支軸Sj」の周りに図示しないバネによって図中矢印ハ方向に付勢され、車輪Bは固定部Wに設けられる摺動面Kwを押圧しながら図中矢印ロ方向に摺動している。移動体Iは当たりGiに当接して静止する間は、摺動面Kw端の端部Kw1は移動体Iに設けられる摺動面Kiに接触し、摺動面KwはKiに連続する。
カム体Biは移動体Iに設けられる支軸Siの周りに回転自在に軸支され、カム体Biの外延部Kiは支軸Siからの距離が漸次増加する渦線形状である。摺動面Kを備える摺動面体Kは固定部Wに設けられる支軸Swの周りに回転自在に軸支され、図示しないバネによって支軸Swの周りに図中矢印二方向に付勢され車輪Baに当接して静止している。車輪Baは「固定部Wに設けられる支軸Saの周りに回転自在に軸支されるリンクA」の先端部に装着され、摺動面体Kの図中矢印二方向の回転を阻止して摺動面体Kの裏面と直行して自立している。カム体Biは図示しないバネによって支軸Siの周りに図中矢印ホ方向に付勢され摺動面Kを押圧している。
図2(b)はドアDが図中矢印ロ方向に移動して、車輪Bが摺動面Kw1とKiとを通過して移動体Iに設けられる当接部Igに当接して、ドアDと移動体Iとが相対的に一体になって図中矢印ロ方向に移動する状態を示している。移動体Iは当たりGiから離れて遠ざかり、摺動面Kiは摺動面Kw1から離れて、カム体Biは摺動面Kに沿って図中矢印イ方向に移動し、図中矢印ホと反対方向に回転しようとしながら摺動面K上を滑走する。リンクAにラチェット爪Raが取り付けられ、ラチェット爪Raが「ドアDに設けられる支軸Sdの周りに回転自在に軸支される鋸刃Rd」上を滑走し始める。
ドアDが移動体Iを押しながら図中矢印ロ方向に移動している間は、「車輪Bと当接部Igとの接点b」に作用する押圧力Fbの作用線は支軸Sjから僅かに離れて、押圧力Fbが「リンクJを支軸Sjの周りに図中矢印ハ方向に付勢する図示しないバネ」に打ち勝って、リンクJを支軸Sjの周りに図中矢印ハと反対方向に回転させ、リンクJをドアに設けられる当たりGaに当接させて静止させている。ドアDが減速しても図中矢印ロ方向に移動している間は押しバネUが伸縮し続け、押しバネUの復元力が増加して押圧力Fbが更に大きくなって、リンクJは当たりGaに当接して静止したままになる。
図2(c)は、ドアDが図中矢印ロ方向にさらに移動して、押しバネUが伸縮し続けてドアが停止するまで減速して、リンクJが支軸Sjの周りに図中矢印ハ方向に回転し、押圧力Fbの作用線が支軸Sjを横切って、図中矢印ロと反対方向に僅かに後戻りした状態を示している。
カム体Biは摺動面Kに沿って図中矢印イと反対方向に移動し、図中矢印ホ方向に回転して摺動面K上を押圧する。カム体Biが図中矢印ホ方向に回転すると、カム体Biと摺動面Kとの接点bkは支軸Siから遠ざかり摺動面Kを強く押圧する。移動体Iが押しバネUに押し戻されないようになり、固定部Wに固定されて押しバネUの復元も阻止される。押しバネUの復元が阻止されてドアDが減速した後に跳ね返されないようにはなるが、ドアDと移動体Iとが相対的に一体になった状態のままでは、ドアDが図中矢印ロ方向にさらに移動するには、押しバネUをさらに伸縮し続ける必要があり、ドアを減速しながら閉止させるために必要な力以上に大きな力が必要となる。
しかしながら、押しバネUの復元も阻止されると、押圧力Fbは突如として「ドアDを図中矢印ロ方向に付勢している図示しない付勢手段Vd」の力だけに激減する。「リンクJを支軸Sjの周りに図中矢印ハ方向に付勢する図示しないバネ」の力が押圧力Fbに打ち勝って、図2(c)に示すように、リンクJを支軸Sjの周りに図中矢印ハに回転させると同時に、車輪Bを当接部Igから離して、ドアDが移動体と絶縁されて自由になる。ドアDは抵抗を受けることなく図中矢印ロ方向に図示しない付勢手段Vdの力だけに移動し全閉する。
図2(d)は全閉したドアDを手で開き始めるときの状態図である。ドアDが移動体Iと絶縁されて自由になったままで、ドアDを全開させることができるが、移動体Iが押しバネUを縮めた位置でとどまったままに放置すると、次にドアDが閉止するときドアDを減速できない。移動体Iを当たりGiに当接する位置まで戻す必要がある。カム体Biを強制的に図中矢印ホと反対方向に回転させて摺動面K上から離そうとしても、離れた瞬間に押しバネUが一挙に復元して移動体Iが図中矢印イと反対方向に移動して、カム体Biが図中矢印ホ方向に回転して「押しバネUの復元阻止手段」を解除できない。
全閉したドアDが図中矢印ロと反対方向に移動すると、「ドアDに設けられる鋸刃Rd」が「リンクAに設けられるラチェット爪Ra」と噛み合って図中矢印ロと反対方向に移動しリンクAを図中矢印へ方向に回転させる。リンクAの先端部に装着される車輪Baは摺動面Kを支持しなくなり、代わりに、カム体Biを摺動面Kより低い位置にある「ドアDに設けられる摺動面Kd」が支持するようになる
動体Iは固定部Wから離れて自由に図中矢印イと反対方向に移動するようになり、カム体Biが摺動面Kdに沿って図中矢印イと反対方向に移動しながら図中矢印ホ方向に回転して、ドアDと移動体Iとが相対的に一体になって図中矢印ロ方向に移動するようになる。移動体Iが当たりGiに当接するまで、押しバネUの復元力がドアDを開き方向に付勢する。移動体Iが当たりGiに当接した以後は、ドアDが図中矢印ロと反対方向に移動しても、カム体Biは図中矢印ホと反対方向に回転して「ドアDが図中矢印ロと反対方向の移動」に抵抗しない。
図3は図2と異なり、ドアDの運動エネルギを摩擦抵抗の熱エネルギに変換して運動体Dを減速するため、図2のように弾性体Vの復元によってドアDが後戻りすることはない。図2のように弾性体の伸縮によってドアDを減速する場合のように、弾性体Vの復元阻止手段の必要はなく、摩擦抵抗でドアDを減速する場合は後戻りさせる力が働かないから、減速されて止まったドアDは止まった位置で止まったままになる。
図3(a)は「固定部Wに設けられる軌道XXに沿って図中矢印ロ方向に回転せずに移動するドアD」と「固定部に設けられる軌道Xに沿って図中矢印イ方向に回転せずに移動する移動体I」とが互いに接近しあう状態を示し、ドアDは図示しない付勢手段Vdによって図中矢印ロ方向に移動している。押しバネUは移動体Iを図中矢印イと反対方向に付勢し、移動体Iは当たりGiに当接して静止している。
リンクJは「移動体Iに設けられる支軸Sj」の周りに回転自在に軸支され、先端部に設けられる支軸Ijに車輪Bが装着される。リンクJは「ドアDに設けられる支軸Sj」の周りに押しバネUjによって図中矢印ハ方向に付勢され、車輪Bは固定部Wに設けられる摺動面Kb1を押圧して静止している。
図3に採用する摩擦抵抗は図中矢印イ方向に移動する移動体Iに抵抗し、図中矢印イと反対方向に移動する移動体Iには抵抗しない。したがって、ドアを開くときに摩擦抵抗は働かない。カム体Biは移動体Iに設けられる支軸Siの周りに回転自在に軸支され、支軸Siは固定部Wに設けられる溝Mに沿って移動する。カム体Biの外延部Kiは支軸Siからの距離が漸次増加する渦線形状である。
図3(b)はドアDが図中矢印ロ方向に移動して、ドアDと移動体Iとが相対的に一体になって図中矢印ロ方向に移動する状態を示している。移動体Iが当たりGiから離れて図中矢印ロ方向に移動するに伴い、カム体Biは固定部Wに設けられる摺動面Kwに沿って図中矢印二方向に回転しながら摺動し、支軸Siを摺動面Kwから遠ざける。移動体Iは摺動面Kwから遠ざかり、移動体Iに設けられる摩擦面KKiは固定部Wに設けられる摩擦面KKwを強く押圧して、移動体Iの移動に抵抗する
に、図3(e)、(f)に示すドアを開くときのように、移動体Iが図中矢印ロと反対方向に移動するとき、カム体Biは図中矢印二と反対方向に回転しながら摺動面Kwに沿って摺動し、支軸Siを摺動面Kwに近づける。移動体Iは摺動面Kwに近づき、摩擦面KKiは摩擦面KKwから離れて、移動体Iの移動に抵抗しない。
図3(b)において、車輪Bは摺動面Kb1から離れて、ドアDに設けられる当接部Dgを押圧しながらドアDの図中矢印ロ方向の移動に抵抗する。ドアDが移動体Iを押し続けてカム体Biが摺動面Kwに沿って図中矢印二方向に回転すればするほど、摩擦面KKiと摩擦面KKwとの間に、また、カム体Biと摺動面Kwとの間に摩擦力が大きくなり、移動体Iが急激に減速して停止する
アDは慣性力で移動体Iを押し続けて、移動体IがドアDより先に止まるが、止まってしまった移動体IがドアDを押し返さない。止まってしまった移動体IをドアDが押し進めることができなくなるまで、車輪Bが当接部Dgを押圧する力は増加するが、押し進めることができなくなってドアDが止まったとき、ドアDの慣性力によって車輪Bが当接部Dgを押圧する力はなくなり、ドアDを図中矢印ロ方向に移動させる図示しない付勢手段Vdの力だけが作用するようになる
しバネUjの力の大きさは、付勢手段Vdの力に対抗してリンクJを図中矢印ハ方向に回転させる所定の力に設定されていて、車輪Bが当接部Dgを押圧する力が当該所定の力以下になると、図3(c)に示すように、リンクJは図中矢印ハ方向に回転して車輪Bが当接部Dgから離れる。移動体Iが止まってしまった位置に留まり、ドアDだけが移動体Iと絶縁されて自由に移動する。
図3(d)はドアDが戸当たりGwに当接して全閉したときの状態図である。リンクAは「ドアDに設けられる支軸Sa」の周りに回転自在に軸支され、先端部にラチェット鋸刃Raが設けられる。移動体Iの先頭部にラチェット爪Riが設けられて、ラチェット爪Riは、ドアDが図中矢印ロ方向に移動するとき、ラチェット鋸刃Raと噛み合うことなくラチェット鋸刃Raに沿って滑走し、ドアDが図中矢印ロと反対方向に移動するとき、ラチェット鋸刃Raと噛み合って移動体Iを図中矢印イと反対方向に移動させる。カム体Biは図中矢印二と反対方向に回転して摩擦面KKiは摩擦面KKwから離れて、移動体Iの図中矢印イと反対方向の移動に抵抗しない。また、ドアDが図中矢印ロと反対方向に抵抗を受けることなく移動する。
図3(e)に示すように、移動体Iは押しバネUの復元力に付勢されて図中矢印イと反対方向に移動し、移動体Iの先頭部はドアDに設けられる当接部Dgに当接して、ドアDと移動体Iとが相対的に一体になって図中矢印ロ方向に移動するようになる。図3(f)に示すように移動体Iが当たりGiに当接してそれ以上図中矢印イと反対方向に移動しなくなるが、移動体Iが図中矢印イと反対方向に移動しなくなっても、ラチェット爪Riがラチェット鋸刃Raと噛み合っていれば、ドアDが図中矢印ロと反対方向に移動できなくなる。移動体Iが当たりGiに当接して静止するとき、リンクJに装着される車輪BがリンクAに設けられる摺動面Kaに沿って移動するようにして、ラチェット爪Riがラチェット鋸刃Raから遠ざけている。このようにして移動体Iが当たりGiに当接して静止しても、ドアDは図中矢印ロと反対方向に移動し続けることができる。
図4において、ドアヒンジTは枢軸Oを軸芯とする軸Pと軸Pの周りに回転自在に軸支される2枚の兆番Td,Twからなり、兆番TdにドアDが取り付き、兆番Twはドア枠Wに固定される。ドアヒンジTが開閉する際に、兆番TdとTwとに挟まれる小さな運動空間Y内において、閉止装置の一部が小さく動作して、ドア内部YYに収容される閉止装置が大きく動作する。板バネVpはドアヒンジTの開閉と連動し、運動空間Y内において湾曲する湾曲部Vp1と、ドア内部YYに収容される直線部Vp2からなる。板バネVpの片方の取り付け軸は兆番Twに設けられる支持部Cvに固定支持され、板バネVpの中間部は「兆番Tdとドア枠組み材DXYに設けられる溝Md」を貫通して、他方の取り付け軸はドアD内部YYに設けられ、「ドアD外壁材の内面DYYに沿って設けられる図示しない水平方向の溝」に沿って移動するプレートPLに可動支持される。溝Mdの溝幅は板バネVpの厚みよりわずかに大きく、溝Mdの高さは板バネVpの幅よりわずかに大きい。
板バネVpの中間部は溝Mdを出入りし、プレートPLが溝MDに近づくとき、直線部Vp2はドア内部YYから運動空間Y内に送り込まれ、ドアDは閉じる。溝MDから遠ざかるとき、湾曲部Vp1は運動空間Y内からドア内部YYに送り込まれ、ドアDは開く。リンクAは「ドアD外壁材の内面DYYに設けられる接続軸C」の周りに回転自在に軸支され、引きバネVに付勢されてドアD内部YYで動作する。板バネVpの他方の取り付け軸付近に設けられる連結軸PAはリンクAに施される長穴Maに連結され、リンクAの回転に伴い長穴Ma内面に摺動する。リンクAを長くして、長い引きバネを採用するほど、ドアDの加速は少ない。
図4(a1)はドアヒンジTが開閉する途中の半開き状態を示す姿図で、図4(a2)は全開した状態を示す姿図である。図4(b1)、図4(b2)は図4(a1)、図4(a2)に対応する上から見た平面図で、図4(c1)、図4(c2)は図4(a1)、図4(a2)に対応する横から見た立面図で、ドア内部YYに収容される閉止装置の動作説明図である。
図4(c2)に示すように、扇形の平歯車AAは「ドアD外壁材の内面DYYに設けられる接続軸CC」の周りに回転自在に軸支され、押しバネUに付勢されて当たりGAに当接して静止している。突起PAAはプレートPL或いは板バネVpの他方の取り付け軸付近に設けられ、ドアDが全閉する直前から全閉する時までの間に、図4(c1)に示すように、突起PAAが扇形の平歯車AAの側面AA1と接点bにおいて接触し、扇形の平歯車AAは当たりGAから離れて回転し、平歯車AAの側面AA1に沿って移動する。接続軸CCと接点bとの間の距離Lbが小さく、接続軸CCと「扇形の平歯車AAの外延部AA2に施される歯AA3」との間の距離Rが間部が大きいほど、歯AA3の移動は大きくなる
た、扇形の平歯車AAとかみ合ってピニオンBが小さいほど、ピニオンBの回転数は大きくなり、ドアヒンジTは極僅かに開閉して、板バネVpは極僅かに移動するにしても、ピニオンBの回転によって動作する減速装置BBの動作は大きくなる。減速装置BBは複数の歯車をかみ合わせてピニオンBの低速回転を減速装置BBの高速回転する歯車に伝達するだけのもので、速比による伝達抵抗によってドアDを減速することができる。
このようにして、ドアDが全閉する直前から全閉する時までの間に限って、ドアDを減速する装置をドア内部の目に見えない場所に収容することができる。
図5はドアヒンジTが開閉する小さな運動空間内において動作する制御装置の動作説明図で、ドアヒンジTはドアヒンジTの小さな回転を「軸Pに沿って移動する筒Pvv」の大きな上下動に変換する連結棒AAを備え、筒Pvvの大きな上限動によってドアヒンジTの開閉速度を制御する。ドアヒンジは枢軸Oを軸芯とする軸Pと軸Pの周りに回転自在に軸支される2枚の兆番Td,Twからなり、兆番TdにドアDが取り付き、兆番Twはドア枠Wに固定される。
連結棒Aと連結棒AAとは片方の取り付け軸を兆番Td,Twの何れか一方に設けられる固定の自在継手Cfに固定支持され、他方の取り付け軸に連結される可動の自在継手CCは兆番Td,Twの何れか他方に可動支持される。可動の自在継手CCは兆番Td,Twの何れか他方に設けられる溝に沿って移動する。連結棒Aの片方の取り付け軸を支持する固定の自在継手Cfは兆番Twに設けられ、ドアヒンジTが開閉して枢軸Oを中心にして相対的に円運動する。連結棒Aの他方の取り付け軸を支持する可動の自在継手CCは、ドアヒンジTの開閉に伴い兆番Tdに設けられる溝M沿って相対的に上下に移動する
結棒AAについても連結棒Aと同様に、固定の自在継手Cfは兆番Tdに設けられて、可動の自在継手CCは兆番Twに設けられて、可動の自在継手CCはドアヒンジTの開閉に伴って、枢軸Oを中心にして相対的に円運動しながら兆番Twに設けられる溝MM沿って相対的に上下に移動する。ただし、固定の自在継手Cfは可動の自在継手CCの移動方向に直行する面内になく、当該直行する面を横切らない。
連結棒Aと連結棒AAとはドアヒンジTの開閉を可動の自在継手CCの上下運動に変換するもので、可動の自在継手CCは連結棒Aの他方の取り付け軸を支持して、連結棒Aのあらゆる方向の回動を自在にする。
連結棒Aについて自在継手CCは軸Pddに固定され、軸Pddは「兆番Tdに取り付けられる筒Pd」内を挿通し、軸Mの軸芯線Zo方向と平行に上下に移動する。枝Fの片方の端部に軸Pddが取り付き、他方の端部に「軸Pが挿通し軸Pに沿って摺動する筒Pv」が取り付く
Pvは、図5(a)に示すように、図中矢印方向の兆番Tdの開き方向の回転に連動して軸Pに沿って図中矢印方向に上昇し、図5(b)に示すように、図中矢印方向の閉じ方向の回転に連動して図中矢印方向に下降する。筒Pvが上昇して「軸Pが挿通し軸Pに沿って摺動する筒Pvv」が押し上げられてコイルバネVVを伸縮させる。コイルバネVVが復元して筒Pvvは下降する。枝Ffの片方の端部に筒Pvvが取り付き、他方の端部に接続軸Cが設けられ、接続軸CにリンクAbが接続される。リンクAbには連結棒AAの可動の自在継手CCが設けられ、図5(b)に示すように筒Pvvの下降に伴い可動の自在継手CCが兆番Twに設けられる溝MM沿って相対的に下降し、図中矢印方向に兆番Tdの閉じ方向に回転する。
ドアDはドアヒンジTを介して「図示しない減速手段Rs」を備えたコイルバネVVと捩じりバネVとによって付勢され、捩じりバネVは兆番Tdの開き方向の回転に連動して伸縮し、復元してドアDを閉じ方向に回転させる。ドアヒンジTの開度によって連結棒Aと連結棒AAのそれぞれの可動の自在継手CCの位置は決まり、筒Pvと筒Pvvの位置は決まっている。「図示しない減速手段Rs」を備えたコイルバネVVによって付勢された筒Pvvがゆっくりと下降しても、筒Pvvの移動速度に関係なく筒Pvの位置はドアヒンジTの開度によって決まり、筒Pvvと筒Pvとの間隔はドアヒンジTの開度によって決まり、双方が衝突しないようにしている。
一般にドアクローザは減速手段Rsを備えた強力なバネによってドアをゆっくりと回転させるもので、強力なバネがゆっくりと復元することによって、ゆっくりと駆動する。「ドアと連動するドアクローザ」はゆっくりと回転するときもあれば、「ドアクローザの駆動速度より高速回転するドア」に回転させられときもあって、ブレーキとしても働く
5は特許文献2に説明する減速機構をドアヒンジに採用した実施例であって、ドアクローザはドアを減速しながら回転させると同時にドアによって回転させられ、ドアに加速されながら駆動している。図5のドアDは「減速手段Rsを備えた付勢手段VV」によって駆動する低速のドアクローザと「減速手段Rsを備えない付勢手段V」によって駆動する高速のドアクローザとの2つのドアクローザによって回転しているものと見做すことが出来、高速のドアクローザによって回転するドアに低速のドアクローザが終始ブレーキをかけている。
筒Pvvがゆっくりと下降し、連結棒AAがドアヒンジTの閉じ方向の回転に抵抗するが、ドアヒンジTの閉じ方向の回転が進むに従い、連結棒AAが兆番Twに対して傾斜していきドアヒンジTの閉じ方向の回転に抵抗しなくなる。ドアDの全閉時に近づくに従い、ドアヒンジTの閉じ方向の回転に抵抗せず、ドアDが捩じりバネVによって付勢されて加速するに伴い、連結棒AAの可動の自在継手CCはドアDに加速されて急速に下降する。
図5(b)はドアDが全閉する直前に減速し始める減速機構の説明図である。図5(b1)は兆番Tdに固定された当たりGdと、兆番Twに設けられる溝MM沿って相対的に下降する「連結棒AAの可動の自在継手CC」とが互いに接近する状態を示し、図5(b2)は当たりGdの斜面部分Gdsが、「連結棒AAの可動の自在継手CC」の先端部の当接部Gwに当接した以後の状態を示し、図5(b3)は斜面部分Gdsが当接部Gwから離脱してドアDが全閉した状態を示す。当接部Gwの位置はドアヒンジTの開度によって決まり、当接部Gwが斜面部分Gdsのどの位置に当接するか、ドアヒンジTのどの開度において当接部Gwから離脱するかは当接部Gwの下降速度に関係なく決まっている。
斜面部分Gdsは捩じりバネVによって付勢され枢軸Oと直行する水平面内において円運動し、当接部Gwは「減速手段Rsを備える付勢手段VV」によって付勢され当接部Gw鉛直方向の移動軌動XXは斜面部分Gdsの円軌道と直角に交差する。図5(b2)において、当接部Gwに作用する斜面部分Gdsの推進力の殆どは兆番Twが支持し、推進力の極僅かが摩擦力となって当接部Gwの移動に抵抗する。斜面部分Gdsの大きな推進力に対して、当接部Gwは小さな付勢手段VVの力で移動する。斜面部分Gdsの大きな推進力は斜面部分Gdsが減速されるに従い減少し、斜面部分Gdsが減速されて止まってしまったとき、当接部Gwに作用する力は付勢手段Vによる押圧力だけになり、斜面部分Gdsが止まってしまったとしても、当接部Gwは小さな付勢手段VVの力で移動し始めることが出来、斜面部分Gdsは再び動き出してドアDは全閉に至る。
図5(c)は連結棒A或いは連結棒AAの端部の取り付け軸が球体CBである自在継手の説明図で、図5(c1)は球体CBが筒Pdに沿って移動する状態を示している。球体CBの直径は筒Pdの内径よりわずかに小さく、筒Pdに施される溝Mの幅は連結棒Aが接触しない程度に広く、球体CBが筒Pdから排出されない程度に狭い。また、球体CBの移動に伴い連結棒Aと筒Pdとの2軸の交差角度は変化するが、溝Mは球体CBの場所と当該2軸の交差角度の変化とに応じて、連結棒Aが接触しないように施される
5(c2)は兆番Twに固定支持される球体CBについて兆番Twに施される溝MAの説明図で、 球体CBが筒Pdに沿って移動した位置に応じて連結棒Aの方向が変化するが、みぞMaは連結棒Aの方向の変化に応じて、連結棒Aが接触しないように程度に広く、球体CBが兆番Twを貫いて排出されない程度に狭く施される。図5(c3)は兆番Twに固定支持される自在継手の断面図で、球体CBは半球の窪みを施した裏当て材CWに嵌め込まれ、裏当て材CWと兆番Twとは座金CTを間に挟んでボルト接合される。また半円断面の溝を施した裏当て材CWと兆番Tdとは座金CTを間に挟んでボルト接合すると、球体CBが移動する筒Pdに代用できる。
図6は図5に記載する減速手段Rsの実施例を示し、減速手段Rsを図5に示す軸P内に収容することによって、閉止装置の小型化を図り、閉止装置と減速装置とを備えるドアヒンジが実現する。図5に記載する軸Pは図6においてシリンダSであり、シリンダSの内面に沿って図6に示すピストンPsが摺動する。図5に記載する筒Pssの上下動は、図6に記載するピストンPsの上下動と連動し、図5に記載するドアDの閉止速度はシリンダ内の空気を排出しながら移動するピストンPsの速度に従う。
図6(a)においてシリンダS内は複数の界壁C1,C2,C3によって複数の室A1,A2,A3に仕切られ、それぞれの界壁Cは圧力弁B1,B2,B3を備える。それぞれの圧力弁Bは押しバネU1,U2、U3に付勢されて、隣り合う室Aの空気の圧力差が所定の値Tになって解放され、空気が界壁Cを通過して出入りする。ピストンPsは通気口Mを備え、図6(a1)〜図6(a3)に示すように、ピストンロッドRが図中矢印イ方向に移動するとき、通気口Mは塞がり通気口Mを通じての空気の出入りは遮断される。また、図6(a4)に示すように、ピストンロッドRが図中矢印ロ方向に移動するとき、通気口Mは開いて通気口Mを通じて空気が出入りする。
図6(a1)に示すように、ピストンロッドRが図中矢印イ方向に移動して、室A1の空気圧が上昇して室A2の空気圧との差が所定の値Tになって圧力弁B1が解放され、室A1の空気が室A2へ界壁C1を通過して流入するが、室A2の空気圧が上昇して室A1の空気圧と室A2の空気圧とが同じになる前に、圧力弁B1が塞がれ、再び室A1の空気圧が上昇して室A2の空気圧との差が所定の値Tになって圧力弁B1が解放される
のようにして圧力弁B1が開け閉めを繰り返して室A1と室A2との空気圧がともに徐々に上昇するが、上昇には限度があって、室A3の空気圧との差が所定の値Tになって圧力弁B2が解放される。圧力弁B1とB2とが開け閉めを繰り返して室A1と室A2と室A3との空気圧がともに徐々に上昇するが、圧力弁B3の排出側の空気圧は外気圧で一定であり、室A3の空気圧は一定限度を超えない。室A3の空気圧は一定限度を超えずに、圧力弁B3が解放される度に一定の外気圧に戻される。ピストンPsによって室A1からA2へと空気圧を上昇させるが、圧力弁B3が解放される度に室A3からA2へと空気圧を一定の外気圧に戻すようになる。
例えば、圧力弁B3の所定の値Tを大きく設定すると圧力弁B3と隣り合う室A3の空気圧と室A3の空気圧の差が大きくなり、圧力弁B3の所定の値Tを小さく設定すると圧力弁B3と隣り合う室A3の空気圧と室A3の空気圧の差が小さくなる。
最終の圧力弁B3の所定の値Tを小さく設定すると、最終の室A1の空気圧が外気圧を僅かに上昇するだけで圧力弁B3が解放され、室A3の空気圧と室A2の空気圧との差がつきやすくなる。圧力弁B2の所定の値Tを大きく設定すると、圧力弁B2が開くと直ちに圧力弁B3も開くことになる
終の圧力弁B3の所定の値Tを小さく設定して、圧力弁B2の所定の値Tを大きく設定すると、室A2の空気圧が上昇した途端に圧力弁B2と圧力弁B3とが殆ど同時に開くことになる。圧力弁B3の所定の値Tと圧力弁B2の所定の値Tと圧力弁B1の所定の値Tを順次大きく設定すると、最初の室A1の空気圧が上昇した途端に圧力弁B1と圧力弁B2と圧力弁B3とが殆ど同時に開くことになる。最初の室A1だけあれば、その後の室A2と室A3はなくてもよいことになる。
最終の圧力弁B3の所定の値Tを大きく設定すると最終の圧力弁B3が開くためには室A3の空気圧が大きく上昇する必要があり、最終の圧力弁B3が開いて室A3の空気圧が大きく減少したとき、室A3の空気圧を減少した分だけ大きく上昇する必要がある。圧力弁B2の所定の値Tを小さく設定すると、室A2の空気圧が僅かに大きくなるだけで圧力弁B2が開いて室A3の空気圧と同じになる
A2の空気圧と室A3の空気圧とが圧力弁B2がないかのように早く大きく上昇する。最終の圧力弁B3が開いて室A3の空気圧が大きく減少しても、室A2の空気圧と室A3の空気圧とが直ちに大きく上昇する。圧力弁B3の所定の値Tと圧力弁B2の所定の値Tと圧力弁B1の所定の値Tを順次小さく設定すると、最初の室A3の空気圧が上昇した途端に圧力弁B3と圧力弁B2と圧力弁B1とが殆ど同時に開くことになる。最終の室A3だけあれば、その前の室A2と室A1はなくてもよいことになる。
圧力弁B3と圧力弁B2と圧力弁B1のそれぞれの所定の値Tを同じにすれば、圧力弁B3と圧力弁B2と圧力弁B1とが殆ど同時に開くことはなくなる。また、圧力弁B3と圧力弁B2と圧力弁B1のそれぞれの所定の値Tを小さく設定すれば、室A1、室A2、室A2の空気圧が外気圧より僅かに大きくなるだけでピストンPsの移動することになり、ピストンPsの移動に大きな力が要らない
力弁B1とB2とが初めから開いたままで、圧力弁B3が解放されるまで室A1、A2,A3の空気圧を一挙に上昇させる場合のピストンPsの移動速度に比べて、圧力弁B1、B2、B3が開け閉めを繰り返して室A1、A2,A3の空気圧を順次上昇させる場合の方がピストンPsの移動速度が遅くなる。遅くなったピストンPsの移動速度に図4、図5のドアクローザの動作が連動するようにすれば、小型にしてドアを開くときに大きな力が要らないドアが実現する。
特に、図5(b)に示すように、当接部Gwが斜面部分Gdの大きな推進力を支持しながら小さな力で動くような場合は、当接部Gwがゆっくりと動くだけで斜面部分Gdsがゆっくりと動き、小さな力で斜面部分Gdsをゆっくりと動くようにすることができる。斜面部分Gdsがゆっくりと動くように大きな力で制動する必要がなく、小さな力で長時間動き続ける遅延装置であればよいことになる。
図6(a4)に示すように、ピストンロッドRが図中矢印ロ方向に移動するとき、通気口Mが開いて室A1の空気圧は外気圧に戻され、室A1と室A3の空気圧が外気圧になるが、圧力弁B1,B2,B3が解放されままになって、室A2、A3の空気圧は上昇したままで減圧されない。室A2、A3の空気圧が減圧されないままの状態で、ピストンロッドRが図中矢印イ方向に移動するとき、ピストンPsの移動速度に変化が生じる。図6(a4)に示すようにそれぞれの界壁Cに逆止弁D1,D2,D3を設けると、ピストンロッドRが図中矢印ロ方向に移動するとき、逆止弁D1,D2,D3が開いて室A1、A2,A3の空気圧は外気圧に戻される。
図6(b)においてシリンダS内の複数の界壁C1,C2,C3は図6(a)においてのシリンダS内の複数の界壁C1,C2,C3を移動可能にしたもので、押しバネU1,U2、U3に付勢されて、隣り合う室Aの空気の圧力差によって上下に移動する。圧力弁B1、B2、B3はシリンダS内に固定され、界壁C1,C2,C3のそれぞれは図中矢印イ方向に移動するときに解放されて空気が界壁Cを通過して出入りする。
図6(b)においての動作は図6(a)においての動作と同様になるが、室A1,A2,A3のそれぞれに排気口F1,F2,F3を設けて、界壁C1,C2,C3のそれぞれが図中矢印イ方向に移動するときに排気口F1,F2,F3を塞いで室A1,A2,A3のそれぞれの空気圧を上昇させ、界壁C1,C2,C3のそれぞれが図中矢印イと反対方向に移動して元あった位置に戻されるときに排気口F1,F2,F3が開いて室A1,A2,A3のそれぞれの空気圧が外気圧に戻される。
ピストンロッドRが図中矢印イ方向に移動すると、図6(b1)、図6(b2)、図6(b3)に示すように界壁C1,C2,C3のそれぞれが図中矢印イと反対方向に移動するたびに室A1,A2,A3のそれぞれの空気圧が外気圧に戻されて、再び加圧されることが繰り返される。この場合でも、図6(a)においてと同様にピストンPsの移動速度が遅くなる。また、ピストンロッドRを図中矢印イと反対方向に移動させて初期状態に戻すことができる。
図6(b)において、界壁C1,C2,C3が大きく移動するようにして、且つ押しバネU1,U2、U3が界壁C1,C2,C3を小さく付勢するようにすれば、界壁C1,C2,C3が大きく移動した後に押しバネU1,U2、U3によって押し戻されないようになり、一度塞がった排気口F1,F2,F3は塞がったままになる。図6(b1)、図6(b2)、図6(b3)に示すように、界壁C1,C2,C3が順次図中矢印イ方向に移動し、排気口F1,F2,F3が順次塞がり、空気が室A1,A2,A3に順次充填されていくようになる。ピストンPs空気が室A1,A2,A3に順次充填されていく度に減速し、界壁C1,C2,C3が順次図中矢印イ方向に移動する度に加速し、減速と加速を交互に繰り返しながら、ゆっくりと移動するようになる。
図7はドアDが全閉する直前にドアDとドア枠Wとの間に指や体が挟まれた場合に、怪我をしないようにするドアDの実施例で、指や体を後ろから押圧したドアDが指や体の後ろから離れる方向に付勢されて回転するようになる。
プレートPLは枢軸Oの周りを回転自在に軸支され、ドアDはプレートPLに設けられる接続軸Cdの周りを回転自在に軸支される。回転体JはプレートPLに設けられる接続軸Cjの周りを回転自在に軸支され、回転体Jの先端部に車輪支軸Ibが設けられ、車輪支軸Ibに車輪Bが装着される。ドアDの枢軸O側の側面には窪みKdが施され、回転体Jは押しバネUに付勢されて、車輪Bが窪みKdに嵌り込んで窪みKdを押圧する。図7(a)に示すように、ドアDは接続軸Cdと「車輪Bと窪みKdとの接点b」の2箇所で固定支持され、ドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれない通常運転においては、プレートPLに固定された状態を維持して回転しそのまま全閉する。
図7(b)は全閉する直前の(い)の範囲でドアDとドア枠Nとの間に指や体を挟んだ場合に、ドアDを固定していた車輪Bが窪みKdから排出されて、ドアDが接続軸Cjの周りを回転し、後ろからそれ以上に指や体を押圧しない状態を示している。ドアDの重心は接続軸Cdを中間にしてドアDの枢軸O側にあって、接続軸Cdと窪みKdとの間にある。ドアDの重心に働くドアの動慣性力は、車輪Bの拘束が解除されて接続軸Cdの周りを回転するドアDを図中矢印イ方向に付勢する。このようにして指や体の後ろから押圧する力は減じられる。
図7は枢軸Oの周りを電動機で360度連続回転する回転ドアDの実施例でもあって、回転ドアDは2か所のドア枠Nの間に体を挟んで怪我をしないようにする(い)の範囲と、それ以外の(あ)の範囲とを交互に通過する。枢軸Oの周辺部に円周部K1と窪み部K2とが交互に設けられ、円周部K1は枢軸Oを中心とする円弧であって、(あ)の範囲で「窪みKd内に収容された車輪B」に接触しない程度で、且つ車輪Bが窪みKd内から脱出できない程度に設けられている。窪み部K2は(い)の範囲で「窪みKd内から離脱した車輪B」を完全に収容する大きさの窪みである。ドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれない通常運転においては、車輪Bは窪みKd内に収容されたまま360度連続回転し、(い)の範囲で窪み部K2の上を通過する。
(あ)の範囲でドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれとき、「窪みKd内に収容された車輪B」が窪みKd内から脱出できないので、ドアDは接続軸Cdと「窪みKd内に収容された車輪B」とでプレートPLに固定された状態を維持して回転したまま回転する。(あ)の範囲は、ドアDが接続軸Cdの周りに回転不能な範囲である。(い)の範囲はドアDが続軸Cdの周りに回転可能な範囲であって、(い)の範囲でドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれたとき、ドアDは「窪みKd内に収容された車輪B」を排出しながら接続軸Cdの周りに回転可能である。ドアDは窪みKdに連続して接続軸Cdを中心とする円弧の摺動部Kddを備え、窪みKd内から排出された車輪Bは押しバネUに付勢されて摺動部Kddに沿って移動する。
この回転ドアは、プレートPLは枢軸Oの周りを回転自在に軸支され、ドアDは上記プレートPLに設けられる接続軸Cdの周りを回転自在に軸支され、ドアDの枢軸Oに近い側の端部とプレートPLとに係合離脱する車輪Bを備えて、上記車輪Bが上記枢軸Oに近い側の端部と係合してドアDを上記プレートPLに固定し、ドアが閉止するときドアDの枢軸Oから遠い側の端部にドアを開く方向の力が所定以上の大きさで作用したとき、上記車輪Bが上記枢軸Oに近い側の端部から離脱してドアDが接続軸Cdの周りを回転可能になり、 接続軸Cdの周りにドアDを開く方向に付勢する手段を備えるドアであって、ドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれたとき、図7(b)に示すように、一定速度で高速回転する電動の回転ドアにあっては窪みKd付近にカウンターウェイトWdを取り付けて、接続軸Cdの周りを図中矢印イ方向にドアDを回転させる力は大きくする。全閉寸前で減速するドアにあっては、ドアDと回転体Jとの間に押しバネUdが、車輪Bが窪みKdから排出された瞬間からドアを回転させるようにすると、ドアDを接続軸Cdの周りを図中矢印イ方向に回転させる力は大きくなる。
電動の回転ドアDにあっては、摺動面体Kは枢軸Oの周りを回転自在に軸支され、摺動面体Kの外延部には上記円周部K1と窪み部K2とが交互に設けられる。
円周部K1と窪み部K2はそれぞれ摺動面K1と摺動面K2であって、枢軸Oを中心とする円に沿っている。摺動面K1の円の半径は摺動面K2の円の半径より大きく、摺動面K1の円の半径と摺動面K2の円の半径との差は車輪Bの直径以上であって、摺動面K2は窪みK2を形成し車輪Bは窪みK2内に収容される。車輪Bが摺動面K1に沿って移動するとき、窪みKdに嵌り込んだ車輪Bは摺動面K1にはさまれて、窪みKdから脱出できない状態で、(あ)の範囲で、ドアDが接続軸Cdを中心に回転できない
い)の範囲で、窪みKdに嵌り込んだ車輪Bは、窪みKdから退避して窪みK2内に収容できる状態になり、ドアDが接続軸Cdを中心に開く方向(図中矢印イ方向)に回転できる。車輪Bが(い)の範囲を通過するとき、通常運転時には車輪Bは押しバネUの付勢によって窪みKd内にあって、ドアDが接続軸Cdを中心に回転しない。図7(b)に示すように、ドアDとドア枠Nとの間に体が挟まれた非常時においては、ドアDを接続軸Cdを中心に図中矢印イ方向に回転させる力が働いて、車輪Bが窪みKd内の摺動面Kドアに沿って移動して窪みKdから退避して窪みK2内に収容される。押しバネUが縮んで回転体Jが接続軸Cjを軸に図中矢印二方向に回転する。車輪Bが窪みKd内から離れることによって、ドアDが接続軸Cdを中心に回転する。ドアDとドア枠Nとの間に体を挟む力はなくなり、死亡事故は避けられる。
摺動面体Kに枝KAが取り付き、枝KAは引きバネVに付勢されて、当たりGkを押圧した状態で静止する。図7(a)に示すように、通常運転において、摺動面K1が(あ)の範囲に設けられ、摺動面K2が(い)の範囲に設けられた状態で、枝KAを介して固定部Wに固定される。
図7(b)に示すように窪みKdから排出された車輪BがプレートPlの外延部に設けられる窪みK2に収容され、図7(c)はプレートPlと回転体Jとが相対的に一体になって回転している状態を示す。窪みKd内から離れた車輪Bが摺動面K2に沿って移動し摺動面K2の端部K2sに係止され、プレートPLは急停止するとき、プレートPLを回転させる電動機が運転停止してブレーキがかかるようになるが、ドアの動慣性によって、プレートPLは車輪Bを介して摺動面体Kと相対的に一体になって枢軸Oを軸に回転続ける。枝KAは当たりGkから離れて引きバネVが引き伸ばされ、ドアの動慣性力を吸収する。ドアDは停止し、電動機にブレーキが掛かり続けるので停止したままの状態が継続する。
J リンク
B 車輪
D ドア
b 接点
G 当たり
H 長穴
I 回転軸
J 回転体
K 摺動面
O 枢軸
U 押しバネ
V 引きバネ
W 固定部
X 軌道

Claims (3)

  1. ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギに変換してドアDを減速する減速装置であり、上記弾性体の復元阻止手段を備え、ドアDが減速されて略停止したとき上記弾性体の復元阻止手段によって上記弾性体の復元を阻止するとともに、ドアDと移動体Iとの間の力の伝達を切断してドアDと移動体Iとが絶縁されて、ドアDが後戻りすることによって上記弾性体の復元阻止手段を解除して、上記弾性体の復元力がドアDを後戻りさせる方向に作用するようにする切替手段を備えることを特徴とする減速装置。
  2. ドアDが移動体Iと当接して相対的に一体となって移動し、ドアDの運動エネルギを弾性体の歪エネルギに変換してドアDを減速する減速装置であり、ドアDが減速されて略停止したとき上記弾性体の復元を阻止する復元阻止手段を備え、上記復元阻止手段はドアDが後戻りして解除され、上記弾性体の復元力がドアDを後戻りさせる方向に作用するようにする切替手段を備えることを特徴とする減速装置。
  3. 移動体IがドアDに押圧されて移動体IとドアDとが相対的に一体になって移動し、「片方の取り付け軸を固定部Wに固定支持し他方の取り付け軸を移動体Iに可動支持する弾性体U」が伸縮する減速装置であり、移動体Iの後戻り方向の移動を制限して上記弾性体の復元を阻止する復元阻止手段を備え、上記復元阻止手段はドアDが後戻して解除され、移動体IとドアDとが相対的に一体になって上記弾性体の復元力がドアDを後戻りさせる方向に作用するようにする切替手段を備えることを特徴とする減速装置。

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