JP6381181B2 - 消火用ホース - Google Patents

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Description

本発明は、放水していない無負荷状態で縮んでおり、消火用水を加圧供給した負荷状態で、必要とする長さに伸びるような伸縮自在な消火栓などに使用する消火用ホースに関する。
従来、消火栓は、開放自在な扉を備えた収容箱内に、先端にノズルを装着したホースを収納し、火災発生時には、前面の扉を開いてノズル付きのホースを筐体から引き出して、消火栓弁を開いて消火を行う。
消火栓ホースには、ゴム引きホースと保形ホース等がある。何れのホースも防護範囲を広くして消火栓の設置台数を少なくするため10m~30mの長さをもつことが要求され、そのため消火栓の収容箱はホースを収納するために十分な収納スペースを確保している。
更にホースには、水漏れが無く、吸水しにくい素材であること、引き出した際或いは収納の際床面や路面と接触するために擦れに強いこと、水圧に耐えられる強度を有すること、途中で折れても水圧によって正常に水流を保つべく、耐閉塞性にすぐれていること、引き出し力を小さくすること、圧力損失を極力小さくすることなどの性能が要求されるため様々な工夫がされてきている。
このような要求を満足するため、現在のホースは、たとえば内面を樹脂等の防水性能と柔軟性を有する素材を使用し、その外側に水圧に耐えるためのフィラメントを配し、表面は擦れに強く滑りやすい素材としたホースが製品化されている。
特開2010−151246号公報 特開2012−065886号公報
しかしながら、このようなホースは、防護範囲を広くして消火栓の設置台数を少なくするために、10m〜30mといったある程度の長さを持つことが要求され、既存の技術では無負荷(無加圧)の状態で要求の長さを持つ必要があり、収容箱の大きさはホース収納に必要なスペースに依存することになるため、必然的に大きなホースの収納スペースを確保することになって収容箱が大きくなるという問題がある。
この問題は屋内消火栓、屋外消火栓、トンネル消火栓、及びホース格納箱、消防ポンプ自動車の全てに共通の問題である。特にトンネル消火栓では、ホース長さが30mとなっているため、収納箱が必然的に大きくなるという問題があり、使い易さ、施工性、省資源などの観点から改善する必要のある課題である。また火災時に放水した場合や点検時において放水試験を実施した場合には、ホース内部の水抜きをしてから収納する必要があるため、時間と労力が掛かるという問題がある。
この問題を解決するためには、放水していない無負荷状態で所定の長さに縮んでおり、消火用水を加圧供給した負荷状態で、必要とする長さに伸びるような伸縮自在なホースが必要となる。
このように伸縮自在なホースとして、庭の水まきや洗車などに使用する伸縮自在なホースが家庭用として販売されている。このホースは、内部に伸縮自在なホースゴムを入れ、外装に蛇腹の形態をした合成樹脂繊維製の蛇腹カバーを使用しており、蛇口に接続して水道水を通水すると、水圧により内部のホースゴムが伸び、これによって外装した蛇腹カバーが順次伸びていくもので、ホースの最伸長は蛇腹カバーの長さによって規制されている。
このため蛇腹カバーの素材そのものは伸縮自在の繊維でなくてよいが、完全に伸びる間は蛇腹状になっているため、ホースを引き出す途中では、路面、床面等との接触低抗が大きくなることが想定され、引き出し力を大きくする要因となり、また路面との擦れによる摩耗が早いという問題が考えられる。特に道路面で使用するトンネル消火栓では、耐摩耗性の問題が生ずると考えられる。
またホースゴムの断面方向の伸びに対しては、蛇腹カバーがその伸びを制限し、圧力に耐える役目を果たすことになるため、長手方向の伸びとの関係を勘案して、蛇腹カバーの内径を内部のホースゴムより大きくすることになる。
すなわち伸縮自在なゴムと外装の蛇腹カバーは、物理的、化学的に結合されておらず、独立して伸びるので、消火栓のように急激に高い水圧が掛かる場合は、その瞬時の力を伸縮自在なゴムが受け、その負荷は蛇腹カバーと接触して蛇腹カバーで受けるまで独立して受け続けることになるため、強度の弱いゴムでは破裂したり、繰返しの使用に耐えられないなどの問題がある。
またホースが水圧によって伸びた場合、蛇腹カバーに織りこまれた螺旋状のフィラメントや弱いスプリングも伸びていくため、伸縮自在のゴムに掛かる水圧を受けるフィラメント等の伸縮ゴム単位長さ当たりの長さ、面積は、初期(伸びる前)の密度に比べて疎となり、高い水圧を伸縮自在のゴム単独で受ける部分が発生することになり、消火栓など高圧での使用が予想される場合には、強度面で問題がある。
また蛇腹カバーは、内部のホースゴムの伸縮に追従するためには、柔軟性のある素材、即ち柔らかい素材が好ましく、特に縮む際にはホースゴムの縮む力に追従できる柔軟性が必要とされる。しかし、蛇腹カバーを消火栓で使用する場合には、蛇腹カバーに対して高圧力に耐える耐圧性、耐摩耗性が必要となり、その結果柔軟性に欠けてホースゴムの伸縮に追従しにくくなるという問題が出る。
本発明は、高圧放水に対する耐圧性、耐摩耗性及び柔軟性を確保可能とする伸縮自在な消火用ホースを提供することを目的とする。
(第1発明)
本発明は、通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がって使用可能な長さ及び径となり、その後に通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
水と直接触れる通水面に設けられ、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された水密層と、
無負荷状態で水密層の外側に密着するように外装され、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、負荷状態で所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成されたカバー層と、
を備えことを特徴とする。
また、カバー層の第2素材は、径方向に所定の伸び率で伸縮自在であり、
水密層の第1素材は、第2素材の径方向の伸び率よりも大きい所定の伸び率で径方向に伸縮自在であり、
無負荷状態から負荷状態までの状態で、カバー層が水密層の外側に常に密着する。
ここで、水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
カバー層の第2素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍所定の伸び率を有する。
また、カバー層の第2素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有する
(第2発明)
本発明は、通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がって使用可能な長さ及び径となり、その後に通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
水と直接触れる通水面に設けられ、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された水密層と、
無負荷状態で水密層の外側に密着するように外装され、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、負荷状態で所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成された第1カバー層と、
第1カバー層の外側に密着するように外装され、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ第2素材と同等の伸び率により伸縮自在で、表面の摩擦が少なく且つ擦れに対する耐摩耗性を有する第3素材で形成された第2カバー層と、
を備えことを特徴とする。
ここで、水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
第1カバー層の第2素材と第2カバー層の第3素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍所定の伸び率を有する。
また第1カバー層の第2素材と第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有する
(第3発明)
本発明は、通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がるって使用可能な長さ及び径となり、その後に通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
水と直接触れる通水面に設けられ、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された第1水密層と、
第1水密層の外側に貼り合わされ、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、負荷状態で所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成された第1カバー層と、
第1カバー層の外側に貼り合わされ、第1素材で形成された第2水密層と、
第2水密層の外側に密着するように外装され、負荷状態で無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ第2素材と同等の伸び率により伸縮自在で、表面の摩擦が少なく且つ擦れに対する耐摩耗性を有する第3素材で形成された第2カバー層と、
を備えことを特徴とする。

ここで、第1水密層と第2水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
第1カバー層の第2素材と第2カバー層の第3素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、負荷状態で無負荷状態の1.5乃至8倍所定の伸び率を有する。
第1カバー層の第2素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸のみの構造有し、
第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造有する。
あるいは、第1カバー層の第2素材と第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有する。
本願発明の消火用ホースは、長手方向の伸び及び径方向の広がりが、負荷状態として1MPaの水圧による通水状態で無負荷状態の略2倍となる。
また横糸は、螺旋状に配置される横糸は、1又は複数の横糸をリング状に分離して配置されても良い。
本発明の消火用ホースによれば、水と直接触れる通水面に設けられ、所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない合成ゴム又合成樹脂による第1素材で形成した水密層と、水密層の外側に貼り合わされるか又は外装され、水密層の伸び率と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、通水に伴う水圧に耐えられる強度を有する所定の繊維又は合成樹脂による第2素材で形成したカバー層との少なくとも2層構造を設けたことで、通水していない無負荷状態で所定の長さに縮んでおり、通水した負荷状態で必要とする長さに伸びる伸縮自在な消火用ホースを提供でき、次の効果が得られる。
まず、通水していない無負荷状態で所定の長さに縮んでおり、また消火用ホースの外形も縮んで細くなっており、収納スペースが小さくでき、軽量化でき、持ちやすくでき、また収納に要する作業時間を短くすることができる。
また、通水に伴う水圧に耐えられる強度を有するカバー層を設けたことで、消火栓に使用した場合の高圧通水に耐える十分な強度を有し、耐圧性と耐久性を確保し、また繰り返し使用に対する耐摩耗性を確保できる。
また、内部の水密層の伸び率に対し、外側のカバー層の伸び率を同等又はそれ以下としたことで、通水を開始した場合と通水を停止した場合に、水密層とカバー層が一体となって自動的に伸縮し、通水を開始した場合に、消火用ホースは通水による加圧を受けて自動的に伸びていくため、火災に対し使い易い消火栓を実現でき、また、使用後に通水を止めて無負荷状態にすると、自動的に消火用ホースが縮みながら排水し、水抜きが簡単で、火災や保守点検により放水した場合の復旧作業が容易なる。また放水時に急激な高い水圧が掛かる場合でも、その瞬時の力を第1素材と第2素材で形成したカバー層との少なくとも2層構造で受けるため、破裂、繰返しの使用に耐えられないなどの強度面での問題を解決できる。
また、内部の水密層に対し外側のカバー層は密着して空隙はないため、何処を持っても違和感なく操作できる。
更に、水に直接触れる通水槽の内面は平滑にできるので、圧力損失を少なくできる。
消火用ホースの第1実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図 図1の無負荷状態でのホース断面を取出して示した説明図 図1の消火用ホースに通水した負荷状態を、通水前の無負荷状態と対比して示した説明図 図3の負荷状態でのホース断面を拡大して示した説明図 カバー層に設ける横糸をリング状に配置した他の実施形態を示した説明図 3層構造とした消火用ホースの第2実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図 4層構造とした消火用ホースの第3実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図 4層構造とした消火用ホースの第3実施形態の他の例を通水しない無負荷状態で示した説明図
[消火用ホースの第1実施形態]
図1は消火用ホースの第1実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図、図2は図1のホース断面を拡大して示した説明図である。
図1及び図2に示すように、消火用ホース10は、通水していない無負荷状態で所定の長さL、例えばL=15mに縮んでおり、そのホース構造は、水と直接触れる通水面に設けた水密層12と、水密層12の外側に設けたカバー層14の2層構造としている。
(水密層の構成)
水密層12は、所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成している。水密層12を形成する第1素材は、無負荷状態の長さを1とした場合、トンネル消火栓を例にとると、1MPaの消火用水を通水する負荷状態で、少なくとも1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有する合成ゴム又は所定の合成樹脂を使用する。水密層12の形成は、所定の内径と肉厚をもつ例えば合成ゴム製のホースゴムを製造することで実現できる。
ここで伸び率とは、例えばゴムひもに力を加えて切れる限界まで伸ばした場合の伸びる長さをパーセントで表したものであり、伸度ともいう。合成ゴムの場合、伸び率は850程度あり、これは無負荷状態の長さを100%とした場合、これに加えて850%伸びることを意味し、無負荷状態の長さを1とした場合、9.5倍に伸び、本実施形態の水密層12の条件を十分に満たしている。
(カバー層の構成)
カバー層14は、水密層12の外側に貼り合わされるか又は密着して外装され、水密層12の伸び率と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、1MPaの消火用水の通水に伴う水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成している。またカバー層14はトンネル消火栓としての消火用ホース10を引き出した場合に路面と擦れることから、第2素材は、摩擦が少なく、擦れに耐える耐摩耗性を有する。ここで、消火用ホース10の無負荷状態での内径をD1、外径をD2、肉厚をdとしている。
カバー層14を形成する第2素材は、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する所定の繊維又は所定の合成樹脂である。第2素材として繊維を使用した場合、図2に示すように、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する経糸16と横糸18による編み構造とする。この編み構造において、横糸18は螺旋状とする。
編み構造を持つカバー層14を構成する繊維としては、例えば人工合成によるくも糸を使用することができる。このような人工合成のくも糸としては、スパイバー株式会社製造の商品名「スパイバー」を使用することができる。人工合成のくも糸の伸び率は、現在50程度であり、無負荷状態の長さを1とした場合、1.5倍に伸び、本実施形態のカバー層14の条件を十分に満たしている。また、人工合成のくも糸は、その改良により更に大きな伸び率の実現が期待される。
また、人工合成のくも糸は、鋼鉄の4倍の強度をもち、既存繊維中で最高の靭性(タフネス)を持ち、消火用ホースに必要とされる耐圧性、耐久性、及び耐摩耗性を満足する。
なお、本実施形態に使用可能な伸び率をもつ繊維としては、ポリウレタン弾性繊維がある。このポリウレタン弾性繊維としては、例えば東レ・オペロンテック株式会社の製品名「ライクラ(登録商標)ファイバー」がある。ポリウレタン弾性繊維は、くも糸のように細く透明で、引っ張ると元の長さの4〜7倍まで伸び、力を緩めればすぐに元の長さに戻る。ポリウレタン弾性繊維は、通常、他の繊維と混用されており、例えば前述した人工合成のくも糸と混用することで、本実施形態の伸び率を満たすカバー層14の実現が可能となる。
(無負荷状態と負荷状態の消火用ホース)
現在、トンネル消火栓に使用している消火用ホースの寸法は例えば次のようになる。
内径=約36mm
外径=約42mm
厚さ=約3mm
長さ=30メートル
ここで、図1及び図2に示した消火用ホース10の伸び率を2倍とすると、通水しない無負荷状態で縮んでいる消火用ホース10の寸法は例えば次のようになる。
内径(D1)=約18mm
外径(D2)=約21mm
厚さ(d)=約6mm
長さ(L)=15メートル
図3は、図1及び図2に示した無負荷状態の消火用ホース10に、水圧1MPaによる通水を行って伸びた負荷状態を、通水前の無負荷状態と対比して示した説明図、図4は図3の負荷状態でのホース断面を拡大して示した説明図である。
図1及び図2に示した無負荷状態の消火用ホース10に通水すると、通水による水圧を受けて合成ゴム製の水密層12とその外側に設けた例えば人工合成のくも糸繊維の編構造をもつカバー層14は、長手方向に伸びると共に及び径方向に広がり、その寸法は、現在のトンネル消火栓の消火用ホースと同様に、例えば次のようになる。
内径(2・D1)=約36mm
外径(2・D2)=約42mm
厚さ(d/2)=約3mm
長さ(2・L)=約30メートル
即ち、負荷状態の消火用ホース10aは、無負荷状態に対し長さは略2倍の約30mに伸び、外径は無負荷状態に対し略2倍の約42mmに広がり、内径も無負荷状態に対し略2倍の約36mmに広がり、一方、肉厚は無負荷状態に対し略半分の約3mmと薄くなる。
ここで、負荷状態の消火用ホース10aの外径及び長さは、カバー層14の伸び率により決まる。即ち、水に直接触れるホースゴムによる水密層12の伸び率は例えば9.5倍と大きいが、その外側に設けたカバー層14の伸び率は例えば2倍であることから、負荷状態での消火用ホース10の寸法は、カバー層14の伸び率できまる2倍の外径と長さに伸びる。
なお、初期の消火用ホースの長さは、消火活動時、例えば消火栓レバーを操作して、直ぐ引き出して火災地点に近づくとすると、歩行スピードを1m/secとして30mホースを引き出し終わるには、約30秒間掛かることになるので、違和感なく操作するには、通水後30mまで伸びる時間との差(例えばホース内を走る水の速度を秒速2m/secとすると、30m伸びるには15秒掛かるので、その差15秒となり、歩行速度1m/secとすれば、初期ホース長は15m(実際は徐々に伸びていくので15m以下でも操作性に問題は生じない)を勘案して、決定すると使い易さが増すことになる。
(消火用ホースとしての性能)
本実施形態の消火用ホース10は、通水していない無負荷状態で例えば半分の15mの長さに縮んでおり、また消火用ホース10の外形も半分の21mmと細くなっており、消火栓の収納箱の収納スペースが従来の半分と小さくでき、また重量も半分程度に軽量化でき、このため持ちやすくでき、また収納箱に消火用ホース10を収納に要する作業時間を短くすることができる。
また、通水に伴う水圧に耐えられる強度を有するカバー層14を設けたことで、消火栓に使用した場合の1MPaの高圧通水に耐える十分な強度を有し、耐圧性と耐久性を確保し、また繰り返し使用に対する耐摩耗性を確保できる。
また、内部のホースゴムによる水密層12の伸び率に対し、外側のカバー層14の伸び率を同等又はそれ以下としたことで、通水を開始した場合と通水を停止した場合に、水密層12とカバー層14が一体となって自動的に伸縮し、通水を開始した場合に、消火用ホース10は通水による加圧を受けて自動的に伸びていくため、火災に対し使い易い消火栓を実現でき、また、使用後に通水を止めて無負荷状態にすると、自動的に消火用ホース10が縮みながら排水し、水抜きが簡単で、火災や保守点検により放水した場合の復旧作業が容易なる。
また、内部の水密層12に対し外側のカバー層14は密着して空隙はないため、何処を持っても違和感なく操作できる。更に、水に直接触れるホースゴムによる水密層12の内面は平滑にできるので、圧力損失を少なくできる。
(リング状の横糸)
図5はカバー層に設ける横糸をリング状に配置した消火用ホースの他の実施形態を示した説明図であり、図5(A)に側面から見た断面を示し、図5(B)に端面から見た断面を示している。
図5(A)及び図5(B)に示すように、水密層12は図2の実施形態と同様であるが、水密層12の外側に設けるカバー層14は、水密層12の周囲に複数本の経糸16を密着して張り合わせ、この経糸16の外側に横糸をリング状に分離して貼り付けたことを特徴とする。
また経糸16の外側に貼り付ける横糸18は、図5(C)に示すように、複数本の横糸18、例えば4本の横糸18を並べた横糸集団180をリング状に貼り付けるようにしても良い。
このような横糸18をリング状に配置したカバー層14を形成することで、図2の横糸を螺旋状に配置した場合に比べ、耐圧力を上げるとともに、ホース伸縮率を螺旋状にした場合に比べて大きくすることができる。
[消火用ホースの第2実施形態]
図6は、3層構造とした消火用ホースの第2実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図である。
図6に示すように、本実施形態の消火用ホース10は、通水していない無負荷状態で所定の長さL、例えばL=15mに縮んでおり、そのホース構造は、水と直接触れる通水面に設けた水密層12、水密層12の外側に設けた第1カバー層14a、及び第1カバー層14aの外側に設けた第2カバー層14bの3層構造としている。
水密層12は、所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成し、トンネル消火栓を例にとると、1MPaの消火用水を通水する負荷状態で、少なくとも1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有する合成ゴム又は所定の合成樹脂を使用する。水密層12の形成は、所定の内径と肉厚をもつ例えば合成ゴム製のホースゴムを製造することで実現できる。
第1カバー層14aは、水密層12の外側に貼り合わされるか又は外装され、水密層12の伸び率と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、1MPaの消火用水の通水に伴う水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成している。
第1カバー層14aを形成する第2素材は、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する経糸16aと横糸18aによる編み構造し、例えば人工合成によるくも糸を使用している。第1カバー層14aは、消火栓に使用した場合の1MPaの高圧通水に耐える十分な強度を有し、耐圧性と耐久性を確保する。
第2カバー層14bは、第1カバー層14aの外側に貼り合わされるか又は外装され、第1カバー層14aの伸び率と同等の伸び率により伸縮自在であり、第1カバー層14aと同様、第2カバー層14bを形成する第2素材は、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する経糸16bと横糸18bによる編み構造とし、例えば人工合成によるくも糸を使用している。第2カバー層14bは、トンネル消火栓としての消火用ホース10を引き出した場合に路面と擦れることから、摩擦が少なく、擦れに耐える耐摩耗性を確保する。
この3層構造をとる第2実施形態の消火用ホース10についても、第1実施形態の場合と同様、通水していない無負荷状態で所定の長さに縮んでおり、通水した負荷状態で必要とする所定の長さに伸びる伸縮自在な消火用ホースとしての性能が得られ、更に、耐摩耗性の点で高い性能が得られる。
なお、第1カバー層14a及び第2カバー層14bとして、図5に示した横糸をリング状とした配置としても良い。
[消火用ホースの第3実施形態]
図7は、4層構造とした消火用ホースの第3実施形態を通水しない無負荷状態で示した説明図である。
図7に示すように、本実施形態の消火用ホース10は、通水していない無負荷状態で所定の長さL、例えばL=15mに縮んでおり、そのホース構造は、水と直接触れる通水面に設けた第1水密層12a、第1水密層12aの外側に設けた第1カバー層14a、第1カバー層14aの外側に設けた第2水密層12b及び第2水密層12bの外側に設けた第2カバー層14bの4層構造としている。
第1水密層12aは、所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成し、トンネル消火栓を例にとると、1MPaの消火用水を通水する負荷状態で、少なくとも1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有する合成ゴム又は所定の合成樹脂を使用する。水密層12の形成は、所定の内径と肉厚をもつ例えば合成ゴム製のホースゴムを製造することで実現できる。
第1カバー層14aは、水密層12の外側に貼り合わされ、水密層12の伸び率と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、1MPaの消火用水の通水に伴う水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成している。
第1カバー層14aを形成する第2素材は、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する経糸のみの構造とし、例えば人工合成によるくも糸を使用している。経糸のみからなる第1カバー層14aは、消火栓に使用した場合の1MPaの高圧通水に耐える十分な強度を有し、耐圧性と耐久性を確保する。
第2水密層12bは、所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない合成ゴム又は所定の合成樹脂による第1素材で形成し、経糸のみを用いた第1カバー層14aの外側に、例えば溶融した合成ゴムを塗りこんで硬化させることで形成する。このため、経糸のみを用いた第1カバー層14aは、内側の第1水密層12aと外側の第2水密層12bに挟まれたサンドイッチ構造となり、通水による負荷状態で伸びた際の水密性と耐圧性を確保する。
第2カバー層14bは、第2水密層12bの外側に貼り合わされるか又は外装され、第1カバー層14aの伸び率と同等の伸び率により伸縮自在であり、第2カバー層14bを形成する第2素材は、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する経糸16bと横糸18bによる編み構造とし、例えば人工合成によるくも糸を使用している。第2カバー層14bは、トンネル消火栓としての消火用ホース10を引き出した場合に路面と擦れることから、摩擦が少なく、擦れに耐える耐摩耗性を確保する。

この4層構造をとる第2実施形態の消火用ホース10についても、第1実施形態の場合と同様、通水していない無負荷状態で所定の長さに縮んでおり、通水した負荷状態で必要とする所定の長さに伸びる伸縮自在な消火用ホースとしての性能が得られ、更に、第1水密層12aと第2水密層12bの二重構造としたことで、水密性の点で高い性能が得られる。
図8は、4層構造とした消火用ホースの第3実施形態の他の例を通水しない無負荷状態で示した説明図である。
図8に示すように、本実施形態の消火用ホース10は、第1水密層12aと第2水密層12bの間に設ける第1カバー層14aとして、第2カバー層14bと同じ、負荷状態で1.5乃至8倍又はそれ以下の所定の伸び率を有する例えば人工合成によるくも糸を用いた経糸16bと横糸18bによる編み構造としたことを特徴とする。
この内側の第1水密層12aと外側の第2水密層12bの間に、経糸16bと横糸18bによる編み構造の第1カバー層14aを挟み込んだサンドイッチ構造は、合成ゴムによりホースゴムを製造する際に、第1カバー層14aを形成する編み構造をホースゴムの中に埋め込むようにして製造する。
この第1水密層12aと第2水密層12bの間に、経糸16bと横糸18bによる編み構造の第1カバー層14aを挟み込んだサンドイッチ構造により、図6の経糸のみの第1カバー層14aを挟み込んだサンドイッチ構造比べ、耐圧性と耐久性を更に高めることができる。
なお、図7の第2カバー層14b、及び図8の第1カバー層14a及び第2カバー層14bとして、図5に示した横糸をリング状とした配置としても良い。
[本発明の変形例]
本発明の伸縮自在な消火用ホースは、上記の実施形態に限定されず、水を通さない合成ゴム又合成樹脂による第1素材で形成した水密層と、その外側に設けた通水に伴う水圧に耐えられる強度を有する繊維又は合成樹脂によるカバー層との少なくとも2層構造を基本とし、これに加え、水密性、耐圧性、耐久性、又は耐摩耗性に対応して必要とする層を必要に応じて適宜に追加した多層構造とすればよい。
また、上記の実施形態は消火栓の消火用ホースを例にとるものであったが、消火栓に限らず、ホース全般に適用できる。例えば家庭用のキッチンにおける水道栓にも使用できるものである。更に水道栓に使用した場合は、火災時の使用や家庭菜園の水やりに利用できる。すなわち、通常はキッチンの水道栓として使用し、火災時には引き出して、消火活動に使用することができるが、伸縮自在のホースであるため、収納時には非常にスペースが少なく、火災時に引き出した時には数倍の長さになるため、容易に消火活動ができる。
また、消火器のホースに伸縮自在の消火用ホースを採用することで、設置時はコンパクトに収納され、使用時は従来の消火器と同様に取り扱うことが可能となる。さらに車載式消火器に使用した場合は、車載式消火器を移動後も、より広い範囲の消火が可能になる。
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,10a:消火用ホース
12:水密層
12a:第1水密層
12b:第2水密層
14:カバー層
14a:第1カバー層
14b:第2カバー層
16,16a,16b:経糸
18,18a,18b:横糸
180:横糸集団

Claims (14)

  1. 通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がって使用可能な長さ及び径となり、その後に前記通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して前記収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
    水と直接触れる通水面に設けられ、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された水密層と、
    前記無負荷状態で前記水密層の外側に密着するように外装され、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ前記第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、前記負荷状態で前記所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成されたカバー層と、
    を備えことを特徴とする消火用ホース。
  2. 請求項1記載の消火用ホースに於いて、
    前記水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
    前記カバー層の第2素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍の所定の伸び率を有することを特徴とする消火用ホース。
  3. 請求項2記載の消火用ホースに於いて、
    前記カバー層の第2素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有することを特徴とする消火用ホース。
  4. 請求項1記載の消火用ホースに於いて、
    前記カバー層の第2素材は、径方向に所定の伸び率で伸縮自在であり、
    前記水密層の第1素材は、前記第2素材の径方向の伸び率よりも大きい所定の伸び率で径方向に伸縮自在であり、
    前記無負荷状態から前記負荷状態までの状態で、前記カバー層が前記水密層の外側に常に密着することを特徴とする消火用ホース。
  5. 通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がって使用可能な長さ及び径となり、その後に前記通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して前記収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
    水と直接触れる通水面に設けられ、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された水密層と、
    前記無負荷状態で前記水密層の外側に密着するように外装され、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ前記第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、前記負荷状態で前記所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成された第1カバー層と、
    前記第1カバー層の外側に密着するように外装され、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ前記第2素材と同等の伸び率により伸縮自在で、表面の摩擦が少なく且つ擦れに対する耐摩耗性を有する第3素材で形成された第2カバー層と、
    を備えことを特徴とする消火用ホース。
  6. 請求項5記載の消火用ホースに於いて、
    前記水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
    前記第1カバー層の第2素材と前記第2カバー層の第3素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍の所定の伸び率を有することを特徴とする消火用ホース。
  7. 請求項6記載の消火用ホースに於いて、
    前記第1カバー層の第2素材と前記第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有することを特徴とする消火用ホース。
  8. 通水していない無負荷状態で所定のスペースに収納可能な長さ及び径に縮んでおり、所定の水圧により通水した負荷状態で長手方向に伸びる共に径方向に広がって使用可能な長さ及び径となり、その後に前記通水していない無負荷状態になると縮みながら排水して前記収納可能な長さ及び径に戻る伸縮自在な消火用ホースであって、
    水と直接触れる通水面に設けられ、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率により伸縮自在で、水を通さない第1素材で形成された第1水密層と、
    前記第1水密層の外側に貼り合わされ、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ前記第1素材と同等又はそれ以下の伸び率により伸縮自在で、前記負荷状態で前記所定の水圧に耐えられる強度を有する第2素材で形成された第1カバー層と、
    前記第1カバー層の外側に貼り合わされ、前記第1素材で形成された第2水密層と、
    前記第2水密層の外側に密着するように外装され、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5倍以上に伸びる所定の伸び率であり、且つ前記第2素材と同等の伸び率により伸縮自在で、表面の摩擦が少なく且つ擦れに対する耐摩耗性を有する第3素材で形成された第2カバー層と、
    を備えことを特徴とする消火用ホース。
  9. 請求項8記載の消火用ホースに於いて、
    前記第1水密層と前記第2水密層の第1素材は、所定の合成ゴム又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍に伸びる所定の伸び率を有し、
    前記第1カバー層の第2素材と前記第2カバー層の第3素材は、所定の繊維又は所定の合成樹脂であり、前記負荷状態で前記無負荷状態の1.5乃至8倍の所定の伸び率を有することを特徴とする消火用ホース。
  10. 請求項9記載の消火用ホースに於いて、
    前記第1カバー層の第2素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸のみの構造を有し、
    前記第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、前記人工合成クモ糸繊維又は前記ポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有することを特徴とする消火用ホース。
  11. 請求項9記載の消火用ホースに於いて、
    前記第1カバー層の第2素材と第2カバー層の第3素材を形成する繊維は、人工合成クモ糸繊維又はポリウレタン弾性繊維であり、経糸と横糸による編み構造を有することを特徴とする消火用ホース。
  12. 請求項1、5又は8の何れかに記載の消火用ホースに於いて、前記長手方向の伸び及び前記径方向の広がりが、前記負荷状態として1MPaの水圧による通水状態で前記無負荷状態の略2倍となることを特徴とする消火用ホース。
  13. 請求項3、7、10又は11の何れかに記載の消火用ホースに於いて、前記横糸は、螺旋状に配置されたことを特徴とする消火用ホース。
  14. 請求項3、7、10又は11の何れかに記載の消火用ホースに於いて、前記横糸は、1又は複数の横糸がリング状に分離して配置されたことを特徴とする消火用ホース。
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