JP6384353B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6384353B2
JP6384353B2 JP2015026544A JP2015026544A JP6384353B2 JP 6384353 B2 JP6384353 B2 JP 6384353B2 JP 2015026544 A JP2015026544 A JP 2015026544A JP 2015026544 A JP2015026544 A JP 2015026544A JP 6384353 B2 JP6384353 B2 JP 6384353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
signal
frequency
rotation detection
detection signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015026544A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016148310A (ja
Inventor
守智 唐崎
守智 唐崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015026544A priority Critical patent/JP6384353B2/ja
Publication of JP2016148310A publication Critical patent/JP2016148310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6384353B2 publication Critical patent/JP6384353B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の出力軸の回転を検出する回転センサから出力される回転検出信号を用いる電子制御装置に関する。
この種の電子制御装置としては、特許文献1に記載の装置がある。特許文献1に記載の電子制御装置は、回転センサ(マグネットピックアップセンサ)から出力される回転検出信号を取り込んでいる。回転センサは、機関出力軸の回転角を検出し、当該回転角の変化に対して正弦波状に変化する電圧信号からなる回転検出信号を出力する。特許文献1に記載の電子制御装置は、回転センサの回転検出信号の波形を整形するための比較器を有している。比較器の反転入力端子及び非反転入力端子には、回転検出信号及び所定の基準電圧がそれぞれ入力されている。比較器は、反転入力端子の入力電圧を非反転入力端子の入力電圧に基づき2値化することにより、回転検出信号に応じたパルス波形の信号を生成する。電子制御装置は、比較器により生成されるパルス信号に基づいて機関出力軸の回転状態を検出する。
また、特許文献1に記載の電子制御装置は、比較器の反転入力端子の入力電圧と非反転入力端子の入力電圧とを相対的に偏位させるためのマスク電流供給部を有している。マスク電流供給部は、比較器の出力信号が反転する際、所定のマスク時間が経過するまでの期間、比較器の反転入力端子あるいは非反転入力端子に電流を供給することにより、反転入力端子の入力電圧と非反転入力端子の入力電圧とを相対的に偏位させる。マスク時間は、回転検出信号の周波数に基づいて設定される。
特開平5−291898号公報
近年、内燃機関と電動モータとを動力源として備える、いわゆるハイブリッド車が普及している。ハイブリッド車では、内燃機関を動力源として用いている状態から、電動モータを動力源として用いる状態へと移行する際、燃費の向上のために内燃機関を停止させることがある。この際、機関出力軸にコンプレッサ等の各種車載機器が連結されていると、それが負荷となって機関出力軸の回転速度が減速方向に急峻に変化する。このとき、回転検出信号の周波数は低周波方向へ急峻に変化する。このような回転検出信号の急峻な変化は、車両停車時に内燃機関を停止させる、いわゆるアイドリング停止機能を有する車両でも同様に生じ得る。
この場合、特許文献1に記載の電子制御装置は、急峻に変化する前の回転検出信号の周波数に基づいてマスク時間を設定する。そして、電子制御装置は、設定されたマスク時間を、回転検出信号が急峻に変化した後に用いることになる。
例えば、図7(a)に示されるように、車両が減速走行している状態で、電子制御装置が内燃機関の停止を時刻t20で開始したとすると、図7(b)に示されるように、回転検出信号の周波数は時刻t20を境に低周波から極低周波へと変化する。これにより、図7(c)に示されるように、比較器の反転入力端子に入力される電圧波形の周波数も、時刻t20を境に低周波から極低周波へと変化する。時刻t20以降に反転入力端子の入力電圧が非反転入力端子の入力電圧を超える時刻t21で、マスク電流供給部は、時刻t20以前の回転検出信号の周波数に対応した極短時間のマスク時間で反転入力端子に電流を供給する。この際、回転センサと電子制御装置とを接続するワイヤハーネスなどのインダクタンスにより、反転入力端子の入力電圧には、非反転入力端子の入力電圧を下回るアンダーシュートが発生する。このようなアンダーシュートが発生することにより、反転入力端子の入力電圧が上下に変動し、反転入力端子の入力電圧が非反転入力端子の入力電圧を再度超えるため、マスク電流供給部は反転入力端子に電流を再度供給する。こうした電流の供給が繰り返されることにより、時刻t21以降に、反転入力端子の入力電圧が、図7(c)に示されるように変動する。この変動により、図7(d)に示されるように、比較器の出力信号にも時刻t21以降に変動が生じる。このように変動する比較器の出力信号に基づいて電子制御装置が機関出力軸の回転状態を検出すると、回転状態を誤判定するおそれがある。
なお、このような課題は、回転センサから出力される回転検出信号の波形をパルス波形に整形して出力するとともに、回転検出信号の周波数に応じてパルス波形の整形態様を調整する波形整形部を有する電子制御装置に共通する課題である。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の機関出力軸の回転状態をより的確に検出することのできる電子制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、内燃機関の出力軸である機関出力軸(20)の回転を検出する回転センサ(3)から出力される回転検出信号を用いる電子制御装置(1)は、演算部(10)と、波形整形部(12)とを備える。回転検出信号は、機関出力軸の回転角の変化に対して正弦波状に変化する電圧信号である。波形整形部は、回転検出信号の波形をパルス波形に整形して出力するとともに、回転検出信号の周波数に応じてパルス波形の整形態様を調整する。演算部は、波形整形部の出力信号に基づいて機関出力軸の回転状態を検出する。波形整形部は出力切替部(122)を有する。出力切替部は、回転検出信号の周波数の急峻な変化を検出した際に、波形整形部の出力信号を固定する。回転検出信号の周波数に対して、第1周波数閾値と、当該第1周波数閾値よりも小さい第2周波数閾値とが設定されている。出力切替部は、回転検出信号の周波数の前回検出値が第1周波数閾値以上であって、且つ回転検出信号の周波数の今回検出値が第2周波数閾値以下であることをもって、回転検出信号の周波数の急峻な変化を検出する。
この構成によれば、機関出力軸の回転速度が減速方向に急峻に変化することにより、回転検出信号の周波数が急峻に変化すると、波形整形部の出力信号が固定される。これにより、回転検出信号の周波数の急峻な変化に対応し切れずに比較器の出力信号の波形に異常が生じるような場合でも、その異常波形が演算部により検出されることを回避できる。よって、演算部が機関出力軸の回転状態を誤検出することがなくなるため、機関出力軸の回転状態をより的確に検出することができる。
本発明によれば、内燃機関の機関出力軸の回転状態をより的確に検出することができる。
電子制御装置の一実施形態についてその概略構成を示すブロック図。 (a)〜(e)は、実施形態の電子制御装置についてマスク前の比較器の入力電圧Vin,Vth、比較器の出力信号Sc、マスク電流Im1,Im2、及びマスク後の比較器の入力電圧の推移を示すタイミングチャート。 実施形態の電子制御装置により実行される出力選択処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の電子制御装置により実行される固定解除処理の手順を示すフローチャート。 (a)〜(e)は、実施形態の電子制御装置について内燃機関の状態、回転検出信号Sr、機関始動信号St、比較器の出力信号Sc、及び波形整形部の出力信号Saの推移を示すタイミングチャート。 (a)〜(f)は、実施形態の電子制御装置について内燃機関の状態、回転検出信号Sr、機関始動信号St、機関停止信号Sp、比較器の出力信号Sc、及び波形整形部の出力信号Saの推移を示すタイミングチャート。 (a)〜(d)は、内燃機関の状態、回転検出信号、比較器の反転入力端子の入力電圧、及び比較器の出力信号の推移を示すタイミングチャート。
以下、電子制御装置の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の電子制御装置1は、図示しない内燃機関及び電動モータを駆動源とする、いわゆるハイブリッド車に搭載されており、内燃機関の駆動を制御する。
電子制御装置1には、ワイヤハーネスHを介して回転センサ3が接続されている。回転センサ3は、内燃機関の出力軸である機関出力軸20の回転角を検出する。回転センサ3は、シグナルロータ30と、ピックアップコイル31とから構成される。
シグナルロータ30は、円環状の部材からなり、機関出力軸20の外周に固定されている。すなわち、シグナルロータ30は機関出力軸20と一体的に回転する。シグナルロータ30は、外周に凸状の複数の歯部300を等角度間隔で有している。
ピックアップコイル31は、電磁誘導方式の構造からなり、シグナルロータ30の歯部300の接近及び離間を磁気の変化に基づき検出することにより、シグナルロータ30の回転角、換言すれば機関出力軸20の回転角に応じた回転検出信号Srを出力する。回転検出信号Srは、機関出力軸20の回転角の変化に対して正弦波状に変化する電圧信号からなる。この回転検出信号Srが、回転センサ3の出力信号として電子制御装置1に取り込まれる。
電子制御装置1は、回転センサ3から出力される回転検出信号Srに基づいて機関出力軸20の回転状態を検出する。また、電子制御装置1は、車両に搭載された図示しないセンサにより、アクセルペダルの踏み込み量や内燃機関の冷却水温等の各種車両状態量を取得する。電子制御装置1は、これらのセンサを通じて取得される情報に基づいて燃料噴射制御や点火磁気制御等の内燃機関に係る各種制御を実行する。
電子制御装置1は、車両ワイヤを介して他の電子制御装置4から信号を受信可能に接続されている。また、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークを介して他の電子制御装置4と通信可能に接続されている。他の電子制御装置4は、例えばハイブリッド車の動作を統括的に司るハイブリッド制御装置や、車両停車時に内燃機関を停止させるアイドリング停止制御装置等が該当する。他の電子制御装置4は、内燃機関の停止を電子制御装置1に要求する場合、その旨の機関停止信号Spを電子制御装置1に送信する。電子制御装置1は、他の電子制御装置4から送信される機関停止信号Spに基づいて内燃機関の停止制御を実行する。
次に、電子制御装置1において回転検出信号Srを処理する部分の構成について詳しく説明する。
図1に示されるように、電子制御装置1は、演算部としてのマイクロコンピュータ10と、周波数検出部11と、波形整形部12とを備えている。以下、マイクロコンピュータ10を「マイコン10」と略記する。
周波数検出部11は、回転検出信号Srの周波数を検出し、当該周波数に応じた電圧信号Sfを出力する。周波数検出部11の出力信号Sfは波形整形部12に取り込まれている。
波形整形部12は、比較器120と、マスク電流供給部121と、出力切替部122とを有している。
比較器120の反転入力端子には、抵抗R1を介して回転検出信号Srが入力されている。図1では、比較器120の反転入力端子の入力電圧を「Vin」で示している。抵抗R1には、回転検出信号Srに含まれるノイズを除去するためのフィルタコンデンサC1が並列接続されている。比較器120の非反転入力端子には、基準電圧源123から抵抗R2を介して電圧Vthが入力されている。比較器120は、非反転入力端子の入力電圧Vthにヒステリシスを設けて反転入力端子の入力電圧Vinと比較を行う周知のシュミットトリガを有している。これにより、図2(a),(b)に示されるように、比較器120は、反転入力端子の入力電圧Vinを非反転入力端子の入力電圧Vthに基づき2値化することにより、回転検出信号Srの波形をパルス波形に整形して出力する。また、非反転入力端子の入力電圧Vthは、比較器120の出力信号Scが反転する度に変化する。
図1に示されるように、マスク電流供給部121には、比較器120の出力信号Sc及び周波数検出部11の出力信号Sfが取り込まれている。マスク電流供給部121は、比較器120の出力信号Scが反転した時点から所定のマスク時間ΔTだけ比較器120の反転入力端子及び非反転入力端子に電流を供給することにより、比較器120の反転入力端子の入力電圧Vinと非反転入力端子の入力電圧Vthとを相対的に偏位させる。
例えばマスク電流供給部121は、比較器120の出力信号Scの論理レベルがローレベルからハイレベルに切り替わった際、比較器120の反転入力端子に図2(c)に示されるようなマスク電流Im1をマスク時間ΔTだけ供給する。このようなマスク電流Im1が比較器120の反転入力端子に入力されることにより、図2(e)に示されるように、反転入力端子の入力電圧Vinが増加し、比較器120の反転入力端子の入力電圧Vinと非反転入力端子の入力電圧Vthとを相対的に偏位させることができる。
また、マスク電流供給部121は、比較器120の出力信号Scの論理レベルがハイレベルからローレベルに切り替わった際、比較器120の非反転入力端子に図2(d)に示されるようなマスク電流Im2をマスク時間ΔTだけ供給する。このようなマスク電流Im2が比較器120の非反転入力端子に入力されることにより、図2(e)に示されるように、非反転入力端子の入力電圧Vthが増加し、比較器120の反転入力端子の入力電圧Vinと非反転入力端子の入力電圧Vthとを相対的に偏位させることができる。
このように比較器120の反転入力端子の入力電圧Vinと非反転入力端子の入力電圧Vthとが相対的に偏位することにより、回転検出信号Srへのノイズの混入による比較器120の出力信号Scの変動を抑制することができる。
ところで、マスク時間ΔTが固定されていると、回転検出信号Srが高周波の場合には、マスク時間ΔTが回転検出信号Srの反転周期よりも相対的に長くなる。この場合には、回転検出信号Srと比較器120の出力信号Scとの間に位相のずれが生じる懸念がある。また、マスク時間ΔTが固定されていると、回転検出信号Srが低周波の場合には、回転検出信号Srの反転周期に対してマスク時間ΔTが相対的に短くなる。この場合には、マスク時間ΔTの経過後に、回転検出信号Srへのノイズの混入による比較器120の出力信号Scの変動を抑制することが難しくなる。
そこで、図1に示されるように、マスク電流供給部121は、周波数検出部11の出力信号Sfに基づいて回転検出信号Srの周波数fを検出し、当該周波数fに基づいてマスク時間ΔTを設定する。マスク電流供給部121は、基本的には、回転検出信号Srの周波数fが高周波方向に変化するほど、マスク時間ΔTを短く設定する。これにより、上記のような回転検出信号Srと比較器120の出力信号Scとの間の位相のずれや、比較器120の出力信号Scの変動を抑制することができる。
出力切替部122は、周波数検出部11の出力信号Sfに基づいて回転検出信号Srの周波数fを検出する。また、出力切替部122には、他の電子制御装置4から出力される機関停止信号Spが抵抗R4を介して取り込まれている。抵抗R4には、他の電子制御装置4の出力信号に含まれるノイズを除去するためのフィルタコンデンサC2が並列接続されている。出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数f及び機関停止信号Spに基づいて、波形整形部12の出力信号Saとして比較器120の出力信号Scを出力するか、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定するかを選択する。出力切替部122により選択される信号が波形整形部12の出力信号Saとなる。波形整形部12の出力信号Saは信号線Wを介してマイコン10に取り込まれている。信号線Wは、抵抗R3を介してグランドに電気的に接続されている。
マイコン10は、波形整形部12の出力信号Saに基づいて機関出力軸20の回転角や回転速度等、機関出力軸20の回転状態を検出する。また、マイコン10は、内燃機関を始動させる際、その旨を示す機関始動信号Stを出力切替部122に出力する。
次に、出力切替部122の具体的な構成について説明する。
出力切替部122は、図3に示される処理を所定の周期で実行する。図3に示されるように、出力切替部122は、まず、回転検出信号Srの周波数fの前回検出値が第1周波数閾値fth1以上であって、且つ回転検出信号Srの周波数fの今回検出値が第2周波数閾値fth2以下であるか否かを判定する(ステップS10)。第1周波数閾値fth1は、機関出力軸20の回転速度領域における低速度領域に対応する周波数に設定されており、機関出力軸20の回転速度が低速度領域以上であるか否かを判定することができるように予め実験等を通じて設定されている。第2周波数閾値fth2は、第1周波数閾値fth1よりも小さい値であって、機関出力軸20の回転速度領域における極低速度領域に対応する周波数に設定されており、機関出力軸20の回転速度が極低速度領域以下であるか否かを判定することができるように予め実験等を通じて設定されている。
出力切替部122は、ステップS10の判定結果が肯定である場合(ステップS10:YES)、回転検出信号Srの周波数fが低周波方向に急峻に変化していると判定する。なお、回転検出信号Srの周波数fの急峻な変化とは、マスク時間ΔTの設定が対応し切れずに、比較器120の出力信号Scの波形に異常が生じる程度の周波数fの変化を示す。出力切替部122は、ステップS10の判定結果が肯定である場合(ステップS10:YES)、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定するとともに(ステップS11)、図1に示されるように、出力固定信号Ssをマイコン10に出力する(ステップS12)。出力固定信号Ssは、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定していることをマイコン10に知らせるための通知である。
図3に示されるように、出力切替部122は、ステップS10の判定結果が否定である場合(ステップS10:NO)、他の電子制御装置4から機関停止信号Spが出力されているか否かを判定する(ステップS13)。出力切替部122は、他の電子制御装置4から機関停止信号Spが出力されている場合には(ステップS13:YES)、回転検出信号Srの周波数fが低周波方向に急峻に変化すると判定し、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定するとともに(ステップS11)、出力固定信号Ssをマイコン10に出力する(ステップS12)。
出力切替部122は、ステップS10及びステップS13のそれぞれの判定結果が否定である場合には(ステップS10:NO,ステップS13:NO)、波形整形部12の出力信号Saとして比較器120の出力信号Scを出力する(ステップS14)。この場合、マイコン10は、出力切替部122から出力固定信号Ssが出力されていないことをもって、波形整形部12から比較器120の出力信号Scが出力されている状態であると判定する。
また、出力切替部122は、図3に示されるステップS11の処理において波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定した場合には、図4に示される処理を所定の周期で実行する。図4に示されるように、出力切替部122は、まず、マイコン10から送信される機関始動信号Stを受信しているか否かを判定する(ステップS20)。出力切替部122は、機関始動信号Stを受信している場合には(ステップS20:YES)、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除する(ステップS21)。すなわち、出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saとして比較器120の出力信号Scを出力する状態に戻る。
出力切替部122は、機関始動信号Stを受信していない場合には(ステップS20:NO)、回転検出信号Srの周波数fが第3周波数閾値fth3以上であるか否かを判定する(ステップS22)。第3周波数閾値fth3は、第2周波数閾値fth2よりも大きい値であって、内燃機関が停止状態から始動を開始したか否かを判定することができるように予め実験等を通じて設定されている。出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数fが第3周波数閾値fth3以上である場合(ステップS22:YES)、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除する(ステップS21)。出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数fが第3周波数閾値fth3未満である場合(ステップS22:NO)、一連の処理を終了する。
次に、本実施形態の電子制御装置1の動作例について説明する。
車両が減速して走行している状態で、電子制御装置1が内燃機関の停止を時刻t1で開始した場合、図5(a)に示されるように、内燃機関は、時刻t1から時刻t2までの停止状態移行期間を経て、時刻t2で実際に停止する。この場合、図5(b)に示されるように、回転検出信号Srは、時刻t1を境に低周波領域から極低周波領域へと急峻に変化する。このような状況では適切なマスク時間ΔTの設定が難しくなるため、図5(d)に示されるように、比較器120の出力信号Scが異常状態となる。
このような状況では、出力切替部122による回転検出信号Srの周波数fの検出値は、時刻t1で第1周波数閾値fth1以上から第2周波数閾値fth2以下へと急峻に変化する。よって、図5(e)に示されるように、出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定する。これにより、図5(d)に示されるように、時刻t1以降に比較器120の出力信号Scが異常状態となった場合でも、それがマイコン10により検出されることがなくなる。
なお、図5(b),(d)に示されるように、比較器120の出力信号Scの異常は、時刻t2で内燃機関が実際に停止し、回転センサ3の回転検出信号Srが無変化状態になることで解消される。すなわち、比較器120の出力信号Scは、時刻t2以降に正常状態に復帰する。
また、時刻t2で内燃機関が停止した後、時刻t3で内燃機関が再始動されたとする。この場合、図5(c)に示されるように、出力切替部122は、時刻t3でマイコン10から機関始動信号Stを受信すると、図5(e)に示されるように、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除する。これにより、図5(a)に示されるようにその後の時刻t4で内燃機関が実際に始動した際に、正常な比較器120の出力信号Scが波形整形部12の出力信号Saとしてマイコン10に入力される。したがって、マイコン10は、内燃機関の再始動時に機関出力軸20の回転状態を適切に検出することができる。
また、図6(a),(d)に示されるように、内燃機関が低速度領域で回転している期間内の時刻t10で他の電子制御装置4から機関停止信号Spが出力された場合には、その後に内燃機関が停止すると予想することができる。この場合、図6(f)に示されるように、出力切替部122は、時刻t10で波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定する。これにより、図6(e)に示されるように、その後の時刻t11以降に比較器120の出力信号Scが異常状態となった場合でも、それがマイコン10により検出されることがなくなる。
以上説明した本実施形態の電子制御装置1によれば、以下の(1)〜(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)回転検出信号Srの周波数fの急峻な変化に対応し切れずに比較器120の出力信号Scの波形に異常が生じるような場合でも、その異常波形がマイコン10により検出されることを回避できる。これにより、マイコン10が機関出力軸20の回転状態を誤検出することがなくなるため、機関出力軸20の回転状態をより的確に検出することができる。
(2)出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数fの前回検出値が第1周波数閾値fth1以上であって、且つ回転検出信号Srの周波数fの今回検出値が第2周波数閾値fth2以下であることをもって、回転検出信号Srの周波数fの低周波方向への急峻な変化を検出することとした。また、出力切替部122は、他の電子制御装置4から送信される機関停止信号Spを受信することをもって、回転検出信号Srの周波数fの低周波方向への急峻な変化を検出することとした。これにより、回転検出信号Srの周波数fの低周波方向への急峻な変化を容易に検出することができる。
(3)出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定した後、回転検出信号Srの周波数fが第3周波数閾値fth3以上になった場合には、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除することとした。また、出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定した後、機関始動信号Stを受信した場合には、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除することとした。これにより、内燃機関が再始動した際に、マイコン10が機関出力軸20の回転状態を適切に検出することができる。
(4)出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saをローレベルに固定した際、その旨を示す出力固定信号Ssをマイコン10に出力することとした。これにより、波形整形部12の出力信号Saがローレベルに固着した際、それが出力切替部122による信号固定によるものであるか、回転センサ3や波形整形部12の異常によるものであるかをマイコン10が判断できる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・出力切替部122は、波形整形部12の出力信号Saを固定する方法として、ローレベルに固定する方法に限らず、ハイレベルに固定する方法や、波形整形部12の出力信号Saの位相を固定する方法等、種々の固定方法を採用することができる。
・マスク電流供給部121は、比較器120の反転入力端子及び非反転入力端子のそれぞれに電流を供給するものに限らず、反転入力端子及び非反転入力端子のいずれか一方にのみ電流を供給するものであってもよい。要は、マスク電流供給部121は、比較器120の反転入力端子及び非反転入力端子の少なくとも一方に電流を供給することにより、反転入力端子の入力電圧Vinと非反転入力端子の入力電圧Vthとを相対的に偏位させるものであればよい。
・波形整形部12の構成は適宜変更可能である。要は、波形整形部12は、回転検出信号Srの波形をパルス波形に整形して出力するとともに、回転検出信号Srの周波数fに応じてパルス波形の整形態様を調整するものであればよい。
・図3に示される出力選択処理では、ステップS10の判定処理及びステップS13の判定処理のいずれか一方を割愛してもよい。また、ステップS10の判定処理と、ステップS13の判定処理とを入れ替えてもよい。同様に、図4に示される固定解除処理では、ステップS20の判定処理及びステップS22の判定処理のいずれか一方を割愛してもよい。また、ステップS20の判定処理と、ステップS22の判定処理とを入れ替えてもよい。
・図3のステップS10の判定処理、及び図4のステップS22の判定処理を行う判定回路を周波数検出部11に設けてもよい。この場合、周波数検出部11は、判定結果に応じた判定信号を出力切替部122に出力する。出力切替部122は、周波数検出部11から送信される判定信号に基づいて、図3のステップS10の判定処理、及び図4のステップS22の判定処理を行う。
・出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数fの低周波方向への急峻な変化を検出する方法として、図3に示されるステップS10及びステップS13の判定処理を用いる方法に限らず、任意の方法を採用することができる。例えば、図7に示されるように、回転検出信号Srの周波数fが低周波方向に変化すると、回転検出信号Srの振幅、すなわち回転検出信号Srの信号レベルが小さくなる。これを利用し、出力切替部122は、回転検出信号Srの信号レベルの変化に基づいて回転検出信号Srの周波数fの急峻な変化を検出してもよい。要は、出力切替部122は、回転検出信号Srの周波数fの急峻な変化を検出した際に、波形整形部12の出力信号Saを固定するものであればよい。
・出力切替部122は、内燃機関の始動を検出する方法として、図4に示されるステップS20及びステップS22の判定処理を用いる方法に限らず、任意の方法を採用することができる。要は、出力切替部122は、内燃機関が始動する際に、波形整形部12の出力信号Saの固定を解除するものであればよい。
・上記実施形態の電子制御装置1の構成は、エンジンの駆動を制御する電子制御装置に限らず、回転センサ3から出力される回転検出信号Srを用いる各種電子制御装置に適用することが可能である。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置や条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:電子制御装置
3:回転センサ(マグネットピックアップセンサ)
4:他の電子制御装置
10:マイコン(演算部)
12:波形整形部
20:機関出力軸
120:比較器
121:マスク電流供給部
122:出力切替部

Claims (5)

  1. 内燃機関の出力軸である機関出力軸(20)の回転を検出する回転センサ(3)から出力される回転検出信号を用いる電子制御装置(1)であって、
    前記回転検出信号は、前記機関出力軸の回転角の変化に対して正弦波状に変化する電圧信号であり、
    前記回転検出信号の波形をパルス波形に整形して出力するとともに、前記回転検出信号の周波数に応じて前記パルス波形の整形態様を調整する波形整形部(12)と、
    前記波形整形部の出力信号に基づいて前記機関出力軸の回転状態を検出する演算部(10)と、を備え、
    前記波形整形部は、前記回転検出信号の周波数の急峻な変化を検出した際に、前記波形整形部の出力信号を固定する出力切替部(122)を有し、
    前記回転検出信号の周波数に対して、第1周波数閾値と、当該第1周波数閾値よりも小さい第2周波数閾値とが設定され、
    前記出力切替部は、前記回転検出信号の周波数の前回検出値が前記第1周波数閾値以上であって、且つ前記回転検出信号の周波数の今回検出値が前記第2周波数閾値以下であることをもって、前記回転検出信号の周波数の急峻な変化を検出することを特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項に記載の電子制御装置において、
    前記回転検出信号の周波数に対して、前記第2周波数閾値よりも大きい第3周波数閾値が更に設定され、
    前記出力切替部は、前記波形整形部の出力信号を固定した後、前記回転検出信号の周波数が前記第3周波数閾値以上になった場合には、前記波形整形部の出力信号の固定を解除することを特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電子制御装置において、
    前記出力切替部は、前記波形整形部の出力信号を固定した際、その旨を示す出力固定信号を前記演算部に出力することを特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の電子制御装置において、
    前記出力切替部は、前記波形整形部の出力信号を固定した後、前記内燃機関を始動させる旨の機関始動信号を受信した場合には、前記波形整形部の出力信号の固定を解除することを特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の電子制御装置において、
    前記波形整形部は、
    反転入力端子及び非反転入力端子に前記回転検出信号及び基準電圧がそれぞれ入力され、前記反転入力端子の入力電圧を前記非反転入力端子の入力電圧に基づき2値化することにより前記パルス波形の信号を出力する比較器(120)と、
    前記比較器の出力信号が反転する時点から所定のマスク時間が経過するまでの期間、前記反転入力端子及び前記非反転入力端子の少なくとも一方に電流を供給するマスク電流供給部(121)と、を有し、
    前記マスク電流供給部は、前記回転検出信号の周波数に基づいて前記マスク時間を設定することを特徴とする電子制御装置。
JP2015026544A 2015-02-13 2015-02-13 電子制御装置 Active JP6384353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015026544A JP6384353B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015026544A JP6384353B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016148310A JP2016148310A (ja) 2016-08-18
JP6384353B2 true JP6384353B2 (ja) 2018-09-05

Family

ID=56691562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015026544A Active JP6384353B2 (ja) 2015-02-13 2015-02-13 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6384353B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3111619B2 (ja) * 1992-04-10 2000-11-27 株式会社デンソー 比較器の入力信号処理装置
JP2002161794A (ja) * 2000-11-29 2002-06-07 Denso Corp エンジン制御装置及び回転センサ信号処理回路
JP3820998B2 (ja) * 2002-01-23 2006-09-13 株式会社デンソー 回転検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016148310A (ja) 2016-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4623150B2 (ja) モータ制御装置
KR101035362B1 (ko) 차량용 배터리 충전 장치 및 차량용 발전기의 발전 동작 제어 장치
US7049859B2 (en) Variable threshold comparator interface circuit
JP2012125105A (ja) 車両用発電制御装置
JP2016002797A (ja) 車両機器制御装置及び制御方法
JP2006304504A (ja) 車両用発電機の制御装置
JP2009213222A (ja) 車両用発電制御装置
JP6384353B2 (ja) 電子制御装置
JP5941718B2 (ja) 信号処理回路、車載用電子制御装置、および信号処理回路の車載用電子制御装置への実装方法
JP4947281B2 (ja) 絶縁不良検出装置
JP6540568B2 (ja) 電子制御装置
CN112202380B (zh) 一种电动车温度保护方法、电动车的控制器及电动车
JP3303439B2 (ja) 波形整形回路
JP3820998B2 (ja) 回転検出装置
JP2017207382A (ja) 電子制御装置
JP2008035623A (ja) ブラシレスモータの制御装置
JP6435965B2 (ja) 入力回路及びインバータ装置
JP6560977B2 (ja) 電子制御装置
US10523136B2 (en) Inverter device and method of controlling the same
JP6469058B2 (ja) ノックセンサの固定の緩みを検知する電子装置、当該電子装置を備える車両、及び緩み検知方法
JP5814994B2 (ja) 自動二輪車の灯火装置
JP5963358B2 (ja) 点火制御装置および点火制御方法
JP2009167802A (ja) エンジン制御装置
JP2009079511A (ja) バルブ特性可変装置の駆動装置、バルブ特性制御システム及びバルブ特性可変システム
JP2004257344A (ja) 波形整形方法及び電子制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180723

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6384353

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250