JP6388746B2 - 情報提供制御装置および情報提供制御方法 - Google Patents
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Description
情報提供装置に関しては、利用者によって提供する情報量を変えることで、利用者の煩わしさを低減した情報の提供を行う技術が提案されている。
実施の形態1.
以下の説明においては、一例として、この発明の実施の形態1に係る情報提供制御装置100が、カーナビゲーション装置600に搭載される場合を説明する。すなわち、カーナビゲーション装置600は、情報提供制御装置100が行う制御に基づき、利用者であるドライバ等に情報を提供する情報提供装置である。
図1に示すように、カーナビゲーション装置600は、ドライバ等によって、入力装置700に入力された、例えば、経路探索指示を、入力装置700から受け付け、情報提供制御装置100による制御のもと、受け付けた経路探索指示に応じた案内経路に関する情報を、出力装置800から出力させる。
入力装置700は、例えば、マイク等を備えた音声入力装置、あるいは、タッチパネル等である。
出力装置800は、ディスプレイ等の表示装置、あるいは、スピーカ等の音声出力装置である。
受付部61は、ドライバ等によって入力装置700に入力された、例えば、経路探索指示等を、入力装置700から受け付ける。
位置検出部62は、例えば、速度センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信機等から構成され、車両の現在位置、速度、方位、現在時刻等を検出する。なお、位置検出部62は、これらのセンサおよび受信機を2つ以上組み合わせた構成としてもよい。
位置検出部62は、当該位置検出部62が検出した車両の現在位置、速度、方位、現在時刻等の情報を、案内データ作成部63に出力する。
案内制御部64は、案内データ作成部63が作成した案内データを、例えば、音声データに変換して出力装置800に出力させる。なお、ここでは、案内制御部64は、案内データを音声データに変換して出力させるものとするが、これに限らず、例えば、案内制御部64は、案内データを映像データに変換して出力させるようにしてもよい。
図2に示すように、情報提供制御装置100は、入力受付部1と、質問応答部2と、外部情報取得部3と、出力制御部4と、提供情報作成制御部5とを備える。
入力受付部1は、入力装置700から、ドライバによる入力情報を受け付ける。なお、この実施の形態1では、ドライバは、入力装置700を利用して、カーナビゲーション装置600が案内する案内経路等に対する質問を行う。例えば、入力装置700はマイク等を備えた音声入力装置であり、ドライバは、質問を、音声にて行うものとする。入力受付部1は、ドライバからの質問を音声データとして受け付ける。そして、入力受付部1は、受け付けた音声データをテキストに変換し、質問応答部2の意味理解部21に出力する。
入力受付部1は、入力装置700から受け付けた音声について、例えば、「デジタル音声処理」(東海大学出版会、1985年9月25日)の7章(134ページ〜148ページ)、および、8章(149ページ〜192ページ)に記載されているような、公知の技術を利用して音声認識を行う。
質問応答部2は、意味理解部21と、応答文作成部22と、質問解析知識記憶部23と、応答文テンプレート24と、履歴記憶部25とを備える。質問解析知識記憶部23は、さらに、意味解析テーブル231と対象テーブル232とを有する。
意味理解部21は、入力受付部1からテキストとして取得したドライバからの質問の意味を解析して、問い合わせの対象である質問対象を特定し、当該質問対象を外部情報取得部3に問い合わせる。
具体的には、意味理解部21は、質問解析知識記憶部23の意味解析テーブル231を参照し、入力受付部1から取得したテキストと文字列が一致する発話パターンがあるかどうかを判断する。そして、意味理解部21は、テキストと文字列が一致する発話パターンがある場合、当該発話パターンに対応する質問シンボルを取得する。
さらに、意味理解部21は、質問シンボルと、質問解析知識記憶部23の対象テーブル232とを照合し、対象テーブル232から、質問シンボルに対応する質問対象を取得する。そして、意味理解部21は、取得した質問対象を、外部情報取得部3へ出力する。
また、意味理解部21は、取得した質問シンボルを、発話パターンとともに、応答文作成部22に出力する。
意味解析テーブル231、対象テーブル232の詳細については後述する。
応答文作成部22は、意味理解部21から取得した質問シンボルと、外部情報取得部3から取得した回答情報とに基づき、応答文を作成する。ここでは、応答文作成部22は、意味理解部21から取得した質問シンボルと、外部情報取得部3から取得した回答情報とに基づき、応答文テンプレート24を参照して応答文を特定することにより応答文を作成する。応答文作成部22は、作成した応答文を出力制御部4に出力する。
また、応答文作成部22は、作成した応答文を、時刻と、ドライバからの質問と、質問シンボルと、外部情報取得部3から取得した回答情報と紐付けて、履歴記憶部25に記憶させる。なお、ドライバからの質問とは、入力受付部1が入力装置700から受け付け、テキストに変換した、ドライバによる、案内経路等に対する質問である。
質問解析知識記憶部23には、意味解析テーブル231と、対象テーブル232とが格納される。
意味解析テーブル231は、発話パターンと質問シンボルとが対応付けて格納されたテーブルである。発話パターンは、想定される質問を文字列として表わしたものである。また、質問シンボルは、質問の意味を表わす、予め設定された表現である。
対象テーブル232は、質問シンボルと質問対象とが対応付けられて格納されたテーブルである。
履歴記憶部25は、応答文作成部22が作成した応答文を、時刻と、ドライバからの質問と、質問シンボルと、外部情報取得部3から出力された回答情報と紐付けて、ドライバから受け付けた質問の履歴を記憶する。
また、外部情報取得部3は、提供情報作成制御部5から出力文作成に必要な情報の問い合わせがあった場合には、当該問い合わせに応じた情報を取得し提供情報作成制御部5に出力する。
この実施の形態1では、理解度とは、ドライバが、案内経路等をどれぐらい理解しているかの度合いを意味するものとする。
提供情報作成制御部5は、詳細度判定部51と、出力文作成部52と、出力タイミングテーブル53とを備える。詳細度判定部51は、さらに、質問判定部511と、詳細度決定部512とを有する。
質問判定部511は、質問応答部2の履歴記憶部25に記憶されているドライバからの質問が真偽疑問文であるか否かを判定する、また、質問判定部511は、履歴記憶部25を参照し、ドライバからの質問と、当該質問に対する回答情報との一致度である質問回答一致度を算出する。
そして、質問判定部511は、ドライバからの質問が真偽疑問文であるか否かの判定結果と、質問回答一致度とに基づき、ドライバの理解度を判定する。質問判定部511は、判定したドライバの理解度を詳細度決定部512に出力する。
詳細度決定部512は、質問判定部511が判定したドライバの理解度に基づき、出力文の詳細度を決定する。詳細度決定部512は、決定した詳細度を出力文作成部52に出力する。なお、出力文の内容が、情報提供制御装置100がカーナビゲーション装置600に案内経路情報として出力装置800から出力させる内容となる。
出力タイミングテーブル53は、出力文テンプレートと、当該出力文テンプレートに基づく出力文を出力するタイミングとを対応付けて格納したテーブルである。
この発明の実施の形態1において、入力受付部1と、意味理解部21と、応答文作成部22と、外部情報取得部3と、出力制御部4と、詳細度判定部51と、出力文作成部52の各機能は、処理回路301により実現される。すなわち、情報提供制御装置100は、受け付けた音声入力内容に基づき、案内データ作成部63による案内データの作成の制御を行うための処理回路301を備える。
処理回路301は、図3Aに示すように専用のハードウェアであっても、図3Bに示すようにメモリ305に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)306であってもよい。
質問解析知識記憶部23と、応答文テンプレート24と、履歴記憶部25と、出力タイミングテーブル53は、例えば、HDD302を使用する。なお、これは一例にすぎず、質問解析知識記憶部23と、応答文テンプレート24と、履歴記憶部25と、出力タイミングテーブル53は、DVD、メモリ305等によって構成されるものであってもよい。
また、情報提供制御装置100は、入力装置700、カーナビゲーション装置600等の外部機器との通信を行う入力インタフェース装置303、出力インタフェース装置304を有する。
この発明の実施の形態1に係る情報提供制御装置100は、大きく分けて、ドライバからの質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、ドライバからの質問に基づき判定した理解度に基づき、カーナビゲーション装置600における案内データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行う。
まず、ドライバからの質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理の動作について説明する。
なお、図4で説明する質問応答処理は、カーナビゲーション装置600が、例えば、ドライバへの案内経路情報の提供を行う状態となっていることを前提とする。具体的には、例えば、ドライバは、入力装置700を利用して経路探索指示を行い、カーナビゲーション装置600は探索した結果に基づき、目的地までの経路を案内するための案内経路情報としての案内データを作成し、当該案内データを音声データに変換して出力装置800に出力可能な状態となっている。
ステップST402において、文字列が一致する発話パターンがない場合(ステップST402の“NO”の場合)、処理を終了する。
ステップST402において、文字列が一致する発話パターンがある場合(ステップST402の“YES”の場合)、意味理解部21は、文字列が一致する発話パターンに対応する質問シンボルを取得する(ステップST403)。意味理解部21は、取得した質問シンボルを、応答文作成部22に出力する。
図5に示すように、意味解析テーブル231には、発話パターンと質問シンボルとが対応付けられて格納されている。
質問シンボルは、予め決められており、この実施の形態1では、例えば、図5に示すように、「YES_NO{next_cross=RIGHT}」のように表現されているものとする。
質問シンボルの前半は質問の種類を示し、質問シンボルの後半は質問内容の詳細を示す。例えば、質問シンボルが「YES_NO{next_cross=RIGHT}」の「YES_NO」の場合、「YES_NO」は、「はい」等の肯定表現、あるいは、「いいえ」等の否定表現で答えることができる質問の種類を示す。また、「{next_cross=RIGHT}」は、次の交差点が右であることを質問しているという、質問内容の詳細を示す。
質問の種類について、「YES_NO」のように、「はい」等の肯定表現、あるいは、「いいえ」等の否定表現で答えることができる質問の種類は、一般に、真偽疑問文と呼ばれる。ここでは、真偽疑問文の形の質問を、YES_NO型といい、それ以外の、例えば、「何メートル先を右ですか?」、「次はどっちですか?」等、「はい」,「いいえ」では答えることができない質問の種類をオープン型というものとする。
なお、質問シンボルについて、図5を用いて説明した内容は一例であり、質問シンボルの表現形式は、これに限られるものではない。
図6に示すように、対象テーブル232には、質問シンボルと質問対象とが対応付けられて格納されている。質問シンボルは、意味解析テーブル231に格納されている質問シンボルと同様の表現のものである。
例えば、対象テーブル232の内容が、図6に示す内容であったとすると、意味理解部21は、ステップST403で取得した質問シンボル「YES_NO{next_cross=RIGHT}」に対応する質問対象「次の交差点の進路方向」を取得する。そして、意味理解部21は、質問対象「次の交差点の進路方向」を、外部情報取得部3へ出力する。
また、例えば、この実施の形態1では、進路方向をRIGHT、STRAIGHT、LEFT等と表現するものとし、このステップST405において、外部情報取得部3は、次の交差点の進行方向が直進であることを示す「STRAIGHT」を回答情報として取得したものとする。
外部情報取得部3は、取得した回答情報を、応答文作成部22に出力する。
応答文作成部22は、取得した応答文を、出力制御部4に出力する。
図7A,図7Bに示すように、応答文テンプレート24には、質問シンボル毎に、問い合わせ結果の情報に応じて、応答文が定義されている。なお、問い合わせ結果の情報には、外部情報取得部3から取得されると想定される回答情報が設定されている。
ここでは、ステップST403において、質問シンボル「YES_NO{next_cross=RIGHT}」が出力され、ステップST405において、回答情報「STRAIGHT」が出力されるものとしているので、応答文作成部22は、図7Aに示す応答文テンプレート24を参照して、「いいえ。直進です。」という応答文を取得する。
なお、この実施の形態1では、予め応答文テンプレート24を定義しておき、応答文作成部22は、応答文テンプレート24から取得した応答文を、出力制御部4へ出力する応答文として作成するものとしたが、これに限らず、応答文作成部22は、その他の方法によって応答文を作成するものであってもよい。
なお、ここでいう時刻とは、例えば、情報提供制御装置100内に保有している時計(図示省略)における機械的な現在時刻とする。これは一例にすぎず、時刻とは、例えば、入力受付部1が入力装置700から質問のテキストを受け付けた時刻としてもよいし、位置検出部62が検出する、応答文作成部22が応答文を取得したタイミングの現在時刻を取得するものとしてもよく、どの時点の時刻を履歴記憶部25に記憶させる時刻とするかの基準を予め設定しておき、当該基準に沿った時刻の情報であればよい。
このステップST407の動作によって、ドライバからの質問に対する応答文が、ドライバからの質問、当該質問を問い合わせて得た回答情報等と紐付けられて、履歴記憶部25に蓄積されることになる。すなわち、履歴記憶部25には、入力受付部1が受け付けた、ドライバからの質問の履歴が蓄積されることになる。
これにより、出力装置800から、「いいえ。直進です。」という音声が出力され、ドライバは、「ここは右かな」という質問に対する応答を得る。
例えば、ドライバが、「次はどっちですか」と質問したとする。この場合、意味理解部21は、「WHICH{obj=next_cross}」という質問シンボルを取得し、当該質問シンボルに対応する質問対象として「次の交差点の進路方向」を取得する(ステップST403,404)。
そして、外部情報取得部3が、「次の交差点の進路方向」に対して、「STRAIGHT」という回答情報を出力したとすると(ステップST405)、応答文作成部22は、図7Bに示すような応答文テンプレート24を参照し、「次は直進です。」という応答文を取得する(ステップST406)。そして、応答文作成部22は、「次は直進です。」という応答文を出力制御部4に出力するとともに、当該応答文を、時刻、ドライバからの質問、質問シンボル、回答情報と紐付けて、履歴記憶部25に記憶させる(ステップST407、図8参照)。
出力制御部4は、「次は直進です。」という音声データを作成し、出力装置800に出力させる(ステップST408)。
このように、情報提供制御装置100において質問応答機能が実現でき、ドライバは、経路に対する質問に対応する応答を得ることができる。
なお、上述のとおり、理解度とは、ドライバが、案内経路等をどれぐらい理解しているかの度合いである。
また、図4で説明した質問応答処理と当該情報提供処理は並行して実行可能とするが、当該情報提供処理が行われる際は、事前に図4で説明した質問応答処理が行われ、履歴記憶部25には、ドライバからの質問の履歴が記憶されていることを前提とする。
また、当該情報提供処理が行われる際は、情報提供制御装置100は、カーナビゲーション装置600の案内データ作成部63に対して、以降、情報提供制御装置100からの制御情報に基づき案内データを作成するように指示するための案内データ作成制御開始指示を送信する。案内データ作成部63は、案内データ作成制御開始指示を受信すると、情報提供制御装置100から案内データ作成制御終了指示を受信するまで、情報提供制御装置100から送信される制御情報に基づいて、案内データを作成するようにする。
詳細度判定部51の質問判定部511は、理解度判定処理を行い、ドライバの理解度を判定する(ステップST901)。具体的には、質問判定部511は、ドライバが、案内経路をどれぐらい理解しているかの度合いを表わす理解度を判定する。なお、この実施の形態1では、理解度は、「高」、「中」、「低」の三値とする。
質問判定部511は、判定したドライバの理解度を詳細度判定部51の詳細度決定部512に出力する。
図10を用いて、図9のステップST901の理解度判定処理について詳細に説明する。
まず、質問判定部511は、履歴記憶部25を参照し、現在の経路上を走行中に質問応答処理が行われたかどうかを判定する(ステップST1001)。なお、現在の経路上を走行中とは、カーナビゲーション装置600が現在案内を行っている経路を自車が走行中であることを意味するものとする。
例えば、ドライバが、「次はどっちですか」と質問した場合、当該質問の種類はYES_NO型ではなく、かつ、「次はどっちですか」の中に経路を特定するワード、例えば、「○○交差点」、「右」等のワードを含まない。そこで、質問判定部511は、ドライバは、案内経路について把握できていないと判断し、理解度を「低」とする。
ステップST1002において、質問の種類がYES_NO型である場合、または、質問に経路を特定するワードが含まれる場合(ステップST1002の“YES”の場合)、質問判定部511は、質問回答一致度Wを算出する(ステップST1003)。
図11を用いて、ステップST1003の動作について詳細に説明する。
まず、質問判定部511は、履歴記憶部25に記憶されている、現在の経路上を走行中に記憶された質問の履歴のうち、最新の履歴から、質問の内容と、回答情報の情報を取得する(ステップST1101)。すなわち、質問判定部511は、履歴記憶部25に記憶させておいた、ドライバからの質問の内容と、外部情報取得部3から取得した当該質問に対する回答情報を取得する。
質問判定部511は、ステップST1101で取得した質問の内容に基づき、例えば、質問に含まれる方向を推定する(ステップST1102)。ここで、質問判定部511は、質問に含まれる経路を特定するワードが、「右」、「左」等、方向を表わすワードであるかを判定し、方向を表わすワードである場合は、その方向を、質問に含まれる方向と推定する。例えば、質問の内容が「ここは右かな」であった場合、「右」というワードが含まれているので、質問判定部511は、質問に含まれる方向を推定した結果を「RIGHT」とする。
なお、質問判定部511は、ここでは質問に含まれる方向を推定した結果を「RIGHT」、「LEFT」,「NONE」等で表わすものとするが、これに限らず、方向を推定した結果がわかる表現であればどのようなものでもよい。
また、この実施の形態1では、例えば、「何m先を右ですか」という質問に対する質問シンボルとして、「HOW_DISTANCE{obj=next_turn,next_cross=RIGHT}」が取得され、質問対象には「次の交差点方向」と「次の交差点までの距離」が含まれる構成とする。そして、これにより、「RIGHT」、および、「100m」等の回答情報が取得されるものとする。
具体的には、質問判定部511は、ステップST1102,ステップST1103で推定した方向を、角度情報に変換し、質問回答一致度Wを算出する。
例えば、質問判定部511は、
右:RIGHT=0度、
左:LEFT=180度、
前:STRAIGHT,FORWARD=90度、
後:BACKWARD=270度
というように、推定した方向を角度情報に変換する。
そして、質問判定部511は、以下の式により、質問回答一致度Wを算出する。
W=|100―|X−Y|/180×100|
X:質問に含まれる方向から変換した角度
Y:問い合わせ結果に含まれる方向から変換した角度
なお、ここでは、質問回答一致度Wの単位は%とする。
W=|100−|0−0|/180×100|
から、質問判定部511は、質問回答一致度W=100%と算出する。
また、例えば、質問判定部511は、ステップST1102で、質問に含まれる方向「STRAIGHT」、ステップST1103で、回答情報に含まれる方向「RIGHT」と推定したとすると、質問判定部511は、質問回答一致度W=50%と算出する。
また、例えば、質問に含まれる方向が推定できなかった等により、質問回答一致度Wが算出できなかった場合、質問判定部511は、質問回答一致度W=0%とするものとする。
なお、ここでは、ステップST1002,ステップST1003において、質問判定部511は、履歴記憶部25に記憶されている、現在の経路上を走行中に記憶された質問の履歴のうち、最新の履歴を用いて理解度を判定する、あるいは、質問回答一致度Wを算出するようにしたが、これに限らず、質問判定部511は、履歴記憶部25に記憶されている、さらに過去の履歴を用いて理解度を判定、あるいは、質問回答一致度Wを算出するようにしてもよい。また、質問判定部511は、ある一定の時間が経過した履歴については使用しないようにしてもよい。
ステップST1003において、質問回答一致度Wを算出すると、質問判定部511は、質問回答一致度Wが第1の閾値Th1以下かどうか、すなわち、W≦Th1かどうかを判定する(ステップST1004)。
この実施の形態1では、質問回答一致度Wと閾値とを比較して、質問回答一致度Wを3段階に振り分けるものとする。そこで、第1の閾値Th1、第2の閾値Th2を予め設定しておき、当該第1の閾値Th1、第2の閾値Th2によって、3段階への振り分けを行う。ここでは、例えば、第1の閾値Th1=20%、第2の閾値Th2=80%と設定されているものとする。これは一例にすぎず、第1の閾値Th1、第2の閾値Th2は、適宜設定可能である。
質問回答一致度Wが低い場合、ドライバが、YES_NO型で質問を行ったか否かに関わらず、ドライバは、誤った経路を正しいと思い込んでいる可能性が高いと考えられ、この場合、ドライバには、より詳細な情報を提供することにより、正しい案内経路へと誘導すべきである。例えば、左折すべき交差点の前において、ドライバが、「次は右だね」と質問した場合、当該質問の種類は、YES_NO型であるが、ドライバは左折すべきところを右折と、誤った経路を正しいと思い込んでいる。
そこで、この実施の形態1では、このステップST1004において、質問回答一致度Wが20%以下の場合、ドライバの理解度を「低」と判定し、その後詳細な情報を提供するようにしている。
ステップST1005において、Th1<W<Th2の場合(ステップST1005の“YES”の場合)、質問判定部511は、ドライバがYES_NO型で質問を行ったかどうかを判定する(ステップST1006)。
ステップST1006において、ドライバがYES_NO型で質問を行っていないと判定した場合(ステップST1006の“NO”の場合)、質問判定部511は、理解度を「低」とし(ステップST1008)、理解度「低」の情報を詳細度決定部512に出力して、処理を終了する。
ステップST1006において、ドライバがYES_NO型で質問を行ったと判定した場合(ステップST1006の“YES”の場合)、質問判定部511は、理解度を「中」とし(ステップST1009)、理解度「中」の情報を詳細度決定部512に出力して、処理を終了する。
ステップST1007において、ドライバがYES_NO型で質問を行っていないと判定した場合(ステップST1007の“NO”の場合)、質問判定部511は、理解度を「中」とし(ステップST1009)、理解度「中」の情報を詳細度決定部512に出力して、処理を終了する。
ステップST1007において、ドライバがYES_NO型で質問を行ったと判定した場合(ステップST1007の“YES”の場合)、質問判定部511は、理解度を「高」とし(ステップST1010)、理解度「高」の情報を詳細度決定部512に出力して、処理を終了する。
これにより、ドライバの理解度について、より的確に、より細分化した振り分けを行うことができる。
また、例えば、提供された情報を概ね理解しているドライバの理解度を、理解度「中」として推定することが可能となり、必要以上の情報を提供することが少なくなって、よりドライバの理解度に沿った情報の提供の制御を行うことができる。
図12に示すように、質問判定部511によって、質問から推定される方向と回答情報に含まれる方向とに応じて、質問回答一致度Wが算出され、当該質問回答一致度と質問の種類がYES_NO型か否かに応じて、3段階の理解度が決定される。
詳細度決定部512は、ステップST901において質問判定部511が出力した理解度の情報を取得し、カーナビゲーション装置600において出力装置800に出力させる出力文の詳細度を決定する(ステップST902)。ここでは、例えば、詳細度決定部512は、理解度が「高」の場合は、詳細度「低」と決定し、理解度が「低」の場合は、詳細度「高」と決定するものとする。なお、カーナビゲーション装置600において出力装置800に出力させる出力文とは、ここでは、経路案内のための案内データの内容をいう。
詳細度決定部512は、決定した詳細度を出力文作成部52に出力する。
図13は、この実施の形態1における出力タイミングテーブル53の一例を説明する図である。図13Aは、詳細度「高」の場合の出力タイミングテーブル53、図13Bは、詳細度「中」の場合の出力タイミングテーブル53、図13Cは、詳細度「低」の場合の出力タイミングテーブル53を示している。
出力タイミングテーブル53には、出力文テンプレート、および、当該出力文テンプレートに基づく出力文を出力するタイミングが対応付けられて定義されている。この実施の形態1においては、図13A、図13B、図13Cのように、詳細度「高」、「中」、「低」それぞれの場合に応じた出力タイミングテーブル53が用意されているものとする。
出力文作成部52は、ステップST903で取得した出力タイミングテーブル53の情報、具体的には、出力文テンプレートおよび当該出力文の出力タイミングの情報を、外部情報取得部3に出力する。
ステップST904において、出力文を出力するタイミングであると判断した場合(ステップST904の“YES”の場合)、外部情報取得部3は、出力文を出力するタイミングに対応付けられた出力文テンプレートに基づき、出力文の作成に必要な情報を取得し、出力タイミングの情報とあわせて、出力文作成部52に出力する(ステップST905)。
また、出力文テンプレートにおいて、例えば、「この先$ランドマーク$のある交差点・・・」の「$ランドマーク$」には、「Aスーパー」のような、具体的なランドマークを表わす文字または文字列が入る。
このように、出力文作成部52は、出力文の作成のために必要な情報を外部情報取得部3に問い合わせ、外部情報取得部3は、当該問い合わせに応じた情報を取得し、出力文作成部52に出力する。
出力制御部4は、出力文作成部52から出力された出力文を示す情報を制御情報として、カーナビゲーション装置600の案内データ作成部63へ送信する。
案内データ作成部63では、出力制御部4から制御情報として取得した出力文を示す情報を、案内データとし、当該案内データを案内制御部64へ出力する。案内制御部64は、取得した案内データを、例えば、音声データとして出力装置800に出力させる。案内制御部64は、上述したような公知の音声合成処理により、案内データを音声データに変換するようにすればよい。また、ここでは、案内制御部64は、案内データを音声に変換して出力させるものとするが、これに限らず、映像に変換して出力させるようにしてもよい。
また、利用者の理解度を判断するのに、利用者に対して質問を出力し、当該質問に対する利用者の回答を得るという従来技術の方法においては、利用者に対する質問のバリエーションを多数用意しておく必要があるという問題がある。これに対し、この発明の実施の形態1では、利用者からの自発的な質問に基づいて利用者の理解度を判断するようにした。これにより、利用者にとって煩わしさを低減できるだけでなく、利用者に対する質問のバリエーションを用意しておく必要がなくなる。
また、利用者からの質問の種類がYES_NO型か、すなわち、真偽疑問文か否かで理解度を判定するようにしたので、比較的簡易な方法で理解度を判定することができる。
また、この実施の形態1では、出力装置800からは、音声データとして案内データおよび質問に対する応答文が出力されるものとして説明したが、これに限らず、出力装置800は、ディスプレイ等とし、案内データおよび応答文を出力装置800に表示させるようにしてもよい。
例えば、履歴記憶部25に、質問の内容として「レストランAのところを曲がりますが」、質問シンボルとして「HOW_DISTANCE{obj=next_turn,landmark=レストランA}」、回答情報として、「{landmark=レストランB}」が記憶されていたとする。
この場合、質問判定部511は、ランドマーク情報landmarkの地理座標に基づき質問回答一致度Wを算出する。ランドマークAの地理座標をH1=(X1,Y1,Z1)、ランドマークBの地理座標をH2=(X2,Y2,Z2)とすると、例えば、質問判定部511は、H1とH2のユークリッド距離を計算し、ある閾値以下なら質問回答一致度Wを100%、それ以外なら質問回答一致度Wを0%と算出することもできる。
なお、ランドマークA、ランドマークBの地理座標については、質問判定部511は、例えば、外部情報取得部3に問い合わせ、外部情報取得部3を介して取得するようにすればよい。
例えば、情報提供制御装置100は、施設内に設置された設備点検作業支援装置における情報提供機能を制御するものとし、利用者である設備点検作業員等から、設備点検作業支援装置の設備保守、設備点検における作業情報、例えば、設備点検作業員等が次にどこで何を点検するべきなのかに関する質問を受け付け、当該質問に対する応答を行うと同時に当該質問応答履歴を記憶し、記憶された履歴に基づき、設備点検作業員等の設備点検における作業に対する理解度を決定し、当該理解度に応じて、出力させる作業情報の詳細度を変化させるようにすることもできる。
図14に示すように、設備点検作業支援装置900は、設備点検作業員等によって、入力装置700に入力された、例えば、設備点検箇所への経路探索指示等を、入力装置700から受け付け、情報提供制御装置100による制御のもと、受け付けた設備点検箇所への経路探索指示に応じた次の設備点検箇所への経路に関する情報を、出力装置800から出力させる。
なお、設備点検作業支援装置900は、例えば、設備点検事務所に設置されたサーバを想定している。
受付部71は、設備点検作業員等によって入力装置700に入力された、例えば、設備点検箇所への経路探索指示等を、入力装置700から受け付ける。
位置検出部72は、例えば、速度センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信機等から構成され、設備点検作業員等の現在位置、速度、方位、現在時刻等を検出する。なお、位置検出部72は、これらのセンサおよび受信機を2つ以上組み合わせた構成としてもよい。
位置検出部72は、当該位置検出部72が検出した設備点検作業員等の現在位置、速度、方位、現在時刻等の情報を、点検データ作成部73に出力する。
案内制御部74は、点検データ作成部73が作成した点検データを、例えば、音声データに変換して出力装置800に出力させる。なお、ここでは、案内制御部74は、点検データを音声データに変換して出力させるものとするが、これに限らず、例えば、案内制御部74は、案内データを映像データに変換して出力させるようにしてもよい。
また、ここでは、設備点検作業支援装置900は、設備点検事務所に設置されたサーバを想定しているが、これに限らず、設備点検作業支援装置900は、入力装置700,出力装置800とあわせて、スマートフォン等の携帯端末上に一体化するものとしてもよい。
なお、上記の説明では、情報提供制御装置100は、カーナビゲーション装置600に搭載され、ドライバからの質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、ドライバからの質問に基づき判定した理解度に基づき、カーナビゲーション装置600における案内データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行うものとした。これに対し、図14に示すように、設備点検作業支援装置900に搭載された場合、情報提供制御装置100は、設備点検作業員等からの、例えば、設備点検箇所への経路等に関する質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、設備点検作業員等からの質問に基づき判定した理解度に基づき、設備点検作業支援装置900における点検データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行う。情報提供処理において、情報提供制御装置100は、具体的には、例えば、設備点検作業員等からの質問に基づき判定した理解度が低いと判定した場合には、次の設備点検箇所までのより詳細な経路の点検データ、あるいは、点検内容をより詳細に指示する点検データの作成を制御する制御情報を作成する。情報提供制御装置100は、場合によっては、次の設備点検箇所までの経路を動画で説明する点検データの作成を制御する制御情報を作成するようにしてもよい。
そして、設備点検作業支援装置900の点検データ作成部73は、情報提供制御装置100からの制御情報に基づき、例えば、次の設備点検箇所までの経路を探索し、探索した経路、あるいは、点検内容を指示するための点検データを作成して、案内制御部74へ出力する。案内制御部74は、当該点検データを出力装置800から出力させる。すなわち、設備点検作業支援装置900の制御に基づき、出力装置800から、設備点検作業員等に対して、次の設備点検箇所までの経路が作業情報として提供される。
図15に示すように、会話ロボット制御装置1000は、調理者等によって、入力装置700に入力された、例えば、調理手順の探索指示等を入力装置700から受け付け、情報提供制御装置100による制御のもと、受け付けた調理手順の探索指示等に応じた、目的とする料理を完成するまでの調理手順、あるいは、味見ポイント等に関する情報を、出力装置800から出力させる。
なお、会話ロボット制御装置1000は、例えば、ホームゲートウェイ、あるいは、クラウド等に設置されたサーバを想定している。
受付部81は、調理者等によって入力装置700に入力された、例えば、調理手順の探索指示等を、入力装置700から受け付ける。
位置検出部82は、例えば、速度センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信機等から構成され、調理者等の現在位置、速度、方位、現在時刻等を検出する。なお、位置検出部82は、これらのセンサおよび受信機を2つ以上組み合わせた構成としてもよい。
位置検出部82は、当該位置検出部82が検出した調理者等の現在位置、速度、方位、現在時刻等の情報を、手順データ作成部83に出力する。このように、位置検出部82は、調理者の物理的な場所とともに、調理手順全体における現在作業の段階も「位置」として検出する。
ここで、図16は、会話ロボット制御装置1000の手順データ作成部83が探索する調理手順の一例を説明する図である。
例えば、図16に示すように、同じ料理を調理する場合でも、手順データ作成部83が探索する調理手順は素人向けと玄人向けで異なる。あるいは、時間に余裕がある人と、素早く調理したい人では、手順データ作成部83が選択すべき調理手順は異なる。
手順データ作成部83は、調理者の状態や知識に応じて、最適な調理手順を指示するための手順データを作成する。なお、手順データ作成部83は、探索する調理手順のパターンを予め記憶しておき、例えば、調理者等から、どのパターンに基づいて調理手順を探索するかの指示を受け付け、受け付けた指示に基づいて調理手順の探索および手順データの作成を行うようにすればよい。
案内制御部84は、手順データ作成部83が作成した手順データを、例えば、音声データに変換して出力装置800に出力させる。なお、ここでは、案内制御部84は、手順データを音声データに変換して出力させるものとするが、これに限らず、例えば、案内制御部84は、手順データを映像データに変換して出力させるようにしてもよい。
また、ここでは、会話ロボット制御装置1000は、ホームゲートウェイ、あるいは、クラウド等に設置されたサーバを想定しているが、これに限らず、会話ロボット制御装置1000は、入力装置700,出力装置800とあわせて、スマートフォン等の携帯端末上に一体化するものとしてもよい。
なお、上記の説明では、情報提供制御装置100は、カーナビゲーション装置600に搭載され、ドライバからの質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、ドライバからの質問に基づき判定した理解度に基づき、カーナビゲーション装置600における案内データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行うものとした。これに対し、図15に示すように、会話ロボット制御装置1000に搭載された場合、情報提供制御装置100は、調理者等からの、例えば、調理手順に関する質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、調理者等からの質問に基づき判定した理解度に基づき、会話ロボット制御装置1000における手順データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行う。
そして、会話ロボット制御装置1000の手順データ作成部83は、情報提供制御装置100からの制御情報に基づき、例えば、目的とする料理を完成するまでの手順を探索し、探索した手順、あるいは、味見ポイント等を指示するための手順データを作成して、案内制御部84へ出力する。案内制御部84は、当該手順データを出力装置800から出力させる。すなわち、会話ロボット制御装置1000の制御に基づき、出力装置800から、調理者等に対して、目的とする料理を完成するまでの手順、あるいは、味見ポイント等が調理手順に関する情報として提供される。
実施の形態1では、詳細度判定部51は、質問の種類に加え、利用者からの質問に含まれる情報と、質問対象の回答情報に含まれる情報とが一致している度合いに応じて、利用者の理解度を判定し、提供する情報の詳細度を決定していた。
この実施の形態2では、詳細度判定部51は、さらに、利用者からの質問に、感情情報が含まれるかどうかを判定し、当該判定結果も利用して理解度を判定する実施の形態について説明する。
図17に示す情報提供制御装置100aは、実施の形態1において図2を用いて説明した情報提供制御装置100とは、詳細度判定部51が、感情推定部513をさらに備える点が異なるのみである。
感情推定部513は、履歴記憶部25を参照して質問の内容を取得し、当該質問の内容に基づき、質問を発話したドライバの感情を推定する。
なお、情報提供制御装置100aのハードウェア構成については、実施の形態1において、図3A,図3Bを用いて説明した構成と同様であるため、重複した説明を省略する。
この発明の実施の形態2に係る情報提供制御装置100aについても、実施の形態1と同様に、大きく分けて、ドライバからの質問を受け付けて当該質問に対する応答文を作成する質問応答処理と、ドライバからの質問に基づき判定した理解度に基づき、カーナビゲーション装置600における案内データの作成を制御する制御情報を作成する情報提供処理を行う。
この発明の実施の形態2に係る情報提供制御装置100aの質問応答処理の具体的な動作は、実施の形態1において、図4を用いて説明した動作と同様であるため、重複した説明を省略する。
この発明の実施の形態2に係る情報提供制御装置100aと、実施の形態1に係る情報提供制御装置100とでは、情報提供処理について、実施の形態1において、図10を用いて説明した、図9のステップST901の理解度判定処理の動作の内容が異なるのみであるため、実施の形態1とは異なる動作についてのみ詳細に説明し、その他の実施の形態1に係る情報提供制御装置100と同様の動作については、重複した説明を省略する。
図18のステップST1501,ステップST1504〜ステップST1512の具体的な動作は、それぞれ、実施の形態1で説明した図10のステップST1001〜ステップST1010の具体的な動作と同様であるため、重複した説明を省略し、図18のステップST1502,ステップST1503の動作についてのみ、詳細に説明する。
図17では図示を省略したが、この実施の形態2に係る情報提供制御装置100aは、提供情報作成制御部5の内部等、感情推定部513が参照可能な場所に、図19に示すような不安度定義テーブルを有している。
図19に示すように、不安度定義テーブルには、フィラーと、当該フィラーに対応する不安度が定義されている。
図19に示すような不安度定義テーブルにおける定義は、予め設定されているものとする。例えば、事前に、被験者を設定し、当該被験者の運転時のフィラーと、被験者が感じた不安度との関係をアンケート等で統計処理し、当該統計処理の結果に基づき、不安度定義テーブルを定義しておくようにすればよい。
ステップST1503において、Th3≦Zの場合、すなわち、ZがTh3以上の場合(ステップST1503の“YES”の場合)、質問判定部511は、理解度を「低」とし(ステップST1510)、理解度「低」の情報を詳細度決定部512に出力して、処理を終了する。
この実施の形態2では、質問判定部511は、ドライバの不安度Zと閾値を比較し、ドライバが不安な心理状態であると判定される場合には、質問の種類および質問回答一致度Wに拘わらず、理解度を「低」とする。ここでは、例えば、第3の閾値Th3=50%と設定されているものとする。これは一例にすぎず、第3の閾値Th3は適宜設定可能である。
以降、ステップST1504〜ステップST1512の動作は、実施の形態1で説明した図10のステップST1002〜ステップST1010と同様であるため、重複した説明を省略する。
例えば、ドライバによる質問の種類がYES_NO型であっても、ドライバが不安な心理状態であれば、不安を解消させるためにも、より詳細な案内経路情報を提供すべきであると言える。また、ドライバの質問に含まれる情報と、回答情報に含まれる情報とが一致していたとしても、すなわち、ドライバが案内経路を正しく把握していると推定できたとしても、ドライバが不安な心理状態であれば、不安を解消させるためにも、より詳細な案内経路情報を提供すべきであると言える。
そこで、この実施の形態2では、感情推定部513により不安度Zを推定し、質問判定部511は、当該不安度Zに基づき、ドライバが不安な心理状態であると判断できる場合、すなわち、不安度が閾値以上の場合は、ドライバからの質問の種類、および、質問回答一致度Wに拘わらず、ドライバの理解度を「低」とし、その後、詳細度決定部512によって出力文の詳細度が高く決定されるようにする。その結果、不安な心理状態であるドライバに、より詳細な情報を提供することができるようになる。
図20に示すように、質問回答一致度Wが100%となるような状態であっても、ドライバの不安度Zが50%の場合は、理解度は「低」と決定され、ドライバの不安度が10%の場合は、理解度は「高」と決定されるようになる。
以降の動作は、実施の形態1の動作と同様であるため、重複した説明を省略する。
また、例えば、感情推定部513は、質問内容に基づき、利用者が詳細な情報を聞きたいという心理状態である度合いを表わす情報欲求度を推定してもよい。具体的には、例えば、質問内容に、「へえ〜」というフィラーが含まれている、あるいは、「なんで?」、「どうして?」等の単語が含まれている場合には、感情推定部513は、高い情報欲求度を推定する等である。
また、利用者からの質問に含まれる情報と当該質問に対して得られた回答情報に含まれる情報とが偶然一致することにより、ドライバの理解度が高いと誤判定されてしまう可能性を排除することができる。
Claims (6)
- 情報提供装置が提供可能な情報に関する質問を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部が受け付けた質問が真偽判定文であるか否かの判定結果、および、当該質問に含まれる情報と当該質問に対する回答情報に含まれる情報とが一致する度合いに基づき、前記情報提供装置が提供可能な情報に対する理解度を判定する質問判定部と、
前記質問判定部が判定した理解度に基づき、前記情報提供装置に提供させる情報の詳細度を決定する詳細度決定部
とを備えた情報提供制御装置。 - 前記入力受付部が受け付けた質問から感情を推定する感情推定部をさらに備え、
前記質問判定部は、前記入力受付部が受け付けた質問が真偽判定文であるか否かの判定結果と、当該質問に含まれる情報と当該質問に対する回答情報に含まれる情報とが一致する度合いと、前記感情推定部が推定した感情とに基づき、前記情報提供装置が提供している情報に対する理解度を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供制御装置。 - 前記入力受付部が受け付けた質問を解析し、当該質問による問い合わせの対象である質問対象を特定し、当該質問対象に対する回答情報の問い合わせを行う意味理解部と、
前記意味理解部が行った問い合わせの結果を前記回答情報として取得し、当該回答情報に基づき前記質問に対する応答文を作成するとともに、当該応答文を前記質問、および、前記回答情報と対応させて、前記入力受付部が受け付けた質問の履歴として記憶させる応答文作成部とを備え、
前記質問判定部は、前記応答文作成部が記憶させた前記質問の履歴に基づき、前記情報提供装置が提供可能な情報に対する前記理解度を判定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供制御装置。 - 入力受付部が、情報提供装置が提供可能な情報に関する質問を受け付けるステップと、
質問判定部が、前記入力受付部が受け付けた質問が真偽判定文であるか否かの判定結果、および、当該質問に含まれる情報と当該質問に対する回答情報に含まれる情報とが一致する度合いに基づき、前記情報提供装置が提供可能な情報に対する理解度を判定するステップと、
詳細度決定部が、前記質問判定部が判定した理解度に基づき、前記情報提供装置に提供させる情報の詳細度を決定するステップ
とを備えた情報提供制御方法。 - 感情推定部が、前記入力受付部が受け付けた質問から感情を推定するステップをさらに備え、
前記質問判定部は、前記入力受付部が受け付けた質問が真偽判定文であるか否かの判定結果と、当該質問に含まれる情報と当該質問に対する回答情報に含まれる情報とが一致する度合いと、前記感情推定部が推定した感情とに基づき、前記情報提供装置が提供している情報に対する理解度を判定するステップを有する
ことを特徴とする請求項4記載の情報提供制御方法。 - 意味理解部が、前記入力受付部が受け付けた質問を解析し、当該質問による問い合わせの対象である質問対象を特定し、当該質問対象に対する回答情報の問い合わせを行うステップと、
応答文作成部が、前記意味理解部が行った問い合わせの結果を前記回答情報として取得し、当該回答情報に基づき前記質問に対する応答文を作成するとともに、当該応答文を前記質問、および、前記回答情報と対応させて、前記入力受付部が受け付けた質問の履歴として記憶させるステップとを備え、
前記質問判定部は、前記応答文作成部が記憶させた前記質問の履歴に基づき、前記情報提供装置が提供可能な情報に対する前記理解度を判定するステップを有する
ことを特徴とする請求項4記載の情報提供制御方法。
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