<実施形態1>
本実施形態に係る映像を送信可能な送信装置は、伝送路を介して映像同期タイミング生成装置10を有する受信装置へ映像を伝送する。そして、受信装置は受信した分割画像を受信装置内部のメモリに順次格納する。受信装置は、1フレームの分割画像が全てメモリに格納された後、メモリ上の各分割画像を1フレームの画像に結合し、画像処理部(不図示)に送りフィルタ処理などを施した後、表示部(不図示)へ出力する。尚、本実施形態に係る送信装置は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、受信装置はプロジェクタやディスプレイ等の映像出力装置である。また、各分割画像は、送信装置から複数の伝送路を使用して受信装置へ伝送されるが、各分割画像が受信装置に到着する時刻(タイミング)にはばらつきがあるものとする。また、本実施形態において、映像同期タイミング生成装置10を有する受信装置は、1フレームを4分割された分割画像を受信するものとする。
以下、本実施形態に係る映像同期タイミング生成装置10について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態における映像同期タイミング生成装置10の構成を示す全体図である。映像同期タイミング生成装置10は、分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3、垂直同期信号ウィンドウ期間値、及び画像処理ウィンドウ期間値を受信する。尚、垂直同期信号ウィンドウ期間値は、4つの分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3のうち、受信装置に最初に到着する信号の到着時刻と、最後に到着する信号の到着時刻との差分(遅延時間)の許容値を示す値である。また、画像処理ウィンドウ期間値は、受信装置が4つの分割画像を受信した後、後続の画像処理を実施するために必要な時間を示す値である。尚、垂直同期信号ウィンドウ期間値及び画像処理ウィンドウ期間値は、設定単位として、ミリ秒、マイクロ秒のような実時間で設定してもよいし、実時間を受信装置の内部クロック周期で換算したクロック数を設定してもよい。
また、本実施形態では、映像の入力周波数を60fps(1フレームあたり1/60秒)としている。受信装置内部の処理クロック周波数は、映像の入力周波数以上とする。また、本実施形態では、垂直同期信号ウィンドウ期間値を1/3フレーム(即ち1/180秒)、画像処理ウィンドウ期間値を2/3フレーム(2/180秒)としている。尚、垂直同期信号ウィンドウ期間値は、入力周波数と受信装置内部の処理クロック周波数との比に基づいて設定可能な値である。
図1に示すように、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は基準生成部115及びタイミング違反検出部116を有する。基準生成部115は、映像同期タイミング生成装置10に入力された分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を用いて、受信装置に入力された分割画像に対する画像処理を開始するための画像処理開始信号を生成する処理部である。基準生成部115が画像処理開始信号をアサートすることにより、受信装置内部の画像処理部は、受信装置内部のメモリから分割画像を読み出し、読み出した分割画像に対する画像処理を開始する。
また、タイミング違反検出部116は、映像同期タイミング生成装置10に入力された1フレーム分の分割画像に対する全ての垂直同期信号が規定の時刻(タイミング)以内に到達しないこと(ウィンドウ違反)を検出する処理部である。タイミング違反検出部116がウィンドウ違反を検出した場合、割り込み信号生成部112は割り込み信号をアサートする。また、タイミング違反検出部116がウィンドウ違反を検出した場合、ウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウ違反した垂直同期信号の情報(ウィンドウステータス)などを記録する。そしてユーザは、割り込み信号生成部112によってアサートされた割り込み信号を受信する、又は、ウィンドウステータスレジスタ113に記録されたウィンドウステータスを読み出すことにより、ウィンドウ違反があったことを確認できる。尚、これらの割り込み信号又はウィンドウステータス等のウィンドウ違反に関する情報を、ユーザによって操作可能な操作画面に出力するようにしてもよい。
次に、基準生成部115の詳細を説明する。図1に示すように基準生成部115は、垂直同期信号カウント部100及び信号生成部117を有する。垂直同期信号カウント部100は、各垂直同期信号0〜3が入力されたタイミングを計測する処理部であり、フリーランカウンタ101、タイミングカウンタ114、各カウントホールドレジスタ102〜105、及び各出力レジスタ106〜109を有する。信号生成部117は、画像処理部が画像処理を開始するための画像処理開始信号を生成する処理部である。また、信号生成部117は、基準生成部115に入力された各垂直同期信号0〜3、フリーランカウンタ101から出力された内部基準信号、及び各出力レジスタ106〜109から出力された出力レジスタ値を夫々入力する。
以下、基準生成部115に含まれる各処理部について説明する。まず、フリーランカウンタ101は、カウンタリロードに同期した内部基準信号を発信する処理部である。ここで、本実施形態におけるフリーランカウンタ101は、映像同期タイミング生成装置10の電源が入力されたタイミングに基づくカウンタリロードに同期させて、内部基準信号の発信を開始するものとする。さらに、本実施形態においてフリーランカウンタ101は、時間経過毎に内部基準信号を発信するものとする。尚、本発明はこれに限定されず、フリーランカウンタ101は垂直同期信号カウント部100に入力された各垂直同期信号0〜3に含まれる、内部基準信号の発信タイミングに関する情報に基づいて、内部基準信号の発信を開始してもよい。また、フリーランカウンタ101は、所定時間毎に(定期的に)内部基準信号を発信してもよいし、種々の方法を用いて制御した時間間隔で内部基準信号を発信してもよい。
タイミングカウンタ114は、受信装置内部の処理クロックを入力パルスとするアップカウンタであり、時間経過に基づく値をカウンタ値(クロック数)として保持する。尚、タイミングカウンタ114は、フリーランカウンタ101によって発信された内部基準信号を受信した場合、保持していたカウンタ値を初期化する(カウンタ値を0にする)。
各カウントホールドレジスタ102〜105は、基準生成部115に入力される各垂直同期信号0〜3のうち対応する垂直同期信号を受信し、当該垂直同期信号を受信したタイミングに基づいて、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値をロードする。ここで、各カウントホールドレジスタ102〜105に保持されるカウンタ値は、タイミングカウンタ114が、内部基準信号を受信してから各垂直同期信号0〜3が入力されるまでの時間を示す情報である。尚、カウントホールドレジスタ102は垂直同期信号0を受信し、カウントホールドレジスタ103は垂直同期信号1を受信し、カウントホールドレジスタ104は垂直同期信号2を受信し、カウントホールドレジスタ105は垂直同期信号3を受信する。
各出力レジスタ106〜109はフリーランカウンタ101によって発信された内部基準信号を夫々受信することにより、各出力レジスタ106〜109に対応する各カウントホールドレジスタ102〜105に格納されたカウンタ値をレジスタ値として更新する。
次に、基準生成部115の動作について図2を用いて詳細に説明する。図2は、本実施形態の基準生成部115の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS200において垂直同期信号カウント部100のフリーランカウンタ101は、当該フリーランカウンタ101のカウンタリロードに同期した内部基準信号を発信する。次に、ステップS201において基準生成部115は、分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3のうち、内部基準信号が発信されたタイミングより後のタイミングにおける最初の垂直同期信号を受信する。尚、ステップS201で基準生成部115が最初の垂直同期信号を受信すると、基準生成部115に備わる各カウントホールドレジスタ102〜105のうち、当該最初の垂直同期信号に対応するカウントホールドレジスタが、当該最初の垂直同期信号を受信する。例えば、ステップS201において最初の垂直同期信号として垂直同期信号1が入力された場合、カウントホールドレジスタ103が当該垂直同期信号1を受信する。
次に、ステップS202では、ステップS201で最初の垂直同期信号を受信したカウントホールドレジスタが、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値をロードする。例えば、ステップS201でカウントホールドレジスタ103が最初の垂直同期信号として垂直同期信号1を受信した場合、カウントホールドレジスタ103がタイミングカウンタ114からロードするカウンタ値は次のような値となる。即ち、カウントホールドレジスタ103は、タイミングカウンタ114に格納された、フリーランカウンタ101が内部基準信号を発信してからカウントホールドレジスタ103が垂直同期信号1を受信するまでの時間を示す値を、カウンタ値としてロードする。
そして、ステップS203において基準生成部115は、ステップS201で受信された最初の垂直同期信号の後続の垂直同期信号を受信し、当該後続の垂直同期信号に対応するカウントホールドレジスタに当該後続の垂直同期信号を入力する。そして、当該後続の垂直同期信号を入力されたカウントホールドレジスタは、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値をロードする。尚、カウンタ値のロード処理についてはステップS202と同様である。
ステップS204において、垂直同期信号カウント部100の判定部(不図示)は、入力された内部基準信号と垂直同期信号とに基づいて、基準生成部115が1フレームの全ての分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を受信したか否かを判定する。即ち、判定部は、基準生成部115が内部基準信号の発信後に受信した垂直同期信号の数と、1フレーム当たりの分割画像数とが一致するか否かを判定する。ステップS204において、判定部が、基準生成部115が全ての垂直同期信号を受信していないと判定した場合(ステップS204のNO)、ステップS203の処理から繰り返す。一方、ステップS204において、判定部が、基準生成部115が全ての垂直同期信号を受信したと判定した場合(ステップS204のYES)、ステップS205の処理へ進む。
次に、ステップS205において、信号生成部117の判定部(不図示)は、入力された内部基準信号と垂直同期信号とに基づいて、フリーランカウンタ101が所定回数の内部基準信号を発信したか否かを判定する。ステップS205において、判定部が、フリーランカウンタ101が所定回数の内部基準信号を発信していないと判定した場合(ステップS205のNO)、ステップS200の処理から繰り返す。一方、ステップS205において、判定部が、フリーランカウンタ101が所定回数の内部基準信号を発信したと判定した場合(ステップS205のYES)、ステップS206の処理へ進む。ここで、所定回数は、ユーザによって指示されることによって設定された値や受信装置が使用するアプリケーションによって設定された値等、予め設定された回数を示す。尚、本実施形態における基準生成部115は、所定回数は最低1回以上の値が設定されているものとして処理を行う。
上述のように、ステップS200〜S205において基準生成部115は、内部基準信号が発信されたタイミングから各垂直同期信号0〜3が入力されるタイミングまでの時間を、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値を用いて計測することができる。
次に、図2に示す基準生成部115の処理フローのうち、ステップS200〜S205における垂直同期信号カウント部100の処理について、図4(a)を用いて説明する。図4(a)は、垂直同期信号カウント部100の動作波形を示す図である。
図4(a)の時刻t0に示すように、フリーランカウンタ101は内部基準信号を発信し、タイミングカウンタ114は当該内部基準信号を受信することにより、保持していたカウンタ値を初期化する(カウンタ値を0にする)(ステップS200)。次に、時刻t1に示すように、基準生成部115は垂直同期信号2を受信し(ステップS201)する。そして、当該垂直同期信号2に対応するカウントホールドレジスタ104は当該時刻t1にタイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値(値2#1)をロードする(ステップS202)。尚、カウントホールドレジスタ104に保持されるカウンタ値(値2#1)は、タイミングカウンタ114が内部基準信号を受信してからカウントホールドレジスタ104に垂直同期信号2が入力されるまでの時間を示している。
次に、時刻t2に示すように、基準生成部115は垂直同期信号3を受信し、当該垂直同期信号3に対応するカウントホールドレジスタ105はタイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値(値3#1)をロードする(ステップS203)。時刻t2において、1フレームの全ての分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を受信していないため(ステップS204のNO)、基準生成部115は次の垂直同期信号を受信するまでタイミングカウンタ114のカウンタ値をロードする処理を終了しない。以降、時刻t3及び時刻t4においても同様に、カウントホールドレジスタ103及びカウントホールドレジスタ102は、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値(値1#1及び値0#1)を夫々ロードする。
上述のように、時刻t1〜t4において、各カウントホールドレジスタ102〜105は、対応する各垂直同期信号0〜3が垂直同期信号カウント部100に入力されたタイミングに同期して、タイミングカウンタ114のカウンタ値を夫々保持する。即ち、図4(a)の時刻t1〜t4において、各カウントホールドレジスタ102〜105は、カウンタ値として値0#1、値1#1、値2#1、及び値3#1を夫々保持する。
次に、時刻t5においてフリーランカウンタ101により内部基準信号が発信されると、各出力レジスタ106〜109は、対応する各カウントホールドレジスタ102〜105に格納されたカウンタ値(値0#1〜値3#1)をレジスタ値として更新する。さらに、時刻t5においてフリーランカウンタ101により内部基準信号が発信されると、垂直同期信号カウント部100は基準生成部115が1フレーム分の各垂直同期信号0〜3を受信したか否かの判定処理(ステップS204)を行う。また、時刻t5においてフリーランカウンタ101により内部基準信号が発信された場合であって、且つ、基準生成部115が1フレーム分の各垂直同期信号0〜3を受信したと判定された場合(ステップS204のYES)、信号生成部117は次の処理を行う。即ちこの場合、信号生成部117は、タイミングの計測を所定回数実施したか否かの判定処理(ステップS205)を行う。
尚、タイミングカウンタ114が発信する内部基準信号と、各カウントホールドレジスタ102〜105に入力される各垂直同期信号0〜3との周期差が大きい場合、以下のようになる。即ちこの場合、各カウントホールドレジスタ102〜105が内部基準信号の1アサート期間に、各垂直同期信号0〜3を複数回受信する、もしくは、各垂直同期信号0〜3のうちの少なくともいずれかを1度も受信しないということが起こる。尚、1アサート期間とは、内部基準信号が発信されてから、次の内部基準信号が発信されるまでの期間のことである。内部基準信号の1アサート期間中に各カウントホールドレジスタ102〜105が各垂直同期信号0〜3を複数回受信した場合、各出力レジスタ106〜109は次のようにレジスタ値を保持する。即ち、各出力レジスタ106〜109は、図4(a)の時刻t6〜t10に示すように、最後に受信した各垂直同期信号0〜3のカウンタ値(値0#3〜値3#3)を、当該出力レジスタ106〜109に保持するレジスタ値として更新する。さらに、時刻t10においてフリーランカウンタ101は、3回目の内部基準信号を発信するが、受信装置に設定された所定回数が3である場合、判定部はフリーランカウンタ101が所定回数のタイミング測定を完了したと判定する(ステップS205のYES)。このため、信号生成部117による画像処理開始信号の生成処理(ステップS206以降)へ進む。
以下、図2に戻り、ステップS206以降の処理について説明する。ステップS206において信号生成部117は、ステップS200〜205において垂直同期信号カウント部100によって計測され、各出力レジスタ106〜109に更新された計測結果を所定回数分、取得する。そして信号生成部117は、所定回数分のタイミングの計測結果に基づいて、最小のカウンタ値を最大回数計測した出力レジスタに対応する垂直同期信号を、各垂直同期信号0〜3のうち最初に入力された信号(最速入力信号)として決定する。そして、信号生成部117は、内部基準信号を最速入力信号に同期させるようフリーランカウンタ101を制御する。
尚、本実施形態において、信号生成部117が、フリーランカウンタ101が内部基準信号を発信するタイミングを制御するが、本発明はこれに限定されない。即ち、ユーザによる指示等によって、各垂直同期信号0〜3の入力される周期が予めわかっている場合、フリーランカウンタ101が内部基準信号を発信するタイミングの設定を変更する構成でも構わない。この構成により、内部基準信号をタイミングカウンタ114が受信したタイミングに応じて、各出力レジスタ106〜109が各カウントホールドレジスタ102〜105に保持された各カウンタ値を計測する回数を制御することができる。
次に、ステップS207において信号生成部117は、ステップS206において最速入力信号と同期させた内部基準信号から最も遅く受信した垂直同期信号を、各垂直同期信号0〜3のうち最後に入力された信号(最遅入力信号)として決定する。そして、信号生成部117は、最遅入力信号に同期した画像処理開始信号を生成する。ここで、信号生成部117は、信号生成部117内部に備わる参照信号セレクタ(不図示)を設定することにより、参照信号セレクタは各垂直同期信号0〜3のうち最遅入力信号を参照信号として選択する。そして、信号生成部117は、参照信号セレクタによって選択された参照信号に同期した画像処理開始信号を生成する。
次に、図2に示す基準生成部115の処理フローのうち、ステップS206及びステップS207における信号生成部117が画像処理開始信号を生成するための処理について、図4(b)を用いて説明する。図4(b)は、信号生成部117の動作波形を示す図である。尚、図4(b)は、信号生成部117が図2のステップS206において、所定回数のタイミングの計測結果のうち、最小のカウンタ値を最大回数取得した垂直同期信号を最速入力信号として決定した後の処理を示す。ここでは、信号生成部117は、垂直同期信号2を最速入力信号として決定した例を示す。
図4(b)の時刻t0に示すように、信号生成部117はフリーランカウンタ101のリロードまでのカウンタ値のタイミングに関する設定を変更することにより、内部基準信号を最速入力信号である垂直同期信号2に同期させる(ステップS206)。尚、時刻t2及び時刻t4についても同様に、信号生成部117は、内部基準信号を最速入力信号である垂直同期信号2に同期させていることを示す。
次に、時刻t1に示すように、信号生成部117は垂直同期信号0に同期させて画像処理開始信号を生成する(ステップS207)。これは、垂直同期信号0が、時刻t0において最速入力信号と同期させた内部基準信号から、最も遅く入力された垂直同期信号であるため、信号生成部117によって最遅入力信号として決定されたからである。このように、信号生成部117は、最遅入力信号として決定した垂直同期信号に同期させて画像処理開始信号を生成する。また、この場合、参照信号セレクタは垂直同期信号0を参照信号として選択し、参照信号セレクタ出力を垂直同期信号0とする。
また、時刻t3において信号生成部117は、垂直同期信号1を最遅入力信号として新たに決定するが、参照信号セレクタにおいて設定された参照信号セレクタ出力が垂直同期信号0となっているので、垂直同期信号0に同期させて画像処理信号を生成する。このように、最遅入力信号が変化した場合、この最遅入力信号の変化にあわせて、参照信号セレクタの設定を補正する。例えば図4(b)において、時刻t1では垂直同期信号0が最遅入力信号だが、時刻t3では垂直同期信号1が最遅入力信号となるため、参照信号セレクタの参照信号セレクタ出力を垂直同期信号0から垂直同期信号1に補正する。このような補正により、時刻t5では、信号生成部117は垂直同期信号1に同期させた画像処理開始信号を生成する。
上述したように、信号生成部117は最遅入力信号に同期させて画像処理開始信号を生成する。そして、信号生成部117により生成された画像処理開始信号がアサートされると、画像処理を行う画像処理部は、受信装置内部のメモリに格納された分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を、1フレームの画像に結合して読み出す。そして画像処理部は、読み出した1フレームの画像に対して、ディスプレイシステムにおける画像処理を開始する。
尚、本実施形態において参照信号セレクタは、図4(b)に示すように内部基準信号に同期させて画像処理開始信号を生成するが、本発明はこれに限定されない。即ち、参照信号セレクタは内部基準信号に同期させずに、参照信号セレクタの出力に同期させて画像処理開始信号を生成する構成でも構わない。この構成により参照信号セレクタは、処理対象のフレームにおける最遅入力信号が、当該処理対象フレームの前のフレームの最遅入力信号と異なる場合であっても、処理対象のフレームの最遅入力信号を自動的に選択することができる。
上述したように、基準生成部115の構成により、本発明の映像同期タイミング生成装置10は、非同期で入力された映像の各分割画像の垂直同期信号の同期タイミングを生成し、同期させた各分割画像に後処理(画像処理)を施すことを可能にする。また、基準生成部115の構成により、内部基準信号の発生から各垂直同期信号の発生までの時間を記録し、外部に提示することを可能にする。さらに、基準生成部115の構成により、入力された垂直同期信号数と計測回数を判断し、垂直同期信号の入力タイミングのゆらぎによる誤判定を回避することを可能にする。
次に、タイミング違反検出部116の詳細を説明する。図1に示すようにタイミング違反検出部116は、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110、画像処理ウィンドウカウンタ118、ウィンドウ判定部111、割り込み生成部112、及びステータスレジスタ113を有する。
以下、タイミング違反検出部116に含まれる各処理部について説明する。まず、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110は、映像同期タイミング生成装置10の外部からの垂直同期信号ウィンドウ期間値を入力し、当該垂直同期信号ウィンドウ期間値として設定される時間又はクロック数を示すカウンタ値を測定する処理部である。また、画像処理ウィンドウカウンタ118は、映像同期タイミング生成装置10の外部からの画像処理ウィンドウ期間値を入力し、当該画像処理ウィンドウ期間値として設定される時間又はクロック数を示すカウンタ値を測定する処理部である。
またウィンドウ判定部111は、映像同期タイミング生成装置10に入力された各垂直同期信号0〜3と、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110及び画像処理ウィンドウカウンタ118からの各カウンタ値とに基づいて、ウィンドウ期間の比較判定処理を行う。尚、ウィンドウ判定部111によるウィンドウ期間の比較判定処理についての詳細は後述する。割り込み信号生成部112は、ウィンドウ判定部111によってウィンドウ違反を検出した場合に、割り込み信号を生成する。ステータスレジスタ113はウィンドウ判定部111によるウィンドウ違反の判定結果に基づいて、ウィンドウステータスをレジスタ値として保持する。ここで、本実施形態においてウィンドウレジスタ113は、ウィンドウ違反の有無を示すメッセージ、ウィンドウ期間、及び内部基準信号を受信してから各垂直同期信号0〜3を入力するまでの時間に関する情報をウィンドウステータスとして保持する。また、本実施形態においてウィンドウステータスは、ウィンドウ違反の有無を示すフラグ、ウィンドウ期間に入力された垂直同期信号の数、垂直同期信号のID、を含むものとする。
次に、タイミング違反検出部116の動作について図3のフローチャートを用いて詳細に説明する。まず、タイミング違反検出部116による垂直同期信号ウィンドウの違反検出動作について、図3(a)を用いて説明する。まず、タイミング違反検出部116が各垂直同期信号0〜3の受信を開始すると、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110は垂直同期信号ウィンドウ期間値に基づくウィンドウ期間の計測を開始する(ステップS300)。尚、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110はウィンドウ期間内において、垂直同期信号ウィンドウ期間信号を時間経過毎にアサートし続ける。
次に、ステップS301においてタイミング違反検出部116の検出部(不図示)が、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110によるウィンドウ期間の計測が終了したことを検出すると、ウィンドウ判定部111はステップS302の処理へ進む。ステップ302においてウィンドウ判定部111は、全ての分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3がウィンドウ期間内に受信されたか否かを判定する。ここで、ウィンドウ判定部111は、ウィンドウ期間内に入力された垂直同期信号の数をカウントし、垂直同期信号ウィンドウ期間信号がデアサートしたタイミングで入力された垂直同期信号の数を参照する。そして、分割画像数と入力された垂直同期信号の数とが一致する場合、ウィンドウ判定部111は全ての分割画像の垂直同期信号がウィンドウ期間内に受信された(ウィンドウ違反していない)と判定する。一方、分割画像数と入力された垂直同期信号の数とが一致しない場合、ウィンドウ判定部111は全ての分割画像の垂直同期信号がウィンドウ期間内に受信されなかった(ウィンドウ違反している)と判定する。
次に、ステップS302においてウィンドウ判定部111が、分割画像数と入力された垂直同期信号の数とが一致し、ウィンドウ違反していないと判定した場合(ステップS302のYES)、ステップS303の処理へ進む。ステップS303において、ウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウステータスを保持する。ここで、ウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウステータスとして、ウィンドウ違反がないことを示すパスメッセージ、ウィンドウ期間、及び内部基準信号を受信してから各垂直同期信号0〜3を受信するまでの各時間に関する情報を保持する。そして、ウィンドウステータスレジスタ113は、保持されたレジスタ値(ウィンドウステータス)を映像同期タイミング生成装置10の外部へ出力する。また、ウィンドウ違反していない場合において、割り込み信号生成部112は割り込み信号を生成しない。
一方、ステップS302においてウィンドウ判定部111が、分割画像数と入力された垂直同期信号の数とが一致しなかった場合(ステップS302のNO)、ステップS304の処理へ進む。ステップS304においてウィンドウステータスレジスタ113は、以下のウィンドウステータスをレジスタ値として保持する。即ち、ウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウステータスとして、ウィンドウ違反があることを示すエラーメッセージ、ウィンドウ期間、及び内部基準信号を受信してから各垂直同期信号0〜3を受信するまでの時間に関する情報を保持する。そして、ウィンドウステータスレジスタ113は、保持されたレジスタ値を映像同期タイミング生成装置10の外部へ出力する。また、ウィンドウ違反している場合において、割り込み信号生成部112は生成した割り込み信号をアサートし、ウィンドウ判定部111はウィンドウステータスレジスタ113に保持されたウィンドウステータスを更新する。
次に、図3(a)に示す垂直同期信号ウィンドウカウンタ110の処理について、図5(a)を用いて説明する。図5(a)は、タイミング違反検出部116による垂直同期信号ウィンドウの違反検出処理の動作波形を示す図である。図5(a)の時刻t0において、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110に最初の垂直同期信号が入力されると、垂直同期信号ウィンドウカウンタ110はウィンドウ期間の計測を開始する。時刻t0〜1において垂直同期信号ウィンドウカウンタ110は、ウィンドウ期間内に4つの分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を受信している。さらに、時刻t2において、垂直同期信号ウィンドウ期間信号のデアサートに同期して、割り込み信号生成部112は割り込み信号を生成し、ウィンドウステータスレジスタ113はウィンドウステータスを更新する。
図5(a)の時刻t3〜t6は、ウィンドウ違反が発生した場合の波形を示す。図5(a)に示すように、時刻t4にくるべき垂直同期信号0が時刻t6に遅延している。ウィンドウ期間は時刻t6の前(時刻t5)に終了するため、ウィンドウ期間の終了時に各垂直同期信号1〜3の3つしか入力されていない。このため、ウィンドウ判定部111はウィンドウ違反と判定する(ステップS303のNO)。この場合、割り込み信号生成部112は割り込み信号をアサートし、ウィンドウステータスレジスタ113はウィンドウステータスをステータス#1からステータス#2に更新する。尚、ステータス#2及びステータス#3に示すように、ウィンドウステータスレジスタ113は割り込み信号生成部112によって生成された割り込み信号がクリアされている状態の場合のみ、ウィンドウステータスを更新する。即ち、図5(a)の時刻t9のように、割り込み信号がクリアされていない場合、垂直同期信号ウィンドウ期間信号がデアサートされてもウィンドウステータスレジスタ113はウィンドウステータスを更新しない。このことにより、ユーザが割り込みをクリアするまで、すなわち、ステータスを確認するまで、エラーが発生したときの情報を保持可能となる。
次に、タイミング違反検出部116による画像処理ウィンドウの違反検出動作について、図3(b)のフローチャートを用いて説明する。まず、タイミング違反検出部116は、最遅入力信号を受信すると、画像処理ウィンドウカウンタ118によってウィンドウ期間の計測を開始する(ステップS305)。尚、画像処理ウィンドウカウンタ118はステップS305において画像処理ウィンドウ期間信号を生成するが、ウィンドウ期間内において、当該画像処理ウィンドウ期間信号を時間経過毎にアサートし続ける。次に、ステップS306においてウィンドウ判定部111は、フリーランカウンタ101からアサートされた、処理対象のフレームの次のフレームの内部基準信号を受信するとステップS307の処理へ進む。そしてステップS307において、ウィンドウ判定部111は、画像処理ウィンドウカウンタ118から出力された画像処理ウィンドウ期間信号の値を参照し、ウィンドウ違反判定を行う。即ち、ステップS307において、ウィンドウ判定部111は、画像処理ウィンドウカウンタ118によって画像処理ウィンドウ期間信号がアサートされている期間内にフリーランカウンタ101から内部基準信号がアサートされた場合、ウィンドウ違反していると判定する。
そして、ステップS307において、ウィンドウ判定部111がウィンドウ違反をしていないと判定した場合(ステップS307のYES)ステップS308へ進み、ウィンドウ判定をしていると判定した場合(ステップS307のNO)ステップS309へ進む。
ステップS308において、ウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウ違反がないことを示すパスメッセージ、ウィンドウ期間、及び内部基準信号から各垂直同期信号0〜3の入力までの時間を含むウィンドウステータスをレジスタ値として保持する。そして、ウィンドウステータスレジスタ113は保持した当該レジスタ値を映像同期タイミング生成装置10の外部へ出力する。また、ウィンドウ違反していない場合において、割り込み信号生成部112は割り込み信号を生成しない。
ステップS309においてウィンドウステータスレジスタ113は、ウィンドウ違反があることを示すエラーメッセージ、ウィンドウ期間、及び内部基準信号から各垂直同期信号0〜3の入力までの時間を含むウィンドウステータスをレジスタ値として保持する。そして、ウィンドウステータスレジスタ113は、保持した当該レジスタ値を映像同期タイミング生成装置10の外部へ出力する。また、ウィンドウ違反している場合において、割り込み信号生成部112は割り込み信号をアサートし、ウィンドウステータスを更新する。
次に、図3(b)に示す画像処理ウィンドウカウンタ118の処理について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)の時刻t0〜t2は、タイミング違反検出部116によってウィンドウ違反とならないと判定される例を示している。図5(b)の時刻t0から始まる1フレーム期間では、時刻t1にて画像処理ウィンドウカウンタ118が、最遅入力信号である垂直同期信号0を受信するのと同時に画像処理ウィンドウ期間信号をアサートする。そして、時刻t2では、フリーランカウンタ101によって内部基準信号がアサートされ、画像処理ウィンドウカウンタ118によって画像処理ウィンドウ期間信号がデアサートされている。このため、ウィンドウ判定部111はウィンドウ違反していないと判定し(ステップS307のYES)、ウィンドウステータスレジスタ113はウィンドウ違反がないことを示すウィンドウステータス(ステータス#1)をレジスタ値として保持する。
図5時刻t2〜t4は、タイミング違反検出部116によってウィンドウ違反となると判定される例を示している。時刻t3にて画像処理ウィンドウカウンタ118は、最遅入力信号である垂直同期信号0の入力と同時に画像処理ウィンドウ期間信号をアサートする。そして、時刻t4では、フリーランカウンタ101によって内部基準信号がアサートされ、画像処理ウィンドウカウンタ118によって画像処理ウィンドウ期間信号がアサートされている。このためウィンドウ判定部111はウィンドウ違反があると判定し(ステップS307のNO)、ウィンドウステータスレジスタ113はウィンドウ違反があることを示すウィンドウステータス(ステータス#2)をレジスタ値として保持する(ステップS309)。
上記に説明したように、本実施形態のタイミング違反検出部116は、予め設定されたウィンドウ期間中に同期タイミングを生成できるか否かを判定可能である。これにより送信装置は、映像伝送システムとして許容可能な範囲の各垂直同期信号の入力遅延差であったか否かを考慮して、同期タイミングを生成することが可能となる。
また、タイミング違反検出部116の構成により、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、入力される垂直同期信号が垂直同期信号ウィンドウ期間に違反したことを割り込み信号で通知し、垂直同期信号ウィンドウ違反の発生を外部に提示できる。また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、最遅入力信号遅延を検出することにより、入力される垂直同期信号が画処理ウィンドウ期間に違反したことを割り込み信号で通知し、画処理ウィンドウ違反の発生を外部に提示できる。このため、ユーザは垂直同期信号ウィンドウ違反及び画像処理ウィンドウ違反が発生したことを簡単に知ることが可能となる。即ち、ユーザは、全分割画像の垂直同期信号が所定時間以内に発生するか否かを簡単に判断できる。
以上説明したように、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、送信装置が1フレーム画像を分割した各分割画像の垂直同期信号を非同期に出力し、受信装置が各分割画像の垂直同期信号の入力タイミングを検出することができる。このため、受信装置は非同期で入力された各分割画像の垂直同期信号の同期をとることが可能となる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、垂直同期信号ウィンドウ違反及び画処理ウィンドウ違反の発生時に、違反している信号ID、及び必要な調整時間を示す情報を記録し、各ウィンドウ違反時の当該情報を外部に提示する。このように、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、ウィンドウ違反発生時に、違反している垂直同期信号を特定することができ、各垂直同期信号が受信装置に到着した時間差分を検出することができる。即ち、映像同期タイミング生成装置10により、垂直同期タイミングの調整に必要な調整値を定量的に得られるため、送信装置が同期タイミングを調整する従来の技術と比較して、同期タイミングの調整回数を減少させ、調整時間の短縮させることができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10によれば、入力画像に必ず付加されている各垂直同期信号を利用して各垂直同期信号の入力順序を決定してウィンドウ違反の検出を行う。このため、送信装置が各分割画像にフレーム番号を付す必要も、受信装置が当該フレーム番号を解析する必要もない。即ち、送信装置にフレーム番号を付す手段を備える必要がなく、且つ、送信装置から発生される各垂直同期信号が非同期であっても、受信装置は同期された映像を生成することができる。また、従来の送信装置は、ユーザが受信装置で表示される映像を目視で参照した結果に基づいて、各分割画像の垂直同期信号の発生タイミングを調整していた。しかしながら、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10の構成により、ユーザは受信装置で表示される映像をユーザが目視で参照する必要はなく、受信装置により同期タイミングを調整することができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、受信装置がウィンドウ違反の検知部を有することにより、複数の送信装置間の垂直同期信号の発生時間差分を一括して提示可能となる。このため、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、装置全体におけるウィンドウ違反を検出するための処理を削減することができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、受信装置に複数の送信装置から各垂直同期信号が入力される場合に、従来のような受信装置内で各垂直同期信号の同期タイミングを制御するよりも簡単に、同期タイミングを制御することを可能にする。
<実施形態2>
本実施形態に係る映像同期タイミング生成装置について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態における映像同期タイミング生成装置10の構成を示す全体図である。尚、図6において図1と同じ処理を行うものは、同じ符号を付与して説明は省略する。実施形態1と異なる処理を行う処理部は、カウントホールドレジスタ600、カウントホールドレジスタ601、出力レジスタ602、及び出力レジスタ603である。
カウントホールドレジスタ600及びカウントホールドレジスタ601は、全ての分割画像に対応する各垂直同期信号0〜3を受信する。カウントホールドレジスタ600は、フリーランカウンタ101によって発信された内部基準信号に基づいて、当該内部基準信号を受信した後から数えて最初に入力された垂直同期信号のタイミングのみ、カウンタ値を更新する。一方、カウントホールドレジスタ601は、各垂直同期信号0〜3が入力された各タイミングでカウンタ値を更新する。そのため、カウントホールドレジスタ600は、最速入力信号が入力されたタイミングをカウンタ値として保持し、カウントホールドレジスタ601は、最遅入力信号が入力されたタイミングをカウンタ値として保持する。
図7は、本実施形態における映像同期タイミング生成装置10の動作波形である。図7は、時刻t0〜t5の1フレーム期間における映像同期タイミング生成装置10の動作波形を示している。まず、時刻t0において、カウントホールドレジスタ600及びカウントホールドレジスタ601は、フリーランカウンタ101から発信された内部基準信号を受信する。次に、時刻t1において垂直同期信号カウント部100は、内部基準信号を受信後、最初に入力された垂直同期信号2を最速入力信号とし、垂直同期信号2が入力されたタイミングをタイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値を保持する。即ち、カウントホールドレジスタ600は、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値を用いてレジスタ値を更新する(値2#1)。同様に、カウントホールドレジスタ601も、タイミングカウンタ114に格納されたカウンタ値を用いてレジスタ値を更新する(値2#1)。
次に、カウントホールドレジスタ600及びカウントホールドレジスタ601は、図7の時刻t2において垂直同期信号2の後続の垂直同期信号3を入力し、時刻t3において垂直同期信号1を入力する。ここで、時刻t2における垂直同期信号3の入力では、カウントホールドレジスタ600はレジスタ値を更新せず、カウントホールドレジスタ601はレジスタ値を更新する(値3#1)。
次に、時刻t4において、カウントホールドレジスタ600及びカウントホールドレジスタ601は、最遅入力信号である垂直同期信号0を入力し、カウントホールドレジスタ601のみレジスタ値を更新する(値0#1)。そして、時刻t5において、処理フレームの次のフレームの内部基準信号がアサートされると、カウントホールドレジスタ600に格納されたレジスタ値が出力レジスタ602にロードされる(値2#1)。そして、カウントホールドレジスタ601に格納されたレジスタ値が出力レジスタ603にロードされる(値0#1)。このとき、出力レジスタ602に、最速入力信号の入力時刻が保持され、出力レジスタ603には、最遅入力信号の入力時刻が保持される。図7の時刻t5において内部基準信号がアサートされた後は、カウントホールドレジスタ600のレジスタ値の更新が再開され、図7の時刻t0〜t5の処理を繰り返す。尚、カウンタ値の取得及び、画像処理開始信号の生成方法は実施形態1と同じである。また、タイミング違反検出部116による垂直同期信号ウィンドウ及び画像処理ウィンドウの違反検出処理フロー(図3(a)及び図3(b))も実施形態1と同じである。 以上説明したように、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、送信装置が1フレーム画像を分割した各分割画像の垂直同期信号を非同期に出力し、受信装置が各分割画像の垂直同期信号の入力タイミングを検出することができる。このため、受信装置は非同期で入力された各分割画像の垂直同期信号の同期をとることが可能となる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、垂直同期信号ウィンドウ違反及び画処理ウィンドウ違反の発生時に、違反している信号ID、及び必要な調整時間を示す情報を記録し、各ウィンドウ違反時の当該情報を外部に提示する。このように、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、ウィンドウ違反発生時に、違反している垂直同期信号を特定することができ、各垂直同期信号が受信装置に到着した時間差分を検出することができる。即ち、映像同期タイミング生成装置10により、垂直同期タイミングの調整に必要な調整値を定量的に得られるため、送信装置が同期タイミングを調整する従来の技術と比較して、同期タイミングの調整回数を減少させ、調整時間の短縮させることができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10によれば、入力画像に必ず付加されている各垂直同期信号を利用して各垂直同期信号の入力順序を決定してウィンドウ違反の検出を行う。このため、送信装置が各分割画像にフレーム番号を付す必要も、受信装置が当該フレーム番号を解析する必要もない。即ち、送信装置にフレーム番号を付す手段を備える必要がなく、且つ、送信装置から発生される各垂直同期信号が非同期であっても、受信装置は同期された映像を生成することができる。また、従来の送信装置は、ユーザが受信装置で表示される映像を目視で参照した結果に基づいて、各分割画像の垂直同期信号の発生タイミングを調整していた。しかしながら、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10の構成により、ユーザは受信装置で表示される映像をユーザが目視で参照する必要はなく、受信装置により同期タイミングを調整することができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、受信装置がウィンドウ違反の検知部を有することにより、複数の送信装置間の垂直同期信号の発生時間差分を一括して提示可能となる。このため、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、装置全体におけるウィンドウ違反を検出するための処理を削減することができる。
また、本実施形態の映像同期タイミング生成装置10は、受信装置に複数の送信装置から各垂直同期信号が入力される場合に、従来のような受信装置内で各垂直同期信号の同期タイミングを制御するよりも簡単に、同期タイミングを制御することを可能にする。
また、本実施形態において垂直同期信号カウント部100は、実施形態1と比較して少ない数のカウントホールドレジスタ及び出力レジスタで実装可能である。