JP6390205B2 - 閾値設定装置及び閾値設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異常診断に利用する閾値を設定する閾値設定装置及び閾値設定方法に関する。
異常診断に閾値を利用することがある。例えば、診断対象に関する値、又は、その値等から所定の算出式で求めた値を、閾値と比較し、その値が正常と異常との判定に利用する閾値以上であるか、又は、閾値以下であるかに応じて異常又は正常のいずれであるかを判定することができる(例えば、非特許文献1参照)。
この閾値の設定は、正常時の値の集合と、異常時の値の集合とを比較し、正常と異常との判定に利用する値を閾値として設定する。例えば、正常値を誤って異常値と判定する確率である誤警報率pと正常値を誤って異常値と判定する誤警報が発生したときの損失Cpとの積と、異常値を誤って正常値と判定する異常の未検出が生じる確率である未検出率qと未検出が発生したときの損失Cqとの積が等しくなるように、閾値を設定する方法がある(例えば、非特許文献2参照)。
非特許文献2に記載されるような閾値の設定方法は、正常時及び異常時の値がそれぞれ十分な量、存在することが重要である。しかしながら、異常が頻繁に生じることは好ましくなく、閾値設定の際に、異常時の値が存在しないことも多い。
例えば、非特許文献1に記載されるような、正常と異常を健康状態の診断に利用する場合には、両者のデータが多く存在し、閾値は設定しやすい。一方、新たに導入した機械システムのセンサ値の異常診断の場合、異常のデータが存在せず、閾値を設定しにくい。具体的には、通常、機械システムは、導入当初に故障することは稀である。したがって、このような状況において、正常なセンサ値は得られるが、異常なセンサ値を得ることは困難であり、閾値の設定も困難となるためである。
品質工学的なパターン認識手法はMT法をはじめ、MTA法、T法や誤圧法といった複数の手法があり、総称してMTシステムと呼ばれる。MT法はパターン認識精度がMTシステムの中でも高いとされる。
田口玄一監修、品質工学会編、「品質工学便覧」、日刊工業新聞社、2007年、p.379-384 矢野宏編、「田口玄一論説集 第4巻」、日本規格協会、2012年、p.393-399
上述したように、従来、異常診断に利用する閾値を設定することが困難な状況があった。
閾値の設定が困難な状況においても、異常診断に利用する閾値を設定する閾値設定装置及び閾値設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、基準期間に診断対象において複数回計測された計測値である基準データと、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において複数回計測された計測値である劣化データとを記憶する記憶部と、前記基準データの各計測値と前記劣化データの各計測値の重複する範囲から、複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段と、前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記基準データを構成する計測値の数に対する、前記基準データの計測値のうち仮閾値より大きい計測値の数の割合を誤警報率として算出する誤警報率算出手段と、前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記劣化データを構成する計測値の数に対する、前記劣化データの計測値のうち仮閾値より小さい計測値の数の割合を未検出率として算出する未検出率算出手段と、各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択する選択手段とを備える。
第2の発明は、診断対象の運用開始直後の初期期間に前記診断対象において複数回計測された複数種の計測値である初期データと、前記初期期間より後である基準期間に前記診断対象において複数回計測された前記複数種の計測値である基準データと、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において計測された前記複数種の計測値である劣化データとを記憶する記憶部と、前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記基準データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第1距離として求める第1距離算出手段と、 前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記劣化データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第2距離として求める第2距離算出手段と、前記第1距離算出手段で求められた複数の第1距離と、前記第2距離算出手段で求められた複数の第2距離との重複する範囲から、複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段と、前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記第1距離算出手段が求めた全ての第1距離の数に対する、仮閾値より大きい第1距離の数の割合を誤警報率として算出する誤警報率算出手段と、前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記第2距離算出手段が求めた全ての第2距離の数に対する、仮閾値より小さい第2距離の数の割合を未検出率として算出する未検出率算出手段と、各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択する選択手段とを備える。
第3の発明は、前記仮閾値設定手段が重複する範囲の最小値と最大値との間で同間隔で一定数の値を抽出し、抽出した複数の値を仮閾値と設定する。
第4の発明は、前記仮閾値設定手段が重複する範囲の最小値又は最大値から一定値毎の値を抽出し、抽出した複数の値を仮閾値と設定する。
第5の発明は、基準期間に診断対象において複数回計測された計測値である基準データの各計測値と前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において複数回計測された計測値である劣化データの各計測値の重複する範囲から、複数の仮閾値を設定するステップと、各仮閾値について、前記基準データを構成する計測値の数に対する、前記基準データの計測値のうち仮閾値より大きい計測値の数の割合を誤警報率として算出するステップと、各仮閾値について、前記劣化データを構成する計測値の数に対する、前記劣化データの計測値のうち仮閾値より小さい計測値の数の割合を未検出率として算出するステップと、各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択するステップとを有する。
第6の発明は、診断対象の運用開始直後の初期期間に前記診断対象において複数回計測された複数種の計測値である初期データをMTシステムの単位空間とし、前記初期期間より後である基準期間に前記診断対象において複数回計測された前記複数種の計測値である基準データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第1距離として求めるステップと、前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において計測された前記複数種の計測値である劣化データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第2距離として求めるステップと、求められた複数の第1距離と複数の第2距離との重複する範囲から、複数の仮閾値を設定するステップと、各仮閾値について、全ての第1距離の数に対する、仮閾値より大きい第1距離の数の割合を誤警報率として算出するステップと、各仮閾値について、全ての第2距離の数に対する、仮閾値より小さい第2距離の数の割合を未検出率として算出するステップと、各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択するステップとを有する。
本発明によれば、閾値の設定が困難な状況においても、異常診断に利用する閾値を設定することができる。
図1は、第1実施形態に係る閾値設定装置を説明するブロック図である。 図2は、図1の閾値設定装置が必要なデータを取得する期間を説明する図である。 図3は、図1の閾値設定装置で記憶されるデータの構成を説明する図である。 図4は、図1の閾値設定装置における閾値の設定を説明するヒストグラムである。 図5は、図1の閾値設定装置における処理を説明するフローチャートである。 図6は、第2実施形態に係る閾値設定装置を説明するブロック図である。 図7は、図6の閾値設定装置が必要なデータを取得する期間を説明する図である。 図8は、図6の閾値設定装置で記憶されるデータの構成を説明する図である。 図9は、図6の閾値設定装置における閾値の設定を説明するヒストグラムである。 図10は、図6の閾値設定装置における処理を説明するフローチャートである。
以下に、図面を用いて本発明の各実施形態に係る閾値設定装置及び閾値設定方法について説明する。以下では、機械システムの異常診断に利用する閾値を設定する閾値設定装置及び閾値設定方法について説明する。以下の説明において、同一の構成については、同一の符号を用いて説明を省略する。
〈第1実施形態〉
図1に示すように、第1実施形態に係る閾値設定装置1Aは、診断対象である機械システムの部品等の値を計測するセンサ2と接続され、センサ2で複数回、計測された計測値を利用し、診断対象の計測値と比較する閾値を設定する。
閾値設定装置1Aは、センサ2から入力される計測値を記憶装置11に記憶する記憶処理手段1aと、閾値を決定するために利用する複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段1bと、各仮閾値の場合の誤警報率を算出する誤警報率算出手段1cと、各仮閾値の場合の未検出率を算出する未検出率算出手段1dと、誤警報率及び未検出率に応じて複数の仮閾値から異常診断で利用する閾値を選択する選択手段1eとを備える。
閾値設定装置1Aは、図1に示すように、中央処理装置(CPU)10、記憶装置11、操作や条件等を入力可能なキーボードや操作ボタン等の入力装置12及び処理結果を出力可能なディスプレイ等の出力装置13等を備える情報処理装置である。この閾値設定装置1Aは、記憶装置11に記憶される閾値設定プログラムPが実行されると、CPU10が、記憶処理手段1a、仮閾値設定手段1b、誤警報率算出手段1c、未検出率算出手段1d及び選択手段1eとして処理を実行する。
また、記憶装置11は、閾値設定プログラムPの他、図1に示すように、センサ2で計測された計測値であって、閾値の設定に利用される基準データXnor及び劣化データXdeと、仮閾値設定手段1bで設定される仮閾値データD1と、仮閾値から選択された閾値に関する選択結果データD2とを記憶する。
ここで、閾値設定装置1Aでは、図2に示すように、運用開始から第1の所定期間を『基準期間』と設定し、この期間に計測される計測値を基準データXnorとして取得する。図2は、『基準期間』のN点でセンサ2の計測値を取得する一例である。この『基準期間』は、例えば、診断対象のシステムの運用が開始された直後の期間である。したがって、基準データXnorを構成する計測値は、理想的な値である可能性が高いものとして利用される。
また、閾値設定装置1Aでは、『基準期間』に続く第2の所定期間を『劣化期間』と設定し、この期間に計測される計測値を劣化データXdeとして取得する。図2は、『劣化期間』のM点でセンサ2の計測値を取得する一例である。この『劣化期間』は、診断対象のシステムの運用が開始されてからある程度の期間が経過し、診断対象のシステムに何等かの劣化が発生している可能性のある期間である。そのため、閾値設定装置1Aは、劣化の影響が含まれると仮定して、劣化データXdeを構成する計測値を利用する。
閾値設定装置1Aは、『基準期間』に取得した基準データXnorと『劣化期間』に取得した劣化データXdeとを利用し、異常診断に利用する閾値を設定する。また、劣化期間に続く期間が『診断期間』であって、異常診断の際には、この『診断期間』に取得される診断用データを、閾値設定装置1Aが設定した閾値と比較して対象のシステムの異常が診断される。
なお、図2に示す例では、運用開始直後から『基準期間』とされるが、理想的な計測値を取得することができる期間であればよい。また、図2に示す例では、『基準期間』の直後に『劣化期間』が続くが、『基準期間』と『劣化期間』は連続していなくても、劣化の影響を受けたと仮定する計測値を取得することができる期間であればよい。ただし、『基準期間』の開始から『劣化期間』の終了までの期間が短い程、閾値が設定されるまでに要する時間を短縮させることができる。
図3は、基準データXnor及び劣化データXdeの一例を説明する図である。基準データXnor及び劣化データXdeは、例えば、計測値と、この計測値を計測した計測日時とを関連付ける。閾値設定装置1Aは、例えば、数日毎又は数時間毎等のように、所定の間隔で計測された計測値を、これらのデータとして取得する。また、図3に示す例では、3月を『基準期間』とし、4月を『劣化期間』としたが、これに限られない。さらに、『基準期間』と『劣化期間』との長さは同一でも異なってもよい。なお、図3に示す例では、基準データXnorと劣化データXdeとが一体となり、計測日時よって、基準データXnorと劣化データXdeとが特定されるが、もちろん、別々のデータとして構成されても構わない。
図3に示すデータの一例では、『劣化期間』の後の『診断期間』に計測される診断用データも含む。例えば、診断用データ1の計測値X1及び診断用データ2の計測値X2は、それぞれ、基準データXnorと劣化データXdeで求めた閾値と比較されて異常が診断される。
記憶処理手段1aは、基準期間にセンサ2で計測される計測値を、基準データXnorとしで計測された計測値を記憶装置11に記憶する。また、記憶処理手段1aは、劣化期間にセンサ2で計測される計測値を、劣化データXdeとして記憶装置11に記憶する。
仮閾値設定手段1bは、基準データXnorと劣化データXdeとを用いて、複数の仮閾値を設定する。また、仮閾値設定手段1bは、設定した複数の仮閾値を含む仮閾値データD1を生成し、記憶装置11に記憶する。
具体的には、仮閾値設定手段1bは、基準データXnorに含まれる各計測値と、劣化データXdeに含まれる各計測値とで重複する範囲から、所定のルールに従って、複数の仮閾値を設定する。所定のルールとしては、例えば、重複する範囲の中から一定数の仮閾値を設定する方法や、重複する範囲の最大値または最小値から一定値毎の値を仮閾値とする方法が考えられる。
図4は、基準データXnorに含まれる各計測値と劣化データXdeに含まれる各計測値のヒストグラムを用いて、基準データXnorと劣化データXdeの重複部分を表す図である。例えば、仮閾値設定手段1bは、重複する範囲の最小値tminと最大値tmaxとの間で同間隔で一定数の値を抽出し、これら複数の値を仮閾値と設定する。または、仮閾値設定手段1bは、重複する範囲内で最小値tmin又は最大値tmaxから一定値毎の値を抽出し、これら複数の値を仮閾値と設定する。
誤警報率算出手段1cは、仮閾値設定手段1bで設定した全ての仮閾値について、基準データXnorに含まれる各計測値が正常であると仮定し、正常であるにも関わらず異常であると過って判定され、異常と誤警報される誤警報率pを算出する。また、誤警報率算出手段1cは、算出した誤警報率pを、対応する仮閾値と関連付けて記憶装置11が記憶する仮閾値データD1に追加する。
具体的には、誤警報率算出手段1cは、各仮閾値について、基準データXnorに含まれる計測値のうち、仮閾値より大きい計測値の数npを求める。また、誤警報率算出手段1cは、基準データXnorに含まれる全ての計測値の数に対する求めた数npの割合を誤警報率pとして算出する。
図4に示す例において、基準データXnorに含まれる計測値の全てが正常であると仮定すると、閾値Taより大きい場合、これらは誤って異常であると判定されることとなる。したがって、基準データXnorの全ての計測値の計測数をNとし、閾値Taより大きい計測値の計測数をnpとしたとき、誤警報率pは、np/Nにより求められる。
未検出率算出手段1dは、仮閾値設定手段1bで設定した全ての仮閾値について、劣化データXdeに含まれる各計測値が劣化により異常が生じたものと仮定し、異常であるにも関わらず、異常であると検出されない未検出率qを算出する。また、未検出率算出手段1dは、算出した未検出率qを、対応する仮閾値と関連付けて記憶装置11が記憶する仮閾値データD1に追加する。
具体的には、未検出率算出手段1dは、各仮閾値について、劣化データXdeに含まれる計測値のうち、仮閾値より小さい計測値の数nqを求める。また、未検出率算出手段1dは、劣化データXdeに含まれる全ての計測値の数に対する求めた数nqの割合を未検出率qとして算出する。
図4に示す例において、劣化データXdeに含まれる計測値の全てが劣化により異常が生じた値と仮定すると、閾値Taより小さい場合、これらは異常と判定されないこととなる。したがって、劣化データXdeの全ての計測値の計測数をMとし、閾値Taより小さい計測値の計測数をnqとしたとき、未検出率qは、nq/Mにより求められる。
選択手段1eは、仮閾値設定手段1bで設定した複数の仮閾値の中から、誤警報率pと未検出率qとの関係が、予め定められる所定の条件になるような仮閾値を、異常診断に利用する閾値として選択する。また、選択手段1eは、選択した閾値を選択結果データD2として記憶装置11に記憶する。
閾値の選択に利用される所定の条件は、閾値を利用する異常診断に求められる精度に応じて決定される。例えば、誤警報率pと未検出率qとをほぼ同一にしたい場合、誤警報率pと未検出率qとが最も近い値となる仮閾値を選択するように条件が設定される。また、誤警報率pを低くしたい場合、誤警報率pが希望の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を選択するように条件が設定される。さらに、未検出率qを低くしたい場合、未検出率qが希望の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を選択するように条件が設定される。
《閾値設定方法》
図5に示すフローチャートを利用して第1実施形態に係る閾値設定装置1Aにおける閾値設定方法を説明する。まず、基準期間において、閾値設定装置1Aは、記憶装置11に基準データXnorを記憶する(S01)。この基準データXnorは、基準期間に計測されたN点分の計測値である。
基準期間に続く劣化期間において、閾値設定装置1Aは、記憶装置11に劣化データXdeを記憶する(S02)。この劣化データXdeは、劣化期間に計測されたM点分の計測値である。
基準データXnorと劣化データXdeを記憶すると、閾値設定装置1Aは、基準データXnorと劣化データXdeの重複する範囲で複数の仮閾値Tを設定する(S03)。このとき、閾値設定装置1Aは、求めた複数の仮閾値Tを含む仮閾値データD1を生成し、記憶装置11に記憶する。
続いて、閾値設定装置1Aは、複数の仮閾値のうち、ある仮閾値Tについて、基準データXnorのN点分の計測値のうち、仮閾値Tより大きい計測値の数npをカウントする(S04、S05)。
センサの数npをカウントすると、閾値設定装置1Aは、誤警報率pを算出する(S06)。このとき、閾値設定装置1Aは、求めた誤警報率pを対応する仮閾値Tと関連づけて記憶装置11で記憶される仮閾値データD1に追加する。
また、閾値設定装置1Aは、同一の仮閾値Tについて、劣化データXdeのM点分の計測値のうち、仮閾値より小さい計測値の数nqをカウントする(S07)。
センサの数nqをカウントすると、閾値設定装置1Aは、未検出率qを算出する(S08)。このとき、閾値設定装置1Aは、求めた未検出率qを対応する仮閾値Tと関連づけて記憶装置11で記憶される仮閾値データD1に追加する。
閾値設定装置1Aは、ステップS05〜S08の処理を、ステップS03で設定した全ての仮閾値Tについて実行する。
その後、閾値設定装置1Aは、仮閾値データD1を利用し、誤警報率pと未検出率qとの関係が所定条件となる仮閾値を、診断に利用する閾値として選択する(S09)。このとき、閾値設定装置1Aは、選択した閾値を選択結果データD2として記憶装置11に記憶する。
なお、図5に示す説明では、ステップS03で特定した複数の仮閾値から、診断に利用する閾値を選択するものとして説明した。しかしながら、使用する閾値をより細かく設定する必要がある場合、閾値設定装置1Aは、ステップS09で選択した仮閾値の付近で、新たに複数の仮閾値を設定し、これら新たに設定した複数の仮閾値についてステップS05〜S08の処理によって誤警報率pと未検出率qを求め、最適な閾値を設定してもよい。
上述したように、第1実施形態に係る閾値設定装置1A及び閾値設定方法では、基準期間に計測された基準データXnorの計測値と、基準期間の後の劣化期間に計測された劣化データXde計測値とを利用して、診断に利用する閾値を設定する。したがって、異常時のデータを得ることが困難であり、異常時のデータを利用した閾値の設定が困難な場合であっても、診断に利用する閾値を容易に設定することができる。
〈第2実施形態〉
図6に示すように、第2実施形態に係る閾値設定装置1Bは、診断対象である機械システムの部品等の値を計測する複数のセンサ2−1〜2−zと接続され、センサ2−1〜2−zで複数回、計測された計測値を利用し、異常診断に利用する閾値を設定する。この閾値は、各計測値からMT法で求められるマハラノビス距離と比較するために利用される。
閾値設定装置1Bは、センサ2−1〜2−zから入力される計測値を記憶装置11に記憶する記憶処理手段1gと、記憶装置11が記憶する計測値を利用して第1距離を算出する第1距離算出手段1hと、記憶装置11が記憶する計測値を利用して第2距離を算出する第2距離算出手段1iと、閾値を決定するために利用する複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段1jと、各仮閾値の場合の誤警報率を算出する誤警報率算出手段1kと、各仮閾値の場合の未検出率を算出する未検出率算出手段1lと、誤警報率及び未検出率に応じて複数の仮閾値から異常診断で利用する閾値を選択する選択手段1mとを備える。
図6に示すように、閾値設定装置1Bも、CPU10、記憶装置11、入力装置12及び出力装置13を備える情報処理装置である。記憶装置11に記憶される閾値設定プログラムPの実行に応じて、CPU10が、各手段1g〜1mとして処理を実行する。
記憶装置11は、閾値設定プログラムPの他、図6に示すように、初期データXtrと、基準データXnorと、劣化データXdeと、第1距離データMD1と、第2距離データMD2と、仮閾値データD1と、選択結果データD2とを記憶する。
ここで、閾値設定装置1Bでは、図7に示すように、運用開始から第1の所定期間を『初期期間』と設定し、この期間に計測される複数の計測値を初期データXtrとして取得する。この初期期間は、例えば、診断対象のシステムの運用が開始された直後の期間である。したがって、初期データXtrを構成する計測値は、最適な値であるとして扱われる。
また、閾値設定装置1Bでは、『初期期間』に続く第2の所定期間を『基準期間』と設定し、この期間に計測される複数の計測値を基準データXnorとして取得する。図7は、『基準期間』のN点で、各センサ2−1〜2−zの計測値を取得する一例である。この『基準期間』は、診断対象のシステムの運用の開始から間もない期間である。したがって、基準データXnorを構成する計測値は、理想的な値である可能性が高いものとして利用される。
さらに、閾値設定装置1Bでは、『基準期間』に続く第3の所定期間を『劣化期間』と設定し、この期間に計測される複数の計測値を劣化データXdeとして取得する。図7は、『劣化期間』のM点で、各センサ2−1〜2−zの値を取得する一例である。この『劣化期間』は、診断対象のシステムの運用が開始されてからある程度の期間が経過し、診断対象のシステムに何等かの劣化が発生している可能性のある期間である。そのため、閾値設定装置1Bは、劣化の影響が含まれると仮定して、劣化データXdeを構成する計測値を利用する。
閾値設定装置1Bは、『初期期間』に取得した初期データXtr、『基準期間』に取得した基準データXnor及び『劣化期間』に取得した劣化データXdeを利用し、第1距離及び第2距離を算出したうえで、異常診断に利用する閾値を設定する。また、『劣化期間』に続く期間が『診断期間』であって、異常診断の際には、この『診断期間』に取得される診断用データを用いて求められる距離を、閾値設定装置1Bで設定された閾値と比較して異常が診断される。
なお、図7に示す例では、運用開始直後から『初期期間』とされるが、最適な計測値を取得することができる期間であればよい。また、図7に示す例では、『初期期間』の直後に『基準期間』が続くが、『初期期間』と『基準期間』とは連続していなくても、理想的な計測値を取得することができる期間であればよい。さらに、図7に示す例では、『基準期間』の直後に『劣化期間』が続くが、『基準期間』と『劣化期間』は連続していなくても、劣化の影響を受けたと仮定する計測値を取得することができる期間であればよい。ただし、『初期期間』の開始から『劣化期間』の終了までの期間が短い程、閾値が設定されるまでに要する時間を短縮させることができる。
図8は、初期データXtr、基準データXnor及び劣化データXdeの一例を説明する図である。初期データXtr、基準データXnor及び劣化データXdeは、例えば、同時に計測された複数の計測値と、これらの計測値を計測した計測日時と関連付ける。閾値設定装置1Bは、例えば、数日毎又は数時間毎等のように、所定の間隔で計測された計測値を、これらのデータとして取得する。また、図8に示す例では、2月を『初期期間』、3月を『基準期間』、4月を『劣化期間』としたが、これに限られない。さらに、『初期期間』、『基準期間』及び『劣化期間』の長さはそれぞれ同一でも異なってもよい。なお、図8に示す例では、初期データXtr、基準データXnor及び劣化データXdeが一体となり、計測日時によって区別される例であるが、もちろん、別々のデータとして構成されても構わない。
図8に示すデータの一例では、『劣化期間』の後の『診断期間』計測される診断用データも含む。例えば、診断用データ1の複数種の計測値X1(X11〜X1z)及び診断用データ2の複数種の計測値X2(X21〜X2z)はMT法の信号空間となり、初期データXtrを単位空間として、それぞれマハラノビス距離の算出に利用され、このマハラノビス距離は、それぞれ閾値設定装置1Bで設定された閾値と比較されて異常が診断される。
記憶処理手段1gは、初期期間にセンサ2−1〜2−zで計測される計測値を、初期データXtrとして記憶装置11に記憶する。また、記憶処理手段1gは、基準期間にセンサ2−1〜2−zで計測される計測値を、基準データXnorとして記憶装置11に記憶する。さらに、記憶処理手段1gは、劣化期間にセンサ2−1〜2−zで計測される計測値を、劣化データXdeとして記憶装置11に記憶する。
第1距離算出手段1hは、初期データXtrをMT法の単位空間とし、基準データXnorのN点で計測された計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、N点分のマハラノビス距離(MD値)を第1距離として算出する。また、第1距離算出手段1hは、求めた複数(N個)の第1距離を第1距離データMD1として記憶装置11に記憶する。
第2距離算出手段1iは、初期データXtrをMT法の単位空間とし、劣化データXdeのM点で計測された計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、M点分のマハラノビス距離(MD値)を第2距離として算出する。また、第2距離算出手段1iは、求めた複数(M個)の第2距離を第2距離データMD2として記憶装置11に記憶する。
仮閾値設定手段1jは、第1距離データMD1と第2距離データMD2とが得られると、複数の仮閾値を設定する。また、仮閾値設定手段1jは、設定した仮閾値を含む仮閾値データD1を生成し、記憶装置11に記憶する。
具体的には、仮閾値設定手段1jは、第1距離データMD1に含まれる各第1距離と、第2距離データMD2に含まれる各第2距離とで重複する範囲から、所定のルールに従って、複数の仮閾値を設定する。所定のルールとしては、例えば、重複する範囲の中から一定数の仮閾値を設定する方法や、重複する範囲の最大値または最小値から一定値毎の値を仮閾値とする方法が考えられる。
図9は、第1距離データMD1に含まれる各第1距離(MD値)と第2距離データMD2に含まれる各第2距離(MD値)のヒストグラムを用いて、第1距離データMD1と第2距離データMD2との重複部分を表す図である。例えば、仮閾値設定手段1bは、重複する範囲の最小値tminと最大値tmaxとの間で同間隔で一定数の仮閾値を抽出し、これら複数の値を仮閾値と設定する。または、仮閾値設定手段1bは、重複する範囲内で最小値tmin又は最大値tmaxから一定値毎の値を抽出し、これら複数の値を仮閾値と設定する。
誤警報率算出手段1kは、仮閾値設定手段1jで設定した全ての仮閾値について、第1距離データMD1に含まれる各第1距離は、正常な場合の距離であると仮定し、正常であるにも関わらず異常であると過って判定され、異常と誤警報される誤警報率pを算出する。また、誤警報率算出手段1kは、算出した誤警報率pを、対応する仮閾値と関連付けて仮閾値データD1に追加する。
具体的には、誤警報率算出手段1kは、各仮閾値について、第1距離データMD1に含まれる第1距離のうち、仮閾値より大きい第1距離の数npを求める。また、誤警報率算出手段1kは、第1距離データMD1に含まれる第1距離の数に対する求めた数npの割合を誤警報率pとして算出する。
図9に示す例において、第1距離データMD1に含まれる第1距離の全てが正常であると仮定すると、閾値Tbより大きい場合、これらは誤って異常であると判定されることとなる。したがって、第1距離データMD1の全ての第1距離の数をNとし、閾値Tbより大きい第1距離の数をnpとしたとき、誤警報率pは、np/Nにより求められる。なお、図9に示す例では、第1距離の数npは、np1、np2、np3の合計により求められる。
未検出率算出手段1lは、仮閾値設定手段1jで設定した全ての仮閾値について、第2距離データMD2に含まれる各第2距離は、劣化により異常が生じた場合の値と仮定し、異常であるにも関わらず、異常であると検出されない未検出率qを求める。また、未検出率算出手段1lは、算出した未検出率qを、対応する仮閾値と関連付けて記憶装置11が記憶する仮閾値データD1に記憶する。
具体的には、未検出率算出手段1lは、各第2距離について、第2距離データMD2に含まれる第2距離のうち、仮閾値より小さい第2距離の数nqを求める。また、未検出率算出手段1lは、第2距離データMD2含まれる全ての第2距離の数に対する求めた数nqの割合を未検出率qとして算出する。
図9に示す例において、第2距離データMD2に含まれる第2距離の全てが、異常が生じた場合の値であると仮定すると、閾値Tbより小さい場合、これらは異常と判定されないこととなる。したがって、第2距離データMD2の全ての第2距離の数をMとし、閾値Tbより小さい第2距離の数をnqとしたとき、未検出率qは、nq/Mにより求められる。
選択手段1mは、仮閾値設定手段1jで設定した複数の仮閾値の中から、誤警報率pと未検出率qとの関係が、予め定められる所定の条件となるような仮閾値を、異常診断に利用する閾値として選択する。また、選択手段1mは、選択した閾値を選択結果データD2として記憶装置11に記憶する。
閾値の選択に利用される所定の条件は、閾値を利用する異常診断に求められる精度に応じて決定される。例えば、誤警報率pと未検出率qとをほぼ同一にしたい場合、誤警報率pと未検出率qとが最も近い値となる仮閾値を選択するように条件が設定される。また、誤警報率pを低くしたい場合、誤警報率pが希望の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を選択するように条件が設定される。さらに、未検出率qを低くしたい場合、未検出率qが希望の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を選択するように条件が設定される。
《閾値設定方法》
図10に示すフローチャートを利用して第2実施形態に係る閾値設定装置1Bにおける閾値設定方法を説明する。まず、初期期間において、閾値設定装置1Bは、記憶装置11に初期データXtrを記憶する(S21)。この初期データXtrは、初期期間に計測された計測値である。
初期期間に続く基準期間において、閾値設定装置1Bは、記憶装置11に基準データXnorを記憶する(S22)。この基準データXnorは、基準期間に計測されたN点分の計測値である。
基準期間に続く劣化期間において、閾値設定装置1Bは、記憶装置11に劣化データXdeを記憶する(S23)。この劣化データXdeは、劣化期間に計測されたM点分の計測値である。
初期データXtr、基準データXnor及び劣化データXdeを記憶すると、閾値設定装置1Bは、初期データXtrをMT法の単位空間とし、基準データXnorの各計測値をMT法の信号空間として、基準データXnorのN点分のマハラノビス距離(MD値)を第1距離として算出する(S24)。このとき、閾値設定装置1Bは、算出したN点分の第1距離を第1距離データMD1として記憶装置11に記憶する。
また、閾値設定装置1Bは、初期データXtrをMT法の単位空間とし、劣化データXdeの各計測値をMT法の信号空間として、劣化データXdeのM点分のマハラノビス距離(MD値)を第2距離として算出する(S25)。このとき、閾値設定装置1Bは、算出したM点分の第2距離を第2距離データMD2として記憶装置11に記憶する。
第1距離及び第2距離を算出すると、閾値設定装置1Bは、N点分の第1距離とM点分の第2距離の重複する範囲で複数の仮閾値Tを設定する(S26)。このとき、閾値設定装置1Bは、求めた複数の仮閾値Tを含む仮閾値データD1を生成し、記憶装置11に記憶する。
続いて、閾値設定装置1Bは、複数の仮閾値のうち、ある仮閾値Tについて、第1距離データMD1のN点分の第1距離のうち、仮閾値Tより大きい第1距離の数npをカウントする(S27、S28)。
第1距離の数npをカウントすると、閾値設定装置1Bは、誤警報率pを算出する(S29)。このとき、閾値設定装置1Bは、求めた誤警報率pを対応する仮閾値Tと関連づけて記憶装置11で記憶される仮閾値データD1に追加する。
また、閾値設定装置1Bは、同一の仮閾値Tについて、第2距離データMD2のM点分の第1距離のうち、仮閾値Tより小さい計測値の数nqをカウントする(S30)。
第2距離の数nqをカウントすると、閾値設定装置1Bは、未検出率qを算出する(S31)。このとき、閾値設定装置1Bは、求めた未検出率qを対応する仮閾値Tと関連づけて記憶装置11で記憶される仮閾値データD1に追加する。
閾値設定装置1Bは、ステップS28〜S31の処理を、ステップS26で設定した全ての仮閾値Tについて実行する。
その後、閾値設定装置1Bは、仮閾値データD1を利用し、誤警報率pと未検出率qとの関係が所定条件となる仮閾値を、診断に利用する閾値として選択する(S31)。このとき、閾値設定装置1Bは、選択した閾値を選択結果データD2として記憶装置11に記憶する。
なお、図10に示す説明では、ステップS26で特定した複数の仮閾値から、診断に利用する閾値を選択するものとして説明した。しかしながら、使用する閾値をより細かく設定する必要がある場合、閾値設定装置1Bは、ステップS32で選択した仮閾値の付近で、新たに複数の仮閾値を設定し、これら新たに設定した複数の仮閾値についてステップS28〜S31の処理によって誤警報率pと未検出率qを求め、最適な閾値を設定してもよい。
上述したように、第2実施形態に係る閾値設定装置1B及び閾値設定方法では、初期期間に計測された初期データXtrの計測値と、初期期間の後の基準期間に計測された基準データXnorの計測値と、基準期間の後の劣化期間に計測された劣化データXde計測値とを利用して、診断に利用する閾値を設定する。したがって、異常時のデータを得ることが困難であり、異常時のデータを利用した閾値の設定が困難な場合であっても、診断に利用する閾値を容易に設定することができる。
以上、各実施形態を用いて本発明を詳細に説明したが、本発明は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。
1A,1B 閾値設定装置
10 中央処理装置
1a 記憶処理手段
1b 仮閾値設定手段
1c 誤警報率算出手段
1d 未検出率算出手段
1e 選択手段
1g 記憶処理手段
1h 第1距離算出手段
1i 第2距離算出手段
1j 仮閾値設定手段
1k 誤警報率算出手段
1l 未検出率算出手段
1m 選択手段
11 記憶装置
Xnor 基準データ
Xde 劣化データ
Xtr 初期データ
D1 仮閾値データ
D2 選択結果データ
MD1 第1距離データ
MD2 第2距離データ
P 閾値設定プログラム
12 入力装置
13 出力装置
2,2−1〜2−z センサ

Claims (6)

  1. 基準期間に診断対象において複数回計測された計測値である基準データと、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において複数回計測された計測値である劣化データとを記憶する記憶部と、
    前記基準データの各計測値と前記劣化データの各計測値の重複する範囲から、複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段と、
    前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記基準データを構成する計測値の数に対する、前記基準データの計測値のうち仮閾値より大きい計測値の数の割合を誤警報率として算出する誤警報率算出手段と、
    前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記劣化データを構成する計測値の数に対する、前記劣化データの計測値のうち仮閾値より小さい計測値の数の割合を未検出率として算出する未検出率算出手段と、
    各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、前記誤警報率及び/又は前記未検出率が所定の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする閾値設定装置。
  2. 診断対象の運用開始直後の初期期間に前記診断対象において複数回計測された複数種の計測値である初期データと、前記初期期間より後である基準期間に前記診断対象において複数回計測された前記複数種の計測値である基準データと、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において計測された前記複数種の計測値である劣化データとを記憶する記憶部と、
    前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記基準データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第1距離として求める第1距離算出手段と、
    前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記劣化データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第2距離として求める第2距離算出手段と、
    前記第1距離算出手段で求められた複数の第1距離と、前記第2距離算出手段で求められた複数の第2距離との重複する範囲から、複数の仮閾値を設定する仮閾値設定手段と、
    前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記第1距離算出手段が求めた全ての第1距離の数に対する、仮閾値より大きい第1距離の数の割合を誤警報率として算出する誤警報率算出手段と、
    前記仮閾値設定手段で設定された各仮閾値について、前記第2距離算出手段が求めた全ての第2距離の数に対する、仮閾値より小さい第2距離の数の割合を未検出率として算出する未検出率算出手段と、
    各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする閾値設定装置。
  3. 前記仮閾値設定手段は、重複する範囲の最小値と最大値との間で同間隔で一定数の値を抽出し、抽出した複数の値を仮閾値と設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の閾値設定装置。
  4. 前記仮閾値設定手段は、重複する範囲の最小値又は最大値から一定値毎の値を抽出し、抽出した複数の値を仮閾値と設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の閾値設定装置。
  5. 基準期間に診断対象において複数回計測された計測値である基準データの各計測値と前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において複数回計測された計測値である劣化データの各計測値の重複する範囲から、複数の仮閾値を設定するステップと、
    各仮閾値について、前記基準データを構成する計測値の数に対する、前記基準データの計測値のうち仮閾値より大きい計測値の数の割合を誤警報率として算出するステップと、
    各仮閾値について、前記劣化データを構成する計測値の数に対する、前記劣化データの計測値のうち仮閾値より小さい計測値の数の割合を未検出率として算出するステップと、
    各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、前記誤警報率及び/又は前記未検出率が所定の精度に応じて定められる値と最も近い仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択するステップと、
    を有することを特徴とする閾値設定方法。
  6. 診断対象の運用開始直後の初期期間に前記診断対象において複数回計測された複数種の計測値である初期データをMTシステムの単位空間とし、前記初期期間より後である基準期間に前記診断対象において複数回計測された前記複数種の計測値である基準データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第1距離として求めるステップと、
    前記初期データをMTシステムの単位空間とし、前記基準期間より後であって前記診断対象に劣化が生じたと仮定される劣化期間に前記診断対象において計測された前記複数種の計測値である劣化データのうち同一の計測タイミングで計測された複数種の計測値をそれぞれMT法の信号空間とし、計測タイミング毎に、単位空間と信号空間との関係を表すマハラノビス距離を第2距離として求めるステップと、
    求められた複数の第1距離と複数の第2距離との重複する範囲から、複数の仮閾値を設定するステップと、
    各仮閾値について、全ての第1距離の数に対する、仮閾値より大きい第1距離の数の割合を誤警報率として算出するステップと、
    各仮閾値について、全ての第2距離の数に対する、仮閾値より小さい第2距離の数の割合を未検出率として算出するステップと、
    各仮閾値について得られた誤警報率と未検出率とをそれぞれ比較し、予め定められる関係となる仮閾値を、異常診断で使用する閾値として選択するステップと、
    を有することを特徴とする閾値設定方法。
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