JP6388224B1 - 断熱パネル - Google Patents

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【課題】屋内と屋外との熱移動を妨げ、屋内と屋外との温度差を維持するための断熱パネルを提供することを目的とする。
【解決手段】平行な2枚の板状体12の間に、板状体の複数のリブ13を垂直に設けることによって一体化され、板状体12とリブ13によって仕切られた複数の貫通孔14が形成されたプラスチック中空板1と、いずれかの貫通孔14に、摺動可能に設けられる内磁石と、プラスチック中空板1の外側から前記内磁石と吸着させる外磁石、あるいは強磁性体と、を有する構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、屋内と屋外との熱移動を妨げ、屋内と屋外との温度差を維持するための断熱パネルに関するものである。
従来、多くの住宅、施設等では、非断熱性(=断熱効果の少ない)の窓が設置されている。
非断熱性の窓が設置されている住宅、施設等においては、屋内の熱が屋外に流出する熱損失の約50%が、窓からというデータも示されている。
この熱損失を防ぐ対策としては、1)断熱性の窓への交換、2)二重窓(=内窓)の設置、3)窓のガラスをアタッチメント式ペアガラス(=2枚の板ガラスよりなる断熱ガラス)へ交換すること、4)窓のガラスを真空ペアガラスへ交換することがある。
特開2012−206920号公報
例えば、特許文献1では、屋外側の板ガラスの屋内側壁面に、近赤外線を遮蔽する遮熱層を形成するとともに、屋内側の板ガラスの屋内側壁面に、遠赤外線を反射する熱線反射層を形成する、ペアガラスの構成が開示されている。これによって、夏季の冷房効果と冬季の暖房効果とを両立して向上させる。
しかしながら、上述した1)〜4)の方法では、設置に手間がかかり、また、費用が高い、そのため、普及が進んでいない。
そこで、本発明は、上述の課題を解決するため、屋内と屋外との熱移動を妨げ、屋内と屋外との温度差を維持するための断熱パネルを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、
平行な2枚の板状体の間に、板状体の複数のリブを垂直に設けることによって一体化され、
前記板状体と前記リブによって仕切られた複数の貫通孔が形成されたプラスチック中空板と、
いずれかの前記貫通孔に、摺動可能に設けられる内磁石と、を有する、断熱パネルとした。
また、請求項2の発明は、
前記プラスチック中空板の外側から前記内磁石と吸着させる外磁石、あるいは強磁性体を更に有する、請求項1に記載の断熱パネルとした。
また、請求項3の発明は、
前記プラスチック中空板の外周の全部又は一部に、断面略L字型の縁材が設けられる、請求項1又は2に記載の断熱パネルとした。
また、請求項4の発明は、
いずれかの前記貫通孔に、摺動可能に設けられる前記内磁石について、
当該内磁石が、前記プラスチック中空板の略中央の前記貫通孔に設けられる、請求項1〜3のいずれかに記載の断熱パネルとした。
また、請求項5の発明は、
前記プラスチック中空板が、ポリカーボネート中空板である、請求項1〜4のいずれかに記載の断熱パネルとした。
本発明によれば、設置対象が、住宅や施設等の窓の場合には、当該窓の屋内側のガラスに、プラスチック中空板を配置させ、いずれかの貫通孔内の内磁石の位置と対向する位置に、屋外側から窓のガラスの上に外磁石又は強磁性体を配置する。あるいは、設置対象がマンション等の鋼鉄製の玄関ドアの場合には、当該玄関ドアに、プラスチック中空板を配置させる。このように、窓やドアに本発明に係る断熱パネルを設置することによって、当該窓の断熱効果を高め、結露の発生を抑制することができる。
また、本発明は、磁石を使って窓等に吸着させることで設置が完了するため、特別な設置工事を行う必要がなく、便宜である。
また、本発明は、磁石を使って窓等に吸着させるだけで設置が完了するため、取り付け・取り外しを日常的に行うことができ、本発明を取り付けている窓等の掃除を簡単に行うことができる。
更に、本発明は、磁石を使って窓等に吸着させる構成であるため、窓等から取り外した際に、テープや接着剤の跡が残る等、窓等を汚すことなく、便宜である。
また特に、プラスチック中空板の外周に、断面略L字型の縁材を設けた構成の場合には、平面性を維持したまま、プラスチック中空板に剛性が付加され、本発明を窓のガラス等に取り付けた際に、窓のガラス等にプラスチック中空板が密着し、窓のガラス等とプラスチック中空板との隙間がなくなる。プラスチック中空板と窓のガラス等との間に隙間があると、その隙間の空気によって、結露が発生する。しかし、プラスチック中空板を隙間なく窓のガラス等に吸着させることによって、隙間にある空気を排除することができ、結露の発生を防止できる。
また特に、板状体とリブによって形成された複数の貫通孔のうち、略中央の貫通孔に、摺動可能に内磁石が設けられる構成の場合には、プラスチック中空板の大きさが大きく、反ってしまい、プラスチック中空板の略中央部が浮いてしまう際に、この浮いた状態を抑制し、窓のガラス等にプラスチック中空板を密着させ、窓のガラス等とプラスチック中空板との隙間がなくすことができる。そのため、この隙間にある空気を排除することができ、結露の発生をより効果的に防止できる。
本発明の実施の形態例1の断熱パネルの使用状態を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルの正面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルの横断面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルのプラスチック中空板の構成と内磁石の位置を例示的に示す正面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルを引違い窓に用いた使用状態を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルの性能実験で用いた装置の平面図である。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルの性能実験で用いた装置による、氷水の温度変化に対する、窓のガラスの表面の温度変化と、断熱パネルの表面の温度変化を示したグラフである。 本発明の実施の形態例1の断熱パネルを、実装実験において、窓のサッシによって上下に2分割された下側の窓のガラスに設置した状態を示す図である。
(実施の形態例1)
以下、本発明の実施の形態例1を図1〜図8に基づいて説明する。図1は実施の形態例1の断熱パネルAの使用状態を示す縦断面図であり、断熱パネルAのプラスチック中空板1が窓のガラス5に吸着・固定された状態を示している。
<断熱パネルAの構成>
断熱パネルAは、主としてプラスチック中空板1、内磁石2、外磁石3から構成されている。断熱パネルAのプラスチック中空板1は、プラスチック中空板1内の上下方向に伸びた複数の貫通孔14内のいずれかに、摺動可能に設けられた内磁石2と、プラスチック中空板1の外側から、内磁石2に対向して設けられる外磁石3との間で生じる磁力によって、窓のガラス5に吸着・固定される。
プラスチック中空板1は、図2に示すように、正面が略正方形の薄板状である。なお、本実施の形態例では、プラスチック中空板1について、正面が略正方形の構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、プラスチック中空板1が例えば、正面が略長方形の構成としても良い。即ち、プラスチック中空板1の形及び大きさは、吸着・固定させる窓のガラス5の形に合わせて適宜変更できる。
また、図2及び図3に示すように、プラスチック中空板1の外周に沿って、水平方向の断面(=横断面)が略L字型の縁材11が設けられている。この縁材11は、プラスチック中空板1が反ったり、撓んだりしないように、補強のために四辺に取り付けられる。そのため、縁材11は、ある程度の剛性がある、例えば、プラスチック製である。
また、縁材11は、図3に示すように、水平方向(横)の断面が略L字型であり、吸着・固定される窓のガラス5の面に対し、プラスチック中空板1と比べて、突出していない。そのため、窓のガラス5にプラスチック中空板1を吸着させても、窓のガラス5とプラスチック中空板1との隙間が生じない。プラスチック中空板1と窓のガラス5との間に隙間があると、その隙間の空気によって、結露が発生する。しかし、プラスチック中空板1を隙間なく窓のガラス5に吸着させることによって、隙間にある空気を排除することができ、結露の発生を防止できる。
また、図3及び図4に示すように、プラスチック中空板1には、平行の2枚の板状体12の間に、板状体の複数のリブ(=肋材)13が、垂直に設けられている。そして、プラスチック中空板1は、2枚の板状体12と、板状体の複数のリブ13によって一体化されている。
また、平行の2枚の板状体12の間に、板状体の複数のリブ(=肋材)13が、垂直に設けられ仕切られていることによって、プラスチック中空板1には、プラスチック中空板1の上下方向に伸びた直方体状の貫通孔14が、複数個形成される(図3及び図4に示す本実施の形態例では、貫通孔14が13個形成されている)。
なお、プラスチック中空板1及び縁材11は、略透明であるものが望ましい。窓のガラス5に設置した際に、窓のガラス5の採光を遮ることなく、便宜であるためである。但し、プラスチック中空板1及び縁材11は、略透明のものに限定されるわけではない。例えば、色つきのカラーパネルであっても良い。また、プラスチック中空板1及び縁材11の表面等を加工して、紫外線や熱等を遮断する効果を高める構成としても良い。例えば、酸化亜鉛や銀等の金属膜をコーティングして「Low−e仕様」として、遮熱・断熱効果を高める構成としても良い。また、プラスチック中空板1及び縁材にUVカット剤をコーティングにして、紫外線の遮断効果を高める構成としても良い。
また、プラスチック中空板1は、ポリカーボネート(=ポリカ)中空板であることが望ましい。ポリカーボネート中空板は、現在汎用材料として広く普及されているため、入手しやすく、価格も低下しているためである。また、ポリカーボネート中空板は、厚さが4(mm)〜10(mm)程度のものが、断熱性能が高く、また、透明性も高いため、窓のガラス5に設置しても、採光を遮ることなく、断熱機能を有する窓となるためである。
また、本実施の形態例では、プラスチック中空板1の外周の全部に、縁材11を設ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、プラスチック中空板1の上端及び下端に在る、各貫通孔14の開口部を塞ぐために、縁材11をプラスチック中空板1の外周のうち、上端及び下端に設ける構成としても良い。つまり、プラスチック中空板1の外周の一部に、縁材11を設ける構成としても良い。
また、本実施の形態例では、プラスチック中空板1の各貫通孔14の開口部を、縁材11によって塞ぐ構成を示したが、この構成に限定されるものではない。プラスチック中空板1の上端及び下端に在る、各貫通孔14の開口部を、テープや板状体等で、全て塞ぐ構成としても良い。あるいは、プラスチック中空板1の上端及び下端に在る、各貫通孔14の開口部のうち、内磁石2が設けられた貫通孔14の開口部のみを、テープや板状体等で、塞ぐ構成としても良い。
内磁石2は、図4に示すように、いずれかの貫通孔14内に摺動可能に設けられている。図4では、プラスチック中空板1の貫通孔14のうち、左部、略中央部、右部といった3カ所の貫通孔14内に、2個、1個、2個の合計5個の内磁石2が夫々設けられている。このように、略中央部の貫通孔14に、内磁石2を設ける構成の場合には、設置したプラスチック中空板1の大きさが大きく、反ってしまい、プラスチック中空板1の略中央部が浮いてしまう際に、この浮いた状態を抑制し、窓のガラス5にプラスチック中空板1を密着させ、窓のガラス5とプラスチック中空板1との隙間がなくすことができる。そのため、この隙間にある空気を排除することができ、結露の発生をより効果的に防止できる。
また、内磁石2は、いずれかの貫通孔14内に摺動可能に設けられる構成であるため、つまり、貫通孔14内の内磁石2を上下に動かすことができるように、内磁石2の縦と横の大きさは、貫通孔14の縦と横の大きさより小さくなければならない。
内磁石2の材質は、例えば、ネオジム磁石である。しかし、この構成に限定されるものではなく、内磁石2の材質は、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石のいずれでも良い。つまり、内磁石2は、複数の内磁石2を用いて磁力によって、プラスチック中空板1を、窓のガラス5に吸着・固定させることが可能な構成であれば良い。
なお、本実施の形態例では、図4に示すように、プラスチック中空板1の貫通孔14のうち、左部、略中央部、右部といった3カ所の貫通孔14内に、内磁石2を、2個、1個、2個夫々設ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。何個の内磁石2を用いるのか、どの貫通孔14内に内磁石2を設けるのかといったことは、断熱パネルAを設置する窓のガラス5の大きさや、内磁石2と外磁石3の吸着状況等に応じて、適宜選択可能である。
また、テープや布等を巻いて、貫通孔14の中で動かないようにして、内磁石2を使用する構成としても良い。例えば、プラスチック中空板1の四隅から(=左部及び右部の貫通孔14の上端及び下端)、テープや布等を巻いて厚さを大きくした、内磁石2を夫々入れて、各内磁石2を貫通孔14の上端又は下端付近で詰まらせる。また、プラスチック中空板1の略中央部の貫通孔14の上端又は下端から、テープや布等を巻いていない、通常の内磁石2を入れる。その後、縁材11を取り付けて各貫通孔14の上端及び下端を塞ぐ。そして、断熱パネルAを窓のガラス5に設置する際には、プラスチック中空板1の略中央部の貫通孔14内に設けられている内磁石2を外磁石3と吸着させながらずらして、プラスチック中空板1の略中央部に、当該内磁石2を配置する。このような構成としても良い。
外磁石3は、プラスチック中空板1を介して(プラスチック中空板1の外側から)、内磁石2と対応して用いられる。例えば、図4に示す本実施の形態例では、内磁石2を5個使用しているため、外磁石3も対応して5個使用する。また、内磁石2と外磁石3を吸着させる必要があるため、内磁石2と、内磁石2に対向させる外磁石3の極性を異ならせる必要があることは言うまでもない。
また、外磁石3の材質は、例えば、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石のいずれでも良いが、通常は、磁力や使いやすさから、内磁石2と同種で略同じ大きさの磁石を外磁石3として用いる。
本実施の形態例では、内磁石2に対応して、外磁石3が用いられる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。磁力によってプラスチック中空板1を窓のガラス5に吸着できる構成であれば良いため、内磁石2又は外磁石3のいずれかについて、磁石の代わりに、例えば、鉄やニッケルといった強磁性体(=隣り合うスピンが同一の方向を向いて整列し、全体として大きな磁気モーメントを有するもの)を用いる構成としても良い。
<断熱パネルAの厚さ>
次に、断熱パネルAの厚さについて説明する。プラスチック中空板1の厚さは、縁材11の厚さを加えて、約4(mm)が望ましい。そのため、プラスチック中空板1のいずれかの貫通孔14内に摺動可能に設けられる内磁石2の厚さは、プラスチック中空板1の厚さに合わせて、約2(mm)が望ましい。そして、内磁石2と同種で略同じ大きさの磁石を外磁石3に用いるとすると、外磁石3の厚さは、約2(mm)が望ましい。
従って、断熱パネルAが設置された窓のガラス5は、プラスチック中空板1が設置された屋内側の厚さが、約4(mm)増加し、外磁石3が設置された屋外側の厚さが、約2(mm)増加する。この程度の厚さの増加であれば、図5に示すように、引違い窓(=2枚以上の窓を、平行した2本以上の窓のレール52の上を水平移動させることで、開閉する。図5では、窓は2枚。)の夫々のガラス5に、断熱パネルAを設置しても、引っ掛かることなく、支障なく窓の開閉を行うことができ、便宜である。
<断熱パネルAの吸着・固定の手順>
断熱パネルAのプラスチック中空板1を屋内側から、設置対象の窓のガラス5に配置する。そして、いずれかの貫通孔14内の内磁石2の位置と対向する位置に、屋外側から窓のガラス5の上に外磁石3を配置する。そして、内磁石2と外磁石3を吸着させる。内磁石2と外磁石3が磁力によって吸着することにより、プラスチック中空板1が窓のガラス5に吸着・固定される。そして、内磁石2及び外磁石3の位置を変更する場合には、外磁石3を上下方向にずらして動かす。
上記の手順を、一人の作業者等のユーザが行っても良いし、複数の作業者等のユーザが行っても良い。例えば、窓の大きさが小さい場合には、作業者等のユーザは、屋内側から、プラスチック中空板1を一方の手で押さえておき、屋外に他方の手を出して外磁石3を、貫通孔14内の内磁石2の位置と対向する窓のガラス5上に配置する。または、作業者等のユーザが、屋内側からプラスチック中空板1を押さえる。そして別の作業者等のユーザが、屋外側から外磁石3を、貫通孔14内の内磁石2の位置と対向する窓のガラス5上に配置する。
このように、断熱パネルAは、特別な設置工事を行うことなく、簡単な作業で設置することができ、便宜である。
また、断熱パネルAは、内磁石2及び外磁石3を使って窓のガラス5に吸着させるだけで設置が完了するため、取り付け・取り外しを日常的に行うことができ、対象の窓の掃除を簡単に行うことができる。
更に、断熱パネルAは、内磁石2及び外磁石3を使って窓のガラス5に設置する構成であるため、窓から取り外した際に、テープや接着剤の跡が残る等、窓を汚すことなく、便宜である。
<断熱パネルAの性能実験>
次に、断熱パネルAについて行った性能実験について説明する。図6は、本性能実験で用いた装置Dの平面図である。
中央部のアクリル製水槽6に氷水を入れ(図6の斜線部分)、真冬の温度の屋外環境を作った。そして、左部に、窓のガラス5に断熱パネルAを取り付けた屋内環境Bを作った。また、右部に窓のガラス5のみで、断熱パネルAを取り付けていない屋内環境Cを作った。
また、温度を測定する温度計7を、アクリル製水槽6の氷水内、屋内環境Bの屋内略中央部、屋内環境Bの断熱パネルAの表面、屋内環境Cの屋内略中央部、屋内環境Cの窓のガラス5の表面に、夫々設置した。そして、各箇所に設けられた温度計7で、温度を測定した。
屋内環境Cの窓のガラス5の表面の温度と比較して、断熱パネルAの表面の温度が高ければ高いほど、断熱効果があり、結露防止効果も高いことになる。
図7は、氷水の温度変化に対する、屋内環境Cの窓のガラス5の表面の温度変化と、屋内環境Bの断熱パネルAの表面の温度変化を示したグラフである。プロットした点が「ひし形」になっているのは、屋内環境Bの断熱パネルAの表面の温度変化を示しており、プロットした点が「正方形」になっているのは、屋内環境Cの窓のガラス5の表面の温度変化を示している。なお、プロットした点が「三角形」になっているのは、アクリル製水槽6の氷水の温度変化を示している。
図7に示す温度変化のグラフによると、測定開始から約25分後に温度変化が安定し、その結果、屋内環境Bの断熱パネルAの温度が、「約13(℃)」、屋内環境Cの窓のガラス5の温度が、「約8(℃)」、氷水の温度が、「約6(℃)」となり、断熱パネルAと窓のガラス5の温度差は、「約5(℃)」になった。つまり、この実験結果によると、外気温が「約6(℃)」と真冬の環境では、窓のガラス5の温度は、「約8(℃)」になったが、断熱パネルAを設置した場合、「約13(℃)」になった。
これらの結果を、「空気線図」で確認する。なお、「空気線図」は、線図上に、乾球/湿球温度、露点温度、絶対/相対湿度、エンタルピーなどを記入し、その中からいずれか2つの値を定めることで、他の状態値を簡易的に全て求めることができるようにした線図であり、空調の分野では良く知られている。
断熱パネルAを設置していない、窓のガラス5だけの屋内環境Cの場合に、露点温度(=湿り空気を徐々に冷やしていくと、ある温度で飽和し、空気中の水蒸気が液体へ変化し始める。その温度を指す)は、窓のガラス5の温度「約8(℃)」となる。そのため、屋内環境Cの温度が「20(℃)」の場合、湿度が「50(%)」以上になると、屋内環境Cの窓のガラス5に結露が発生する。
一方、窓のガラス5に断熱パネルAを設置した屋内環境Bの場合には、露点温度は、断熱パネルAの温度「約13(℃)」となる。そのため、屋内環境Bの温度が「20(℃)」の場合、湿度が「約65(%)」を超えないと、断熱パネルAに結露は発生しない。また、湿度が「50(%)」の場合、屋内環境Bの温度が「約24(℃)」を超えないと、断熱パネルAに結露は発生しない。
つまり、窓のガラス5に断熱パネルAを設置していない屋内環境Cより、断熱パネルAを設置した屋内環境Bの方が、露点温度が高くなる。そのため、断熱パネルAには断熱効果があり、結露防止効果も高いことが分かる。
<断熱パネルAの実装実験>
マンションの窓のガラス5に、断熱パネルAを設置し、赤外線温度計とサーモグラフィで確認した。詳しくは、図8に示すように、窓のサッシ51によって上下に2分割された下側の窓のガラス5に、断熱パネルAを設置した。上側の窓のガラス5は、そのままである。
上側の窓のガラス5の表面温度を赤外線温度計によって測定したところ、「7(℃)」であった。下側の窓のガラス5に設置された断熱パネルAの表面温度を赤外線温度計によって測定したところ、「11(℃)」であった。
また、サーモグラフィで撮影したところ、上側の窓のガラス5は、温度が低いため、赤く表示されなかったが、下側の断熱パネルAの部分は、温度が高いため、赤く表示された。
更に、洗濯物を干して湿度を上げて、結露の発生を促したところ、上側の窓のガラス5の一面に結露が発生したが、下側の窓のガラス5には、結露は発生しなかった。
つまり、断熱パネルAを設置していない窓のガラス5より、断熱パネルAを設置した窓のガラス5の方が、露点温度が高くなる。そのため、断熱パネルAには断熱効果があり、結露防止効果も高いことが分かる。
<変形例>
本実施の形態例では、プラスチック中空板1の貫通孔14が、プラスチック中空板1の上下方向に、平行して複数設けられる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、プラスチック中空板1の貫通孔14が、プラスチック中空板1の左右方向に、平行して複数設けられる構成としても良い。
また、本実施の形態例では、窓のガラス5に対し、断熱パネルAを適用する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、断熱パネルを鋼鉄製の玄関ドアに適用することも可能である。
数十年以上の築年数が経っているマンション等では、鋼鉄製の玄関ドアが多く採用されている。鋼鉄製の玄関ドアは、結露の発生頻度が高く、玄関が寒いという問題点がある。このような鋼鉄製の玄関ドアに、本発明に係る断熱パネルを設置することで、結露の発生を防止し、屋外の冷気を遮断することができる。
なお、鋼鉄製の玄関ドアは強磁性体であるため、外磁石3を使用することなく、内磁石2を使用してプラスチック中空板1を玄関ドアに吸着させる。また、プラスチック中空板1の貫通孔14内に設けられている内磁石2の移動については、屋内側から、プラスチック中空板1を介して、外磁石3を用いて行う。
<本発明の用途>
本発明に係る断熱パネルは、断熱性能が非常に優れているため、マンションや戸建て住宅の非断熱の窓をはじめ、市営住宅、幼稚園、老人ホームその他の公共施設等の非断熱の窓に設置することにより、二重窓サッシの設置、ペアガラスへの交換等に比べて、低価格で寒さ対策を行うことができる。
家庭内での死亡事故の原因として一番多い、脱衣所、浴室、トイレ等でのヒートショックを防止するために。脱衣所や浴室等の窓やドアに本発明に係る断熱パネルを設置することは、非常に有効である。
密閉性は高いが、非断熱性の窓が採用されているマンションでは、窓に結露が発生しやすく、サッシの腐朽やカビの発生が問題であるが、窓に本発明に係る断熱パネルを設置することで、結露の発生を抑制することができる。
住宅や施設等が古くて寒いが、大きな費用をかけてリフォームすることができない場合であっても、各窓に本発明に係る断熱パネルを設置することで、かなり暖かな住宅、施設等になる。
A:断熱パネル、
B:屋内環境、C:屋内環境、
D:装置、
1:プラスチック中空板、11:縁材、12:板状体、13:リブ、14:貫通孔、
2:内磁石、
3:外磁石、
5:窓のガラス、51:窓のサッシ、52:窓のレール
6:アクリル製水槽、
7:温度計

Claims (5)

  1. 平行な2枚の板状体の間に、板状体の複数のリブを垂直に設けることによって一体化され、
    前記板状体と前記リブによって仕切られた複数の貫通孔が形成されたプラスチック中空板と、
    いずれかの前記貫通孔に、摺動可能に設けられる内磁石と、を有することを特徴とする、断熱パネル。
  2. 前記プラスチック中空板の外側から前記内磁石と吸着させる外磁石、あるいは強磁性体を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の断熱パネル。
  3. 前記プラスチック中空板の外周の全部又は一部に、断面略L字型の縁材が設けられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の断熱パネル。
  4. いずれかの前記貫通孔に、摺動可能に設けられる前記内磁石について、
    当該内磁石が、前記プラスチック中空板の略中央の前記貫通孔に設けられることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の断熱パネル。
  5. 前記プラスチック中空板が、ポリカーボネート中空板であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の断熱パネル。
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