以下、遊技機の一種であるスロットマシンの一実施形態を説明する。本実施形態のスロットマシンは、遊技店等において遊技の提供に供され、所謂パチスロとも称される回胴式遊技機である。なお、本明細書において、上、下、左、右、前(表)、後(裏)は、特に断らない限り、遊技者からみたときの上、下、左、右、前(表)、後(裏)をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、スロットマシン10は、前面に開口部を有する直方体状の本体11と、本体11に対して開閉可能に支持された前面扉12とを備えている。前面扉12の前面上部には、遊技中(変動ゲーム中)に表示演出を行う演出表示装置14が配設されている。演出表示装置14は、例えば液晶ディスプレイ型の表示装置である。また、前面扉12には、図示しない発光体を点灯、消灯、及び点滅させる発光演出を行うランプ12a、及び各種の音声を出力する音声演出を行うスピーカ12bが配設されている。
前面扉12の前面中央には、中央パネル15が設けられているとともに、中央パネル15には、スロットマシン10の機内部に配設されるドラムユニット13を透視可能な透視窓16が設けられている。ドラムユニット13は、複数のリールを有する。本実施形態において、複数のリールには、左リール13Lと、中リール13Cと、右リール13Rとを含む。各リール13L,13C,13Rには、外周面に沿って複数種類の識別図柄(以下、単に「図柄」と示す)が設けられている。具体的に、各リール13L,13C,13Rには、複数種類の図柄が印刷された帯状のリールシートが外周に巻き付けられている。スロットマシン10の機内部において、左リール13L、中リール13C、及び右リール13Rは、この順で遊技者から見て左から並ぶように配設されている。
図2に示すように、各リール13L,13C,13Rには、図柄番号z0〜z20の計21個の図柄が配置されている。各リール13L,13C,13Rに配置された図柄には、例えば、「ベル」を模した図柄(ベル図柄)や「REPLAY」の文字を模した図柄(リプレイ図柄)などがある。
ドラムユニット13は、左リール13Lに対応付けられており、該左リール13Lを回転及び停止させる第1ステッピングモータML(図3に示す)を備える。また、ドラムユニット13は、中リール13Cに対応付けられており、該中リール13Cを回転及び停止させる第2ステッピングモータMC(図3に示す)を備える。そして、ドラムユニット13は、右リール13Rに対応付けられており、該右リール13Rを回転及び停止させる第3ステッピングモータMR(図3に示す)を備える。つまり、ドラムユニット13は、各リール13L,13C,13Rを各別に駆動する複数のステッピングモータML,MC,MRを備える。
これにより、各リール13L,13C,13Rは、独立して縦方向に回転及び停止可能となっている。本実施形態では、各リール13L,13C,13Rが回転することにより、透視窓16において、図柄番号z0→図柄番号z1→図柄番号z2→…→図柄番号z20→図柄番号z0…の順に、図柄が上方から下方に向かって縦方向に変動表示(スクロール表示)される。
各ステッピングモータML,MC,MRは、回転子(ロータ)として歯車状の鉄心又は永久磁石を備えているとともに、固定子(ステータ)として複数の巻線(コイル)を備えている。そして、各ステッピングモータML,MC,MRは、通電する(電流を流す)巻線を切り替えることによって、各ステッピングモータML,MC,MRに対応付けられているリールを回転及び停止させるように構成されている。即ち、各ステッピングモータML,MC,MRは、固定子の巻線に通電することで磁力を発生させ、回転子を引きつけることで各ステッピングモータML,MC,MRに対応付けられているリールを回転及び停止させるものである。以下の説明では、巻線に通電することで磁力を発生させている状態を「励磁状態」と示す。
本実施形態のステッピングモータML,MC,MRは、それぞれ第1の巻線〜第4の巻線の計4相の巻線を有する。本実施形態における励磁状態には、複数の巻線のうち一部の巻線に通電する状態と、複数の巻線のうち全ての巻線に通電する状態と、を含む。以下の説明では、複数の巻線のうち全ての巻線に通電する状態を「全励磁状態」と示す。また、複数の巻線のうち一部の巻線に通電する状態であって、特に、4相の巻線のうち1相の巻線に通電する状態を「第1励磁状態」と示す。そして、複数の巻線のうち一部の巻線に通電する状態であって、特に、4相の巻線のうち2相の巻線に通電する状態を「第2励磁状態」と示す。第2励磁状態は、複数の巻線のうち一部の巻線であって、第1励磁状態よりも多い数の巻線に通電する状態である。また、以下の説明では、複数の巻線のうち何れの巻線にも通電していない状態を「非励磁状態」と示す。
そして、本実施形態のステッピングモータML,MC,MRは、第1励磁状態と第2励磁状態とに切り替えること、所謂、1−2相励磁方式によって駆動されることにより、各ステッピングモータML,MC,MRに対応付けられているリールを回転させるように構成されている。
例えば、各ステッピングモータML,MC,MRは、「第1の巻線」→「第1,第2の巻線」→「第2の巻線」→「第2,第3の巻線」→「第3の巻線」→「第3,第4の巻線」→「第4の巻線」→「第4,第1の巻線」→「第1の巻線」→…の順で各巻線に通電されるように構成されている(図7に示す)。これにより、本実施形態では、各ステッピングモータML,MC,MRに対応付けられているリールが回転される。
図1に示すように、透視窓16は、各リールにおいて連続する3つの図柄番号の図柄が表示可能な大きさである。このため、透視窓16には、各リール13L,13C,13Rが停止すると、複数の図柄のうち、連続する3つの図柄番号の図柄が上段、中段、及び下段の位置に停止表示される。ドラムユニット13には、左リール13Lの回転位置を検出する第1リールセンサSE1(図3に示す)と、中リール13Cの回転位置を検出する第2リールセンサSE2(図3に示す)と、右リール13Rの回転位置を検出する第3リールセンサSE3(図3に示す)と、が配設されている。
スロットマシン10では、透視窓16から透視可能な図柄の表示領域において、停止表示される図柄の組み合わせを規定する複数(本実施形態では5本)の図柄停止ラインL1〜L5が設定されている。
図柄停止ラインL1(実線で示す)は、停止表示される図柄の組み合わせを入賞と判定し得る図柄停止ラインである。図柄停止ラインL1は、図柄停止ラインL1上に停止表示された図柄の組み合わせが賞を付与する図柄の組み合わせ態様である場合、該図柄の組み合わせに応じた賞を付与することとして有効と判定する有効ライン(所謂、入賞ライン)となる。以下の説明で、単に「有効ライン」という場合には、図柄停止ラインL1を意味する。また、以下の説明では、各リール13L,13C,13Rの図柄が有効ライン上に停止表示されること、及び各リール13L,13C,13Rの図柄が停止表示されて有効ライン上に図柄の組み合わせが停止表示されることを単に「導出表示」と示す場合がある。
また、図柄停止ラインL2〜L5(破線で示す)は、停止表示される図柄の組み合わせを入賞と判定し得ない図柄停止ラインである。図柄停止ラインL2〜L5は、これら図柄停止ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが賞を付与する図柄の組み合わせ態様であったとしても、該図柄の組み合わせに応じた賞を付与しない無効ライン(所謂、非入賞ライン)となる。以下の説明で、単に「無効ライン」という場合には、図柄停止ラインL2〜L5を意味する。
本実施形態において、透視窓16には、左リール13Lの図柄を停止表示させる図柄停止位置として、上段、中段、及び下段の順に図柄停止位置D1〜D3が設定されている。透視窓16には、中リール13Cの図柄を停止表示させる図柄停止位置として、上段、中段、及び下段の順に図柄停止位置D4〜D6が設定されている。透視窓16には、右リール13Rの図柄を停止表示させる図柄停止位置として、上段、中段、及び下段の順に図柄停止位置D7〜D9が設定されている。
そして、入賞ラインである図柄停止ラインL1は、図柄停止位置D2,D5,D8によって形成されている。非入賞ラインである図柄停止ラインL2は、図柄停止位置D1,D4,D7によって形成されている。非入賞ラインである図柄停止ラインL3は、図柄停止位置D3,D6,D9によって形成されている。非入賞ラインである図柄停止ラインL4は、図柄停止位置D1,D5,D9によって形成されている。非入賞ラインである図柄停止ラインL5は、図柄停止位置D3,D5,D7によって形成されている。
また、中央パネル15には、変動ゲームに関する各種の情報を表示する各種情報表示部17が配設されている。各種情報表示部17には、例えば、投入可能表示用ランプ、再遊技表示用ランプ、ウェイト表示用ランプ、状態ランプ、賭数表示部、貯留枚数表示部、賞枚数表示部、及び指示情報表示部が配設されている。
投入可能表示用ランプは、遊技媒体としてのメダルをベット可能な状態、及び投入したメダルをスロットマシン10の機内部にクレジット(貯留データ)として記憶可能な状態のときに点灯する。投入可能表示用ランプは、変動ゲームを実行中であるときに消灯する。また、投入可能表示用ランプは、1回の変動ゲームにおいてベット可能な最大枚数のコインがベットされ、且つクレジットが上限枚数に達しているときに消灯する。以下の説明では、変動ゲームにおいてベットされたメダルの枚数を「ベット数(賭数)」と示し、1回の遊技においてベットを許容されるメダルの最大枚数を「最大ベット数(最大賭数)」と示す。後述するように、本実施形態における最大ベット数は、変動ゲームの開始に要する「規定ベット数(規定賭数)」でもある。
再遊技表示用ランプは、変動ゲームにおいて再遊技役としてのリプレイ役が入賞した場合に点灯する。ウェイト表示用ランプは、ウェイトタイム中に開始操作が検出された場合に点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、1回の変動ゲームの遊技時間として予め定めた最短の遊技時間であり、このウェイトタイム中に開始操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後に各リールの回転動作が開始するように設定されている。状態ランプは、変動ゲームの進行に合わせて点灯/消灯をする。
また、賭数表示部は、3つの発光部から構成されており、変動ゲームのベット数に応じてランプが点灯する。1ベットで1つのランプが点灯し、2ベットで2つのランプが点灯し、3ベットで全てのランプが点灯する。貯留枚数表示部は、機内部で貯留しているクレジット数を表示する。賞枚数表示部は、変動ゲーム中に入賞が発生した場合に、当該入賞に基づいて払い出すメダルの枚数に関する情報が表示される。ここで、払い出すメダルの枚数に関する情報は、払い出すメダルの残数であってもよいし、今回の入賞に基づいて払い出したメダルの枚数を表示してもよい。指示情報表示部は、実行中の変動ゲームにおいて、後述する各ストップボタン23L,23C,23Rの操作態様に関する情報を表示する。
また、前面扉12の前面において、中央パネル15の右下方には、メダル投入口18が配設されている。メダル投入口18の奥方には、メダルの通過を検知するメダルセンサSE4(図3に示す)が配設されている。また、前面扉12の前面において、中央パネル15の左下方には、遊技者からみて左から順にBETボタン19と、MAXBETボタン20とが配設されている。BETボタン19は、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットから1枚のメダル分をベットするときに操作するボタンである。また、MAXBETボタン20は、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットから、最大ベット数までのメダル分をベットするときに操作するボタンである。
また、前面扉12の前面において、各BETボタン19,20の左下方には、精算スイッチ21が配設されている。精算スイッチ21は、ベットされたメダル、又は機内部に記憶されているクレジットを払い戻すときに操作するスイッチである。精算スイッチ21の右方には、変動ゲームを開始させる契機となる開始操作が可能な開始操作手段としてのスタートレバー22が配設されている。
スタートレバー22の右方には、第1ストップボタン23Lと、第2ストップボタン23Cと、第3ストップボタン23Rとが配設されている。スロットマシン10において、第1ストップボタン23L、第2ストップボタン23C、及び第3ストップボタン23Rは、この順で遊技者から見て左から並ぶように配設されている。
第1ストップボタン23Lは、左リール13Lに対応付けられており、該左リール13Lの回転を停止させる契機となる停止操作が可能である。また、第2ストップボタン23Cは、中リール13Cに対応付けられており、該中リール13Cの回転を停止させる契機となる停止操作が可能である。そして、第3ストップボタン23Rは、右リール13Rに対応付けられており、該右リール13Rの回転を停止させる契機となる停止操作が可能である。このように、各ストップボタン23L,23C,23Rは、各リール13L,13C,13Rと各別に対応付けられている。本実施形態においてストップボタン23L,23C,23Rは、複数の停止操作手段に相当する。
以下の説明では、各ストップボタン23L,23C,23Rによる停止操作のうち、変動ゲームが開始されてから最初に行われる停止操作を第1停止操作と示し、2番目に行われる停止操作を第2停止操作と示し、3番目に行われる停止操作を第3停止操作と示す。
前面扉12の前面における下部中央には、メダル排出口24が設けられている。また、前面扉12の前面における下部には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が設けられている。
また、図1に破線で示すように、スロットマシン10の機内部において、ドラムユニット13の下方には、投入されたメダルを貯留するためのホッパー26が配設されている。ホッパー26は、各リール13L,13C,13Rに導出表示された図柄の組み合わせが所定の図柄の組み合わせとなったことを条件として、貯留されているメダルをメダル排出口24から払い出す。スロットマシン10の機内部には、メダル投入口18とホッパー26とを繋ぐようにメダルセレクタ27が配設されている。
次に、本実施形態のスロットマシン10において、図柄の組み合わせ(役)に予め定められた賞の例について説明する。
図柄の組み合わせには、賞として所定枚数のメダルを払い出す図柄の組み合わせ(小役、払出し役)がある。小役(払出し役)には、例えば、ベル役やこぼし役がある。また、図柄の組み合わせには、賞としてリプレイ遊技(再遊技)を定めた図柄の組み合わせ(リプレイ役、再遊技役)がある。リプレイ役には、例えば、通常リプレイ役や、昇格リプレイ役がある。リプレイ遊技は、メダルをベットすることなく次の変動ゲームを開始できることである。
本実施形態のスロットマシン10は、開始操作を契機とした内部抽選におけるリプレイ役の決定確率(当選確率)を低確率から高確率へ変動させるリプレイタイム機能(再遊技役確率変動機能)を搭載している。以下の説明では、リプレイタイムを「RT」と示す場合がある。RT機能が作動している遊技状態(以下、RT1状態と示す)は、RT機能が作動していない遊技状態(以下、RT0状態と示す)に比べて、リプレイ役の当選確率が向上されることから、メダルの消費が抑制される。したがって、RT1状態は、RT0状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。
本実施形態のスロットマシン10では、RT0状態の変動ゲームにおいて、昇格リプレイ役に入賞したことを契機として、遊技状態がRT1状態に制御される。そして、スロットマシン10では、RT1状態の変動ゲームにおいて、こぼし役に入賞したことを契機として、遊技状態がRT0状態に制御される。
次に、本実施形態のスロットマシン10において実行可能なモード演出について説明する。モード演出は、遊技状態に応じて、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードを実行することにより行われる。即ち、演出モードは、遊技状態に応じて制御される演出状態である。
複数種類の演出モードには、例えば、通常モードM1、待機モードM2、及び有利モードM3がある。モードM1〜M3は、滞在中である演出モードを識別可能とするモード識別情報として、例えば演出モードごとに異なる背景画像やキャラクタ画像を、演出表示装置14に表示する態様により実行される。したがって、遊技者は、演出表示装置14の表示内容をもとに、何れの演出モードに滞在中であるかを認識できる。
通常モードM1は、変動ゲームにおいて、推奨されているストップボタン23L,23C,23Rの操作態様(例えば、押し順)が遊技者に識別可能となるように報知されない非アシストタイム状態である。以下の説明では、アシストタイムを「AT」と示す場合がある。また、通常モードM1は、原則としてRT0状態の変動ゲームにおいて滞在する演出モードである。
待機モードM2及び有利モードM3は、変動ゲームにおいて、推奨されているストップボタン23L,23C,23Rの操作態様が遊技者に識別可能となるように報知されるAT状態である。待機モードM2は、原則としてRT0状態の変動ゲームにおいて滞在する演出モードである。また、待機モードM2は、有利モードM3へ移行される直前の有利モード準備(待機)画面である。有利モードM3は、原則としてRT1状態の変動ゲームにおいて滞在する演出モードである。
詳しくは後述するが、モードM2,M3において、推奨されているストップボタン23L,23C,23Rの操作態様は、各種情報表示部17の指示情報表示部や、演出表示装置14により報知される。以下の説明では、推奨されているストップボタン23L,23C,23Rの操作態様を報知する表示演出を、ナビゲーション演出、又はこれを略してナビ演出と示す場合がある。
スロットマシン10では、通常モードM1において、予め定めた移行条件が成立(本実施形態では、後述するAT移行抽選に当選)したことを契機として、演出状態が待機モードM2へ移行される。スロットマシン10では、待機モードM2において、予め定めた移行条件が成立(本実施形態では、昇格リプレイ役に入賞)したことを契機として、演出状態が有利モードM3へ移行される。本実施形態のスロットマシン10において、有利モードM3に滞在している状態は、AT状態且つRT1状態であることから、所謂ART状態となる。そして、スロットマシン10では、有利モードM3において、予め定めた移行条件が成立した(本実施形態では、後述する残りATゲーム数が「0(零)」になった)ことを契機として、演出状態が通常モードM1へ移行される。
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図3に示すように、スロットマシン10には、主制御基板40が配設されている。主制御基板40は、遊技の進行に関する各種の処理を行うとともに、該処理結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。また、スロットマシン10には、副制御基板41が配設されている。副制御基板41は、主制御基板40から入力する制御信号に基づいて、演出の実行に関する処理を行う。即ち、副制御基板41は、演出表示装置14による表示演出、ランプ12aによる発光演出、及びスピーカ12bによる音声演出を制御する。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
主制御基板40は、主制御用CPU40aと、主制御用ROM40bと、主制御用RAM40cと、を備えている。主制御用CPU40aは、主制御用プログラムに基づいて、主に遊技の進行に関する処理を実行する。
主制御用CPU40aには、メダルセンサSE4と、各種情報表示部17と、BETボタン19と、MAXBETボタン20と、精算スイッチ21と、スタートレバー22と、各ストップボタン23L,23C,23Rと、ホッパー26とが接続されている。
主制御用CPU40aには、メダルセンサSE4がメダルを検知する毎に、該メダルセンサSE4からメダルを検知したことを示すメダル検知信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、BETボタン19、MAXBETボタン20が操作されると、各ボタンが操作されたことを示す各種の操作信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、精算スイッチ21が操作されると、該精算スイッチ21が操作されたことを示す操作信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、スタートレバー22が操作されると、該スタートレバー22が操作されたことを示す操作信号が入力される。
また、主制御用CPU40aには、第1ストップボタン23Lが操作されると、該第1ストップボタン23Lが操作されたことを示す操作信号が入力される。同様に、主制御用CPU40aには、第2ストップボタン23Cが操作されると、該第2ストップボタン23Cが操作されたことを示す操作信号が入力され、第3ストップボタン23Rが操作されると、該第3ストップボタン23Rが操作されたことを示す操作信号が入力される。
また、主制御用CPU40aには、左リール13Lを駆動する第1ステッピングモータMLと、中リール13Cを駆動する第2ステッピングモータMCと、右リール13Rを駆動する第3ステッピングモータMRとが接続されている。そして、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を制御することにより、各リール13L,13C,13Rの動作を制御可能である。即ち、本実施形態では、主制御用CPU40aが各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を制御することにより、複数のステッピングモータを制御する制御手段、及び複数のリールの動作を制御可能なリール制御手段が実現される。また、主制御用CPU40aには、各リールセンサSE1〜SE3が接続されている。
ここで、図4を用いて、ステッピングモータML,MC,MR、リールセンサSE1〜SE3、リール13L,13C,13Rについて説明する。なお、図4では、第1ステッピングモータML、第1リールセンサSE1及び左リール13Lが図示されている。中リール13C及び右リール13Rは、左リール13Lと同様に構成されているため、図示を省略する。
左リール13Lの回転軸は、第1ステッピングモータMLの回転軸に取り付けられている。また、左リール13Lには、検出部13aLが設けられている。検出部13aLは、左リール13Lの内側に設けられている。
また、第1ステッピングモータMLの側面には、第1リールセンサSE1が設けられている。このため、第1リールセンサSE1は、左リール13Lに設けられた検出部13aLを検知することで、左リール13Lが1回転(1周)したことを検知できる。そして、第1リールセンサSE1は、左リール13Lにおける図柄番号z0の図柄が中段の図柄停止位置D2の通過を開始するタイミングで、第1位置信号を主制御用CPU40aに出力するように構成されている。
主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRに対して、駆動信号(パルス)を出力することにより励磁状態を切り替えて、各リール13L,13C,13Rを各別に回転及び停止させる。
図2に示すように、本実施形態のスロットマシン10では、504回(ステップ)の信号出力により各リール13L,13C,13Rが1回転し、図柄番号z0〜z20の図柄の変動表示が一巡(一周)する。換言すれば、各リール13L,13C,13Rは、1ステップにつき0.714°回転する。主制御用CPU40aは、第1リールセンサSE1から第1位置信号を入力してからの駆動信号の出力回数(ステップ数)から、図柄停止位置D2を通過中である図柄の図柄番号、又は図柄停止位置D2に停止表示されている図柄の図柄番号を特定できる。例えば、主制御用CPU40aは、第1リールセンサSE1から第1位置信号を入力してからのステップ数が「250」である場合、図柄番号z10の図柄が、図柄停止位置D2を通過中であること、又は停止表示されていることを特定できる。
また、第2ステッピングモータMC、第2リールセンサSE2及び中リール13Cは、第1ステッピングモータML、第1リールセンサSE1及び左リール13Lと同様に組み付けられており、中リール13Cには、検出部13aLと同様に検出部13aCが設けられている。
第2リールセンサSE2は、中リール13Cにおける図柄番号z0の図柄が中段の図柄停止位置D5の通過を開始するタイミングで、第2位置信号を主制御用CPU40aに出力するように構成されている。このため、主制御用CPU40aは、第2リールセンサSE2から第2位置信号を入力してからの駆動信号の出力回数(ステップ数)から、図柄停止位置D5を通過中である図柄の図柄番号、又は図柄停止位置D5に停止表示されている図柄の図柄番号を特定できる。
また、第3ステッピングモータMR、第3リールセンサSE3及び右リール13Rは、第1ステッピングモータML、第1リールセンサSE1及び左リール13Lと同様に組み付けられており、右リール13Rには、検出部13aLと同様に検出部13aRが設けられている。
第3リールセンサSE3は、右リール13Rにおける図柄番号z0の図柄が中段の図柄停止位置D8の通過を開始するタイミングで、第3位置信号を主制御用CPU40aに出力するように構成されている。このため、主制御用CPU40aは、第3リールセンサSE3から第3位置信号を入力してからの駆動信号の出力回数(ステップ数)から、図柄停止位置D8を通過中である図柄の図柄番号、又は図柄停止位置D8に停止表示されている図柄の図柄番号を特定できる。
主制御用ROM40bは、主制御用プログラムや、遊技の進行に関する決定を行うための抽選処理に用いられる抽選テーブルなどを記憶している。また、主制御用RAM40cは、上述したクレジットなどのように、スロットマシン10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶できる。主制御用RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
主制御基板40は、所定の抽選処理に用いる乱数を生成可能に構成されている。乱数は、例えばクロック信号を入力する毎に値を更新する乱数生成回路により、ハードウェア乱数として生成されてもよい。これに加えて又は代えて、乱数は、例えば主制御用CPU40aが所定の制御周期毎に値を更新する乱数更新処理を実行することにより、ソフトウェア乱数として生成されてもよい。
次に、主制御用ROM40bに記憶されている抽選テーブルのうち、複数種類の当選情報の中から当選情報を決定するための内部抽選(以下、当選情報抽選と示す)に用いられる当選情報抽選テーブルと、上記当選情報と、について詳しく説明する。
まず、当選情報について説明する。本実施形態において、当選情報は、変動ゲームにおいて導出表示可能な組み合わせとして、1又は複数の図柄の組み合わせが定められた制御情報である。
本実施形態では、当選情報として、当選情報t1〜t41を含む複数の当選情報が設定されている。例えば、当選情報t1には、昇格リプレイ役、及び通常リプレイ役が対応付けられている。当選情報t1は、昇格リプレイ役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順で停止操作が行われた場合、昇格リプレイ役に入賞する一方、上記した押し順以外の押し順で停止操作が行われた場合、通常リプレイ役に入賞するように、各リール13L,13C,13Rが停止される当選情報である。
当選情報t1において、昇格リプレイ役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順は、例えば、第2ストップボタン23C→第1ストップボタン23L→第3ストップボタン23Rの押し順である。したがって、当選情報t1を決定した場合に、第2ストップボタン23C→第1ストップボタン23L→第3ストップボタン23Rの押し順で停止操作が行われた場合、昇格リプレイ役に入賞する一方、上記した押し順以外の押し順で停止操作が行われた場合、通常リプレイ役に入賞する。
また例えば、当選情報t2〜t7には、ベル役、及びこぼし役が対応付けられている。当選情報t2〜t7は、ベル役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順がそれぞれ異なる当選情報である。そして、当選情報t2〜t7は、ベル役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順で停止操作が行われた場合、ベル役に入賞する一方、上記した押し順以外の押し順で停止操作が行われた場合、こぼし役に入賞するように、各リール13L,13C,13Rが停止される当選情報である。
例えば、当選情報t2において、ベル役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順は、第1ストップボタン23L→第2ストップボタン23C→第3ストップボタン23Rの押し順である。したがって、当選情報t2を決定した場合に、第1ストップボタン23L→第2ストップボタン23C→第3ストップボタン23Rの押し順で停止操作が行われた場合、ベル役に入賞する一方、上記した押し順以外の押し順で停止操作が行われた場合、こぼし役に入賞する。なお、当選情報t3〜t7については、当選情報t2と比較して、ベル役を入賞させるために推奨される各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順が異なるのみであるため、その説明を省略する。
以下、押し順の説明において、第1ストップボタン23L(左リール13L)を「左」、第2ストップボタン23C(中リール13C)を「中」、第3ストップボタン23R(右リール13R)を「右」と示す場合がある。例えば、第1ストップボタン23L→第2ストップボタン23C→第3ストップボタン23Rの押し順であれば、「左中右」の押し順と示す。
次に、当選情報抽選テーブルについて説明する。
本実施形態のスロットマシン10には、当選情報抽選テーブルT0,T1を含む複数の当選情報抽選テーブルが用意されている。各当選情報抽選テーブルT0,T1は、内部状態に応じて主制御用CPU40aにより用いられる。例えば、当選情報抽選テーブルT0は、RT0状態である場合に用いられる。また、当選情報抽選テーブルT1は、RT1状態である場合に用いられる。
各当選情報抽選テーブルT0,T1には、決定(抽選)対象となる複数の当選情報に対して、当選情報決定用乱数の値が該乱数の値の取り得る数値の中から所定個数(乱数の値の範囲に基づく個数)ずつ振り分けられている。即ち、各当選情報抽選テーブルT0,T1には、各当選情報の決定確率(当選確率)が規定される。
RT1状態用の当選情報抽選テーブルT1には、RT0状態用の当選情報抽選テーブルT0に比べて、リプレイ役が定められた当選情報の決定確率(当選確率)を合算した確率が高くなるように、当選情報決定用乱数の値が振り分けられている。これにより、RT1状態では、RT0状態に比べて、リプレイ役の決定確率が高確率に変動される。
また、RT0状態用の当選情報抽選テーブルT0では、昇格リプレイ役、及び通常リプレイ役が対応付けられた当選情報t1を含む複数の当選情報の中から何れかの当選情報を決定可能となっている。一方、RT1状態用の当選情報抽選テーブルT1では、ベル役、及びこぼし役が対応付けられた当選情報t2〜t7を含む複数の当選情報の中から何れかの当選情報を決定可能となっている。
次に、副制御基板41について詳しく説明する。
副制御基板41は、副制御用CPU41aと、副制御用ROM41bと、副制御用RAM41cと、を備えている。副制御用CPU41aは、副制御用プログラムに基づいて、演出に関する処理を実行する。副制御用CPU41aには、演出表示装置14、ランプ12a、及びスピーカ12bが接続されている。
副制御用ROM41bは、副制御用プログラムなどを記憶している。副制御用ROM41bは、演出表示装置14における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出パターンや、表示演出の実行に用いる表示演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、スピーカ12bにおける音声演出の態様(内容)を特定可能な音声演出パターンや、音声演出の実行に用いる音声演出データを記憶している。副制御用ROM41bは、ランプ12aにおける発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出パターンや、発光演出の実行に用いる発光演出データを記憶している。
また、副制御用RAM41cには、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶される。副制御用RAM41cに記憶される情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。
次に、主制御用CPU40aが主制御用プログラムに基づき実行する遊技進行メイン処理について説明する。
まず、主制御用CPU40aは、メダルのベット受付を開始する。次に、主制御用CPU40aは、スロットマシン10の遊技状態をチェックする遊技状態チェック処理を行う。次に、主制御用CPU40aは、再遊技作動時であるか否かを判定する。
主制御用CPU40aは、再遊技作動時ではない場合、今回の変動ゲームにおけるベット数を設定するメダル管理処理を行う。メダル管理処理において、主制御用CPU40aは、メダルセンサSE4からメダル検知信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算する。また、メダル管理処理において、主制御用CPU40aは、BETボタン19から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数に1加算するとともに、主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを1減算する。また、メダル管理処理において、主制御用CPU40aは、MAXBETボタン20から操作信号を入力すると、主制御用RAM40cに記憶されているベット数が最大ベット数となるように加算するとともに、加算分だけ主制御用RAM40cに記憶されているクレジットを減算する。
主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合、又はメダル管理処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおけるベット数が、変動ゲームを開始可能とする規定ベット数と一致するか否かを判定する。なお、主制御用CPU40aは、再遊技作動時である場合、前回の変動ゲームにおけるベット数を、今回の変動ゲームにおけるベット数として主制御用RAM40cに再び設定する。
そして、主制御用CPU40aは、ベット数が規定ベット数と一致しない場合、遊技状態チェック処理に移行する。即ち、主制御用CPU40aは、ベット数が規定ベット数と一致しているか否かを判定することで、変動ゲームを開始可能な状態となったか否かを判定している。一方、主制御用CPU40aは、ベット数が規定ベット数と一致する場合、スタートレバー22による開始操作を受け付けたか否かを判定する。このとき、主制御用CPU40aは、スタートレバー22から操作信号を入力した場合には肯定判定する一方で、スタートレバー22から操作信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受け付けていない場合、主制御用CPU40aは、遊技状態チェック処理に移行する。
一方、開始操作を受け付けた場合、主制御用CPU40aは、AT状態に関する処理の1つとして、ゲーム数減算処理を行う。ゲーム数減算処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている残りATゲーム数が1以上であるか否かを判定する。ここで、残りATゲーム数は、AT状態に制御する変動ゲームの残り回数を特定可能とするための情報である。残りATゲーム数が1以上ではない場合、主制御用CPU40aは、ゲーム数減算処理を終了する。
その一方で、残りATゲーム数が1以上である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている残りATゲーム数を1減算して更新する。次に、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている残りATゲーム数が0になったか否かを判定する。残りATゲーム数が0になっていない場合、主制御用CPU40aは、ゲーム数減算処理を終了する。その一方で、残りATゲーム数が0になった場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているATフラグに、非AT状態に制御することを特定可能な値(情報)を設定する。この実施形態において、主制御用CPU40aは、ATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態を特定可能である。その後、主制御用CPU40aは、ゲーム数減算処理を終了する。
ゲーム数減算処理を終了すると、主制御用CPU40aは、上述した内部抽選として、当選情報を決定するための当選情報抽選処理を行う。当選情報抽選処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグの値を参照することによって、現在の遊技状態がRT0状態、及びRT1状態の何れであるかを特定する。主制御用CPU40aは、特定した遊技状態に定められている当選情報抽選テーブルを選択する。主制御用CPU40aは、主制御基板40内において生成している当選情報決定用乱数の値を取得する。そして、主制御用CPU40aは、取得した当選情報決定用乱数の値をもとに、選択している当選情報抽選テーブルを参照することによって、取得した当選情報決定用乱数の値が振り分けられている当選情報を決定する。
上述のように、この実施形態において、当選情報には、変動ゲームにおいて導出表示可能な図柄の組み合わせ(役)が定められている。したがって、当選情報抽選処理は、いわゆる役抽選に相当する。
主制御用CPU40aは、当選情報抽選処理を行うと、決定した当選情報を特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている当選情報フラグに設定する。主制御用CPU40aは、当選情報フラグを参照することにより、決定した当選情報を特定できる。
当選情報抽選処理を終了すると、主制御用CPU40aは、AT状態に関する処理の1つとして、ATゲーム数抽選処理を行う。ATゲーム数抽選処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグの値を参照することによって、現在の遊技状態がRT0状態であるか否かを判定する。現在の演出状態がRT0状態ではない場合、主制御用CPU40aは、ATゲーム数抽選処理を終了する。
現在の遊技状態がRT0状態である場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているATフラグの値を参照することによって、現在の演出状態がAT状態であるか否かを判定する。現在の演出状態がAT状態である場合、主制御用CPU40aは、ATゲーム数抽選処理を終了する。
その一方で、現在の演出状態がAT状態ではない場合(非AT状態である場合)、主制御用CPU40aは、当選情報抽選処理で決定した当選情報に基づいて、残りATゲーム数を決定する。そして、主制御用CPU40aは、決定したATゲーム数を主制御用RAM40cに記憶させる。本実施形態の主制御用CPU40aは、残りATゲーム数として1ゲーム以上を決定することにより、AT状態への移行を決定する一方で、残りATゲーム数として0ゲームを決定することにより、AT状態への非移行を決定する。即ち、残りATゲーム数を決定するための抽選は、上述したAT移行抽選となる。
ATゲーム数抽選処理を終了すると、主制御用CPU40aは、AT指示特定処理を行う。AT指示特定処理は、次のような処理である。
AT指示特定処理において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているATフラグの値を参照し、現在の演出状態を特定する。そして、主制御用CPU40aは、特定した演出状態と、当選情報抽選処理において決定した当選情報と、に基づいて、複数の指示番号の中から何れかの指示番号を決定する。本実施形態の指示番号には、各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順がそれぞれ定められている。
例えば、指示番号01は、「左中右」の押し順を定めた指示番号である。同様に、指示番号02は「左右中」の押し順を、指示番号03は「中左右」の押し順を、指示番号04は「中右左」の押し順を、指示番号05は「右左中」の押し順を、指示番号06は「右中左」の押し順をそれぞれ定めた指示番号である。また、指示番号99は、ストップボタン23L,23C,23Rの押し順を指示しないこと(指示なし)を定めた指示番号である。
そして、主制御用CPU40aは、AT状態中である場合、当選情報抽選処理において決定した当選情報に基づいて、特定の役を入賞させるための各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順を定めた指示番号を決定する。ここで、特定の役とは、例えば昇格リプレイ役やベル役などである。
主制御用CPU40aは、AT状態中である場合、昇格リプレイ役及び通常リプレイ役を定めた当選情報(当選情報t1)を決定すると、昇格リプレイ役を入賞させるための押し順を定めた指示番号を決定する。例えば、主制御用CPU40aは、AT状態中である場合、当選情報t1を決定すると、昇格リプレイ役を入賞させるための押し順である「中左右」の押し順を定めた指示番号03を決定する。
また、主制御用CPU40aは、AT状態中である場合、ベル役及びこぼし役を定めた当選情報(当選情報t2〜t7)を決定すると、ベル役を入賞させるための押し順を定めた指示番号を決定する。例えば、主制御用CPU40aは、AT状態中である場合、当選情報t2を決定すると、ベル役を入賞させるための押し順である「左中右」の押し順を定めた指示番号01を決定する。
また、主制御用CPU40aは、非AT状態中である場合、何れの当選情報を決定したときであっても、指示番号99を決定する。
そして、主制御用CPU40aは、決定した指示番号を特定可能な値を、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグに設定する。その後、主制御用CPU40aは、AT指示特定処理を終了する。
AT指示特定処理を終了すると、主制御用CPU40aは、演出コマンド出力処理を行う。演出コマンド出力処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されているATフラグの値を参照し、今回の変動ゲームにおける演出状態を特定する。主制御用CPU40aは、特定した演出状態を特定可能なATコマンドを生成するとともに、出力バッファに格納する。なお、この実施形態のスロットマシン10において、出力バッファに格納されたコマンドは、所定の出力処理によって副制御基板41へ出力される。
AT状態において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、AT指示特定処理で決定した指示番号を特定する。主制御用CPU40aは、特定した指示番号を特定可能な指示コマンドを生成するとともに、出力バッファに格納する。
演出コマンド出力処理を終了すると、主制御用CPU40aは、最短遊技時間(ウェイトタイム)が経過したか否かを判定する。最短遊技時間が経過していない場合、主制御用CPU40aは、最短遊技時間が経過するまで待機する。最短遊技時間が経過している場合、主制御用CPU40aは、各リール13L,13C,13Rの回転が開始されるように、各ステッピングモータML,MC,MRを制御する。
上述したように、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を、第1励磁状態と第2励磁状態とに切り替える制御を行うことにより、各リール13L,13C,13Rを回転させる。またこのとき、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を、所定期間(例えば、1.4891ms)毎に第1励磁状態と第2励磁状態とに切り替えることで、各リール13L,13C,13Rを一定速度で回転させる。即ち、主制御用CPU40aは、所謂1−2相励磁方式により各ステッピングモータML,MC,MRを駆動させることで、各リール13L,13C,13Rを回転させる。
このように、主制御用CPU40aは、スタートレバー22の操作を受け付けると、上記した処理を行うことにより、複数のリール13L,13C,13Rが回転するように各ステッピングモータML,MC,MRを制御する。
なお、主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rの回転速度が所定の回転速度で一定となるまで、ストップボタン23L,23C,23Rによる停止操作を無効とする(受け付けない)。ここで、「停止操作を無効とする(受け付けない)」とは、ストップボタン23L,23C,23Rからの操作信号を入力した場合であっても、操作されたストップボタンに対応付けられたリールを停止させるための処理(特に、後述する図柄停止処理におけるステップS12以降の処理)を実行しないことを意味する。また、「停止操作を有効とする(受け付ける)」とは、ストップボタン23L,23C,23Rからの操作信号を入力した場合に、操作されたストップボタンに対応付けられたリールを停止させるための処理(特に、後述する図柄停止処理におけるステップS12以降の処理)を実行することを意味する。
主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rの回転速度が所定の回転速度で一定となった後、指示情報表示処理を行う。指示情報表示処理は、次のような処理である。
主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている指示番号フラグの値を参照することにより、AT指示特定処理で決定した指示番号を特定する。主制御用CPU40aは、指示番号フラグに00(クリア状態)が設定されている場合、及び指示番号99(指示なし)を特定した場合、指示情報表示処理を終了する。
一方、主制御用CPU40aは、指示番号99以外の指示番号を特定した場合、特定した指示番号に関する情報を表示させるように各種情報表示部17の指示情報表示部を制御する。このとき、指示情報表示部に表示させる情報は、例えば、特定した指示番号を示す情報(例えば、「01」など)であってもよいし、特定した指示番号から特定可能な押し順を示す情報(例えば、「123」や「左中右」など)であってもよい。なお、指示情報表示部で行われる指示番号に関する情報の表示は、ナビ演出に相当する。主制御用CPU40aは、特定した指示番号に関する情報を表示させるように指示情報表示部を制御すると、指示情報表示処理を終了する。
主制御用CPU40aは、指示情報表示処理を終了すると、各リール13L,13C,13Rを停止させて図柄を停止表示させるための図柄停止処理を行う。図柄停止処理について、詳しくは後述する。
その後、主制御用CPU40aは、各リール13L,13C,13Rの全てが停止されると、有効ライン(図柄停止ラインL1)上に停止されている図柄の組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う。表示図柄判定処理において、主制御用CPU40aは、有効ライン上に賞を定めた図柄の組み合わせ(役)が停止されているか、及び有効ライン上に賞を定めた図柄の組み合わせ(役)が停止されている場合にその図柄の組み合わせの種類を判定する。
次に、主制御用CPU40aは、遊技者にメダルの払出しを行うか否かを判定する。このとき、主制御用CPU40aは、払出し役に入賞している場合には肯定判定する一方で、払出し役に入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合、主制御用CPU40aは、ホッパー26を駆動してメダルを払出すためのメダル払出し処理を実行する。また、メダル払出し処理において、主制御用CPU40aは、入賞の発生によって払い出すメダルの枚数に関する情報の表示を行うように、各種情報表示部17の賞枚数表示部を制御する。
主制御用CPU40aは、メダルの払出しを行わない場合、及びメダル払出し処理を終了した場合、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う。終了処理において、主制御用CPU40aは、変動ゲームの終了を指示する変動ゲーム終了コマンドを生成するとともに、出力バッファに格納する。変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した図柄の組み合わせ(役)についても特定可能である。なお、変動ゲーム終了コマンドは、AT状態であるか否かに関係なく、入賞した図柄の組み合わせを特定可能なコマンドとして出力される。変動ゲーム終了コマンドは、図柄の組み合わせの導出がなされるまでは出力されない。
また、主制御用CPU40aは、終了処理において、入賞していると判定した図柄の組み合わせ(役)に応じて、遊技状態を移行させる処理を行う。例えば、主制御用CPU40aは、RT0状態において昇格リプレイ役に入賞した場合、RT1状態に制御することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグに設定する。また、主制御用CPU40aは、RT1状態においてこぼし役に入賞した場合、RT0状態に制御することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されている遊技状態フラグに設定する。
そして、主制御用CPU40aは、終了処理を終了すると、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行メイン処理を終了し、再び遊技開始セット処理へ戻る。
次に、副制御基板41の副制御用CPU41aが行う処理について説明する。
副制御用CPU41aは、モード演出に関する処理として、次のようなモード演出処理を行う。副制御用CPU41aは、ATコマンドを入力すると、該ATコマンドから特定可能な演出モードに応じた画像を表示するように、演出表示装置14を制御する。例えば、副制御用CPU41aは、通常モードM1(非AT状態)を特定可能なATコマンドを入力した場合、通常モードM1用の表示演出データを副制御用ROM41bから読み出すとともに、該データを用いて演出表示装置14を制御することにより、通常モードM1用の画像を表示させる。
また、副制御用CPU41aは、ナビ演出に関する処理として、次のようなナビ演出処理を行う。副制御用CPU41aは、指示コマンドを入力すると、該指示コマンドから特定可能な指示番号に応じたナビ演出を表示するように、演出表示装置14を制御する。
例えば、副制御用CPU41aは、指示番号01を特定可能な指示コマンドを入力した場合、推奨されている各ストップボタン23L,23C,23Rの押し順(この場合、「左中右」の押し順)を識別可能とする画像を表示するように演出表示装置14を制御する。具体的に、本実施形態において、副制御用CPU41aは、アラビア数字の「1」を模した画像を左リール13Lに、「2」を模した画像を中リール13Cに、「3」を模した画像を右リール13Rに対応させて表示するように、演出表示装置14を制御する。
上述のように、本実施形態では、AT指示特定処理において、特定の役(昇格リプレイ役、ベル役)を入賞させるための指示番号が決定され、該決定された指示番号に基づいて、各種情報表示部17の指示情報表示部及び演出表示装置14にてナビ演出が実行される。このため、遊技者は、ナビ演出で表示された押し順に従って各ストップボタン23L,23C,23Rを操作することで、特定の役を入賞させることができる。即ち、遊技者は、AT状態且つRT0状態において昇格リプレイ役及び通常リプレイ役を定めた当選情報(当選情報t1)が決定された場合、ナビ演出に従って各ストップボタン23L,23C,23Rを操作することで、昇格リプレイ役を入賞させることができ、RT1状態へ移行させることができる。また、遊技者は、AT状態且つRT1状態においてベル役及びこぼし役を定めた当選情報(当選情報t2〜t7)が決定された場合、ナビ演出に従って各ストップボタン23L,23C,23Rを操作することで、ベル役を入賞させてこぼし役の入賞を回避することができ、RT0状態への移行を回避することができる。
以下、主制御用CPU40aが実行する図柄停止処理について説明する。
図5に示すように、図柄停止処理において主制御用CPU40aは、回転中のリールに対応付けられたストップボタンから操作信号を入力したか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が否定の場合(操作信号を入力していない場合、又は既に停止されているリールに対応付けられたストップボタンから入力した操作信号である場合)、主制御用CPU40aは、ステップS11の判定結果が肯定となるまで待機する。
ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、操作無効期間を設定する(ステップS12)。ステップS12において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40c内の操作無効フラグに「1」を設定する。次に、主制御用CPU40aは、現在のステップ数を取得する(ステップS13)。ステップS13において、主制御用CPU40aは、第1リールセンサSE1から第1位置信号を入力してからの駆動信号の出力回数に基づいて、現在のステップ数を取得する。続いて、主制御用CPU40aは、現在のステップ数に応じて中段の図柄停止位置を通過中の図柄の図柄番号を取得する(ステップS14)。
そして、主制御用CPU40aは、中段の図柄停止位置に停止可能な図柄を検索する(ステップS15)。ステップS15において主制御用CPU40aは、予め定めた引き込み範囲内の図柄の中から、当選情報抽選処理で決定した当選情報、及びストップボタンの操作態様に基づいて、中段の図柄停止位置に停止可能な図柄を検索する。ここで、予め定めた引き込み範囲とは、例えば、中段の図柄停止位置を通過中の図柄から、該図柄よりも後に表示される複数(本実施形態では、4コマ分)の図柄までの範囲である。その後、主制御用CPU40aは、中段の図柄停止位置に停止可能な図柄の中から停止させる図柄を決定する(ステップS16)。
続いて、主制御用CPU40aは、ステップS16で決定した図柄を中段の図柄停止位置に表示させるためのステップ数を演算し、当該ステップ数を残ステップ数として主制御用RAM40cに設定する(ステップS17)。ステップS17を終了すると、主制御用CPU40aは、操作されたストップボタンに対応付けられたリールの回転を停止させるためのリール停止処理を開始することを特定可能な値(情報)を、主制御用RAM40cに記憶されているリール停止処理フラグに設定する(ステップS18)。リール停止処理について、詳しくは後述するが、本実施形態では、1のストップボタンによる停止操作に対するリール停止処理と、該1のストップボタンとは異なるストップボタンによる停止操作に対する図柄停止処理とが並行して行われることがある。
その後、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40c内の操作無効フラグを参照して、操作無効期間が終了したか否かを判定する(ステップS19)。ここで、ステップS19の判定結果が肯定となる場合とは、後述するリール停止処理において、操作無効期間を終了する処理(図6のステップS105)が行われた場合である。
ステップS19の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS19の判定結果が肯定となるまで待機する。一方、ステップS19の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、各リール13L,13C,13Rの全てが停止されたか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS11の処理に移行する。一方、ステップS20の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、図柄停止処理を終了し、上述した表示図柄判定処理に移行する。
次に、リール停止処理について説明する。リール停止処理は、主制御用RAM40cに記憶されているリール停止処理フラグに、リール停止処理を実行することを特定可能な値が記憶されている場合に、主制御用CPU40aにより実行される。また、リール停止処理は、ストップボタン23L,23C,23Rのうち、図柄停止処理のステップS11において操作信号を入力したストップボタンに対応付けられたリール、及び該リールを駆動するステッピングモータを処理の対象として実行される。なお、以下に説明するリール停止処理は、所定周期毎に実行される割込み制御の繰り返しにより実現される。
図6に示すように、リール停止処理において、主制御用CPU40aは、回転を停止させるリールを駆動するステッピングモータを1ステップ分回転させ、主制御用RAM40cに設定した残ステップ数から1減算する(ステップS101)。次に、主制御用CPU40aは、減算後の残ステップ数が「0(零)」以下であるか否かを判定する(ステップS102)。ステップS102の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS102の判定結果が肯定となるまでの間、ステップS101とステップS102の制御を繰り返す。
また、ステップS102の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、回転を停止させるリールを駆動するステッピングモータの励磁状態が第2励磁状態であるか否かを判定する(ステップS103)。そして、ステップS103の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、回転を停止させるリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御する(ステップS104)。
ステップS104の制御により、主制御用CPU40aは、停止操作されたストップボタンに対応付けられたリールを停止させる。つまり、主制御用CPU40aは、リールを停止させるに際しては、該リールを駆動するステッピングモータの励磁状態を第2励磁状態から全励磁状態とする制御を行う。本実施形態において、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御は、停止操作されたストップボタンに対応付けられたリールを停止させるための停止制御に相当する。また、本実施形態において、全励磁状態は、リールを停止させるための停止励磁状態に相当する。
一方、ステップS103の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS101の処理にて1ステップ分ステッピングモータを回転させる。これにより、主制御用CPU40aは、回転を停止させるリールを駆動するステッピングモータの励磁状態が第2励磁状態となってから、ステップS104の処理を行う。つまり、主制御用CPU40aは、リールの回転を停止させる際、該リールを駆動するステッピングモータの励磁状態が第2励磁状態でない場合には、該ステッピングモータの励磁状態が第2励磁状態となってから、該ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御する。なお、ステップS103の判定結果が否定の場合とは、ステッピングモータの励磁状態が第1励磁状態であるときに相当する。また、ステップS104において、主制御用CPU40aは、停止操作が行われたストップボタンを特定可能なコマンドを副制御用CPU41aに出力する。
ステップS104を終了すると、主制御用CPU40aは、操作無効期間を終了する(ステップS105)。ステップS105において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40c内の操作無効フラグに「0」を設定する。その後、主制御用CPU40aは、特定期間を設定する(ステップS106)。ステップS106において、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cにタイマとして特定期間(例えば、220.3868ms)を記憶させる。そして、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶したタイマの値から、制御周期毎に該制御周期に相当する時間を減算して更新する。その後、主制御用CPU40aは、ステップS106にて主制御用RAM40cにタイマとして特定期間を記憶させてから、即ち、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御してから、特定期間が経過したか否かを判定する(ステップS107)。主制御用CPU40aは、ステップS107の判定結果が肯定となるまでの間、待機する。
そして、主制御用CPU40aは、ステップS107の判定結果が肯定となると、ステッピングモータの励磁状態を非励磁状態に制御する(ステップS108)。換言すれば、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする場合、予め定めた特定期間が経過するまでの間、全励磁状態を継続させる。ステップS108を終了すると、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cのリール停止処理フラグに記憶されているリール停止処理を実行することを特定可能な値を消去(クリア)し、リール停止処理を終了する。
本実施形態において、特定期間(例えば、220.3868ms)は、各リール13L,13C,13Rを定速で回転させている場合に、第1励磁状態と第2励磁状態とを切り換える1回の期間(例えば、1.4891ms)よりも長い期間である。より詳しくは、特定期間(例えば、220.3868ms)は、各リール13L,13C,13Rを定速で回転させている場合に、1図柄分リールを回転させるのに要する期間(1.4891ms×24ステップ)よりも長い期間である。
以上のような図柄停止処理及びリール停止処理により、主制御用CPU40aは、ストップボタン23L,23C,23Rのうち1のストップボタンの停止操作を受け付けた場合、該停止操作を受け付けたストップボタンに対応付けられたリールを停止させるための停止制御を行う。
また、上述したように、主制御用CPU40aは、1のストップボタンによる停止操作を契機としたリール停止処理の実行中であっても、操作無効期間を終了した後(ステップS105よりも後)であれば、図柄停止処理におけるステップS19を肯定と判定し、ステップS20を実行できる。更に、ステップS20において否定と判定された場合には、ステップS11に移行するため、他のストップボタンによる停止操作を受け付け可能となる。このため、主制御用CPU40aは、1のストップボタンによる停止操作に対するリール停止処理(特に、ステップS106〜S108)と、該1のストップボタンとは異なるストップボタンによる停止操作に対する図柄停止処理(特に、ステップS20、及びステップS11〜S17)とを並行して行うことができる。
ここで、図7及び図8に基づき、ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態と、ストップボタン23L,23C,23Rの操作無効期間と、について説明する。図7及び図8では、ステッピングモータの巻線に電流が流れている状態を「ON」と示し、巻線に電流が流れていない状態を「OFF」と示す。
図7では、停止させる図柄として決定した図柄が中段の図柄停止位置に到達したタイミングにおいて、ステッピングモータの励磁状態が第2励磁状態となっている場合の、ステッピングモータの励磁状態と、ストップボタンの操作無効期間と、を示す。
図7に示すように、タイミングtm0にて、各リール13L,13C,13Rの回転速度が所定の回転速度で一定となったとする。このとき、上述したように、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を第1励磁状態と第2励磁状態とに切り替えて制御する。その後、タイミングtm1にてストップボタン(ここでは、第1ストップボタン23Lとする)の停止操作が行われたものとする。このとき、主制御用CPU40aは、ストップボタンの操作無効期間を設定する(図5のステップS12)。そして、タイミングtm1におけるストップボタンの停止操作に伴って、6ステップ後となるタイミングtm2にて中段の図柄停止位置に表示される図柄を停止させることが決定され、残ステップ数として「6」が設定されたとする。
この場合、タイミングtm2において、ステッピングモータ(ここでは、第1ステッピングモータML)の励磁状態は、第2励磁状態となっている(図6のステップS103:YES)。したがって、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御する(図6のステップS104)。これにより、ステッピングモータの回転が停止し、リール(ここでは、左リール13L)の回転も停止される。また、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御すると、操作無効期間を終了する(図6のステップS105)。
その後、タイミングtm2から特定期間(例えば、220.3868ms)が経過したタイミングtm3において、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を非励磁状態に制御する(図6のステップS108)。
また、図8では、停止させる図柄として決定した図柄が中段の図柄停止位置に到達したタイミングにおいて、ステッピングモータの励磁状態が第1励磁状態となっている場合の、ステッピングモータの励磁状態と、ストップボタンの操作無効期間と、を示す。
図8に示すように、タイミングtm10にて、各リール13L,13C,13Rの回転速度が所定の回転速度で一定となったとする。このとき、上述したように、主制御用CPU40aは、各ステッピングモータML,MC,MRの励磁状態を第1励磁状態と第2励磁状態とに切り替えて制御する。その後、タイミングtm11にてストップボタン(ここでは、第1ストップボタン23Lとする)の停止操作が行われたものとする。このとき、主制御用CPU40aは、ストップボタンの操作無効期間を設定する(図5のステップS12)。そして、タイミングtm11におけるストップボタンの停止操作に伴って、6ステップ後となるタイミングtm12にて中段の図柄停止位置に表示される図柄を停止させることが決定され、残ステップ数として「6」が設定されたとする。
この場合、タイミングtm12において、ステッピングモータ(ここでは、第1ステッピングモータML)の励磁状態は、第1励磁状態となっている(図6のステップS103:NO)。したがって、主制御用CPU40aは、タイミングtm12において、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御しない。そして、次にステッピングモータ励磁状態が第2励磁状態に制御されてからのタイミングtm13(タイミングtm12の1ステップ後)にて、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御する(図6のステップS104)。これにより、ステッピングモータの回転が停止し、リール(ここでは、左リール13L)の回転も停止される。また、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御すると、ストップボタンの操作無効期間を終了する(図6のステップS105)。
その後、タイミングtm13から特定期間(例えば、220.3868ms)が経過したタイミングtm14において、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を非励磁状態に制御する(図6のステップS108)。
以上のように、主制御用CPU40aは、1のストップボタン(第1ストップボタン23L)の停止操作を受け付けてからステッピングモータ(第1ステッピングモータML)の励磁状態を全励磁状態とする制御を行うまでの間(タイミングtm1〜tm2の間、又はタイミングtm11〜tm13の間)、ストップボタンの操作無効期間を設定する。そして、主制御用CPU40aは、操作無効期間中、他のストップボタン(第2ストップボタン23C及び第3ストップボタン23R)の停止操作を受け付けない(無効とする)。即ち、主制御用CPU40aは、1のストップボタンの停止操作を受け付けてからステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御を行うまでの間は、1のストップボタンに対応付けられたリールの他に回転中のリールがある場合であっても、該回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付けない。
一方で、主制御用CPU40aは、ステッピングモータ(第1ステッピングモータML)の励磁状態を全励磁状態とする制御を行った後(タイミングtm2よりも後、又はタイミングtm13よりも後)に、操作無効期間を終了する。即ち、主制御用CPU40aは、1のストップボタンの停止操作に基づいて該ストップボタンに対応付けられたリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御した後には、他の回転中のリールに対応付けられた他のストップボタンの停止操作を受け付け可能になる。また、主制御用CPU40aは、特定期間中、即ち、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御している間(タイミングtm2〜tm3の間、及びタイミングtm13〜tm14の間)も、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付け可能である。
このため、主制御用CPU40aは、1のストップボタンによる停止操作を契機としてリール停止処理を行っている場合であっても、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御を行った後であれば、図柄停止処理において、他のストップボタンによる停止操作を受け付けることができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)主制御用CPU40aは、1のストップボタンの停止操作を受け付けた後、停止操作された1のストップボタンに対応付けられたリールの停止制御を実行しさえすれば、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付け可能になる。即ち、本実施形態では、1のストップボタンの停止操作を受け付けた後、遊技者を無駄に待たせることなく、他のストップボタンの停止操作を受け付け可能とすることができる。したがって、遊技者が思うようにリールを停止できない状況が生じることを抑制でき、遊技者の興趣を向上できる。
(2)特に、本実施形態では、1のストップボタンに対応付けられたリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態にしさえすれば、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付け可能になる。したがって、遊技者が思うようにリールを停止できない状況が生じることを抑制でき、遊技者の興趣を向上できる。
(3)主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を、複数の巻線のうち一部の巻線に通電する励磁状態と比較して強い制動力を得られる全励磁状態とすることでリールを停止させるため、安定してリールを停止させることができる。
(4)主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を、第1励磁状態と比較して強い制動力を得られる第2励磁状態から全励磁状態とすることでリールを停止させるため、リールが惰性で回転することを抑制し、安定してリールを停止させることができる。
(5)主制御用CPU40aは、全励磁状態を特定期間(例えば、220.3868ms)継続させるため、リールをより安定して停止させることができる。
(6)主制御用CPU40aは、リールを停止させるための停止制御を行っている間も、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付け可能であるため、より遊技者を無駄に待たせることなく、他のストップボタンの停止操作を受け付けることができる。
(7)特に、本実施形態では、リールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態としている間(特定期間)も、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンの停止操作を受け付け可能であるため、より遊技者を無駄に待たせることなく、他のストップボタンの停止操作を受け付けることができる。
(8)本実施形態では、ナビ演出により、推奨されているストップボタン23L,23C,23Rの操作態様が報知される。そして、主制御用CPU40aは、上述のように、停止しようとするリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態に制御しさえすれば、他の回転中のリールに対応付けられたストップボタンによる停止操作を受け付け可能となる。したがって、本実施形態では、ナビ演出により報知された押し順で停止操作を行ったにもかかわらず、2番目に行った停止操作が受け付けられずに、3番目に行った停止操作が2番目の停止操作として受け付けられてしまうことで、ナビ演出により報知された押し順とは異なる押し順で停止操作が受け付けられてしまう状況が生じることを抑制できる。つまり、本実施形態では、遊技者の意図に反して、ナビ演出により報知された操作態様とは異なる操作態様で停止操作が受け付けられてしまい、特定の役(昇格リプレイ役やベル役)を入賞させることができないといった不利益が生じることを抑制できる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・スロットマシン10は、遊技者に不利益を生じさせるペナルティを付与し得るように構成されていてもよい。この場合、主制御用CPU40aは、ストップボタン23L,23C,23Rの停止操作を受け付けた順序が所定の順序であるかの順序判定を行う。そして、主制御用CPU40aは、順序判定の判定結果が否定である場合(例えば、非AT状態中に「左中右」の押し順以外の押し順で停止操作が行われた場合)、ペナルティを付与する制御を行うとよい。ペナルティとしては、例えば、遊技進行メイン処理において、ATゲーム数抽選処理(AT移行抽選)を実行しないことなどを採用してもよい。また、ペナルティは、1回の変動ゲームを対象として付与してもよく、複数回の変動ゲームを対象として付与してもよい。
このような場合であっても、上述したスロットマシン10によれば、遊技者が思うようにリールを停止できない状況が生じることを抑制できる。即ち、遊技者が短期間に「左中右」の押し順でストップボタンを操作した場合に、2番目に行った「中」の停止操作が受け付けられずに、3番目に行った「右」の停止操作が2番目の停止操作として受け付けられてしまうことで、「左右中」の押し順で停止操作が行われたと判定されてしまうといった状況が生じることを抑制できる。したがって、実際には所定の順序でストップボタンを操作したにもかかわらず、ペナルティが付与されてしまうことを抑制できる。本別例においては、主制御用CPU40aが順序判定を行うことにより、順序判定手段が実現される。また、主制御用CPU40aがペナルティを付与する制御を行うことにより、ペナルティ付与手段が実現される。
・副制御用CPU41aがAT状態に関する制御を行うように構成してもよい。この場合、副制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから入力した操作コマンドに基づいて、AT状態に関する制御を行うとよい。また、本別例において、ペナルティを付与し得るようにスロットマシン10を構成する場合、副制御用CPU41aが、ペナルティを付与する制御を行うように構成してもよい。この場合、ペナルティとしては、例えば、ATゲーム数抽選処理(AT移行抽選)を実行しないことなどを採用してもよい。
・スロットマシン10は、各ストップボタン23L,23C,23Rを各別に照明する照明部材を備えてもよい。この場合、例えば、副制御用CPU41aは、主制御用CPU40aから入力したコマンドに基づいて、各ストップボタン23L,23C,23Rを照明するように制御するとよい。例えば、主制御用CPU40aは、リールの回転速度が定速で一定となったときに、操作有効コマンドを副制御用CPU41aに出力する。また、主制御用CPU40aは、操作無効期間を設定したときに無効期間設定コマンドを副制御用CPU41aに出力する一方、操作無効期間を終了したときに無効期間終了コマンドを副制御用CPU41aに出力する。そして、副制御用CPU41aは、入力した制御信号(操作有効コマンド、無効期間設定コマンド、及び無効期間終了コマンド)に基づいて、操作無効期間であるときと操作無効期間でないときとで、各ストップボタン23L,23C,23Rの照明態様(照明する色や、時間、間隔など)を異ならせるとよい。
また、副制御用CPU41aは、入力した指示コマンドに基づいて各ストップボタン23L,23C,23Rの照明態様を変化させるように制御することで、ナビ演出を実行させてもよい。例えば、副制御用CPU41aは、指示コマンドから特定可能な指示番号に示される押し順が「左中右」の押し順である場合、第1ストップボタン23L→第2ストップボタン23C→第3ストップボタン23Rの順で照明するように照明部材を制御するとよい。
・ナビ演出において、推奨されている停止操作の報知態様は適宜変更できる。例えば、副制御用CPU41aは、第1停止操作が推奨されているストップボタンを示す画像(第1報知画像)と、第2停止操作が推奨されているストップボタンを示す画像(第2報知画像)と、第3停止操作が推奨されているストップボタンを示す画像(第3報知画像)と、のうち何れか1つの画像のみを表示させてもよい。この場合、遊技者に対して、推奨されている停止操作を推測させる楽しみを与えることができる。また、副制御用CPU41aは、第1停止操作が行われるまでと、第1停止操作が行われてから第2停止操作が行われるまでと、第2停止操作が行われてから第3停止操作が行われるまでと、で推奨されている停止操作の報知態様を異ならせてもよい。例えば、第1停止操作が行われるまでは、第1報知画像を、第2報知画像及び第3報知画像よりも大きく表示させる。そして、第1停止操作が行われてから第2停止操作が行われるまでは、第2報知画像を、第1報知画像及び第3報知画像よりも大きく表示させ、第2停止操作が行われてから第3停止操作が行われるまでは、第2報知画像を、第1報知画像及び第3報知画像よりも大きく表示させるなどしてもよい。
・ナビ演出は、各種情報表示部17の指示情報表示部及び演出表示装置14のうち何れか一方のみで実行されてもよい。また、ナビ演出は、指示情報表示部及び演出表示装置14に代えて、又は加えて、他の装置で実行されてもよい。他の装置としては、例えば、ランプ12aやスピーカ12bを採用してもよいし、演出表示装置14とは別に設けられた表示装置を採用してもよい。また、ナビ演出を実行しないスロットマシンに具体化してもよい。
・各ステッピングモータML,MC,MRが有する巻線の数は、適宜変更できる。例えば、6相の巻線を有するステッピングモータとしてもよい。この場合、2相の巻線に通電する励磁状態を第1励磁状態とし、3相の巻線に通電する励磁状態を第2励磁状態として、所謂2−3相励磁によって、リールを回転させるように制御してもよい。
・リール13L,13C,13Rを停止させるための励磁状態は、全励磁状態でなくてもよい。例えば、2相の巻線に通電する励磁状態や3相の巻線に通電する励磁状態とすることでリールを停止させてもよい。
・主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rを停止させる際、停止させるリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を第1励磁状態から全励磁状態とすることでリールを停止させてもよい。また、ステッピングモータの励磁状態が第1励磁状態であるか第2励磁状態であるかに関係なく、全励磁状態とすることでリールを停止させてもよい。
・主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rを停止させる際、停止させるリールを減速させた後、該リールを停止させるように、該リールを駆動するステッピングモータの励磁状態を制御してもよい。即ち、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御の前に、停止させようとしているリールを減速させる減速制御を行ってもよい。この場合、停止制御には、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御と、停止させようとしているリールを減速させる減速制御と、が含まれる。またこの場合、主制御用CPU40aは、減速制御を開始させたときに操作無効期間を終了させてもよいし、減速制御中は操作無効期間を継続させ、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とする制御を開始させたときに操作無効期間を終了させてもよい。本別例によれば、決定した図柄以外の図柄が停止表示されてしまったり、リールが惰性で回転してしまったりするなど、リールの停止制御が正常に行われないことを抑制できる。
・主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rを停止させる際、停止させるリールを駆動するステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とした後も操作無効期間を終了させず、非励磁状態とした後に操作無効期間を終了させてもよい。即ち、特定期間(全励磁状態を継続させる期間)中、他のストップボタンの停止操作を受け付けないようにしてもよい。本別例において、ストップボタンが操作されて操作無効期間が開始されてから、該操作無効期間が終了されるまでに要する時間は、ストップボタンが操作されてから該ストップボタンに対応付けられたステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とするまでに要する時間と、全励磁状態としてからの特定期間と、を合算した時間となる。ここで、ストップボタンが操作されてから該ストップボタンに対応付けられたステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とするまでに要する時間は、上述した引き込み範囲内の図柄の中から停止表示させると決定した図柄に応じて変化する。このため、本別例によれば、例えば、ストップボタンが操作されてから該ストップボタンに対応付けられたステッピングモータの励磁状態を全励磁状態にするまでに要する最長の時間と、全励磁状態としてからの特定期間と、を合算した固定時間が経過するまでを操作無効期間とする場合と比較して、操作無効期間が早期に終了される場合がある。したがって、本別例によれば、遊技者が思うようにリールを停止できない状況が生じることを抑制できる。
・全励磁状態を継続させる期間(特定期間)は、適宜変更できる。例えば、主制御用CPU40aは、変動ゲームが終了するまで、全励磁状態を継続させるように制御してもよい。また、主制御用CPU40aは、ステッピングモータの励磁状態を全励磁状態とした後、特定期間を設けることなく非励磁状態とするように制御してもよい。
・図柄停止処理において、ステップS19とは異なるタイミングで、操作無効期間が終了しているかを判定してもよい。例えば、ステップS11で肯定(回転中のリールに対応付けられたストップボタンから操作信号を入力した)と判定した場合に、ステップS11の後に操作無効期間が終了しているかを判定してもよい。この場合、操作無効期間が終了していると判定したことを条件として、その後の処理(ステップS12以降の処理)が行われる。
・ストップボタンの数、リールの数、及びステッピングモータの数は、少なくとも2以上であって、且つそれぞれ同数であればよく、適宜変更してもよい。なお、本実施形態では、ストップボタンの数、リールの数、及びステッピングモータの数が3つ以上である場合、上述した効果(8)のように、2番目に行った停止操作が受け付けられずに、3番目に行った停止操作が2番目の停止操作として受け付けられてしまう状況が生じることを抑制できる。
・ステッピングモータML,MC,MRに代えて、異なる種類のモータなどを用いてリール13L,13C,13Rを駆動してもよい。
・AT状態(演出モード)の数は、適宜変更できる。また、AT状態を備えていないスロットマシンに具体化してもよい。
・RT状態の数は、適宜変更できる。また、RT機能を備えていないスロットマシンに具体化してもよい。
・当選情報の個数や、当選情報に定められた図柄の組み合わせ(役)の種類は、適宜変更できる。例えば、当選情報t1に代えて又は加えて、昇格リプレイ役、及び通常リプレイ役が定められた当選情報であって、当選情報t1とは昇格リプレイ役を入賞させるための各ストップボタン23L,23C,23Rの操作態様(押し順)が異なる当選情報を備えてもよい。また例えば、ボーナス役を定めた当選情報を備え、該ボーナス役が有効ライン上に停止表示されたことを契機に、ボーナス遊技を付与するように構成してもよい。
・最大ベット数や規定ベット数は、適宜変更できる。また、主制御用CPU40aは、遊技状態に応じて最大ベット数や規定ベット数を変更してもよい。
・図柄停止ラインL1〜L5のうち、有効ラインとするラインは、適宜変更できる。例えば、図柄停止ラインL1に加えて又は代えて、図柄停止ラインL2を有効ラインとしてもよい。また、図柄停止ラインL1〜L5の全てを有効ラインとしてもよい。また、遊技者から見て直線上に並ばない複数の図柄停止位置により設定される図柄停止ライン(所謂、変則ライン)を備えてもよい。
・副制御基板41の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置14を専門に制御する表示基板、ランプ12aを専門に制御するランプ基板、及びスピーカ12bを専門に制御する音声基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副制御用CPU41aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。また、主制御基板40と、副制御基板41とを単一の基板としてもよい。
・メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンに具体化してもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるスロットマシンに具体化してもよい。
以下、上記実施形態及び変形例から把握できる技術的思想を追記する。
(イ)前記制御手段は、前記複数のリールを回転させるに際しては、各ステッピングモータの励磁状態を、前記複数の巻線のうち一部の巻線に通電する第1励磁状態と、前記複数の巻線のうち一部の巻線であって、前記第1励磁状態よりも多い数の巻線に通電する第2励磁状態とに所定期間毎に切り替える制御を行い、前記リールを停止させるに際しては、該リールを駆動するステッピングモータの励磁状態を前記第2励磁状態から前記全励磁状態とする制御を行うことが好ましい。
(ロ)前記制御手段は、前記ステッピングモータの励磁状態を前記停止励磁状態とする制御においては、前記停止励磁状態を予め定めた特定期間が経過するまでの間、継続させることが好ましい。
(ハ)前記制御手段は、前記特定期間中、前記他の停止操作手段の操作を受け付け可能であることが好ましい。
(ニ)前記複数の停止操作手段の操作を受け付けた順序が、所定の順序であるかの順序判定を行う順序判定手段と、前記順序判定手段の判定が否定である場合に、ペナルティを付与するペナルティ付与手段と、を備え、前記停止操作手段は、少なくとも3つ備えられていることが好ましい。