JP6386725B2 - ダクト閉止装置およびダクト閉止方法 - Google Patents
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Description
(2) 請求項3の発明によるダクト閉止方法は、請求項1に記載のダクト閉止装置を用いてダクトの流路を遮断し、開放するダクト閉止方法において、挿入口からケーシングボックスの内部に閉止部材を挿入し、閉止部材に気体を供給することでケーシングボックス内で閉止部材を膨張させてダクトを閉止することを特徴とする。
(3) 請求項4の発明によるダクト閉止装置は、換気空調設備のダクトの途中に介挿されるケーシングボックスと、ケーシングボックス内で膨張するとダクトを閉止し、圧縮すると前記ダクトを開放する閉止部材と、閉止部材を膨張した使用状態から圧縮した収納状態へ、また、収納状態から使用状態へ移行する圧縮膨張装置とを備え、閉止部材は、変形復元性を有する多孔質体と、多孔質体を包む柔軟性を有する袋体とを有し、圧縮膨張装置は、袋体とともに多孔質体を圧縮しつつ袋体内部の空気を排出することによりケーシングボックスの内部で閉止部材を圧縮して収納状態とし、収納状態にある袋体の圧縮を解除して内部に空気を供給することにより多孔質体を復元させてケーシングボックス内で閉止部材を使用状態とすることを特徴とする。
(4) 請求項9の発明によるダクト閉止方法は、請求項4のダクト閉止装置を用いてダクトの流路を遮断し、開放するダクト閉止方法において、ケーシングボックス内において閉止部材を圧縮して収納状態とし、圧縮されて収納状態にある閉止部材を展開して多孔質体の圧縮を解除することにより気体を袋体に供給して、圧縮されていた多孔質体を復元させて閉止部材を使用状態としてダクトを閉止し、使用状態から収納状態へ移行操作することにより、膨張されている多孔質体を圧縮しつつ閉止部材の内部から空気を排出させて収納状態とすることを特徴とする。
図1〜3を参照して、本発明によるダクト閉止装置およびダクト閉止方法の第1の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態のダクト閉止装置の構造、および、このダクト閉止装置によるダクトの閉止動作について説明する模式図である。本実施の形態のダクト閉止装置17は、ケーシングボックス16と、膨張装置20とを備えている。
図4を参照して、本発明によるダクト閉止装置およびダクト閉止方法の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、上述したダクト閉止装置17と伸縮継手2とを一体化した点で、第1の実施の形態と異なる。
図5〜13を参照して、本発明によるダクト閉止装置およびダクト閉止方法の第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態が第1の実施の形態と相違するのは、主に、閉止部材22の膨張方式である。
―ケ−シングボックス16A―
ケ−シングボックス16Aは、第1の実施形態と同様の箱状のケーシングボックス筐体16aを有する。図5(a)の紙面の下方向に面したケーシングボックス筐体16aの下面には、開口部16jと、開口部16jを閉鎖および開放する回動式の開閉扉16iとが設けられている。開閉扉16iの内面には閉止部材固定用フック16hが設けられている。これら開口部16j、開閉扉16i、および閉止部材固定用フック16hについては後述する。
閉止部材22は、たとえば、図9(d)の断面図に示すように、袋体22aと、袋体22a内に設けられた多孔質体22bと、袋体22aの上端辺に取り付けられた閉止部材巻取シャフト22cと、袋体22の下端辺に取り付けられた閉止部材固定用取手22dとを有する。閉止部材巻取シャフト22cの両端をケーシングボックス筐体16aの側壁で回転可能に支承することにより、ケーシングボックス筐体16aの内部において、収納状態と使用状態との間で移動可能に閉止部材22が保持される。
閉止部材22を収納状態と使用状態との間で変形させるため、第3の実施の形態では、閉止部材圧縮解放装置26を備えている。閉止部材圧縮解放装置26は、図5(a)に示すように、一対の閉止部材絞り棒24と、絞り棒間隔変更装置29と、閉止部材巻取シャフト22cの操作ハンドル、すなわち、閉止部材巻取ハンドル25aとを備えている。閉止部材巻取ハンドル25aは、使用状態の閉止部材22を収納状態に移行させるための操作部材である。閉止部材圧縮解放装置26については後述する。
閉止部材巻取ハンドル25aは、図5(a)に示すように、ケーシングボックス筐体16aの側面から外部に突出する閉止部材巻取シャフト22cの一端に接続されている。閉止部材巻き込みハンドル25を回すことにより、閉止部材22を構成する袋体22aと多孔質体22bとを閉止部材巻取シャフト22cに巻き取ることができる。
なお、閉止部材巻取シャフト22cがケーシングボックス筐体16aの側面を貫通する部分は、たとえばグランドパッキンなどの不図示の軸封装置によって密封されている。
上述したケーシング筐体16aの下面の開口部16jは、閉止部材22を使用状態にする際、引き棒28をケーシング筐体16aの内部に挿入するための開口である。
閉止部材絞り棒24は、閉止部材22を閉止部材巻取シャフト22cで巻き取る際に、たとえば図5(a)、図9(a)における紙面の奥行き方向に閉止部材22を圧縮して、閉止部材22内の空気を排出させるための一対の棒状部材である。閉止部材絞り棒24は、ケーシング筐体16aの側壁の間に支承され、図5(a)、図9(a)における紙面の奥行き方向から閉止部材22を挟むように配設されている。一対の閉止部材絞り棒24は、ケーシング筐体16aの外部からその間隔を変更するための絞り棒間隔変更装置29により間隔調整可能とされている。
ケーシングボックス筐体16aの両側壁には、絞り棒間隔変更装置29が設けられている。絞り棒間隔変更装置29は、図5(a)における紙面左右方向に沿って平行に延在する1対の閉止部材絞り棒24の間隔を変更するための装置である。具体的には、絞り棒間隔変更装置29は、一対の閉止部材絞り棒24をそれら間隔を変更可能に支承する図示しない支承部と、ケーシングボックス筐体16aの側面から外部に突出し、一対の閉止部材絞り棒24を操作する操作部材29aとを備えている。なお、絞り棒間隔変更装置29は、不図示のカバーを装着することでケーシングボックス筐体16aの気密性が保たれるように構成されている。
−−−ダクト1を閉止する場合−−−
換気空調設備の定期的な点検やメンテナンスの際にダクト1を閉止する場合には、図5(a),(b)に示すように、閉止部材絞り棒24同士の間隔を広げる。すなわち、絞り棒間隔変更装置29の不図示のカバーを外し、絞り棒間隔変更装置29による操作部材29aの固定を解除して、1対の閉止部材絞り棒24の間隔を広げる。また、図6(a),(b)に示すように、開閉扉16iを開けて、開口部16jから引き棒28をケーシングボックス筐体16a内へ挿入し、図7(a),(b)に示すように、係合部28aを閉止部材固定用取手22dに係合させる。
なお、閉止部材22の膨張が不足している場合には、ノズル19から直接ボンベ等で空気を足すようにしてもよい。この場合、供給した圧の抜け止め用開閉バルブが必要である。
ダクト1の閉止を解除する場合には、図11(a),(b)に示すように、開閉扉16iを開ける。そして、ノズル19の下端に差し込まれた閉止栓10を外すとともに、閉止部材固定用フック16hから閉止部材固定用取手22dを外す。図12(a),(b)に示すように、閉止部材絞り棒24の間隔を狭める。すなわち、絞り棒間隔変更装置29による操作部材29aの固定を解除し、1対の閉止部材絞り棒24の間隔を狭め、再び絞り棒間隔変更装置29で操作部材29aを固定して、閉止部材絞り棒24で閉止部材22を挟み込む。
(1) 閉止部材22を、変形復元性を有する多孔質体22bと、多孔質体22bを包む柔軟性を有する袋体22aとを有するように構成した。そして、袋体22aとともに多孔質体22bを圧縮してケーシングボックス筐体16aの上部に収納した状態では閉止部材22がダクト1を閉止しないように構成した。また、圧縮された多孔質体22bを復元させることで気体が袋体22aに供給されると、閉止部材22がケーシングボックス筐体16aの内部で膨張してダクト1を閉止するように構成した。これにより、ダクト1の閉止および閉止の解除作業が簡略化できる。
また、圧縮解放装置26と閉止部材22を繰り返し使用できるので、ダクト1の閉止のための消耗品のコストを抑制できる。
(4) 閉止部材絞り棒24同士の間隔を変更して膨張状態の閉止部材22を巻き取りつつ圧縮できるので、作業効率が向上する。
(5) 閉止部材22の袋体22aにノズル19を設け、ノズル19を閉止栓10で閉止する構造を採用したため、バルブを使用せず、簡便な構造となり、コストを抑制できる。
(1) 第1および第2の実施の形態では、ダクト閉止装置17,18には膨張装置20が備えられ、膨張装置20にガスボンベ12を収容できるように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ダクトを閉止するという観点から、ダクト閉止装置として少なくともケーシングボックス16と閉止部材14とが設けられていればよい。この場合、たとえば、閉止部材14を膨張させるために、外部の空気コンプレッサーから圧縮空気を閉止部材14に供給するようにしてもよい。
(5) ノズル19に対して閉止栓10を着脱する構成に代え、図14に示すように、ノズル19にバルブ31を設け、弁操作部材32を操作してバルブ31を開閉するように構成してもよい。
なお、ノズル19を閉止栓10で閉止せずに常時開放させておいても、閉止部材22を巻き取り、繰り出することにより多孔質体22bが膨張、収縮する。
(7) 第3実施形態のダクト閉止装置27も第2の実施形態と同様に伸縮継ぎ手と一体化してもよい。
(9)一対の絞り棒24により閉止部材22を側面から挟圧して圧縮する方式を採用したが、絞り構造はこの構造に限定されない。棒以外の絞り部材、例えば、閉止部材が通過する経路の断面積を可変とする種々の構造を採用できる。
(10) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
すなわち、本発明の第1の態様のダクト閉止装置は、換気空調設備のダクトの途中に介挿されてダクトと接続される上流側および下流側の開口部と、開口部とは異なる位置に設けられた開閉可能な挿入口とを有するケーシングボックスと、ゴム製の袋状の部材であって、挿入口からケーシングボックスの内部に挿入されて、気体が供給されるとケーシングボックス内で膨張してダクトを閉止する閉止部材とを備えるものでもよい。
10 閉止栓 10a チェーン
12 ガスボンベ 13 開閉弁(エアバルブ)
14、22 閉止部材 16 ケーシングボックス
16a ケーシングボックス筐体 16b 開口部
16h フック 16i 開閉扉
16j 開口部 17,18、27 ダクト閉止装置
19 ノズル 20 膨張装置
20a 膨張装置筐体 21 配管(ゴム管)
22a 袋体 22b 多孔質体
22c 巻取シャフト 22d 取手
24 絞り棒 25 操作ハンドル
26 圧縮解放装置 28 引き棒
29 間隔調整装置
Claims (10)
- 換気空調設備のダクトの途中に介挿されて前記ダクトと接続される上流側および下流側の開口部、および前記開口部とは異なる位置に設けられた開閉可能な挿入口を有するケーシングボックスと、
ゴム製の袋状の部材であって、前記挿入口から前記ケーシングボックスの内部に挿入されて、気体が供給されると前記ケーシングボックス内で膨張して前記ダクトを閉止する閉止部材と、
前記ケーシングボックスに着脱可能な膨張装置とを備え、
前記膨張装置は、膨張させる前の前記閉止部材、および、圧縮された前記気体が格納されているボンベを収納する収納部と、前記閉止部材と前記ボンベとの間に接続される配管および開閉弁とを有し、前記挿入口を覆う位置で前記ケーシングボックスに着脱可能であり、
前記膨張装置には、前記ケーシングボックスに装着された際に前記ケーシングボックスの前記挿入口が設けられている面と対向する面において、膨張させる前の前記閉止部材を挿入するための閉止部材差込口が設けられており、
前記挿入口の位置および大きさと、前記ケーシングボックスに装着された際の前記閉止部材差込口の位置および大きさとは、それぞれ略一致することを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項1に記載のダクト閉止装置において、
前記ダクトの途中に介挿される伸縮継手をさらに備え、
前記伸縮継手の両端に設けられるフランジ部のいずれか一方と前記開口部のいずれか一方とが一体化されていることを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項1に記載のダクト閉止装置を用いて前記ダクトの流路を遮断し、開放するダクト閉止方法において、
前記挿入口から前記ケーシングボックスの内部に前記閉止部材を挿入し、前記閉止部材に気体を供給することで前記ケーシングボックス内で前記閉止部材を膨張させて前記ダクトを閉止することを特徴とするダクト閉止方法。 - 換気空調設備のダクトの途中に介挿されるケーシングボックスと、
前記ケーシングボックス内で膨張すると前記ダクトを閉止し、圧縮すると前記ダクトを開放する閉止部材と、
前記閉止部材を前記膨張した使用状態から前記圧縮した収納状態へ、また、前記収納状態から前記使用状態へ移行する圧縮膨張装置とを備え、
前記閉止部材は、変形復元性を有する多孔質体と、前記多孔質体を包む柔軟性を有する袋体とを有し、
前記圧縮膨張装置は、前記袋体とともに前記多孔質体を圧縮しつつ前記袋体内部の空気を排出することにより前記ケーシングボックスの内部で前記閉止部材を圧縮して前記収納状態とし、前記収納状態にある袋体の圧縮を解除して内部に空気を供給することにより前記多孔質体を復元させて前記ケーシングボックス内で前記閉止部材を使用状態とすることを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項4に記載のダクト閉止装置において、
前記圧縮膨張装置は、前記ケーシングボックス内で前記閉止部材を巻き取ることにより圧縮して収納状態として前記ダクト内の気体流路から退避させ、巻き取られた収納状態から前記閉止部材を繰り出すことにより、前記袋体の前記多孔質体を膨張させて前記流路を遮断して前記ダクトを閉止することを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項5に記載のダクト閉止装置において、
前記ケーシングボックスは、前記ダクトを接続する開口とは異なる開口部と、前記開口部を閉鎖および開放する開閉扉とを有し、
前記閉止部材には、巻き取られている前記閉止部材を繰り出して展開する操作力が作用する係止部が前記開口部と対向して設けられていることを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項5に記載のダクト閉止装置において、
前記圧縮膨張装置は、前記ケーシングボックス内で平行に配設され、間隔が調整される一対の絞り部材と、前記一対の絞り部材の間隔を変更する操作部材とを有し、
前記閉止部材を巻き取る際には前記一対の絞り部材の間隔を狭くし、それらの部材間に前記閉止部材を通過させることで前記閉止部材を圧縮して前記袋体から気体を排出しつつ巻取るとともに、前記閉止部材を展開する際には前記一対の絞り部材の間隔を広くし、前記閉止部材は展開により前記袋体に気体が供給されて膨張することを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項4に記載のダクト閉止装置において、
前記閉止部材は、前記袋体の内外を気体が流通するノズルを有し、前記ノズルを介して気体が前記袋体に供給されることで圧縮されている前記多孔質体を復元させることを特徴とするダクト閉止装置。 - 請求項4に記載のダクト閉止装置を用いて前記ダクトの流路を遮断し、開放するダクト閉止方法において、
前記ケーシングボックス内において前記閉止部材を圧縮して前記収納状態とし、
前記圧縮されて前記収納状態にある前記閉止部材を展開して多孔質体の圧縮を解除することにより気体を前記袋体に供給して、前記圧縮されていた前記多孔質体を復元させて前記閉止部材を前記使用状態として前記ダクトを閉止し、
前記使用状態から前記収納状態へ移行操作することにより、前記膨張されている前記多孔質体を圧縮しつつ前記閉止部材の内部から空気を排出させて前記収納状態とすることを特徴とするダクト閉止方法。 - 請求項9のダクト閉止方法において、
前記移行操作は、前記展開している前記閉止部材を巻き取る操作であることを特徴とするダクト閉止方法。
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