JP6385706B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、スクロール圧縮機に関する。
本技術分野の背景技術として、特許3696683号公報(特許文献1)がある。この公報には、「スクロール圧縮機において、旋回スクロールの旋回ボス部内の高圧油圧室の油が旋回ボス部の先端面に備えられた孔に溜まって、シールリングをまたいで低圧室側にて排出される油漏れ手段を構成することで、圧縮機の性能低下と信頼性低下を解決すること。」と記載されている。
特許3696683号公報
前記特許文献1には、背圧室への潤滑油の給油について、高圧油圧室から背圧室(低圧室)へ供給する潤滑油量を旋回スクロールボス部端面に設けた孔の大きさなどで調節することができるので、低圧室側に漏れる潤滑油の量を容易に適正化でき、信頼性も改善できるスクロール圧縮機が記載されている。しかし、特許文献1では、背圧室側の旋回スクロールボス部の外周側に位置するフレーム内壁部の形状については記載されておらず、旋回スクロールボス部外周とフレーム内壁部との間隔が狭く、平行に位置している場合には、高圧油圧室から背圧室へ排出された油が旋回スクロールボス部外周とフレーム内壁部との間で挟まれ、圧縮されることになり、これによって生じる抵抗で性能低下を招くおそれがあった。
そこで本発明は、高圧油圧室から背圧室へ排出された油が旋回スクロールボス部外周とフレーム内壁部との間で挟まれ、圧縮されることによって生じる抵抗を低減しつつ、背圧室内に設置されたオルダム継手へ効率的に給油を行うことで、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、「固定側平板部と、該固定側平板部の一面に渦巻き形状を保持して立設される固定側ラップ有する固定スクロールと、旋回側平板部と、該旋回側平板部の一面に渦巻き形状を保持して立設される旋回側ラップ有し、前記旋回側ラップと前記固定側ラップとが噛み合いながら、前記固定スクロールに対して旋回することにより圧縮室を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロールの前記固定スクロールに対して背面側に設けられ、クランク軸の動力を旋回スクロールに伝える旋回軸受を備え旋回スクロールボス部と、前記旋回スクロールをクランク軸を介して駆動させる電動機と、前記旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手と、前記オルダム継手を支持すると共に密閉容器に固定されたフレームと、前記固定スクロールに対して前記旋回スクロールの背面側に位置する前記フレーム内部に設けられ、吐出圧力とほぼ同一の圧力である中央部側の高圧油圧室と、高圧油圧室より低圧になるように構成され前記高圧油圧室の外側の背圧室と、前記旋回スクロールボス部の端面に設けられ、前記高圧油圧室から前記背圧室へ油を供給する油供給手段と、を備えるスクロール圧縮機において、前記高圧油圧室の油が、前記旋回スクロールボス部の端面と、この旋回スクロールボス部の端面に直接対面する前記フレームの端面部との隙間を通って、旋回スクロールボス部の端面外周と前記フレームの内壁部の間に排出されるように構成し、前記フレームの内壁部は、前記フレームの端面部における前記旋回スクロールボス部の端面外周付近から前記旋回側平板部側に向かうように形成されると共に、前記旋回側平板部側に向かうにつれて半径が徐々に拡大するように傾斜する形状であること」を特徴とする。
本発明によれば、高圧油圧室から背圧室へ排出された油が旋回スクロールボス部外周とフレーム内壁部との間で挟まれ、圧縮されることによって生じる抵抗を低減しつつ、背圧室内に設置されたオルダム継手へ効率的に給油を行うことで信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが可能となる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施例1を示すスクロール圧縮機の縦断面図。 実施例1における固定スクロール切り欠き部と旋回スクロール背圧孔が連通する原理を説明する図。 実施例1における動作原理を説明する図で、給油のタイミングを示す図。 実施例1における旋回スクロールボス部端面とシール部材の位置関係を説明する図。 従来構造における図1のA部拡大図。 実施例1を示す図で、図5に相当する図。 実施例2を示す図で、図5に相当する図。 実施例3を示す図で、フレームの形状を表す図。 実施例4を示す図で、フレームの形状を表す図。 実施例5を示す図で、フレームの形状を表す図。 実施例6を示す図で、フレームの形状を表す図。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本実施例では、高圧油圧室から背圧室へ排出された油が旋回スクロールボス部外周とフレーム内壁部との間で挟まれ、圧縮されることによって生じる抵抗を低減しつつ、背圧室内に設置されたオルダム継手へ効率的な給油を実現するスクロール圧縮機の例を説明する。
図1は、本実施例のスクロール圧縮機構成図の例である。
スクロール圧縮機1は、圧縮機構部2と駆動部3とを密閉容器100内に収納して構成されている。本実施例は、上部に圧縮機構部2、中部に駆動部3、下部に油溜まり4が配設された縦型スクロール圧縮機である。
圧縮機構部2は、固定スクロール101と旋回スクロール102とフレーム103を基本要素として構成されている。フレーム103は密閉容器100に固定され、主軸受106を備える構成をしている。
固定スクロール101は、固定側ラップ101aと固定側平板部101b(天板部)と吸入口101cと吐出口101dを基本構成とし、フレーム103にボルトで固定されている。固定側ラップ101aは固定側平板部101bの下部の一面に渦巻き形状を保持して垂直に立設されている。
旋回スクロール102は、旋回側ラップ102aと旋回側平板部102b(端板分)とボス部102cを基本構成としている。旋回側ラップ102aは旋回側平板部102bの片側の一面に渦巻き形状を保持して垂直に立設されており、旋回側平板部102bの背面側(反旋回側ラップ側)にはボス部102cが設けられている。102dはボス部端面、102eはボス部内側のスラスト面(旋回軸受支持部)である。
固定スクロール101と旋回スクロール102の各々の渦巻き部を互いにかみ合わせて構成した圧縮室130は、旋回スクロール102が、固定スクロール101に対して旋回運動することにより、その容積が徐々に減少する圧縮動作が行われる。
旋回スクロール102を旋回運動させる駆動部3は、ステータ108、ロータ107、クランク軸104、旋回スクロール102、オルダム継手109、フレーム103、主軸受106および旋回軸受105、副軸受110などにより構成されている。
クランク軸104は、主軸部104bと先端に偏芯した偏芯ピン部104aを備え、該偏芯ピン部104aが旋回スクロールのボス部102c内側に設けられた旋回軸受105に挿入されることで、摺動する構造となっている。また、主軸受106はクランク軸主軸部104bの旋回スクロール102側の一端を電動機より圧縮室側で回転自在に保持する。
旋回スクロール102の旋回側平板部102aの背面にはオルダム継手109が配設されている。該オルダム継手109は、ステータ108、およびロータ107から構成される電動機に連結したクランク軸104の回転により偏芯ピン部104aが回転したとき、クランク軸104を介して旋回スクロール102が固定スクロール101に対して自転せずに旋回運動させる自転防止機構としての継手である。
副軸受110はハウジング111及び下フレーム112を介して密閉容器100に固定されている。副軸受110は、すべり軸受や転がり軸受、球面軸受部材などを使用してクランク軸主軸部104bの油溜り側の一端を回転自在に保持する。
上記旋回運動により、作動流体が吸込管11、固定スクロール101の吸込口101cを経由して圧縮室130へ吸込まれ、中央部へ移動しながら容積を減少してガスを圧縮し、圧縮ガスを吐出口101dより吐出圧力空間20に吐出する。吐出圧力空間20に吐出されたガスは、圧縮機構部及び電動機の周囲を循環したのち、密閉容器100に取付けた吐出管12から圧縮機外へ放出される。従って、密閉容器100内の空間は吐出圧力に保たれる。
次に給油経路について説明する。
ハウジング111の下端に、ポンプ部114が設けられており、クランク軸104下端のポンプ継手113を介して駆動する。クランク軸104が回転するとポンプ部114により油溜り4の油がクランク軸104内の給油通路104dに送られる。一部は、給油通路104e(横孔)を通って副軸受110に流れた後、油溜り4に戻る。給油通路104dを通って偏心ピン部104aの上部に到達した油は旋回軸受105を通り、背圧室140と主軸受106へ流れる。主軸受106を潤滑した油は排油パイプ115を通り、油溜り4に戻る。背圧室140へ流れた油は、圧縮室130へ流入した後、固定スクロールの吐出口101dより冷媒ガスと供に放出され、密閉容器100内で冷媒ガスと分離された後、油溜り4に戻る給油経路となっている。
旋回スクロール102の旋回側平板部102bには該圧縮室130と旋回スクロール102の旋回側平板部102bの背面の背圧室140を連通させる背圧孔102hが設けられており、背圧室140の圧力を吸込圧と吐出圧の中間の圧力に保っている。この中間圧力とシール部材117の内側の高圧油圧室150に作用する吐出圧力の合力で、旋回スクロール102は背面から固定スクロール101に押し付けられている。
高圧油圧室から背圧室を通り圧縮室へ給油される手段について説明する。図2は、旋回スクロール102及び固定スクロール101を渦巻き部が設けられた方向から見た図である。旋回スクロール102の旋回側平板部102bに設けられた背圧孔102hは、旋回スクロール102の旋回運動により、固定スクロール101の固定側平板部101b表面に設けられた背圧室を構成する溝の切り欠き部101eと間欠的に開口する構造となっており、図3の開口区間において背圧室と圧縮室が連通する。図2(c)は図2(a)B部を拡大した図である。図2(c)に示す背圧孔軌道102Iは、固定スクロール101と旋回スクロール102が噛み合わさった状態における旋回スクロール102の背圧孔102hの運動軌道の一例を表している。
該背圧孔102hの開口区間において旋回スクロール102の背圧孔102h設置領域の圧力が背圧室圧力に比べ、相対的に低い区間(図3のAで示す回転角区間)で油が背圧室140から圧縮室130へ流入する。また、圧縮室130には一部、端板摺動面102gの微小隙間を通って油が流入する構造となっている。
次に旋回スクロール102の背圧側に形成される高圧油圧室150(吐出圧力にほぼ等しい圧力)と背圧室140(吐出圧力よりも低い圧力)とを分離するシール手段と、高圧油圧室150から背圧室140へ給油する経路について説明する。
該背圧室140は、旋回スクロール102の背面側とフレーム103と固定スクロール101の固定側平板部101b表面に設けられた溝とで囲まれた空間となっている。この背圧室140と高圧油圧室150を分離するシール手段117は、旋回スクロール102背面のボス部端面102dと、これに対向するフレームの端面部103aと、該端面部103aに構成されたリング状溝103bと、該リング状溝103bに配設されたシール部材117などにより構成されている。シール部材117は、背圧室140と高圧室油圧室150(中間側空間)とを仕切り、圧力的に分離している。高圧油圧室150は、旋回軸受105と偏心ピン部104aとで形成された中央部空間151と、ボス部端面102d及びクランク軸の鍔部104cの外周部分などで形成された空間とで構成されている。
図4は、旋回スクロール102のボス部端面102dに、高圧油圧室150から背圧室140に油を搬送するため給油機構部120として、小孔120aが複数箇所設けられている。また、図4は旋回スクロール102が旋回運動する際のシール部材117と旋回スクロールボス部端面102dとの関係を90°ごとに示している。回転の順序は図中(a)→(b)→(c)→(d)の順である。旋回スクロール102の旋回運動により、小孔120aはシール部材117を介し、背圧室140と高圧油圧室150を行き来する運動を行う。小孔120aには高圧油圧室150で油が押し込められ、背圧室140に移動後、押し込められた油が吐き出される。この一連の作用により、高圧油圧室150から背圧室140に油が搬送される構造となっている。
ここで本実施例における、高圧油圧室150から背圧室140に搬送された油が、背圧室内140上部に設けられたオルダム継手キー溝103cに給油される方法についての詳細を、図を用いて説明する。
図5は、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dとの間隔が狭く、平行に位置している従来構造における背圧室140構造の縦断面図である。高圧油圧室150で小孔に押し込められた油はシール部材117を介して背圧室140に吐き出された後に、旋回スクロールボス部端面102dとフレーム端面部103aの隙間を通って、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出される。排出された油は、旋回スクロールが旋回運動することによる拡散及び、背圧室内に油が満たされることで背圧室140上部に設けられたオルダム継手キー溝103cに給油される構造となっている。
図5に示すような従来構造では、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dとの間隔が狭く、平行に位置しているため、高圧油圧室150から背圧室140へ排出された油が旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dとの間で挟まれ、圧縮されることによって抵抗が生じ、性能低下を招くおそれがあった。
そこで本実施例では、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、内側から外側に向かって徐々に旋回スクロール平板部102b側に近づく形状とする。
図6はその一例を示すものである。
図6に示す本実施例は、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、内側から外側に向かって直線的に旋回スクロール平板部102b側に近づく形状としたものである。
その結果、旋回スクロールボス部端面102dとフレーム端面部103aの隙間を通って、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油は、該フレーム内壁部103dの傾斜を通ることで、効率良く背圧室140上方に送られるため、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dとの間で挟まれ、圧縮されることによって生じる抵抗を低減し、スクロール圧縮機の性能向上を図ることが可能である。
さらに、旋回スクロールボス部端面102dとフレーム内壁部103aが平行に位置する従来構造では、背圧室140へ排出された油は、旋回スクロール102が旋回運動することによる拡散及び、背圧室140内に油が満たされることで背圧室140上部に設けられたオルダム継手キー溝103cに給油されていた為、安定した給油が行われていなかったが、上記フレーム内壁部103dを傾斜形状にすることで、高圧油圧室150から背圧室140へ排出された油は、効率良く背圧室140上方に送られる為、背圧室140上部に設けられたオルダム継手キー溝103cに安定した給油を行うことが出来、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが可能となる。
本実施例のフレーム103は鋳物素材で構成されており、その成形は型に金属素材を流し込むことによる鋳造によって行われる。従って、型形状に上記した傾斜形状を形成しておけば、鋳造による成形が可能である為、加工の複雑化、加工工程を増やすことなく、成形が可能である。
図7は、実施例2における背圧室140構造の縦断面図の例である。
なお、図7に示すフレーム103の形状以外は実施例1と同じであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例2は、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油を効率良く背圧室140上方に送る手段として、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、内側から外側に向かって曲線的に旋回スクロール平板部102b側に近づく形状であることを特徴としている。図7はフレーム内壁部103dが内側から外側に向かって曲線的に旋回スクロール平板部102b側に近づく形状のフレーム103を有した背圧室140構造の一例である。
本実施例2においては、実施例1に対し、旋回スクロールボス部外周102fの空間が増すため、油を挟み込み圧縮することによる抵抗が更に低減する。また、実施例1の直線形状に対し、図7に示すような曲線形状にすることで鋳物素材を削減でき、コストの低減が可能となる。
また、実施例1と同様に、型形状に上記した曲線形状を形成しておけば、鋳造による成形が可能である為、加工の複雑化、加工工程を増やすことなく、成形が可能である。
図8は、実施例3におけるフレーム103の例である。
なお、図8に示すフレーム103の形状以外は実施例1と同じであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例では、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油を効率良く背圧室140上方に送る手段として、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、周方向の一部では内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102b側に近づく形状を有しており、さらに、フレーム103の内部が、旋回スクロール102側から見たときに影が出来ない形状であることを特徴としている。
すなわち、フレーム内壁部103dの全周に亘って傾斜形状を設けると、オルダム継手キー溝103cが形成される内側凸部とフレーム端面部103aの間にも傾斜を設けることになる。すると、オルダム継手キー溝103cが形成される内側凸部とフレーム端面部103aの間に空間が生じ、上記形状を鋳造で形成する際に、中子と呼ばれる鋳型を上記空間部に設置する必要が有る為、主型とは別に中子を作る必要が有り、製造工程が増え、コストの増加につながる。
図8はフレーム内壁部103dが周方向の一部では内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102b側に近づく形状を有しており、さらに、フレーム103の内部が、旋回スクロール102側から見たときに影が出来ない形状を有したフレーム103の一例である。より具体的には、フレーム内壁部103dが周方向のオルダム継手キー溝103cに対応する位置以外において、外側に向かって徐々に旋回スクロール平板部102b側に近づく形状を有しており、オルダム継手キー溝103cに対応する位置は内側凸部形状となっており、この凸部形状にオルダム継手キー溝103cが形成される。
本実施例3においても、実施例1と同様な効果が得られる。また、図8に示すように、オルダム継手キー溝103cが形成される内側凸部とフレーム端面部103aの間に傾斜を設けず、空間を有しないことで、鋳物素材製作時に中子が不要となる為、製造工程増しは無くなり、コストの増加を抑えることが可能となる。
図9は、実施例4におけるフレーム103の例である。
なお、図9に示すフレーム103の形状以外は実施例1と同じであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例4は、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油を効率良く背圧室140上方に送る手段として、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、周方向の一部では内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、さらに、一部では該傾斜形状を有していないことを特徴としている。図9はフレーム内壁部103dが周方向の一部では内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、一部では該傾斜形状を有していない形状のフレーム103の一例である。
本実施例4においても、実施例1と同様な効果が得られる。また、図9に示すように、フレーム内壁部103dの一部には傾斜を設けず、肉厚部を有することで、フレーム内壁部103dの全周に亘って傾斜を有した形状に対し、フレーム103の剛性を高めることが出来、密閉容器100にフレーム103を溶接する際の変形、主軸受106を介して伝わるガス圧縮時に発生する荷重による変形を抑制することが出来、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが可能となる。
図10は、実施例5におけるフレーム103の例である。
なお、図10に示すフレーム103の形状以外は実施例1と同じであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例5は、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油を効率良く背圧室140上方に送る手段として、旋回スクロールボス部102cの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、さらに、周方向で傾斜角度が異なることを特徴としている。図10はフレーム内壁部103dが内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、さらに、周方向で傾斜角度が異なるフレーム103の一例である。
本実施例5においても、実施例1と同様な効果が得られる。さらに、図10のようにフレーム内壁部103dの傾斜角度をオルダム継手キー溝103cに近づくにつれ緩やかにすることで、傾斜の大きいフレーム内壁部103dを上る油が傾斜の緩やかなオルダム継手キー溝103c側に送られる為、オルダム継手キー溝103cへの給油がより効率的に行え、信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することが出来る。また、実施例1と同様に、型形状に上記した形状を形成しておけば、鋳造による成形が可能である為、加工の複雑化、加工工程を増やすことなく、成形が可能である。
図11は、実施例6におけるフレーム103の例である。
なお、図11に示すフレーム103の形状以外は実施例1と同じであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
本実施例6は、旋回スクロールボス部外周102fとフレーム内壁部103dの間に排出された油を効率良く背圧室140上方に送る手段として、旋回スクロールボス部102bの外周側に位置するフレーム内壁部103dが、内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、さらに、フレーム内壁部内側から、オルダム継手キー溝103cに通じる溝形状を有したことを特徴としている。図11はフレーム内壁部103dが内側から外側に向かって徐々に前記旋回スクロール平板部102bに近づく形状を有しており、さらに、フレーム内壁部103dの内側から、オルダム継手キー溝103cに通じる溝形状を有したフレーム103の一例である。
本実施例6においても、実施例5と同様な効果が得られる。
1 スクロール圧縮機
2 圧縮機構部
3 駆動部
4 油溜まり
11 吸入管
12 吐出管
20 吐出圧力空間
100 密閉容器
101 固定スクロール(101a:固定側ラップ、101b:固定側平板部、101c:吸入口、101d:吐出口、101e:切り欠き部)
102 旋回スクロール(102a:旋回側ラップ、102b:旋回側平板部、102c:ボス部、102d:ボス部端面、102e:スラスト面、102f:ボス部外周、102g:摺動面、102h:背圧孔、102I:背圧孔軌跡)
103 フレーム(103a:端面部、103b:リング状溝、103c:オルダム継手キー溝、103d:内壁部)
104 クランク軸(104a:偏心ピン部、104b:主軸部、104c:鍔部、104d、104e:給油通路)
105 旋回軸受
106 主軸受
107 ロータ
108 ステータ
109 オルダム継手
110 副軸受
111 ハウジング
112 下フレーム
113 ポンプ継手
114 ポンプ部
115 排油パイプ
117 シール部材
120 給油機構部(120a:小孔、120b:長孔、120c:大径孔、120d:リング溝、120e:スリット溝)
130 圧縮室
140 背圧室
150 高圧油圧室

Claims (7)

  1. 固定側平板部と、該固定側平板部の一面に渦巻き形状を保持して立設される固定側ラップ有する固定スクロールと、旋回側平板部と、該旋回側平板部の一面に渦巻き形状を保持して立設される旋回側ラップ有し、前記旋回側ラップと前記固定側ラップとが噛み合いながら、前記固定スクロールに対して旋回することにより圧縮室を形成する旋回スクロールと、前記旋回スクロールの前記固定スクロールに対して背面側に設けられ、クランク軸の動力を該旋回スクロールに伝える旋回軸受を備え旋回スクロールボス部、前記旋回スクロールをクランク軸を介して駆動させる電動機と、前記旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手、前記オルダム継手を支持すると共に密閉容器に固定されたフレームと、前記固定スクロールに対して前記旋回スクロールの背面側に位置する前記フレーム内部に設けられ、吐出圧力とほぼ同一の圧力である中央部側の高圧油圧室と、高圧油圧室より低圧になるように構成され前記高圧油圧室の外側の背圧室、前記旋回スクロールボス部の端面に設けられ、前記高圧油圧室から前記背圧室へ油を供給する油供給手段と、を備えるスクロール圧縮機において、
    前記高圧油圧室の油が、前記旋回スクロールボス部の端面と、この旋回スクロールボス部の端面に直接対面する前記フレームの端面部との隙間を通って、旋回スクロールボス部の端面外周と前記フレームの内壁部の間に排出されるように構成し、
    前記フレームの内壁部は、前記フレームの端面部における前記旋回スクロールボス部の端面外周付近から前記旋回側平板部側に向かうように形成されると共に、前記旋回側平板部側に向かうにつれて半径が徐々に拡大するように傾斜する形状であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部が、前記フレームの端面部から前記旋回側平板部側に向かうにつれて直線的に半径が拡大する形状であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部が、前記フレームの端面部から前記旋回側平板部側に向かうにつれて曲線的に半径が拡大する形状であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部が、周方向の一部では、前記フレームの端面部から前記旋回側平板部側に向かうにつれて徐々に半径が拡大するように傾斜する形状を有しており、且つ前記フレーム内部は、旋回スクロール側から見たときに影が出来ない形状であることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部が、周方向の一部では、前記フレームの端面部から前記旋回側平板部側に向かうにつれて徐々に半径が拡大するように傾斜する形状を有しており、周方向の他の一部では、前記フレームの端面部から前記旋回側平板部側に向かうにつれて徐々に半径が拡大するようにした傾斜を設けない肉厚部としていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部は、その傾斜する形状の傾斜角度が周方向で異なることを特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において
    前記フレーム内壁部内側から、オルダム継手キー溝に通じる溝形状を有することを特徴とするスクロール圧縮機。
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